おうじょう礼讃らいさん

沙門しゃもん善導ぜんどうしゅう

◎前序

【1】 一切いっさいしゅじょうすすめて、 西方さいほう極楽ごくらくかい阿弥陀あみだぶつこくしょうぜんとがんぜしむる六礼讃らいさん

勧↢一切衆生↡、願↠生↢西方極楽世界阿弥陀仏国↡、六時礼讃偈。

 つつしみて ¬*だいきょう¼、 および*りゅうじゅ*天親てんじん、 この (中国)*沙門しゃもんとう所造しょぞうおうじょう礼讃らいさんによりて、 あつめて一しょき、 わかちて*つくる。 ただ相続そうぞくしてしんけて*往益おうやくじょじょうせんとほっす。 またねがはくは*もんぎょうして、 とお*だいうるおさんのみ。

往益 往生浄土のやく
未聞を暁悟して 未信の人々を教え導いて。
遐代 はるか後の世。

謹依↢¬大経¼及龍樹・天親、此土沙門等所造往生礼讃↡、集在↢一処↡分作↢六時↡。唯欲↣相続係心助↢成往益↡。亦願暁↢悟未聞↡、遠沾↢遐代↡耳。

何者なにものぞ。 だい一につつしみて ¬だいきょう¼ にしゃおよび十ぽう諸仏しょぶつ*弥陀みだの十二こうみな讃歎さんだんして、 「*しょうらいねんすればさだめてかのくにしょうず」 とすすめたまふによりて、 十九はい*日没にちもつときあたりてらいす。

弥陀の十二光の名 ¬大経¼ (上) に説かれる阿弥陀仏の十二種の異名。 →じゅうこう
称礼念 称名し礼拝らいはい・憶念すること。
日没 →ろく

何者。第一謹依↫¬大経¼釈迦及十方諸仏、讃↢歎弥陀十二光名↡、勧↪称礼念定生↩彼国↨、十九拝、当↢日没時↡礼。

だい二につつしみて*¬だいきょう¼ によりて要文ようもんさいしゅうして、 もつて礼讃らいさんとなす。 二十四はい*しょときあたりてらいす。

大経に… ¬大経¼ (下) の 「往覲おうごん」 に主によっている。
初夜 →ろく

第二謹依↢¬大経¼↡採↢集要文↡、以為↢礼讃偈↡、二十四拝、当↢初夜時↡礼。

だい三につつしみてりゅうじゅさつがんおうじょう礼讃らいさん (十二礼) によりて、 十六ぱい*ちゅうときあたりてらいす。

中夜 →ろく

第三謹依↢龍樹菩薩願往生礼讃偈↡、十六拝、当↢中夜時↡礼。

だい四につつしみて天親てんじんさつがんおうじょう礼讃らいさん (*浄土論) によりて、 二十ぱい*後夜ごやときあたりてらいす。

後夜 →ろく

第四謹依↢天親菩薩願往生礼讃偈↡、二十拝、当↢後夜時↡礼。

だい五につつしみて**彦琮げんそうほっがんおうじょう礼讃らいさんによりて、 二十一ぱい*じんじょうときあたりてらいす。

彦琮法師の… ほぼ同文の偈文が、 ¬しょう天皇てんのう宸翰しんかんざつしゅう¼ にみられる。
晨朝 →ろく

第五謹依↢彦琮法師願往生礼讃偈↡、二十一拝、当↢晨朝時↡礼。

だい六に沙門しゃもん善導ぜんどうがんおうじょう礼讃らいさん、 つつしみて*十六かんによりて二十ぱいつくる。 *午時ごじあたりてらいす。

十六観 ¬観経¼ に説かれるじょうぜん十三観と散善さんぜん三観のこと。
午時 正午頃。

第六沙門善導願往生礼讃偈、謹依↢十六観↡作、二十拝、当↢午時↡礼。

【2】 ひていはく、 いまひとすすめておうじょうせしめんとほっせば、 いまだらず、 いかんが*安心あんじん*ぎょう*ごうしてさだめてかのこくおうじょうすることをるや。

問曰。今欲↢勧↠人往生↡者、未↠知、若為安心・起行・作業定得↢往生彼国土↡也。

◎前序 ○安心

こたへていはく、 かならずかのこくしょうぜんとほっせば、 ¬かんぎょう¼ にきたまふがごときは、 三しんしてかならずおうじょう。 なんらをか三となす。 一にはじょうしん。 いはゆる身業しんごうにかのぶつ礼拝らいはいし、 ごうにかのぶつ讃歎さんだんしょうようし、 ごうにかのぶつ専念せんねん観察かんざつす。 *おほよそ三ごうおこさば、 かならずすべからく真実しんじつなるべし。 ゆゑにじょうしんづく。 二には深心じんしん。 すなはちこれ真実しんじつ信心しんじんなり。 しんはこれ煩悩ぼんのうそくするぼん善根ぜんごんはくしょうにして三がいてんしてたくでずとしんし、 いま弥陀みだ*ほんぜいがんは、 みょうごうしょうすることしも*しょう・一しょうとういたるにおよぶまで、 さだめておうじょうしんして、 すなはち一ねんいたるまでしんあることなし。 ゆゑに深心じんしんづく。 三にはこう発願ほつがんしんしょ一切いっさい善根ぜんごんことごとくみなしておうじょうがんず。 ゆゑにこう発願ほつがんしんづく。 この三しんすれば、 かならずしょうずることを*もし一しんけぬれば、 すなはちしょうずることをず。 ¬かんぎょう¼ につぶさにくがごとし、 るべし。

