*選択本願念仏集
選択本願念仏集 「行文類」 引用箇所や ¬本山蔵版本¼ では、 題号の下に 「源空集」 の撰号がある。
◎標宗
▼南無阿弥陀仏 ▽往生の業には、 念仏を*先となす。
先 宗要、 肝要、 かなめの意。 ¬往生院本¼ ¬廬山寺本¼ 等は 「先」 となっているが、 親鸞聖人への伝授本は 「本」 となっていた。 「本」 は根本最要の意で、 「先」 と同意。
◎南無阿弥陀仏 往生之業念仏為↠*本
◎ 原漢文の底本は本派本願寺蔵版。 盧山寺蔵草本、 往生院蔵元久元年写本、 法然院蔵延応元年刊本、 龍谷大学蔵吉野時代刊本、 大派依用十行本と対校されている。
本 他本では 「先」。
◎二門章
【1】 道綽禅師、 *聖道・*浄土の二門を立てて、 聖道を捨ててまさしく浄土に帰する文。
道綽禅師、立↢聖道・浄土二門↡、而捨↢聖道↡正帰↢浄土↡之文
◎二門章 ○引文
1.安楽集
¬*安楽集¼ の上にいはく、
¬安楽集¼上云。
「▲問ひていはく、 一切衆生はみな*仏性あり。 *遠劫よりこのかた多仏に値ひたてまつるべし。 なにによりてか、 いまに至るまでなほみづから*生死に*輪廻して*火宅を出でざるや。
遠劫 遠く久しい昔。
「問曰。一切衆生皆有↢仏性↡、遠劫以来応↠値↢多仏↡。何因至↠今、仍自輪↢迴生死↡不↠出↢火宅↡。
▲答へていはく、 大乗の聖教によらば、 まことに二種の勝法を得てもつて生死を*排はざるによる。 ここをもつて火宅を出でず。 何者をか二となす。 一にはいはく聖道、 二にはいはく往生浄土なり。 それ聖道の一種は、 今の時証しがたし。 ▽一には大聖 (釈尊) を去れること遙遠なるによる。 ▽二には*理は深く解は微なるによる。
排はざる 排除しない。
理は深く解は微なる 教理は深遠であるのに、 衆生の理解する能力はとぼしい。
答曰。依↢大乗聖教↡、良由↠不↧得↢二種勝法↡以排↦生死↥。是以不↠出↢火宅↡。何者為↠二。一謂聖道、二謂往生浄土。其聖道一種今時難↠証。一由↧去↢大聖↡遥遠↥、二由↢理解微↡。
▲このゆゑに ¬*大集月蔵経¼ にのたまはく、 ªわが*末法の時のうちの億々の衆生、 行を起し道を修せんに、 いまだ一人として得るものあらじº と。 当今は末法、 これ*五濁悪世なり。 ただ浄土の一門のみありて通入すべき路なり。
是故大集月蔵経云。我末法時中億億衆生、起↠行修↠道、未↠有↢一人得者↡。当今末法*現是五濁悪世、唯有↢浄土一門↡、可↢通入↡路。
現 他本では欠く。
▲このゆゑに*¬大経¼ にのたまはく、 ªもし衆生ありてたとひ一生悪を造れども、 命終の時に臨みて、 十念相続してわが名字を称せんに、 もし生ぜずといはば、 正覚を取らじº と。
大経にのたまはく… 道綽禅師が ¬大経¼ の第十八願の文意と ¬観経¼ 下下品の文意とを合せられた本願取意の文。
是故大経云。若有↢衆生↡、縦令一生造↠悪、臨↢命終時↡、十念相続、称↢我名字↡、若不↠生者、不↠取↢正覚↡。
▲また一切衆生はすべてみづから量らず。 もし大乗によらば、 *真如*実相*第一義空、 かつていまだ心を措かず。 もし小乗を論ぜば、 *見諦修道に修入し、 乃至、 *那含・*羅漢、 *五下を断じ*五上を除くこと、 道俗を問ふことなく、 いまだその分あらず。 たとひ人天の果報あれども、 みな*五戒・*十善のためによくこの報を招く。 しかるを持得するものは、 はなはだ希なり。 もし起悪造罪を論ぜば、 なんぞ暴き風*駃き雨に異ならん。 ここをもつて諸仏の大慈、 勧めて浄土に帰せしめたまふ。 たとひ一形悪を造れども、 ただよく意を繋けて専精につねによく念仏せば、 一切の諸障自然に消除して、 さだめて往生することを得。 なんぞ思量せずしてすべて去く心なきや」 と。
大経にのたまはく… 道綽禅師が ¬大経¼ の第十八願の文意と ¬観経¼ 下下品の文意とを合せられた本願取意の文。
見諦修道 声聞乗の修道階位である見道 (見諦)・修道・無学道の三道のうちの前二のこと。 見道は四諦の道理を明瞭に観察する段階、 修道はさらにそれを繰り返して修習してゆく段階をいう。
