0452◎観かん経ぎょう0538正宗しょうしゅう分ぶん▼散善さんぜん義ぎ 巻かん第だい四し

沙門しゃもん*善導ぜんどう集しゅう記き

一 正宗分
  Ⅰ 総明大綱
    ⅰ 総標【総説】
      a 総標大宗

【1】 ◎^これより以下いげは、 次つぎに三輩さんぱい散善さんぜん一門いちもんの義ぎを解げす。

◎従0759リ↠此 レ已下ハ、▲次ニ解ゲス↢三輩散善一門之義ヲ↡。

一 Ⅰ ⅰ b 別弁因行

^この義ぎのなかにつきてすなはちその二にあり。 一いちには三福さんぷくを明あかしてもつて正しょう因いんとなす。 二にには九く品ぼんを明あかしてもつて正行しょうぎょうとなす。

~就キテ↢此ノ義ノ中ニ↡即チ有リ↢其ノ二↡。一ニハ明シテ↢三福ヲ↡以テ為ス↢正因ト↡。二ニハ明シテ↢九品ヲ↡以テ為ス↢正行ト↡。

一 Ⅰ ⅱ 別釈
      a 広明三福正因【三福】
        イ 牒

^いま三福さんぷくといふは、

~今言フ↢三福ト↡者ハ、

一 Ⅰ ⅱ a ロ 釈
          (一)明行体不同

・世福

^▲第一だいいちの福ふくはすなはちこれ世せ俗ぞくの善根ぜんごんなり。 曽むかしよりこのかたいまだ仏法ぶっぽうを聞きかず、 ただおのづから*孝きょう養よう・*仁じん・義ぎ・礼れい・智ち・信しんを行ぎょうず。 ゆゑに世せ俗ぞくの善ぜんと名なづく。

~第一ノ福ハ即チ是世俗ノ善根ゴムナリ。曽ムカシヨリ来コノカタ未ズ ダ↠聞キカ↢仏法ヲ↡、但自ラ行ズ↢孝養・仁・義・礼・智・信ヲ↡。故ニ名ク↢世俗ノ善ト↡也。

・戒福

^▲第だい二にの福ふくはこれを戒善かいぜんと名なづく。 この戒かいのなかにつきてすなはち人にん・天てん・声しょう聞もん・菩ぼ薩さつ等とうの戒かいあり。 そのなかにあるいは*具ぐ受じゅ・不具ふぐ受じゅあり、 あるいは*具持ぐじ・不ふ具持ぐじあり。 ただよく回え向こうすればことごとく往おう生じょうを得う。

~第二ノ福†者此ヲ名ク↢戒善ト↡。就ツキテ↢此ノ戒ノ中ニ↡即チ有リ↢人・天・声聞・菩薩等ノ戒↡。其ノ中ニ或イハ有リ↢具グ受ジユ・不具受↡、或イハ有リ↢具持グジ・不具持↡。但能ク廻向スレバ尽コトゴトク得ウ↢往生‡ヲ↡。

・行福

^▲第三だいさんの福ふくを名なづけて行ぎょう善ぜんとなす。 これはこれ*大だい乗じょう心しんを発おこせる凡ぼん夫ぶ、 みづからよく行ぎょうを行ぎょうじ、 兼かねて有う縁えんを勧すすめて悪あくを捨すて心しんを持たもたしめて、 *回えして浄じょう土どに生しょうず。

~第三ノ福ヲ†者名ケテ為ス↢行善ト↡。此ハ是 レ発セル↢大乗心ヲ↡凡夫、自ラ能ク行ジ↠行ヲ、兼カネテ勧ススメテ↢有縁ヲ↡捨ステ↠悪ヲ持タモタシメテ↠心ヲ、†廻シテ生ズ↢浄土ニ↡。

一 Ⅰ ⅱ a ロ (二)弁受法単複

^またこの三福さんぷくのなかにつきて、 あるいは一人いちにんひとへに世せ福ふくを行ぎょうじて、 回えしてまた生しょうずることを得うるあり。 あるいは一人いちにんひとへ0453に戒福かいふくを行ぎょうじて、 回えしてまた生しょうずることを得うるあり。 あるいは一人いちにんひとへに行ぎょう福ふくを行ぎょうじて、 回えしてまた生しょうずることを得うるあり。

~又就キテ↢此ノ三福之中ニ↡、或イハ有リ↧一人ノ単タンヒトヘニ行ジテ↢世福ヲ↡廻エシテ亦得ウル↞生ズルコトヲ。或イハ有リ↧一人ノ単ニ行ジテ↢戒福ヲ↡廻シテ亦得ル↞生ズルコトヲ。或イハ有リ↧一人単ニ行ジテ↢行福ヲ↡廻シテ亦得ル↞生ズルコトヲ。

^あるいは一人いちにん上かみの二に福ふくを行ぎょうじて、 回えしてまた生しょうずることを得うるあり。 あるいは一人いちにん下しもの二に福ふくを行ぎょうじて、 回えしてまた生しょうずることを得うるあり。

~或イハ有リ↧一人行ジテ↢上ノ二福ヲ↡廻シテ亦得ル↞生ズルコトヲ。或イハ有リ↧一人行ジテ↢下ノ二福ヲ↡廻シテ亦得ル↞生ズルコトヲ。

^あるいは一人いちにんつぶさに三福さんぷくを行ぎょうじて、 回えしてまた生しょうずることを得うるあり。 あるいは人等にんとうありて、 三福さんぷくともに行ぎょうぜざるものをすなはち十じゅう悪あく・邪見じゃけん・闡せん0539提だいの人ひとと名なづく。

~或イハ有リ↧一人具ツブサニ行ジテ↢三福ヲ↡廻シテ亦得ル↞生ズルコトヲ。或イハ有リテ↢†人等トウ↡、三福倶ニ不ル↠行ゼ者ヲ即チ名ク↢十悪・邪ジヤ0760見・闡セン提ノ人ト↡也。

一 Ⅰ ⅱ b 略指九品正行

^九く品ぼんといふは、 文もんに至いたりてまさに弁べんずべし、 知しるべし。 いま略りゃくして三福さんぷく差別しゃべつの義ぎ意いを*料りょう簡けんしをはりぬ。

~言フ↢九品ト↡者ハ、至リテ↠文ニ当ベ ニシ↠弁ベンズ、応シ↠知ル。今略シテ料レウ↢簡シ三福ノ差別ノ義ノ意ヲ↡竟リヌ。

一 Ⅱ 別釈文義
    ⅰ【上輩観】
      a 総料簡【文前料簡】
        イ 標

【2】 ^十じゅう四しに上じょう輩はい観かんの行ぎょう善ぜんの文前もんぜんにつきて、 ▽総そうじて料りょう簡けんしてすなはち十じゅう一門いちもんとなす。

▲十四ニ就キテ↢上輩観ノ行善ノ文ノ前ニ↡、総ジテ料レウ簡シテ即チ為ス↢▼十一門ト↡。

一 Ⅱ ⅰ a ロ 釈
          (一)列科目

・告命

^一いちには総そうじて*告ごう命みょうを明あかす。

~一ニ者ハ総ジテ明ス↢告命ヲ↡。

・弁定其位

^二ににはその位くらいを弁べん定じょうす。

~二ニ者ハ弁ベン↢定ス其ノ位クラヰヲ↡。

・総挙有縁

^三さんには総そうじて有う縁えんの類たぐいを挙あぐ。

~三ニ者ハ▼総ジテ挙アグ↢有縁之ノ†類ヲ↡。

・三心正因

^四しには三心さんしんを弁べん定じょうしてもつて正しょう因いんとなす。

~四ニ者ハ▼弁↢定シテ三心ヲ↡以テ為ス↢正因ト↡。

・簡機堪不

^五ごにはまさしく*機きの堪かんと不ふ堪かんとを簡えらぶことを明あかす。

~五ニ者ハ正シク明ス↠簡エラブコトヲ↣機キノ堪カント与トヲ↢不堪↡。

・受法不同

^▽六ろくにはまさしく受法じゅほうの不ふ同どうを明あかす。

~六ニ者正シク明ス↢受ジユ法ノ不同ヲ↡。

・時節延促

^▽七しちにはまさしく修業しゅごうの時じ節せつに*延促えんそく異ことなることあることを明あかす。

~七ニ者ハ正シク明ス↢修シユ業ノ時節ニ延促エンソク有アルコトヲ↟†異ナルコト。

・回行願生

^▽八はちには所修しょしゅの行ぎょうを回えして、 弥陀みだ仏国ぶっこくに生しょうぜんと願がんずることを明あかす。

~八ニ者明ス↧廻シテ↢所修シヨシユノ行ヲ↡願ズルコトヲ↞†生ゼムト↢弥陀仏国ニ↡。

・迎接去時

^▽九くには▼命終みょうじゅうの時ときに臨のぞみて聖しょう来きたりて*迎こう接しょうしたまふ不ふ同どうと、 *去時こじの遅ち疾しつとを明あかす。

~九ニ者ハ明ス↧臨ノゾミテ↢命終ノ時ニ↡聖来キタリテ迎接カウセウシタマフ不同ト、去コサル時ノ遅チ疾シツトヲ↥。

・華開遅疾

^▽十じゅうにはかしこに到いたりて華はな開ひらくる遅ち疾しつの不ふ同どうを明あかす。

~十ニ者ハ明ス↢到イタリテ↠彼カシコニ華開クル遅疾ノ不同ヲ↡。

・開後得益

^▽十じゅう一いちには華け開かい以後いごの得益とくやくに異ことなることあることを明あか0454す。

~十一ニ者ハ明ス↢†華開已後イゴノ得益ニ有ルコトヲ↟†異ナルコト。

一 Ⅱ ⅰ a ロ (二)例結余品
            (Ⅰ)正例結

^▼いまこの十じゅう一いち門もんの義ぎは、 九く品ぼんの文もんに約対やくたいするに、 一々いちいちの品ほんのなかにつきてみなこの十じゅう一いちあり。 すなはち*一いっ百ぴゃく番ばんの義ぎとなす。 またこの十じゅう一いち門もんの義ぎは、 上じょう輩はいの文もん前ぜんにつきて、 総そうじて料りょう簡けんするもまた得えたり。 あるいは中ちゅう・下げ輩はいの文もん前ぜんにつきて、 おのおの料りょう簡けんするもまた得えたり。

~今此ノ十一門ノ義者ハ、約ヤク↢ヨソヘ対タイムカヘスルニ九品之ノ文ニ↡、就キテ↢一一ノ品ノ中ニ↡皆 ナ有リ↢此ノ十一↡。即チ為ス↢一百番バンノ義ト↡也。又此ノ十一門ノ義ハ、就キテ↢上輩ハイノ文ノ前ニ↡、総ジテ料簡スル†モ亦得エタリ。或イハ就キテ↢中・下輩ノ文ノ前ニ↡、各ノ料簡スル†モ亦得タリ。

一 Ⅱ ⅰ a ロ (二)(Ⅱ)弁具欠

^また*この義ぎもし文もんをもつて来きたし勘かんがふれば、 すなはち具ぐ・不具ふぐあり。 *隠顕おんけんありといへども、 もしその道どう理りによらばことごとくみなあるべし。 この因縁いんねんのためのゆゑに、 すべからく広開こうかいして顕けん出しゅつすべし。 依え行ぎょうするものをして解さとりやすく識しりやすからしめんと欲ほっす。

~又此ノ義若シ以テ↠文ヲ来キタシ勘カムガ†フレバ者、即チ有リ↢具・不具グ↡。雖イヱドモ↠有リト↢隠オン顕↡、若シ拠ヨラバ↢其ノ道理リニ↡悉ク皆 ナ合ベシ↠有ル。為ノ↢此ノ因縁ノ↡故ニ、須スベカラベ  クシ↢†広開シテ顕出ス↡。欲ホス↠令シメムト↢依行†スル者 ノヲシテ易ヤスク↠解サトリ易カラ↟識シリ也。

一 Ⅱ ⅰ a ハ 結

^上じょう来らい十じゅう一いち門もんの不ふ同どうありといへども、 広ひろく上じょう輩はい三品さんぼんの義ぎ意いを料りょう簡けんしをはりぬ。

~上来‡雖 ドモ↠有リト↢十一門ノ不同↡、広ク料↢簡シ上輩三品ノ義ノ意ヲ↡竟リヌ。△

一 Ⅱ ⅰ b 別解釈
        イ 正釈
          (一)上上品【上品上生釈】
            (Ⅰ)総標

【3】 ^次下つぎしもに▼先まづ上じょう品ぼん上生じょうしょうの位くらいのなかにつきて、 また*先まづ挙あげ、 次つぎに弁べんじ、 後のちに結けっす。 すなはちその十じゅう二にあり。

▲次下シモニ先ヅ就キテ↢上品上生ノ位ノ中ニ↡、亦先ヅ挙アゲ、次ニ弁ベンジ、後ノチニ結ケツス。即チ有リ↢其ノ十二↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)別釈
              (ⅰ)告命

^▼一いちに ▲「仏ぶつ0540告ごう阿あ難なん」 より以下いげはすなはちならべて二にの意こころを標ひょうす。

一ニ従リ↢「仏0761告阿難ト云」↡已下ハ即チ双ナラベテ標ヘウスアラハス↢二ノ意ヲ↡。

^◆一いちには告ごう命みょうを明あかす。

▲一ニハ明ス↢告命ヲ↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅱ)弁成其位

^▲二ににはその位くらいを弁べん定じょうすることを明あかす。 これすなはち大だい乗じょうを修学しゅがくする上じょう善ぜんの凡ぼん夫ぶ人にんなり。

▲二ニハ明ス↣弁ベン↢定スルコトヲ其ノ位ヲ↡。此 レ即チ修シユ↢学スル大乗ヲ↡上善ノ凡夫人也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅲ)総挙有縁

^◆三さんに ▲「若にゃく有う衆しゅ生じょう」 より下しも 「即便そくべん往おう生じょう」 に至いたるこのかたは、 まさしく総そうじて*有う生しょうの類たぐいを挙あぐることを明あかす。 すなはちその四しあり。

三ニ従リ↢「若有衆生」↡下至ル↢「即便往生ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↣総ジテ挙アグルコトヲ↢有生之†類ヲ↡。即チ有リ↢其ノ四↡。

・能信人

^▲一いちには能信のうしんの人ひとを明あかす。

▲一ニハ明ス↢能信之ノ人ヲ↡。

・求願往生

^▲二にには往おう生じょうを求ぐ願がんすることを明あかす。

▲二ニハ明ス↣求グ↢願スルコトヲ往生ヲ↡。

・発心

^▲三さんには*発心ほっしんの多た少しょうを明あかす。

▲三ニハ明ス↢発心ノ多少ヲ↡。

・得生益

^▲四しには得とく生しょうの益やくを明あかす。

▲四ニハ明ス↢得生之益ヲ↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)三心正因
                (a)牒文総科

^◆四しに ▲「何が等とう0455為い三さん」 より下しも 「必ひっ生しょう彼ひ国こく」 に至いたるこのかたは、 まさしく三心さんしんを弁べん定じょうしてもつて正しょう因いんとなすことを明あかす。 すなはちその二にあり。

四ニ従リ↢「何等為三」↡下至ル↢「必生彼国ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↧*弁ベン↢定シテ三心ヲ↡以テ†為スコトヲ↦正因ト↥。即チ有リ↢其ノ二↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)別釈文句
                  (イ)釈自徴

^◆一いちには世せ尊そん、 機きに随したがひて益やくを顕あらわしたまふこと*意い密みつにして知しりがたし、 仏ぶつのみづから問とひみづから徴あらわしたまふにあらずは、 解げを得うるに由よしなきことを明あかす。

~一ニハ明ス↧世尊随ヒテ↠機ニ顕シタマフコト↠益ヲ意イ密ミチニシテ難ガタシ↠知シリ、非ズハ↢仏ノ自ラ問トヒ自ラ徴テウセメシタマフニ↡、無ナキコトヲ↞由ヨシ↠得ルニ↠解ゲヲ。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)釈如来答数
                    [一]総示

^◆二にには如来にょらい (釈尊) 還かえりてみづから前さきの三心さんしんの数かずを答こたへたまふことを明あかす。

~二ニハ明ス↣如来還カヘリテ自ラ答ヘタマフコトヲ↢前ノ三心之ノ数カズヲ↡。△

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二]別釈
                      [Ⅰ]広釈三心体相
                        [ⅰ]【至誠心釈】
                          [a]牒文

【4】 ^▼¬経きょう¼ (観経) にのたまはく、 「▲一いちには↓至し↓誠じょう心しん」 と。

▲¬経ニ¼云ク、▼「一ニ者至誠心ト」。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅰ][b]釈義
                            イ釈名

^▼「↑至し」 とは真しんなり、 「↑誠じょう」 とは実じつなり。

~◆「至シト」者真ナリ、「誠ト」者実ナリ。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅰ][b]ロ解義
                              ª一º就利他直釈
                                ªⅠº略示勧誡
                                  ªⅰº勧他力

^▼一切いっさい衆しゅ生じょうの身しん口意くい業ごう所修しょしゅの*解げ行ぎょう、 *かならずすべからく真実しんじつ心しんのうちになすべきことを明あかさんと欲ほっす。

~◆†欲ス↠明サムト↣一切衆生ノ身口意業†所修ノ解ゲ行、必ズ†須クキコトヲ↢▼真実心ノ中ニ作ス↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅰ][b]ロª一ºªⅠºªⅱº誡自力

^▼*外ほかに賢善けんぜん精しょう進じんの相そうを現げんじ、 内うちに虚仮こけを懐いだくことを得えざれ。

~▼†不レ↠得↧外ニ現ジ↢賢善精進之ノ相ヲ↡内ウチニ懐クコトヲ↦虚仮コケヲ↥。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅰ][b]ロª一ºªⅡº広弁機法
                                  ªⅰº明機不実
                                    ªaº正明機相

^▼*貪瞋とんじん・邪じゃ偽ぎ・奸かん詐さ百ひゃく端たんにして、 悪あく性しょう侵やめがたく、 事こと*蛇蝎じゃかつに同おなじきは、 三業さんごうを起おこすといへども名なづけて雑毒ぞうどくの善ぜんとなし、 また虚仮こけの行ぎょうと名なづく。 真実しんじつの業ごうと名なづけず。

~貪瞋トムジン・邪偽ジヤグヰ・奸カン詐サ百端タンニシテ、悪性難ガタ†ク↠侵ヤメ、†事同†ジキハ↢蛇蝎ジヤカチニ↡、▼雖 ドモ↠起オコスト↢三業ヲ↡名ケテ為†シ↢雑毒之ノ善ト↡、亦名ク↢虚仮之ノ行ト↡†。†不↠名ケ↢真実ノ業ト↡也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅰ][b]ロª一ºªⅡºªⅰºªbº重斥自力

^▼もしかくのごとき安心あんじん・起き行ぎょうをなすものは、 たとひ身心しんしんを苦く励れいして、 *日にち夜や十じゅう二に時じ急きゅうに*走はしり急きゅうになすこと、 *頭ず燃ねんを救はらふがごとくするものも、 すべて雑毒ぞうどくの善ぜんと名なづく。 ▼この雑毒ぞうどくの行ぎょうを回えして、 かの仏ぶつの浄じょう土どに生しょうずることを求もとめんと欲ほっせば、 これかならず不可ふかなり。

~若シ†作ス↢如キ↠此クノ安心・起キ行ヲ↡者ハ、縦使 タトヒ ▼苦ク↢励レイシテ身心ヲ↡、▼日夜十二時‡急キウニ†走リ急ニ作†スコト、如ク†スル↠灸ハラフガ↢頭ヅ燃ネンヲ↡者 ノモ、衆スベテ名ク↢雑毒之ノ善ト↡。†欲ホセバ↧廻シテ↢此ノ雑毒之ノ行ヲ↡求メムト↞生ズルコトヲ↢彼ノ仏ノ浄土ニ↡者、此 レ必ズ†不可也ナリ。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅰ][b]ロª一ºªⅡºªⅱº顕法真実

^◆なにをもつてのゆゑに。 まさしくかの阿あ弥陀みだ仏ぶつ*因いん中ちゅうに菩ぼ薩さつの行ぎょうを行ぎょうじたまひし時とき、 すなはち一念いちねん0456一いち刹せつ那なに至いたるまでも、 三業さんごうの所修しょしゅ、 みなこれ真実しんじつ心しんのうちになしたまひ、 ▼*おほよそ*施為せい・趣しゅ求ぐしたまふところ、 またみな↓真実しんじつなるによりてなり。

~何ヲ以テノ故ニ。▼正シク†由ヨリテナリ↧彼ノ阿弥陀仏ノ因中ニ行ジタマヒシ↢菩薩ノ行ヲ↡時、†乃チ至ルマデモ↢一念一刹セチ那ナニ↡、三業†ノ所修、皆是 レ真実心ノ中ニ作シタマヒ、▼凡オヨソ†所↢施為趣求シタマフ↡、亦皆真実ナルニ↥。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅰ][b]ロª二º分二利重弁
                                ªⅠº標列

^▼また↑真実しんじつに二に種しゅあり。 一いち0541には↓*自利じり真実しんじつ、 二にには*利他りた真実しんじつなり。

~又真実ニ有リ↢二種↡。一ニ者自利0762ノ真実、二ニ者利他ノ真実ナリ。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅰ][b]ロª二ºªⅡº随釈
                                  ªⅰº明自利真実
                                    ªaº明厭離真実

^▼↑自利じり真実しんじつといふは、 また二に種しゅあり。

~言フ↢自利真実ト↡者ハ、復有リ↢二種↡。

・聖道厭離

^◆一いちには▼真実しんじつ心しんのうちに、 自他じたの諸悪しょあくおよび*穢え国こく等とうを*制捨せいしゃして、 行住ぎょうじゅう坐臥ざがに一切いっさいの菩ぼ薩さつの諸悪しょあくを制捨せいしゃしたまふに同おなじく、 われもまたかくのごとくならんと想おもふなり。

~一ニ者真実心ノ中ニ、制セイ↢捨シヤシテ自他ノ諸悪及ビ穢ヱ国等ヲ↡、行住坐臥ニ想オモフ↧同ジク↣一切ノ菩薩ノ制セイ↢捨シヤ†シタマフニ諸悪ヲ↡、我モ亦如クナラムト↞是クノ也ナリ。

・聖道欣求

^◆二にには真実しんじつ心しんのうちに、 自他じた凡ぼん聖しょう等とうの善ぜんを勤修ごんしゅす。

~二ニ者ハ真実心ノ中ニ、懃ゴン↢修シユ†ス自他ノ凡聖等ノ善ヲ↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅰ][b]ロª二ºªⅡºªⅰºªbº明欣求真実

・口業

^◆真実しんじつ心しんのうちの口く業ごうに、 かの阿あ弥陀みだ仏ぶつおよび依え正しょう二に報ほうを讃歎さんだんす。 また真実しんじつ心しんのうちの口く業ごうに、 三界さんがい・六道ろくどう等とうの自他じたの依え正しょう二に報ほうの苦く悪あくの事じを*毀き厭えんす。 また一切いっさい衆しゅ生じょうの三業さんごう所しょ為いの善ぜんを讃歎さんだんす。 ▼もし善業ぜんごうにあらずは、 つつしみてこれを遠とおざかれ、 また*随ずい喜きせざれ。

~真実心ノ中ノ口業ニ、讃サン↢歎ダンス‡彼ノ阿弥陀仏及ビ依正二報ヲ↡。又真実心ノ中ノ口業ニ、毀クヰ↢厭エン†ス三界・六道等ノ自他ノ依正二報ノ苦悪之ノ事ジヲ↡。亦讃↢歎ス一切衆生ノ三業所シヨ為ヰノ善ヲ↡。若シ非†ズハ↢善業ニ↡者、†敬ミテ而遠トオザカレ↠之ヲ、亦不†レ↢随ズイ喜キセ↡也。

・身業

^◆また真実しんじつ心しんのうちの身業しんごうに、 合がっ掌しょうし礼らい敬きょうして、 *四事しじ等とうをもつてかの阿あ弥陀みだ仏ぶつおよび依え正しょう二に報ほうを供く養ようす。 また真実しんじつ心しんのうちの身業しんごうに、 この生しょう死じ三界さんがい等とうの自他じたの依え正しょう二に報ほうを軽慢きょうまんし厭捨えんしゃす。

~又真実心ノ中ノ身業ニ、合掌シ礼ライ敬キヤウシテ、四事シジ等ヲモテ供ク↢養ス彼ノ阿弥陀仏及ビ依正二報†ヲ↡。又真実心ノ中ノ身業ニ、軽キヤウ↢慢マンシ厭エン↣捨シヤス此ノ生死三界等ノ自他ノ依正二報ヲ↡。

・意業

^◆また真実しんじつ心しんのうちの意い業ごうに、 かの阿あ弥陀みだ仏ぶつおよび依え正しょう二に報ほうを思し想そうし観察かんざつし憶念おくねんして、 目めの前まえに現げんずるがごとくす。 また真実しんじつ心しんのうちの意い業ごうに、 この生しょう死じ三界さんがい等とうの自他じたの依え正しょう二に報ほうを軽きょう賎せんし厭捨えんしゃす。

~又真実心ノ中ノ意業ニ、思シ↢想サウシ観↣察ザチシ憶オク↤念†シテ彼ノ阿弥陀仏及ビ依正二報ヲ↡、如クス‡↠現ズルガ↢目メノ前ニ↡。又真実心ノ中ノ意業ニ、軽キヤウ↢賎センシ厭エン↣捨シヤ†ス此ノ生死三界等ノ自他ノ依正二報ヲ↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅰ][b]ロª二ºªⅱº明利他真実
                                  ªaº別明

^▼*不ふ善ぜんの三さん業ごう0457は、 かならずすべからく真実しんじつ心しんのうちに捨すつべし。 *またもし▼善ぜんの三業さんごうを起おこさば、 かならずすべからく真実しんじつ心しんのうちになすべし。

~不善ノ三業ハ、必ズ†須クシ↢真実心ノ中ニ捨ツ↡。又若シ起オコ†サバ↢善ノ三業ヲ↡者、必ズ†須クシ↢真実心ノ中ニ作ス↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅰ][b]ロª二ºªⅱºªbº総結

^◆*内ない外げ明みょう闇あんを簡えらばず、 みなすべからく真実しんじつなるべし。

~▼不ズ↠簡バ↢内外明闇アンヲ↡、皆 ナ†須クシ↢真実ナル↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅰ][c]結名

^◆ゆゑに至し誠じょう心しんと名なづく。

~◆故ニ名ク↢「至誠心ト」↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅱ]【深心釈】
                          [a]牒文

【5】 ^「▲二にには深心じんしん」 と。

~◆「二ニ者深心ト」。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅱ][b]釈義
                            イ釈名義
                            ロ明信相
                              ª一º深信機法【二種深信】
                                ªⅠº標数

^▼「深心じんしん」 といふはすなはちこれ深ふかく信しんずる心しんなり。 また二に種しゅあり。

~◆言フ「深心ト」↡者ハ即チ是 レ†深ク信ズル之心也。亦有リ↢二種↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅱ][b]ロª一ºªⅡº列釈
                                  ªⅰº明信機

^▼一いちには▼決けつ定じょうして深ふかく、 自じ身しんは現げんにこれ*罪悪ざいあく生しょう死じの凡ぼん夫ぶ、 *曠劫こうごうよりこのかたつねに没もっしつねに流る転てんして、 *出しゅつ離りの縁えんあることなしと信しんず。

~▼一ニ者ハ決定シテ深フカク信ズ↢自身ハ現ニ是 レ▼罪悪生死ノ凡夫‡、曠劫ヨリ已コノ来タ†常ニ没シ常ニ流転シテ、▼無ナシト↟有ルコト↢出離之ノ縁↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅱ][b]ロª一ºªⅡºªⅱº明信法

^▼二にには▼決けつ定じょうして深ふかく、 かの阿あ弥陀みだ仏ぶつの、 四し十じゅう八はち願がんは衆しゅ生じょうを摂しょう受じゅ0542したまふこと、 疑うたがいなく慮おもんぱかりなくかの願力がんりきに乗じょうじてさだめて往おう生じょうを得うと信しんず。

~◆二ニ者ハ決定シテ深ク信ズ↧彼ノ▼阿弥陀仏ノ▼四十八願†ハ摂↢受シタマフコト衆生ヲ↡、無ナ†ク↠疑 ヒ無ナ†ク↠慮オモンパカリ0763、乗ジテ↢彼ノ願力ニ↡定メテ得ウト↦往生ヲ↥。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅱ][b]ロª二º深信観経

【6】 ^▼また決けつ定じょうして深ふかく、 釈しゃ迦か仏ぶつ、 この ¬*観かん経ぎょう¼ の三福さんぷく・九く品ぼん・定じょう散さん二に善ぜんを説ときて、 かの仏ぶつの依え正しょう二に報ほうを証しょう讃さんして、 人ひとをして欣ごん慕ぼせしめたまふと信しんず。

~又決定シテ深ク信ズ↧釈迦仏説キテ↢此ノ¬観経ノ¼三福・九品・定散二善ヲ↡、証↢讃サンシテ彼ノ仏ノ依正二報ヲ↡、使メタマフ†ト↦人ヲシテ欣ゴンネガヒ慕ボセネガフ↥。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅱ][b]ロª三º深信小経

^▼また決けつ定じょうして深ふかく、 ¬*弥陀みだ経きょう¼ のなかに、 十方じっぽう恒沙ごうじゃの諸仏しょぶつ、 一切いっさいの凡ぼん夫ぶ決けつ定じょうして生しょうずることを得うと証しょう勧かんしたまふと信しんず。

~又決定シテ深ク†信ズ↣¬弥陀経ノ¼中ニ、十方恒沙ノ諸仏証↢勧シタマフト一切ノ凡夫決定シテ得ト↟生ズルコトヲ。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅱ][b]ロª四º唯信仏語

^▼また深信じんしんとは、 仰あおぎ願ねがはくは、 一切いっさいの行ぎょう者じゃ等とう、 一心いっしんにただ仏ぶつ語ごを信しんじて身命しんみょうを顧かえりみず、 決けつ定じょうして依え行ぎょうし、 ▼仏ぶつの捨すてしめたまふをばすなはち捨すて、 ▼仏ぶつの行ぎょうぜしめたまふをばすなはち行ぎょうじ、 ▼仏ぶつの去さらしめたまふ処ところをばすなはち去さる。 ▼これを仏ぶっ教きょうに随順ずいじゅんし、 ▼仏ぶつ意いに随順ずいじゅんすと名なづけ、 ▼これを仏願ぶつがんに随順ずいじゅんすと名なづく。 ▼これを真しんの仏ぶつ弟子でしと名なづく。

~▼又深信ト者ハ、仰アオ†ギ願クハ、一切ノ行者等、一心ニ唯信ジテ↢仏語ヲ↡不ズ↠顧カヘリミ↢身命ヲ↡、決定シテ†依行シ、仏ノ遣シメタマフヲ↠捨ステ者バ即チ捨ステ、仏ノ遣メタマフヲ↠行ゼ者バ即チ行ジ、仏ノ遣メタマフ↠去サラ処トコロヲバ即チ去サル。是ヲ名†ケ↧随↢順シ仏教ニ↡随↦順スト仏意ニ↥、▼是ヲ名ク↣随↢順スト仏願ニ↡。是ヲ名ク↢真ノ仏弟子ト↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅱ][b]ロª五º依観経信
                                ªⅠº総標信得

^▼また一切いっさいの行ぎょう者じゃただ0458よくこの ¬経きょう¼ (観経) によりて深ふかく信しんじて行ぎょうずるものは、 かならず衆しゅ生じょうを誤あやまたず。

~又一切ノ行者但タダ能ク依ヨリテ↢此ノ¬経ニ¼↡深ク信ジテ行†ズル者ハ、必ズ不ズ↠悞アヤマタ↢衆生ヲ↡也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅱ][b]ロª五ºªⅡº別顕可信
                                  ªⅰº略示

^◆なにをもつてのゆゑに。 仏ぶつはこれ大だい悲ひを満足まんぞくしたまへる人にんなるがゆゑなり、 *実じつ語ごしたまふがゆゑなり。

~何ヲ以テノ故ニ。仏ハ是 レ†満↢足シタマヘル大悲ヲ↡人ナルガ故†ナリ、実語ゴシタマフガ故†ナリ。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅱ][b]ロª五ºªⅡºªⅱº広顕
                                    ªaº挍説人分満

^◆仏ぶつを除のぞきて以い還げんは、 *智ち行ぎょういまだ満みたず。 その*学がく地じにありて、 *正習しょうじゅうの二に障しょうありていまだ除のぞこらざるによりて、 *果か願がんいまだ円まどかならず。

~▼除キテ↠仏ヲ已イ還グヱンハ、智行未ズ ダ↠満ミタ。在アリテ↢其ノ学地ヂニ↡、†由ヨリテ↧有リテ↢正習ジフノ二障↡未ダルニ↞除コラ、果願未ダ↠円カナラ。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅱ][b]ロª五ºªⅡºªⅱºªbº挍教語虚実
                                      ªイº明因説必要果証

^◆これらの凡ぼん聖しょうはたとひ諸仏しょぶつの教きょう意いを測しき量りょうすれども、 いまだ決けつ了りょうすることあたはず。 *平章びょうしょうすることありといへども、 かならずすべからく仏ぶつ証しょうを請しょうじて定じょうとなすべし。 ▼もし仏ぶつ意いに称かなへばすなはち*印いん可かして、 「*如にょ是ぜ如にょ是ぜ」 とのたまふ。 ▼もし仏ぶつ意いに可かなはざれば、 すなはち 「なんぢらが所説しょせつこの義ぎ不ふ如にょ是ぜ」 とのたまふ。

~◆此等ノ凡聖ハ縦使 タトヒ 測シキ↢量リヤウ†スレドモ諸仏ノ教意イヲ↡、未ズ ダ↠能ハ↢決クヱツ了レウスルコト↡。雖 ドモ↠有リト↢平章シヤウアキラムルスルコト↡、要カナラズ須スベカラベ  クシ↧請シヤウジテ↢仏証ヲ↡為ス↞定ト也。若シ称カナ†ヘバ↢仏意ニ↡、即チ印イン可カシテ言ノ下フ↢如是如是ト↡。若シ不ザ†レバ↠可カナハ↢仏意ニ↡者、即チ言ノ下フ↢†汝等ガ所説是ノ義ギ†不如是ト↡。

^▼印いんせざるはすなはち*無記むき・無利むり・無む益やくの語ごに同どうず。 ▼仏ぶつの印いん可かしたまふは、 すなはち仏ぶつの正教しょうきょうに随ずい順じゅんす。 ▼もし仏ぶつのあらゆる言説ごんせつなれば、 ▼すなはちこれ正教しょうきょう・正しょう義ぎ・正行しょうぎょう・正しょう解げ・正しょう業ごう・正しょう智ちなり。

~不ザル↠印インセ者ハ即チ†同ズ↢無記キ・無利・無益之ノ語ゴニ↡。仏ノ印イン可カシタマフ者ハ即チ随↢順ス仏之正教ニ↡。若シ仏ノ†所有ル言ゴム説†ナレバ、即チ是 レ正教・正義・正行・正解・正業・正智ナリ。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅱ][b]ロª五ºªⅡºªⅱºªbºªロº明果説必不要因証

^◆もしは多た、 もしは少しょう、 すべて菩ぼ薩さつ・人にん・天てん等とうに問とひて、 その是非ぜひを定さだめざれ。 ▼もし仏ぶつの所説しょせつなれば、 すなはちこれ*了教りょうきょうなり。 ▼菩ぼ薩さつ等とうの説せつはことごとく不ふ了教りょうきょうと名なづく、 知しるべし。

~若シハ多タ若シハ少、衆スベテ†不レ↧問ヒテ↢菩薩・人・天等ニ↡、定メ↦其ノ是非ゼヒヲ↥也。若シ仏ノ所説†ナレバ即チ是 レ了レウ教ナリ。菩薩等ノ説†ハ尽コトゴトク名ク↢不了教ト↡也、応ベシ↠知シル。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅱ][b]ロª五ºªⅢº結示勧誡

^◆このゆゑにいまの時とき、 仰あおぎて一切いっさい有う縁えんの往おう生じょう人等とうを勧すすむ。 ただ0543深ふかく仏ぶつ語ごを信しんじて*専せん注ちゅう奉ぶ行ぎょうすべし。 菩ぼ薩さつ等とうの*不ふ相応そうおうの教きょうを信用しんようして、 もつて疑礙ぎげをなし、 惑わくを抱いだきてみ0459づから迷まよひ、 往おう生じょうの大益だいやくを廃失はいしつすべからず。

~是ノ故ニ今ノ時、仰アオギテ勧ススム↢一切ノ有縁ノ往生人等ヲ↡。唯タダ可ベシ↧深ク信ジテ↢仏0764語ヲ↡専注センチユ奉ブ行ス↥。不ズ↠可カラ↧信↢用ヨウシテ菩薩等ノ不フ相応ノ教ヲ↡、以テ為ナシ‡↢疑礙ギゲヲ↡、抱イダキテ↠惑ワクヲ自ラ迷マドヒ‡、廃ハイ↦失シツス往生之大益ヲ↥也。▼

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅱ][b]ロª六º建立自心
                                ªⅠº略示

【7】 ^▼また深心じんしんは 「深ふかき信しんなり」 といふは、 決けつ定じょうして自じ心しんを建こん立りゅうして、 教きょうに順じゅんじて修しゅ行ぎょうし、 永ながく疑ぎ錯さくを除のぞきて、 一切いっさいの▼*別べつ解げ・別べつ行ぎょう・▼*異い学がく・異い見けん・異い執しゅうのために、 退失たいしつし*傾きょう動どうせられざるなり。

~▼又深心ハ深キ信ナリ†トイフ者、決定シテ建コン↢立リウシテ自心ヲ↡、順ジユンジテ↠教ニ修行シ‡、永ナガク除ノゾキテ↢疑ギ錯シヤクヲ↡、不ザル↧為ニ↢一切ノ別ベチ解ゲ・別行・異イ学・異見・異イ執シフノ↡之所ラレ↦退失タイシチシ傾クヰヤウ動ドウセ↥也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅱ][b]ロª六ºªⅡº広説【▼四重破人】
                             ªⅰº問

