かんぎょうじょうぜん かん第三だいさん

*沙門しゃもん*善導ぜんどうしゅう

総評定正宗
  標指

【1】 ^これより以下いげは、 つぎ*正宗しょうしゅうべんず。 すなはちその*じゅうろくあり。 また一々いちいちかんのなかにつきて、 もんたいして*りょうけんす。 わずらはしくあらかじめあらわさず。

↠此已下、次↢正宗↡。即↢其十六↡。還↢一一↡、対↠文料簡。不↢イタハシク↡。

弁定

^いま正宗しょうしゅうさだりゅうすること、 *しょおなじからず。

今定↢立コト正宗↡、与↢諸師↡不↠同カラ

^いまただちにもつてほうにつきてさだめば、 日観にっかんはじめのよりしもぼんしょういたるこのかたは、 これその正宗しょうしゅうなり。 日観にっかんよりじょう多義たぎどうありといへども、 この文勢もんぜいるに、 ただこれ*じょなり、 るべし。

今直↠法者、従↢日観句↡下至↢下品下生↡已来タハ、是其正宗ナリ。従↢日観↡已上↠有↢多義不同↡、看ルニ↢此文勢↡、但是由序也、応↠知

別解釈定善
  正釈
    【日観】
     

【2】 ^はじめの*日観にっかんのなかにつきて、 *げ、 つぎべんじ、 のちけっす。 すなはちそのあり。

↢初日観↡、先、次、後。即↢其五↡。

二 Ⅰ ⅰ
        釈総告総勧文
          (一)科節

^いち仏告ぶつごうだい」 よりしもそう西方さいほう」 にいたるこのかたは、 まさしくそうじてげ、 そうじてすすむることをかす。

↢「仏告韋提」↡下至↢「想於西方」↡已来タハ、正↢総コトヲ↡。

二 Ⅰ ⅰ b イ (二)述意

^これは*だいさき弥陀みだ仏国ぶっこくしょうじ、 また*しょうじゅぎょうしょうずるに、 如来にょらい (*釈尊) ときあたりてすなはちゆるしてためにきたまふことをかす。

此明↧韋提前↢弥陀仏国↡、又請ルニ↢正受之行↡、如来当↠時タマフコトヲ↥。

・未聞之益

^*ただえんいまだそなはらざれば、 ぎょうあらわすこといまだあまねからざるをもつて、 さらに*三福さんぷくいんひらきて、 もつて*もんやくをなし、 また如来にょらいかさねてげて*ずう勧発かんぽつしたまふ。 このほうきがたければ、 ひろかいせしむ。

但以↢機縁未レバ↠備コト↠行ルヲ↟周カラ、更↢三福之因↡、以↢未聞之益↡、又如来重勧↢発タマフ流通↡。此法難↠聞、広↢開悟↡。

二 Ⅰ ⅰ b イ (三)釈文

・告勧

^仏告ぶつごうだいにょぎゅうしゅじょう」 といふは、 これ告勧ごうかんかす。 もしひとしく*塵労じんろうでて仏国ぶっこくしょうずることをもとめんとほっせば、 よろしくすべからくこころはげますべし。

↢「仏告韋提汝及衆生」↡者、此明↢告勧↡。若↧等↢塵労↡求メムト↞生コトヲ↢仏国↡者、宜↢須↠励↠意也。

・衆生散動

^応当おうとう専心せんしん」 といふ以下いげは、 これ*しゅじょう散動さんどうしてしき猿猴えんこうよりもはげしく、 しん*六塵ろくじんへんしてしばらくもむによしなきことをかす。 ただおもんみれば*きょうえんいちにあらず、 れて*とんおこおもいみだす。 しん*三昧さんまいやすんずること、 なんぞべけん。 *えんじょうたくするにあらざるよりは、 相続そうぞくしてしんとどめんや。

↢「応当専心」↡已下、此明↧衆生散動識劇↢猨ヨリモ↡、心遍↢六塵↡無キコトヲ↞由↢暫ムニ↡。但以レバ境縁非↠一、触↠目↠貪↠想。安コト↢心三昧↡、何容↢可 ベケ 得↡。自リハ↠非↢捨↠縁ルニ↟静、相続ムヤ↠心

・直指西方

^ただちに西方さいほうすは、 *いきえらぶ。 ここをもつていつにし、 しんいつにし、 こういつにし、 しょいつにし、 きょうがいいつにし、 相続そうぞくいつにし、 帰依きえいつにし、 しょうねんいつにす。 これをそうじょうじゅして*しょうじゅづく。 此世しせしょうしんしたがひて*だつす。

スハ↢西方↡、簡↢余九域↡。是ニシ↠身、一ニシ↠心、一ニシ↢廻向↡、一ニシ↠処、一ニシ↢境界↡、一ニシ↢相続↡、一ニシ↢帰依↡、一ニス↢正念↡。是↣想成就↢正受↡。此世・後生、随↠心解脱也。

二 Ⅰ ⅰ b 釈牒所観事文
          (一)科節

^うんそう」 よりしも皆見かいけん日没にちもつ」 にいたるこのかたは、 まさしく所観しょかん*でっすることをかす。

↢「云何作想」↡下至↢「皆見日没」↡已来タハ、正↠牒コトヲ↢所観↡。

二 Ⅰ ⅰ b ロ (二)述意

^これもろもろのしゅじょうとうひさしく*しょうながれて、 安心あんじんさとらず。 西方さいほうすといへども、 いかんが作意さいするといふことをらず。 ゆゑに如来にょらいために反問はんもんしょうしゅう遣除けんじょせしめ、 もつてしょうねんほうしめしたまふことをかす。

此明↪諸衆生等久↢生死↡、不↠解↢安心↠指スト↢西方↡、不↠知↢云何作意ルトイフコトヲ使↧如来為↢反問↡遣↦除疑執↥、以タマフコトヲ↩正念之方↨。

二 Ⅰ ⅰ b ロ (三)釈文

・牒前顕後

^ぼんそう」 といふは、 これそうじてさきこころでっして、 のちにゅうかん方便ほうべんあらわすことをかす。

↢「凡作想」↡者、此明↧総↢前↡顕コトヲ↦後入観之方便↥。

・得生之類

^一切いっさいしゅじょう」 といふは、 そうじて*とくしょうるいぐ。

↢「一切衆生」↡者、総↢得生之類↡。

・機堪不堪

^自非じひしょうもう」 といふ以下いげは、 これ*かんかんとをえらぶことをかす。

↢「自非生盲」↡已下、此明↠簡コトヲ↣機↢不堪↡。

^*しょうもう」 といふは、 たいのなかよりでて、 まなこすなはちものざるものをづけてしょうもうといふ。 このひとにはおしへて日観にっかんをなさしむることをず。 日輪にちりん光相こうそうらざるによるがゆゑなり。