那含羅漢 阿那含果、
阿羅漢果のこと。 →
四果
五下 三界のうち最下の欲界に衆生をつなぎとどめる五種の煩悩。 貪欲・瞋恚・身見・戒取・疑をいう。
五上 三界のうち色界、 無色界に衆生をつなぎとどめる五種の煩悩。 無明・憍慢・掉挙・色染・無色染をいう。
駃 異本には 「駛」 とある。
又復一切衆生、都不↢自量↡。若拠↢大乗↡、真如実相第一義空、曾未↠措↠心。若論↢小乗↡、修↢入見諦修道↡、乃至那含・羅漢、断↢五下↡除↢五上↡、無↠問↢道俗↡、未↠有↢其分↡。縦有↢人天果報↡、皆為↢五戒・十善↡、能招↢此報↡。然持得者甚希。若論↢起悪造罪↡、何異↢暴風駃雨↡。是以諸仏大慈、勧帰↢浄土↡。縦使一形造↠悪、但能繋↠意、専精常能念仏、一切諸障自然消除、定得↢往生↡。何不↢思量↡、都無↢去心↡也。」
◎二門章 ○私釈
わたくしにいはく、 ひそかにはかりみれば、 それ立教の多少、 宗に随ひて不同なり。
私云。窃計、夫立教多少、随↠宗不同。
しばらく有相宗 (*法相宗) のごときは、 三時教を立てて〔釈尊の〕一代の聖教を判ず。 いはゆる*有・空・中これなり。
有空中 有は 「阿含経」、 空は 「般若経」、 中は ¬華厳経¼ ¬解深密教¼ の教説。
且如↢有相宗↡、立↢三時教↡而判↢一代聖教↡。所謂有・空・中是也。
無相宗 (*三論宗) のごときは、 二蔵教を立ててもつて一代の聖教を判ず。 いはゆる*菩薩蔵・*声聞蔵これなり。
如↢無相宗↡、立↢二蔵教↡以判↢一代聖教↡。所謂菩薩蔵・声聞蔵是也。
*華厳宗のごときは、 五教を立てて一切の仏教を摂す。 いはゆる*小乗教・*始教・*終教・*頓教・*円教これなり。
始教 大乗初門の教え。
終教 大乗終極の教え。
円教 完全円満な究極の教え。
如↢華厳宗↡、立↢五教↡而摂↢一切仏教↡。所謂小乗教・始教・終教・頓教・円教是也。
法華宗 (*天台宗) のごときは、 四教五味を立ててもつて一切仏教を摂す。 「四教」 といふは、 いはゆる*蔵・通・別・円これなり。 「五味」 といふは、 いはゆる*乳・酪・生・熟・醍醐これなり。
蔵通別円 天台宗の教判にいう化法の四教。 蔵は三蔵教 (小乗の教え)、 通は通教 (声聞・縁覚・菩薩に通ずる大乗初門の教え)、 別は別教 (菩薩だけに説かれた教え。 空・仮・中の三諦が各別であるような法門)、 円は円教 (完全円満な三諦円融の法門)。
如↢法華宗↡、立↢四教・五味↡以摂↢一切仏教↡。四教者、所謂蔵・通・別・円是也。五味者、所謂乳・酪・生・熟・醍醐是也。
*真言宗のごときは、 二教を立てて一切を摂す。 いはゆる*顕教・*密教これなり。
如↢真言宗↡、立↢二教↡而摂↢一切↡。所謂顕教・密教是也。
いまこの*浄土宗は、 もし道綽禅師の意によらば、 二門を立てて一切を摂す。 いはゆる*聖道門・*浄土門これなり。
今此浄土宗者、若依↢道綽禅師意↡、立↢二門↡而摂↢一切↡。所謂聖道門・浄土門是也。
・ 宗名
問ひていはく、 それ宗の名を立つることは、 本、 華厳・天台等の*八宗・九宗にあり。 いまだ浄土の家においてその宗の名を立つることを聞かず。 しかるをいま浄土宗と号する、 なんの証拠かあるや。
八宗九宗 三論・成実・法相・倶舎・華厳・律の南都六宗に、 天台・真言の平安二宗を加えて八宗といい、 さらに禅宗を加えて九宗とする。
問曰。夫立↢宗名↡、本在↢華厳・天台等八宗・九宗↡。未↠聞↧於↢浄土之家↡立↦其宗名↥。然今号↢浄土宗↡、有↢何証拠↡也。
答へていはく、 浄土宗の名、 その証一にあらず。 *元暁の ¬*遊心安楽道¼ にいはく、 「浄土宗の意、 本凡夫のためなり、 兼ねては聖人のためなり」 と。 また*慈恩 (窺基) の ¬*西方要決¼ にいはく、 「この一宗による」 と。 また*迦才の ¬*浄土論¼ にいはく、 「この一宗ひそかに要路たり」 と。 その証かくのごとし。 *疑端に足らず。