 ^▼問とひていはく、 凡ぼん夫ぶは智ち浅あさく、 *惑わく障しょう処しょすること深ふかし。 もし▼解げ行ぎょう不ふ同どうの人ひと多おおく経きょう論ろんを引ひきて来きたりてあひ妨ぼう難なんし、 証しょうして 「一切いっさいの罪ざい障しょうの凡ぼん夫ぶ往おう生じょうを得えず」 といふに逢あはば、 いかんがかの難なんを*対たい治じして、 信心しんじんを成じょう就じゅして、 決けつ定じょうしてただちに進すすみて、 *怯退こうたいを生しょうぜざらんや。

~▼問ヒテ曰ク、凡夫ハ智浅アサク‡、惑ワク障シヤウ†処スルコト深フカシ。若シ逢ア†ハバ↧解行不同ノ人多ク引ヒキテ↢経論ヲ↡†来リテ相 ヒ†妨難シ、証シテ云イ†フニ↦一切ノ罪障シヤウノ凡夫不ズト↞得↢往生‡ヲ↡者、云何 イカ ガ対タイ↢治ヂシテ彼ノ難ナンヲ↡、成↢就シテ信心ヲ↡、決定シテ直タダチニ進ススミテ、不ザラム↠生ゼ↢怯退カウタイヲ↡也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅱ][b]ロª六ºªⅡºªⅱº答
                                    ªaº明就人立信
                                      ªイº正明
                                        ˆ一ˇ凡夫

^◆答こたへていはく、 もし人ひとありて多おおく経きょう論ろんを引ひきて証しょうして 「生しょうぜず」 といはば、 行ぎょう者じゃすなはち報こたへていへ。 「なんぢ経きょう論ろんをもつて来きたし証しょうして ª生しょうぜずº といふといへども、 わが意こころのごときは決けつ定じょうしてなんぢが破はを受うけず。

~答ヘテ曰ク、若シ有リテ↠人多ク引キテ↢経論ヲ↡証シテ云†ハバ↠不ズト↠†生ゼ者、行者即チ報コタヘテ云イヘ。仁者 ナムヂ 雖 ドモ↧将モテ↢経論ヲ↡来シ証シテ噵イフト↞不ズト↠†生ゼ、如キ↢我ガ意ココロノ↡者ハ決定シテ不ズ↠受ウケ↢汝ナムヂガ破ハヲ↡。

^◆なにをもつてのゆゑに。 しかるにわれまた、 これかのもろもろの経きょう論ろんを信しんぜざるにはあらず。 ことごとくみな仰信ごうしんす。

~何ヲ以テノ故ニ。然シカ†ルニ我 レ亦、不アラズ↢是 レ不ザルニハ↟信ゼ↢彼ノ諸ノ経論ヲ↡。尽コトゴトク皆 ナ仰信ス。

^◆しかるに仏ぶつかの経きょうを説ときたまふ時ときは、 ▼処別しょべつ・時じ別べつ・対たい機き別べつ・利り益やく別べつなり。 またかの経きょうを説ときたまふ時ときは、 すなはち ¬観かん経ぎょう¼・¬弥陀みだ経きょう¼ 等とうを説ときたまふ時ときにあらず。 しかるに仏ぶつの説せっ教きょうは*機きに備そなふ、 時ときまた不ふ同どうなり。

~然†ルニ仏説キタマ†フ↢彼ノ経ヲ↡時ハ、処別シヨベチ・時別・対タイ機キ別・利益別ナリ。又説キタマ†フ↢彼ノ経ヲ↡時ハ、即チ非ズ↧説キタマフ↢¬観経¼・¬弥陀経¼等ヲ↡時ニ↥。然†ルニ仏ノ†説教ハ備ソナフ↠機ニ、時亦†不同ナリ。

^◆かれすなはち通つうじて人にん・天てん・菩ぼ薩さつの解げ行ぎょうを説とく。 い0460ま ¬観かん経ぎょう¼ の定じょう散さん二に善ぜんを説ときたまふことは、 ただ韋い提だいおよび仏ぶつ滅めつ後ごの五ご濁じょく・五苦ごく等とうの一切いっさい凡ぼん夫ぶのために、 証しょうして ª生しょうずることを得うº とのたまふ。

~彼 レ‡即チ通ジテ説ク↢人・天・菩薩之解行ヲ↡。今説キタマフコトハ↢¬観経ノ¼定散二善ヲ↡、唯タダ為ニ↢韋提及ビ仏ノ滅後ノ五濁・五苦等ノ一切ノ凡夫ノ↡、証シテ言ノ下フ↠得ト↠生ズルコトヲ。

^◆この因縁いんねんのために、 われいま一心いっしんにこの仏ぶっ教きょうによりて決けつ定じょうして奉ぶ行ぎょうす。 たとひなんぢら百ひゃく千万せんまん億おくありて ª生しょうぜずº といふとも、 ただわが▼往おう生じょうの信心しんじんを増ぞう長じょうし成じょう就じゅせん」 と。

~為ニ↢此ノ因縁ノ↡、我 レ今一心ニ依ヨリテ↢此ノ仏教ニ↡決定シテ奉ブ行ス。縦使 タトヒ †汝等百千万億アリテ噵イ†フトモ↠不ズト↠生ゼ者、唯増ゾウ↢長シ成↣就セムト我ガ往生ノ信心ヲ↡也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅱ][b]ロª六ºªⅡºªⅱºªaºªイºˆ二ˇ賢聖

^◆また行ぎょう者じゃさらに向むかひて説ときていへ。 「なんぢよく聴きけ、 われいまなんぢがためにさらに決けつ定じょうの信しん相そうを説とかん。

~又行者更ニ向ムカヒテ説トキテ言イヘ。仁者 ナムヂ 善ヨク聴キケ、我今 マ為ニ↠汝 ヂガ更ニ説カム↢決定ノ信ノ相ヲ↡。

^◆たとひ*地じ前ぜんの菩ぼ薩さつ・羅ら漢かん・*辟びゃく支し等とう、 もし0544は一いち、 もしは多た、 乃ない至し、 十方じっぽうに*遍満へんまんして、 みな経きょう論ろんを引ひきて証しょうして ª生しょうぜずº といふとも、 ◆われまたいまだ一念いちねんの疑ぎ心しんを起おこさず。 ただわが▼清浄しょうじょうの信心しんじんを増ぞう長じょうし成じょう就じゅせん。

~縦使 タトヒ 地前ノ菩薩・羅ラ漢カン・辟ビヤク支シ等、若シハ一若シハ多、乃至0765遍↢満シテ十方ニ↡、皆引キテ↢経論ヲ↡証シテ言†フトモ↠不ト↠生ゼ者、我亦†未ダ↠起オコサ↢一念ノ疑心ヲ↡。唯増↢長シ成↣就セム我ガ清浄ノ信心ヲ↡。

^◆なにをもつてのゆゑに。 仏ぶつ語ごは決けつ定じょう成じょう就じゅの了りょう義ぎにして、 一切いっさいのために破壊はえせられざるによるがゆゑなり」 と。

~何ヲ以テノ故ニ。†由ルガ↫仏語ハ決定成就ノ了義ニシテ、不ルニ↪為ニ↢一切ノ↡所レ↩破壊セ↨故ナリト。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅱ][b]ロª六ºªⅡºªⅱºªaºªイºˆ三ˇ地上

^◆また行ぎょう者じゃよく聴きけ。 ◆たとひ*初しょ地じ以い上じょう十じゅう地じ以い来らい、 もしは一いち、 もしは多た、 乃ない至し、 十方じっぽうに遍満へんまんして、 異口いく同音どうおんにみないはく、 「釈しゃ迦か仏ぶつ、 弥陀みだを指し讃さんし、 三界さんがい・六道ろくどうを*毀呰きしし、 衆しゅ生じょうを勧励かんれいし、 ª専心せんしんに念仏ねんぶつし、 および余よ善ぜんを修しゅすれば、 この一身いっしんを畢おへて後のち必ひつ定じょうしてかの国くにに生しょうずº といふは、 これかならず虚こ妄もうなり、 依え信しんすべからず」 と。

~又行者善ク聴キケ。縦使 タトヒ 初シヨ地已上十地已来、若シハ一若シハ多、乃至遍↢満シテ十方ニ↡、異イ口同音ニ皆†云ク、釈迦仏指シ↢讃サンシ弥陀ヲ↡、毀キ↢呰シシ三界・六道ヲ↡、勧↢励レイシ‡衆生ヲ↡、専心ニ念仏シ、▼及ビ修†スレバ↢余善ヲ↡、畢オヘテ↢此ノ一身ヲ↡後必ヒツ定シテ生ズトイフ↢彼ノ国ニ↡者、此必ズ虚妄マウナリ、不ト↠可カラ↢依エ信ス↡也。

^◆われこれらの所説しょせつを聞きくといへども、 また一念いちねんの疑ぎ心しんを生しょうぜず。 ただわが決けつ定じょう▼上上じょうじょうの信心しんじんを増ぞう0461長じょうし成じょう就じゅせん。

~我雖 ドモ↠聞クト↢此等ノ所説ヲ↡、亦不ズ↠生ゼ↢一念ノ疑心ヲ↡。唯増↢長シ成↣就セム我ガ決定上上ノ信心ヲ↡。

^◆なにをもつてのゆゑに。 ▼すなはち仏ぶつ語ごは真実しんじつ*決けつ了りょうの義ぎなるによるがゆゑなり。 仏ぶつはこれ実じっ知ち・実じつ解げ・実見じっけん・実じっ証しょうにして、 これ疑ぎ惑わく心しん中ちゅうの語ごにあらざるがゆゑなり。 ▼また一切いっさいの菩ぼ薩さつの異い見けん・異解いげのために破壊はえせられず。 もし実じつにこれ菩ぼ薩さつならば、 すべて仏ぶっ教きょうに違いせじ。

~何ヲ以テノ故ニ。乃チ由ルガ↢仏語ハ真実決ケツ了ノ義ナルニ↡故†ナリ。仏ハ是実知・実解・実見・実証†ニシテ、非アラザルガ↢是 レ疑惑ワフ心ノ中ノ語ニ↡故†ナリ。又不ズ↧為ニ↢一切ノ菩薩ノ異見・異解†ノ↡之所ラレ↦破壊ハヱセ↥。若シ実ニ是 レ菩薩†ナラバ者、衆スベテ不ジ↠違ヰセ↢仏教ニ↡也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅱ][b]ロª六ºªⅡºªⅱºªaºªイºˆ四ˇ報化
                                          ˆⅠˇ標

^◆またこの事じを置おく、 行ぎょう者じゃまさに知しるべし。

~又置オク↢此ノ事ヲ↡、行者当ニシ↠知ル。

  ~ ˆ四ˇˆⅡˇ釈
        ˆⅰˇ出離破

^▼たとひ化け仏ぶつ・*報仏ほうぶつ、 もしは一いち、 もしは多た、 乃ない至し、 十方じっぽうに遍満へんまんして、 おのおの光ひかりを輝かがやかし、 舌したを吐はきてあまねく十方じっぽうに覆おおひて、 一々いちいちに説ときてのたまはく、 「釈しゃ迦かの所説しょせつに、 あひ讃ほめて一切いっさいの凡ぼん夫ぶを勧発かんぽつして、 ª専心せんしんに念仏ねんぶつし、 および余よ善ぜんを修しゅして、 *回え願がんすればかの浄じょう土どに生しょうずることを得うº といふは、 これはこれ虚こ妄もうなり、 さだめてこの事じなし」 と。

~縦使 タトヒ 化仏・報仏、若シハ一若シハ多、乃至遍↢満シテ十方ニ↡、各各‡輝カガヤカシ↠光ヲ、吐ハキテ↠舌ヲ遍ク覆ヒテ↢十方ニ↡、一一ニ説キテ言ク、釈迦ノ所説ニ、相 ヒ讃ホメテ勧↢発シテ一切ノ凡夫ヲ↡、専心ニ念仏シ、及ビ修シテ↢余ヨ善ヲ↡廻願†スレバ得ウ†トイフ↠生ズルコトヲ↢彼ノ浄土ニ↡者、此ハ是 レ虚妄ナリ、定メテ無シト↢此ノ事↡也。

  ~ ˆ四ˇˆⅡˇˆⅱˇ明不受
          ˆaˇ総示

^◆われこれらの諸仏しょぶつの所説しょせつを聞きくといへども、 ▼*畢ひっ竟きょうじて、 一念いちねん疑ぎ退たいの心しんを起おこしてかの仏ぶっ国こくに生しょうずることを得えざることを畏おそれず。

~我雖 ドモ↠聞クト↢此等ノ諸仏ノ所説ヲ↡、畢ヒツ竟ジテ、不ズ↧起オコシテ↢一念疑ギ退タイ之心ヲ↡畏オソレ↞不†ルコトヲ↠得↠生ズルコトヲ↢彼ノ仏ノ国ニ↡也。

  ~ ˆ四ˇˆⅡˇˆⅱˇˆbˇ別明
           ˆイˇ徴
           ˆロˇ釈
             (一)立理
               (Ⅰ)明仏々平等

^◆なにをもつてのゆゑに。 一仏いちぶつは一切いっさい仏ぶつなり、 あらゆる知ち見けん・解げ行ぎょう・証しょう悟ご・果位かい・大だい悲ひ、 等同とうどうにして少すこしき差別しゃべつもなし。

~何ヲ以テノ故ニ。一仏ハ一切仏ナリ、†所有ル知見・解行・証悟・果クワ位ヰ・大悲、等同ニシテ無シ↢少スコシキノ差別モ↡。

^◆このゆゑに一仏いちぶつの制せい0545したまふところは、 すなはち一切いっさい仏ぶつ同おなじく制せいしたまふ。 前仏ぜんぶつ殺せっ生しょう・十じゅう悪あく等とうの罪つみを制断せいだんしたまひ、 畢ひっ竟きょうじて犯おかさず行ぎょうぜざるをば、 すなはち*十じゅう善ぜん・*十じゅう行ぎょうにして*六ろく度どの義ぎに随ずい順じゅんすと名なづけたまふがごとき、 もし後ご仏ぶつ、 出しゅっ世せしたまふことあらんに、 あ0462に前さきの十じゅう善ぜんを改あらためて十じゅう悪あくを行ぎょうぜしめたまふべけんや。

~是ノ故ニ一仏ノ所ハ↠制セイシタマフ、即チ一切0766ノ仏同ジク制シタマフ。†如↫似 ゴト キ前仏制↢断シタマヒ殺セチ生・十悪等ノ罪ヲ↡、畢ヒチ竟ジテ不ズ↠†犯サ不ルヲ↠行ゼ者バ、即チ名ケタマフ↪十善・十行ニシテ随↩順スト六度之義ニ↨、若シ†有ラムニ↢後仏出世シタマフコト↡、豈アニ可ベケム↧改アラタメテ↢前ノ十善ヲ↡令†メタマフ↞行ゼ↢十悪ヲ↡也ヤ。

^◆この道どう理りをもつて*推験すいげんするに、 あきらかに知しりぬ、 ▼諸仏しょぶつの言ごん行ぎょうはあひ違い失しつせざることを。

~以テ↢此ノ道理リヲ↡推スイヲシ験ゲムアキラスルニ、明カニ知リヌ、▼諸仏ノ言行ハ不ルコトヲ↢相 ヒ違ヰ失シツセ↡。

  ~ ˆ四ˇˆⅡˇˆⅱˇˆbˇˆロˇ(一)(Ⅱ)示二仏同勧

^◆たとひ▼釈しゃ迦か一切いっさいの凡ぼん夫ぶを指し勧かんして、 「▼この一身いっしんを尽つくすまで専念せんねん専修せんじゅすれば、 捨しゃ命みょう以後いごさだめてかの国くにに生しょうず」 とのたまはば、 ▼すなはち十方じっぽうの諸仏しょぶつことごとくみな同おなじく讃ほめ、 同おなじく勧すすめ、 同おなじく証しょうしたまはん。 なにをもつてのゆゑに。 *同体どうたいの大だい悲ひなるがゆゑなり。 ▼一仏いちぶつの*所しょ化けは、 すなはちこれ一切いっさい仏ぶつの化けなり。 一切いっさい仏ぶつの化けは、 すなはちこれ一仏いちぶつの所しょ化けなり。

~縦令 タトヒ 釈迦†指↢勧シテ一切ノ凡夫ヲ↡、尽†スマデ↢此ノ一身ヲ↡専念‡専修スレバ、†捨命已後定メテ†生ズトノタマ†ハバ↢彼ノ国ニ↡者、即チ十方ノ諸仏悉ク皆同ジク讃ホメ、同ジク勧メ、同ジク証シタマハム。何ヲ以テノ故ニ。同体ノ大悲ナルガ故†ナリ。一仏ノ所化ハ即チ是 レ一切仏ノ化ナリ。一切仏ノ化ハ即チ是一仏ノ所化ナリ。

  ~ ˆ四ˇˆⅡˇˆⅱˇˆbˇˆロˇ(二)引証
                (Ⅰ)正引
                  (ⅰ)依正荘厳分

^◆すなはち ¬弥陀みだ経きょう¼ のなかに説ときたまふ。 釈しゃ迦か極楽ごくらくの種々しゅじゅの荘しょう厳ごんを讃歎さんだんし、

~即チ¬弥陀経ノ¼中ニ†説キタマフ。▼釈迦讃サム↢歎ダンシ極楽ノ種種ノ荘厳ヲ↡、

  ~ ˆ四ˇˆⅡˇˆⅱˇˆbˇˆロˇ(二)(Ⅰ)(ⅱ)往生行相分

^▲また 「一切いっさいの凡ぼん夫ぶ、 一日いちにち七日しちにち、 一心いっしんにもつぱら弥陀みだの名みょう号ごうを念ねんずれば、 ▲さだめて往おう生じょうを得う」 (意) と勧すすめたまひ、

~又勧メタマヒ↧一切ノ凡夫一日七日▼一心ニ専ラ念スレバ↢弥陀ノ名号ヲ↡、定メテ得ト↦往生ヲ↥、

  ~ ˆ四ˇˆⅡˇˆⅱˇˆbˇˆロˇ(二)(Ⅰ)(ⅲ)互相讃徳分

^◆次下つぎしもの文もんに(小経・意)、 「▲十方じっぽうにおのおの恒ごう河が沙しゃ等とうの諸仏しょぶつましまして、 同おなじく釈しゃ迦かよく五ご濁じょく悪あく時じ、 悪あく世せ界かい、 悪あく衆しゅ生じょう、 悪見あくけん、 悪あく煩悩ぼんのう、 悪邪あくじゃ、 無む信しんの盛さかりなる時ときにおいて、 弥陀みだの名みょう号ごうを指し讃さんして、 ª衆しゅ生じょう称しょう念ねんすればかならず往おう生じょうを得うº と勧励かんれいしたまふを讃さんじたまふ」 とのたまふは、 すなはちその証しょうなり。

~次下ノ文ニ、†云フハ↱十方ニ各ノ有シテ↢恒河沙等ノ諸仏↡、同ジク讃ジタマフト↫釈迦能ク於 イテ↢五濁悪時・悪世界・悪衆生・悪見・悪煩悩・悪邪ジヤ・無信ノ盛サカムナル時ニ↡、指↢讃シテ弥陀ノ名号ヲ↡、勧↪励シタマフヲ衆生称念スレバ必ズ得ト↩往生ヲ↨、即チ其ノ証也。

  ~ ˆ四ˇˆⅡˇˆⅱˇˆbˇˆロˇ(二)(Ⅰ)(ⅳ)諸仏証誠分

^▼また十方じっぽうの仏ぶつ等とう、 衆しゅ生じょうの釈しゃ迦か一仏いちぶつの所説しょせつを信しんぜざることを恐畏おそれて、 すなはちともに同心どうしん同どう時じに、 おのおの*舌相ぜっそうを出いだしてあまねく*三千さんぜん世せ界かいに覆おおひて、 誠じょう実じつの言ごんを説ときたまふ。 「▼なんぢら衆しゅ生じょう0463、 みなこの釈しゃ迦かの所説しょせつ・所讃しょさん・所しょ証しょうを信しんずべし。 一切いっさいの凡ぼん夫ぶ、 罪福ざいふくの多た少しょう、 *時じ節せつの久く近ごんを問とはず、 ただよく上かみ百ひゃく年ねんを尽つくし、 下しも一日いちにち七日しちにちに至いたるまで、 一心いっしんにもつぱら弥陀みだの名みょう号ごうを念ねんずれば、 さだめて往おう生じょうを得うること、 かならず疑うたがいなし」 と。

~又十方ノ仏等、恐↢畏 オソ レテ衆生ノ不ザ†ルコトヲ↟信ゼ↢釈迦一仏ノ所説ヲ↡、即チ共トモニ同心同時ニ各ノ出シテ↢舌相ヲ↡遍ク覆ヒテ↢三千世界ニ↡、説†キタマフ↢誠実ノ言ヲ↡。汝等衆生皆応シ↠信ズ↢是ノ釈迦ノ所説・所讃シヨサム・所証ヲ↡。一切ノ凡夫不ズ↠問トハ↢罪福ノ多少、時節ノ久近ヲ↡、但能ク▼上 ミ尽ツクシ↢百年ヲ↡下至†ルマデ↢一日七日ニ↡、一心ニ専ラ念ズレバ↢弥陀ノ名号ヲ↡、定メテ得ルコト↢往生ヲ↡必ズ無シト↠疑 ヒ也。

  ~ ˆ四ˇˆⅡˇˆⅱˇˆbˇˆロˇ(二)(Ⅱ)結証

^◆このゆゑに▼一仏いちぶつの所説しょせつは、 すなはち一切いっさい仏ぶつ同おなじくその事じを*証誠しょうじょうしたまふ。

~是ノ故ニ一仏ノ所説†ハ、即チ一切ノ仏同ジク証↢誠シタマフ其ノ事0767ヲ↡也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅱ][b]ロª六ºªⅡºªⅱºªaºªロº結名【就人立信】

^▼これ0546を*人にんに就つきて信しんを立たつと名なづく。

~此ヲ名ク↢就ツキテ↠人ニ立ツト↟信ヲ也。▼

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅱ][b]ロª六ºªⅡºªⅱºªbº【就行立信】
                                      ªイº標目
                                      ªロº正明【正雑二行】
                                        ˆ一ˇ標列

【8】 ^▼次つぎに▼*行ぎょうに就つきて信しんを立たつといふは、 しかるに▼行ぎょうに二に種しゅあり。 一いちには↓正行しょうぎょう、 二にには↓雑ぞう行ぎょうなり。

~▼次ニ▼就キテ↠行ニ立ツ†トイフ↠信ヲ者、然†ルニ行ニ有リ↢二種↡。一ニ者正行、二ニ者雑ザウ行ナリ。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅱ][b]ロª六ºªⅡºªⅱºªbºªロºˆ二ˇ随釈

  ~   ˆⅠˇ明行相
        ˆⅰˇ正行
          ˆaˇ総示

^◆↑正行しょうぎょうといふは、 もつぱら*往おう生じょう経きょうの行ぎょうによりて行ぎょうずるは、 これを正行しょうぎょうと名なづく。

~◆言フ↢正行ト↡者、専ラ依ヨリテ↢†往生経ノ行ニ↡行ズル者、是ヲ名ク↢正行ト↡。

  ~ ˆ二ˇˆⅠˇˆⅰˇˆbˇ別顕
            ˆイˇ開

^▼何者なにものかこれなるや。 一心いっしんにもつぱらこの ¬観かん経ぎょう¼・¬弥陀みだ経きょう¼・¬*無む量りょう寿じゅ経きょう¼ 等とうを読誦どくじゅし、 一心いっしんに専せん注ちゅうしてかの国くにの*二に報ほう荘しょう厳ごんを思し想そうし観察かんざつし憶念おくねんし、 もし礼らいするにはすなはち一心いっしんにもつぱらかの仏ぶつを礼らいし、 もし口くちに称しょうするにはすなはち一心いっしんにもつぱらかの仏ぶつを称しょうし、 もし讃歎さんだん供く養ようするにはすなはち一心いっしんにもつぱら讃歎さんだん供く養ようす、 これを名なづけて正しょうとなす。

~◆何者モノカ是 レナル也ヤ。▼一心ニ専ラ読ドク↢誦ジユシ此ノ¬観経¼・¬弥陀経¼・¬無量寿経¼等ヲ↡、一心ニ専注シユシテソソグ思シ↢想シ観↣察ザチシ憶↤念†シ彼ノ国ノ二報荘厳ヲ↡、若シ礼スルニハ即チ一心ニ†専ラ礼シ↢彼ノ仏ヲ↡、若シ口ニ称スルニハ即チ一心ニ専ラ称シ↢彼ノ仏ヲ↡、若シ讃歎サムダン‡供養スルニハ即チ一心ニ専ラ讃歎‡供養ス、是ヲ名ケテ為ス↠正ト。

  ~ ˆ二ˇˆⅠˇˆⅰˇˆbˇˆロˇ合【正助二業】
              (一)標

^▼またこの正しょうのなかにつきてまた二に種しゅあり。

~▼又就キテ↢此ノ正ノ中ニ↡復有リ↢二種↡。

  ~ ˆ二ˇˆⅠˇˆⅰˇˆbˇˆロˇ(二)釈
                (Ⅰ)明正業

^▼一いちには▼一心いっしんにもつぱら弥陀みだの名みょう号ごうを念ねんじて、 行住ぎょうじゅう坐臥ざがに時じ節せつの久く近ごんを問とはず念々ねんねんに捨すてざるは、 これを正定しょうじょうの業ごうと名なづく、 かの仏ぶつの願がんに順じゅんずるがゆゑなり。

~◆一ニ者ハ▼一心ニ†専ラ念ジテ↢弥陀ノ名号ヲ↡、行住坐臥ニ▼不↠問ハ↢時節ノ久近ヲ↡▼念念ニ不ル↠捨テ†者、是ヲ名ク↢正定之業ト↡、順ジユムズルガ↢彼ノ仏ノ願ニ↡故†ナリ。

  ~ ˆ二ˇˆⅠˇˆⅰˇˆbˇˆロˇ(二)(Ⅱ)指助業

^▼もし*礼誦らいじゅ等とうによるをすなはち名なづけて助業じょごうとなす。

~◆若シ依ルヲ‡↢礼誦ジユ等ニ↡即チ名ケテ為ス↢助業ト↡。

  ~ ˆ二ˇˆⅠˇˆⅱˇ雑行

^▼こ0464の正しょう助じょ二に行ぎょうを除のぞきて以外いげの自余じよの諸善しょぜんはことごとく▼↑雑ぞう行ぎょうと名なづく。

~◆除ノゾキテ↢此ノ正助二行ヲ↡已外†ノ自余ノ諸善†ハ悉ク名ク↢雑行ト↡。

  ~ ˆ二ˇˆⅡˇ判得失

^▼もし前さきの正しょう助じょ二に行ぎょうを修しゅすれば、 心しんつねに ˆ阿あ弥陀みだ仏ぶつにˇ 親近しんごんして憶念おくねん断たえず、 名なづけて*無む間けんとなす。 もし後のちの雑ぞう行ぎょうを行ぎょうずれば、 すなはち心しんつねに*間断けんだんす、 ▼回え向こうして生しょうずることを得うべしといへども、 ▼すべて疎そ雑ぞうの行ぎょうと名なづく。

~◆若シ修†スレバ↢前ノ正助二行ヲ↡、心常ニ親近シムゴムシテ憶念‡不ズ↠断タエ、名ケテ為ス↢無間ト↡也。若シ行†ズレバ↢後ノ雑行ヲ↡、即チ心常ニ間断ス、雖 ドモ↠可ベシト↢廻向シテ得↟生ズルコトヲ、衆スベテ名ク↢疎ソ雑ザウ之行ト↡也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅱ][c]結名

^◆ゆゑに深心じんしんと名なづく。

~◆故ニ名ク↢「深心ト」↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅲ]【回向発願心釈】
                          [a]牒文

【9】 ^▲「三さんには回え向こう発願ほつがん心しん」 と。

~◆「三ニ者廻向発願心ト」。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅲ][b]釈義
                            イ明自利廻願

^◆「回え向こう発願ほつがん心しん」 といふは、 ▼過去かこおよび今こん生じょうの身しん口意くい業ごう所修しょしゅの*世せ・出しゅっ世せの善根ぜんごんと、 および他たの一切いっさい*凡ぼん聖しょうの身しん口意くい業ごう所修しょしゅの世せ・出しゅっ世せの善根ぜんごんを随ずい喜きせると、 この自他じたの所修しょしゅの善根ぜんごんをもつて、 ことごとくみな真実しんじつの深信じんしんの心しん中ちゅうに回え向こうして、 かの国くにに生しょうぜんと願がんず。 ゆゑに回え向こう発願ほつがん心しんと名なづく。

~言フ↢▼「廻向発願心ト」↡者、過去及以 オヨ ビ今生ノ身口意業ノ†所修ノ世・出世ノ善根ト、及ビ随↢喜キ†セルト他タノ一切ノ凡聖ノ身口意業‡†所修ノ世・出世ノ善根ヲ↡、以テ↢此ノ自他ノ所修ノ善根ヲ↡悉ク皆▼真実ノ†深信ノ心中ニ廻向シテ願ズ↠生ゼムト↢彼ノ国ニ↡。故ニ名ク↢「廻向発願心ト」↡也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅲ][b]ロ明利他廻願
                              ª一º約往相
                                ªⅠº略示

^▼また回え向こう発願ほつがんして生しょうぜんと願がんずるものは、 *かならずすべからく決けつ定じょう真実しんじつ心しんのうちに回え向こうし願がんじて、 ▼*得とく生しょうの想おもいをなすべし。

~又†廻向発願シテ願ズル↠生ゼムト者ハ必ズ須クシ↣決定真実心ノ中ニ廻向シ願ジテ、作ナス↢得生ノ想ヲ↡。

^▼この心しん深信じんしんせること金剛こんごうのごとくなるによりて、 ▼一切いっさい0547の異い見けん・異い学がく・別べつ解げ・別べつ行ぎょうの人にん等とうのために動乱どうらん破壊はえせられず。 ただこれ決けつ定じょうして一心いっしんに捉とりて、 正しょう直じきに進すすみ、 かの人ひとの語ごを聞ききて、 すなはち進退しんたいあり、 心しんに*怯こう弱にゃくを生しょうずることを得えざれ。 *回顧えこすれば*道どうより落おちて、 すなはち往おう生じょうの大益だいやくを失しっするなり。

~▼此ノ心†深信セルコト由ヨ0768リテ↠若ゴトクナルニ↢金剛ノ↡、不ズ↧為ニ↢一切ノ異イ見・異学・別解・別行ノ人等ノ↡之所ラレ↦動乱ドウラン‡破壊ハヱセ↥。唯是決定シテ一心ニ*捉トリテ正直ニ進スス†ミ、不ザレ‡↠†得↧聞キテ↢彼ノ人ノ語ヲ↡即チ有リ‡↢進退シムタイ‡↡、心ニ生ズルコトヲ↦怯カウ弱ニヤクヲ↥。廻ヱメグリ顧コ†メグルスレバ落オチテ↠†道ヨリ、即チ失スル↢往生之大益ヲ↡也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅲ][b]ロª一ºªⅡº広説
                                  ªⅰº法説
                                    ªaº問

【10】^▼問とひていはく、 もし解げ行ぎょう不ふ同どうの邪雑じゃぞう人にん等とうありて、 来きたりてあひ惑乱わくらんし、 ある0465いは種々しゅじゅの疑ぎ難なんを説ときて、 「往おう生じょうを得えず」 といひ、 あるいはいはく、 「▼なんぢら衆しゅ生じょう、 曠劫こうごうよりこのかたおよび今こん生じょうの身しん口意くい業ごうに、 一切いっさい凡ぼん聖しょうの身みの上うえにおいてつぶさに▼十じゅう悪あく・五ご逆ぎゃく・四し重じゅう・謗法ほうぼう・闡提せんだい・破は戒かい・破は見けん等とうの罪つみを造つくりて、 いまだ除尽じょじんすることあたはず。 しかるにこれらの罪つみは三界さんがいの悪道あくどうに*繋け属ぞくす。 いかんぞ一いっ生しょうの修福しゅふくの念仏ねんぶつをもつてすなはちかの無漏むろ無む生しょうの国くにに入いりて、 永ながく不ふ退たいの位くらいを証しょう悟ごすることを得えんや」 と。

~問ヒテ曰ク、若シ有リテ↢解行不同ノ邪雑ジヤザウノサダマラズ人†等↡、来 タリテ相 ヒ惑乱ワクラムシ、或イハ説キテ↢種種ノ疑ギ難ナムヲ↡、噵イヒ↠不ズト↠得↢往生ヲ↡、或イハ云ク、汝等衆生曠劫ヨリ已来タ及以 オヨ ビ今生ノ身口意業ニ、於テ↢一切凡聖ノ身ノ上ニ↡具ツブサニ造ツクリテ↢十悪・五逆・四重・謗法・闡セン提・破戒・破見等ノ罪ヲ↡、未ズ ダ↠能ハ↢除尽ヂヨジムスルコト↡。然†ルニ此 レ等之ノ罪ハ繋ケ↢属ゾクス三界ノ悪道ニ↡。云何ゾ一生ノ修福ノ念仏†ヲモテ即チ入リテ↢彼ノ無漏ロ無生之国ニ↡、永ナガク†得ム↣証↢悟ゴスルコトヲ不退ノ位ヲ↡也ト。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅲ][b]ロª一ºªⅡºªⅰºªbº答
                                      ªイº明教行非一

^◆答こたへていはく、 諸仏しょぶつの教行きょうぎょう、 数かず*塵沙じんじゃに越こえたり。 *稟識ほんじきの機き縁えん、 情こころに随したがひて一いちにあらず。

~答ヘテ曰ク、諸仏ノ教行、数カズ越コエタリ↢塵ジム沙ニ↡。稟識ホムジキノ機キ縁随ヒテ↠情ココロニ非ズ↠一ニ。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅲ][b]ロª一ºªⅡºªⅰºªbºªロº明教益多門

^▼たとへば世せ間けんの人ひとの眼まなこに見みるべく信しんずべきがごときは、 明みょうよく闇あんを破はし、 空くうよく有うを含ふくみ、 地じよく*載養さいようし、 水みずよく*生しょう潤にんし、 火ひよく*成じょう壊えするがごときなり。 かくのごとき等らの事じをことごとく*待対たいたいの法ほうと名なづく。 すなはち目めに見みるべし、 千差せんじゃ万別まんべつなり。 いかにいはんや仏法ぶっぽう不ふ思議しぎの力ちから、 あに種々しゅじゅの益やくなからんや。

~譬タトヘバ如キ↢世間ノ人ノ眼ニ可ク↠見†ル可キガ↟信ズ者ハ、如キナリ↢明ノ能ク破ハシ↠闇アムヲ、空能ク含フクミ↠有ヲ、地能ク載養サイヤウシ、水能ク生潤ニムシ、火能ク成壊エスルガ↡。如キ↠此クノ等ノ事ヲ悉ク名ク↢待対タイタイ之法ト↡。即チ目メニ可ベシ↠見†ル、千差シナ万別ナリ。何イカニ況ヤ仏法不思議之力、豈アニ無ナカラム↢種種ノ益↡也。

^▼随したがひて一門いちもんを出いづれば、 すなはち一いち煩悩ぼんのうの門もんを出いづ。 ▼随したがひて一門いちもんに入いれば、 すなはち一いち解げ脱だつ智慧ちえの門もんに入いる。

~随ヒテ出†ヅレバ↢一門ヲ↡者、即チ出ヅ↢一煩悩ノ門ヲ↡也。随ヒテ入†レバ↢一門ニ↡者、即チ入ル↢一解脱智慧ノ門ニ↡也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅲ][b]ロª一ºªⅡºªⅰºªbºªハº明随縁起行

^◆これがために縁えんに随したがひて行ぎょうを起おこして、 おのおの解げ脱だつを求もとめよ。

~為ニ↠此 レガ随ヒテ↠縁ニ起オコシテ↠行ヲ、各ノ求†メヨ↢解脱ヲ↡。

^▼なんぢ、 なにをもつてかすなはち*有う縁えんの要よう行ぎょうにあらざるをもつてわれを障しょう惑わくするや。 ▼しかるにわが所愛しょあいは、 すなはちこれわが有う縁えんの行ぎょうなり。 すなはちなんぢが所しょ求ぐにあらず。 ▼なんぢ0466が所愛しょあいは、 すなはちこれなんぢが有う縁えんの行ぎょうなり。 またわが所しょ求ぐにあらず。 このゆゑにおのおの*所しょ楽ぎょうに随したがひてその行ぎょうを修しゅすれば、 かならず疾とく解げ脱だつを得う。

~汝何ヲ以テカ†乃チ†将モテ↠非ザルヲ↢有縁之要行ニ↡障シヤウ↢惑ワクスルヤ於我ヲ↡。然†ルニ我ガ之所愛アイハ、即チ是 レ我ガ有縁之行ナリ。即チ非ズ↢汝ガ所求グニ↡。汝ガ之所愛ハ、即チ是汝ガ有縁之行ナリ。亦非ズ↢我ガ所求ニ↡。是ノ故ニ各ノ随†ヒテ↢所楽ゲウニ↡而修†スレバ↢其ノ行ヲ↡者、必ズ疾ト0769ク得↢解脱ヲ↡也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅲ][b]ロª一ºªⅡºªⅰºªbºªニº明解行旨異

^▼行ぎょう0548者じゃまさに知しるべし。 もし*解げを学がくせんと欲ほっせば、 *凡ぼんより*聖しょうに至いたり、 すなはち仏ぶっ果かに至いたるまで、 一切いっさい礙さわりなくみな学がくすることを得えん。 ▼もし行ぎょうを学がくせんと欲ほっせば、 かならず有う縁えんの法ほうによれ。 少すこしき功く労ろうを用もちゐるに多おおく益やくを得うればなり。

~行者当ベ ニシ↠知ル。若シ†欲セバ↠学セムト↠解ヲ、従リ↠凡至リ↠聖ニ、†乃チ至ルマデ↢仏果ニ↡、一切†無ク↠礙皆†得ム↠学スルコトヲ也。若シ†欲セバ↠学セムト↠行ヲ者、必ズ藉ヨ†レ↢有縁之法ニ↡。少スコシキ用モチヰルニ↢功ク労ラウヲ↡多ク†得レバ↠益ヲ也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅲ][b]ロª一ºªⅡºªⅱº譬説【▼二河譬】
                                    ªaº正説
                                      ªイº標意