↢「生盲」↡者、従↢母胎中↡出、眼即↠見↠物↢生盲↡。此ニハ不↠得↣教シムルコトヲ↢日観↡。由↠不ルニ↠識↢日輪光相↡故ナリ

^しょうもうのぞきて以外いげえんひてうれふるものにはおしへて日観にっかんをなさしむるに、 ことごとくじょうじゅすることを。 いまだまなこうれへざるとき、 その日輪にちりんこうみょうとうそうるによりて、 いまうれふといへども、 ただよく日輪にちりんとうそうらしめて、 しょうねんけんしてせつかぎらざれば、 かならずじょうじゅすることを

↢生盲↡以外、遇↠縁ウレフニハシムルニ↢日観↡、尽得↢成就コトヲ↡。由↣未↠患↠眼時、識ルニ↢其日輪光明等↡、今雖↠患フト↠目、但令↣善↢日輪等↡、正念堅持レバ↠限↢時節↡、必得↢成就コトヲ↡。

二 Ⅰ ⅰ b ロ (四)料簡
            (Ⅰ)

 ^ひていはく、 だいかみしょうには極楽ごくらくきょうんとがんず。 如来にょらいせつしたまふに及至いたりて、 すなはちおしへてしんとどめてかんぜしむるは、 なんのこころかあるや。

、韋提上ニハ↠見ムト↢極楽之境↡。及↢至 イタリ 如来許説タマフニ↡、即↢住↠心シムルハ↠日、有↢何↡也。

二 Ⅰ ⅰ b ロ (四)(Ⅱ)
              (ⅰ)標挙

^こたへていはく、 これにさんこころあり。

、此↢三意↡。

二 Ⅰ ⅰ b ロ (四)(Ⅱ)(ⅱ)列釈
                (a)知方

^いちにはしゅじょうをしてきょうしんとどめしめんとほっして、 *ほうすことあることあり。 とうりょうらず、 ただ春秋しゅんじゅうさいる。 そのしょうとうよりでて直西じきさいもっす。 弥陀みだ仏国ぶっこく日没にちもつところあたて、 直西じきさいじゅう万億まんおく*せつちょうす。 すなはちこれなり。

者欲↠令メムト↢衆生ヲシテ↠境↟心、指コト↠方↠在コト。不↠取↢冬夏両時↡、唯↢春秋二際↡。其日正東ヨリ直西。弥陀仏国↢日没↡、直西超↢過十万億↡。即ナリ

二 Ⅰ ⅰ b ロ (四)(Ⅱ)(ⅱ)(b)知業
                  (イ)総標

^にはしゅじょうをして*ごっしょう軽重きょうじゅうあることをしきせしめんとほっす。

者欲↠令メムト↤衆生ヲシテ識↣知業障コトヲ↢軽重↡。

二 Ⅰ ⅰ b ロ (四)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(ロ)徴問

^いかんがることをる。

云何↠知コトヲ

二 Ⅰ ⅰ b ロ (四)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(ハ)略答

^おしへてしんとどめてかんぜしむるによる。

↢教↠心シムルニ↟日

二 Ⅰ ⅰ b ロ (四)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(ニ)広述
                    [一]明観相
                      [Ⅰ]明住心方
                        [ⅰ]標挙

^はじめてしんとどめんとほっするとき

↠住メムト↠心時、

二 Ⅰ ⅰ b ロ (四)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(ニ)[一][Ⅰ][ⅱ]弁明
                          [a]教身威儀

^おしへて*跏趺かふしょうせしむ。 みぎあしひだりももうえけてほかとひとしくし、 ひだりあしみぎももうえきてほかとひとしくし、 ひだりみぎうえきて、 をしてしょうじきならしめ、 くちがっしてはあひちかづくことなかれ。 したうえあごささへよ。 咽喉いんこうおよびちゅうどうをして宣通せんつうせしめんがためのゆゑなり。

↢跏趺正坐↡。右脚著↢左↡与↠外斉クシ、左オキ↢右↡与↠外斉クシ、左オキ↢右↡、令↢身ヲシテ正直ナラ↡、合↠口↢相クコト↡。舌ササヘ↢上↡。為↠令メムガ↢咽喉及鼻中気道ヲシテ宣通↡故ナリ

二 Ⅰ ⅰ b ロ (四)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(ニ)[一][Ⅰ][ⅱ][b]教心作相

^またしん*だいないともにくうにして、 すべて一物いちもつもなしとかんぜしめよ。

又令メヨ↠観↣身四大内外倶ニシテ、都シト↢一物↡。

^しんだいにくきんこつとうしんおもへ。 西方さいほう散向さんこうして、 西方さいほうきわつくすに、 ない一塵いちじんそうずと。

身之地大皮・肉・筋・骨等、心。散↢向西方↡、尽スニ↢西方↡、乃至不↠見↢一塵之相↡。

^またおもへ。 しん水大すいだいけつかんしんるいとうしんおもへ。 北方ほっぽう散向さんこうして、 北方ほっぽうきわつくすに、 ない一塵いちじんそうずと。

又想。身之水大血・汗・津・涙等、心。散↢向北方↡、尽スニ↢北方↡、乃至不↠見↢一塵之相↡。

^またおもへ。 しん風大ふうだい東方とうぼう散向さんこうして、 東方とうぼうきわつくすに、 ない一塵いちじんそうずと。

又想。身之風大散↢向東方↡、尽スニ↢東方↡、乃至不↠見↢一塵之相↡。

^またおもへ。 しんだい南方なんぽう散向さんこうして、 南方なんぽうきわつくすに、 ない一塵いちじんそうずと。

又想。身之火大散↢向南方↡、尽スニ↢南方↡、乃至不↠見↢一塵之相↡。

^またおもへ。 しん空大くうだいすなはち*十方じっぽう*くう一合いちごうして、 ない一塵いちじんくうそうずと。

又想。身之空大即与↢十方虚空↡一合、乃至不↠見↢一塵不空之相↡。

^またおもへ。 しんだいみなくうにして、 ただ識大しきだいのみありて*湛然たんねん凝住ぎょうじゅうす、 なほえんきょうのごとく、 ない明照みょうしょうにしてろうねんとして清浄しょうじょうなりと。

又想。身之五大皆空ニシテ、唯有↢識大ノミ↡湛然凝住、猶如↢円鏡↡、内外明照ニシテ朗然トシテ清浄ナリト

二 Ⅰ ⅰ b ロ (四)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(ニ)[一][Ⅱ]結前生後

^このおもいをなすとき乱想らんそうのぞこることをて、 しんやうやく*凝定ぎょうじょうす。

↢此↡時、乱想得↠除コトヲ、心漸凝定

二 Ⅰ ⅰ b ロ (四)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(ニ)[一][Ⅲ]正明日観

^しかしてのち徐々じょじょとしてしんてんじて、 あきらかにかんず。 その*こんのものはいちにしてすなはちみょうそう現前げんぜんするをる。 きょうげんずるときあたりて、 あるいはぜにおおきさのごとく、 あるいはきょうめんおおきさのごとし。