疑端に足らず 疑う余地がない。
答曰。浄土宗名、其証非↠一。元暁¬遊心安楽道¼云。「浄土宗意、本為↢凡夫↡、兼為↢聖人↡。」又慈恩¬西方要決¼云。「依↢此一宗↡。¼又迦才¬浄土論¼云。「此之一宗、窃為↢要路↡。」其証如↠此。不↠足↢疑端↡。
・ 判教
ただし諸宗の立教は、 まさしくいまの意にあらず。 しばらく浄土宗につきて略して二門を明かさば、 一には聖道門、 二には浄土門なり。
但諸宗立教、正非↢今意↡。且就↢浄土宗↡、略明↢二門↡者、一者聖道門、二者浄土門。
・ 判教 ・ 聖道門
初めの聖道門とは、 これにつきて二あり。 一は大乗、 二は小乗なり。
且就↢浄土宗↡、略明↢二門↡者、一者聖道門、二者浄土門。 初聖道門者、就↠之有↠二。一者大乗、二者小乗。
大乗のなかにつきて*顕密・*権実等の不同ありといへども、 いまこの ¬集¼ (*安楽集) の意、 ただ*顕大および*権大を存ず。 ゆゑに*歴劫迂回の行に当れり。 これに准じてこれを思ふに、 *密大および*実大を存ずべし。 しかればすなはち、 いま*真言・*仏心 (禅宗)・*天台・*華厳・*三論・*法相・*地論・*摂論、 これら八家の意まさしくこれにあり、 知るべし。
権実 権大乗 (一時的に方便として仮に説かれた大乗教) と実大乗 (仏意にかなった真実の大乗教)。
顕大 大乗の中の顕教。
権大 大乗の中の権教。
歴劫迂回の行 ながい間かかって回り道をして、 さとりをひらく行法。
密大 大乗の中の密教。
実大 大乗の中の実教。
就↢大乗中↡、雖↠有↢顕密・権実等不同↡、今此集意、唯存↢顕大及以権大↡。故当↢歴劫迂迴之行↡。准↠之思↠之、応↠存↢密大及以実大↡。然則今真言・仏心・天台・華厳・三論・法相・地論・摂論、此等八家之意、正在↠此也。応↠知。
次に小乗とは、 すべてこれ小乗の*経・*律・*論のなかに明かすところの*声聞・*縁覚、 *断惑証理・*入聖得果の道なり。 上に准じてこれを思へば、 また*倶舎・*成実・諸部の*律宗を摂すべきのみ。
断惑証理 煩悩を断ち切ってさとりを開くこと。
入聖得果 聖者の位に入って、 証果を得ること。
次小乗者、総是小乗経律論之中所↠明声聞・縁覚断惑証理、入聖得果之道也。准↠上思↠之、亦可↠摂↢倶舎・成実、諸部律宗↡而已。
おほよそこの聖道門の大意は、 大乗および小乗を論ぜず。 この*娑婆世界のなかにおいて、 *四乗の道を修し四乗の果を得。 四乗とは三乗のほかに仏乗を加ふ。
凡此聖道門大意者、不↠論↢大乗及以小乗↡。於↢此娑婆世界之中↡、修↢四乗道↡、得↢四乗果↡*。四乗者、三乗之外加↢仏乗↡。
◇ 他本には 「也」 の字あり。
・ 判教 ・ 浄土門
次に往生浄土門とは、 これにつきて二あり。 一には*正しく往生浄土を明かす教、 二には*傍らに往生浄土を明かす教なり。
正しく往生… 聖道門を捨てて、 ただ往生浄土の法門のみをまさしく説く教。
傍らに往生… 聖道門を説く中に、 その方便法として、 かたわらに往生の行法が説かれている教。
次往生浄土門者、就↠此有↠二。一者正明↢往生浄土↡之教、二者傍明↢往生浄土↡之教。
・ 判教 ・ 浄土門 ・ 正明往生浄土 (所依経論)
初めに正しく往生浄土を明かす教といふは、 いはく三経一論これなり。 「三経」 とは、 一には ¬*無量寿経¼ 、 二には ¬*観無量寿経¼ 、 三には ¬*阿弥陀経¼ なり。 「一論」 とは、 *天親の ¬*往生論¼ (浄土論) これなり。 あるいはこの三経を指して*浄土の三部経と号す。
浄土の三部経 浄土三部経の呼称は法然上人に始まる。
初正明↢往生浄土↡之教者、*三経一論是也。三経者、一¬無量寿経¼二¬観無量寿経¼三¬阿弥陀経¼也。一論者、天親¬往生論¼是也。或指↢此三経↡、号↢浄土三部経↡也。
◇ 他本には 「謂」 の字あり。
問ひていはく、 三部経の名またその例ありや。
問曰。三部経名、亦有↢其例↡乎。