【11】^▼また一切いっさいの往おう生じょう人にん等とうにまうさく、 いまさらに行ぎょう者じゃのために▼一いちの譬喩ひゆを説ときて、 信心しんじんを守しゅ護ごして、 もつて外げ邪じゃ異い見けんの難なんを防ふせがん。 何者なにものかこれなるや。

~又白†サク↢一切ノ往生人等ニ↡、今更ニ為ニ↢行者ノ↡説キテ↢一ノ†譬喩ヲ↡、守↢護ゴシテ信心ヲ↡以テ防フセガム↢外邪ジヤ異見之難ナムヲ↡。何者 ノカ是 レナル也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅲ][b]ロª一ºªⅡºªⅱºªaºªロº立譬
                                        ˆ一ˇ略喩機法

^▲たとへば、 人ひとありて西にしに向むかひて百ひゃく千せんの里りを行ゆかんと欲ほっするがごとし。 忽然こつねんとして*中ちゅう路ろに二にの河かわあるを見みる。 ↓一いちにはこれ火ひの河かわ、 南みなみにあり。 二ににはこれ水みずの河かわ、 北きたにあり。 二河にがおのおの闊ひろさ百ひゃく歩ぶ、 おのおの深ふかくして底そこなし。 南北なんぼく辺ほとりなし。

~譬ヘバ如シ↤有リテ↠人欲スルガ↣向ヒテ↠西ニ行カムト↢百千之里ヲ↡。忽コツ然トシテ中路†ニ見ル↠有ルヲ↢二ノ河↡。一ニハ是火ノ河、在アリ↠南ニ。二ニハ是水ノ河、在リ↠北ニ。二河各ノ闊ヒロサ百歩、各ノ深クシテ無シ↠底ソコ。南北‡無シ↠辺ホトリ。

^▲↓まさしく水すい火かの中ちゅう間げんに一いちの白びゃく道どうあり。 闊ひろさ四五しご寸すんばかりなるべし。 ▼この道みち↓東ひがしの岸きしより↓西にしの岸きしに至いたるに、 また長ながさ百ひゃく歩ぶ、 ↓その水みずの波は浪ろう交まじはり過すぎて道みちを湿うるおし、 ↓その火か炎えんまた来きたりて道みちを焼やく。 水すい火かあひ交まじはりて、 つねにして休く息そくすることなし。

~正シク水火ノ中間ニ有リ↢一ノ白道↡。可べシ↢闊ヒロサ四五寸許バカリナル↡。此ノ道従リ↢東ノ岸↡至†ルニ↢西ノ岸ニ↡、亦長サ百歩、其ノ水ノ波ハ浪ラウ†交リ過ギテ湿ウルヲ†シ↠道ヲ、其ノ†火焔亦来リテ焼ヤク↠道ヲ。▼水火相 ヒ交マジハリテ常ニシテ無シ↢休ク息ソクスルコト↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅲ][b]ロª一ºªⅡºªⅱºªaºªロºˆ二ˇ広喩信相

  ~   ˆⅠˇ喩願生心発

^◆この人ひとすでに↓*空曠くうこうのはるかなる処ところに至いたるに、 さらに人物にんもつなし。 ↓多おおく群賊ぐんぞく・悪あく獣じゅうありて、 この人ひとの単独たんどくなるを見みて、 競きおひ来きたりて殺ころさんと欲ほっす。 この人ひと死しを怖おそれて0467ただちに走はしりて西にしに向むかふに、

~此ノ人既ニ至ルニ↢空曠クワウノ迥ハルカナル処 ロニ↡、更ニ無シ↢人物モチ↡。多ク有リテ↢群賊グムゾク・悪獣ジユ‡↡、見テ↢此ノ人ノ単独タンドクナルヲ↡、競キヲヒ来リテ欲ス↠殺コロサムト。此ノ人怖オソレテ↠死‡ヲ†直ニ走ハシリテ向フニ↠西ニ、

  ~ ˆ二ˇˆⅡˇ喩顧機疑法

^◆忽然こつねんとしてこの大たい河がを見みて、 すなはちみづから念言ねんごんす。 「この河かわは南北なんぼくに*辺畔へんぱんを見みず。 中ちゅう間げんに一いちの白びゃく道どうを見みるも、 きはめてこれ狭小きょうしょうなり。 二にの岸きしあひ去さること近ちかしといへども、 なにによりてか行ゆくべき。 今日こんにちさだめて死しすること疑うたがはず。

~忽コツ然トシテ見テ↢此ノ大河ヲ↡、即チ自ラ念言ス†。此ノ河ハ南北ニ不ズ↠見↢辺畔ヘンパムヲ↡。中間ニ見†ルモ↢一ノ白道ヲ↡、極テ是 レ狭ケツ小ナリ。二ノ岸 シ相 ヒ去ルコト雖 ドモ↠近チカシト、何ニ由ヨリテカ可キ↠行ク。今日定メテ死†スルコト不ズ↠疑ハ。

  ~ ˆ二ˇˆⅢˇ喩苦慮出要

^◆まさしく到いたり回かえらんと欲ほっすれば、 群賊ぐんぞく・悪あく獣じゅう*漸々ぜんぜんに来きたり逼せむ。 まさしく南北なんぼくに避さり走はしらんと欲ほっすれば、 悪あく獣じゅう・毒どく虫ちゅう競きおひ来きたりてわれに向むかふ。 まさしく西にしに向むかひて道みちを尋たずねて去ゆかんと欲ほっすれば、 またおそらくはこの水すい火かの二河にがに堕だせん」 と。 時ときに当あたりて*惶こう怖ふすることまたいふべからず。

~▼正シク欲スレバ↢到イタリ廻カヘラムト↡、群賊グムゾク・悪獣ジユ†漸漸ニ来 タリ逼セム。正シク欲スレバ↢南北ニ避サリ走ハシラムト↡、悪獣ジユ・毒虫チウ競キヲヒ来リテ向フ↠我ニ。正シク欲スレバ↢向ヒテ↠西ニ尋タヅネテ↠道ヲ而†去カムト↡、復恐クハ†堕セムト↢此ノ水火ノ二河ニ↡。†当リテ↠時ニ惶ワウオソレ怖フオソルスルコト不ズ↢復可カラ↟言フ。

  ~ ˆ二ˇˆⅣˇ喩機熟分位

^◆すなはちみづから思し念ねんす。 「われいま回かえらばまた死しせん。 住とどまらばまた死しせん。 去ゆかばまた死しせん。 一種しゅとして死しを勉まぬかれずは、 ↓われ*むしろこの道みちを尋たずねて前さきに向むかひて去ゆかん。 すでにこの道みちあり。 かならず度わたるべし」 と。

~即チ自ラ思シ念ス。我今廻カヘ†ラバ亦死†セム。†住マラバ亦死†セム。†去カバ亦死†セム。一種トシテ†不ハ↠勉マヌカレ↠死ヲ者、我寧ムシロ尋ネテ↢此ノ道ヲ↡向ヒテ↠前ニ而去†カム。既ニ有リ↢此ノ道↡。必ズ応↢可ベシト度ル↡。

  ~ ˆ二ˇˆⅤˇ喩聞名信喜
        ˆⅰˇ喩釈迦教命

^◆この念ねんをなす時とき、 ↓東ひがしの岸きしにたちまち0549人ひとの勧すすむる声こえを聞きく。 「なんぢ、 ただ決けつ定じょうしてこの道みちを尋たずねて行ゆけ、 かならず死しの難なんなからん。 もし住とどまらば、 すなはち死しせん」 と。

~作ス↢此ノ念ヲ↡時、†東ノ岸ニ忽0770チ‡聞ク↢人ノ勧ムル声ヲ↡。†仁者 ナンヂ 但タダ決定シテ尋ネテ↢此ノ道ヲ↡行ケ、必ズ無カラム↢死ノ難ナム↡。若シ†住マラバ、即チ死†セムト。

  ~ ˆ二ˇˆⅤˇˆⅱˇ喩弥陀願意

^▼↓また西にしの岸きしの上うえに人ひとありて喚よばひていはく、 「なんぢ一心いっしん正しょう念ねんにしてただちに来きたれ。 われよくなんぢを護まもらん。 すべて水すい火かの難なんに堕だすることを畏おそれざれ」 と。

~又▼†西ノ岸ノ上ニ有リテ↠人ノ喚ヨバヒテ言ク、汝一心‡正念ニシテ†直ニ来レ。我 レ能ク護マボラム↠汝ヲ。衆スベテ不ザレト↠畏オソレ↠堕スルコトヲ↢於水火之難ナムニ↡。

  ~ ˆ二ˇˆⅤˇˆⅲˇ喩行者聞信

^◆この人ひとすでにここに遣つかはし、 かしこに喚よばふを聞ききて、 すなは0468ちみづから身心しんしんを正当しょうとうにして、 決けつ定じょうして道みちを尋たずねてただちに進すすみて、 *疑ぎ怯こう退心たいしんを生しょうぜず。

~▼此ノ人既ニ聞キテ↢此ココニ†遣シ彼ニ喚バフヲ↡、即チ自ラ†正↢当ニシテ身心ヲ↡、決定シテ尋ネテ↠道ヲ直ニ進ススミテ、不ズ↠生ゼ↢疑ギ怯カウ退タイ心ヲ↡。

  ~ ˆ二ˇˆⅤˇˆⅳˇ喩不受他破

^◆↓あるいは行ゆくこと一分いちぶん二に分ぶんするに、 東ひがしの岸きしに群賊ぐんぞく等ら喚よばひていはく、 「なんぢ、 回かえり来きたれ。 この道みち嶮悪けんあくにして過すぐることを得えず。 かならず死しすること疑うたがはず。 われらすべて悪心あくしんをもつてあひ向むかふことなし」 と。 この人ひと喚よばふ声こえを聞きくといへどもまた回顧えこせず。 一心いっしんにただちに進すすみて道みちを念ねんじて行ゆけば、

~或イハ行クコト一分二分スルニ、†東ノ岸ニ群グン賊等喚バヒテ言ク、仁者 ナンヂ 廻カヘリ来レ。此ノ道嶮ケンサカシク悪†ニシテ不ズ†↠得↠過スグルコトヲ。必ズ死†スルコト‡不ズ↠疑ハ。我等衆スベテ無シト↢悪心ヲモテ相 ヒ向フコト↡。此ノ人雖モ↠聞クト↢喚バフ声ヲ↡亦不ズ↢†廻顧セ↡。▼一心ニ直ニ進ススミテ▼念ジテ↠道ヲ而行ケバ、

  ~ ˆ二ˇˆⅥˇ喩即得往生

^◆↓須しゅ臾ゆにすなはち西にしの岸きしに到いたりて、 永ながくもろもろの難なんを離はなる。 善ぜん友ぬあひ見まみえて▼慶きょう楽らくすること已やむことなし。

~◆須臾ニ即チ到イタリテ↢西ノ岸ニ↡、永ナガク離ハナ†ル↢諸ノ難ナンヲ↡。善友ウ相 ヒ見マミエテ慶キヤウ楽スルコト無シ↠已ヤムコト。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅲ][b]ロª一ºªⅡºªⅱºªaºªロºˆ三ˇ結喩

^◆これはこれ喩たとへなり。

~此ハ是喩 ヘ也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅲ][b]ロª一ºªⅡºªⅱºªaºªハº合法
                                        ˆ一ˇ標

 ^◆次つぎに喩たとへを合がっせば、

~次ニ合†セバ↠喩ヲ者、

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅲ][b]ロª一ºªⅡºªⅱºªaºªハºˆ二ˇ合
                                          ˆⅠˇ別

・東岸

^◆「↑東ひがしの岸きし」 といふは、 すなはちこの娑しゃ婆ばの火か宅たくに喩たとふ。

~言フ↢東ノ岸ト↡者ハ、即チ喩フ↢此ノ娑婆之火宅ニ↡也。

・西岸

^◆「↑西にしの岸きし」 といふは、 すなはち極楽ごくらくの宝国ほうこくに喩たとふ。

~言フ↢西ノ岸ト↡者、即チ喩フ↢極楽ノ宝国ニ↡也。

・賊獣

^▼「↑群賊ぐんぞく・▼悪あく獣じゅう詐いつわり親したしむ」 といふは、 すなはち衆しゅ生じょうの六根ろっこん・六識ろくしき・六塵ろくじん・五ご陰おん・四し大だいに喩たとふ。

~言フ↢群グン賊・悪獣ジユ詐イツワリ親シタシムト↡者ハ、即チ喩フ↢衆生ノ六根・六識・六塵ヂン・五陰オム・四大ニ↡也。

・空沢

^▼「↑無む人にん*空くう迥きょうの沢さわ」 といふは、 すなはち▼つねに悪あく友うに随したがひて真しんの善ぜん知ぢ識しきに値あはざるに喩たとふ。

~言フ↢無人空ク迥クヰヤウハルカノノ沢サハト↡者ハ、即チ喩フ↧常ニ随ヒテ↢悪友ニ↡不ザルニ↞値アハ↢真ノ善知識ニ↡也。

・二河

^▼「↑水すい火か二河にが」 といふは、 すなはち衆しゅ生じょうの*貪愛とんないは水みずのごとく、 *瞋憎しんぞうは火ひのごとくなるに喩たとふ。

~言フ↢水火ノ二河ト↡者、即チ喩フ↢衆生ノ貪愛トムアヒハ如ク↠水ノ、瞋憎シムゾウハソネム如クナルニ↟火ノ也。

・白道

^▼「↑中ちゅう間げんの白びゃく道どう四五しご寸すん」 といふは、 すなはち衆しゅ生じょうの貪瞋とんじん煩悩ぼんのうのなかに、 よく清浄しょうじょうの願がん往おう生じょう心しんを生しょうずるに喩たとふ。 すなはち貪瞋とんじん強こわきによるがゆゑに、 すなはち水すい火かのごとしと喩たとふ。 善心ぜんしん*微みなるがゆゑに、 白びゃく道どうのごとしと喩たとふ。

~言フ↢中間ノ白道四五寸ト↡者、即チ喩フ↣▼衆生ノ▼貪瞋煩悩ノ中ニ▼能ク生ズルニ↢清浄ノ願往生ノ心ヲ↡也。乃チ由ヨルガ↢貪瞋強コハキニ↡故ニ即チ喩フ↠如シト↢水火ノ↡。善心微スクナシナルガ故ニ喩フ↠如シト↢白道ノ↡。

・水波

^◆また0469 「↑水すい波はつねに道みちを湿うるおす」 といふは、 すなはち*愛心あいしんつねに起おこりて、 よく善心ぜんしんを染ぜん汚わするに喩たとふ。

~又†水波常ニ湿ウルヲス†トイフ↠道ヲ者、即チ喩フ↣愛心アイシム常ニ起オコリテ能ク染ゼン↢汚ワスルニ善心ヲ↡也。

・火炎

^◆また 「↑火か炎えんつねに道みちを焼やく」 といふは、 すなはち*瞋嫌しんけんの心しんよく功く徳どくの法財ほうざいを焼やくに喩たとふ。

~又火焔エム常ニ焼ヤク†トイフ↠道ヲ者、即チ喩フ↣瞋嫌シムケン之心能ク焼クニ↢功徳之法財ヲ↡也。

・向西

^◆「↑人ひと道みちの上うえを行ゆきてただちに西にしに向むかふ」 といふは、 すなはちもろもろの行ぎょう業ごうを回えしてただちに西方さいほうに向むかふに喩たとふ。

~言フ↧人行キテ↢道ノ上ヲ↡直ニ向フト↞西ニ者、即チ喩フ↧▼†廻シテ↢諸ノ行業ヲ↡直ニ向フニ↦西方ニ↥也。

・勧遣

^◆「↑東ひがし0550の岸きしに人ひとの声こえの勧すすめ遣つかはすを聞ききて、 道みちを尋たずねてただちに西にしに進すすむ」 といふは、 すなはち釈しゃ迦かすでに滅めっしたまひて、 後のちの人ひと見みたてまつらざれども、 なほ教きょう法ぼうありて尋たずぬべきに喩たとふ。 すなはちこれを声こえのごとしと喩たとふ。

~言フ↧東ノ岸0771ニ聞キキテ↢人ノ声ノ勧ススメ†遣スヲ↡、尋タヅネテ↠道ヲ直ニ西ニ進ススムト↥者、即チ喩フ↧釈迦已ニ滅シタマヒテ、後ノ人不ザレドモ↠見ミタテマツラ、由ナヲ有リテ↢教法↡可ベキニ↞尋タヅヌ。即チ喩フ↢之ヲ如シト↟声ノ也。

・喚回

^▼「↑あるいは行ゆくこと一分ぶん二に分ぶんするに群賊ぐんぞく等ら喚よばひ回かえす」 といふは、 すなはち別べつ解げ・別べつ行ぎょう・▼悪見あくけん人にん等とう*妄みだりに*見けん解げを説ときてたがひにあひ惑乱わくらんし、 およびみづから罪つみを造つくりて退失たいしつするに喩たとふ。

~言フ↢或イハ行ユクコト一分二分スルニ群グム賊等喚ヨバヒ廻カヘスト↡者、即チ†喩フ↧別解・別行・悪見人等妄ミダリニ説キテ↢見解ヲ↡迭タガヒニ相 ヒ惑ワク乱シ、及ビ自ラ造リテ↠罪ヲ退失スルニ↥也。

・喚言

^◆「↑西にしの岸きしの上うえに人ひとありて喚よばふ」 といふは、 すなはち弥陀みだの願がん意いに喩たとふ。

~言フ↢西ノ岸ノ上ニ有リテ↠人喚バフト↡者、即チ喩フ↢弥陀ノ願ノ意ニ↡也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅲ][b]ロª一ºªⅡºªⅱºªaºªハºˆ二ˇˆⅡˇ通

^◆「↑須しゅ臾ゆに西にしの岸きしに到いたりて善ぜん友ぬあひ見まみえて喜よろこぶ」 といふは、 すなはち衆しゅ生じょう久ひさしく生しょう死じに沈しずみて、 曠劫こうごうより輪りん廻ねし、 迷倒めいとうして*みづから纏まとひて、 解げ脱だつするに由よしなし。 ▼仰あおぎて釈しゃ迦か*発遣はっけんして指ゆびさして西方さいほうに向むかはしめたまふことを蒙こうむり、 ▼また弥陀みだ悲ひ心しんをもつて*招しょう喚かんしたまふによりて、 ▼いま二に尊そん (釈尊・阿弥陀仏) の意みこころに信しん順じゅんして、 水すい火かの二河にがを顧かえりみず、 念々ねんねんに遺わするることなく、 かの願力がんりきの道どうに乗じょうじて、 捨しゃ命みょう以い後ご0470かの国くにに生しょうずることを得えて、 仏ぶつとあひ見まみえて慶きょう喜きすることなんぞ極きわまらんといふに喩たとふ。

~言フ↧須臾ニ到リテ↢西ノ岸ニ↡善友相 ヒ見マミエテ喜ヨロコブト↥者、即チ喩フ↧衆生久シク沈シヅミテ↢生死ニ↡、曠劫†ヨリ淪リムシズム廻シ‡、迷倒メイタウシテ自ラ纏マツヒテ、無シ↠由ヨシ↢解脱スルニ↡、▼仰ギテ蒙カブリ↣釈迦ノ発ハヤリ遣ケンヤルシテ†指シテ向ハシメタマフコトヲ↢西方ニ↡、又藉ヨ†リテ↢弥陀ノ悲心ヲモテ招セウ喚クワンマネキヨブシタマフニ↡、今信↢順ジユンシテ二尊之意ニ↡、不ズ↠顧カヘリミ↢水火ノ二河ヲ↡、▼念念ニ無†ク↠遺ワスルルコト、乗ジテ↢彼ノ願力之道ニ↡、†捨命已後得テ↠生ズルコトヲ↢彼ノ国ニ↡、与ト↠仏相見マミエテ慶キヤウ喜キスルコト何ゾ極ラムトイフニ↥也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅲ][b]ロª一ºªⅡºªⅱºªbº結勧

【12】^◆また一切いっさいの行ぎょう者じゃ、 行住ぎょうじゅう坐臥ざがに三業さんごうの所修しょしゅ、 昼ちゅう夜や時じ節せつを問とふことなく、 ▼つねにこの解げをなしつねにこの想おもいをなすがゆゑに、 回え向こう発願ほつがん心しんと名なづく。

~又一切ノ行者、行住坐臥ニ三業ノ†所修、無ク↠問フコト↢昼夜ノ時節ヲ↡、常ニ作シ↢此ノ解ヲ↡常ニ作スガ↢此ノ想ヲ↡故ニ、名ク↢「廻向発願心ト」↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅰ][ⅲ][b]ロª二º約還相

^▼また 「回え向こう」 といふは、 かの国くにに生しょうじをはりて、 還かえりて大だい悲ひを起おこして、生しょう死じに*回え入にゅうして衆しゅ生じょうを教きょう化けするをまた回え向こうと名なづく。

~又言フ↢廻向ト↡者、生ジ↢彼ノ国ニ↡已リテ、還カヘリテ起オコシテ↢大悲ヲ↡、†廻↢入シテ生死ニ↡教↢化スルヲ衆生ヲ↡亦†名ク↢廻向ト↡也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅳ)(b)(ロ)[二][Ⅱ]略解必生彼国【三心結釈】

【13】^▲三心さんしんすでに具ぐすれば、 ▼*行ぎょうとして成じょうぜざるはなし。 *願がん行ぎょうすでに成じょうじて、 もし生しょうぜずは、 この処ことわりあることなからん。 ◆またこの三心さんしんはまた通つうじて定じょう善ぜんの義ぎを摂せっす、 知しるべし。

~三心既ニ具スレバ、無シ↢行トシテ不ザル†ハ↟成ゼ。願行既ニ成ジテ、若シ不ズ†ハ↠生ゼ者、無†カラム↠有ルコト↢是ノ処コトワリ↡也。又此ノ三心ハ亦通ジテ摂セフス↢定善之義ヲ↡、応シ↠知ル。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅴ)簡機堪不

【14】^五ごに ▲「復有ぶう三種さんしゅ衆しゅ生じょう」 より以下いげは、 まさしく機きのよく法ほうを奉うけ、 教きょうによりて修しゅ行ぎょうするに堪たへたるを*簡えらぶことを明あかす。

五ニ▲従リ↢「復ブ有三種衆生ト云」↡已下ハ、▲正シク†明ス↠簡ブコトヲ↣機ノ堪ヘタルヲ↢能ク奉ウケ‡↠法ヲ、依リテ↠教ニ修行スルニ↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅵ)受法不同
                (a)総標

^六ろくに ▲「何が等とう為い三さん」 より下しも 「六念ろくねん」 に至いたるこのかたは、 まさしく受法じゅほうの不ふ同どうを明あかす。 すなはちその三さんあり。

六ニ従リ↢「何等為三」↡下至ル↢「六念ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢受法ノ不同ヲ↡。即チ有リ↢其ノ三↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅵ)(b)別釈
                  (イ)明不殺具戒
                    [一]明慈心不殺
                      [Ⅰ]標

^▲一いちには慈じ心しん不ふ殺せつを明あかす。

▲一ニハ明ス↢†慈心不殺ヲ↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅵ)(b)(イ)[一][Ⅱ]釈
                        [ⅰ]明殺業
                          [a]標
                          [b]列

^しかるに殺業せつごうに多た種しゅあり。 あるいは口く殺せつあり、 あるいは身殺しんせつあり、 あるいは心殺しんせつあり。

▲然†ルニ殺業ニ有リ↢多種↡。或イハ有リ↢口殺セツ↡、或イハ有リ↢身殺↡、或イハ有リ↢心殺↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅵ)(b)(イ)[一][Ⅱ][ⅰ][c]釈

^「口く0551殺せつ」 といふは、 処分しょぶん許可こかするを名なづけて口く殺せつとなす。 「身殺しんせつ」 といふは、 身手しんしゅ等とうを動うごかし指し授じゅするを名なづけて身殺しんせつとな0471す。 「心殺しんせつ」 といふは、 方便ほうべんを思し念ねんして*計け校きょうする等とうを名なづけて心殺しんせつとなす。

~言フ↢口殺ト↡者0772、処分許可コカスルヲ名ケテ為ス↢口殺ト↡。言フ↢身殺ト↡者、動シ‡↢身手シユ等ヲ↡指シ授ジユスルヲ名ケテ為ス↢身殺ト↡。言フ↢心殺ト↡者、†思↢念シテ方便ヲ↡計校スル等ヲ名ケテ為ス↢心殺ト↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅵ)(b)(イ)[一][Ⅱ][ⅰ][d]結

^もし殺業せつごうを論ろんぜば四し生しょうを簡えらばず、 みなよく罪つみを招まねきて浄じょう土どに生しょうずることを障さふ。

~若シ論ゼバ↢殺業ヲ↡不ズ↠簡エラバ↢四生ヲ↡、皆能ク招マネ†キテ↠罪ヲ障サフ↠生ズルコトヲ↢浄土ニ↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅵ)(b)(イ)[一][Ⅱ][ⅱ]明不殺
                          [a]総標

^ただ一切いっさいの生命しょうみょうにおいて慈じ心しんを起おこすは、 すなはちこれ一切いっさい衆しゅ生じょうに寿じゅ命みょう安楽あんらくを施ほどこす。

~但於テ↢一切ノ生命ニ↡起 コス↢於慈心ヲ↡者ハ、即チ是施ホドコス↢一切ノ衆生ニ寿命安楽ヲ↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅵ)(b)(イ)[一][Ⅱ][ⅱ][b]別釈

^またこれ最さい上じょう勝妙しょうみょうの戒かいなり。 これすなはち上かみの初しょ福ふく (世福) の第三だいさんの句くに 「▲慈じ心しん不ふ殺せつ」 といへるに合がっす。 すなはち止し・行ぎょうの二に善ぜんあり。 みづから殺せっせざるがゆゑに止し善ぜんと名なづく。 他たを教おしへて殺せっせざらしむるがゆゑに行ぎょう善ぜんと名なづく。 自他じたはじめて断だんずるを止し善ぜんと名なづけ、 畢ひっ竟きょうじて永ながく除のぞくを行ぎょう善ぜんと名なづく。

~亦是最サイ上勝妙ノ戒也ナリ。此即チ合ス↣上ノ†初福ノ第三ノ句ニ云イヘルニ↢「慈心不殺ト」↡也。即チ有リ↢止シ†・行ノ二善↡。自ラ不ザルガ↠殺セ故ニ名ク↢止善ト↡。†教ヘテ↠他ヲ不ラシムルガ↠殺セ故ニ名ク↢行善ト↡。自他初テ断ダンズルヲ名†ケ↢止シ善ト↡、畢竟ジテ永ナガク除クヲ名ク↢行善ト↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅵ)(b)(イ)[一][Ⅱ][ⅱ][c]結示

^止し・*持じの二に善ぜんありといへども、 総そうじて*慈下じげの行ぎょうを結けつ成じょうす。

~雖モ↠有リト↢止シ・持ヂノ二善↡、総ソウジテ結ケツ↢成ス慈ジ下ノ行ヲ↡也。△

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅵ)(b)(イ)[二]釈具足戒行
                      [Ⅰ]標牒
                      [Ⅱ]解釈
                        [ⅰ]標示

^「▲具ぐ諸しょ戒かい行ぎょう」 といふは、 もし人にん・天てん・二に乗じょうの器きに約やくすればすなはち*小しょう戒かいと名なづけ、 もし*大心だいしん大だい行ぎょうの人ひとに約やくすれば、 すなはち菩ぼ薩さつ戒かいと名なづく。

▲言フ↢「具グ諸戒行ト」↡者、若シ約ヤクスレバ↢人・天・二乗之器キニ↡、即チ名†ケ↢小戒ト↡、若シ約スレバ↢大心大行之人ニ↡、即チ名ク↢菩薩戒ト↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅵ)(b)(イ)[二][Ⅱ][ⅱ]別指

^この戒かいもし位くらいをもつて約やくすれば、 これ上じょう輩はい三さん位いのものに当あたれり、 すなはち菩ぼ薩さつ戒かいと名なづく。 まさしく人にん位い定さだまれるによるがゆゑに自じ然ねんに転てん成じょうす。 すなはち上かみの第だい二に福ふく (戒福) の▲戒分かいぶんの善根ぜんごんに合がっす。

~此ノ戒若シ以テ↠位ヲ約†スレバ者、当アタ†レリ↢†此上輩三位ヰノ者 ノニ↡、即チ名ク↢菩薩戒ト↡。正シク由ルガ↢人位定レルニ↡故ニ自ジ然ニ転テン成ス。即チ合ス↢上ノ第二福ノ戒分ノ善根ニ↡也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅵ)(b)(ロ)明読誦大乗
                    [一]標牒

^▲二にには読誦どくじゅ大だい乗じょうを明あかす。

▲二ニハ明†サバ↢「読誦大乗ヲ」↡者、

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅵ)(b)(ロ)[二]解釈
                      [Ⅰ]総標

^これ衆しゅ生じょうの*性習しょうじゅう不ふ同どうにして、 法ほうを執とることおのおの異ことなることを明あかす。

~此明ス↢衆生ノ性習ジフ不同ニシテ、†執ルコト↠法ヲ各 ノ異コトナルコトヲ↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅵ)(b)(ロ)[二][Ⅱ]別釈

^前さきの第一だいいちの人ひとは、 ただ慈じを修しゅし、 戒かいを持たもつをもつて能のうとなす。 次つぎに第だい二にの人ひとは、 ただ読誦どくじゅ大だい乗じょうをもつて是ぜとなす。 しかるに戒かいはすな0472はちよく五ご乗じょう・*三仏さんぶつの機きを持たもち、 法ほうはすなはち三賢さんげん・十じゅう地じ万まん行ぎょうの智慧ちえを*薫くん成じょうす。

~前ノ第一ノ人ハ、但用モテ↢修シ↠慈ヲ、†持ツヲ↟戒ヲ為ス↠能ノウト。次 ギニ第二ノ人ハ、唯将モテ↢読誦大乗ヲ↡為ス↠是ト。然ルニ戒ハ即チ能ク持チ↢五乗・三仏之機ヲ↡、法ハ即チ薫クン↢成†ス三賢・十地万行之智慧ヲ↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅵ)(b)(ロ)[二][Ⅲ]結示

^もし徳用とくゆうをもつて来きたし比ひ校きょうせば、 おのおの一いちの能のうあり。

~若シ以テ↢徳用ユウヲ↡来シ比ヒ校ケウ†セバ者、各 ノ有リ↢一ノ能ノウ↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅵ)(b)(ロ)[三]結貼

^すなはち上かみの第三だいさん福ぷく (行福) の第三だいさんの句くに 「▲読誦どくじゅ大だい乗じょう」 といへるに合がっす。

~即チ合ス↣上ノ第三ノ福ノ第三ノ句ニ云イヘルニ↢「読誦大乗ト」↡也。△

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅵ)(b)(ハ)釈修行六念
                    [一]標牒

^▲三さんには*修しゅ行ぎょう六念ろくねんを明あかす。

▲三ニハ明†サバ↢「修行六念ヲ」↡者、

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅵ)(b)(ハ)[二]解釈
                      [Ⅰ]総明

^いはゆる↓仏ぶつ・↓法ほう・↓僧そうを念ねんじ、 ↓戒かい・↓捨しゃ・↓天てん等とうを念ねんず。 これまた通つうじて上かみの第三だいさん福ぷくの▲大だい乗じょうの意義いぎに合がっす。

~所謂 イハユ ル念ジ↢仏・法・僧ヲ↡、念ズ↢戒・捨・天等ヲ↡。此亦通ジテ合ス↢上ノ第三ノ福ノ大乗之意イ義ニ↡也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅵ)(b)(ハ)[二][Ⅱ]別釈
                        [ⅰ]釈念仏

^「↑念仏ねんぶつ」 といふ0552は、 すなはちもつぱら阿あ弥陀みだ仏ぶつの口く業ごうの功く徳どく、 身業しんごうの功く徳どく、 意い業ごうの功く徳どくを念ねんず。 一切いっさいの諸仏しょぶつもまたかくのごとし。

~言フ↢念0773仏ト↡者、即チ▼専ラ†念ズ↢阿弥陀仏ノ口業ノ功徳・身業ノ功徳・意業ノ功徳ヲ↡。一切ノ諸仏モ亦如シ↠是クノ。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅵ)(b)(ハ)[二][Ⅱ][ⅱ]釈念法僧

^また↑一心いっしんにもつぱら諸仏しょぶつ所しょ証しょうの法ほうならびに↑もろもろの眷属けんぞくの菩ぼ薩さつ僧そうを念ねんじ、

~又一心ニ専ラ念ジ↢諸仏所証之法并 ビニ諸ノ眷属ノ菩薩僧ヲ↡、

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅵ)(b)(ハ)[二][Ⅱ][ⅲ]釈念戒捨

^また↑諸仏しょぶつの戒かいを念ねんじ、 および↑過去かこの諸仏しょぶつ、 現在げんざいの菩ぼ薩さつ等とうの、 なしがたきをよくなし、 捨すてがたきをよく捨すて、 内うちに捨すて外ほかに捨すて、 内ない外げに捨すつるを念ねんず。 これらの菩ぼ薩さつただ法ほうを念ねんぜんと欲ほっして*身財しんざいを惜おしまず。 行ぎょう者じゃ等とうすでにこの事じを念ねん知ちせば、 すなはちすべからくつねに仰あおぎて*前賢ぜんけん・後ご聖しょうを学がくし、 身しん命みょうを捨すつる意こころをなすべし。

~又念ジ↢諸仏之戒ヲ↡、及ビ念ズ↢過去ノ諸仏、現在ノ菩薩等ノ、難ガタキヲ↠作ナシ能ク作ナシ、難キヲ↠捨ステ能ク捨テ、†内ニ捨テ外ニ捨テ、内外ニ捨スツルヲ↡。此 レ等ラノ菩薩但欲シテ↠念ゼムト↠法ヲ不ズ↠惜オシマ↢身財ザイヲ↡。行者†等既ニ念↢知チ†セバ此ノ事ヲ↡、即チ†須ベ クシ↧常ニ作ナス↦仰ギテ学シ↢前賢・後聖ヲ↡、捨スツル↢身命ヲ↡意ヲ↥也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅵ)(b)(ハ)[二][Ⅱ][ⅳ]釈念天
                          [a]明所念境

^また 「↑念天ねんてん」 とはすなはちこれ*最さい後ご身しん十じゅう地じの菩ぼ薩さつなり。 これらは難なん行ぎょうの行ぎょうすでに過すぎ、 *三さん祇ぎの劫こうすでに超こえ、 万徳まんどくの行ぎょうすでに成じょうじ、 *潅かん頂じょうの位くらいすでに証しょうせり。

~又念天ト者、即チ是最サイ後身十地之菩薩ナリ。此等ハ難ナム行之行已ニ過スギ、三祇ギ之劫コウ已ニ超コエ、万徳之行已ニ成ジ、潅頂クワンヂヤウ之位已ニ証セリ。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅵ)(b)(ハ)[二][Ⅱ][ⅳ][b]示能念意

^行ぎょう者じゃ等とうすでに念ねん知ちしをはりなば、 すなはちみづから思し念ねんすべし。 ▼わが身みは*無む際さいよりこのかた、 他たとともに同どう時じに願がんを発おこして悪あくを断だんじ、 菩ぼ薩さつの道どうを行ぎょうじ0473き。 他たはことごとく身しん命みょうを惜おしまず。 道どうを行ぎょうじ位くらいを進すすみて、 因いん円まどかに果か熟じゅくして、 聖しょうを証しょうせるもの*大だい地じ微み塵じんに踰こえたり。 しかるにわれら凡ぼん夫ぶ、 すなはち今日こんにちに至いたるまで、 *虚こ然ねんとして流る浪ろうす。 煩悩ぼんのう悪あく障しょうは転々てんでんしてますます多おおく、 *福ふく慧えは微微みみたること、 *重じゅう昏こんを対たいして明鏡みょうきょうに臨のぞむがごとし。 たちまちにこの事じを*思し忖そんするに、 心しん驚おどろきて悲ひ歎たんするに勝たへざるものをや。

~行者†等既ニ念知シ已リナバ、即チ自ラ思念スベシ。我ガ身ミハ無際サイヨリ已来タ、共トモニ↠他タト同時ニ発シテ↠願ヲ断ダムジ↠悪ヲ、行ジキ↢菩薩ノ道ヲ↡。他タハ尽コトゴトク不ズ↠惜オシマ↢身命ヲ↡。行ジ↠道ヲ進ススミテ↠位†ヲ、因イム円カニ果熟ジユクシテ、証セル↠聖ヲ者 ノ踰コエタリ↢於大地微ミ塵ヂムニ↡。然†ルニ我 レ等ラ凡夫、†乃チ至ルマデ↢今日ニ↡、虚然キヨゼントシテ流ル浪ラウ†ス。煩悩悪障ハ転テン転シテ†増 マス多ク、福慧ヱハ微ミ微ナルコト、若ゴトシ↧対タイシテ↢重昏コン†ヲ↡之臨ノゾムガ↦明鏡 ウニ↥也。忽 マチニ思シ↢忖シユンスルニ此ノ事ヲ↡、†不ル↠勝タヘ↢心驚キテ悲歎スルニ↡者 ノヲ哉ヤ。△

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅶ)廻行願生

^七しちに ▲「回え向こう発願ほつがん」 より以下いげは、 まさしくおのおの前さきの所修しょしゅの業ごうを回えして、 所しょ求ぐの処ところに向むかふことを明あかす。

七ニ従リ↢「廻向発願」↡已下ハ、▲正シク明ス↧各各‡†廻シテ↢前ノ所修之業ヲ↡、向†フコトヲ↦所求グノ処 ロニ↥。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅷ)修時延促
                (a)標科目

^八はちに ▲「具此ぐし功く徳どく」 より以下いげは、 まさしく修しゅ行ぎょうの*時じ節せつの延促えんそくを明あかす。

八ニ従リ↢「具此グシ功徳」↡已下ハ、▲正シク明ス↢修行ノ時節ノ延エンノベ促ソクヲ↡ツヅマリ。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅷ)(b)釈文句
                  (イ)正明修時延促