おほよそ…名づく 親鸞聖人は 「おほよそ三業を起すに、 かならず真実をもちゐるがゆゑに至誠心と名づく」 (化身土文類訓) と読まれた。
本弘誓願 阿弥陀仏がいんにおいて弘く一切のしゅじょうを救おうと誓われた願。 ここでは四十八願の中のとくに第十八願を指す。
十声一声等 しょう撰 ¬しゅうしょきょう礼懺らいさん¼ 所収の ¬礼讃らいさん¼ では、 「十声等」 (高麗こうらい版)、 「十声聞等」 (そう版) などとなっている。 親鸞聖人は 「信文類」 において 「十声聞等」 とある ¬集諸経礼懺儀¼ 所収本をとくに引用されている。
もし一心も少けぬれば 至誠心・深信・回向発願心のうちの一つでも欠けたならばの意。 親鸞聖人は ¬唯信鈔文意¼ では、 この文の 「一心」 を三心即一の一心 (真実信心) と解釈されている。

答曰。必欲↠生↢彼国土↡者、如↢¬観経¼説↡者、具↢三心↡必得↢往生↡。何等為↠三。一者至誠心、所謂身業礼↢拝彼仏↡、口業讃↢歎称↣揚彼仏↡、意業専↢念観↣察彼仏↡。凡起↢三業↡必須↢真実↡故名↢至誠心↡。二者心、即是真実信心。信↧知自身是具↢足煩悩↡凡夫、善根薄少流↢転三界↡、不↞出↢火宅↡。今信↪知弥陀本弘誓願、及↧称↢名号↡、下至十声・一声等↥、定得↩往生↨、乃至↢一念↡無↠有↢疑心↡、故名↢心↡。三者回向発願心、所作一切善根、悉皆回願↢往生↡、故名↢回向発願心↡。具↢此三心↡必得↠生也。若少↢一心↡即不↠得↠生。如↢¬観経¼具説↡。応↠知。

◎前序 ○起行

【3】 また天親てんじんの ¬*じょうろん¼ にいふがごとし。 もしかのくにしょうぜんとがんずることあるものには、 すすめて*念門ねんもんしゅせしむ。 五もんもしすれば、 さだめておうじょう

五念門 天親菩薩の ¬浄土論¼ では、 五念門は礼拝らいはい讃嘆さんだんがん観察かんざつこうの順序であるのに対し、 ¬らいさん¼ では、 第三が観察、 第四が作願となっている。

又如↢天親¬浄土論¼云↡。若有↠願↠生↢彼国↡者、勧修↢五念門↡。五門若具定得↢往生↡。

何者なにものをか五となす。 一には身業しんごう礼拝らいはいもん。 いはゆる一心いっしんにもつぱらぎょういたして、 がっしょうこうようして、 かの阿弥陀あみだぶつ礼拝らいはいす。 らいするにはすなはちもつぱらかのぶつらいして、 畢命ひつみょうとなして*らいまじへず。 ゆゑに礼拝らいはいもんづく。

余礼 阿弥陀仏以外の仏・菩薩等を礼拝すること。

何者為↠五。一者身業礼拝門、所謂一心専至、恭敬合掌香華供養、礼↢拝彼阿弥陀仏↡。礼即専礼↢彼仏↡、畢命為↠期不↠雑↢余礼↡。故名↢礼拝門↡。

二にはごう讃歎さんだんもん。 いはゆるこころをもつぱらにして、 かのぶつ身相しんそうこうみょう一切いっさいしょうじゅ身相しんそうこうみょう、 およびかのこくちゅう一切いっさいほうしょうごんこうみょうとう讃歎さんだんす。 ゆゑに讃歎さんだんもんづく。

二者口業讃歎門、所謂専↠意、讃↢歎彼仏身相・光明、一切聖衆身相・光明及彼国中一切宝荘厳・光明等↡。故名↢讃歎門↡。

三にはごう憶念おくねん観察かんざつもん。 いはゆるこころをもつぱらにして、 かのぶつおよび一切いっさいしょうじゅ身相しんそうこうみょうこくしょうごんとう念観ねんかんす。 ¬かんぎょう¼ にきたまふがごとく、 ただすいのぞきて、 このとうをつねにおくしつねにねんじつねにそうしつねにかんず。 ゆゑに観察かんざつもんづく。

三者意業憶念観察門、所謂専↠意念↢観彼仏及一切聖衆身相・光明・国土荘厳等↡。如↢¬観経¼説↡、唯除↢睡時↡、恒↢憶恒↣念恒↤想恒↯観此事等↡。故名↢観察門↡。

四にはがんもん。 いはゆるしんをもつぱらにして、 もしはひる、 もしはよる一切いっさい一切いっさいしょに、 *ごう・四威儀いぎしょどくしょちゅうはず、 みなすべからく真実しんじつしんのうちに発願ほつがんして、 かのくにしょうぜんとがんずべし。 ゆゑにがんもんづく。