答へていはく、 三部経の名その例一にあらず。 一には*法華の三部、 いはく ¬*無量義経¼・¬*法華経¼・¬*普賢観経¼ これなり。 二には*大日の三部、 いはく ¬*大日経¼・¬*金剛頂経¼・¬*蘇悉地経¼ これなり。 三には*鎮護国家の三部、 いはく ¬法華経¼・¬*仁王経¼・¬*金光明経¼ これなり。 四には*弥勒の三部、 いはく ¬*上生経¼・¬*下生経¼・¬*成仏経¼ これなり。
法華の三部 ¬無量義経¼ を ¬法華経¼ の開経とし、 ¬普賢観経¼ (¬観普賢経¼) を結経とする。
大日の三部 密教でよりどころとする三部の経典。
鎮護国家の三部 当時、 国家安泰を祈るための経典として、 この三部が採用されていた。
答曰。三部経名、其例非↠一。一者法華三部、謂¬無量義経¼・¬法華経¼・¬暜賢観経¼是也。二者大日三部、謂¬大日経¼・¬金剛頂経¼・¬蘇悉地経¼是也。三者鎮護国家三部、謂¬法華経¼・¬仁王経¼・¬金光明経¼是也。四者弥勒三部、謂¬上生経¼・¬下生経¼・¬成仏経¼是也。
いまはただこれ弥陀の三部なり。 ゆゑに浄土の三部経と名づく。 弥陀の三部はこれ浄土の正依経なり。
今者唯是弥陀三部。故名↢浄土三部経↡也。弥陀三部者、是浄土正依経也。
・ 判教 ・ 浄土門 ・ 傍明往生浄土
次に傍らに往生浄土を明かす教といふは、 ¬華厳¼・¬法華¼・¬*随求¼・¬*尊勝¼ 等のもろもろの往生浄土を明かす諸経これなり。 また ¬*起信論¼・¬*宝性論¼・¬*十住毘婆沙論¼・¬*摂大乗論¼ 等のもろもろの往生浄土を明かす諸論これなり。
次傍明↢往生浄土↡之教者、¬華厳¼・¬法華¼・¬随求¼・¬尊勝¼等、明↢諸往生浄土↡之諸経是也。又¬起信論¼・¬宝性論¼・¬十住婆沙論¼・¬摂大乗論¼等、明↢諸往生浄土↡之諸論是也。
・ 判教 ・ 立二門意
おほよそこの ¬集¼ (*安楽集) のなかに聖道・浄土の二門を立つる意は、 聖道を捨てて浄土門に入らしめんがためなり。 これにつきて二の由あり。 △一には大聖 (釈尊) を去れること遙遠なるに由る。 △二には理深く解微なるに由る。
凡此¬集¼中、立↢聖道・浄土二門↡意者、為↠令↧捨↢聖道↡入↦浄土門↥也。就↠此有↢二由↡。一由↧去↢大聖↡遥遠↥、二由↢理解微↡。
この宗のなかに二門を立つることは、 独り*道綽のみにあらず。 *曇鸞・*天台 (智顗)・*迦才・*慈恩 (窺基) 等の諸師みなこの意あり。
此宗之中立↢二門↡者、独非↢道綽↡、曇鸞・天台・迦才・慈恩等諸師、皆有↢此意↡。
・ 判教 ・ 立二門意 ・ 論註
しばらく曇鸞法師の ¬*往生論の註¼ (上) にいはく、 「▲つつしみて龍樹菩薩の ¬十住毘婆沙¼ (*易行品) を案ずるにいはく、 ª菩薩、 *阿毘跋致を求むるに、 二種の道あり。 一には難行道、 二には易行道なりº と。 ▲ª難行道º とは、 いはく*五濁の世に*無仏の時において阿毘跋致を求むるを難となす。 この難にすなはち多くの途あり。 ほぼ*五三をいひてもつて義意を示さん。 一には*外道の*相善、 *菩薩の法を乱る。 二には*声聞の自利、 大慈悲を障ふ。 三には無顧の悪人、 他の勝徳を破す。 四には*顛倒の善の果、 よく*梵行を壊る。 五にはただこれ自力のみにして他力の持つなし。 かくのごとき等の事、 目に触るるにみなこれなり。 たとへば陸路より歩行するはすなはち苦しきがごとし。 ▲ª易行道º とは、 いはくただ仏を信ずる因縁をもつて浄土に生ぜんと願ずれば、 仏の願力に乗りてすなはちかの清浄の土に往生することを得。 *仏力住持して、 すなはち大乗*正定の聚に入る。 正定はすなはちこれ阿毘跋致なり。 たとへば水路より船に乗りてすなはち楽なるがごとし」 と。 以上
無仏の時 すでに釈尊が入滅されて仏がおられない時代。
五三 少々。 若干。
菩薩の法 自利利他の行。
顛倒の善の果 六道のうちの人天に生れる善い果報。 善果であっても迷いの境界であるので顛倒の語を付す。
仏力住持して 仏の本願力が支えたもってという意。