^上かみ*一いち形ぎょうを尽つくし、 下しも一日いちにち・一いち時じ・一念いちねん等とうに至いたる。 あるいは一念いちねん・十じゅう念ねんより一いち時じ・一日いちにち・一いち形ぎょうに至いたる。 大たい意いは、 一ひとたび*発心ほっしんして以後いご、 誓ちかひてこの生しょうを畢おわるまで退転たいてんあることなし。 ただ浄じょう土どをもつて期ごとなす。

~▼上 ミ尽シ↢一形ヲ↡▼下至ル↢一日・一時・一念等ニ↡。或イハ従リ↢一念・十念↡至ル↢一時・一日・一形ニ↡。大意者ハ、▼一タビ発心シテ已後、▼誓チカヒテ畢オハルマデ↢此ノ生ヲ↡無†シ↠有ルコト↢退転タイテン↡。唯以テ↢浄土ヲ↡為ス↠期ゴト。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅷ)(b)(ロ)釈具此功徳

^また 「▲具此ぐし0553功く徳どく」 といふは、 あるいは一人いちにんにして*上かみの二にを具ぐし、 あるいは一人いちにんにして*下しもの二にを具ぐし、 あるいは一人いちにんにして三種さんしゅことごとく具ぐす。 あるいは人ひとありて三種さんしゅ分ぶんなきを、 名なづけて*人ひとの皮かわを着きたる畜ちく生しょうとなす、 人ひとと名なづくるにあらず。

▲又言フ↢「具此グシ功徳ト」↡者ハ0774、或イハ一人ニシテ具シ↢上ノ二ヲ↡、或イハ一人ニシテ具シ↢下ノ二ヲ↡、或イハ一人ニシテ三種尽コトゴトク具ス。或イハ有リテ↠人三種無キヲ↠分†者、名ケテ作ス↧著キタル↢人ノ皮ヲ↡畜生ト↥、非ズ↠名クルニ↠人ト也。

^また具ぐ三さん・不具ふぐ三さんを問とはず、 回えすればことごとく往おう生じょうを得う、 知しるべし。

~又不↠問ハ↢具三・不具三ヲ↡、廻†スレバ尽ク得↢往生ヲ↡、応シ↠知ル。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅸ)迎接不同
                (a)総標大科
                (b)別分文句
                  (イ)標数

^九くに ▲「生しょう彼ひ国こく時じ」 より下しも 「往おう生じょう彼ひ国こく」▲ に至いたるこのかたは、 まさしく命終みょうじゅうの時ときに臨のぞみて聖しょう来きたりて迎こう接しょうしたまふ不ふ同どうと、 去時こじの0474遅ち疾しつとを明あかす。 すなはちその十じゅう一いちあり。

九ニ従リ↢「生彼国時」↡下至ル↢「往生彼国ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↧臨ミテ↢命終ノ時ニ↡聖来リテ迎接セウシタマフ不同ト、去時ノ遅チ疾シツトヲ↥。即チ有リ↢其ノ十一↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅸ)(b)(ロ)別列

・標所帰国

^▲一いちには*所しょ帰きの国くにを標定ひょうじょうすることを明あかす。

▲一ニハ明ス↣標ヘウ↢定スルコトヲ所帰之国ヲ↡。

・重顕其行

^▲二ににはかさねてその行ぎょうを顕あらわして、 決けつ定じょう*精しょう勤ごんのものを指さし出いだすことを明あかす。 またこれ功く徳どくの強ごう弱にゃくを*校量きょうりょうす。

▲二ニハ明ス↧重テ顕シテ↢其ノ行ヲ↡、指シ↦出†スコトヲ決定精シヤウマコト懃ゴムノ者 ノネムゴロニヲ↥。亦是校ケウ↢量リヤウス功徳ノ強ガウ弱ニヤクヲ↡。

・弥陀自来

^▲三さんには弥陀みだ*化け主しゅの身しんみづから来らい赴ふしたまふことを明あかす。

▲三ニハ明ス↢弥陀化主ノ身自ラ来ライ赴フシタマフコトヲ↡。

・大衆皆従

^▲四しには 「観音かんのん」 より以下いげは、 さらに無む数しゅの大衆だいしゅ等とうみな弥陀みだに従したがひて行ぎょう者じゃを来迎らいこうすることを顕あらわすことを明あかす。

▲四ニハ明ス↫「観音ヨリ」已下ハ、更ニ顕スコトヲ↪無数ノ大衆等皆従シタガヒテ↢弥陀ニ↡来↩迎スルコトヲ行者ヲ↨。

・宝宮随衆

^▲五ごには宝ほう宮く、 衆しゅうに随したがふことを明あかす。

▲五ニハ明ス↢宝宮グウ随フコトヲ↟衆ニ。

・観音勢志

^▲六ろくにはかさねて観音かんのん・勢せい至しともに金台こんだいを執とりて、 行ぎょう者じゃの前まえに至いたることを明あかす。

▲六ニハ明ス↧重テ観音・勢志シ共トモニ執トリテ↢金台ヲ↡、至ルコトヲ↦行者ノ前ニ↥。

・光照行者

^▲七しちには弥陀みだ光ひかりを放はなちて行ぎょう者じゃの身みを照てらしたまふことを明あかす。

▲七ニハ明ス↣弥陀放チテ↠光ヲ照シタマフコトヲ↢行者之身ヲ↡。

・同時接手

^▲八はちには仏ぶつすでに光ひかりを舒のべて照てらし、 およびすなはち化け仏ぶつ等とうと同どう時じに手みてを接せっしたまふことを明あかす。

▲八ニハ明ス↧仏既ニ舒ノベテ↠光ヲ照シ、及ビ即チ与ト↢化仏等↡同時ニ接セウシタマフコトヲ↞手ヲ。

・同声讃勧

^▲九くにはすでに接せっして台だいに昇のぼらしめて、 観音かんのん等とう同どう声しょうに行ぎょう者じゃの心しんを讃勧さんかんしたまふことを明あかす。

▲九ニハ明ス↣既ニ接シテ昇ノボラシメテ↠台ニ、観音等同声ニ讃サム↢勧クワンシタマフコトヲ行者之心ヲ↡。

・自見乗台

^▲十じゅうにはみづから見みれば台だいに乗じょうじ、 仏ぶつに従したがふことを明あかす。

▲十ニハ†明ス↢自ラ見レバ乗ジ↠台ニ従フコトヲ↟仏ニ。

・去時遅疾

^▲十じゅう一いちにはまさしく去時こじの遅ち疾しつを明あかす。

▲十一ニハ正シク明ス↢去時ノ遅チ疾シ ヲ↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅹ)無華合障

^十じゅうに ▲「生しょう彼ひ国こく」 より以下いげは、 まさしく金台こんだいかしこに到いたりて、 さらに華け合ごうの障さわりなきことを明あかす。

十ニ従リ↢「生彼国」↡已下ハ、▲正シク明ス↣金台到リテ↠彼ニ、更ニ無キコトヲ↢華合之障サハリ↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅺ)到彼得益
                (a)標大科

^十じゅう一いちに ▲「見けん仏ぶつ色身しきしん」 より下しも 「*陀羅尼だらに門もん」 に至いたるこのかたは、 まさしく金台こんだい到いたりて後のちの得益とくやくの不ふ同どうを明あかす。 すなはちその三さんあり。

十一ニ従リ↢「見仏色身」↡下至ル↢「陀羅尼門ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢金台到イタリテ後ノ†得益ノ不同ヲ↡。即チ有リ↢其ノ三↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅺ)(b)釈文句

・得無生忍

^▲一いちにははじめて妙みょう法ほうを聞ききてすなはち無む生しょうを悟さとる。

▲一ニ者初 ジメテ聞キテ↢妙法ヲ↡即チ悟サトル↢無生ヲ↡。

・次第授記

^▲二にには須しゅ臾ゆに歴りゃく事じして次し第だいに授じゅ記きせらる。

▲二ニ者須臾ニ歴リヤク事シテ次シ第ニ授ジユ記キセラル。

・更証聞持

^▲三さんには*本国ほんごく・*他た方ほうに0475してさらに聞もん持じの*二に益やくを証しょうす。

▲三ニ者本国他方ニシテ更ニ証ス↢聞持ノ二益ヲ↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)(ⅻ)総結

^十じゅう二にに ▲「是ぜ名みょう」 より以下いげは、 総そうじて結けっす。

十二†ニ従リ↢「是名」↡已下ハ、▲総ジテ結ス。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅲ)結示

^上じょう来らい十じゅう二に句くの不ふ同どうありといへども、 広ひろく上じょう品ぼん上生じょうしょうの義ぎを解げしをはりぬ。

上来‡雖モ↠有リト↢十二句ノ不同↡、広ク解†シ↢上品上生ノ義ヲ↡竟0775リヌ。

一 Ⅱ ⅰ b イ (二)上中品【上品中生釈】
            (Ⅰ)総標

【15】^次つぎ0554に上じょう品ぼん中生ちゅうしょうの位くらいのなかにつきて、 また先まづ挙あげ、 次つぎに弁べんじ、 後のちに結けっす。 すなはちその八はちあり。

▲次ニ就キテ↢上品中生ノ位ノ中ニ↡、亦先ヅ挙ゲ、次ニ弁ジ、後ニ結ス。即チ有リ↢其ノ八↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (二)(Ⅱ)別釈
              (ⅰ)総標位名

^一いちに ▲「上じょう品ぼん中生ちゅうしょう者しゃ」 より以下いげは、 総そうじて位くらいの名なを挙あぐ。 すなはちこれ大だい乗じょう次じ善ぜんの凡ぼん夫ぶ人にんなり。

一ニ従リ↢「上品中生者」↡已下ハ、▲総ジテ挙グ↢位ノ名ヲ↡。即チ是大乗次ジ善ノ凡夫人也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (二)(Ⅱ)(ⅱ)廻業指西

^二にに ▲「不ふ必ひつ受じゅ持じ」 より下しも 「生しょう彼ひ国こく」 に至いたるこのかたは、 まさしく△第六だいろく・△第七だいしち・△第八だいはち門もんのなかの、 所修しょしゅの業ごうを回えして、 西方さいほうを定さだめ指さすことを明あかす。 すなはちその四しあり。

二ニ従リ↢「不必ヒチ受持」↡下至ル↢「生彼国ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↧第六・第七・第八門ノ中ノ†廻シテ↢所修ノ業ヲ↡、定メ↦指サスコトヲ西方ヲ↥。即チ有リ↢其ノ四↡。

・受法不定

^▲一いちには受法じゅほう不ふ定じょうにして、 あるいは読誦どくじゅを得え、 読誦どくじゅを得えざることを明あかす。

▲一ニハ†明ス↧受法不定ニシテ、或イハ得↢読誦ヲ↡、不ルコトヲ↞得↢読誦ヲ↡。

・善解空義

^▲二ににはよく大だい乗じょうの空くうの義ぎを解げすることを明あかす。 あるいは諸法しょほうは一切いっさいみな空くうにして生しょう死じ・無為むいもまた空くうなり。 *凡ぼん聖しょう・明みょう闇あんもまた空くうなり。 世せ間けんの六道ろくどう、 出しゅっ世せ間けんの三賢さんげん・十じっ聖しょう等とう、 もしその*体たい性しょうに望のぞむれば畢ひっ竟きょうじて不二ふになりと聴ちょう聞もんす。 この説せつを聞きくといへども、 その心しん坦然たんねんとして疑ぎ滞たいを生しょうぜず。

▲二ニハ明ス↣▼善ク解スルコトヲ↢大乗ノ空ノ義ヲ↡。或イハ†聴↧聞ス諸法ハ一切皆空ニシテ生死無為モ亦空ナリ、凡聖明闇モ亦空ナリ、世間ノ六道、出世間ノ三賢・十聖等、若シ望ノゾムレバ↢其ノ体性ニ↡畢竟ジテ不二ナリト↥。雖モ↠聞クト↢此ノ説ヲ↡、其ノ心坦タム然トシテアキラカナリ 不↠生ゼ↢疑ギ滞タイヲ↡也。

・深信因果

^▲三さんには深ふかく*世せ・出しゅっ世せの苦く楽らく二に種しゅの因いん果がを信しんじ、 これらの因いん果がおよびもろもろの道どう理りに*疑ぎ謗ほうを生しょうぜざることを明あかす。 もし疑ぎ謗ほうを生しょうずれば、 すなはち福ふく行ぎょうを成じょうぜず。 世せ間けんの果か報ほうすらなほ得うべからず、 いかにいはんや浄じょう土どに生しょうずることを得えんや。 これすなはち第三だいさん福ぷく (行福) の▲第だい二に・▲第だい三さん0476の句くに合がっす。

▲三ニハ†明ス↧▼深ク信ジ↢世・出世ノ苦楽二種ノ因果ヲ↡、此等ノ因果及ビ諸ノ道理リニ不ルコトヲ↞生ゼ↢疑謗ヲ↡。若シ生ズレバ↢疑謗ヲ↡、即チ不↠成ゼ↢福行ヲ↡。世間ノ果報スラ尚不↠可カラ↠得、何イカニ況 ムヤ得エムヤ↠生ズルコトヲ↢浄土ニ↡。此即チ合ス↢第三ノ福ノ第二・第三ノ句ニ↡也。

・標指所帰

^▲四しには前さきの所業しょごうを回えして、 *所しょ帰きを標ひょう指しすることを明あかす。

▲四ニハ明ス↧廻シテ↢前ノ所業ヲ↡、標ヘウ↦指シスルコトヲ所帰ヲ↥。

一 Ⅱ ⅰ b イ (二)(Ⅱ)(ⅲ)主伴来応

^三さんに ▲「行ぎょう此し行ぎょう者じゃ」 より下しも 「迎こう接しょう汝にょ」 に至いたるこのかたは、 まさしく弥陀みだ、 もろもろの聖しょう衆じゅと台だいを持じして来応らいおうしたまふことを明あかす。 すなはちその五ごあり。

三ニ従リ↢「行此行者」↡下至ル↢「迎接汝ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↧弥陀与↢諸ノ聖衆↡、†持シテ↠台ダイヲ来応†シタマフコトヲ↥。即チ有リ↢其ノ五↡。

・命延不久

^▲一いちには行ぎょう者じゃの*命みょう延えん久ひさしからざることを明あかす。

▲一ニハ明ス↢行者ノ命延†不ルコトヲ↟久シカラ。

・主伴自来

^▲二にには弥陀みだ、 衆しゅうとみづから来きたりたまふことを明あかす。

▲二ニハ明ス↢弥陀与↠衆自ラ来リタマフコトヲ↡。

・持台至前

^▲三さんには侍じ者しゃ台だいを持じして行ぎょう者じゃの前まえに至いたることを明あかす。

▲三ニハ明ス↣侍ジ者持シテ↠台ヲ至ルコトヲ↢行者ノ前ニ↡。

・同声讃歎

^▲四しには仏ぶつ、 聖しょう衆じゅと同どう声しょうに讃歎さんだんして、 ˆ行ぎょう者じゃのˇ *本ほん所修しょしゅの業ごうを述のべたまふことを明あかす。

▲四ニハ明ス↧仏与↢聖衆↡同声ニ讃歎サムダンシテ、述ノ†ベタマフコトヲ↦本所修之業ヲ↥。

・我来迎汝

^▲五ごには仏ぶつ、 行ぎょう者じゃの疑うたがいを懐いだくことを恐おそれたまふがゆゑに、 「われ来きたりてなんぢを迎むかふ」 とのたまふことを明あかす。

▲五ニハ明ス↧仏恐オソレ†タマフガ↢行者ノ懐イダ†クコトヲ↟疑ヲ故ニ、言フコトヲ↦我来リテ迎フト↞汝ヲ。

一 Ⅱ ⅰ b イ (二)(Ⅱ)(ⅳ)去時遅速

^四しに ▲「与よ千せん化け仏ぶつ」 より下しも 「七宝しっぽう池ち中ちゅう」 に至いたるこのかたは、 まさしく△第だい九く門もんのなかの、 衆しゅ聖しょうの授手じゅしゅと、 去時こじの遅ち疾しつとを明あかす。 すなはちその五ごあり。

四ニ従リ↢「与ヨ千化仏0776」↡下至ル↢「七宝池中ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢第九門ノ中ノ衆聖ノ†授手ト、去時ノ遅疾トヲ↡。即チ有リ↢其ノ五↡。

・報化授手

^▲一いちには弥み0555陀だ、 千せんの化け仏ぶつと同どう時じに授手じゅしゅしたまふことを明あかす。

▲一ニハ明ス↧弥陀与ト↢千ノ化仏↡同時ニ†授手シタマフコトヲ↥。

・自見坐台

^▲二にには行ぎょう者じゃすでに授手じゅしゅを蒙こうむりてすなはちみづから身みを見みれば、 すでに身み紫し金こんの台だいに坐ざすることを明あかす。

▲二ニハ明ス↧行者既ニ蒙カウムリテ↢授手ジユシユヲ↡即チ自ラ見レバ↠身ヲ、†已ニ身坐スルコトヲ↦紫金之台ニ↥。

・合掌仰讃

^▲三さんにはすでにみづから台だいに坐ざすることを見みて、 合がっ掌しょうして仰あおぎて弥陀みだ等とうの衆しゅうを讃さんずることを明あかす。

▲三ニハ明ス↣既ニ自ラ見テ↠坐スルコトヲ↠台ニ、合掌シテ仰ギテ讃サンズルコトヲ↢弥陀等ノ衆ヲ↡。

・去時遅疾

^▲四しにはまさしく去時こじの遅ち疾しつを明あかす。

▲四ニハ明ス↢正シク†去時ノ遅疾ヲ↡。

・住宝池内

^▲五ごにはかしこに到いたりて宝ほう池ちのうちに止し住じゅうすることを明あかす。

▲五ニハ明ス↣到リテ↠彼ニ止シ↢住スルコトヲ宝池之内ニ↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (二)(Ⅱ)(ⅴ)華開時節

^五ごに ▲「此紫しし金台こんだい」 より以下いげは、 まさしく△第だい十じゅう門もんのなかの、 かしこに到いたりて華はな開ひらくる時じ0477節せつの不ふ同どうを明あかす。

五ニ従リ↢「此紫金台」↡已下ハ、▲正シク明ス↢第十門ノ中ノ到リテ↠彼ニ華開クル時節ノ不同ヲ↡。

^行ぎょう強こわきによるがゆゑに、 上上じょうじょうはすなはち▲金剛こんごう台だいを得う。 行ぎょう劣れつなるによるがゆゑに、 上中じょうちゅうはすなはち紫し金台こんだいを得う。 ˆ浄じょう土どにˇ 生しょうじて宝ほう池ちにありて宿しゅくを経へて開ひらくるがごとし。

~由ルガ↢行強コハキニ↡故ニ、上上ハ即チ得↢金剛台ヲ↡。由ルガ↢行劣レチナルニ↡故ニ、上中ハ即チ得ウ↢紫金台ヲ↡。生ジテ在リテ↢宝池ニ↡逕ヘテ↠宿シウヲ如シ↠開クルガ也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (二)(Ⅱ)(ⅵ)開後得益

^六ろくに ▲「仏ぶつ及ぎゅう菩ぼ薩さつ倶時くじ放光ほうこう」 より下しも 「得とく不ふ退転たいてん」 に至いたるこのかたは、 まさしく△第だい十じゅう一いち門もんのなかの、 華け開かい以後いごの得益とくやくの不ふ同どうを明あかす。 すなはちその五ごあり。

六ニ従リ↢「仏及菩薩倶時放光」↡下至ル↢「得不退転ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢第十一門ノ中ノ華開已後ノ†得益ノ不同ヲ↡。即チ有リ↢其ノ五↡。

・仏光照身

^▲一いちには仏光ぶっこう、 身みを照てらすことを明あかす。

▲一ニハ明ス↢仏光照スコトヲ↟身ヲ。

・目即チ開明

^▲二にには行ぎょう者じゃすでに体たいを照てらすことを蒙こうむりて、 目めすなはち開かい明みょうなることを明あかす。

▲二ニハ明ス↢行者既ニ蒙リテ↠照スコトヲ↠体ヲ、目即チ開明ナルコトヲ↡。

・所習還聞

^▲三さんには人にん中ちゅうにして習ならへるところ、 かしこに到いたりて衆しゅ声しょうの彰あらわすところとなり、 またその法ほうを聞きくことを明あかす。

▲三ニハ明ス↣人中ニシテ所 ロ↠習ナラヘル、到リテ↠彼ニ衆声ノ所 ロトナリ↠彰アラハス、†還タ聞クコトヲ↢其ノ法ヲ↡。

・開眼聞法

^▲四しにはすでに眼まなこ開ひらけて法ほうを聞きくことを得えて、 すなはち金台こんだいより下おり、 親したしく仏辺ぶっぺんに到いたりて、 歌か揚ようして徳とくを讃さんずることを明あかす。

▲四ニハ明ス↧既ニ†得テ↢眼開ケテ聞クコトヲ↟法ヲ、即チ下リ‡↢金台ヨリ↡、親シク到リテ↢仏辺ニ↡、歌カ揚ヤウシテ讃サンズルコトヲ↞徳ヲ。

・逕時得忍

^▲五ごには時ときを経ふること↓七日しちにちにして、 すなはち無む生しょうを得うることを明あかす。

▲五ニハ†明ス↣逕ルコト↠時ヲ七日ニシテ、即チ得ルコトヲ↢無生ヲ↡。

^「↑七日しちにち」 といふは、 ▼おそらくはこの間けんの七日しちにちなり、 かの国くにの七日しちにちを指さすにあらず。 この間けんに七日しちにちを経ふるは、 かの処ところにはすなはちこれ一念いちねん須しゅ臾ゆのあひだなり、 知しるべし。

▲言フ↢「七日ト」↡者ハ、恐クハ此ノ間ノ七日ナリ、†不ズ↠指スニ↢彼ノ国ノ七日ヲ↡也。此ノ間ニ逕フル↢於七日ヲ↡者ハ、彼ノ処トコロニハ即チ是一念須臾ノ間也、応シ↠知ル。

一 Ⅱ ⅰ b イ (二)(Ⅱ)(ⅶ)他方得益

^七しちに ▲「応おう時じ即能そくのう飛至ひし十方じっぽう」 より下しも 「現前げんぜん授じゅ記き」 に至いたるこのかたは、 まさしく*他た方ほうの得益とくやくを明あかす。 すなはちその五ごあり。

七ニ従リ↢「応時即能飛至ヒシ十方」↡下至ル↢「現前授記ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢他方ノ得益ヲ↡。即チ有リ↢其ノ五↡。

・身至十方

^▲一いちには身み十方じっぽうに至いたることを明あかす。

▲一ニハ明ス↣身至ルコトヲ↢十方ニ↡。

・歴供諸仏

^▲二にには一々いちいちに諸仏しょぶつを*歴りゃく供ぐすることを明あかす。

▲二ニハ明ス↣一一ニ†歴↢供スルコトヲ諸仏ヲ↡。

・修多三昧

^▲三さんには多おおくの三昧さんまいを修しゅすることを明あ0478かす。

▲三ニハ明ス↠修スルコトヲ↢多クノ三昧ヲ↡。

・延時得忍

^▲四しには*延えん時じの得忍とくにんを明あかす。

▲四ニハ明ス↢†延時ノ得忍ヲ↡。

・現蒙授記

^▲五ごには一々いちいちの仏辺ぶっぺんにして現げんに授じゅ記きを蒙こうむることを明あかす。

▲五ニハ明ス↣一一ノ仏0777辺ニシテ現ニ蒙ルコトヲ↢授記ヲ↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (二)(Ⅱ)(ⅷ)総結

^八はちに ▲「是ぜ名みょう」 より以下いげは、 総そうじて結けっす。

八ニハ従リ↢「是名」↡已下ハ、▲総ジテ結ス。

一 Ⅱ ⅰ b イ (二)(Ⅲ)結示

^上じょう来らい八はっ句くの不ふ同どうありといへども、 広ひろく上じょう品ぼん中生ちゅうしょうを解げしをはりぬ。

上来雖モ↠有リト↢八句ノ不同↡、広ク解シ↢上品中生ヲ↡竟リヌ。

一 Ⅱ ⅰ b イ (三)上下品【上品下生釈】
            (Ⅰ)総標

【16】^次つぎに上じょう品ぼん下げ生しょうの位くらいのなかにつきて、 また先まづ挙あげ、 次つぎに弁べんじ、 後のちに結けっす。 すなはちその八はちあり。

▲次ニ就キテ↢上品下生ノ位ノ中ニ↡、亦先ヅ挙ゲ、次ニ弁ジ、後ニ結ス。即チ有リ↢其ノ八↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (三)(Ⅱ)別釈
              (ⅰ)総挙位名

^一いちに ▲「上じょう品ぼん下げ生しょう者しゃ」 より以下いげは、 総そうじて位くらいの名なを挙あぐ。 すなはちこれ大だい乗じょう下げ善ぜんの凡ぼん夫ぶ人にんなり。

一ニ従リ↢「上品下生者」↡已下ハ、▲総ジテ挙グ↢位ノ名ヲ↡。即チ是大乗下善ノ凡夫人也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (三)(Ⅱ)(ⅱ)受法不同

^二にに ▲「亦信やくしん因いん果が」 より下しも 「無む上じょう道心どうしん」 に至いたるこのかたは、 まさしく△第六だいろく門もんのなかの、 受法じゅほうの不ふ同どうを明あかす。 すなはちその三さんあり。

二ニ従リ↢「亦信因果」↡下至ル↢「無上道心ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢第六門ノ中ノ受法ノ不同ヲ↡。即チ有リ↢其ノ三↡。

・因果不定

^▲一いちには所信しょしんの因いん果が不ふ定じょうなることを明あかす。

▲一ニハ明ス↢所信ノ因果不定ナルコトヲ↡。

^あるいは信しんじ信しんぜず。 ゆゑに名なづけて 「亦やく」 となす。 あるいはまた△前さきの ˆ上じょう品ぼん中生ちゅうしょうのˇ 深信じんしんに同おなじかるべし。

~或イハ信ジ不ズ↠信ゼ。故ニ名ケテ為ス↠亦ト。或イハ可ベシ↣亦同ジカル↢前ノ深信ニ↡也。

^また信しんずといへども深ふかからず。 善心ぜんしんしばしば退たいし、 悪法あくほうしばしば起おこる。 これすなはち深ふかく苦く楽らくの因いん果がを信しんぜざるによりてなり。 もし深ふかく生しょう死じの苦くを信しんずるものは、 罪業ざいごう畢ひっ竟きょうじてかさねて犯おかさず。 もし深ふかく浄じょう土ど無為むいの楽らくを信しんずるものは、 善心ぜんしん一ひとたび発おこりて永ながく退失たいしつすることなし。

~又雖モ↠信ズト不ズ↠深フカカラ。善心数シバシバ退シ、悪法数シバシバ起オコル。此乃チ由リテ↠不ルニ↣深ク信ゼ↢苦楽ノ因果ヲ↡也。若シ深ク信ズル↢生死ノ苦ヲ↡者 ノハ、罪業畢ヒツ竟ジテ不ズ↢重テ†犯サ↡。若シ深ク信ズル↢浄土無為ノ楽ヲ↡者 ノハ、善心一タビ発オコリテ永ク無シ↢退失スルコト↡也。△

・不謗大乗

^▲二にには信しん間断けんだんすといへども、 一切いっさいの大だい乗じょうにおいて疑ぎ謗ほうすることを得えざることを明あかす。 もし疑ぎ謗ほうを起おこさば、 たとひ千仏せんぶつ身みを繞めぐりたまふとも、 救すくふべきに由よしなし。

▲二ニハ明ス↧信雖モ↢間断ダムスト↡、於テ↢一切ノ大乗ニ↡不ルコトヲ↞得↢疑謗ハウスルコトヲ↡。若シ起†サバ↢疑謗ヲ↡者、縦使 タトヒ 千仏遶†リタマフトモ↠身ヲ、無シ↠由 シ↠可キニ↠救スクフ也。

・諸善無功

^▲三さんには以い上じょうの諸善しょぜんまた功こうな0479きに似にたることを明あかす。 ▼ただ一念いちねんを発おこして苦くを厭いとひ、 諸仏しょぶつの境きょう界がいに生しょうじ、 すみやかに菩ぼ薩さつの大だい悲ひの願がん行ぎょうを満みてて、 生しょう死じに還かえり入いりて、 あまねく衆しゅ生じょうを度どせんと楽ねがふ。 ゆゑに*発ほつ菩ぼ提だい心しんと名なづく。 この義ぎ△第三だいさん福ぷく (行福) のなかにすでに明あかしをはりぬ。

▲三ニハ明ス↣已上ノ諸善似ニタルコトヲ↢亦無キニ↟功。▼唯†発シテ↢一念ヲ↡厭ヒ‡↠苦ヲ、▼楽フ↧生ジ‡↢諸仏ノ境界ニ↡、速スミヤカソク ニ満ミテテ↢菩薩ノ大悲ノ願行ヲ↡、†還リ↢入リテ生死ニ↡、普ク度セムト↦衆生ヲ↥。故ニ名ク↢発菩提心ト↡也。此ノ義第三ノ福ノ中ニ已ニ明シ竟リヌ。

一 Ⅱ ⅰ b イ (三)(Ⅱ)(ⅲ)廻行願生

^三さんに ▲「以此いし功く徳どく」 より以下いげは、 まさしく△第だい八門はちもんのなかの、 前さきの正行しょうぎょうを回えして、 所しょ求ぐの処ところに向むかふことを明あかす。

三ニ従リ↢「以此功徳」↡已下ハ、▲正シク明ス↧第八門ノ中ノ廻シテ↢前ノ正行ヲ↡向フコトヲ↦所求ノ処 ロニ↥。

一 Ⅱ ⅰ b イ (三)(Ⅱ)(ⅳ)聖来迎接

^四しに ▲「行ぎょう者じゃ命みょう欲よく終しゅう時じ」 より下しも 「七宝しっぽう池ち中ちゅう」▲ に至いたるこのかたは、 まさしく△第だい九く門もんのなかの、 臨りん終じゅうに聖しょう来きたりて迎こう接しょうしたまふと、 去時こじの遅ち疾しつとを明あかす。 すなはちその九くあり。

四ニ従リ↢「行者命欲終時」↡下 モ至ル↢「七宝池中ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢第九門ノ中ノ臨リム終ニ聖来リテ迎接†シタマフト、去時ノ遅疾トヲ↡。即0778チ有リ↢其ノ九↡。

・命延不久

^▲一いちには命みょう延えん久ひさしからざることを明あかす。

▲一ニハ明ス↢命延†不ルコトヲ↟久シカラ。

・主伴来応

^▲二にには弥み陀だ、 もろもろの聖しょう衆じゅと*金こん華けを持じして来応らいおうしたまふことを明あかす。

▲二ニハ明ス↧弥陀与↢諸ノ聖衆↡†持シテ↢金華ヲ↡来応シタマフコトヲ↥。

・報化授手

^▲三さんには化け仏ぶつ同どう時じに授手じゅしゅしたまふことを明あかす。

▲三ニハ明ス↢化仏同時ニ†授手シタマフコトヲ↡。

・同声等讃

^▲四しには聖しょう衆じゅ同どう声しょうに等ひとしく讃さんずることを明あかす。

▲四ニハ明ス↢聖衆同声ニ等シク讃ズルコトヲ↡。

・罪滅発心

^▲五ごには行ぎょう者じゃの罪つみ滅めっするがゆゑに 「清浄しょうじょう」 といひ、 ˆ行ぎょう者じゃのˇ *本ほん所修しょしゅを述のぶるがゆゑに0557 「発ほつ無む上じょう道心どうしん」 といふことを明あかす。

▲五ニハ明ス↧行者ノ罪滅スルガ故ニ云ヒ↢清浄ト↡、†述ブルガ↢本所修ヲ↡故ニ云フコトヲ↦発無上道心ト↥。

・我来迎汝

^▲六ろくには行ぎょう者じゃ*霊りょう儀ぎを覩みるといへども、 疑ぎ心しんありて往おう生じょうを得えざことを恐おそる。 このゆゑに聖しょう衆じゅ同どう声しょうに告つげて、 「われ来きたりてなんぢを迎むかふ」 といふことを明あかす。

▲六ニハ明ス↧行者雖モ↠覩ルト↢霊レイ儀ギヲ↡、疑心アリテ†恐ル↠不†ルコトヲ↠得↢往生ヲ↡、是ノ故ニ聖衆同声ニ告ツゲテ、言†フコトヲ↦我来リテ迎ムカフト↞汝ヲ。

・自見坐台

^▲七しちにはすでに告つげを蒙こうむり、 およびすなはち自じ身しんを見みるに、 すでに金こん華けの上うえに坐ざして、 *篭々ろうろうとして合がっすることを明あかす。

▲七ニハ明ス↧既ニ蒙リ↠告ヲ、及ビ即チ見ルニ↢自身ヲ↡、已ニ坐シテ↢金華之上ニ↡、篭コモリ篭コモルトシテ而合スルコトヲ↥。

・一念即生

^▲八はちには仏身ぶっしんの後あとに随したがひて0480、 一念いちねんにすなはち生しょうずることを明あかす。

▲八ニハ明ス↧随ヒテ↢仏身ノ後ニ↡、一念ニ即チ生ズルコトヲ↥。

・在宝池中

^▲九くにはかしこに到いたりて宝ほう池ちのなかにあることを明あかす。

▲九ニハ明ス↣到リテ↠彼ニ在ルコトヲ↢宝池ノ中ニ↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (三)(Ⅱ)(ⅴ)華開不同

^五ごに ▲「一日いちにち一いち夜や」 より以下いげは、 まさしく△第だい十じゅう門もんのなかの、 かしこに到いたりて華はな開ひらくる時じ節せつの不ふ同どうを明あかす。

五ニ従リ↢「一日一夜」↡已下ハ、▲正シク明ス↢第十門ノ中ノ到リテ↠彼ニ華開クル時節ノ不同ヲ↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (三)(Ⅱ)(ⅵ)開後得益

^六ろくに ▲「七日しちにち之し中ちゅう」 より下しも 「皆演かいえん妙みょう法ほう」 に至いたるこのかたは、 まさしく△第だい十じゅう一いち門もんのなかの、 華け開かい以後いごの得益とくやくの不ふ同どうを明あかす。

六ニ従リ↢「七日之中」↡下至ル↢「皆演妙法ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢第十一門ノ中ノ華開已後ノ得益ノ不同ヲ↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (三)(Ⅱ)(ⅶ)他方得益

^七しちに ▲「遊ゆ歴りゃく十方じっぽう」 より下しも 「住じゅう歓かん喜ぎ地じ」 に至いたるこのかたは、 まさしく他た方ほうの得益とくやくを明あかす、 また*後ご益やくと名なづく。

七ニ従リ↢「遊歴十方」↡下至ル↢「住歓喜地ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢他方ノ得益ヲ↡、亦名ク↢後益ト↡也。

一 Ⅱ ⅰ b イ (三)(Ⅱ)(ⅷ)総結

^八はちに ▲「是ぜ名みょう」 より以下いげは、 総そうじて結けっす。

八ニ従リ↢「是名」↡已下ハ、▲総ジテ結ス。

一 Ⅱ ⅰ b イ (三)(Ⅲ)結示

^上じょう来らい八はっ句くの不ふ同どうありといへども、 広ひろく上じょう品ぼん下げ生しょうを解げしをはりぬ。

上来雖モ↠有リト↢八句ノ不同↡、広ク解シ↢上品下生ヲ↡竟リヌ。

一 Ⅱ ⅰ b ロ 結讃【上輩総讃】
          (一)正讃

【17】^¬讃¼ にいはく (*礼讃)、

▲¬讃サムニ¼云ク、

^「▼上じょう輩はいは*上行じょうぎょう上じょう根こんの人ひとなり。 浄じょう土どに生しょうずることを求もとめて*貪瞋とんじんを断だんず。
行ぎょうの差別しゃべつにつきて三品さんぼんを分わかつ。 *五ご門もん相続そうぞくして*三因さんいんを助たすく。

「上輩ハ上行上根ノ人ナリ求メテ↠†生ズルコトヲ↢浄土ニ↡断ズ↢貪瞋ヲ↡
就キテ↢行ノ差別ニ↡分ツ↢三品ヲ↡五門相続シテ助ク↢三因ヲ↡

^一日いちにち七日しちにちもつぱら精しょう進じんして、 *畢ひつ命みょうに台だいに乗じょうじて*六塵ろくじんを出いづ。
慶よろこばしきかな、 逢あひがたくしていま遇あふことを得えたり。 永ながく*無為むい法ほっ性しょうの身しんを証しょうせん」 と。

一日七日専 ハラ精マコト進シテススム 畢命ニ乗ジテ↠台ニ出ヅ↢六塵ヲ↡
慶ヨロコバシキ哉カナ難クシテ↠逢アヒ今得タリ↠遇アフコトヲ永ク証セムト↢無為法性ノ身ヲ↡」