三業四威儀 しん口意くいの三業および行住ぎょうじゅう座臥ざがの四威儀。

四者作願門、所謂専↠心、若昼若夜、一切時一切処、三業四威儀所作功徳、不↠問↢初中後↡、皆須↢真実心中発願、願↟生↢彼国↡。故名↢作願門↡。

五にはこうもん。 いはゆるしんをもつぱらにして、 もしは自作じさ善根ぜんごん、 および一切いっさいの三じょう・五どう、 一々の*しょうぼんとうしょ善根ぜんごんふか*ずいしょうじ、 諸仏しょぶつさつしょずいのごとく、 われもまたかくのごとくずいして、 このずい善根ぜんごんおよびおのがしょ善根ぜんごんをもつて、 みなことごとくしゅじょうとこれをともにしてかのくにこうす。 ゆゑにこうもんづく。 またかのくにいたりをはりて六神通じんずう*しょうにゅうして、 しゅじょうきょうすること*さいてつしてしん*厭足えんそくなく、 すなはちじょうぶついたるまでまたこうもんづく。

聖凡 聖者とぼん。 上の 「三乗」 (しょうもん縁覚えんがく・菩薩) を聖者とし、 「五道」 (地獄・餓鬼がきちくしょう・人・天) を凡夫とする。
生死に回入して 生死りんの迷いの世界にもどって。
後際を徹窮して 未来際を尽して。 未来永劫に。

五者回向門、所謂専↠心、若自作善根、及一切三乗五道、一一聖凡等所作善根、生↢随喜↡。如↢諸仏・菩薩所作随喜↡、我亦如↠是随喜、以↢此随喜善根、及己所作善根↡、皆悉与↢衆生↡共↠之、回↢向彼国↡。故名↢回向門↡。又到↢彼国↡已、得↢六神通↡、回↢入生死↡、教↢化衆生↡、徹↢窮後際↡心無↢厭足↡、乃至成仏亦名↢回向門↡。

もんすでにしぬれば、 さだめておうじょう。 一々のもんかみの三しんがっして、 したがひてごうぎょうおこせば、 しょうはず、 みな真実しんじつごうづく、 るべし。

五門既具定得↢往生↡。一一門与↢上三心↡合、随起↢業行↡、不↠問↢多少↡、皆名↢真実業↡也。応↠知。

◎前序 ○作業

【4】 またすすめて四しゅほうぎょうぜしめて、 もつて三しん・五ねんぎょうはげましてすみやかにおうじょうしむ。 何者なにものをか四となす。

又勧行↢四修法↡、用策↢三心・五念之行↡、速得↢往生↡。何者為↠四。

一にはぎょう修。 いはゆるかのぶつおよびかの一切いっさいしょうじゅとう*ぎょう礼拝らいはいす。 ゆゑにぎょうしゅづく。 *畢命ひつみょうとなしてちかひてちゅうせざる、 すなはちこれじょうしゅなり。

畢命を期となして 命がおわる時を限りとして。

一者恭敬修、所謂恭↢敬礼↣拝彼仏及彼一切聖衆等↡。故名↢恭敬修↡。畢命為↠期誓不↢中止↡、即是長時修。

二には無余むよしゅ。 いはゆるもつぱらかのぶつみなしょうして、 かのぶつおよび一切いっさいしょうじゅとう専念せんねんし、 専想せんそうし、 専礼せんらいし、 専讃せんさんして、 *ごうまじへず。 ゆゑに無余むよしゅづく。 畢命ひつみょうとなしてちかひてちゅうせざる、 すなはちこれじょうしゅなり。

余業 正行しょうぎょう以外の行業ぎょうごう。 →雑行ぞうぎょう

二者無余修、所謂専称↢彼仏名↡、専↢念専↣想専↤礼専↯讃彼仏及一切聖衆等↡、不↠雑↢余業↡。故名↢無余修↡。畢命為↠期誓不↢中止↡、即是長時修。

三にはけんしゅ。 いはゆる相続そうぞくしてぎょう礼拝らいはいし、 称名しょうみょう讃歎さんだんし、 憶念おくねん観察かんざつし、 こう発願ほつがんし、 心々しんしん相続そうぞくしてごうをもつてきたまじへず。 ゆゑにけんしゅづく。 また*貪瞋とんじん煩悩ぼんのうをもつてきたまじへず。 *随犯ずいぼん随懺ずいさんして、 ねんへだときへだへだてしめず、 つねに清浄しょうじょうならしむるをまたけんしゅづく。 畢命ひつみょうとなしてちかひてちゅうせざる、 すなはちこれじょうしゅなり。

貪瞋煩悩 貪欲とんよく (むさぼり) やしん (いかり) などの煩悩。
随犯随懺して 罪を犯せば、 すぐさんして。

三者無間修、所謂相続恭敬礼拝称名讃歎憶念観察廻向発願、心心相続不↧以↢余業↡来間↥、故名↢無間修↡。又不↧以↢貪瞋煩悩↡来間↥。随犯随懺、不↠令↢隔↠念隔↠時隔↟日、常使↢清浄↡、亦名↢無間修↡。畢命為↠期誓不↢中止↡、即是長時修。

またさつすでにしょうまぬかれて、 しょ善法ぜんぽう*してぶっもとむるは、 すなはちこれ自利じりなり。 しゅじょうきょうして*らいさいつくすは、 すなはちこれ利他りたなり。 しかるにいまのときしゅじょうことごとく煩悩ぼんのうのために*ばくせられて、 いまだ悪道あくどうしょうとうまぬかれず。 えんしたがひてぎょうおこして、 一切いっさい善根ぜんごんつぶさにすみやかにして、 阿弥陀あみだぶつこくおうじょうせんとがんぜよ。 かのくにいたりをはりて、 さらにおそるるところなし。 かみのごとき四しゅ*ねん任運にんうんにして、 自利じり利他りたそくせざるはなし、 るべし。