後、徐徐トシテ↠心、諦↢於日↡。其利根一坐ニシテ↢明相現前スルヲ↡。当↢境↡、或↢銭キサノ↡、或↢鏡面キサノ↡。

二 Ⅰ ⅰ b ロ (四)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(ニ)[二]示業相
                      [Ⅰ]標挙

^このみょううえにおいてすなはちみづからごっしょう軽重きょうじゅうそうる。

↢此↡即↢業障軽重之相↡。

二 Ⅰ ⅰ b ロ (四)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(ニ)[二][Ⅱ]列明

^いちにはこくしょう、 なほ黒雲こくうんふるがごとし。 にはおうしょう、 また黄雲おううんふるがごとし。 さんには白障びゃくしょうびゃくうんふるがごとし。

者黒障、猶如↢黒ルガ↟日。二者黄障、又如↢黄雲ルガ↟日。三者白障、如↢似白雲ルガ↟日

二 Ⅰ ⅰ b ロ (四)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(ニ)[二][Ⅲ]釈成

^このなほくもふるがごとくなるがゆゑに、 *朗然ろうねんとしてけんしょうすることをず。 しゅじょうごっしょうもまたかくのごとし。 じょうしんきょう*しょうへいして、 しんをして明照みょうしょうならしむることあたはず。

日猶クナルガ↢雲ルガ↡故、不↠得↢朗然トシテ顕照コトヲ↡。衆生業障亦如↠是。障↢蔽浄心之境↡、不↠能↠令コト↢心ヲシテ明照ナラ↡。

二 Ⅰ ⅰ b ロ (四)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(ニ)[三]教懴悔
                      [Ⅰ]明方法

^ぎょうじゃもしこのそうば、 すなはちすべからく*どうじょう*厳飾ごんじきし、 仏像ぶつぞうあんし、 清浄しょうじょう洗浴せんよくし、 じょうじゃくし、 またみょうこうきて諸仏しょぶつ一切いっさい*げんじょう表白ひょうびゃくし、 ぶつぎょうぞうかひて、 現在げんざいいっしょう無始むしよりこのかた、 すなはち*しん口意くいごうつくるところの*じゅうあく*ぎゃく*じゅう*謗法ほうぼう*闡提せんだいとうつみ*さんすべし。

行者若↢此↡、即↧厳↢飾道場↡、安↢置仏像↡、清浄洗浴、著↢浄衣↡、又焼↢名香↡表↢白諸仏・一切賢聖↡、向↢仏形像↡、現在一生懴↦悔無始ヨリ已来、乃身口意業↠造十悪・五逆・四重・謗法・闡提等↥。

^きはめてすべからくていしてなみだあめふらし、 ふか*ざんしょうじて、 うち心髄しんずいとおり、 ほねりてみづからむべし。

↧悲涕ラシ↠涙、深↢慚愧↡、内徹↢心髄↡、切↠骨↥。

二 Ⅰ ⅰ b ロ (四)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(ニ)[三][Ⅱ]示滅障

^さんしをはりて、 かえりてさきほうのごとく安心あんじんしてきょうれ。 きょうもしげんずるときは、 さきのごとき*さんしょうことごとくのぞこりて、 所観しょかん浄境じょうきょう朗然ろうねんとして明浄みょうじょうなり。 これをとんさわりめっすとづく。 あるいは一懴いっさんしてすなはちつくすものをこんひとづく。

懴悔、還↢前坐法↡安心↠境。境若、如↠前三障尽リテ、所観浄境朗然トシテ明浄ナリ。此↢頓スト↟障也。或一懴↢利根↡也。

^あるいは一懴いっさんしてただこくしょうのぞき、 あるいは一懴いっさんしておうびゃくとうさわりのぞくことを。 あるいは一懴いっさんしてただ白障びゃくしょうのぞく。 これを*漸除ぜんじょづけ、 *頓滅とんめつづけず。

一懴但除↢黒障↡、或一懴得↠除コトヲ↢黄・白等↡。或一懴但除↢白障↡。此↢漸除↡、不↠名↢頓滅↡也。

二 Ⅰ ⅰ b ロ (四)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(ニ)[三][Ⅲ]結勧誠

^すでにみづから*業相ごっそうのかくのごとくなるをらば、 ただすべからく勤心ごんしんさんすべし。 にちさん*ろくとうにただおくしてすなはちさんすることをるものは、 もつともこれ*じょうこん上行じょうぎょうひとなり。 たとへばとうくに、 またかくすればすなはちるがごとし。 あにいたづらにときち、 ところち、 えんち、 ひとちてまさにはじめてのぞくべけんや。

↢業相クナルヲ↟是、唯須↢勤心懴悔↡。日夜三時・六時等但憶↢即コトヲ↡者、最是上根上行人也。譬↢湯火クニ↠身、亦覚レバルガ↡。豈ベケ↢徒↠時↠処、待↠縁↠人、方↡也。

二 Ⅰ ⅰ b ロ (四)(Ⅱ)(ⅱ)(c)知光

^さんにはしゅじょうをして弥陀みだ*しょうほう種々しゅじゅしょうごんこうみょうとうそうないしょうようして、 このちょうせることひゃくせん万倍まんばいなることをしきせしめんとほっす。 ぎょうじゃとう、 もしかのきょう光相こうそうらずは、 すなはちこの日輪にちりんこうみょうそうて、 もしは*行住ぎょうじゅう坐臥ざが礼念らいねん*憶想おくそうして、 つねにこのをなせ。 ひさしからざるあひだにすなはちじょうしんて、 かのじょうらくしょうごんん。

者欲↠令メムト↧衆生ヲシテ識↦知弥陀依正二報種種荘厳光明等内外照曜、超↢過コト↡百千万倍ナルコトヲ↥。行者等、若↠識↢彼光相↡者、即↢此日輪光明之相↡、若行住坐臥礼念憶想、常↢此↡。不↠久カラ之間↢定心↡、見↢彼浄土之事、快楽荘厳↡。