一 Ⅱ ⅰ b ロ (二)総結

^上じょう来らい三さん位いの不ふ同どうありといへども、 総そうじて上じょう輩はい一門もんの義ぎを解げしをはりぬ。

上来雖モ↠有リト↢三位ノ不同↡、総ジテ解シ↢上輩一門之義ヲ↡竟リヌ。

一 Ⅱ ⅱ【中輩観】
      a【文前料簡】

【18】^十じゅう五ごに中ちゅう輩はい観かんの行ぎょう善ぜんの文もん前ぜんにつきて、 △総そうじて料りょう簡けんしてすなはち十じゅう一いち門もんとな0481す。

▲十0779五ニ就キテ↢中輩観ノ行善ノ文ノ前ニ↡、総ジテ料簡シテ即チ為ス↢十一門ト↡。

・告命

^一いちには総そうじて告ごう命みょうを明あかす。

一ニ者総ジテ明ス↢告命ヲ↡。

・弁定其位

^二ににはまさしくその位くらいを弁べん定じょうすることを明あかす。

二ニ者正シク明ス↣弁↢定スルコトヲ其ノ位ヲ↡。

・総挙有縁

^三さんにはまさしく総そうじて有う縁えんの類たぐいを挙あぐることを明あかす。

三ニ者正シク明ス↣総ジテ挙グルコトヲ↢有縁之類ヲ↡。

・弁定三心

^四しにはまさしく三心さんしんを弁べん定じょうしてもつて0558正しょう因いんとなすことを明あかす。

四ニ者正シク明ス↧弁↢定シテ三心ヲ↡以テ為スコトヲ↦正因ト↥。

・簡機堪不

^▽五ごにはまさしく機きの堪かんと不ふ堪かんとを簡えらぶことを明あかす。

五ニ者正シク明ス↠簡エラブコトヲ↣機ノ堪カント与トヲ↢不堪↡。

・受法不同

^▽六ろくにはまさしく受法じゅほうの不ふ同どうを明あかす。

六ニ者正シク明ス↢*受法ノ不同ヲ↡。

・時節延促

^▽七しちにはまさしく修業しゅごうの時じ節せつに延促えんそく異ことなることあることを明あかす。

七ニ者正シク明ス↢修業ノ時節ニ延促ソク有ルコトヲ↟†異ナルコト。

・廻行願生

^▽八はちにはまさしく所修しょしゅの行ぎょうを回えして、 弥陀みだ仏国ぶっこくに生しょうぜんと願がんずることを明あかす。

八ニ者正シク明ス↧廻シテヒルガヘシ↢所修ノ行ヲ↡、願ズルコトヲ↞生ゼムト↢弥陀仏国ニ↡。

・迎接去時

^▽九くにはまさしく命終みょうじゅうの時ときに臨のぞみて聖しょう来きたりて迎こう接しょうしたまふ不ふ同どうと、 去時こじの遅ち疾しつとを明あかす。

九ニ者正シク明ス↧臨ミテ↢命終ノ時ニ↡聖来リテ迎接シタマフ不同ト、去時ノ遅疾トヲ↥。

・華開遅疾

^▽十じゅうにはまさしくかしこに到いたりて華はな開ひらくる遅ち疾しつの不ふ同どうを明あかす。

十ニ者正シク明ス↢到リテ↠彼ニ華開クル遅疾ノ不同ヲ↡。

・開後得益

^▽十じゅう一いちにはまさしく華け開かい以後いごの得益とくやくに異ことなることあることを明あかす。

十一ニ者正シク明ス↢華開已後ノ得益ニ有ルコトヲ↟†異ナルコト。

^上じょう来らい十じゅう一いち門もんの不ふ同どうありといへども、 広ひろく中ちゅう輩はい三品さんぼんを料りょう簡けんしをはりぬ。

上来雖モ↠有リト↢十一門ノ不同↡、広ク料↢簡シ中輩ノ三品ヲ↡竟リヌ。

一 Ⅱ ⅱ b 正釈
        イ 中上品【中品上生釈】
          (一)総標

【19】^次つぎに中ちゅう品ぼん上生じょうしょうの位くらいのなかにつきて、 また先まづ挙あげ、 次つぎに弁べんじ、 後のちに結けっす。 すなはちその八はちあり。

▲次ニ就キテ↢中品上生ノ位ノ中ニ↡、亦先ヅ挙ゲ、次ニ弁ジ、後ニ結ス。即チ有リ↢其ノ八↡。

一 Ⅱ ⅱ b イ (二)別釈
            (Ⅰ)告命

^一いちに ▲「仏告ぶつごう阿あ難なん」 より以下いげは、 総そうじて告ごう命みょうを明あかす。

一ニ従リ↢「仏告阿難」↡已下ハ、▲総ジテ明ス↢告命ヲ↡。

一 Ⅱ ⅱ b イ (二)(Ⅱ)弁定其位

^二にに ▲「中ちゅう品ぼん上生じょうしょう者しゃ」 よりは、 まさしくその位くらいを弁べん定じょうすることを明あかす。 すなはちこれ小乗しょうじょう根こん性じょうの上じょう善ぜんの凡ぼん夫ぶ人にんなり。

二ニ従リハ↢「中品上生者」↡、▲正シク明ス↣弁↢定スルコトヲ其ノ位ヲ↡。即チ是小乗根性ノ上善ノ凡夫人也。

一 Ⅱ ⅱ b イ (二)(Ⅲ)受法不同

^三さんに ▲「若にゃく有う衆しゅ生じょう」 より下しも 「無む衆しゅ過か患げん」 に至いたるこのかたは、 まさしく△第だい五・△第六だいろく門もんのなかの、 受法じゅほうの不ふ同どうを明あかす。 す0482なはちその四しあり。

三ニ従リ↢「若有衆生」↡下 モ至ル↢「無衆過患ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢第五・第六門ノ中ノ受法ノ不同ヲ↡。即チ有リ↢其ノ四↡。

・簡機堪不

^▲一いちには機きの堪かんと不ふ堪かんとを簡えらぶことを明あかす。

▲一ニハ明ス↠簡ブコトヲ↣機ノ堪カント与トヲ↢不堪↡。

・受持小乗

^▲二にには小乗しょうじょうの斎戒さいかい等とうを受じゅ持じすることを明あかす。

▲二ニハ明ス↣受↢持スルコトヲ小乗ノ斎戒等ヲ↡。

・小戒不消

^▲三さんには小しょう戒かいの力りき微みにして五ご逆ぎゃくの罪つみを消けさざることを明あかす。

▲三ニハ明ス↧▼小戒ノ力微ミニシテ不ザルコトヲ↞消ケサ↢五逆之罪ヲ↡。

・余改悔

^▲四しには小しょう戒かい等とうを持たもちて犯おかすことあることを得えずといへども、 もし*余よけんあらば、 つねにすべからく*改がい悔けしてかならず清浄しょうじょうならしむべきことを明あかす。

▲四ニハ明ス↫雖 ドモ↧持チテ↢小戒等ヲ↡不ズト↞得↠有ルコトヲ↠†犯スコト、†設モシ有ラバ↢余ケントガ↡、恒ニ須ベ クキコトヲ↪改ガイ悔クヰヱシテ必ズ令シム↩清浄ナラ↨。

^これすなはち▲上かみの第だい二の戒善かいぜんの福ふくに合がっす。 しかるに修戒しゅかいの時ときは、 あるいはこれ終しゅう身しん、 あるいは一年いちねん・一月いちがつ・一日いちにち・一いち夜や・一いち時じ等とうなり。 この時じまた不ふ定じょうなり。 大たい意いはみな畢ひつ命みょうを期ごとなして毀き犯ぼんすることを得えず。

~此即チ合ス↢上ノ第二ノ戒善之福ニ↡也。然†ルニ修戒ノ時ハ、或イハ是 レ終シユウ身、或イハ一年・一月・一日・一夜・一時等0780ナリ。此ノ時ジ亦不定ナリ。大意ハ皆畢命ヲ為シテ↠期ゴト不ズ↠得↢毀犯クヰボンスルコトヲ↡也。

一 Ⅱ ⅱ b イ (二)(Ⅳ)廻行願生

^四しに ▲「以此いし善根ぜんごん回え向こう」 より以下いげは、 まさしく△第だい八門はちもんのなかの、 所修しょしゅの業ごうを回えして所しょ求ぐの処ところに向むかふことを明あかす。

四ニ従リ↢「以此善根廻向」↡已下ハ、▲正シク明ス↧第八門ノ中ノ廻シテ↢所修ノ業ヲ↡、向フコトヲ↦所求ノ処 ロニ↥。

一 Ⅱ ⅱ b イ (二)(Ⅴ)迎接去時

^五ごに ▲「臨りん命終みょうしゅう時じ」 より下しも0559 「極楽ごくらく世せ界かい」▲ に至いたるこのかたは、 まさしく△第だい九く門もんのなかの、 終じゅう時じに聖しょう来きたりて迎こう接しょうしたまふ不ふ同どうと、 去時こじの遅ち疾しつとを明あかす。 すなはちその六ろくあり。

五ニ従リ↢「臨リム命終時」↡下至ル↢「極楽世界ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢第九門ノ中ノ†終時ニ聖来リテ迎接シタマフ不同ト、去時ノ遅疾トヲ↡。即チ有リ↢其ノ六↡。

・命延不久

^▲一いちには命みょう延えん久ひさしからざることを明あかす。

▲一ニハ明ス↢命延†不ルコトヲ↟久シカラ。

・無有菩薩

^▲二にには弥陀みだ、 比丘びく衆しゅと来きたりて、 菩ぼ薩さつあることなきことを明あかす。 これ小乗しょうじょうの根こん性じょうなるによりて、 また小しょう根こんの衆しゅうを感かんぜり。

▲二ニハ明ス↧弥陀与ト↢比丘衆↡来リテ、無キコトヲ↞有ルコト↢菩薩↡。由リテ↢是小乗ノ根性ナルニ↡、†還タ感†ゼリ↢小根之衆ヲ↡也。

・光照行者

^▲三さんには仏ぶつ、 金光こんこうを放はなちて行ぎょう者じゃの身みを照てらしたまふことを明あかす。

▲三ニハ明ス↧仏放チテ↢金光ヲ↡照シタマフコトヲ↦行者ノ身ヲ↥。

・讃離衆苦

^▲四しには仏ぶつ、 ために法ほうを説とき、 また出しゅっ家けは多た衆しゅの苦く、 種々しゅじゅの俗縁ぞくえん・家け業ごう・王官おうかん・*長征じょうしょう・*遠防おんぼう等とうを離はなるることを讃さんずることを明あかす。 「な0483んぢいま出しゅっ家けして*四し輩はいに仰あおがれ、 万まん事じ憂うれへず。 *迥ぎょう然ねんとして自じ在ざいにして、 *去こ住じゅう障さわりなし。 これがために*道業どうごうを修しゅすることを得う」 と。 このゆゑに讃さんじて 「▲衆しゅ苦くを離はなる」 とのたまふ。

▲四ニハ明ス↤仏為ニ説キ↠法ヲ、又讃ズルコトヲ↣出家†ハ離ルルコトヲ↢†多衆ノ苦、種種ノ俗ゾク縁・家ケ業・王官クワンノ長征セイシエタグ 遠エントオク防バウフセグ等ヲ↡。汝 ヂ今 マ出家シテ†仰ガレ↢於四輩ニ↡、万事不ズ↠憂ウレヘ。迥クヰヤウ然ゼンカルカナリ トシテ自ジ在ザイ†ニシテ、去コ住‡無シ↠障サハリ。為ニ↠此ガ得ト↠修スルコトヲ↢道業ヲ↡。是ノ故ニ†讃ジテ云†フ↠離ルト↢衆苦ヲ↡也。

・自見坐台

^▲五ごには行ぎょう者じゃすでに見聞けんもんしをはりて欣ごん喜きに勝たへず。 すなはちみづから身みを見みればすでに*華け台だいに坐ざし、 頭こうべを低たれて仏ぶつを礼らいすることを明あかす。

▲五ニハ明ス↧行者既ニ見聞シ已リテ不ズ↠勝タヘ↢欣ゴム憙キニ↡、即チ自ラ†見レバ↠身ヲ已ニ坐†シ↢華台ニ↡、低タテイレテ↠頭ツブヲ礼スルコトヲ↞仏ヲ。

・挙頭在彼

^▲六ろくには行ぎょう者じゃ頭こうべを低たるることここにありて、 頭こうべを挙あげをはればかの国くににあることを明あかす。

▲六ニハ†明ス↧行者低タルルコト↠頭ヲ在アリテ↠此ココニ、挙ゲ↠頭ヲ已レバ在ルコトヲ↦彼ノ国ニ↥也。

一 Ⅱ ⅱ b イ (二)(Ⅵ)華開遅速

^六ろくに ▲「蓮れん華げ尋開じんかい」 よりは、 まさしく△第だい十じゅう門もんのなかの、 かしこに到いたりて華はな開ひらくる遅ち疾しつの不ふ同どうを明あかす。

六ニ従リ↢「蓮華尋ジン開‡」↡者ハ、▲正シク明ス↢第十門ノ中ノ到リテ↠彼ニ華開クル遅チ疾トシノ不同ヲ↡。

一 Ⅱ ⅱ b イ (二)(Ⅶ)開後得益

^七しちに ▲「当とう華け敷時ふじ」 より下しも 「八はち解げ脱だつ」 に至いたるこのかたは、 まさしく△第だい十じゅう一いち門もんのなかの、 華け開かい以後いごの得益とくやくの不ふ同どうを明あかす。 すなはちその三さんあり。

七ニ従リ↢「当華敷フ時」↡下至ル↢「八解脱ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢第十一門ノ中ノ華開已後ノ得益ノ不同ヲ↡。即チ有リ↢其ノ三↡。

・華開

^▲一いちには宝ほう華けたちまち発ひらくることを明あかす。 これ戒行かいぎょう精しょう強ごうなるによるがゆゑなり。

▲一ニハ明ス↢宝華†尋タチマチ発ヒラクルコトヲ↡。此由ルガ↢戒行精強セイガウナルニ↡故†也。

・聞法

^▲二にには法音ほうおん同おなじく四し諦たいの徳とくを讃さんずることを明あかす。

▲二ニハ明ス↣法音同ジク讃ズルコトヲ↢四諦タイ之徳ヲ↡。

・獲果

^▲三さんにはかしこに到いたりて四し諦たいを説とくを聞ききて、 すなはち羅ら漢かんの果かを獲うることを明あかす。

▲三ニハ明ス↧到リテ↠彼ニ聞キテ↠説クヲ↢四諦ヲ↡、即チ獲ウルコトヲ↦羅漢之果ヲ↥。

・釈義

^「▲羅ら漢かん」 といふは、 ここには無む生しょうといひ、 また無む着じゃくといふ。 因いん亡もうずるがゆゑに無む生しょうなり。 果か喪そうするがゆゑに無む着じゃくなり。

▲言フ↢「羅漢ト」↡者ハ、此ニハ云†ヒ↢無生ト↡、亦云フ↢無著ヂヤクト↡。因イン亡マウズルガ故ニ無生ナリ。果喪サウホロブスルガ故ニ無著ナリ。

^「▲三さん明みょう」 といふは、 宿命しゅくみょう明みょう・天眼てんげん明みょう・漏ろ尽じん明みょうなり。

~言フ↢「三明ト」↡者、宿シユク命0781明・天眼明・漏ロ尽ジン明也。

^「▲八はち解げ脱だつ」 といふは、 *内ない有う色しき外げ観色かんしきは一いちの解げ脱だつなり。 *内ない無む色しき外げ観色かんしきは二にの解げ脱だつなり。 *不ふ浄じょう相そうは三さんの解げ脱だつなり。 *四し空くうとおよび*滅尽めつじんと総そうじて0484八はちを成じょうず。

~言フ↢「八解脱ト」↡者、内有色外観色ハ†一ノ解脱ナリ。内無色外観色ハ二ノ解脱ナリ。不浄相ハ三ノ解脱ナリ。四空ト及ビ滅尽ト総ジテ†成ズ↠八ヲ也。△

一 Ⅱ ⅱ b イ (二)(Ⅷ)総結

^八はちに ▲「是ぜ0560名みょう」 より以下いげは、 総そうじて結けっす。

八ニ従リ↢「是名」↡已下ハ、▲総ジテ結ス。

一 Ⅱ ⅱ b イ(三)結示

^上じょう来らい八はっ句くの不ふ同どうありといへども、 広ひろく中ちゅう品ぼん上生じょうしょうを解げしをはりぬ。

上来雖モ↠有リト↢八句ノ不同↡、広ク解シ↢中品上生ヲ↡竟リヌ。

一 Ⅱ ⅱ b ロ 中中品【中品中生釈】
          (一)総標

【20】^次つぎに中ちゅう品ぼん中生ちゅうしょうの位くらいのなかにつきて、 また先まづ挙あげ、 次つぎに弁べんじ、 後のちに結けっす。 すなはちその七しちあり。

▲次ニ就キテ↢中品中生ノ位ノ中ニ↡、亦先ヅ挙ゲ、次ニ弁ジ、後ニ結ス。即チ有リ↢其ノ七↡。

一 Ⅱ ⅱ b ロ (二)別釈
            (Ⅰ)弁位

^一いちに ▲「中ちゅう品ぼん中生ちゅうしょう者しゃ」 よりは、 総そうじて行ぎょうの名なを挙あげてその位くらいを弁べん定じょうす。 すなはちこれ小乗しょうじょう下げ善ぜんの凡ぼん夫ぶ人にんなり。

一ニ従†リハ↢「中品中生者」↡、▲総ジテ挙ゲテ↢行ノ名ヲ↡弁↢定ス其ノ位ヲ↡。即チ是小乗下善ノ凡夫人也ナリ。

一 Ⅱ ⅱ b ロ (二)(Ⅱ)機法

^二にに ▲「若にゃく有う衆しゅ生じょう」 より下しも 「威儀いぎ無む欠けつ」 に至いたるこのかたは、 まさしく△第だい五ご・△六ろく・△七門しちもんのなかの、 簡けん機き・時じ分ぶん・受法じゅほう等とうの不ふ同どうを明あかす。 すなはちその三さんあり。

二ニ従リ↢「若有衆生」↡下至ル↢「威儀無欠クヱツニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢第五・六・七門ノ中ノ簡機・時ジ分・受法等ノ不同ヲ↡。即チ有リ↢其ノ三↡。

・持八戒斎

^▲一いちには八はっ戒斎かいさいを受じゅ持じすることを明あかす。

▲一ニハ明ス↣受↢持スルコトヲ八戒斎ヲ↡。

・持沙弥戒

^▲二にには沙しゃ弥み戒かいを受じゅ持じすることを明あかす。

▲二ニハ明ス↣受↢持スルコトヲ沙弥戒ヲ↡。

・持具足戒

^▲三さんには具ぐ足そく戒かいを受じゅ持じすることを明あかす。

▲三ニハ明ス↣受↢持スルコトヲ具足戒ヲ↡。

^この三品さんぼんの戒かいはみな同おなじく一日いちにち一いち夜やなり。 清浄しょうじょうにして犯おかすことなく、 すなはち軽きょう罪ざいに至いたるまでも、 極ごく重じゅうの過とがを犯おかすがごとくし、 三業さんごうの*威儀いぎに失しつあらしめず。 これすなはち上かみの▲第だい二にの福ふく (戒福) に合がっす、 知しるべし。

~此ノ三品ノ戒ハ皆同ジク一日一夜ナリ。清浄ニシテ無†ク↠†犯スコト、†乃チ至ルマデモ↢軽罪ニ↡、如クシ↠†犯スガ↢極重之過トガヲ↡、三業ノ威儀ニ不ズ↠令メ↠有ラ↠†失也。此即チ合ス↢上ノ第二ノ福ニ↡、応シ↠知ル。

一 Ⅱ ⅱ b ロ (二)(Ⅲ)廻向

^三さんに ▲「以此いし功く徳どく」 より以下いげは、 まさしく所修しょしゅの業ごうを回えして、 所しょ求ぐの処ところに向むかふことを明あかす。

三ニ従リ↢「以此功徳」↡已下ハ、▲正シク明ス↧廻シテ↢所修ノ業ヲ↡、向フコトヲ↦所求ノ処ニ↥。

一 Ⅱ ⅱ b ロ (二)(Ⅳ)迎接

^四しに ▲「戒香かいこう熏修くんじゅ」 より下しも 「七宝しっぽう池ち中ちゅう」▲ に至いたるこのかたは、 まさしく△第だい九く門もんのなかの、 行ぎょう者じゃの終じゅう時じに聖しょう来きたりて迎こう接しょうしたまふと、 去時こじの遅ち疾しつとを明あかす。 すなはちその八はちあり。

四ニ従リ↢「戒香熏クン修」↡下至ル↢「七宝池中ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢第九門ノ中ノ行者ノ†終時ニ聖来リテ迎接†シタマフト、去時ノ遅疾トキトヲ↡。即チ有リ↢其ノ八↡。

・命延不久

^▲一いちには命みょう延えん久ひさしからざることを明あかす。

▲一ニハ明ス↢命延†不ルコトヲ↟久シカラ。

・与諸比丘

^▲二にには弥み0485陀だ、 もろもろの比丘びく衆しゅと来きたりたまふことを明あかす。

▲二ニハ明ス↧弥陀与ト↢諸ノ比丘衆↡来リタマフコトヲ↥。

・光照行者

^▲三さんには仏ぶつ、 金光こんこうを放はなちて行ぎょう者じゃの身みを照てらしたまふことを明あかす。

▲三ニハ明ス↧仏放チテ↢金光ヲ↡照シタマフコトヲ↦行者ノ身ヲ↥。

・持華来現

^▲四しには比丘びく、 華はなを持じして来現らいげんすることを明あかす。

▲四ニハ明ス↢比丘†持シテ↠華ヲ来現スルコトヲ↡。

・行者聞讃

^▲五ごには行ぎょう者じゃみづから空くう声しょう等とうの讃さんを見聞けんもんすることを明あかす。

▲五ニハ明ス↣行者自ラ見↢聞スルコトヲ空声等ノ讃ヲ↡。

・深信仏語

^▲六ろくには仏ぶつ讃さんじて、 「なんぢ深ふかく仏ぶつ語ごを信しんじ、 随ずい順じゅんして疑うたがふことなし。 ゆゑに来きたりてなんぢを迎むかふ」 とのたまふことを明あかす。

▲六ニハ明ス↧仏讃ジテ、言フコトヲ↦汝深ク信ジ↢仏語ヲ↡、随順シテ無シ‡↠†疑フコト、故ニ来リテ迎フト↞汝ヲ。

・坐華華合

^▲七しちにはすでに仏讃ぶっさんを蒙こうむりてすなはち見みるに、 みづから*華座けざに坐ざす。 坐ざしをはれば、 華はな合がっすることを明あかす。

▲七ニハ明ス↧既ニ蒙 ムリテ↢仏0782讃ヲ↡即チ†見ルニ、自ラ坐ス↢華座ニ↡、坐シ已†レバ、華合スルコトヲ↥。

・入西宝池

^▲八はちには華はなすでに合がっしをはりて、 すなはち西方さいほう宝ほう池ちのうちに入いることを明あかす。

▲八ニハ明ス↣華既ニ合シ已†リテ、即チ入ルコトヲ↢西方宝池之内ニ↡。

一 Ⅱ ⅱ b ロ (二)(Ⅴ)華開

^五ごに ▲「経きょう於お七日しちにち」 より以下いげは、 まさしく△第だい十じゅう門もんのなかの、 かしこに到いたりて華はな開ひらくる時じ節せつの不ふ同どうを明あかす。

五ニ従リ↢「経於七日」↡已下ハ、▲正シク明ス↢第十門ノ中ノ到リテ↠彼ニ華開クル時節ノ不同ヲ↡。

一 Ⅱ ⅱ b ロ (二)(Ⅵ)得益

^六ろくに ▲「華既けき敷已ふい」 より下しも0561 「成じょう羅ら漢かん」 に至いたるこのかたは、 まさしく△第だい十じゅう一いち門もんのなかの、 華け開かい以後いごの得益とくやくの不ふ同どうを明あかす。 すなはちその四しあり。

六ニ従リ↢「華既敷キフ†已」↡下至ル↢「成羅漢ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢第十一門ノ中ノ華開已後ノ得益ノ不同ヲ↡。即チ有リ↢其ノ四↡。

・華開見仏

^▲一いちには華はな開ひらけて仏ぶつを見みたてまつることを明あかす。

▲一ニハ明ス↢華開ケテ見タテマツルコトヲ↟仏ヲ。

・合掌讃仏

^▲二にには合がっ掌しょうして仏ぶつを讃さんずることを明あかす。

▲二ニハ明ス↢合掌シテ讃ズルコトヲ↟仏ヲ。

・聞法得果

^▲三さんには法ほうを聞ききて*初しょ果かを得うることを明あかす。

▲三ニハ明ス↣聞キテ↠法ヲ得ルコトヲ↢於初果ヲ↡。

・逕時得成

^▲四しには半劫はんこうを経へをはりてまさに羅ら漢かんとなることを明あかす。

▲四ニハ明ス↧経↢半ハム劫ヲ↡已リテ方マサニ成ルコトヲ↦羅漢ト↥。

一 Ⅱ ⅱ b ロ (二)(Ⅶ)総結

^七しちに ▲「是ぜ名みょう」 より以下いげは、 総そうじて結けっす。

七ニ従リ↢「是名」↡已下ハ、▲総ジテ結ス。

一 Ⅱ ⅱ b ロ (三)結示

^上じょう来らい七しち句くの不ふ同どうありといへども、 広ひろく中ちゅう品ぼん中生ちゅうしょうを解げしをはりぬ。

上来雖モ↠有リト↢七句ノ不同↡、広ク解シ↢中品中生ヲ↡竟リヌ。

一 Ⅱ ⅱ b ハ 中下品【中品下生釈】
          (一)総標

【21】^次つぎに中ちゅう品ぼん下げ生しょうの位くらいのなかにつきて、 また先まづ挙あげ、 次つぎに弁べんじ、 後のちに結けっす。 す0486なはちその七しちあり。

▲次ニ就ツキテ↢中品下生ノ位ノ中ニ↡、亦先ヅ挙ゲ、次ニ弁ジ、後ニ結ス。即チ有リ↢其ノ七↡。

一 Ⅱ ⅱ b ハ (二)別釈
            (Ⅰ)弁位

^一いちに ▲「中ちゅう品ぼん下げ生しょう」 より以下いげは、 まさしく総そうじて行ぎょうの名なを挙あげて、 その位くらいを弁べん定じょうすることを明あかす。 すなはちこれ世せ善ぜん上じょう福ふくの凡ぼん夫ぶ人にんなり。

一†ニ従リ↢「中品下生」↡已下ハ、▲正シク明ス↧総ジテ挙ゲテ↢行ノ名ヲ↡弁ベム↦定スルコトヲ其ノ位ヲ↥。即チ是世善上福ノ凡夫人也。

一 Ⅱ ⅱ b ハ (二)(Ⅱ)機法

^二にに ▲「若にゃく有う善男ぜんなん子し」 より下しも 「行ぎょう世せ仁にん慈じ」 に至いたるこのかたは、 まさしく△第だい五ご・△第六だいろく門もんのなかの、 簡けん機き・受法じゅほうの不ふ同どうを明あかす。 すなはちその四しあり。

二ニ従リ↢「若有善男子」↡下至ル↢「行世仁ニン慈ジニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢第五・第六門ノ中ノ簡ケン機キ・授ジユ法ノ不同ヲ↡。即チ有リ↢其ノ四↡。

・簡機

^▲一いちには簡けん機きを明あかす。

▲一ニハ明ス↢簡機ヲ↡。

・孝養奉順

^▲二にには父母ぶもに孝きょう養ようし、 *六親ろくしんに奉ぶ順じゅんすることを明あかす。 すなはち上かみの初福しょふく (世福) の▲第一だいいち・▲第だい二にの句くに合がっす。

▲二ニハ明ス↧▼孝↢養シ父母ニ↡、奉ブ↦順ジユンスルコトヲ六親シムニ↥。即チ合ス↢上ノ初福ノ第一・第二ノ句クニ↡。

・性調柔善

^▲三さんにはこの人ひと、 性しょう調ととのほり柔にゅう善ぜんにして自他じたを簡えらばず、 *物ものの苦くに遭あへるを見みて慈じ敬きょうを起おこすことを明あかす。

~三ニハ明ス↧此ノ人性セイ†調ホリ柔善ニシテ不ズ↠簡バ↢自他ヲ↡、見テ↢物モノノ遭アヘルヲ↟苦ニ起オコスコトヲ↦於慈ジ敬キヤウヲ↥。

・不聞仏法

^四しにはまさしくこの品ほんの人ひとかつて仏法ぶっぽうを見聞けんもんせず、 また*悕け求ぐすることを解さとらず、 ただみづから孝きょう養ようを行ぎょうずることを明あかす、 知しるべし。

~四ニハ正シク明ス↧此ノ品之人不ズ↣曽カツテ見↢聞セ仏法ヲ↡、亦不↠解サトラ↢悕求ケグスルコトヲ↡、但自ラ行ズルコトヲ↦孝養ヲ↥也、応シ↠知ル。△

一 Ⅱ ⅱ b ハ (二)(Ⅲ)遇法

^三さんに ▲「此し人にん命みょう欲よく終じゅう時じ」 より下しも 「四し十じゅう八はち願がん」 に至いたるこのかたは、 まさしく△第だい八門はちもんのなかの、 臨りん終じゅうに仏法ぶっぽうに遇逢あふ時じ節せつの*分斉ぶんざいを明あかす。

三ニ従リ↢「此人命欲終時」↡下至ル↢「四十八願ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↧第八門ノ中ノ臨リム終ニ†遇↢逢アフ仏法ニ↡時ジ節ノ分斉ブンザイヲ↥。

一 Ⅱ ⅱ b ハ (二)(Ⅳ)得生

^四しに ▲「聞もん此事しじ已い」 より下しも 「極楽ごくらく世せ界かい」 に至いたるこのかたは、 まさしく△第だい九く門もんのなかの、 得とく生しょうの益やくと去時こじの遅ち疾しつとを明あかす。

四ニニ従リ↢「聞此事已イ」↡下至ル↢「極楽世0783界ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢第九門ノ中ノ得生之益ト、去時ノ遅疾トヲ↡也。

一 Ⅱ ⅱ b ハ (二)(Ⅴ)開不

^五ごに ▲「生経しょうきょう七日しちにち」 よりは、 まさしく△第だい十じゅう門もんのなかの、 かしこに到いたりて華はなの開かいと不ふ開かいとを異いとなすことを明あかす。

五ニ従リ↢「生経七日」↡者、▲正シク明ス↢第十門ノ中ノ到リテ↠彼ニ華ノ開カイト不開トヲ為ナスコトヲ↟異イ†ト。

一 Ⅱ ⅱ b ハ (二)(Ⅵ)得益

^六ろくに ▲「遇ぐう観かん世ぜ音おん」 より下しも0562 「成じょう羅ら漢かん」 に至いたるこのかたは、 まさしく△第だい十じゅう一いち門もんのなかの、 華け開かい以後いごの得益とくやくの不ふ同どうを明あかす。 すなはちその三さんあり。

六ニ従リ↢「遇グ観世音」↡下至ル↢「成羅漢ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢第十一門ノ中ノ華開已後ノ得益ノ不同ヲ↡。即チ有リ↢其ノ三↡。

・逕時得遇

^▲一いち0487には時ときを経へて以後いご、 観音かんのん・大勢だいせいに遇あひたてまつることを得うることを明あかす。

▲一ニハ明ス↢逕ヘテ↠時ヲ已イ後、得ルコトヲ↟遇アヒタテマツルコトヲ↢観音・大勢ニ↡。

・逢聖聞法

^▲二ににはすでに二に聖しょう (観音・勢至) に逢あひたてまつりて、 妙みょう法ほうを聞きくことを得うることを明あかす。

▲二ニハ明ス↧既ニ逢ヒタテマツリテ↢二聖ニ↡、得ルコトヲ↞聞クコトヲ↢妙法ヲ↡。

・逕時得成

^▲三さんには一いち小しょう劫こうを経へて以後いご、 はじめて羅ら漢かんを悟さとることを明あかす。

▲三ニハ明ス↧逕ヘテ↢一小劫ヲ↡已後、始ハジメテ悟サトルコトヲ↦羅漢ヲ↥也。

一 Ⅱ ⅱ b ハ (二)(Ⅶ)総結

^七しちに ▲「是ぜ名みょう」 より以下いげは、 総そうじて結けっす。

七ニ従リ↢「是名」↡已下ハ、▲総ジテ結ス。

一 Ⅱ ⅱ b ハ (三)結示

^上じょう来らい七しち句くの不ふ同どうありといへども、 広ひろく中ちゅう品ぼん下げ生しょうを解げしをはりぬ。

上来雖モ↠有リト↢七句ノ不同↡、広ク解シ↢中品下生ヲ↡竟リヌ。

一 Ⅱ ⅱ c 結讃【中輩総讃】

【22】^¬讃さん¼ にいはく (礼讃)、

▲¬讃サムニ¼云ク、

^「▼中ちゅう輩はいは*中行ちゅうぎょう中ちゅう根こんの人ひとなり。 一日いちにちの斎戒さいかいをもつて金蓮こんれんに処しょす。
父母ぶもに孝きょう養ようせるを教おしへて回え向こうせしめ、 ために西方さいほう快け楽らくの因いんと説とく。

「中輩ハ中行中根ノ人ナリ一日ノ斎戒†ヲモテ処シヨス↢金蓮ニ↡
孝↢養セルヲ父母ニ↡教ヘテ廻向セシ†メ為ニ説ク↢西方快楽ノ因インヲ↡

^仏ぶつ、 声しょう聞もん衆しゅと来きたり取とりて、 ただちに弥陀みだの華座けざの辺ほとりに到いたる。
百ひゃっ宝ぽうの華はなに篭こもりて七日しちにちを経ふ。 三品さんぼんの蓮はちす開ひらけて*小しょう真しんを証しょうす」 と。

仏与ト↢声聞衆↡来リ‡取トリテ直タダチニ到†ル↢弥陀ノ華座ノ辺ニ↡
百宝ノ華ニ篭コモリテ経フ↢七日ヲ↡三品†ノ蓮開ケテ証スト↢小真ヲ↡」

一 Ⅱ ⅱ d 総結

^上じょう来らい三さん位いの不ふ同どうありといへども、 総そうじて中ちゅう輩はい一門いちもんの義ぎを解げしをはりぬ。

上来雖モ↠有リト↢三位ノ不同↡、総ジテ解シ↢中輩一門之義ヲ↡竟リヌ。

一 Ⅱ ⅲ【下輩観】
      a【文前料簡】

【23】^十じゅう六ろくに下げ輩はい観かんの善悪ぜんあく二に行ぎょうの文もん前ぜんにつきて、 △料りょう簡けんしてすなはち十じゅう一いち門もんとなす。

▲十六ニ就キテ↢下輩観ノ善悪二行ノ文ノ前ニ↡、料簡シテ即チ為ス↢十一門ト↡。

・告命

^一いちには総そうじて告ごう命みょうを明あかす。

一ニ者総ジテ明ス↢告命ヲ↡。

・弁定其位

^二ににはその位くらいを弁べん定じょうす。

二ニ者弁↢定ス其ノ位ヲ↡。

・総挙有縁

^三さんには総そうじて有う縁えんの生しょう類るいを挙あぐ。

三ニ者総ジテ挙グ↢有縁ノ生類ヲ↡。

・弁定三心

^四しには三心さんしんを弁べん定じょうしてもつて正しょう因いんとなす。

四ニ者弁↢定シテ三心ヲ↡以テ為ス↢正因ト↡。

・簡機堪不

^▽五ごには機きの堪かんと不ふ堪かんとを簡えらぶ。

五ニ者簡ブ↣機キノ堪カント与トヲ↢不堪↡。

・受法不同

^▽六ろくには苦く楽らくの二に法ほうを受うくる不ふ同どうを明あかす。

六ニ者明ス↧受ウクル↢苦楽ノ二法ヲ↡不同ヲ↥。

・時節延促

^七しちには修業しゅごうの時じ節せつに延促えんそく異ことな0488ることあることを明あかす。

七ニ者明ス↢修業ノ時節ニ延促エンソク有ルコトヲ↟†異ナルコト。

・廻行願生

^八はちには所修しょしゅの行ぎょうを回えして、 所しょ求ぐの処ところに向むかふことを明あかす。

八ニ者明ス↧†廻シテ↢所修ノ行ヲ↡向†フコトヲ↦所求ノ処ニ↥。

・迎接去時

^▽九くには臨りん終じゅうの時とき聖しょう来きたりて迎こう接しょうしたまふ不ふ同どうと、 去時こじの遅ち疾しつとを明あかす。

九ニ者明ス↢臨リム終ノ時聖来リテ迎接セフシタマフ不同0784ト、去時ノ遅疾トヲ↡。

・華開遅疾

^▽十じゅうにはかしこに到いたりて華はな開ひらくる遅ち疾しつの不ふ同どうを明あかす。

十ニ者明ス↢到リテ↠彼ニ華開クル遅疾ノ不同ヲ↡。

・開後得益

^▽十じゅう一いちには華け開かい以後いごの得益とくやくに異ことなることあることを明あかす。

十一ニ者明ス↢華開已後ノ得益ニ有ルコトヲ↟†異ナルコト。

^上じょう来らい十じゅう一いち門もんの不ふ同どうありといへども、 総そうじて下げ輩はいの三さん位いを料りょう簡けんしをはりぬ。

上来雖モ↠有リト↢十一門ノ不同↡、総ジテ料レウ↢簡シ下輩ノ三位ヲ↡竟リヌ。

一 Ⅱ ⅲ b 正釈
        イ 下上品【下品上生釈】
          (一)総標

【24】^次つぎ0563に下げ品ぼん上生じょうしょうの位くらいのなかにつきて、 また先まづ挙あげ、 次つぎに弁べんじ、 後のちに結けっす。 すなはちその九くあり。

▲次ニ就キテ↢下品上生ノ位ノ中ニ↡、亦先ヅ挙ゲ、次ニ弁ジ、後ニ結ス。即チ有リ↢其ノ九↡。

一 Ⅱ ⅲ b イ (二)別釈
            (Ⅰ)告命

^一いちに ▲「仏告ぶつごう阿あ難なん」 より以下いげは、 まさしく告ごう命みょうを明あかす。

一ニ従リ↢「仏告阿難」↡已下ハ、▲正シク明ス↢告命↡ヲ。

一 Ⅱ ⅲ b イ (二)(Ⅱ)弁位

^二にに ▲「下げ品ぼん上生じょうしょう者しゃ」 よりは、 まさしくその位くらいを弁べん定じょうすることを明あかす。 すなはちこれ十じゅう悪あくを造つくる軽きょう罪ざいの凡ぼん夫ぶ人にんなり。

二ニ従†リハ↢「下品上生者」↡、▲正シク明ス↣弁↢定スルコトヲ其ノ位ヲ↡。▼即チ是造ツクル↢十悪ヲ↡軽キヤウ罪ノ凡夫人也。

一 Ⅱ ⅲ b イ (二)(Ⅲ)簡機

^三さんに ▲「或わく有う衆しゅ生じょう」 より下しも 「無有むう慚ざん愧ぎ」 に至いたるこのかたは、 まさしく△第だい五ご門もんのなかの、 簡けん機きに、 一いっ生しょう以い来らいの造悪ぞうあくの軽重きょうじゅうの相そうを挙こ出すいすることを明あかす。 すなはちその五ごあり。