未来際 未来の果て。
繋縛 つながれ、 しばりとどめられること。
自然任運 おのずから。 ひとりでに。

又菩薩已免↢生死↡、所作善法回求↢仏果↡、即是自利。教↢化衆生↡尽↢未来際↡、即是利他。然今時衆生、悉為↢煩悩↡繋縛未↠免↢悪道生死等苦↡。随↠縁起↠行、一切善根具速回願↣往↢生阿弥陀仏国↡。到↢彼国↡已、更無↠所↠畏。如↠上四修、自然任運自利・利他無↠不↢具足↡。応↠知。

【5】 また ¬*文殊もんじゅ般若はんにゃ¼ (意) にのたまふがごとし。 「*ぎょう三昧ざんまいかさば、 ただひと*空閑くうげんしょしてもろもろのらんて、 しんを一ぶつけて*そうみょうかんぜず、 もつぱら名字みょうじしょうすることをすすむ。 すなはちねんのうちにおいて、 かの阿弥陀あみだぶつおよび一切いっさいぶつとうたてまつることを」 と。

空閑 静かなところ。

又如↢¬文殊般若¼云↡。「明↢一行三昧↡、唯勧独処↢空閑↡捨↢諸乱意↡、係↢心一仏↡不↠観↢相貌↡、専称↢名字↡即於↢念中↡、得↠見↢彼阿弥陀仏、及一切仏等↡。」

 ひていはく、 なんがゆゑぞ、 かんをなさしめずしてただもつぱら名字みょうじしょうせしむるは、 なんのこころかあるや。

問曰。何故不↠令↠作↠観、直遣↣専称↢名字↡者、有↢何意↡也。

こたへていはく、 すなはちしゅじょうさわりおもくして、 *きょうさいしんなるによりて、 *しきあがじんびて、 かん成就じょうじゅしがたし。 ここをもつて大聖だいしょう (釈尊) れんして、 ただすすめてもつぱら名字みょうじしょうせしむ。 まさしく称名しょうみょうやすきによるがゆゑに、 相続そうぞくしてすなはちしょうず。

境は細に心は粗なる 観念の対象は微妙で細やかであるのに、 観念する心の方は粗雑である。
識颺り神飛びて 心のはたらきがうわつき、 精神がつねに動揺して。

答曰。乃由↣衆生障重、境細心麤、識颺神飛、観難↢成就↡也。是以大聖悲憐直勧専称↢名字↡。正由↢称名易↡故、相続即生。

 ひていはく、 すでにもつぱら一ぶつしょうせしむるに、 なんがゆゑぞ、 *きょうげんずることすなはちおおき。 これあに*じゃしょうあひまじはり、 *雑現ぞうげんするにあらずや。

境現ずること… 一ぎょうざnまいによって諸仏が現前することを指している。
邪正あひ交はり 邪境と正境が混ざり合うこと。
一多雑現 一仏と多仏が混在して現れること。

問曰。既遣↣専称↢一仏↡、何故境現即多。此豈非↢邪正相交一多雑現↡也。

こたへていはく、 ぶつぶつひとしくしょうして、 かたち二のべつなし。 たとひ一をねんじてること、 なんのだいどうにかそむかんや。

答曰。仏仏斉証形無↢二別↡。縦使念↠一見↠多乖↢何大道理↡也。

また ¬かんぎょう¼ にのたまふがごとし。 ぶつ*かん礼念らいねんとうみなおもて西方さいほうかふるをもちゐるは最勝さいしょうなりとすすめたまふ。 じゅさきよりかたむけるはたおるるに、 かならずまがれるにしたがふがごとくなるがゆゑなり。 かならずさわりありて西方さいほうかふにおよばずは、 ただ西にしかふおもいをなすもまたたり。

坐観礼念 座って観察かんざつし、 礼拝らいはい・念仏すること。

又如↢¬観経¼云↡。仏勧↢坐観・礼念等↡、皆須↧面向↢西方↡者最勝↥、如↢樹先傾倒必随↟曲、故必有↢事礙↡不↠及↠向↢西方↡、但作↢向↠西想↡亦得。

 ひていはく、 一切いっさい諸仏しょぶつしんおなじくしょうし、 *悲智ひちまどかにしてまた二なるべし。 ほうしたがひて一ぶつ礼念らいねんしょうせんに、 またしょうずることをべし。 なんがゆゑぞ、 ひとへに西方さいほうたんじて、 すすめて礼念らいねんとうをもつぱらにせしむるは、 なんのかあるや。

悲智の果円かにして 慈悲と智慧ちえよりなる仏果の徳が欠けるところなくそなわって。

問曰。一切諸仏三身同証、悲智果円亦応↠無↠二、随↠方礼↢念課↣称一仏↡、亦応↠得↠生。何故偏歎↢西方↡、勧↢専礼念等↡、有↢何義↡也。

・ 光号摂化

こたへていはく、 諸仏しょぶつしょしょうびょうどうにしてこれ一なれども、 もしがんぎょうをもつてきたおさむるに因縁いんねんなきにあらず。 しかるに弥陀みだそんもとじんじゅう誓願せいがんおこして、 こうみょうみょうごうをもつて十ぽう*せっしたまふ。 ただ信心しんじんをもつてねんすれば、 かみ*ぎょうつくしもしょう・一しょうとういたるまで、 仏願ぶつがんりきをもつてやすおうじょう。 このゆゑにしゃおよび諸仏しょぶつすすめて西方さいほうかはしむるを*べつとなすのみ。 またこれぶつしょうねんしてさわりのぞき、 つみめっすることあたはざるにはあらず、 るべし。