二 Ⅰ ⅰ b ロ (四)(Ⅱ)(ⅲ)総結

^こののためのゆゑに、 そんおしへて日想にっそうかんをなさしめたまふ。

↢此↡故、世尊先シメタマフ↢日想観↡也。

二 Ⅰ ⅰ b 釈正教観察文
          (一)科節

 ^さんとう想念そうねん」 よりしもじょう如懸にょげん」 にいたるこのかたは、 まさしくおしへて*かんざつせしむ。

↢「当起想念」↡下至↢「状如懸鼓」↡已来タハ、正観察シム

二 Ⅰ ⅰ b ハ (二)述意

^これ*威儀いぎただし、 おもて西方さいほうかへて、 きょうまもりてしんとどめ、 けんしゅうしてうつらざれば、 しょみなおうずることをかす。

此明↧正↢身威儀↡、面↢西方↡、守↠境↠心、堅執レバ↠移、所期皆応コトヲ↥。

二 Ⅰ ⅰ b 釈弁観成相文
          (一)正釈観成相
            (Ⅰ)科節

^見日けんにち」 よりしも明了みょうりょう」 にいたるこのかたは、 かんじょうそうべんず。

↢「既見日已」↡下至↢「明了」↡已来タハ、弁↢観成↡。

二 Ⅰ ⅰ b ニ (一)(Ⅱ)述意

^これしんひょうしてるに、 おもいせいえんのぞきて念々ねんねんうつらざれば、 じょうそう*りょうねんとしてげんずることをかす。

此明↢標↠心ルニ↠日、制↠想↠縁念念レバ↠移、浄相了然トシテ而現コトヲ↡。

二 Ⅰ ⅰ b ニ (二)弁得失邪正

^またぎょうじゃはじめて定中じょうちゅうにありて、 このときすなはち三昧さんまいじょうらくて、 *身心しんしんない融液ゆうえきして不可ふか思議しぎなり。

又行者初↢定中↡、見↢此↡時即↢三昧定楽↡、身心内外融液不可思議ナリ

^これをときあたりて、 よくすべからくしんせっして、 じょうをして*じょうしん貪取とんしゅざらしむべし。 もし貪心とんしんおこせば、 心水しんすいすなはちどうず。 しんどうずるをもつてのゆゑに浄境じょうきょうすなはちしっす。 あるいはどう、 あるいはあん、 あるいはこく、 あるいはしょうおうしゃくびゃくとういろにしてあんじょうすることをず。

↢見↠此↡、好↣摂↠心、令↢定ヲシテ↟得↢上心貪取↡。若↢貪心↡、心水即。以↢心動ルヲ↡故浄境即。或動或闇、或黒或青・黄・赤・白等ニシテ不↠得↢安定コトヲ↡。

^このときすなはちみづから念言ねんごんせよ。 「これらのきょうそう揺動ようどうしてやすからざることは、 わが貪心とんしん動念どうねんによりて、 浄境じょうきょうをして動滅どうめつせしむることをいたす」 と。 すなはちみづから安心あんじんしょうねんにして、 かえりてもとよりおこせば、 動相どうそうすなはちのぞこりて、 じょうしんかえりてげんず。 すでにこのとがらば、 さらに*ぞうじょう貪心とんしんおこすことをざれ。

↢此↡時即念言。此等境相揺動コト↠安カラ者、由↢我貪心動念↡、致スト↠使コトヲ↢浄境ヲシテ動滅↡。即安心正念ニシテ、還↠本起セバ、動相即リテ、静心還。既↢此↡、更↠得↠起コトヲ↢増上貪心↡也。

^以下いげ諸観しょかんじゃしょう得失とくしつ、 もつぱらこれにおなじ。

已下諸観邪正得失、一↠此也。

^かんじてるは、 *しんきょう相応そうおうす。 づけてしょうかんとなす。 かんずるにずしてすなはちぞうきょうとうるは、 しんきょう相応そうおうせず。 ゆゑにじゃづく。

↠日ルハ↠日、心境相応。名↢正観↡。観ルニ↠日シテ↠見↠日ルハ↢余雑境等↡、心境不↢相応↡。故↠邪也。

二 Ⅰ ⅰ b ニ (三)総結日観由

^これすなはち*しゃ闇宅あんたくには、 れてもつてほうすべきことなし。 ただ朗日ろうにちひかりぶるのみありて、 おもいせてとお極楽ごくらくひょうす。

斯乃娑婆之闇宅ニハ、触↠事↢以比方ベキコト↡。唯有↢朗日ルノミヒカリ、寄↠想↢於極楽↡。

二 Ⅰ ⅰ b 釈総結観名文

^是為ぜい」 より以下いげそうじてけっす。

↢「是為」↡已下、総

二 Ⅰ ⅰ

^じょうらい五句ごくどうありといへども、 ひろ日観にっかんかしをはりぬ。

上来雖↠有↢五句不同↡、広↢日観↡竟

二 Ⅰ 【水観】
     

【3】 ^*水観すいかんのなかにつきて、 またげ、 つぎべんじ、 のちけっす。 すなはちそのろくあり。

↢水観↡、亦先、次、後。即↢其六↡。

二 Ⅰ ⅱ
        釈総標地体文
          (一)正釈
            (Ⅰ)科節

^いち次作しさ水想すいそう」 よりしもない映徹ようてつ」 にいたるこのかたは、 そうじて*たいひょうす。

↢「次作水想」↡下至↢「内外映徹」↡已来タハ、総↢地↡。

二 Ⅰ ⅱ b イ (一)(Ⅱ)料簡
              (ⅰ)料簡所由
                (a)水観所由
                  (イ)正明水観所由

 ^ひていはく、 さきおしへてかんぜしむるは、 *業相ごっそうとうらしめんがためなり。 ゆゑにかんぜしむ。 いまこのかんのなかに、 またおしへてみずかんぜしむるは、 なんの所以ゆえんかある。

、前シムルハ↠日、為ナリ↠知シメムガ↢業相等↡。故↠観↠日。今此、又教シムルハ↠水、有↢何所以↡。

^こたへていはく、 日輪にちりんつねにらし、 もつて極楽ごくらく*じょうひょうす。 またかのたいらかならずして、 この*こく*こうるいすることをおそる。 ただおもんみればしゃ闇宅あんたくには、 ただのみよくあきらかなり。 このさかいにはきょうありていまだこうなきところあらず。 よくたいらかなるものをらんとほっするに、 みずぎたるはなし。 このびょうそうしめして、 かの*瑠璃るりきょうす。

、日輪常、以↢極楽之長暉↡。復恐↣彼地不シテ↠平ナラ、類コトヲ↢此穢国之高下↡。但以レバ娑婆闇宅ニハ、唯日ノミカナリ。此ニハ丘坑アリテ↧無↢高下↡之処アラ↥。欲ルニ↠取ムト↢能ナル之者↡、無↠過タルハ↢於水↡。示↢斯可平之相↡、況↢彼瑠璃之地↡也。

二 Ⅰ ⅱ b イ (一)(Ⅱ)(ⅰ)(a)(ロ)更決相似分斉

 ^またひていはく、 このさかいみず湿うるおひてかつやわらかなり。 いぶかし、 かのまたこのみずどうずるや。

又問、此界之水湿ヒテ而且カナリ未審イブカシ、彼地亦同↢此↡也。

^こたへていはく、 このさかいびょうすい、 もつてかのひとしくしてこうなきにたいす。

、此界之平水、以↣彼クシテキニ↢高下↡。

二 Ⅰ ⅱ b イ (一)(Ⅱ)(ⅰ)(b)氷想所由

^またみずてんじてこおりとなすは、 かの瑠璃るりない*映徹ようてつせるにたいす。 これ弥陀みだ*曠劫こうごうひとしくぎょうじて、 *へんなく、 *正習しょうじゅうともにもうじて、 よく*りん映徹ようてつせるをかんずることをかす。