三ニ従リ↢「或有衆生」↡下至ル↢「無有慚愧ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↣第五門ノ中ノ†簡機ニ、†挙↢出スルコトヲ一生已来ノ造悪ノ軽重之相ヲ↡。即チ有リ↢其ノ五↡。

・総挙悪機

^▲一いちには総そうじて造悪ぞうあくの機きを挙あぐることを明あかす。

▲一ニハ明ス↣総ジテ挙グルコトヲ↢造悪之機ヲ↡。

・造作衆悪

^▲二にには衆悪しゅあくを造ぞう作さすることを明あかす。

▲二ニハ明ス↣▼造↢作サスルコトヲ衆悪ヲ↡。

・不謗大乗

^▲三さんには衆罪しゅざいを作つくるといへども、 大だい乗じょうにおいて誹ひ謗ほうを生しょうぜざることを明あかす。

▲三ニハ明ス↧雖 ドモ↠作ツクルト↢衆罪ヲ↡、於テ↢諸ノ大乗ニ↡不ザルコトヲ↞生ゼ↢誹ヒ謗ハウヲ↡。

・重牒悪人

^▲四しにはかさねて造悪ぞうあくの人ひとを*牒でつして、 智ち者しゃの類たぐいにあらざることを明あかす。

▲四ニハ明ス↧†重テ牒シテ↢造悪之人ヲ↡、非アラザルコトヲ↦智者之類タグヒニ↥也。

・造悪無愧

^▲五ごにはこれらの愚ぐ人にん衆罪しゅざいを造つくるといへども、 総そうじて*愧き心しんを生しょうぜざることを明あかす。

▲五ニハ明ス↧此等ノ愚グ人雖モ↠造ツクルト↢衆罪ヲ↡、総ジテ不ザルコトヲ↠生ゼ↦愧クヰ心ヲ↥。

一 Ⅱ ⅲ b イ (二)(Ⅳ)遇法

^四しに ▲「命みょう0489欲よく終じゅう時じ」 より下しも 「生しょう死じ之し罪ざい」 に至いたるこのかたは、 まさしく造悪ぞうあくの人にん等とう臨りん終じゅうに善ぜんに遇あひて法ほうを聞きくことを明あかす。 すなはちその六ろくあり。

四ニ従リ↢「命欲終時」↡下至ル↢「生死之罪ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢造悪ノ人†等臨終ニ遇アヒテ↠善ニ聞クコトヲ↟法ヲ。即チ有リ↢其ノ六↡。

・命延不久

^▲一いちには命みょう延えん久ひさしからざることを明あかす。

▲一ニハ明ス↢命延†不ルコトヲ↟久シカラ。

・忽遇知識

^▲二ににはたちまちに*往おう生じょうの善ぜん知ぢ識しきに遇あふことを明あかす。

▲二ニハ明ス↣忽 マチニ遇アフコトヲ↢往生ノ善知識ニ↡。

・為讃衆経

^▲三さんには*善人ぜんにん、 ために衆経しゅきょうを讃さんずることを明あかす。

▲三ニハ明ス↣善人、為ニ讃ズルコトヲ↢衆経ヲ↡。

・聞経功力

^▲四しにはすでに経きょうを聞きく功く力りき、 罪つみを除のぞくこと千劫せんごうなることを明あかす。

▲四ニハ明ス↢已ニ聞ク↠経ヲ功ク力 キ、除クコト↠罪ヲ千劫ナルコトヲ↡。

・教称名号

^▲五ごには*智ち者しゃ教きょうを転てんじて、 弥陀みだの号みなを称念しょうねんせしむることを明あかす。

▲五ニハ明ス↣智者†転テンジテ↠教ヲ、称↢念セシムルコトヲ弥陀之号ミナヲ↡。

・称名除罪

^▲六ろくには弥陀みだの名みなを称しょうするをもつてのゆゑに、 罪つみを除のぞくこと五ご百ひゃく万劫まんごうなることを明あかす。

▲六ニハ明ス↧以テノ↠称スルヲ↢弥陀ノ名ヲ↡故ニ、除クコト↠罪ヲ五百万劫ナルコトヲ↥。

・料簡

【25】^▼問とひていはく、 なんがゆゑぞ、 経きょうを聞きくこと*十じゅう二に部ぶなるには、 ただ罪つみを除のぞくこと千劫せんごこう、 仏ぶつを称しょうすること一いっ声しょうするには、 すなはち罪つみを除のぞくこと五ご百ひゃく万劫まんごうなるは、 なんの意こころぞや。

▼問ヒテ曰ク、何ガ故ゾ、聞クコト↠経ヲ十二部ブ†ナルニハ、但除クコト↠罪ヲ千劫、称スルコト↠仏ヲ一声†スルニハ、即チ除クコト↠罪ヲ五百万劫ナル†者、何ナニノ意ゾ也。

^◆答こたへていはく、 造罪ぞうざいの人ひと障さわり重おもくして、 加くわふるに死苦しくの来きたり逼せむるをもつてす。 善人ぜんにん多た経きょうを説とくといへども、 *餐受さんじゅの心しん浮ふ散さんす。 心しん散さんずるによるがゆゑに、 罪つみを除のぞくことやや軽かろし。 また仏ぶつ名みょうはこれ一いちなれば、 すなはちよく散さんを摂せっしてもつて心しんを住とどむ。 また教おしへて正しょう念ねんに名なを称しょうせしむ。 *心しん重おもきによるがゆゑに、 すなはちよく罪つみを除のぞくこと多た劫こうなり。

~◆答ヘテ曰ク、造罪之ノ人障サハリ重クシテ、加クワフルニ以テス↢死苦シクノ来リ逼セムルヲ↡。善人雖モ↠説クト↢†多経ヲ↡、餐サンアヂハウ0785受ジユ之ノ心浮フ散サンス。由ヨルガ↢心散ズルニ↡故ニ、除クコト↠罪ヲ稍ヤヤ軽カロシ。又仏名ハ是一†ナレバ、即チ能ク摂セフシテ↠散ヲ以テ†住ム↠心ヲ。復教ヘテ令シム↢正念ニ称セ↟名ヲ。由ルガ↢心重キニ↡故ニ、即チ能ク除クコト↠罪ヲ多劫也。

一 Ⅱ ⅲ b イ (二)(Ⅴ)来迎

【26】^五ごに ▲「爾時にじ彼ひ仏ぶつ」 より下しも0564 「生しょう宝ほう池ち中ちゅう」▲ に至いたるこのかたは、 まさしく△第だい九く門もん0490のなかの、 終じゅう時じの*化け衆しゅの来迎らいこうと、 去時こじの遅ち疾しつとを明あかす。 すなはちその六ろくあり。

五ニ従リ↢「爾時彼仏」↡下至ル↢「生宝池中ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢第九門ノ中ノ†終時ノ化衆ノ来迎†ト、去時ノ遅疾トヲ↡。即チ有リ↢其ノ六↡。

・遣化来現

^▲一いちには行ぎょう者じゃまさしく名みなを称しょうする時とき、 かの弥陀みだすなはち化け衆しゅを遣つかはして声こえに応おうじて来現らいげんせしめたまふことを明あかす。

▲一ニハ明ス↧行者正シク称スル↠名ヲ時、彼ノ弥陀即チ遣ツカハシテ↢化衆ヲ↡応ジテ↠声ニ来現セシメタマフコトヲ↥。

・同讃行人

^▲二にには化け衆しゅすでに身み現げんじてすなはち同おなじく行ぎょう人にんを讃さんじたまふことを明あかす。

▲二ニハ明ス↣化衆既已 スデ ニ身現ジテ即チ同ジク讃ジタマフコトヲ↢行人ヲ↡。

・但述称功

^▲三さんには▼所聞しょもんの*化け讃さん、 ただ称しょう仏ぶつの功こうを述のべて、 「われ来きたりてなんぢを迎むかふ」 とのたまひて*聞もん経きょうの事じを論ろんぜざることを明あかす。

▼三ニハ明ス↧▼所聞ノ化讃但†述ベテ↢称仏之功†ヲ↡、「我来リテ迎†フトノタマヒテ↠汝ヲ」不ザルコトヲ↞論ゼ↢聞経之事ヲ↡。

^▼しかるに仏ぶつの願がん意いに望のぞむれば、 ただ勧すすめて正しょう念ねんに名みなを称しょうせしむ。 往おう生じょうの義ぎ、 疾ときこと*雑散ぞうさんの業ごうに同おなじからず。 この ¬経きょう¼ (観経) および*諸しょ部ぶのなかのごとき、 処々しょしょに広ひろく歎たんじて、 勧すすめて名みなを称しょうせしむ。 まさに*要益ようやくとなすなり、 知しるべし。

◆然†ルニ▼†望ノゾムレバ↢仏ノ願意ニ↡者、唯タダ勧ススメテ正念ニ称セシム↠名ヲ。往生ノ義ノ疾トキコト不↠†同ジカラ↢雑ザフ散之ノ業ニ‡↡。如キ↢此ノ¬経¼及ビ諸部ブノ中ノ↡、処処ニ広ク歎タンジテ、勧ススメテ令シム†↠称セ↠名ヲ。将ニ為ス↢要エウ益ト↡也、応シ↠知ル。

・光明遍室

^▲四しにはすでに化け衆しゅの告つげを蒙こうむり、 およびすなはち光こう明みょうの室しつに遍へんするを見みることを明あかす。

▲四ニハ明ス↧既ニ蒙カウムリ↢化衆ノ告ツゲヲ↡、及ビ即チ見ルコトヲ↦光明ノ遍スルヲ↞室シチニ。

・報命尋終

^▲五ごにはすでに光こう照しょうを蒙こうむりて、 *報ほう命みょうすなはち終おわることを明あかす。

▲五ニハ明ス↧既ニ蒙 ムリテ↢光照ヲ↡、報命†尋スナハチ終オハルコトヲ↥。

・乗華生池

^▲六ろくには華はなに乗じょうじ、 仏ぶつに従したがひて宝ほう池ちのなかに生しょうずることを明あかす。

▲六ニハ明ス↣乗ジ‡↠華ニ、従シタガヒテ↠仏ニ生ズルコトヲ↢宝池ノ中ニ↡。

一 Ⅱ ⅲ b イ (二)(Ⅵ)華開

^六ろくに ▲「経きょう七日しちにち」 より以下いげは、 まさしく△第だい十じゅう門もんのなかの、 かしこに到いたりて華はな開ひらくる遅ち疾しつの不ふ同どうを明あかす。

六ニ従リ↢「経七日」↡已下ハ、▲正シク明ス↢第十門ノ中ノ到リテ↠彼ニ華開クル遅疾ノ不同ヲ↡。

一 Ⅱ ⅲ b イ (二)(Ⅶ)得益

^七しちに ▲「当とう華け敷時ふじ」 より下しも 「得とく入にゅう初しょ地じ」 に至いたるこのかたは、 まさしく△第だい十じゅう一いち門もんのなかの、 華け開かい以後いごの得益とくやくに異ことなることあることを明あかす。 すなはちその五ごあり。

七ニ従リ↢「当華敷フ時」↡下至ル↢「得入初地ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢第十一門ノ中ノ華開已後ノ得益ニ有ルコトヲ↟†異ナルコト。即チ有リ↢其ノ五↡。

・二尊放光

^▲一いちには観音かんのん等とう先まづ*神光じんこうを放はなつことを明あかす。

▲一ニハ明ス↣観音等先ヅ放ハナツコトヲ↢神光ヲ↡。

・聖赴華側

^▲二にには ˆ観音かんのん等とうのˇ 身み、 行ぎょう者じゃ0491の宝ほう華けの側ほとりに赴おもむくことを明あかす。

▲二ニハ明ス↣身赴オモムクコトヲ↢行者ノ宝華之側ホトリニ↡。

・為説宿教

^▲三さんにはために前ぜん生しょう所聞しょもんの教きょうを説とくことを明あかす。

▲三ニハ明ス↣為ニ説クコトヲ↢前生所聞之教ヲ↡。

・領解発心

^▲四しには行ぎょう者じゃ聞ききをはりて領りょう解げし発心ほっしんすることを明あかす。

▲四ニハ明ス↢行者聞キキ已リテ領リヤウ解ゲシ発心スルコトヲ↡。

・逕時得証

^▲五ごには遠とおく多た劫こうを経へて、 *百ひゃっ法ぽうの位くらいに証しょう臨りんすることを明あかす。

▲五ニハ明ス↧遠トオク逕ヘテ↢多劫ヲ↡、証↦臨リムスルコトヲ百法之位ニ↥也。

一 Ⅱ ⅲ b イ (二)(Ⅷ)総結

^八はちに ▲「是ぜ名みょう」 より以下いげは、 総そうじて結けっす。

八ニ従リ↢「是名」↡已下ハ、▲総ジテ結ス。

一 Ⅱ ⅲ b イ (二)(Ⅸ)挙益

^九くに ▲「得聞とくもん仏ぶつ名みょう」 より以下いげは、 かさねて行ぎょう者じゃの益やくを挙あぐ。 ただ念仏ねんぶつのみ独ひとり往おう生じょうを得うるにあらず。 法ほう・僧そう通念つうねんするもまた去ゆくことを得う。

九ニ従リ↢「得聞仏名」↡已下ハ、▲重テ挙グ↢行者0786之益ヲ↡。非ズ↣但†念仏ノミ独リ得ルニ↢往生ヲ↡。▼法・僧通念†スルモ亦得↠†去クコトヲ也。

一 Ⅱ ⅲ b イ (三)結示

^上じょう来らい九句くくの不ふ同どうありといへども、 広ひろく下げ品ぼん上生じょうしょうを解げしをはりぬ。

上来雖 ドモ↠有リト↢九句ノ不同↡、広ク解シ↢下品上生ヲ↡竟リヌ。

一 Ⅱ ⅲ b ロ 下中品【下品中生釈】
          (一)総標

【27】^次つぎ0565に下げ品ぼん中生ちゅうしょうの位くらいのなかにつきて、 また先まづ挙あげ、 次つぎに弁べんじ、 後のちに結けっす。 すなはちその七しちあり。

▲次ニ就キテ↢下品中生ノ位ノ中ニ↡、亦先ヅ挙ゲ、次ニ弁ジ、後ニ結ス。即チ有リ↢其ノ七↡。

一 Ⅱ ⅲ b ロ (二)別釈
            (Ⅰ)総明告命

^一いちに ▲「仏告ぶつごう阿あ難なん」 より以下いげは、 総そうじて告ごう命みょうを明あかす。

一ニ従リ↢「仏告阿難」↡已下ハ、▲総ジテ明ス↢告命ヲ↡。

一 Ⅱ ⅲ b ロ (二)(Ⅱ)弁定其位

^二にに ▲「下げ品ぼん中生ちゅうしょう者しゃ」 よりは、 まさしくその位くらいを弁べん定じょうすることを明あかす。 すなはちこれ破は戒かい次し罪ざいの凡ぼん夫ぶ人にんなり。

二ニ従リハ↢「下品中生者シヤ」↡、▲正シク明ス↣弁↢定スルコトヲ其ノ位ヲ↡。即チ是破ハ戒次シ罪ザイノ凡夫人也。

一 Ⅱ ⅲ b ロ (二)(Ⅲ)簡機

^三さんに ▲「或わく有う衆しゅ生じょう」 より下しも 「応おう堕だ地じ獄ごく」 に至いたるこのかたは、 まさしく△第だい五ご・△第六だいろく門もんのなかの、 簡けん機きと造業ぞうごうとを明あかす。 すなはちその七しちあり。

三ニ従リ↢「或有衆生」↡下至ル↢「応堕地獄ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢第五・第六門ノ中ノ簡ケン機キト造ザウ業トヲ↡。即チ有リ↢其ノ七↡。

・総挙悪機

^▲一いちには総そうじて造悪ぞうあくの機きを挙あぐることを明あかす。

▲一ニハ明ス↣総ジテ挙グルコトヲ↢造悪之機ヲ↡。

・多犯諸戒

^▲二にには多おおく諸戒しょかいを犯おかすことを明あかす。

▲二ニハ明ス↣多ク犯オカスコトヲ↢諸戒ヲ↡。

・偸盗僧物

^▲三さんには*僧物そうもつを*偸ちゅう盗とうすることを明あかす。

▲三ニハ明ス↣偸チウ↢盗タウスルコトヲ僧物ヲ↡。

・邪命説法

^▲四しには*邪じゃ命みょう説法せっぽうを明あかす。

▲四ニハ明ス↢邪ジヤ命ミヤウ説法ヲ↡。

・総無愧心

^▲五ごには総そうじて愧き心しんなきことを明あかす。

▲五ニハ明ス↣総ジテ無キコトヲ↢愧心↡。

・兼造衆罪

^▲六ろくには衆罪しゅざいを兼かね造つくり、 内うちには心しんに悪あくを発おこし、 外ほかにはすなはち身しん口くに悪あくをなすことを明あかす。 すでに自じ身しん不ふ善ぜんな0492れば、 また見みるものみな憎にくむ。 ゆゑに 「もろもろの悪心あくしんをもつてみづから荘しょう厳ごんす」 といふ。

▲六ニハ明ス↧†兼ネ↢造リ衆罪ヲ↡、内ニハ心ニ発シ↠悪ヲ、外ニハ即チ身口ニ為ナスコトヲ↞悪ヲ。既ニ自ジ身不善ナレバ、又見ル者皆憎ニクム。故ニ云イフ↢†諸ノ悪心ヲモテ自ラ荘厳スト↡也。

・定入地獄

^▲七しちにはこの罪ざい状じょうを験あきらむるに、 さだめて地じ獄ごくに入いるべきことを明あかす。

▲七ニハ明ス↧験アキラムルニ↢斯コノ罪ザイ状ジヤウヲ↡、定メテ入イルベキコトヲ↦地獄ニ↥。

一 Ⅱ ⅲ b ロ (二)(Ⅳ)善悪来迎

^四しに 「命みょう欲よく終じゅう時じ」 より下しも 「即得そくとく往おう生じょう」▲ に至いたるこのかたは、 まさしく△第だい九く門もんのなかの、 終じゅう時じの*善悪ぜんあく来迎らいこうすることを明あかす。 すなはちその九あり。

四ニ従リ↢「命欲終時」↡下至ル↢「即得往生ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢第九門ノ中ノ†終時ノ善悪来迎スルコトヲ↡。即チ有リ↢其ノ九↡。

・命延不久

^▲一いちには罪人ざいにんの命みょう延えん久ひさしからざることを明あかす。

▲一ニハ明ス↢罪人ノ命延エン†不ルコトヲ↟久シカラ。

・獄火来現

^▲二にには獄ごく火か来現らいげんすることを明あかす。

▲二ニハ明ス↢獄ゴク火ノ来現スルコトヲ↡。

・遇善知識

^▲三さんにはまさしく火ひ現げんずる時とき、 善ぜん知ぢ識しきに遇あふことを明あかす。

▲三ニハ明ス↣正シク火現ズル時、遇アフコトヲ↢善知識ニ↡。

・為説弥陀

^▲四しには善人ぜんにん、 ために弥陀みだの功く徳どくを説とくことを明あかす。

▲四ニハ明ス↣善人為ニ説クコトヲ↢弥陀ノ功徳ヲ↡。

・除罪多劫

^▲五ごには罪人ざいにんすでに弥陀みだの名みょう号ごうを聞ききて、 すなはち罪つみを除のぞくこと多た劫こうなることを明あかす。

▲五ニハ▼明ス↧罪人既ニ聞キテ↢弥陀ノ名号ヲ↡、即チ除クコト↠罪ツミヲ多劫ナルコトヲ↥。

・火変為風

^▲六ろくにはすでに罪滅ざいめつを蒙こうむりて、 火ひ変へんじて風かぜとなることを明あかす。

▲六ニハ明ス↧既ニ蒙リテ↢罪滅ヲ↡、火変ヘンジテ為ナルコトヲ↞風ト。

・天華来応

^▲七しちには天てん華げ風かぜに随したがひて来応らいおうして、 目めの前まえに羅ら列れつすることを明あかす。

▲七ニハ明ス↣天華随ヒテ↠風ニ来応シテ、羅ラ↢列レツスルコトヲ目メノ前 ヘニ↡。

・化衆来迎

^▲八はちには化け衆しゅ来迎らいこうすることを明あかす。

▲八ニハ明ス↢化衆来迎スルコトヲ↡。

・去時遅疾

^▲九くには去時こじの遅ち疾しつを明あかす。

▲九ニハ明ス↢去時ノ遅疾トシヲ↡。

一 Ⅱ ⅲ b ロ (二)(Ⅴ)華開不同

^五ごに ▲「七宝しっぽう池ち中ちゅう」 より下しも 「六劫ろっこう」 に至いたるこのかたは、 まさしく△第だい十じゅう門もんのなかの、 かしこに到いたりて華はな開ひらくる時じ節せつの不ふ同どうを明あかす。

五ニ従リ↢「七宝池中」↡下至ル↢「六劫ニ」↡已来タハ、▲正0787シク明ス↢第十門ノ中ノ到リテ↠彼ニ華開クル時節ノ不同ヲ↡。

一 Ⅱ ⅲ b ロ (二)(Ⅵ)開後得益

^六ろくに ▲「蓮れん華げ乃ない敷ふ」 より下しも 「発ほつ無む上じょう道心どうしん」 に至いたるこのかたは、 まさしく△第だい十じゅう一いち門もんのなかの、 華け開かい以後いごの得益とくやくに異ことなることあることを明あかす。 すなはちその三さんあり。

六ニ従リ↢「蓮華乃ナイ敷フ」↡下至ル↢「発ホチ無上道心ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢第十一門ノ中ノ華開已後ノ得益ニ有ルコトヲ↟†異ナルコト。即チ有リ↢其ノ三↡。

・華開安慰

^▲一いちには華はなすでに0566開ひらけをはりて、 観音かんのん等とう*梵ぼん声しょうをもつて安あん慰にすることを明あかす。

▲一ニハ明ス↢華既ニ開ケ已リテ、観音等梵ボン声ヲモテ安慰ヰスルコトヲ↡。

・為説妙典

^▲二ににはために甚深じんじんの妙みょう典でんを説と0493くことを明あかす。

▲二ニハ明ス↣為ニ説クコトヲ↢甚深ジンジムノ妙典デンヲ↡。

・領解発心

^▲三さんには行ぎょう者じゃ領りょう解げし、 発心ほっしんすることを明あかす。

▲三ニハ明ス↢行者領リヤウ解ゲシ‡発心スルコトヲ↡。

一 Ⅱ ⅲ b ロ (二)(Ⅶ)総結

^七しちに ▲「是ぜ名みょう」 より以下いげは、 総そうじて結けっす。

七ニ従リ↢「是名」↡已下ハ、▲総ジテ結ス。

一 Ⅱ ⅲ b ロ (三)結示

^上じょう来らい七しち句くの不ふ同どうありといへども、 広ひろく下げ品ぼん中生ちゅうしょうを解げしをはりぬ。

上来雖 ドモ↠有リト↢七句ノ不同↡、広ク解シ↢下品中生ヲ↡竟リヌ。

一 Ⅱ ⅲ b ハ 下下品【下品下生釈】
          (一)総標

【28】^次つぎに下げ品ぼん下げ生しょうの位くらいのなかにつきて、 また先まづ挙あげ、 次つぎに弁べんじ、 後のちに結けっす。 すなはちその七しちあり。

▲次ニ就キテ↢下品下生ノ位ノ中ニ↡、亦先ヅ挙ゲ、次ニ弁ジ、後ニ結ス。即チ有リ↢其ノ七↡。

一 Ⅱ ⅲ b ハ (二)別釈
            (Ⅰ)告命

^一いちに ▲「仏告ぶつごう阿あ難なん」 より以下いげは、 総そうじて告ごう命みょうを明あかす。

一ニ従リ↢「仏告阿難」↡已下ハ、▲総ジテ明ス↢告命ヲ↡。

一 Ⅱ ⅲ b ハ (二)(Ⅱ)弁位

^二にに ▲「下げ品ぼん下げ生しょう者しゃ」 よりは、 まさしくその位くらいを弁べん定じょうすることを明あかす。 すなはちこれつぶさに五ご逆ぎゃく等とうを造つくれる重罪じゅうざいの凡ぼん夫ぶ人にんなり。

二ニ従†リハ↢「下品下生者」↡、▲正シク明ス↣弁↢定スルコトヲ其ノ位ヲ↡。即チ是具ツブサニ造ツクレル↢五逆等ヲ↡重罪ノ凡夫人也。

一 Ⅱ ⅲ b ハ (二)(Ⅲ)簡機造悪

^三さんに ▲「或わく有う衆しゅ生じょう」 より下しも 「受じゅ苦く無む窮ぐう」 に至いたるこのかたは、 まさしく△第だい五ご・△第六だいろく門もんのなかの、 簡けん機きと造悪ぞうあくの軽重きょうじゅうの相そうとを明あかす。 すなはちその七しちあり。

三ニ従リ↢「或有衆生」↡下至ル↢「受苦無窮グウニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢第五・第六門ノ中ノ簡ケン機キ†ト造悪トノ軽重之ノ相トヲ↡。即チ有リ↢其ノ七↡。

・明造悪機

^▲一いちには造悪ぞうあくの機きを明あかす。

▲一ニハ明ス↢造悪之機ヲ↡。

・挙不善名

^▲二にには総そうじて不ふ善ぜんの名なを挙あぐることを明あかす。

▲二ニハ明ス↣総ジテ挙グルコトヲ↢不善之名ヲ↡。

・簡罪軽重

^▲三さんには罪つみの軽重きょうじゅうを簡えらぶことを明あかす。

▲三ニハ明ス↠簡エラブコトヲ↢罪ノ軽キヤウ重ヲ↡。

・総結衆悪

^▲四しには総そうじて衆悪しゅあくを結けっして、 智ち人にんの業ごうにあらずといふことを明あかす。

▲四ニハ明ス↧†総ジテ結シテ↢衆悪ヲ↡、非アラ†ズトイフコトヲ↦智人之業ニ↥。

・造悪既多

^▲五ごには悪あくを造つくることすでに多おおければ、 罪つみまた軽かろきにあらざることを明あかす。

▲五ニハ明ス↢造ルコト↠悪ヲ既ニ多ケレバ、罪亦非ザルコトヲ↟軽カロキニ。

・果報必苦

^▲六ろくには業ごうとしてその報ほうを受うけざるはあらず、 因いんとしてその果かを受うけざるはあらず。 因業いんごうすでにこれ楽らくにあらず、 果か報ほういづくんぞよく苦くならざらんといふことを明あかす。

▲六ニハ明ス↧非ズ↢業トシテ不ザル†ハ↟受ウケ↢其ノ報ヲ↡、†非ズ↢因トシテ不ルハ↟受ケ↢其ノ果ヲ↡、因業既ニ非ズ↢是 レ楽ニ↡、果報*烏イヅクンゾ能ク不ラムトイフコトヲ↞苦ナラ也。

・酬報未窮

^▲七しちには造悪ぞうあくの因いんすでに具ぐして、 *酬しゅう報ほうの劫こういまだ窮きわまらざることを明あかす。

▲七ニハ明ス↢造悪之因イン既ニ具グシテ、†酬報之劫未ザ ダルコトヲ↟窮キハマラ。

・料簡

【049429】^▼問とひていはく、 四し十じゅう八はち願がんのなかの ˆ第だい十じゅう八はち願がんのˇ ごときは、 ▲ただ五ご逆ぎゃくと誹ひ謗ほう正しょう法ぼうとを除のぞきて、 往おう生じょうを得えしめず。 いまこの ¬観かん経ぎょう¼ の下げ品ぼん下げ生しょうのなかには、 謗法ほうぼうを簡えらびて五ご逆ぎゃくを摂せっせるは、 なんの意こころかあるや。

▲問ヒテ曰ク、如キハ↢四十八願ノ中ノ↡、唯除キテ↢五逆ト誹ヒソシリ謗ハウソシル正法トヲ↡、不↠得シメ↢往生ヲ↡。今此ノ¬観経ノ¼下品下生ノ中ニハ、簡エラビテ↢謗法ヲ↡摂†セル↢五逆ヲ↡者、有ル↢何ナニノ意カ↡也ヤ。

【抑止門釈】

^◆答こたへていはく、 この義ぎ仰あおぎて*抑おく止し門もんのなかにつきて解げせん。

~答ヘテ曰ク、此0788ノ義仰ギテ就キテ↢抑オク止シ門ノ中ニ↡解ゲ†セム。

・抑止門釈 ・本願

^◆四し十じゅう八はち願がんのなかの ˆ第だい十じゅう八はち願がんのˇ ごとき、 謗法ほうぼうと五ご逆ぎゃくとを除のぞくことは、 しかるにこの二に業ごうその障さわり極ごく重じゅうなり。 衆しゅ生じょうもし造つくればただちに*阿鼻あびに入いり、 *歴りゃく劫こう周慞しゅうしょうして出いづべきに由よしなし。 ただ如来にょらいそれ0567この二にの過とがを造つくることを恐おそれて、 方便ほうべんして止とどめて 「往おう生じょうを得えず」 とのたまへり。 またこれ摂せっせざるにはあらず。

~如キ↢四十八願ノ中ノ↡、除†クコト↢謗法ト五逆トヲ↡者ハ、然†ルニ此ノ之二業其ノ障サハリ†極重ナリ。衆生若シ造ツクレバ直タダチニ入リ‡↢阿鼻ビニ↡、†歴劫周シユ慞シヤウ アハツ †シテ無シ↠由ヨシ↠可ベキニ↠出ヅ。但如来恐オソレテ↣其 レ造†ルコトヲ↢斯コノ二ノ過トガヲ↡、方便シテ†止メテ言†ヘリ↠不ト↠得↢往生ヲ↡。亦不アラズ↢是 レ不ザルニハ↟摂セ也。

・抑止門釈 ・今経

^◆また下げ品ぼん下げ生しょうのなかに、 五ご逆ぎゃくを取とりて謗法ほうぼうを除のぞくは、 それ五ご逆ぎゃくはすでに作つくれり、 捨すてて流る転てんせしむべからず。 還かえりて大だい悲ひを発おこして摂取せっしゅして往おう生じょうせしむ。 しかるに謗法ほうぼうの罪つみはいまだ為つくらず。 また止とどめて 「もし謗法ほうぼうを起おこさば、 すなはち生しょうずることを得えず」 とのたまふ。 これは未み造業ぞうごうにつきて解げす。 もし造つくらば、 還かえりて摂せっして生しょうずることを得えしめん。

~又下品下生ノ中ニ、取トリテ↢五逆ヲ↡除†ク↢謗法ヲ↡者ハ、其五逆ハ已ニ作ツクレリ。不ズ↠可ベカラ↣捨ステテ令シム↢流ル転テンセ↡。還カヘリテ発シテ↢大悲ヒヲ↡摂取セフシユシテ往生セシム。然ルニ謗法之罪†ハ未ズ ダ↠為ツクラ。又†止メテ言 下フ↧若シ起†サバ↢謗ハウ法ヲ↡、即チ不ト↞得エ↠生ズルコトヲ。此 レハ就キテ↢未ミ造ザウ業ゴフニ↡而解ゲス也。若シ造ツクラバ、還カヘリテ摂セフシテ得†シメム↠生ズルコトヲ。

^◆かしこに生しょうずることを得うといへども、 華はな合がっして多た劫こうを経ふ。 これらの罪人ざいにん華はなのうちにある時とき、 三種さんしゅの障さわりあり。 一いちには仏ぶつおよびもろもろの聖しょう衆じゅを見みることを得えず。 二にには正しょう法ぼうを聴ちょう聞もんすることを得えず。 三さんには*歴りゃく事じ供く養ようすることを得えず。

~雖 ドモ↠†得ト↠生ズルコトヲ↠彼ニ、華合シテ逕フ↢於多劫ヲ↡。此 レ等ノ罪人在アル↢華ノ内ニ↡時トキ、有リ↢三種ノ障サハリ↡。一ニ者不ズ↠得↠見ルコトヲ↢仏及ビ諸ノ聖衆ヲ↡。二ニ者不ズ↠得↣聴チヤウ↢聞モンスルコトヲ正法ヲ↡。三ニ者不ズ↠得↢歴リヤク事供ク養スルコトヲ↡。

^◆これを除のぞきて以外いげはさらにもろ0495もろの苦くなし。 *経きょうにのたまはく、 「なほ比丘びくの*三禅さんぜんに入いれる楽らくのごとし」 と、 知しるべし。 華はなのなかにありて多た劫こう開ひらけずといへども、 阿鼻あび地じ獄ごくのなかにして、 長時じょうじ永劫ようごうにもろもろの苦く痛つうを受うくるに勝すぐれざるべけんや。 この義ぎ抑おく止し門もんにつきて解げしをはりぬ。

~除キテ↠此ヲ已イ外ハ更ニ無シ↢諸ノ苦↡。¬経ニ¼云ク、「猶ナホ如シト↧比丘ノ入レル↢三禅ゼンニ↡之楽ノ↥也、」応シ↠知ル。雖モ↧在アリテ↢華ノ中ニ↡多劫不ト↞開ケ、可ベケム↠不ザル↠勝レ↣阿鼻ビ地獄之中ニシテ、長時永ヰヤウ劫ニ受ウクルニ↢諸ノ苦痛ツウヲ↡也ヤ。此ノ義就ツキテ↢抑オク止シ門ニ↡解シ竟リヌ。△

一 Ⅱ ⅲ b ハ (二)(Ⅳ)念仏利益

【30】^四しに ▲「如にょ此し愚ぐ人にん」 より下しも 「生しょう死じ之し罪ざい」▲ に至いたるこのかたは、 まさしく法ほうを聞きき仏ぶつを念ねんじて、 *現益げんやくを蒙こうむることを得うることを明あかす。 すなはちその十じゅうあり。

四ニ従リ↢「如此愚シグ人」↡下至ル↢「生死之罪ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢聞キ↠法ヲ念ジテ↠仏ヲ得ルコトヲ↟蒙カウムルコトヲ↢現益ヲ↡。即チ有リ↢其ノ十↡。

・重牒悪人

^▲一いちにはかさねて造悪ぞうあくの人ひとを牒でつすることを明あかす。

▲一ニハ明ス↣重テ牒デツスルコトヲ↢造ザウ悪之人ヲ↡。

・命延不久

^▲二にには命みょう延えん久ひさしからざることを明あかす。

▲二ニハ明ス↢命延†不ルコトヲ↟久シカラ。

・遇善知識

^▲三さんには臨りん終じゅうに善ぜん知ぢ識しきに遇あふことを明あかす。

▲三ニハ明ス↣臨リム終ニ遇アフコトヲ↢善知識ニ↡。

・教令念仏

^▲四しには善人ぜんにん安あん慰にして教おしへて仏ぶつを念ねんぜしむることを明あかす。

▼四ニハ明ス↢善人安慰ヰコシラフシテ教ヘテ令シムルコトヲ↟念ゼ↠仏ヲ。

・死苦来逼

^▲五ごには罪人ざいにん死苦しく来きたり逼せめて、 仏ぶつ名みょうを念ねんずることを得うるに由よしなきことを明あかす。

◆五ニハ明ス↢罪人死シ苦来リ逼セメテ、無キコトヲ↟由ヨシ↠得ルニ↠念ズルコトヲ↢仏名ヲ↡。

【転教口称】

^▲六ろくには善ぜん友ぬ苦くるしみて*失念しつねんすと知しりて、 教きょうを転てんじて口くちに弥陀みだの名みょう号ごうを称しょうせしむることを明あかす。

◆六ニハ明ス↧善友ウ知リテ↢苦シミテ†失念スト↡、†転ジテ↠教ヲ口ニ称セシムルコトヲ↦弥陀ノ名号ヲ↥。

・称名無間

^▲七しちには念数ねんじゅの多た少しょう、 声々しょうしょう間ひまなきことを明あかす。

◆七ニハ明ス↢念数ジユノ 多オホクモ 少、スクナクモ声声無キコトヲ↟間ヒマ。

・除罪多劫

^▲八はちには罪つみを除のぞくこと多た劫こうなることを明あかす。

◆八ニハ明ス↢除クコト↠罪ヲ多0789劫ナルコトヲ↡。

・臨終正念

^▲九くには臨りん終じゅう正しょう念ねんにしてすなはち金こん華け来応らいおうすることあることを明あかす。

◆九ニハ明ス↣臨終正念ニシテ即チ有ルコトヲ↢金華来応スルコト↡。

・直到極楽

^▲十じゅうには去時こじの遅ち疾しつ、 ただちに所しょ帰きの国くにに到いたることを明あかす。

▲十ニハ†明ス↣去時ノ遅疾、直ニ到ルコトヲ↢所帰クヰ之国ニ↡。

一 Ⅱ ⅲ b ハ (二)(Ⅴ)華開不同

^五ごに ▲「於お蓮れん華げ中ちゅう満まん十じゅう二に劫こう」 より以下いげは、 まさしく△第だい十じゅう門もんのなかの、 かしこに到いたりて華はな開ひらくる遅ち疾しつの不ふ0568同どうを明あかす。

五ニ従リ↢「於蓮華中満十二劫」↡已下ハ、▲正シク明ス↢第十門ノ中ノ到リテ↠彼ニ華開クル遅疾ノ不同ヲ↡。

一 Ⅱ ⅲ b ハ (二)(Ⅵ)開後得益

^六ろく0496に ▲「観音かんのん大勢だいせい」 より下しも 「発ほつ菩ぼ提だい心しん」 に至いたるこのかたは、 まさしく△第だい十じゅう一いち門もんのなかの、 華け開かい以後いごの得益とくやくに異ことなることあることを明あかす。 すなはちその三さんあり。