摂化 おさめとって教化すること。
別異 相違。

答曰。諸仏所証平等是一、若以↢願行↡来収、非↠無↢因縁↡。然弥陀世尊、本発↢重誓願↡、以↢光明・名号↡摂↢化十方↡。但使↢信心求念↡、上尽↢一形↡下至↢十声・一声等↡、以↢仏願力↡易↠得↢往生↡。是故釈迦及以諸仏、勧向↢西方↡為↢別異↡耳。亦非↧是称↢念余仏↡、不↞能↢除↠障滅↟罪也。応↠知。

◎前序 専雑得失

【6】 もしよくかみのごとく念々ねんねん相続そうぞくして、 *畢命ひつみょうとなすものは、 十はすなはち十ながらしょうじ、 ひゃくはすなはちひゃくながらしょうず。 なにをもつてのゆゑに。 *雑縁ぞうえんなくしてしょうねんるがゆゑに、 ぶつ本願ほんがん相応そうおうすることをるがゆゑに、 きょうせざるがゆゑに、 ぶつずいじゅんするがゆゑなり。

畢命を期となす 命がおわる時を限りとする。
外の雑縁 外からのさまざまな妨げ。

若能如↠上念念相続畢命為↠期者、十即十生、百即百生。何以故、無↢外雑縁↡、得↢正念↡故、与↢仏本願↡得↢相応↡故、不↠違↠教故、随↢順仏語↡故。

もし*せんてて*雑業ぞうごうしゅせんとほっするものは、 ひゃくときまれに一二をせんときまれに三五を。 なにをもつてのゆゑに。 すなはち雑縁ぞうえん乱動らんどうするによりてしょうねんしっするがゆゑに、 ぶつ本願ほんがん相応そうおうせざるがゆゑに、 きょうそうせるがゆゑに、 ぶつじゅんぜざるがゆゑに、 *ねん相続そうぞくせざるがゆゑに、 *憶想おくそう間断けんだんするがゆゑに、 がんおんじゅう真実しんじつならざるがゆゑに、 *とんしん諸見しょけん煩悩ぼんのうきた間断けんだんするがゆゑに、 ざんさんしんあることなきがゆゑなり。

 念仏を専修せんじゅすること。
雑業 念仏以外のさまざまなぎょうごう。 →ぞうぎょう
係念相続せざる 浄土に想いをかけることが相続しない。
憶想間断 仏をおもう心がとだえる。
貪瞋 →貪欲とんよくしん

若欲↣捨↠専修↢雑業↡者、百時希得↢一二↡、千時希得↢三五↡。何以故、乃由↣雑縁乱動失↢正念↡故、与↢仏本願↡不↢相応↡故、与↠教相違故、不↠順↢仏語↡故、係念不↢相続↡故、憶想間断故、回願不↢慇重真実↡故、貪瞋諸見煩悩来間断故、無↠有↢慚愧懺悔心↡故。

さんに三ぼんあり。 一にはよう、 二にはりゃく、 三にはこうなり。 しもにつぶさにくがごとし。 こころしたがひてもちゐるにみなたり。 また相続そうぞくしてかの仏恩ぶっとん念報ねんぽうせざるがゆゑに、 しん*きょうまんしょうじてごうぎょうをなすといへども、 つねに*みょう相応そうおうするがゆゑに、 *にんおのづからおおひてどうぎょうぜんしき親近しんごんせざるがゆゑに、 ねがひて雑縁ぞうえんちかづきて、 おうじょう正行しょうぎょう*しょうしょうするがゆゑなり。

人我 しゅう。 自己にとらわれること。
自障障他 みずからさまたげ、 他人をもさまたげること。

懺悔有↢三品↡。一要、二略、三広。如↢下具説↡。随↠意用皆得。又不↣相続念↢報彼仏恩↡故、心生↢軽慢↡、雖↠作↢業行↡常与↢名利↡相応故、人我自覆不↣親↢近同行善知識↡故、楽近↢雑縁↡自↢障障↣他往生正行↡故。

なにをもつてのゆゑに。 、 このごろみづから諸方しょほう道俗どうぞく見聞けんもんするに、 *ぎょうどうにして専雑せんぞうことなることあり。 ただこころをもつぱらにしてなせば、 十はすなはち十ながらしょうず。 ぞうしゅしてしんならざれば、 せんがなかに一もなし。 この二ぎょう得失とくしつさきにすでにべんぜるがごとし。

何以故。余比日自見↢聞諸方道俗↡、解行不同、専雑有↠異。但使↢専↠意作↡者、十即十生。修↠雑不↢至心↡者、千中無↠一。此二行得失、如↢前已弁↡。

あおねがはくは一切いっさいおうじょうにんとう*よくみづからりょうせよ。 すでによく今身こんじんにかのくにしょうぜんとがんずるものは、 *行住ぎょうじゅう坐臥ざがにかならずすべからくしんはげまし、 おのれをこくしてちゅうはいすることなく、 畢命ひつみょうとなすべし。 かみぎょうにありてはしょう似如たれども、 前念ぜんねん命終みょうじゅうしてねんにすなはちかのくにしょうじ、 じょう永劫ようごうにつねに*無為むい法楽ほうらくく。 すなはちじょうぶついたるまでしょうず。 あにこころよきにあらずや、 るべし。