且曇鸞法師¬往生論註¼云。「謹案↢龍樹菩薩十住婆沙↡云、菩薩求↢阿跋致↡、有↢二種道↡。一者難行道、二者易行道。難行道者、謂於↢五濁之世、於無仏時↡、求↢阿跋致↡為↠難。此難乃有↢多途↡。粗言↢五三↡以示↢義意↡。一者外道相善乱↢菩薩法↡、二者声聞自利障↢大慈悲↡、三者無顧悪人破↢他勝徳↡、四者顛倒善果能壊↢梵行↡、五者唯是自力無↢他力持↡。如↢斯等↡事触↠目皆是。譬如↢陸路歩行則苦↡。易行道者、謂但以↢信仏因縁↡願↠生↢浄土↡。乗↢仏願力↡便得↣往↢生彼清浄土↡。仏力住持即入↢大乗正定之聚↡。正定即是阿毘跋致。譬如↢水路乗↠船則楽↡。」已上
このなかの難行道は、 すなはちこれ聖道門なり。 易行道は、 すなはちこれ浄土門なり。 難行・易行、 聖道・浄土、 その言異なりといへども、 その意これ同じ。 天台 (智顗)・迦才これに同じ、 知るべし。
此中難行道者、即是聖道門也。易行道者、即是浄土門也。難行・易行、聖道・浄土、其言雖↠異其意是同。天台・迦才同↠之。応↠知。
・ 判教 ・ 立二門意 ・ 西方要決
また ¬*西方要決¼ にいはく、 「仰ぎておもんみれば、 釈迦、 *運を啓けて弘く有縁を益す。 教、 *随方に闡けて*ならびに*法潤に霑ふ。 親しく*聖化に逢ひて、 道、 三乗を悟りき。 福薄く、 因疎かなるものを勧めて浄土に帰せしめたまふ。 この業をなすものはもつぱら弥陀を念じ、 一切善根、 回らしてかの国に生ず。 弥陀の本願誓ひて娑婆を度したまふ。 上現生の*一形を尽し、 下臨終の十念に至るまで、 ともによく決定してみな往生を得」 と。 以上
運を啓けて 運は好機が至ること。 機縁が熟して釈尊が世に出られたことを示す。
随方に闡けて あらゆるところに広まって。
法潤に霑ふ 法のめぐみをほどこす。
聖化 釈尊の教化。
又¬西方要決¼云。「仰惟、釈迦啓↠運弘益↢有縁↡、教闡↢随方↡並霑↢法潤↡。親逢↢聖化↡、道悟↢三乗↡。福薄因疎、勧帰↢浄土↡。作↢此業↡者、専念↢弥陀↡、一切善根、廻生↢彼国↡。弥陀本願、誓度↢娑婆↡。上尽↢現生一形↡、下至↢臨終十念↡、倶能決定皆得↢往生↡。」已上
また同じき後序にいはく、 「それおもんみれば、 生れて*像季に居して、 聖 (釈尊) を去ることこれはるかに、 道、 三乗に預かりて*契悟するに方なし。 人天の両位は躁動して安からず。 智博く情弘きものは、 よく久しく処するに堪へたり。 もし識痴かに行浅きものは、 おそらくは*幽途に溺れん。 かならずすべからく跡を娑婆に遠くして心を*浄域に栖ましむべし」 と。 以上
契悟するに方なし さとりに至る方法がない。
幽途 暗く蒙昧な地獄・
餓鬼・
畜生の三途。 →
三途
浄域 浄土。
又同後序云。「夫以、生居↢像季↡、去↠聖斯遥。道預↢三乗↡、無↠方↢契悟↡。人天両位、躁動不↠安。智博情弘、能堪↢久処↡也。若識痴行浅、恐溺↢幽途↡必。須↧遠↢跡娑婆↡、栖↦心浄域↥。已上
このなかの三乗はすなはちこれ聖道門の意なり。 浄土はすなはちこれ浄土門の意なり。 三乗・浄土、 聖道・浄土、 その名異なりといへども、 その意また同じ。 浄土宗の学者、 先づすべからくこの旨を知るべし。
此中三乗者、即是聖道門意也。浄土者、即是浄土門意也。三乗・浄土、聖道・浄土、其名雖↠異、其意亦同。浄土宗学者、先須↠知↢此旨↡。
たとひ先より聖道門を学する人といへども、 もし浄土門にその志あらば、 すべからく聖道を棄てて浄土に帰すべし。 例するに、 かの曇鸞法師は*四論の講説を捨てて*一向に浄土に帰し、 道綽禅師は*涅槃の広業を閣きてひとへに西方の行を弘めしがごとし。 上古の賢哲なほもつてかくのごとし。 末代の愚魯むしろこれに遵はざらんや。
涅槃の広業 ¬涅槃経¼ を講ずるという広大な事業。
設雖↧先学↢聖道門↡人↥、若於↢浄土門↡有↢其志↡者、須↧弃↢聖道↡帰↦於浄土↥。例如↧彼曇鸞法師捨↢四論講説↡一向帰↢浄土↡、道綽禅師閣↢涅槃広業↡偏弘↦西方行↥。上古賢哲、猶以如↠此。末代愚魯、寧不↠遵↠之哉。
・ 判教 ・ 師資相承