六ニ従リ↢「観音大勢」↡下至ル↢「発菩提心ニ」↡已来タハ、▲正シク明ス↢第十一門ノ中ノ華開已後ノ得益ニ有ルコトヲ↟†異ナルコト。即チ有リ↢其ノ三↡。

・為宣妙法

^▲一いちには二に聖しょう (観音・勢至)、 ために甚深じんじんの妙みょう法ほうを宣のべたまふことを明あかす。

▲一ニハ明ス↣二聖、為ニ宣†ベタマフコトヲ↢甚深ノ妙法ヲ↡。

・除罪歓喜

^▲二にには罪つみを除のぞきて歓かん喜ぎすることを明あかす。

▲二ニハ明ス↢除キテ↠罪ヲ歓喜スルコトヲ↡。

・後発勝心

^▲三さんには後のちに*勝しょう心しんを発おこすことを明あかす。

▲三ニハ明ス↣後 チニ発オコスコトヲ↢勝心ヲ↡。

一 Ⅱ ⅲ b ハ (二)(Ⅶ)総結

^七しちに ▲「是ぜ名みょう」 より以下いげは、 総そうじて結けっす。

七ニ従リ↢「是名」↡已下ハ、▲総ジテ結ス。

一 Ⅱ ⅲ b ハ (三)結示

^上じょう来らい七しち句くの不ふ同どうありといへども、 広ひろく下げ品ぼん下げ生しょうを解げしをはりぬ。

上来雖モ↠有リト↢七句ノ不同↡、広ク解シ↢下品下生ヲ↡竟リヌ。

一 Ⅱ ⅲ c 結讃【下輩総讃】

【31】^¬讃さん¼ にいはく (礼讃)、

▲¬讃サンニ¼云ク、

^「▼下げ輩はいは*下げ行ぎょう下げ根こんの人ひとなり。 十じゅう悪あく・五ご逆ぎゃく等とうの貪瞋とんじんと、
四し重じゅうと*偸ちゅう僧そうと*謗ほう正しょう法ぼうと、 いまだかつて慚ざん愧ぎして前さきのとがを悔くいず。

「下輩ハ下行下根ノ人ヒトナリ十悪・五逆等ノ貪瞋トムジムト
四重ト偸チウ僧ト謗正法ト未ズ ダ↣曽カツテ慚愧ザングヰシテ悔クイ↢前サキノトガツミヲ↡

^終じゅう時じに苦く相そう、 雲くものごとくに集あつまり、 地じ獄ごくの猛みょう火か罪人ざいにんの前まえにあり。
たちまちに往おう生じょうの善ぜん知ぢ識しきの、 急きゅうに勧すすめてもつぱらかの仏ぶつの名みなを称しょうせしむるに遇あふ。

†終時ニ苦ノ相如クニ↠雲クモノ集アツマ†リ地獄ノ猛ミヤウ火罪人ノ前マヘニアリ
忽タチマチニ†遇フ↣往生ノ善知識ノ急キフニ勧ススメテ専モハラ称セシムルニ↢彼ノ仏ノ名ヲ↡

^化け仏ぶつ・菩ぼ薩さつ声こえを尋たずねて到いたりたまふ。 一念いちねん心しんを傾かたむくれば宝蓮ほうれんに入いる。
*三さん華け障さわり重おもくして多た劫こうに開ひらく。 時ときにはじめて菩ぼ提だいの因いんを発おこす」 と。

化仏・菩薩尋タヅネテ↠声 ヘヲ到リタマフ一念傾カタブクレバ↠心ヲ入ル↢宝蓮ニ↡
三華障サハリ重クシテ開ク↢多劫ニ↡于ニ↠時始ハジメテ発オコスト↢菩提ノ因ヲ↡」

一 Ⅱ ⅲ d 総結

^上じょう来らい三さん位いの不ふ同どうありといへども、 総そうじて下げ輩はい一門いちもんの義ぎを解げしをはりぬ。

上来雖モ↠有リト↢三位ノ不同↡、総ジテ解シ↢下輩一門之義ヲ↡竟リヌ。

一 Ⅲ 並結二善

【049732】^前さきには十じゅう三さん観がんを明あかしてもつて 「定じょう善ぜん」 となす。 すなはちこれ*韋い提だいの致ち請しょうにして、 如来にょらい (釈尊) すでに答こたへたまふ。 後のちには三福さんぷく・九く品ぼんを明あかして、 名なづけて 「散善さんぜん」 となす。 これ仏ぶつ (釈尊) の自じ説せつなり。 定じょう散さん両りょう門もんありて異ことなることありといへども、 総そうじて正宗しょうしゅう分ぶんを解げしをはりぬ。

▲前 キニハ明シテ↢十三観ヲ↡以テ為ス↢定善ト↡。即チ是韋提ノ†致請ニシテ、如来已ニ答ヘタマフ。後ニハ明シテ↢三福・九品ヲ↡、名ケテ為ス↢散善ト↡。是仏ノ自ジ説ナリ。†雖 ドモ↧有リテ↢定散両門↡有リト↞異ナルコト、総ジテ解シ↢正宗分ヲ↡竟リヌ。

二【得益分】
  Ⅰ 総標
  Ⅱ 別釈
    ⅰ 標数

【33】^三さんに△得益とくやく分ぶんのなかにつきて、 また先まづ挙あげ、 次つぎに弁べんず。 すなはちその七しちあり。

▲三ニ就キテ↢得益分ノ中ニ↡、亦先ヅ挙ゲ、次ニ弁ズ。即チ有リ↢其ノ七↡。

二 Ⅱ ⅱ 随釈
      a 牒前文

^初はじめに 「▲説せつ是語ぜご」 といふは、 まさしく総そうじて前さきの文もんを牒でつして後のちの得益とくやくの相そうを生しょうずることを明あかす。

初 メニ言フ↢「説是語ト」↡者、▲正シク明ス↧総0790ジテ牒デツタタムシテ↢前 キノ文ヲ↡生ズルコトヲ↦後ノ得益之相ヲ↥。

二 Ⅱ ⅱ b 明能聞人

^二にに ▲「韋い提だい」 より以下いげは、 まさしくよく法ほうを聞きく人ひとを明あかす。

二ニ従リ↢「韋提」↡已下ハ、▲正シク明ス↢能ク聞ク↠法ヲ人ヲ↡。

二 Ⅱ ⅱ c 光台見土

^三さんに ▲「応おう時じ即見そくけん極楽ごくらく」 より以下いげは、 まさしく夫ぶ人にん等とう▲上かみの光台こうだいのなかにおいて極楽ごくらくの相そうを見みることを明あかす。

三ニ従リ↢「応時即見極楽」↡已下ハ、▲正シク明ス↧夫人等ノ於テ↢上ノ光台ノ中ニ↡見ルコトヲ↦極楽之ノ相ヲ↥。

二 Ⅱ ⅱ d 七観得益

^四し0569に ▲「得見とくけん仏身ぶっしん及ぎゅう二に菩ぼ薩さつ」 より以下いげは、 まさしく夫ぶ人にん▲第七だいしち観かん (華座観) の初はじめにおいて無む量りょう寿じゅ仏ぶつを見みたてまつりし時とき、 すなはち*無む生しょうの益やくを得うることを明あかす。

四ニ従リ↢「得見仏身及二菩薩」↡已下ハ、▲正シク明ス↧夫人於テ↢第七観ノ初 メニ↡見タテマツリシ↢無量寿仏ヲ↡時 キ、即チ得ルコトヲ↦無生之益ヲ↥。

二 Ⅱ ⅱ e 侍女発心

^五ごに ▲「侍じ女にょ」 より以下いげは、 まさしくこの勝しょう相そうを覩みて、 おのおの*無む上じょうの心しんを発おこして浄じょう土どに生しょうぜんと求もとむることを明あかす。

五ニ従リ↢「侍ジ女」↡已下ハ、▲正シク明ス↧覩ミテ↢斯コノ勝相ヲ↡、各 ノ発シテ↢無上之心ヲ↡求ムルコトヲ↞†生ゼムト↢浄土ニ↡。

二 Ⅱ ⅱ f 蒙記獲定

^六ろくに ▲「世せ尊そん悉しっ記き」 より以下いげは、 まさしく侍じ女にょ*尊そん記きを蒙こうむることを得えて、 みなかの国くにに生しょうじてすなはち現前げんぜん三昧ざんまいを獲うることを明あかす。

六ニ従リ↢「世尊悉シチ記キ」↡已下ハ、▲正シク明ス↧侍女得テ↠蒙ルコトヲ↢尊ソン記キヲ↡、皆†生ジテ↢彼ノ国ニ↡即チ†獲ルコトヲ↦現前ゼン三昧ヲ↥。

二 Ⅱ ⅱ g 諸天発心
        イ 総標

^七しちに ▲「無む量りょう諸天しょてん」 より以下いげは、 まさしく▲前さきの*厭えん苦くの縁えんのなかに、 *釈しゃく・梵ぼん・*護世ごせの諸天しょてん等とう、 仏ぶつ (釈尊) に従したがひ0498て王おう宮ぐにして空くうに臨のぞみて法ほうを聴きくことを明あかす。

七ニ従リ↢「無量諸天」↡已下ハ、▲正シク†明ス↢前 キノ厭エン苦クノ縁ノ中ニ、釈・梵・護ゴ世ノ諸天等ノ、従シタガヒテ↠仏ニ王宮ニシテ臨ノゾミテ↠†空ニ聴クコトヲ↟法ヲ。

二 Ⅱ ⅱ g ロ 別釈
          (一)挙例見聞

^あるいは釈しゃ迦か*毫光ごうこうの転変てんぺんを見み、 あるいは弥陀みだ金色こんじきの霊りょう儀ぎを見み、 あるいは九く品ぼん往おう生じょうの殊しゅ異いを聞きき、 あるいは*定じょう散さん両りょう門もんともに摂せっすることを聞きき、 あるいは善悪ぜんあくの行ぎょう斉ひとしく帰きすることを聞きき、 あるいは西方さいほう浄じょう土ど、 目めに対たいして遠とおきにあらざることを聞きき、 あるいは一いっ生しょう専せん精しょうに志こころざしを決けっすれば永ながく生しょう死じと流ながれを分わかつことを聞きく。

~或イハ見ミ↢釈迦ノ毫ガウ光ノ転変テンペンヲ↡、或イハ見ミ↢弥陀金色ノ霊レイ儀ギヲ↡、或イハ聞キキ↢九品往生ノ殊シユ異イヲ↡、或イハ聞キキ↢定散両門倶トモニ摂セウスルコトヲ↡、或イハ聞キキ↢善悪之行斉ヒトシク帰クヰスルコトヲ↡、或イハ聞キキ↢西方浄土対タイシテ↠目メニ非アラザルコトヲ↟遠トオキニ、或イハ聞ク↧一生専セン精シヤウニ†決スレバ↠志ヲ永ナガク与ト↢生死↡分ワカツコトヲ↞流ナガレヲ。

二 Ⅱ ⅱ g ロ (二)結示得益

^これらの諸天しょてんすでに如来にょらい (釈尊) の広ひろく*希奇けきの益やくを説ときたまふを聞ききて、 おのおの無む上じょうの心しんを発おこす。 これすなはち仏ぶつはこれ聖中しょうちゅうの極ごくなり。 語ことばを発おこしたまへば経きょうとなり、 *凡惑ぼんわくの類たぐい*餐さんを蒙こうむる。 よくこれを聞きくものをして益やくを獲えしむ。

~此等ノ諸天既ニ聞キキテ↣如来ノ広ク説キタマフヲ↢希奇ケキ之益ヲ↡、各 ノ発ス↢無上之心ヲ↡。斯コレ乃チ仏ハ是聖中之極ゴクナリ。発†シタマヘバ↠語コトバヲ†成リ↠経ト、凡惑ワク之ノ類タグヒ蒙†ル↠餐サンヲ。能ク使シム↢聞†クモノヲシテ↠之ヲ獲エ↟益ヲ。△

二 Ⅲ 結示

^上じょう来らい七しち句くの不ふ同どうありといへども、 広ひろく得益とくやく分ぶんを解げしをはりぬ。

上来雖モ↠有リト↢七句ノ不同↡、広ク解シ↢得益分ヲ↡竟リヌ。

三【流通分】
  Ⅰ 弁二分開合

【34】^四しに次つぎに▲流る通分ずうぶんを明あかす。 なかに二にあり。 一いちには*王おう宮ぐの流る通ずうを明あかす。 二にには*耆ぎ闍しゃの流る通ずうを明あかす。

▲四ニ次ニ明†ス↢流通分ヲ↡。於テ↠中ニ有リ↠二。一ニハ明†ス↢王宮ノ流通ヲ↡。二ニハ明ス↢耆闍ノ流通ヲ↡。

三 Ⅱ 約開釈文

^いま先まづ王おう宮ぐの流る通分ずうぶんのなかにつきてすなはちその七しちあり。

▲今先ヅ就ツキテ↢王宮ノ流通分ノ中ニ↡、即チ有リ↢其ノ七↡。

三 Ⅱ ⅰ 請発由

^一いちに ▲「爾時にじ阿あ難なん」 より以下いげは、 まさしく請しょう発ほつの由よしを明あかす。

▲一ニ従リ↢「爾時阿難」↡已下ハ、正シク明ス↢請シヤウ発之0791†由ヲ↡。

三 Ⅱ ⅱ 経名得益

^二にに ▲「仏告ぶつごう阿あ難なん」 より以下いげは、 まさしく如来にょらい*依え正しょうを双ならべ標ひょうし、 もつて経きょうの名なを立たて、 またよく経きょうによりて行ぎょうを起おこせば、 三さん障しょうの雲くもおのづから巻まくことを明あかして、 前さきの初はじめの問といの 「▲云うん何が名みょう此し経きょう」 の一いっ句くに答こたふ。

▲二ニ従リ↢「仏告阿難」↡已下ハ、正シク明シテ↧如来ノ†双ベ↢標シ依正ヲ↡、以テ立タテ↢経ノ名ヲ↡、又能ク依ヨリテ↠経ニ起セバ↠行ヲ、三障シヤウ之雲クモ自オノヅカラ巻マクコトヲ↥、答フ↢前ノ初 メノ†問ノ「云ウン何ガ名此経ノ」一句†ニ↡。

三 Ⅱ ⅲ 答前後問

^三さんに ▲「汝にょ0570当とう受じゅ持じ」 より以下いげは、 前さきの0499後のちの問といの 「▲云うん何が受じゅ持じ」 の一いっ句くに答こたふ。

▲三ニ従リ↢「汝当受持」↡已下ハ、答フ↢前ノ後ノ問ノ「云何受持ノ」一句†ニ↡。

三 Ⅱ ⅳ 比挍顕勝

^四しに ▲「行ぎょう此し三昧さんまい者しゃ」 より下しも 「何が況きょう憶念おくねん」 に至いたるこのかたは、 まさしく*比ひ校きょう*顕けん勝しょうして、 人ひとを勧すすめて奉ぶ行ぎょうせしむることを明あかす。 すなはちその四しあり。

▲四ニ従リ↢「行此三昧者シヤ」↡下至ル↢「何ガ況キヤウ憶オク念ニ」↡已来タハ、正シク明ス↢比ヒ校キヤウ‡†顕勝シテ、勧ススメテ↠人ヲ奉行†セシムルコトヲ↡。即チ有リ↢其ノ四↡。

・標定善

^▲一いちには総そうじて定じょう善ぜんを標ひょうしてもつて三昧さんまいの名なを立たつることを明あかす。

▲一ニハ明ス↧総ジテ標ヘウシテ↢定善ヲ↡以テ立タツルコトヲ↦三昧之ノ名ヲ↥。

・見三身

^▲二にには観かんによりて修しゅ行ぎょうして、 すなはち三身さんしんを見みる益やくを明あかす。

▲二ニハ明ス↧依ヨリテ↠観ニ修行シテ、即チ見ル↢三身ヲ↡之益ヲ↥。

・能行機

^▲三さんにはかさねてよく教きょうを行ぎょうずる機きを拳あぐることを明あかす。

▲三ニハ明ス↣重テ†挙グルコトヲ↢能ク行ズル↠教ヲ之機ヲ↡。

・勧帰依

^▲四しにはまさしく比ひ校きょう顕けん勝しょうして、 ただ三身さんしんの号みなを聞きくすらなほ多た劫こうの*罪ざいけんを滅めっす、 いかにいはんや正しょう念ねんに帰依きえして証しょうを獲えざらんやといふことを明あかす。

▲四ニハ正シク†明ス↧比校顕勝シテ、但聞クスラ↢三身之号ヲ↡尚ナヲ滅メチス↢多劫ノ罪ケントガヲ↡、何ニ況ヤ正念ニ帰依エシテ而不ラムヤトイフコトヲ↞獲↠証ヲ也。

三 Ⅱ ⅴ 念仏超絶

^五ごに ▲「若にゃく念仏ねんぶつ者しゃ」 より下しも 「生しょう諸仏しょぶつ家け」 に至いたるこのかたは、 まさしく念仏ねんぶつ三昧ざんまいの*功く能のう超ちょう絶ぜつして、 実じつに*雑善ぞうぜんをもつて比ひ類るいとなすことを得うるにあらざることを顕あらわす。 すなはちその五ごあり。

五ニ従リ↢「若念仏者シヤ」↡下至ル↢「生諸仏家ケニ」↡已来タハ、▲正シク顕ス↣▼念仏三昧ノ功能超絶テウゼツシテ、実ジチニ非アラザルコトヲ↢雑ザフ善ヲモテ得ルニ↟†為スコトヲ↢比ヒ類ルイト↡。即チ有リ↢其ノ五↡。

・専念弥陀

^▲一いちにはもつぱら弥陀みだ仏ぶつの名みなを念ねんずることを明あかす。

▲一ニハ明ス↣専ラ念ズルコトヲ↢弥陀仏ノ名ヲ↡。

・讃能念人

^▲二にには能念のうねんの人ひとを指し讃さんすることを明あかす。

▲二ニハ明ス↣†指↢讃スルコトヲ能ノウ念之人ヲ↡。

・喩分陀利

^▲三さんには▼もしよく相続そうぞくして念仏ねんぶつするものは、 この人ひとはなはだ*希有けうなりとなす、 さらに物ものとしてもつてこれに方ならぶべきなし。 ゆゑに*分ふん陀利だりを引ひきて喩たとへとなすことを明あかす。

▲三ニハ明ス↧若シ能ク相続シテ†念仏スル者 ノハ、此ノ人‡甚ハナハダ為ス↢希ケ有ナリト↡、更ニ無シ↣物モノトシテ可ベキ↢以テ方ナラブ↟之コレニ、故ニ引ヒキテ↢分陀利リヲ↡†為スコトヲ↞喩タトヒト。

・喩分陀利 【五種嘉誉】

^▼「分ふん陀利だり」 といふは、 人にん中ちゅうの好こう華けと名なづけ、 また希有けう華けと名なづけ、 また人にん中ちゅうの上上じょうじょう華けと名なづけ、 また人にん中ちゅうの妙みょう好こう華けと名なづく。 この華はな相伝そうでんして*蔡さい華けと名なづくるこれなり。 ▼もし念仏ねんぶつするものは、 すなは0500ちこれ▼人にん中ちゅうの好人こうにんなり、 人にん中ちゅうの妙みょう好人こうにんなり、 人にん中ちゅうの上上じょうじょう人にんなり、 人にん中ちゅうの希有けう人にんなり、 人にん中ちゅうの最さい勝しょう人にんなり。

▲言フ↢「分陀利ト」↡者、名†ケ↢人中ノ好華ト↡、亦‡名†ケ↢希ケ有華ト↡、亦名ケ↢人中ノ上上華ト↡、亦名ク↢人中ノ妙好華ト↡。此ノ華相伝デンシテ名クル↢蔡サイアラヒ華ケトシキミ↡是ナリ。若シ†念仏スル者ハ、即チ是▼人中ノ好人ナリ、人中ノ妙好人ナリ、人中ノ上上人ナリ、人中ノ希有人ナリ、人中ノ最サイ勝人也。

・二尊常随

^▲四しには▼もつぱら弥陀みだの名みなを念ねんずるものは、 すなはち観音かんのん・勢せい至しつねに随したがひて*影よう護ごしたまふこと、 また親しん友ぬ*知ち識しきのごとくなることを明あかす。

▲四ニハ明ス↧▼専ラ念ズル↢弥陀ノ名ヲ↡者ハ、即チ観音・勢至常ニ随ヒテ影ヤウ護ゴシタマフコト、亦如クナルコトヲ↦親シム友ウ知識ノ↥也。

・当益

^▲五ごには今こん生じょうにすでにこの益やくを蒙こうむりて、 捨しゃ命みょうしてすなはち*諸仏しょぶつの家いえに入いることを明あかす。 すなはち浄じょう土どこれなり。 かしこに到いたりて、 長じょう時じに法ほうを聞きき、 歴りゃく事じ供く養ようして、 *因いん円まどかに果か満まんず。 道どう場じょうの座ざ、 あにはるかならんや。

▲五ニハ明ス↧今生ニ既ニ蒙†リテ↢此ノ益ヲ↡、†捨命シテ即0792チ入ルコトヲ↦諸仏之家イヘニ↥。即チ浄土是 レ也。到リテ↠彼ニ、長時ニ聞キ↠法ヲ、歴リヤク事ジ供養シテ、因イン円カニ果満マンズ。道場之ノ座、豈 ニ賖ハルカナラムヤ。

三 Ⅱ ⅵ 付属流通【付属釈】

^六ろくに ▲「仏告ぶつごう阿あ難なん汝好にょこう持じ是語ぜご」 より以下いげは、 まさしく弥陀みだ0571の名みょう号ごうを付ふ属ぞくして、 *遐か代だいに流る通ずうせしめたまふことを明あかす。 ▼上じょう来らい▼定じょう散さん両りょう門もんの益やくを説とくといへども、 ▼*仏ぶつの本願ほんがんに望のぞむるに、 意こころ、 衆しゅ生じょうをして一向いっこうにもつぱら弥陀みだ仏ぶつの名みなを称しょうせしむるにあり。

六ニ▲従リ↢「仏告阿難汝好持是語」↡已下ハ、▲正シク明ス↧付フ↢属シテ弥陀ノ名号ヲ↡、流↦通†セシメタマフコトヲ於遐カ代ダイニ↥。上来▼雖モ↠説クト↢定散両門之益ヲ↡、▼望ノゾ†ムルニ↢仏ノ†本願ニ↡、意在アリ↣衆生ヲシテ▼一向ニ専ラ称セシムルニ↢弥陀仏ノ名ヲ↡。

三 Ⅱ ⅶ 遇餐意躍

^七しちに ▲「仏説ぶっせつ此語しご時じ」 より以下いげは、 まさしく*能のう請しょう・能伝のうでん等とうの、 いまだ聞きかざるところを聞きき、 いまだ見みざるところを見み、 たまたま甘かん露ろを餐さんして、 *喜き躍やくしてもつてみづから勝たふることなきことを明あかす。

七ニ従リ↢「仏説此語シゴ時」↡已下ハ、▲正シク明ス↧能請能伝デン等ノ、聞キキ↠所ヲ↠未ザ ダル↠聞カ、見‡↠所ヲ↠未ザ ダル↠見ミ、†遇マ餐シテ↢甘露ヲ↡、憙キオドロキ躍ヤクオドルシテ無キコトヲ↦以テ自ラ†勝タフルコト↥也。

三 Ⅲ 結王宮流通分

^上じょう来らい七しち句くの不ふ同どうありといへども、 広ひろく王おう宮ぐの流る通分ずうぶんを解げしをはりぬ。

~上来雖モ↠有リト↢七句ノ不同↡、広ク解シ↢王宮ノ流通分ヲ↡竟リヌ。

四 耆闍分【耆闍会】

【35】^五ごに△*耆ぎ闍しゃ会えのなかにつきて、 またその三さんあり。

▲五ニ就キテ↢耆闍会エノ中ニ↡、亦有リ↢其ノ三↡。

四 Ⅰ 序分

^一いちに ▲「爾時にじ世せ尊そん」 より以下いげは、 耆ぎ闍しゃの序分じょぶんを明あかす。

一ニ従リ↢「爾時世尊」↡已下ハ、▲明ス↢耆闍ノ序ジヨ分ヲ↡。

四 Ⅱ 正宗分

^二にに ▲「爾時にじ阿あ難なん」 より以下いげは、 耆ぎ闍しゃの正宗しょうしゅう分ぶんを明あ0501かす。

二ニ従リ↢「爾時阿難」↡已下ハ、▲明ス↢耆闍ノ正宗分ヲ↡。

四 Ⅲ 流通分

^三さんに ▲「無む量りょう諸天しょてん」 より以下いげは、 耆ぎ闍しゃの流る通分ずうぶんを明あかす。

三ニ従リ↢「無量諸天」↡已下ハ、▲明ス↢耆闍ノ流通分ヲ↡。

^上じょう来らい三さん義ぎの不ふ同どうありといへども、 総そうじて耆ぎ闍しゃ分ぶんを明あかしをはりぬ。

~上来雖モ↠有リト↢三義ノ不同↡、総ジテ明シ↢耆闍分ヲ↡竟リヌ。

○結科【総結】

・序分

【36】^△初はじめに ▲「如にょ是ぜ我が聞もん」 より下しも 「云うん何が見けん極楽ごくらく世せ界かい」▲ に至いたるこのかたは、 序分じょぶんを明あかす。

▲初ニ従リ↢「如是我聞」↡下至ル↢「云ウン何ガ見極楽世界ニ」↡已来タハ、明ス↢序分ヲ↡。

・正宗分

^二にに▲日観にっかんより下しも下げ品ぼん下げ生しょう▲に至いたるこのかたは、 正宗しょうしゅう分を明あかす。

~二ニ従リ↢日観↡下至ル↢下品下生ニ↡已来タハ、明ス↢正宗分ヲ↡。

・得益分

^三さんに ▲「説せつ是語ぜご時じ」 より下しも 「諸天しょてん発心ほっしん」▲ に至いたるこのかたは、 得益とくやく分ぶんを明あかす。

~三ニ従リ↢「説是語時」↡下至ル↢「諸天発心ニ」↡已来タハ、明ス↢得益分ヲ↡。

・流通分

^四しに ▲「爾時にじ阿あ難なん」 より下しも 「韋い提だい等とう歓かん喜ぎ」▲ に至いたるこのかたは、 王おう宮ぐの流る通分ずうぶんを明あかす。

~四ニ従リ↢「爾時阿難」↡下至ル↢韋提等歓喜ニ↡已来タハ、明ス↢王宮ノ流通分ヲ↡。

・耆闍分

^五ごに ▲「爾時にじ世せ尊そん」 より下しも 「作さ礼らい而に退たい」▲ に至いたるこのかたは、 総そうじて耆ぎ闍しゃ分ぶんを明あかす。

~五ニ従リ↢「爾時世尊」↡下至ル↢「作サ礼ライ而ニ退タイニ」↡已来タハ、総ジテ明ス↢耆闍分ヲ↡。

^上じょう来らい五ご分ぶんの不ふ同どうありといへども、 総そうじて ¬観かん経ぎょう¼ 一いち部ぶの文もん義ぎを解げしをはりぬ。

~上来*雖モ↠有リト↢五分ノ不同↡、総ジテ解シ↢¬観経¼一部ブノ文義ヲ↡竟リヌ。△

○【結嘆】

【37】^ひそかにおもんみれば、 ▼真しん宗しゅう遇あひがたく、 ▼浄じょう土どの要よう逢あひがたし。

▲窃ヒソカ0793ニ以オモンミレバ、▼真宗シユ叵ガタク↠†遇ヒ、▼浄土之要エウ難シ↠逢アヒ。

^ˆ釈しゃく尊そんはˇ *五ご趣しゅをして斉ひとしく生しょうぜしめんと欲ほっす。 ここをもつて勧すすめて後代こうだいに聞きかしむ。 ただ如来にょらいの*神力じんりき*転変てんぺん無む方ほうなり。 *隠顕おんけん機きに随したがひて王おう宮ぐにひそかに化けす。 ここにおいて耆ぎ闍しゃの聖しょう衆じゅ、 小しょう智ち0572疑うたがいを懐いだく。 仏ぶつ (釈尊)、 後のちに山やま (*耆闍崛山) に還かえりたまふに、 委い況きょうを闚うかがはず。

~欲ホス↠使シメムト↢五趣シユヲシテ斉ヒトシク†生ゼ↡。是ヲ以テ勧メテ聞キカシム↢於後ゴ代ダイニ↡。但‡如来ノ神力転変テンペン無方ナリ。隠顕オンケン随ヒテ↠機キニ王宮グニ密ヒソカニ化ス。†於テ↠是ココニ耆闍ノ聖衆、小智懐イダク↠疑 ヒヲ。仏後ニ還カヘリタマフニ↠山ニ、弗ズ↠†闚ハ↢委ヰ況クヰヤウクワシカラズヲ↡。

^時ときに阿あ難なん、 ために王おう宮ぐの化け、 定じょう散さん両りょう門もんを宣のぶ。 異い衆しゅこれによりて同おなじく聞ききて、 奉ぶ行ぎょうして頂ちょう戴だいせざるはなし。

~†於テ↠時ニ阿難、為ニ宣ノブ↢王宮之化、定散両門ヲ↡。異イ衆因ヨリテ↠此 レニ同ジク聞キテ、莫ナシ↠†不ルハ↢奉ブ行シテウケタマハリ而頂チヤウイタダキ戴ダイセイタダ↡ク。△

◎後序【後跋】

【050238】^▼敬うやまひて一切いっさい有う縁えんの*知ち識しき等とうにまうす。 ▲余よはすでにこれ生しょう死じの凡ぼん夫ぶなり。 智慧ちえ浅短せんたんなり。 しかるに仏ぶっ教きょう*幽ゆう微みなれば、 あへてたやすく異解いげを生しょうぜず。 つひにすなはち心しんを標ひょうし願がんを結けっして、 *霊験れいげんを請しょう求ぐす。 まさに心しんを造いたすべし。*尽じん虚こ空くう遍へん法界ほうかいの一切いっさいの三宝さんぽう、 釈しゃ迦か牟尼むに仏ぶつ・阿あ弥陀みだ仏ぶつ・観音かんのん・勢せい至し、 かの土どのもろもろの菩ぼ薩さつ大だい海衆かいしゅおよび一切いっさいの荘しょう厳ごん相そう等とうに南無なもし帰き命みょうしたてまつる。

▼敬ヒテ白ス↢一切有縁ノ知識等ニ↡。餘ヨハ既ニ是生死ノ凡夫ナリ。智慧浅短センタンナリ。然ルニ仏教幽イウ微ビミ †ナレバ、不ズ↣敢アエテ輒タヤスク生ゼ↢異解イゲヲ↡。遂ツイニ即チ標ヘウ†シ↠心ヲ結シテ↠願ヲ、請↢求グ†ス霊験レイゲンヲ↡。方マサニ可ベシ↠†造イタス↠心ヲ。†南↢無シ帰↣命シタテマツル尽ジン虚コ空遍フン法界ノ一切ノ三宝、釈迦牟尼仏・阿弥陀仏・観音・勢至、彼ノ土ノ諸ノ菩薩大海衆及ビ一切ノ荘厳相等ニ↡。

^▼某それがし、 いまこの ¬観かん経ぎょう¼ の要よう義ぎを出いだして、 *古こ今こんを楷かい定じょうせんと欲ほっす。 もし三さん世ぜの諸仏しょぶつ・釈しゃ迦か仏ぶつ・阿あ弥陀みだ仏ぶつ等とうの大だい悲ひの願がん意いに称かなはば、 願ねがはくは夢ゆめのうちにおいて、 上かみの所願しょがんのごとき一切いっさいの境きょう界がいの諸相しょそうを見みることを得えしめたまへ。 仏像ぶつぞうの前まえにおいて願がんを結けっしをはりて、 *日別にちべつに ¬阿あ弥陀みだ経きょう¼ を誦じゅすること三遍さんべん、 阿あ弥陀みだ仏ぶつを念ねんずること三さん万遍まんべん、 心しんを至いたして発願ほつがんす。

~某ソレガシ今†欲ス↧出シテ↢此ノ¬観経ノ¼要エウ義ヲ↡、楷カイ↦定 アキラメ セムト古今コムヲ↥。若シ称カナ†ハバ↢三世ノ諸仏・釈迦仏・阿弥陀仏等ノ大悲ノ願意ニ↡者、願クハ†於テ↢夢ユメノ中ニ↡、得エ†シメタマヘ↠見ルコトヲ↧如キ↢上ノ所願ノ↡一切ノ境界ノ諸相ヲ↥。†於テ↢仏像ノ前 ヘニ↡†結シ↠願ヲ已オハ†リテ、日別ベチニ†誦ジユスルコト↢¬阿弥陀経ヲ¼↡三*遍、†念ズルコト↢阿弥陀仏ヲ↡三万*遍、至シテ↠心†ヲ発ホチ願ス。

^◆すなはち当とう夜やにおいて西方さいほうの空くう中ちゅうに、 上かみのごとき諸相しょそうの境きょう界がいことごとくみな顕現けんげんするを見みる。 雑色ざっしきの宝山ほうせん百重ひゃくじゅう千せん重じゅうなり。 種々しゅじゅの光こう明みょう、 下しも、 地じを照てらすに、 地じ、 金色こんじきのごとし。 なかに諸仏しょぶつ・菩ぼ薩さつましまして、 あるいは坐ざし、 あるいは立りゅうし、 あるいは語ごし、 あるいは黙もくす。 あるいは身手しんしゅを動どうじ、 あるいは住じゅうして動どうぜざるものあり。 すでにこの相そうを見みて、 合がっ掌しょうして立たちて観かんず。 やや久ひさしくしてすなはち覚さめぬ。 覚さめをはりて*欣ごん喜きに勝たへず。

~即チ於テ↢当タウ夜ヤニ↡、†見ル↢西方ノ空中ニ、如キノ↠上ノ諸相ノ境界悉コトゴトク皆 ナ顕現スルヲ↡。雑色ザフシキノ宝山セン百重ヂウ千重ナリ。種種ノ光明、下 モ、照スニ↢於地ヲ↡、地如シ↢金色ノ↡。中ニ有シテ↢諸仏・菩薩↡、或イハ坐シ或イハ立シ、或イハ語ゴシ或イハ黙モクス。或イハ動ジ↢身手ヲ↡、或イハ住シテ不ザル↠動ゼ者 ノアリ。既ニ見テ↢此ノ相ヲ↡合掌シテ立チテ†観ズ。量ヤヤ久シクシテ乃チ覚サメヌ。覚サメ已 ハリテ不↠勝タヘ↢欣ゴン喜キニ↡。

^◆すなはち ˆこ0503の観かん経ぎょうのˇ *義ぎ門もんを条じょう録ろくす。 これより以後いご、 毎まい夜よの夢ゆめのうちにつねに一いちの僧そうありて、 来きたりて*玄げん義ぎの科か文もんを指し授じゅす。 すでに了おわりて、 さらにまた見みえず。

~†於ココニ即チ条デフ↢録ロクス義門0794ヲ↡。自ヨリ↠此 レ已後、毎マイ夜ヤノ夢ユメノ中ニ常ニ有リテ↢†一ノ僧↡而来リテ指シ↢授ジユス*†玄義ノ科文ヲ↡。既ニ了オハ†リテ、更ニ不ズ↢復見ミエ↡†。

^◆後のちの時ときに*脱本だっぽんしをはりて、 またさらに心しんを至いたして七日しちにちを要よう期ごして、 日別にちべつに ¬阿あ弥陀みだ経きょう¼ を誦じゅすること十遍じっぺん、 阿あ0573弥陀みだ仏ぶつを念ねんずること三さん万遍まんべん、 *初しょ夜や・後夜ごやにかの仏ぶつの国こく土どの荘しょう厳ごん等とうの相そうを観想かんそうして、 誠じょう心しんに帰き命みょうすることもつぱら上かみの法ほうのごとくす。

~後ノ時ニ†脱本シ竟已 ヲハ リテ、復更ニ至シテ↠心ヲ要エウ↢期ゴシテ七日ヲ↡、日別ニ誦ジユスルコト↢¬阿弥陀経ヲ¼↡十*遍、念ズルコト↢阿弥陀仏ヲ↡三万*遍、初夜・後夜ニ観 ム↢想 ウシテ彼ノ仏ノ国土ノ荘厳等ノ相ヲ↡、†誠心ニ帰命スルコト一モハラ如クス↢上ノ法ノ↡。

^◆当とう夜やにすなはち見みらく、 *三さん具ぐの磑輪がいりん、 道みちの辺ほとりに独ひとり転てんず。 たちまちに一人いちにんありて、 白しろき駱らく駝だに乗のりて前まえに来きたりて見まみえて勧すすむ。 「師しまさにつとめて決けつ定じょうして往おう生じょうすべし、 退転たいてんをなすことなかれ。 この界さかいは穢え悪あくにして苦く多おおし。 労いたわしく*貪とん楽ぎょうせざれ」 と。 答こたへていはく、 「大おおきに賢者けんじゃの*好心こうしんの視誨じげを蒙こうむれり。 某それがし、 畢ひつ命みょうを期ごとなして、 あへて*懈け慢まんの心しんを生しょうぜず」 と。 云々

~当タウ夜ヤ†ニ即チ見ミラク、三具グノ磑輪ガイリン、道ノ辺ホトリニ独ヒトリ転テンズ。忽 マチニ有リテ↢一人↡、乗ノリテ↢白キ駱ラク駝ダニロダトイフ↡来リテ↠前 ヘニ†見マミエテ勧ススム‡。師シ当ベ ニシ↢†努力ツトメテ決定シテ往生ス↡、莫ナカレ↠作ナスコト↢退転タイテンヲ↡。此ノ界ハ穢悪ニシテ多シ↠苦ク。不ザレト↢労イタハシク貪楽トムゲウセ↡。答ヘテ言ク、大ニ蒙 ブ†レリ↢賢者ケンジヤノ好カウ心ノ視シ誨クヱヲ↡。某ソレガシ畢ヒチ命ヲ為シテ↠期ゴト、†不ト↣敢アヘテ生ゼ↢於懈ケ慢マン之心ヲ↡。云云

^▲第だい二夜にやに見みらく、 阿あ弥陀みだ仏ぶつの身しんは真しん金こん色じきにして、 七宝しっぽう樹じゅの下もと、 金こん蓮れん華げの上うえにましまして坐ざしたまへり。 十僧じっそう囲い繞にょうして、 またおのおの一いちの宝樹ほうじゅの下もとに坐ざせり。 仏樹ぶつじゅの上うえにすなはち天てん衣えありて、 挂かかり繞めぐれり。 面おもてを正ただしくし西にしに向むかへて、 合がっ掌しょうして坐ざして観かんず。