又転↠水↠氷者、対↢彼瑠璃之地内外映徹ルニ↡也。此明↣弥陀曠劫、無↠偏、正・習倶、能コトヲ↢地輪之映徹ルヲ↡。

二 Ⅰ ⅱ b イ (一)(Ⅱ)(ⅱ)料簡作法
                (a)

 ^またひていはく、 すでにおしへてみずおもひてもつてしんとどめしめ、 みずてんじてもつてこおりとなし、 こおりてんじてもつて瑠璃るりとなすといはば、 いかんがほうしてきょうをしてげんぜしむる。

又問、既↠水シメテ↠心、転↠水↠氷、転↠氷ストイハバ↢瑠璃地↡者、云何作法而令↢境ヲシテ↡。

二 Ⅰ ⅱ b イ (一)(Ⅱ)(ⅱ)(b)
                  (イ)正教観作法
                    [一]明住心威儀

^こたへていはく、 *じゅうしん威儀いぎのごときは、 もつぱらさき日観にっかんのなかのほうおなじ。

、若キハ↢住身威儀↡、一↢前日観↡。

二 Ⅰ ⅱ b イ (一)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(イ)[二]明住心作法
                      [Ⅰ]標意

^またみずかんじてもつてじょうしんらんとほっせば、 かえりてすべからくそうきょうたいしてかんずべし。 すなはちじょうべきことやすし。

又欲↣観↠水ムト↢定心↡者、還↧対↢相似之境↡而観↥。即↠可キコト↠得↠定

二 Ⅰ ⅱ b イ (一)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(イ)[二][Ⅱ]正明

^ぎょうじゃとうじょうしょにおいていちわんみずりて、 ゆかまえうえきてよくこれにたしり、 しんゆかうえにありてし、 けんて、 いちしろものまめばかりのおおきさのごとくなるをけて、 こうべおもてみずうえのぞめて、 一心いっしんにこのしろところらして、 さらにえんすることなかれ。

行者等於↢静処↡取↢一椀↡、オキ↢床↡好↢盛↡、自身↢床↡坐、当↢自眉間↡、著↣一クナルヲ↢豆バカリキサノ↡、低↠頭メテ↢面↡、一心↢看↡、更↢異縁コト↡。

^またみずはじにありてろうとどまらざるとき、 おもてのぞめてこれをかんずるに、 面像めんぞうず。

又水初↠地波浪不ルトキ↠住マラ、臨メテ↠面ルニ↠之、不↠見↢面像↡。

^かんをなすことまざれば、 *漸々ぜんぜんおもてげんず。 はじめのとき面相めんそうとどまらずして、 たちまちにながく、 たちまちにみじかく、 たちまちにひろく、 たちまちにせまく、 たちまちにえ、 えず。

コト↠観レバ↠休、漸漸面現。初時面相不シテ↠住マラ、乍、乍、乍不↠見

^このそうげんずるとき、 さらにすべからく極細ごくさい用心ようじんすべし。 ひさしからざるあひだにすいさいにして、 どうずるにどうぜず、 面相めんそうやうやくあきらかにげんずることを面上めんじょうげんとうるといへども、 またいまだるをもちゐず、 またさまたぐるをもちゐず。 ただ身心しんしんをほしいままにして、 ありとりてることなかれ。

相現時、更↢極細用心↡。不↠久カラ之間水波微細ニシテ、似↠動ルニ不↠動、面相漸得↢明コトヲ↡。雖↠見ルト↢面上眼・耳・鼻・口等↡、亦未↠須↠取ルヲ、亦不↠須↠妨ルヲ。但縦ニシテ↢身心↡、知↠有ルト↠取コト也。

^ただしろところりて*了々りょうりょうにこれをかんじて、 しょうねんしゅして、 *しつえんせしむることなかれ。 これをときあたりて、 しんやうやくとどまることをて、 すいしょう*湛然たんねんなり。

唯取↢白↡了了↠之、正念守護、勿↠令コト↢失意異縁↡。当↢見↠此↡、心漸↠住コトヲ、水性湛然也。

二 Ⅰ ⅱ b イ (一)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(ロ)約譬教用心
                    [一]標意

^またぎょうじゃとうしんのなかのみずろうとどまらざることをしきせんとほっせば、 ただこのみずどうどうそうかんじて、 すなはちしんきょうげんげんみょうあんそうれ。

又行者等欲↣識↢知セムト自心波浪不コトヲ↟住者、但観↢此動不動之相↡、即↢自心現不現・明闇之相↡也。

二 Ⅰ ⅱ b イ (一)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(ロ)[二]譬説

^またみずしずかなるときち、 いちこめばかりなるをりて、 すいじょうててまかせてこれをみずのなかにぐれば、 そのすいすなはちどうじてわんのうちにへんす。 おもてうえのぞめてこれをるに、 そのしろきものすなはちどうず。

又待↢水ナル↡、取↢一バカリナルヲ↡、当↢水上マカセ↠手レバ↢之↡、其水波即↢於椀↡。自面臨メテ↠上ルニ↠之、其者即

^さらにまめばかりなるをけてこれをみずぐるに、 なみさらにだいにして、 めんじょうしろきもの、 あるいはえ、 えず。 ないなつめとう、 これをみずぐるに、 そのなみ*うたただいにして、 めんじょうしろきものおよびしんめんそうじてみな隠没おんもつしてげんぜず。 みずどうずるによるがゆゑなり。

↢豆許ナルヲ↡投ルニ↢之↡、波更ニシテ、面上者、或不↠見。乃至棗等、投ルニ↢之於水↡、其波転ニシテ、面上者及自身頭面、総皆隠没不↠現ヨル↢水ルニ↡故也。

二 Ⅰ ⅱ b イ (一)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(ロ)[三]合法

^わん」 といふはすなはちしんたとふ。 「みず」 といふはすなはち心水しんすいたとふ。 ろう」 といふはすなはち*乱想らんそう煩悩ぼんのうたとふ。*漸々ぜんぜんろうむ」 といふは、 すなはちこれ衆縁しゅえん*制捨せいしゃして、 しんいっきょうとどむるなり。