問ひていはく、 聖道家の諸宗おのおの*師資相承あり。 いはく天台宗のごときは、 *慧文・*南岳 (慧思)・*天台 (智顗)・*章安・*智威・*慧威・*玄朗・*湛然、 次第相承せり。 真言宗のごときは、 *大日如来・*金剛薩埵・*龍樹・*龍智・*金智・*不空、 次第相承せり。 自余の諸宗またおのおの相承の*血脈あり。 しかるにいまいふところの浄土宗に師資相承の血脈の譜ありや。
師資相承 師から弟子へと法脈が伝えられていくこと。
血脈 法脈が正しく継承されることを、 親の血が子に伝わることに喩えていう。
問曰。聖道家諸宗、各有↢師資相承↡。謂如↢天台宗↡者、慧文・南岳・天台・章安・智威・慧威・玄朗・湛然、次第相承。如↢真言宗↡者、大日如来・金剛薩埵・龍樹・龍智・金智・不空、次第相承。自余諸宗、又各有↢相承血脈↡。而今所↠言浄土宗、有↢師資相承血脈譜↡乎。
答へていはく、 聖道家の血脈のごとく浄土宗にまた血脈あり。 ただし浄土一宗において*諸家また不同なり。 いはゆる廬山の*慧遠法師、 *慈愍三蔵、 *道綽・*善導等これなり。 いましばらく道綽・善導の一家によりて、 師資相承の血脈を論ぜば、 これにまた*両説あり。 一には*菩提流支三蔵・*慧寵法師・*道場法師・*曇鸞法師・*大海禅師・*法上法師。 ▲以上、 ¬*安楽集¼ に出でたり。 二には菩提流支三蔵・曇鸞法師・道綽禅師・善導禅師・*懐感法師・*小康法師。 以上、 *唐・宋両伝に出でたり。
諸家また不同なり… 中国浄土教を廬山流、 慈愍流、 道綽・善導流の三流に分けたもの。 法然上人独自の見解である。
両説 法然上人が用いられたのは後者である。
唐宋両伝 道宣撰の ¬続高僧伝¼ と賛寧撰の ¬宋高僧伝¼ のこと。 両伝によって六師をあげたのは、 法然聖人の選択によるものである。 浄土宗の相承をいう場合は、 この六師から菩提流志を除いて五祖とすることが多い。
答曰。如↢聖道家血脈↡、浄土宗亦有↢血脈↡。但於↢浄土一宗↡、諸家亦不同。所謂廬山慧遠法師・慈愍三蔵・道綽・善導等是也。今且依↢道綽・善導之一家↡、論↢師資相承血脈↡者。此亦有↢両説↡、一者菩提流支三蔵・慧寵法師・道場法師・曇鸞法師・大海禅師・法上法師。已上出↢¬安楽集¼↡ 二者菩提流支三蔵・曇鸞法師・道綽禅師・善導禅師・懐感法師・小康法師。已上出↢¬唐¼¬宋¼両伝↡
◎二行章
【2】 善導和尚、 正雑二行を立てて、 雑行を捨てて正行に帰する文。
善導和尚、立↢正雑二行↡、捨↢雑行↡帰↢正行↡之文
◎二行章 ○引文
1.観経疏
¬*観経疏¼ の第四 (*散善義) にいはく、
¬観経疏¼第四云。
「▲行につきて信を立つといふは、 しかも行に二種あり。 一には*正行、 二には*雑行なり。
「就↠行立↠信者、然行有↢二種↡。一者正行、二者雑行。
▲正行といふは、 もつぱら*往生の経によりて行を行ずるもの、 これを正行と名づく。 いづれのものかこれや。 ▽一心にもつぱらこの ¬観経¼・¬弥陀経¼・¬無量寿経¼ 等を*読誦し、 ▽一心にもつぱら思想を注めてかの国の*二報荘厳を*観察し憶念し、 ▽もし礼せばすなはち一心にもつぱらかの仏を*礼し、 ▽もし口称せばすなはち一心にもつぱらかの仏を*称し、 ▽もし讃歎供養せばすなはち一心にもつぱら*讃歎供養す。 これを名づけて正となす。
往生の経…行ずる 「往生の経」 は浄土三部経を指す。 「往生経の行によりて行ずる」 と読む異本もある。
言↢正行↡者、専依↢往生経行↡行者、是名↢正行↡。何者是也。一心専読↢誦此観経・弥陀経・無量寿経等↡、一心専↢注思↣想観↤察憶↯念彼国二報荘厳↡、若礼即一心専礼↢彼仏↡、若口称即一心専称↢彼仏↡、若讃歎供養即一心専讃歎供養、是名為↠正。
▲またこの正のなかにつきて、 また二種あり。
又就↢此正中↡、復有↢二種↡。
▲一には一心にもつぱら弥陀の名号を念じて、 *行住坐臥*時節の久近を問はず念々に捨てざるもの、 これを*正定の業と名づく。 かの仏の願に順ずるがゆゑに。
時節の久近 時間の長短。