よく…願ずるものは 親鸞聖人は 「よくみづからおのれが能を思量せよ。 今身にかの国に生ぜんと願はんものは」 (信文類訓) と読まれた。
無為の法楽 無為はんのさとりの楽しみ。 →無為むい

仰願一切往生人等、善自思↢量已能↡。今身願↠生↢彼国↡者、行住坐臥、必須↢励↠心剋↠己昼夜莫↟廃。畢命為↠期、上在↢一形↡、似↢如少苦↡、前念命終後念即生↢彼国↡、長時永劫常受↢無為法楽↡。乃至成仏不↠経↢生死↡、豈非↠快哉。応↠知。

◎日没讃

・ 十二光名

【7】 だい一につつしみて ¬だいきょう¼ (上)しゃぶつ阿弥陀あみだぶつの十二こうみな礼讃らいさんしておうじょうがんせよとすすめたまふによりて、 一十九はい日没にちもつときあたりてらいす。 ちゅうさんるもまたたり。

第一謹依↫¬大経¼釈迦仏勧↪礼↢讃阿弥陀仏十二光名↡求↩願往生↨、一十九拝。当↢日没時↡礼。取↢中下懺悔↡亦得。

【8】 しゃ牟尼むにぶつとう一切いっさいの三ぼう南無なもしたてまつる。 われいま*稽首けいしゅしてらいし、 してりょう寿じゅこくおうじょうせんとがんず。

南↢無釈迦牟尼仏等、一切三宝↡。我今稽首礼、回願↣往↢生無量寿国↡。

 この一ぶつ (釈尊) はげんにこれこん道俗どうぞくとうなり。 「三ぼう」 といふはすなはちこれ*福田ふくでんりょうなり。 もしよくこれをらいすること一ぱいすれば、 すなはちこれおん念報ねんぽうして、 もつておのがぎょうじょうず。 この一ぎょうをもつてしておうじょうがんず。

此之一仏、現是今時道俗等師、言↢三宝↡者、即是福田無量。若能礼↠之一拝、即是念↢報師恩↡、以成↢己行↡。以↢斯一行↡回願↢往生↡。

 十ぽう*じんくうへん法界ほうかい*じんせつちゅう一切いっさいの三ぼう南無なもしたてまつる。 われいま稽首けいしゅしてらいし、 してりょう寿じゅこくおうじょうせんとがんず。

微塵刹土 微塵は仏教でいう物質の最小単位。 刹は梵語クシェートラ (kşetra) の音写で国土の意。 微塵のように無数の国土。

南↢無十方三世、尽虚空遍法界、微塵刹土中一切三宝↡。我今稽首礼、回願↣往↢生無量寿国↡。

 しかるに十ぽうくうへんにして、 三ぼうじんなり。 もしらいすること一ぱいすれば、 すなはちこれ福田ふくでんりょうなり、 どくぐうなり。 よくしんいたしてこれをらいすること一ぱいすれば、 一々のぶつうえ、 一々のほううえ、 一々のさつしょうそううえ、 一々の*しゃうえに、 みなしん口意くいごう*だつぶん善根ぜんごんきたりてぎょうじゃやくし、 もつておのがごうじょうず。 この一ぎょうをもつて*しておうじょうがんず。

解脱分 順解脱分のこと。 さとりへと方向づけられた階位。

然十方虚空無辺、三宝無尽。若礼一拝、即是福田無量、功徳無窮。能至↠心礼↠之一拝、一一仏上、一一法上、一一菩薩聖僧上、一一舎利上、皆得↢身口意業解脱分善根↡、来資↢益行者↡、以成↢己業↡。以↢斯一行↡、回願↢往生↡。

【9】 西方さいほう極楽ごくらくかい阿弥陀あみだぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無西方極楽世界阿弥陀仏↡

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれ*ちょうらいしてかのくにしょうぜん。

願共↢衆生↡咸帰命 故我頂礼生↢彼国↡

 ひていはく、 なんがゆゑぞ阿弥陀あみだなづけたてまつる。

問曰。何故号↢阿弥陀↡。

こたへていはく、 ¬弥陀みだきょう¼ および ¬かんぎょう¼ にのたまはく、 「かのぶつこうみょうりょうにして十ぽうこくらすに*しょうするところなし。 ただ念仏ねんぶつしゅじょうそなはして、 *摂取せっしゅしててたまはざるがゆゑに阿弥陀あみだづけたてまつる。 かのぶつ寿じゅみょうおよびその人民にんみんりょうへんそうこうなり。 ゆゑに阿弥陀あみだづけたてまつる」 と。

摂取して… →摂取せっしゅしゃ

答曰。¬弥陀経¼及¬観経¼云。彼仏光明無量、照↢十方国↡無↠所↢障礙↡。唯観↢念仏衆生↡、摂取不↠捨故名↢阿弥陀↡。彼仏寿命、及其人民無量無辺阿僧祇劫。故名↢阿弥陀↡。