↠椀者即↢身器↡也。言↠水者即↢自心水↡也。言↢波浪↡者即↢乱想煩悩↡也。言↢漸漸波浪息ムト↡者、即是制↢捨衆縁↡、住↢心一境↡也。

^みずしずかにしてきょうげんず」 といふは、 すなはちこれ*能縁のうえんしんみだるることなければ、 *所縁しょえんきょうどうぜず、 ない*恬怕てんぱくにしてしょそう*顕然けんねんなり。 また*さいそうおよび*そうあれば、 心水しんすいすなはちどうず。 心水しんすいすでにどうずれば、 静境じゃくきょうすなはちしっす。 また*細塵さいじんおよび*じん、 これを寂静じゃくじょうみずのなかにぐるに、 そのみずろうすなはちどうず。

↢水静ニシテ境現ズト↡者、即是能縁之心無レバ↠乱コト、所縁之境不↠動、内外恬怕ニシテ所求之相顕然ナリ。又細想及麁想アレバ、心水即。心水既レバ、静境即。又細塵及以麁塵、投ルニ↢之寂静↡、其波浪即

二 Ⅰ ⅱ b イ (一)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(ロ)[四]結成

^またぎょうじゃとうただこのみずどうどうそうて、 すなはちしんじゅうじゅうれ。 またきょうげんしつしつじゃしょうとう、 もつぱらさき日観にっかんおなじ。

又行者等但看↢此動・不動↡、即↢自心住・不住↡也。又境現失不失・邪正等、一↢前日観↡也。

二 Ⅰ ⅱ b イ (二)偈讃

 ^また天親てんじんさん (*浄土論) にいはく、

かのかいそうかんずるに、 *三界さんがいどう*しょうせり。

きょうしてくうのごとく、 広大こうだいにして*辺際へんざいなし」 と。

又天親

「観ルニ↢彼世界勝↢過三界
究竟↢虚空広大ニシテシト↢辺際↡」

^これすなはちそうじてかのくにぶんりょうかす。

此即↢彼地之分量↡也。

二 Ⅰ ⅱ b 釈地下荘厳文
          (一)正釈

^下有げう金剛こんごう七宝しっぽう」 よりしも不可ふかけん」 にいたるこのかたは、 まさしく地下じげしょうごんかす。 すなはちそのしちあり。

↢「下有金剛七宝」↡下至↢「不可具見」↡已来タハ、正↢地下荘厳↡。即↢其七↡。

・幢

^いちには*どうたいひとしくこれ*無漏むろ金剛こんごうなることをかす。

ニハ↢幢体等是無漏金剛ナルコトヲ↡。

・擎

^にはささげてあひ顕映けんようせるしょうごんかす。

ニハ↢擎↠地顕映セル荘厳↡。

・方楞

^さんには*ほうりょうそくして円相えんそうにあらざることをあらわすことをかす。

ニハ↢方楞具足コトヲ↟非コトヲ↢円相↡。

・百宝

^にはひゃっぽうごうじょうして、 りょう*塵沙じんじゃでたることをかす。

ニハ↣百宝合成、量出デタルコトヲ↢塵沙↡。

・千光

^にはたから千光せんこういだして、 ひかりへんきわにあまねきことをかす。

ニハ↧宝出↢千光↡、光周キコトヲ↦無辺之際↥。

・異色

^ろくにはひかりしきおおくしていろほうらし、 *したがひて変現へんげんし、 ときとしてやくせざることなきことをかす。

ニハ↧光クシテ↢異色↡色照↢他方↡、随↠機変現、無キコトヲ↦時トシテコト↞益也。

・衆光

^しちには衆光しゅこういろさんじて日輪にちりん映絶ようぜつし、 *新往しんおうのものこれをてにはかに*しゅうしつしがたきことをかす。

ニハ↧衆光散↠彩映↢絶日輪↡、新往者覩↠之ニハカキコトヲ↦周悉↥。

二 Ⅰ ⅱ b ロ (二)偈讃

^¬さん¼ にいはく (*礼讃)

地下じげしょうごん*七宝しっぽうどうりょうへんしゅおくなり。

八方はっぽう八面はちめんひゃっぽうをもつてじょうず。 かれをれば*しょう*ねんさとる。

*しょう宝国ほうこくながじょうたり。 一々いちいちたからしゅひかりながす。

ぎょうじゃしんかたむけてつねにたいして、 *じんやくして西方さいほうれ」 と。

¬讃¼云

「地下荘厳七宝無量無辺無数億ナリ
八方八面百宝ヲモテレバ↠彼無生自然
無生宝国永↠常一一宝流↢無数
行者傾↠心↠目↠神踊躍レト↢西方

^また*さんにいはく、

西方さいほう*寂静じゃくじょう無為むい*らくなり。 ひっきょう*しょうようして*有無うむはなれたり。

*だいしんくんじて*法界ほうかいあそぶ。 わかちて*ものすることひとしくしてことなることなし。

あるいは*神通じんずうげんじてほうき、 あるいは*相好そうごうげんじて*無余むよる。

変現へんげんしょうごんこころしたがひてづ。 *ぐんじょうるものつみみなのぞこる」 と。

又讃

西方寂静無為ナリ畢竟逍遥レタリ↢有無
大悲薫↠心↢法界チテ↠身コト↠物クシテ↠殊コト
↢神通↡而説↠法↢相好↡入↢無余
変現荘厳随↠意群生見者罪皆除ルト

^また*さんにいはく、

*帰去来いざいなん*きょうにはとどまるべからず。

曠劫こうごうよりこのかたてんして、 *六道ろくどうことごとくみなたり。

いたところらくなし、 ただしゅうたんこえく。

この*生平しょうびょうへてのちかのはんみやこらん」 と。

又讃

帰去来イザイナム魔郷ニハ不↠可↠停
曠劫ヨリ流転六道尽タリ
↢余楽↡唯聞↢愁歎
↢此生平↡後ムト涅槃ミヤコ

二 Ⅰ ⅱ b 釈地上荘厳文
          (一)正釈
            (Ⅰ)科節

^さん瑠璃るりじょう」 よりしも分斉ぶんざいぶんみょう」 にいたるこのかたは、 まさしくじょうしょうごん*けんぴょうしゅしょうなることをかす。

↢「瑠璃地上」↡下至↢「分斉分明」↡已来タハ、正↢地上荘厳顕標殊勝ナルコトヲ↡。

二 Ⅰ ⅱ b ハ (一)(Ⅱ)述意

^これ*依持えじえんじょうかす。 七宝しっぽうりんとうはこれ*のう瑠璃るりほうはこれ*しょなり。 はこれ*のうだいじゅとうはこれ*しょなり。 これ弥陀みだ*いんぎょうしゅうせるによりて、 *感報かんぽうをしてえんみょうならしむることをいたす。 明浄みょうじょうはすなはち無漏むろたいとなす。

此明↢依持円浄↡。七宝池林等是能依、瑠璃宝地是所依ナリ。地是能持、池・台・樹等是所持ナリ。此由↢弥陀因行周備ルニ↡、致↠使コトヲ↢感報ヲシテ円明ナラ↡。明浄之義無漏↠体也。