一者一心専↢念弥陀名号↡、行住坐臥、不↠問↢時節久近↡、念念不↠捨者、是名↢正定之業↡、順↢彼仏願↡故。
▲もし*礼誦等によるをすなはち名づけて*助業となす。
礼誦等 五正行のうちの称名以外の
行業。
読誦・
観察・
礼拝・
讃嘆供養の助業をいう。 →
助業
若依↢礼誦等↡、即名為↢助業↡。
▲この正助二行を除きてのほかの自余の諸善をことごとく*雑行と名づく。 ▽もし前の正助二行を修すれば、 心つねに〔阿弥陀仏に〕親近して憶念断えず、 名づけて無間となす。 もし後の雑行を行ずれば、 すなはち心つねに*間断す。 *回向して生ずることを得べしといへども、 衆く疎雑の行と名づく」 と。
間断 とだえること。
除↢此正助二行↡已外自余諸善悉名↢雑行↡。若修↢前正助二行↡、心常親近憶念不↠断、名為↢無間↡也。若行↢後雑行↡即心常間断、雖↠可↢迴向得↟生、衆名↢疎雑之行↡也。」
◎二行章 ○私釈
わたくしにいはく、 この文につきて二の意あり。 一には往生の行相を明かす。 二には二行の*得失を判ず。
得失 すぐれた点と劣った点。
私云。就↢此文↡有↢二意↡。一明↢往生行相↡、二判↢二行得失↡。
・ 往生行相
初めに往生の行相を明かすといふは、 善導和尚の意によらば、 往生の行多しといへども大きに分ちて二となす。 一には正行、 二には雑行なり。
初明↢往生行相↡者、依↢善導和尚意↡、往生行雖↠多、大分為↠二。一正行、二雑行。
・ 往生行相 ・ 正行
初めの正行とは、 これにつきて開合の二の義あり。 初めの開を五種となし、 後の合を二種となす。
初正行者、付↠之有↢開合二義↡。初開為↢五種↡、後合為↢二種↡。
・ 往生行相 ・ 正行 ・ 開 (五種正行)
初めの開を五種となすといふは、 一には↓読誦正行、 二には↓観察正行、 三には↓礼拝正行、 四には↓称名正行、 五には↓讃歎供養正行なり。
・ 往生行相 ・ 正行 ・ 開 1.読誦正行
第一の↑読誦正行は、 もつぱら ¬観経¼ 等を読誦するなり。 すなはち文 (散善義) に、 「△一心にもつぱらこの ¬観経¼・¬弥陀経¼・¬無量寿経¼ 等を読誦す」 といふこれなり。
第一読誦正行者、専読↢誦¬観経¼等↡也。即文云↣「一心専読↢誦此観経・弥陀経・無量寿経等↡」是也。
・ 往生行相 ・ 正行 ・ 開 2.観察正行
第二に↑観察正行は、 もつぱらかの国の依正二報を観察するなり。 すなはち文 (同) に、 「△一心にもつぱら思想を注めてかの国の*二報荘厳を観察し憶念す」 といふこれなり。
第二観察正行者、専観↢察彼国依正二報↡也。即文云↰「一心専↢注思↣想観↤察憶↯念彼国二報荘厳↡」是也。
・ 往生行相 ・ 正行 ・ 開 3.礼拝正行
第三に↑礼拝正行は、 もつぱら弥陀を礼するなり。 すなはち文 (同) に、 「△もし礼せばすなはち一心にもつぱらかの仏を礼す」 といふこれなり。
第三礼拝正行者、専礼↢弥陀↡也。即文云↣「若礼即一心専礼↢彼仏↡¼是也。
・ 往生行相 ・ 正行 ・ 開 4.称名正行
第四に↑称名正行は、 もつぱら弥陀の名号を称するなり。 すなはち文 (同) に、 「△もし口称せばすなはち一心にもつぱらかの仏を称す」 といふこれなり。
第四称名正行者、専称↢弥陀名号↡也。即文云↣「若口称即一心専称↢彼仏↡」是也。
・ 往生行相 ・ 正行 ・ 開 5.讃嘆供養正行
第五に↑讃歎供養正行は、 もつぱら弥陀を讃歎供養するなり。 すなはち文 (同) に、 「△もし讃歎供養せばすなはち一心にもつぱら讃歎供養す、 これを名づけて正となす」 といふこれなり。 もし讃歎と供養とを開して二となさば、 六種正行と名づくべし。 いま合の義によるがゆゑに五種といふ。
第五讃歎供養正行者、専讃↢歎供↣養弥陀↡也。即文云↢「若讃歎供養、即一心専讃歎供養、是名為↟正」是也。若開↣讃歎与↢供養↡、而為↠二者、可↠名↢六種正行↡也。今依↢合義↡故云↢五種↡。
・ 往生行相 ・ 正行 ・ 合
次に合を二種となすといふは、 一には正業、 二には助業なり。