またしゃぶつおよび十ぽうぶつ弥陀みだこうみょう*十二しゅあることを讃歎さんだんし、 あまねくしゅじょうすすめたまへり。 称名しょうみょう礼拝らいはい相続そうぞくしてえざれば、 げんりょうどく命終みょうじゅうのちさだめておうじょう

十二種の名 →じゅうこう

又釈迦仏及十方仏讃↣歎弥陀光明有↢十二種名↡、普勧↢衆生↡。称名礼拝相続不↠断者、現世得↢無量功徳↡、命終之後定得↢往生↡。

¬りょう寿じゅきょう¼ (上・意) にきてのたまふがごとし。 「それしゅじょうありてこのひかりふものは、 三しょうめつしてしんにゅうなんなり。 *かんやくして善心ぜんしんしょうず。 もし三ごんところにありて、 このこうみょうたてまつれば、 またのうなし。 寿いのちおわりてのちみなだつこうむる。 りょう寿じゅぶつこうみょう*顕赫けんかくにして十ぽうしょう耀ようして、 諸仏しょぶつこくきこえざるはなし。 ただわれのみいまそのこうみょうしょうするにあらず、 一切いっさい諸仏しょぶつしょうもん縁覚えんがく、 もろもろのさつしゅことごとくともに*たんしたまふこと、 またかくのごとし。 もししゅじょうありて、 そのこうみょうじんどくきて、 にちしょうせつして、 しんいたしてえざれば、 その所願しょがんしたがひてそのくにしょうずることを。 つねにもろもろのさつしょうもんしゅうのためにともにたんしてそのどくしょうせらる。 ぶつ (釈尊) のたまはく、 ªわれ、 りょう寿じゅぶつこうみょうじん*巍々ぎぎしゅみょうなるをかんに、 ちゅうこうすとも、 なほつくすことあたはずº」 と。

歓喜踊躍 よろこんで踊りあがること。
顕赫 盛んに輝くさま。
巍々 けだかくおごそかに輝くさま。

如↢無¬量寿経説¼云↡。「其有↢衆生↡遇↢斯光↡者、三垢消滅身意柔輭。歓喜踊躍善心生焉。若在↢三塗勤苦之処↡、見↢此光明↡無↢復苦悩↡。寿終之後、皆蒙↢解脱↡。無量寿仏光明顕赫照↢耀十方諸仏国土↡、莫↠不↠聞焉。不↣但我今称↢其光明↡、一切諸仏・声聞・縁覚、諸菩薩衆、咸共歎誉亦復如↠是。若有↢衆生↡、聞↢其光明威神功徳↡、日夜称説至↠心不↠断者、随↢其所願↡、得↠生↢其国↡。常為↢諸菩薩・声聞之衆↡、所↤共歎↢誉称↣其功徳↡。仏言。我説↢無量寿仏光明威神巍巍殊妙↡、昼夜一劫尚不↠能↠尽。」

もろもろのぎょうじゃにまうす。 まさにるべし、 弥陀みだ身相しんそうこうみょうは、 しゃ如来にょらいこうきたまふとも、 つくすことあたはざるものなり。

白↢諸行者↡。当↠知、弥陀身相光明、釈迦如来、一劫説不↠能↠尽者。

¬かんぎょう¼ にのたまふがごとし。 「一々のこうみょうあまねく十ぽうかいらし、 念仏ねんぶつしゅじょう摂取せっしゅしててたまはず」 と。

如↢¬観経¼云↡。「一一光明徧照↢十方世界↡、念仏衆生摂取不↠捨。」

いますでに ¬かんぎょう¼ にかくのごとき*思議しぎぞうじょうしょうえんありて、 ぎょうじゃ*しょうしたまふ。 なんぞ相続そうぞくして*しょうかんらいねんしておうじょうがんぜざらんや、 るべし。

不思議増上の勝縁 はかり知ることのできないすぐれたどく因縁いんねん
摂護 おさめとって、 まもること。
称観礼念 称名・観察かんざつらいはい憶念おくねん

今既¬観経¼有↢如↠此不思議増上勝縁↡摂↢護行者↡。何不↣相続称観礼念願↢往生↡也。応↠知。

【10】西方さいほう極楽ごくらくかいりょうこうぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無西方極楽世界無量光仏↡

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

願共↢衆生↡咸帰命 故我頂礼生↢彼国↡

 西方さいほう極楽ごくらくかいへんこうぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無西方極楽世界無辺光仏↡

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

願共↢衆生↡咸帰命 故我頂礼生↢彼国↡

 西方さいほう極楽ごくらくかい無礙むげこうぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無西方極楽世界無礙光仏↡

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

願共↢衆生↡咸帰命 故我頂礼生↢彼国↡

 西方さいほう極楽ごくらくかいたいこうぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無西方極楽世界無対光仏↡

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

願共↢衆生↡咸帰命 故我頂礼生↢彼国↡

 西方さいほう極楽ごくらくかい炎王えんのうこうぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無西方極楽世界炎王光仏↡

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

願共↢衆生↡咸帰命 故我頂礼生↢彼国↡

 西方さいほう極楽ごくらくかい清浄しょうじょうこうぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無西方極楽世界清浄光仏↡

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

願共↢衆生↡咸帰命 故我頂礼生↢彼国↡

 西方さいほう極楽ごくらくかいかんこうぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無西方極楽世界歓喜光仏↡