二 Ⅰ ⅱ b ハ (二)偈讃

^さんにいはく、

^ほうしょうごんりょうなし。 処々しょしょこうみょう十方じっぽうらす。

宝閣ほうかく*だいみな遍満へんまんす。 *雑色ざっしき玲瓏れいろうとしてはかるべきことかたし。

宝雲ほううん*宝蓋ほうがいくうのぞみておおひ、 しょうじゅつうしてたがひに往来おうらいす。

*宝幢ほうどう幡蓋ばんがいふうしたがひててんじ、 宝楽ほうがくふくみてねんおうじてめぐる。

宝地荘厳無↢比量↡処処光明照↢十方
宝閣・華台皆遍満雑色玲瓏トシテ↠可キコト↠量
宝雲・宝蓋臨↠空聖衆飛通往来
宝幢・幡蓋随↠風宝楽含↠輝↠念

^わくたいしてしょうずるもの、 はないまだひらけず。 がっしょう*篭々ろうろうたること*たいしょするにたとふ。

うちに*法楽ほうらくけて微苦みくなし。 さわりきて*しゅはなおのづからひらく。

もく精明しょうみょうにして金色こんじきなり。 さつ徐々じょじょとしてほうさずく。

ひかりたいるるに*三忍さんにんじょうずることを。 すなはちぶつたてまつらんとほっして金台こんだいよりくだる。

*法侶ほうりょむか*だいる。 尊顔そんげん*瞻仰せんごうして*善哉ぜんざいさんず」 と。

↢惑疑↡生ルモノ華未↠発合掌篭篭タルコト↠処ルニ↠胎
↢法楽↡無↢微苦↡障尽須臾華自
耳目精明ニシテ身金色ナリ菩薩徐徐トシテ↢宝衣
光触ルニ↠体得↠成コトヲ↢三忍↠見マツラムト↠仏↢金台ヨリ
法侶迎↢大会瞻↢仰尊顔↡讃ズト↢善哉

二 Ⅰ ⅱ b ハ (三)追釈

^こんじょう」 といふ以下いげは、 まさしく黄金おうごんみちとなし、 かたちこんじょうたることをかす。

↢「金縄」↡已下、正↣黄金↠道、状似コトヲ↢金縄↡也。

^あるいは雑宝ざっぽうをもつてとなし、 瑠璃るりみちとなせり。 あるいは瑠璃るりをもつてとなし、 白玉びゃくぎょくみちとなせり。 あるいはこんびゃくごんをもつてとなし、 ひゃっぽうみちとなせり。 あるいは不可ふかせつたからをもつてとなし、 また不可ふかせつたからをもつてみちとなせり。 あるいは千万せんまんぼうをもつてとなし、 三宝さんぽうみちとなせり。

↢雑宝↡為↠地、瑠璃セリ↠道。或↢瑠璃↡為↠地、白玉セリ↠道。或↢紫金・白銀↡為↠地、百宝セリ↠道。或↢不可説↡為↠地、還↢不可説↡作セリ↠道。或↢千万宝↡為↠地、二三宝セリ↠道

^かくのごとくうたたあひ*間雑けんぞうし、 うたたともにごうじょうし、 うたたあひしょうようし、 うたたあひ顕発けんぽつして、 光々こうこう色々しきしきおのおのどうにして、 雑乱ぞうらんすることなし。

↠是間雑、転合成、転照曜、転顕発、光光色色各各不同ニシテ而無↢雑乱コト↡。

^ぎょうじゃとうただ金道こんどうのみありて、 ほうみちとなすことなしといふことなかれ。

行者等莫↠言コト↧但有↢金道ノミ↡而無シト↦余宝コト↞道也。

二 Ⅰ ⅱ b 釈空裏荘厳文
          (一)科節

^一一いちいちほうちゅうひゃく色光しきこう」 よりしもがっ以為いいしょうごん」 にいたるこのかたは、 まさしく*くうしょうごんかす。 すなはちそのろくあり。

↢「一一宝中有五百色光」↡下至↢「楽器以為荘厳」↡已来タハ、正↢空裏荘厳↡。即↢其六↡。

・多光

^いちにはたからこういだすことをかす。

ニハ↣宝出コトヲ↢多光↡。

・光相

^にはたとへをもつてそのそうあらわすことをかす。

ニハ↣喩ヲモテコトヲ↢其↡。

・光台

^さんにはひかりへんじてだいとなることをかす。

ニハ↢光変コトヲ↟台

・光楼

^にはひかりへんじて*楼閣ろうかくとなることをかす。

ニハ↣光変コトヲ↢於楼閣↡。

・光幢

^にはひかりへんじて*どうとなることをかす。

ニハ↣光変コトヲ↢於華幢↡。

・光楽

^ろくにはひかりへんじて宝楽ほうがくこえとなることをかす。

ニハ↣光変コトヲ↢於宝楽之音↡。

二 Ⅰ ⅱ b ニ (二)釈義

^またじょう雑宝ざっぽう一々いちいちにおのおのひゃくしきひかりいだす。 一々いちいち色光しきこうかみくうちゅうきていち光台こうだいとなる。 一々いちいちだいのなかに*宝楼ほうろう千万せんまんなり。 おのおのいちさんない不可ふかせつたからをもつて、 もつてしょうごんごうじょうをなすことをかす。

又明↧地上雑宝、一一↢五百色一一色光、上↢空中↡作↢一光台一一宝楼千万ナリ↢一・二・三・四乃至不可説↡、以コトヲ↦荘厳合成↥也。

^にょ華又けうにょしょうがつ」 といふは、 ぶつ*慈悲じひをもつてひとらざることをおそれたまふがゆゑに、 たとへをりてもつてこれをあらわす。

↢「如華又如星月」↡者、仏以↢慈悲↡畏タマフガ↢人コトヲ↟識、借↠喩↠之

^だいりょうへんかくひゃくおくどう」 といふは、 ほうしゅにしてこうみょうりょうなり。 一々いちいちひかりひとしくして光台こうだいとなりて、 くうちゅう遍満へんまんす。 ぎょうじゃとう行住ぎょうじゅう坐臥ざがにつねにこのおもいをなせ。

↢「於台両辺各有百億華幢」↡者、宝地衆多ニシテ光明無量ナリ。一一光等リテ↢光台↡、遍↢満空中↡。行者等行住坐臥↢此↡。

二 Ⅰ ⅱ b 釈楽音説法文
          (一)正釈

^八種はっしゅしょうふう」 よりしも無我むがおん」 にいたるこのかたは、 まさしくひかり楽音がくおんへんじ、 てんじて説法せっぽうそうじょうずといふことをかす。 すなはちそのさんあり。