次合為↢二種↡者、一者正業、二者助業。
・ 往生行相 ・ 正行 ・ 合 1.正業
初めの正業は、 上の五種のなかの第四の称名をもつて正定の業となす。 すなはち文 (散善義) に、 「△一心にもつぱら弥陀の名号を念じて、 *行住坐臥*時節の久近を問はず念々に捨てざるもの、 これを正定の業と名づく。 かの仏の願に順ずるがゆゑに」 といふこれなり。
時節の久近 時間の長短。
初正業者、以↢上五種之中第四称名↡、為↢正定之業↡。即文云↧「一心専↢念弥陀名号↡、行住坐臥不↠問↢時節久近↡、念念不↠捨者、是名↢正定之業↡。順↢彼仏願↡故↥」是也。
・ 往生行相 ・ 正行 ・ 合 2.助業
次に助業は、 第四の口称を除きてのほかの読誦等の四種をもつてしかも助業となす。 すなはち文 (同) に、 「△もし礼誦等によるをすなはち名づけて助業となす」 といふこれなり。
次助業者、除↢第四口称↡之外、以↢読誦等四種↡、而為↢助業↡。即文云↧「若依↢礼誦等↡、即名為↦助業↥」是也。
問ひていはく、 なんがゆゑぞ五種のなかに独り称名念仏をもつて正定の業となすや。
問曰。何故五種之中、独以↢称名念仏↡為↢正定業↡乎。
答へていはく、 かの仏の願に順ずるがゆゑに。 意はいはく、 称名念仏はこれかの仏の*本願の行なり。 ゆゑにこれを修すれば、 かの仏の願に乗じてかならず往生を得。 その仏の本願の義、 *下に至りて知るべし。
下 次章の本願章を指す。
答曰。順↢彼仏願↡故。意云、称名念仏是彼仏本願行也。故修↠之者、乗↢彼仏願↡、必得↢往生↡也。*其本願義、至↠下可↠知。
其 往生院本では 「其仏」。
・ 往生行相 ・ 雑行
次に雑行は、 すなはち文 (同) に、 「△この正助二行を除きてのほかの自余の諸善をことごとく雑行と名づく」 といふこれなり。 意はいはく、 雑行無量なり、 *つぶさに述ぶるに遑あらず。 ただしばらく五種の正行に翻対してもつて五種の雑行を明かすべし。 一には↓読誦雑行、 二には↓観察雑行、 三には↓礼拝雑行、 四には↓称名雑行、 五には↓讃歎供養雑行なり。
つぶさに… くわしく述べることはできない。
次雑行者、即文云↧「除↢此正助二行↡已外、自余諸善、悉名↢雑行↥」是也。意云。雑行無量、不↠遑↢具述↡。但*今且、翻↢対五種正行↡、以明↢五種雑行↡也。一読誦雑行、二観察雑行、三礼拝雑行、四称名雑行、五讃歎供養雑行也。
今 往生院本では欠く。
・ 往生行相 ・ 雑行 1.読誦雑行
第一に↑読誦雑行といふは、 上の ¬観経¼ 等の*往生浄土の経を除きてのほかの大小乗*顕密の諸経において受持し読誦するをことごとく読誦雑行と名づく。
往生浄土の経 浄土三部経。
第一読誦雑行者、除↢上¬観経¼等往生浄土経↡已外、於↢大小乗顕密諸経↡、受持読誦、悉名↢読誦雑行↡。
・ 往生行相 ・ 雑行 2.観察雑行
第二に↑観察雑行といふは、 上の極楽の*依正を除きてのほかの大小、 顕密、 *事理の観行をみなことごとく観察雑行と名づく。
事理 事は具体的な差別の事相、 理は普遍的な平等の理性を指す。
第二観察雑行者、除↢上極楽依正↡已外、大小・顕密・事理観行、皆悉名↢観察雑行↡。
・ 往生行相 ・ 雑行 3.礼拝雑行
第三に↑礼拝雑行といふは、 上の弥陀を礼拝するを除きてのほかの一切の諸余の仏・菩薩等およびもろもろの*世天等において礼拝*恭敬するをことごとく礼拝雑行と名づく。
第三礼拝雑行者、除↣上礼↢拝弥陀↡已外、於↢一切諸余仏・菩薩等、及諸世天等↡、礼拝恭敬、悉名↢礼拝雑行↡。
・ 往生行相 ・ 雑行 4.称名雑行
第四に↑称名雑行といふは、 上の弥陀の名号を称するを除きてのほかの自余の一切の仏・菩薩等およびもろもろの世天等の名号を称するをことごとく称名雑行と名づく。
第四称名雑行者、除↣上称↢弥陀名号↡已外、称↢自余一切仏・菩薩等、及諸世天等名号↡、悉名↢称名雑行↡。
・ 往生行相 ・ 雑行 5.讃嘆供養雑行
第五に↑讃歎供養雑行といふは、 上の