~第二夜ニ見ミラク、阿弥陀仏ノ身 ムハ真金ノ色ニシテ、在マシマシテ↢七宝ノ樹ノ下‡、金蓮華ノ上ニ↡坐シタマヘリ。十僧ソウ囲ヰ遶ネウシテ、亦各 ノ坐セリ↢一ノ宝樹ノ下ニ↡。仏樹ノ上 ヘニ‡乃チ有リテ↢天衣エ↡、挂カカリ繞メグレリ。正タダシクシ↠面ヲ向ヘテ↠西ニ、合掌シテ坐シテ観ズ。

^◆第三だいさん夜やに見みらく、 両ふたつの*幢杆どうかんきはめて大おおきに高たかく顕あらわれて、 幡はた懸かかりて五ご色しきなり。 道どう路ろ縦じゅう横おうにして、 人ひと観みること礙さわりなし。

~第三夜ニ見ラク、両フタツノ幢杆ドウカン極テ大ニ高タカク顕 ハレテ、幡ハタ懸カカリテ五色ナリ。道路ロ縦ジユウ横ワウニシテ、人観ミルコト無シ↠礙サハリ。

^◆すでにこの相そうを得えをはりて、 すなはち休止くしして七日しちにちに至いたら0504ず。

~既ニ得エ↢此ノ相ヲ↡已リテ、即便チ休止クシシテ不ズ↠至ラ↢七日ニ↡。

^◆上じょう来らいのあらゆる*霊相れいそうは、 本心ほんしん、 物もののためにして己こ身しんのためにせず。 すでにこの相そうを蒙こうむれり。 あへて*隠蔵おんぞうせず、 *つつしみてもつて義ぎの後のちに申のべ呈あらわして、 聞きくことを末代まつだいに被こうむらしむ。 願ねがはくは*含霊がんれいのこれを聞きくものをして信しんを生しょうぜしめ、 *有う識しきの覩みるものをして西にしに帰きせしめん。

~上来ノ†所有ル霊レイ相者ハ、本心為ニシテ↠物ノ不ズ↠為ニセ↢己コ身ノ↡。既ニ蒙レリ↢此ノ相ヲ↡。不ズ↢敢アヘテ隠蔵オムザウセ↡、謹ツツシミテ以テ†申ベ↢呈シテ義ノ後ニ↡、被ラシム↢聞クコトヲ於*末代ニ↡。願クハ†使シメム↢含霊ノ聞クモノヲシテ↠之ヲ生ゼシメ↠信ヲ、有識ノ覩ル者ヲシテ西ニ帰セ↡。

^◆この功く徳どくをもつて衆しゅ生じょうに*回施えせす。 ことごとく菩ぼ提だい心しんを発おこして、 慈じ心しんをもつてあひ向むかひ、 仏眼ぶつげんをもつてあひ看み、 菩ぼ提だいまで眷属けんぞくとして真しんの善ぜん知ぢ識しきとなりて、 同おなじく浄じょう国こくに帰きし、 ともに仏道ぶつどうを成じょうぜん。

~以テ↢此ノ功徳ヲ↡廻ヱ↢施セス衆生ニ↡。悉コトゴトク発シテ↢菩提心ヲ↡、慈ジ心ヲモテ相 ヒ向ムカヒ、仏眼ヲモテ相看ミ、菩提マデ眷クヱン属ゾクトシテ作ナリテ↢真ノ善知識ト↡、同ジク帰シ‡↢浄国ニ↡、共トモニ†成ゼム↢仏道ヲ↡。

^◆この義ぎすでに証しょうを請こひて定さだめをはりぬ。 ▼一いっ句く一いち字じ加か減げんすべからず。 写うつさんと欲ほっするものは、 もつぱら経きょう法ぼうのごとくすべし、 知しるべし。

~此ノ義已ニ請コヒテ↠証ヲ定メ竟リヌ。一句一字ジ不ズ↠可ベカラ↢加カ減ゲンス↡。†欲スル↠写ウツサムト者ハ、一モハラ如クスベシ↢経法ノ↡、応シ↠知ル。△

観かん0574経ぎょう正宗しょうしゅう分ぶん散善さんぜん義ぎ 巻かん第だい四し

 

延書の底本は高田派専修寺蔵鎌倉時代刊本ˆ原漢文の底本と同一ˇ。
仁義礼智信 儒教に説く五種の倫理徳目。 五ご常じょうのこと。
具受不具受 五戒のすべてを受けることと、 その一部分を受けること。
具持不具持 戒のすべてをたもつことと、 その一部分をたもつこと。
この義… 十一門の義は、 九品それぞれの文についてみると、 すべてそろっているものと、 そろっていないものとがあるということ。
隠顕 文の表に顕れたものと裏に隠れたもの。 善導ぜんどう大師の隠顕は、 ともに真実の説意で、 親鸞聖人が 「化身土文類」 でいわれるような真仮 (真実・方便) を分別する意味ではない。
先づ挙げ… まず九品各位の名を挙げ、 次にその相を述べ、 終りに文を結ぶ。善導大師は九品のすべてにこの三科があるとする。
有生の類 往生を得る機類。
発心 至し誠じょう心しん・深心じんしん・回え向こう発願心ほつがんしんの三心をおこすこと。
かならず…欲す 親鸞聖人は 「かならず真実心のうちになしたまへるを須もちゐんことを明かさんと欲おもふ」 (信文類訓) と読まれた。
外に…得ざれ 親鸞聖人は 「外に賢善精進の相を現ずることを得ざれ、 内に虚仮を懐いて」 (信文類訓) と読まれた。
貪瞋邪偽奸詐百端 むさぼり、 いかり、 よこしまな心、 いつわりの心が無数にあり、 絶えず起ること。
走り 親鸞聖人は 「走もとめ」 (信文類訓) と読まれた。
おほよそ…真実なるに 親鸞聖人は 「おほよそ施したまふところ趣求をなす。 またみな真実なり」 (信文類訓) と読み、 如来の回施えせされた真実をもちい (受領し) て、 浄土を趣求 (願生) するという意味に転じられた。
施為趣求 衆しゅ生じょうに施しを行う利他 (施為) と、 さとりを求める自利 (趣求) のこと。
不善の…捨つべし 親鸞聖人は 「不善の三業はかならず真実心のうちに捨てたまへるを須もちゐよ」 (信文類訓) と読まれた。
またもし善の…名づく 親鸞聖人は 「またもし善の三業を起さば、 かならず真実心のうちになしたまへるを須ゐて、 内外明闇を簡ばず、 みな真実を須ゐるがゆゑに至誠心と名づく」 (信文類訓) と読まれた。
正習の二障 正しょう使じと習じっ気けのさわり。
如是如是 そのとおりそのとおり。
専注奉行 心を専一にして行 (念仏) を修すること。
不相応の教 仏の意にかなわない教え。
処別 場所が異なっていること。
対機別 教えの対象となる人の資質や能力が異なっていること。
機に備ふ 教えの対象となる人の資質や能力にあわせる。
地前の菩薩 初しょ地じの位以前の菩薩。 菩薩五十二位の修道階位のうち十地じゅうじの階位以前の十信じっしん・十住じゅうじゅう・十行じゅうぎょう・十じゅう回え向こうの四十位を指していう。 →菩ぼ薩さつ
初地以上十地以来 第一歓かん喜地ぎじから第十法雲ほううん地じまでの十地の菩薩。 →菩ぼ薩さつ
十行 ここでは十善じゅうぜんを修し行うことを指して十行という。
舌相を出して 仏の説くところが虚こ妄もうでないという証しょう誠じょうの意を示す。
人に就きて… →就人じゅにん立信りっしん
行に就きて… →就じゅ行ぎょう立信りっしん
往生経 ¬大経¼ ¬観経¼ ¬小経¼ を指す。
礼誦等 五正行ごしょうぎょうのうちの称名以外の行ぎょう業ごう。 読誦どくじゅ・観かん察ざつ・礼拝らいはい・讃嘆さんだん供く養ようの助業じょごうをいう。
世出世の善根 世間の善 (世福せふく) と出世間の善 (戒かい福ふく・行福ぎょうふく) のこと。 →三福さんぷく
かならず…想をなすべし 親鸞聖人は 「かならず決定して真実心のうちに回向したまへる願を須もちゐて得生の想をなせ」 (信文類訓) と読まれた。
得生の想 かならず浄土に往生できるという想い。
道より落ちて 白道より退転して。 「道に落ちて」 と読めば、 悪道に落ちるという意になる。
有縁の要行 自分の素質能力にかなった肝要な方法。
凡・聖 凡ぼん夫ぶ、 聖者。
空曠のはるかなる処 なにもなくてどこまでも広がっている場所。
むしろ 原漢文は 「寧」 の字。 親鸞聖人は 「やすく」 (信文類訓) と読まれた。
空迥の沢 広々とした野原のこと。
微 かすか。
妄りに…喩ふ 親鸞聖人は 「妄りに見解をもってたがひにあひ惑乱し、 およびみづから罪を造りて退失すと説くに喩ふるなり」 (信文類訓) と読まれた。
行として… 無む行ぎょう不ふ成じょう
簡ぶ 区別する。
持 行善のこと。
慈下の行 下しもを慈しむ行為。
大心大行 大乗の心、 大乗の行。
修行六念 六念ろくねんの行を修習すること。
前賢後聖 前世 (過去) の賢者や後世 (未来) の尊い聖者・菩薩たち。
最後身十地の菩薩 等とう正しょう覚がくの位の菩薩。
三祇の劫 三大阿僧祇劫のこと。 菩薩が修行して仏になるまでに経なければならないというきわめて長い時間をいう。
潅頂の位 菩薩の第十地の位。 菩薩が第十地に入るとき、 諸仏がその頂に甘かん露ろ (香水) を潅いで法王の職を授けるしるしとするところから潅頂という。
大地微塵 大地を微塵 (物質の最小単位) にくだいたほどの数という意。
時節の延促 時間の長短。
上の二 慈じ心しん不殺ふせつと読誦どくじゅ大だい乗じょう。
下の二 読誦大乗と修行六念。
人の皮を着たる畜生 →補註8
所帰の国を… 帰するところの浄土を定めること。
凡聖明闇 凡ぼん夫ぶと聖者、 智者と愚者のこと。
所帰 西方の浄土のこと。
本所修の業 往生する以前に修めた善根ぜんごん功く徳どく。
他方の得益 極楽以外の世界で得る利り益やくのこと。
延時の得忍 後の時に無む生しょう法忍ぼうにんを得ることを指す。
本所修 本所修の業のこと。 往生する以前に修めた善根ぜんごん功く徳どく。
霊儀 (仏聖者来迎の) 尊いありさま。
後益 往生後に得る利益。
上行上根の人 高度の行を修める根こん機きのすぐれた人。
五門 五ご念門ねんもんのこと。
六塵を出づ 迷いの境界を離れ出る。 →六塵ろくじん
無為法性の身 すべての限定を超えたさとりの身。
去住 ゆくもとどまるもの意。
内有色外観色 内身の貪むさぼりを除くために、 外界の不浄を観じ内身の貪りの心を離れる禅定ぜんじょう。 八はち解げ脱だつの第一。
内無色外観色 内身への貪りはないが、 さらに外界の不浄を観じて、 貪りの心を捨てることを一層堅固にする禅定。 八解脱の第二。
不浄相 不浄相を除いて浄色を観じ、 貪りの心を離れる禅定で、 普通は浄解脱という。 八解脱の第三。
四空 無む色しき界かいの四種の禅定。 空くう無む辺処へんしょ定じょう・識しき無む辺処へんしょ定じょう・無む所しょ有う処しょ定じょう・非ひ想そう非非ひひ想処そうしょ定じょうのこと。
滅尽 滅尽定。 心のはたらきをすべて滅し尽した禅ぜん定じょう。
中行中根の人 中度の行を修める根こん機きの中程度の人。
小真 小乗のさとり。
往生の善知識・善人・智者 往生浄土を勧める善ぜん知ぢ識しき。
十二部 →十じゅう二部にぶ経きょう
心重きによるがゆゑに 心が落ち着き、 統一されているので。
諸部 ¬大経¼ ¬小経¼ およびその他諸々の大乗経を指す。
百法の位 百ひゃっ法ぽう明みょう門もんの位。
僧物 →僧そう祗ぎ物もつ。
善悪来迎 下品中生者は臨終に地獄の苦相が現れ、 次いで聖者の来迎があるので、 善 (楽) 悪 (苦) 来迎という。
酬報の劫… 悪業の報いを受ける時がきわまりないこと。
抑止門 抑止はおさえとどめること。 謗法・五逆は重罪であるから、 衆しゅ生じょうがこれを犯さないようにおさえとどめて説かれた法門。
歴劫周慞 幾劫にもわたって苦しみうろたえること。
経にのたまはく ¬悲華ひけ経きょう¼ ¬涅ね槃はん経ぎょう¼ ¬報恩ほうおん経ぎょう¼ および ¬観仏かんぶつ経きょう¼ からの取意の文とみられる。
三禅に… 三禅の楽
現益 現前に受ける利り益やく。
勝心 菩ぼ提だい心しんのこと。
下行下根の人 悪を行う根機の劣った人。 →根こん機き
偸僧 僧そう祇ぎ物もつを盗むこと。
謗正法 →誹ひ謗ほう正しょう法ぼう
韋提の致請 韋い提だい希けの懇請こんせいのこと。
無生の益 無生法忍むしょうぼうにんの利益。
無上の心 無む上じょう菩ぼ提だい心しん。
尊記 釈尊による往生の保証。
厭苦の縁 序文じょぶんの発ほっ起き序じょの一段。 韋提希が苦悩の穢土えどを厭う因縁いんねん。
希奇の益 すぐれた利り益やく。
餐を蒙る (教えを) 受け入れる。
王宮の流通 仏が王舎おうしゃ城じょう宮ぐで阿あ難なんと韋い提だい希けのために説法した会座での付属のこと。
耆闍の流通 阿難が耆闍崛ぎしゃくっ山せんの大衆のために再説した会座での付属のこと。
因円かに果満ず 成仏の因いん果がが満足する。
仏の本願に望むるに意 「仏の本願の意を望まんには」 と読む説もある。 この場合の 「意」 は本願に属すが、 本文の場合は釈尊の意となる。
能請能伝 法を請うものと、 法を伝えるもの。 ここでは、 能請は韋い提だい希け、 能伝は阿あ難なんを指す。
耆闍会 耆闍分。 阿あ難なんが耆ぎ闍崛山しゃくっせんの大衆のために王宮での説法を再説した会座。
転変無方 自由自在で定まりのないこと。
隠顕 ここでは、 人に応じて仏のすがたが隠れたり現れたりするという意。
知識 ここでは同行、 法友の意。
義門 ¬観経¼ の法義を明らかに領りょう解げするための教義の分類のこと。
玄義の科文 奥深い教義についての科文、 科段のこと。 また 「玄義・科文」 と読んで、 「玄義分」 と 「文義分」 (序分義・定善義・散善義) のこととする説もある。
初夜後夜 初夜は午後八時頃、 後夜は午前四時頃。 両者をあわせて、夜を通じてというほどの意。
三具の磑輪 三つの石臼。 釈尊の転法輪てんぽうりんの相 (三転法輪)、 定じょう散さん・念仏・来迎らいこうの三さん、 弥陀の身口意しんくいの三業さんごう、 至誠しじょう心しん・深心じんしん・回え向こう発願心ほつがんしんの三心などに当てる説がある。
好心の視誨 好意のこもった教え。 好意ある教訓。
つつしみて… (上の霊相のことは) 謹んで ¬観経疏¼ の末尾に書き添えて、 末代の者にまで聞かせたい。
底本は◎高田派専修寺蔵鎌倉時代刊本ˆただし訓は○浄聖全三巻の宗祖加点本と全同ではなく大幅に標準化されているため、 相違を†、 加を‡、 減を灰で示したˇ。 Ⓐ大谷大学蔵鎌倉時代刊本、 Ⓑ龍谷大学蔵(写字台旧蔵)室町時代刊本、 Ⓒ本派本願寺蔵版¬七祖聖教¼所収本 と対校。 ª全部対校º 辯→Ⓒ辨
弁→Ⓒ辨
捉→Ⓒ投
受→Ⓒ授
烏→Ⓒ焉
雖→◎難
遍→Ⓒ徧
玄→Ⓐ言
末→Ⓐ未
者→○ヲ者バ
○スルコト
者→○者バ
廻シ→○廻メグラシ
有リテ↢人等↡、三福倶ニ不ル↠行ゼ者ヲ→○有↢人等トウノ三福倶トモニ不ル↠行ゼ者 ノ↡、
類→○類ルイ
異ナルコト→○異イ
異ナルコト→○異
生ゼ→○生レ
華開→○華開ケテ
モ→○ニ
フレバ者→○ウレ者バ
広開シテ顕出ス→○広ク開キ顕シテ出ス
スル→○セム
○ニ
為ス→○為スル
欲ス→○欲オボス
所修ノ→○ニ所 ロノ↠修シユスル
須クキコトヲ↢…作ス↡→○須モチヰムコトヲ↢…作ナシ下シヲ↡
不レ↠得↧…現ジ↢…↡…懐クコトヲ↦…↥→○不レ↠得エ↣…現ズルコトヲ↢…↡、…懐イダケレバナリ↢…↡
ク→○シ
○事ジ
ジキハ…、→○ジ…。
シ→○ス
。→○、
不…也→○不ザル…也ナリ
作ス…者ハ→○作ナサ…者バ
走リ→○走モトメ
スコト→○シテ
スル→○ナル
欲セバ↧…求メムト↞生ズルコトヲ↢…↡者→○欲ホセム↧…求↦生セント…↥者 ノハ
不可→○不ザル↠可カナハ
由リテナリ↧…作シタマヒ、…真実ナルニ↥→○由ヨリテナリ↧…作ナシ下シニ↥。…真実ナリ
乃チ至ルマデモ↢…ニ↡→○乃至…
ノ所修→○ニ所 ロ↠修シユスル
所↢施為趣求シタマフ↡→○所 ロ↠施セシ玉為ナス↢趣シユ求グヲ↡
シタマフ→○スル
ス…。→○シ…、
○ベシ
ズハ…者→○ザル…者ハ
敬ミテ→○敬ウヤマヒテ
レ…也→○ル…也ナリ
ヲ→○ニ
シテ→○スルコト
須クシ↢…捨ツ↡。→○須モチヰ↢…捨ステ下ヘルヲ↡、
サバ…者→○サ…者バ
須クシ↢…作ス↡。→○須モチヰテ↢…作ナシ下ヘルヲ↡、
須クシ↢真実ナル↡。故ニ→○須モチヰルガ↢真実ヲ↡故ニ
深ク信ズル之→○深ジム信之ノ
○ナリ
常ニ没シ常ニ流転シテ→○常没モチ常流ル転シテ
ハ→○ヲモテ
ト→○コトヲ
信ズ↣…証↢勧シタマフト…凡夫…得ト↟…→○信ズ↧…証↢勧シタマフ…凡夫ヲ↡、…得ト↞…
ギ→○イデ
依行シ→○依ヨリ行ジテ
ケ→○ク
ズル者ハ→○ズレ者バ
満↢足シタマヘル大悲ヲ↡→○満マン足大悲ヒノ
ナリ→○ニ
由リテ↧有リテ↢…↡未ダルニ↞除コラ、果願未ズダ↠円カナラ。→○由ヨリテ↠有ルニ↢…↡未ズ ダ↠除コラ↢果願↡。未ザ ダルコト↠円カナラ、
スレドモ→○ストモ
ヘ→○ヒヌレ
レバ…者→○レ…者バ
汝等→○汝等 ナムヂ
↢…不如是ト↡→○↣…不ズト↢如是カクノゴトクナラ↡
同ズ→○同ジ
所有ル→○所有ノ
ナレバ→○ハ
不レ↧問ヒテ↢…ニ↡、定メ↦…↥→○不ズ↠問トハ↢…ヲ↡、定ム↢…↡
ハ→○ヲバ
○テ
トイフ者→○ト者イハ
○シテ
処スルコト→○処トコロ
ハバ…者→○ハ…者バ
来リテ→○来シ
妨難シ、証シテ→○妨コノムデ難ナン証シテ
フ→○ハム
ハバ…者→○ハ…者バ
ルニ→○モ
フ→○ヒシ
説教ハ→○説キ下コト↠教ヲ
不同ナリ→○不ズ↠同ジカラ
○ハ
汝等→○汝等ナムダチラ
フトモ…者→○ハ…者バ
未ズダ→○未ジ ダ
由ルガ↫…了義ニシテ、不ルニ↪…所レ↩破壊セ↨故ナリト→○由テ↢…了義ナルニ↡、不ルガ↧…所ラレ↦破壊ハヱセ↥故ニ
云ク、…生ズトイフ↢…↡者→○云ノ下コト↧、…生ルト↧…↥者ハ
スレバ→○シテ
ニシテ→○ナリ
ノ↡之→○之ノ↡
ナラバ者→○ナラ者バ
トイフ…者→○ト…者イハ
ルコトヲ→○ラムト
如↫似 ゴト キ前仏制↢断シタマヒ…↡、…名ケタマフ↪十善・十行ニシテ随↩順スト…↨、→○如↣似 ゴト ク前仏ノ制セイ↢断ダンシ下ガ…↡、…名ク↢十善・十行ト↡、随↢順ス…↡。
犯サ→○犯ボムセ
有ラムニ↢後仏出世シタマフコト↡→○有マシマシテ↢後仏↡出デテ↠世ニ
メタマフ→○ム
指↢勧シ→○指サシ↢勧スヽメ
スマデ→○シテ
○シ
捨命→○捨テヽ↠命ヲ
生ズ→○生ル
ハバ…者→○フ…者ハ
説キタマフ。…/…勧メタマヒ↧一切ノ凡夫…得ト↦往生ヲ↥、→○説ク↧…/…勧メテ↢一切ノ凡夫ヲ↡…得ウト↦往生ヲ↥。
云フハ↱…讃ジタマフト↫…、勧↪励シタマフヲ衆生称念スレバ必ズ得ト↩往生ヲ↨→○云ク、…讃ホメ下フ↧…勧クワム↢励レイシテ衆生ヲ↡称念スレバ必ズ得ウト↦往生ヲ↥
ル→○ラム
キタマフ…。→○キテ…、
ルマデ→○リテ
ハ→○ヲバ
トイフ…者→○ト…者ハ
依リテ↢往生経ノ行ニ↡行ズル者→○依ヨリテ↢往生ノ経ニ↡行ズル↠行ヲ者 ノ
シ…、→○ス…。
専ラ礼シ↢…↡→○専↢礼シ…↡
専ラ念ジテ↢…↡→○専↢念シテ↢…↡
者ハ→○者ヲ
○バ
ノ→○ハ
ハ→○ヲバ
スレバ→○スルハ
ズレバ→○ズルハ
者イハ
セルト→○シテ
深信ノ心中→○深信心ノ中
廻向発願シテ願ズル↠生ゼムト者ハ→○廻向発願願生ト者イハ
深信セル→○深ク信ズル
ミ→○ムデ
○ト
得↧…生ズルコトヲ↦…↥。…失スル↢…↡→○得↧…生ジ↢…↡、…失ウシナウコトヲ↦…↥
スレバ→○シテ
道ヨリ→○道 チニ
等→○等ラ
ヲモテ→○シテ
得ム→○得ルヤ
ル→○ツ
ヅレバ…者→○ヅル…者ハ
レバ…者→○ルト…者ハ
メヨ→○ムベシ
乃チ→○乃イマシ
将テ↠非ザルヲ↢有縁之要行ニ↡→○将モテ↧非 ラザル↢有縁之要エウニ↡行ヲ↥
<
ヒテ…而→○フ…而テ
スレバ…者→○スル…者ハ
欲セ→○欲オモハ
乃チ至ルマデ↢仏果ニ↡→○乃至仏果
無ク↠礙→○無礙ゲニ
得ム→○得ウベシ
欲セバ…者→○欲オモハ…者バ
レ→○ルベシ
得レバ…也→○得ウ…也
サク→○ス
譬喩→○譬喩タトヒ
ニ見ル↠有ルヲ↢…↡→○ヲ見レバ有リ↢…↡
ルニ→○リテ
交リ過ギ→○交ケウマジハル過クワシ
火焔→○火ノ焔ホノヲ
○ノミ
○セムコト
直→○直ヂキ
。→○ラク、
ルモ→○テ
スル→○セム
漸漸ニ→○漸漸ヤウヤク
去ユカム→○去サラム
堕セムト→○堕オチムコトヲ
当リテ↠時ニ→○当時ノ
ラバ→○ルトモ
セム→○ナム
住マラバ→○住ヂユストモ
去カバ→○去クトモ
不…者→○不ザレ…者バ
カム→○キナム
東ノ岸→○東岸ガム
仁者 ナンヂ →○仁者ナンダチ
住マラ→○住セ
西ノ岸→○西岸
遣シ→○遣ヤリ
正↢当ニシテ…ヲ↡→○正シク当テ↢…ニ↡
東ノ岸ニ→○東岸ノ
ニシテ→○ナリ、
…。→○シテ…、
スル→○セム
○ヲ
廻顧セ→○廻メグリカヘリ顧カヘリミ
ル…。→○レテ…、
セバ…者→○セ…者バ
水波→○水ノ波ナミ
廻シ→○廻メグラシ
遣ス→○遣ヤル
喩フ↧…説キテ↢…見解ヲ↡…退失スルニ↥→○喩フ↣…説トクニ↢…↡。…退失スト
ヨリ→○ニ
↣…指シテ向ハシメタマフコトヲ↢…↡→○↣…指サシ↢向ハシメタマフコトヲ…↡
リテ→○ル
ク→○ケレバ
所修→○所↠修スル
廻↢入シテ…↡→○廻カヘリテ入リテ↢…↡
名ク↢廻向ト↡→○名ケテ廻向ト云
ハ→○コト
ハ…者→○…者ハ
カラム→○ケム
明ス↠簡ブコトヲ↣機ノ堪ヘタルヲ↢能ク…修行スルニ↡→○明ス↧簡エラビ↢機キノ堪能カンノウヲ↡…修行スルコトヲ↥
慈心不殺ヲ→○慈心シテ不ザルコトヲ↠殺セチセ
思↢念シテ方便ヲ↡→○思シ念方便
キテ…→○ク…、
初→○初ハジメノ
・→○ト
教ヘテ↠他ヲ不ラシムルガ↠殺セ→○教フルガ↢他タニ不殺ヲ↡
ケ…、→○ク…。
スレバ者→○セ者
レリ→○リテ
此→○此ノ
執ルコト→○執シフシテ
持ツヲ↟戒ヲ→○持戒ヲ↡
セバ者→○セ者バ
サバ…者→○ス…者ハ
念ズ↢阿弥陀仏ノ口業ノ功徳・身業ノ功徳・意業ノ功徳ヲ↡→○念ズルナリ↢阿弥陀仏ヲ↡。…アリ
内→○内ナイ
等→○等ラ
セ→○シナ
須クシ↧…作ナス↦仰ギテ学シ↢前賢・後聖ヲ↡、…意ヲ↥→○須ベ クシ↫…作ナス↪仰ガウ↩学 クスルコトヲ前賢ゼムケン・後聖ノ、…意コヽロヲ↨
乃チ至ルマデ↢今日ニ↡→○乃至今日マデ↡
ス。→○シ、
増マス多ク→○増ゾウ多ニ
不ル↠勝タヘ↢心驚キテ悲歎スルニ↡→○不ズシテ↠勝タヘ↠心ニ驚オドロキテ悲ヒ歎タンスル
フコト→○フル
シ…。→○ク…、
者→○者バ
スレ→○セ
スコト→○スル
明ス↢…見レバ乗ジ↠台ニ従フコトヲ↟…→○明ス↧…見テ↢乗台ヲ↡従シタガフコトヲ↞…
得益ノ不同→○得ルコト↠益ヲ不同ナルコト
ニ→○ハ
シ→○スコト
明ス↧受法不定ニシテ、…不ルコトヲ↞…→○明ス↢受法不定ヲ↡、…不ズ↠…
聴↧聞ス…皆空ニシテ…不二ナリト↥→○聴チヤウ↢聞ス…皆空ヲ↡。…不二ナリ
明ス↧…信ジ↢…因果ヲ↡、…不ルコトヲ↞生ゼ↢…↡→○明ス↣…信ズルコトヲ↢…因果ヲ↡、…不↠生ゼ↢…↡
持シ→○持モチ
シタマフ→○スル
不ルコトヲ↟久シカラ→○不久クヲ↡
ベタマフ→○ブル
タマフガ…故ニ→○テ…故コトサラニ
ク→○カン
授手ト、→○授サヅケ↠手ヲ
↧…授手シタマフコトヲ↥→○↧…授ケタマフコトヲ↞手ヲ
已ニ身→○己コ身
去時→○去ル時
得益ノ→○得ルコト↠益ヲ
還タ→○還リテ
得テ↢眼開ケテ聞クコトヲ↟法ヲ→○得テ↢眼開ヲ↡聞キキ↠法ヲ
明ス↣逕ルコト↠時ヲ七日ニシテ、…得ルコトヲ↢…↡→○明ス↧逕ヘテ↢時ニ七日ヲ↡、…得ルコトヲ↦…↥
不ズ↠指スニ→○不ズ↠指ササ
歴↢供スル…↡→○歴ヘテ↢供グスル…↡
↢延時ノ得忍ヲ↡→○↢延ノベテ↠時ヲ得ルコトヲ↟忍ヲ↡
サバ…者→○セ…者バ
リタマフ→○ル
発シテ↢一念ヲ↡…、楽フ↧…度セムト↦衆生ヲ↥→○発ス↫一念…、楽フコトヲ↪…度セムト↩衆生ヲ↨
還リ↢入リテ…↡→○還カへリテ入リテ↢…↡
シタマフト、→○シタマフ
授手シタマフコトヲ↡→○授サヅクルコトヲ↟手ヲ
述ブル→○述ジユツスル
恐ル↠→○恐ラクハ
ル→○ラム
フ→○ヒ下フ
生ズルコトヲ→○生レムト
犯スコト→○犯ボン
設モシ→○設タトヒ
終時ニ→○終ル時
ゼリ→○ズ
ハ→○ノ
多衆ノ苦、…等ヲ↡→○多ノ衆苦ヲ↡、…等ナリ
仰ガレ→○仰ガウシテ
ニシテ→○ナリ
讃ジ→○讃ホメ
フ↠離ルト↢衆苦ヲ↡→○フ↢離衆苦ト↡
見レバ↠身ヲ→○見レバ身ミハ
シ→○セリ
明ス↧…低タルルコト↠頭ヲ…在ルコトヲ↦…↥→○明ス↣…低テイ頭ヅスルコトハ…在ルコトヲ↢…↡
尋タチマチ→○尋ツイデ
也→○ニ也
ヒ→○フ
一→○一ツ
成ズ→○成ル
リハ↢「…者」↡→○リ↢「…」↡者ハ
犯スコト→○犯ボム
乃チ至ルマデモ↢軽罪ニ↡→○乃至軽罪ザイマデ
犯ス→○犯スル
失→○失トガ
終時ニ→○終 ハル時
シタマフト、→○シ
疑フコト→○疑 ヒ
見ルニ、…坐ス↢…↡→○見ル↣…坐スコトヲ↢…↡
レバ→○リテ
リテ→○レバ
「華既敷已」↡下→○「華既敷キフ」↡已下
調ホリ柔善ニシテ→○調テウトヽノヲリ 柔ニウヤハラカナリニシテ善ク
遇↢逢アフ→○遇アヒ↢逢アフ
ト→○ヲ
ヲモテ→○ニ
メ→○ム
ル→○リ下
ノ→○ニ
フ→○ウル
リハ↢「…者」↡→○リ↢「…」↡者ハ
簡機ニ、→○簡ブニ↠機キヲ
挙↢出スル→○挙アゲ↢出ス
重テ牒シテ↢→○重↢牒テウシテタヽム 
転ジテ↠教ヲ→○転テンジテ教ヘテ
ナル→○スル
スルニハ→○スレバ
者→○ニ者ハ
多→○多クノ
ナレバ→○ナリ
住ム→○住ヂユセシム
終時ノ→○終ル時
ト→○シ
述ベ→○述ジユツシ
フトノタマヒテ…→○フト云…、
望ムレバ↢仏ノ願意ニ↡者→○望ノゾマムニ↢仏願ノ意ヲ↡者ハ
同ジカラ→○同ゼ
…。将ニ→○ルヲ…将モテ
尋スナハチ→○尋ツイデスナハチ
↣…念仏ノミ独リ…↢…↡→○↧…念ジテ↢仏独ヒトリヲ↡…↦…↥
スルモ→○シテ
去ク→○去サル
兼ネ↢造リ→○兼カネテ造ツクリテ↢
諸ノ悪心ヲモテ自ラ荘厳スト→○諸悪心自ジ荘厳ト
終時→○終ル時
リハ↢「…者」↡→○リ↢「…」↡者ハ
ト→○ノ
総ジテ結シテ↢→○総↢結シテ
ズトイフ→○ザル
ハ→○ニ
明ス↧…非ズ↢因トシテ不ルハ↟…、…不ラムトイフコトヲ↞苦ナラ→○明ス↧…非アラザルコトヲ↦因トシテ不ザルニ↞…。…不ザラム↠苦ナラ
酬報→○酬コタウル↠報ヲ
セル→○スル
セム→○ス
クコト→○ケル
極重ナリ→○極テ重シ
歴劫→○歴ヘテ劫ヲ
シテ→○ス、
ル→○ラム
止トド→○止ト
ヘリ→○フ
ク→○ケル
ハ→○ヲ
止トド→○止ヤ
サ→○セ
シメム→○シム
得→○得エシム
失念スト→○失シツスト念ヲ
転ジテ↠教ヲ→○転テンジテ教ヘテ
明ス↣去時ノ遅疾、直ニ到ルコトヲ↢…↡→○明ス↤去時遅↣オソキ疾トキヲ直タヾチニ到イタル↢…↡
ベタマフ→○ブル
終時ニ→○終オハル時
リ→○ル
遇フ↣…善知識ノ…称セシムルニ↢…↡→○遇ハン↢…善知識ニ↡ …称スルニ↢…↡
致請ニシテ→○致イタシテ↠請ヲ
雖モ↧有リテ↢定散両門↡有リト↞異ナルコト→○雖 ドモ↠有リト↢定散両門↡有ルコト↟異
獲ル→○獲エン
明ス↢…聴クコトヲ↟…。/…。/…発ス↢…↡→○明ス↪…聴ク↠…、/…、/…発スコトヲ↩…↨
空→○空ソラ
決スレバ↠志ヲ→○決クヱチ志シシテ
シタマヘバ→○スニ
成リ↠経ト→○成ズレバ↠経ヲ
ル…。→○リテ…、
クモノヲシテ→○キテ
ス…。→○サバ…、
由ヨシ→○由ユヘ
双ベ↢標シ→○双ナラベテ標シテ↢
問→○問モン
ニ→○ヲ
顕勝シテ→○顕シテ↠勝ヲ
セシムル→○スル
明ス↣…挙グルコトヲ↢…行ズル↠教ヲ之機ヲ↡→○明ス↧…挙グル↢…行ズルコトヲ↟教ヲ之機ヲ↥
明ス↧比校顕勝シテ、但聞クスラ↢三身之号ヲ↡…不ラムヤトイフコトヲ↞獲…也→○明ス↢比ヒ校ケウシテ顕スコトヲ↟勝ヲ。但シ聞クニ↢三身之号ナヲ↡…不ザラム↠獲…也ヤ
指↢讃スル→○指サシ↢讃サンズル
念仏スル→○念ズル仏ヲ
念仏スル→○念ズル仏ヲ
リテ→○レバ
捨命シテ→○捨ステヽ命ヲ
セシメタマフ→○セム
ムルニ→○マムニハ
本願ニ↡、意→○本願ノ意ヲ↡
○ル
遇マ餐シテ→○遇アウテ↠餐サンナムスルニ
勝タフル→○勝タユル
逢→○逢マウア
生ゼ↡。是ヲ→○生ゼ↟是ヲ。
於テ↠是ニ→○於ニ↠是コヽ
闚ハ→○闚ミ
於テ↠時ニ→○於ニ↠時
不ルハ→○不ズト云コト
ナレバ→○ナリ
シ…→○ス…。
ス…。→○シテ…
造イタス↠心ヲ→○造ザウ心ス
南↢無シ帰↣命シタテマツル→○南無シテ帰↢命シ上ル
欲ス→○欲オモフ
於テ→○於シテ
シメタマヘ→○ン
結シ→○結ムスビ
リテ、→○リヌ。
誦スルコト↢¬阿弥陀経ヲ¼↡三遍→○誦ジユシ↢¬阿弥陀経¼三遍ヲ↡
念ズルコト↢阿弥陀仏ヲ↡三万遍→○念ジ↢阿弥陀仏三万遍ヲ↡
見ル↢…空中ニ、…顕現スルヲ↡→○見ルニ↢…空中ヲ↡、…顕現ス
観ズ→○観ミル
於ココニ即チ→○於則スナハチ
一→○一 ツ
玄義ノ科文ヲ↡。→○玄グヱン義ヲ↡。科文クワモム
リテ→○ルニ
脱本シ竟已 ヲハ リテ、→○脱ダツセムコトヲ本 ムヲ。竟已 ツイ ニ
誠心ニ…如クス↢…↡→○誠ジヤウズ↣心ニ…如ク↢…↡
ニ→○マタ
見マミエ→○見ミ
○ラク
努力ツトメテ→○努力ユメユメ
レリ→○リヌ
不ズト→○不ジ
申ベ↢呈シテ義ノ後ニ↡、被ラシム↢聞クコトヲ…↡→○申ノベ呈アラハス、義ヲモテ後 チニ被レム↠聞キカ↢…↡
使メム↢含霊ノ聞クモノヲシテ↠之ヲ生ゼシメ↠…覩ル者ヲシテ…帰セ↡→○使シメム↢含霊ヲシテ聞キキテ↠之ヲ生ゼ↟…覩ミル者ハ…帰セシメム
成ゼム→○成ナラム
欲スル→○欲オモハム