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

願共↢衆生↡咸帰命 故我頂礼生↢彼国↡

 西方さいほう極楽ごくらくかい智慧ちえこうぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無西方極楽世界智慧光仏↡

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

願共↢衆生↡咸帰命 故我頂礼生↢彼国↡

 西方さいほう極楽ごくらくかいだんこうぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無西方極楽世界不断光仏↡

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

願共↢衆生↡咸帰命 故我頂礼生↢彼国↡

 西方さいほう極楽ごくらくかいなんこうぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無西方極楽世界難思光仏↡

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

願共↢衆生↡咸帰命 故我頂礼生↢彼国↡

 西方さいほう極楽ごくらくかいの無称こうぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無西方極楽世界無称光仏↡

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

願共↢衆生↡咸帰命 故我頂礼生↢彼国↡

 西方さいほう極楽ごくらくかいちょう日月にちがつこうぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無西方極楽世界超日月光仏↡

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

願共↢衆生↡咸帰命 故我頂礼生↢彼国↡

【11】西方さいほう極楽ごくらくかい阿弥陀あみだぶつ南無なもしたてまつる。

南↢無西方極楽世界阿弥陀仏↡

われを*哀愍あいみんして*覆護ふごし、 *法種ほうしゅをしてぞうじょうせしめたまへ。

覆護 慈悲をもってまもりそだてること。
法種 さとりの種となるもの。 仏性のこと。 →ぶっしょう

哀↢愍覆↣護我↡   令↢法種増長↡

此世しせおよびしょうに、 ねがはくはぶつつねに*しょうじゅしたまへ。

此世及後生    願仏常摂受

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

願共↢衆生↡咸帰命 故我頂礼生↢彼国↡

 西方さいほう極楽ごくらくかいかんおんさつ南無なもしたてまつる。

南↢無西方極楽世界観世音菩薩↡

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

願共↢衆生↡咸帰命 故我頂礼生↢彼国↡

 西方さいほう極楽ごくらくかいだいせいさつ南無なもしたてまつる。

南↢無西方極楽世界大勢至菩薩↡

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

願共↢衆生↡咸帰命 故我頂礼生↢彼国↡

 この二さつ一切いっさいしゅじょう命終みょうじゅうときのぞみて、 ともに*だいしてぎょうじゃじゅし、 阿弥陀あみだぶつだいこうみょうはなちて、 ぎょうじゃらしたまふ。 またしゅぶつさつしょうもん大衆だいしゅとうと一授手じゅしゅして、 *だんのあひだのごとくにすなはちおうじょう仏恩ぶっとんほうぜんがためのゆゑに、 しんいたしてこれをらいすること一ぱいす。

此二菩薩、一切衆生臨↢命終↡時、共持↢華台↡授↢与行者↡、阿弥陀仏放↢大光明↡照↢行者身↡。復与↢無数化仏・菩薩・声聞大衆等↡、一時授↠手如↢弾指頃↡即得↢往生↡。為↠報↢仏恩↡故。至↠心礼↠之一拝。

 西方さいほう極楽ごくらくかいのもろもろのさつ*清浄しょうじょう大海だいかいしゅ南無なもしたてまつる。

清浄大海衆 清浄で海のように広大な浄土の聖者たち。

南↢無西方極楽世界諸菩薩清浄大海衆↡

ねがはくはしゅじょうとともにことごとくみょうせん。 ゆゑにわれちょうらいしてかのくにしょうぜん。

願共↢衆生↡咸帰命 故我頂礼生↢彼国↡

 これらのもろもろのさつ、 またぶつ (阿弥陀仏) にしたがきたりて、 ぎょうじゃ*こうしょうしたまふ。 おんほうぜんがためのゆゑに、 しんいたしてこれをらいすること一ぱいす。

此等諸菩薩、亦随↠仏来迎↢接行者↡。為↠報↠恩故、至↠心礼↠之一拝。

【12】あまねくそう父母ぶもおよびぜんしき法界ほうかいしゅじょう、 三しょう断除だんじょして、 おなじく阿弥陀あみだぶつこくおうじょうすることをんがために、 みょうさんしたてまつる。

普為↫師僧・父母及善知識、法界衆生、断↢除三障↡、同得↪往↩生阿弥陀仏国↨、帰命懺悔。

 しんいたしてさんす。

至心懺悔

ぽうぶつ南無なもさんしたてまつる。 ねがはくは一切いっさいのもろもろの罪根ざいこんめっしたまへ。

南無懺悔十方仏   願滅↢一切諸罪根↡

いま*ごんしゅするところのぜんをもつて、 *して自他じた安楽あんらくいんとなす。

久近に 過去から今日まで。

今将↢久近所↠修善↡ 回作↢自他安楽因↡

つねにねがはくは一切いっさいりんじゅうとき*しょうえんしょうきょうことごとく現前げんぜんせん。

勝縁勝境 仏菩薩が来迎したり、 ずいが現れたりするようなすぐれたありさま。

恒願一切臨終時   勝縁勝境悉現前

ねがはくは弥陀みだだいしゅ観音かんのんせい・十ぽうそんたてまつらん。

願覩↢弥陀大悲主  観音・勢至・十方尊↡

あおねがはくは*神光じんこう授手じゅしゅこうむりて、 ぶつ本願ほんがんじょうじてかのくにしょうぜん。

仰願神光蒙↢授手↡  乗↢仏本願↡生↢彼国↡

 さんこう*発願ほつがんしをはりて