↢「八種清風」↡下至↢「無我之音」↡已来タハ、正↧光変↢楽音↡、転ズトイフコトヲ↦説法之相↥。即↢其三↡。

・八風

^いちには*八風はっぷうひかりよりづることをかす。

ニハ↢八風従↠光而出コトヲ↡。

・鼓楽

^には風光ふうこうすなはちでて、 すなはちがくこえおこすことをかす。

ニハ↢風光即、即↠楽コトヲ↟音

・説法

^さんには*とう*しん恒沙ごうじゃとうほう顕説けんぜつすることをかす。

ニハ↣顕↢説コトヲ倒・四真、恒沙等↡。

二 Ⅰ ⅱ b ホ (二)偈讃

^さん (浄土論・意) にいはく、

安楽あんらくこく清浄しょうじょうにして、 つねに*無垢むくりんてんず。

一念いちねんおよびいちに、 もろもろのぐんじょうやくす。

ぶつのもろもろのどくさんずるに、 *分別ふんべつしんあることなし。

よくすみやかにどくだい宝海ほうかい満足まんぞくせしむ」 と。

「安楽国清浄ニシテ↢無垢
一念及一時利↢益群生
ルニ↢仏功徳↠有コト↢分別心↡
ムト↣速満↢足功徳大宝海↡」

二 Ⅰ ⅱ b 釈総結観名文

^ろくに 「是為ぜい」 よりしもそうじてけっす。

↢「是為」↡下

二 Ⅰ ⅱ

^じょうらいろっどうありといへども、 ひろ水観すいかんかしをはりぬ。

上来雖↠有↢六句不同↡、広↢水観↡竟

二 Ⅰ 【地観】
     

【4】 ^さん*想観そうかんのなかにつきて、 またげ、 つぎべんじ、 のちけっす。 すなはちそのろくあり。

↢地想観↡、亦先、次、後。即↢其六↡。

二 Ⅰ ⅲ
        釈結前生後文

^いちそうじょう」 よりは、 まさしくさきけっのちしょうずることをかす。

↢「此想成時」↡者、正↢結↠前コトヲ↟後

二 Ⅰ ⅲ b 釈弁観成相文
          (一)科解

^一一いちいちかん」 よりしも不可ふかせつ」 にいたるこのかたは、 まさしくかんじょうそうべんずることをかす。 すなはちそのろくあり。

↢「一一観之」↡下至↢「不可具説」↡已来タハ、正↠弁コトヲ↢観成↡。即↢其六↡。

・心標一境

^いちにはしんいっきょうひょうして、 *総雑そうぞうしてこれをかんずることをざれといふことをかす。

ニハ↧心↢一境↡、不レトイフコトヲ↞得↢総雑コトヲ↟之

・必令明了

^にはすでにいっきょうをもつぱらにすれば、 きょうすなはち現前げんぜんす。 すでに現前げんぜんすることをれば、 かならず明了みょうりょうならしむることをかす。

ニハ↧既ニスレバ↢一境↡、境即現前レバ↢現前コトヲ↡、必コトヲ↦明了ナラ↥。

・守令莫失

^さんにはきょうすでにしんげんずれば、 ひらくにまもりてしっすることなからしむることをかす。

ニハ↢境既レバ↠心、閉↠目クニ↠目コトヲ↟莫↠失コト

・憶持不捨

^には*威儀いぎちゅうつねにねんじて、 ただすいのぞきて*おくしててざることをかす。

ニハ↧身四威儀昼夜常、唯除↢睡時↡憶持コトヲ↞捨

・凝心不絶

^にはしんらすことえざれば、 すなはちじょうそうることをかす。 これを想心そうしんちゅうけんづく、 なほ*覚想かくそうあるがゆゑなり。

ニハ↣凝コト↠心レバ↠絶、即コトヲ↢浄土之相↡。此↢想心中↡、猶有ルガ↢覚想↡故ナリ

・正受相応

^ろくには想心そうしんやうやくにして覚念かくねんたちまちにのぞこり、 *しょうじゅ相応そうおうして三昧さんまいしょうし、 しんにかのきょう*みょうる、 なにによりてかつぶさにかんやといふことをかす。

ニハ↧想心漸ニシテ覚念頓コリ、正受相応↢於三昧↡、真↢彼微妙之事↡、何テカムヤトイフコトヲ↥。

二 Ⅰ ⅲ b ロ (二)結勧

^これすなはちひろくしてへんなり。 *宝幢ほうどういちにあらず。 衆珍しゅちんいろかがやかして、 転変てんぺんいよいよおおし。 ここをもつて ˆぶつはˇ ものすすめてしんかたむけ、 つねにたいするがごとくならしむ。

斯乃地広クシテ無辺ナリ。宝幢非↠一。衆珍曜カシテ↠彩、転変弥。是↠物↠心、恒クナラシム↠対ルガ

二 Ⅰ ⅲ b 釈総結観名文

^さん是為ぜい」 よりしもそうじてけっす。

↢「是為」↡下

二 Ⅰ ⅲ b 釈勧発流通文

^に 「仏告ぶつごうなん」 よりしもせつかんほう」 にいたるこのかたは、 まさしく*ずう勧発かんぽつして、 えんしたがひてひろかしむることをかす。 すなはちそのあり。

↢「仏告阿難」↡下至↢「説是観地法」↡已来タハ、正↧勧↢発流通↡、随↠縁シムルコトヲ↥。即↢其四↡。

・告命

^いちには*ごうみょうかす。

ニハ↢告命↡。

・勧持仏語

^にはぶつかんして、 ひろらい大衆だいしゅのためにさきかんやくかしむることをかす。

ニハ↧勧↢持仏語↡、広↢未来大衆↡説シムルコトヲ↦前観地之益↥。

・急為説之

^さんにはくるにしんずるにへたるを*えらび、 このしゃしょう*はっ*五苦ごく*さん悪道まくどうとうつることをんとほっして、 きてすなはちしんぎょうするものには、 しんみょうしまず、 きゅうにためにこれをけといふことをかす。

ニハ↧簡↢機↠受ルニタルヲ↟信ルニ、欲↠得ムト↠捨コトヲ↢此娑婆生死之身八苦・五苦・三悪道苦等↡、聞信行ニハ、不↠惜↢身命↡、急ケトイフコトヲ↞之

^もし一人いちにんててしょうづることをれば、 これをしん*仏恩ぶっとんほうずとづく。 なにをもつてのゆゑに。 諸仏しょぶつでて種々しゅじゅ方便ほうべんをもつてしゅじょうかんしたまふは、 ただあくせいふくしゅして、 人天にんでんらくけしめんとほっするにはあらざればなり。

レバ↣一人↠苦コトヲ↢生死↡者、是↣真ズト↢仏恩↡。何。諸仏出↠世種種方便ヲモテ勧↢化タマフ衆生↡者、不ザレバ↠欲ルニハ↤直令メムト↣制↠悪↠福、受↢人天↡也。

^人天にんでんらくはなほ電光でんこうのごとし。 しゅにすなはちてて、 かえりて*三悪さんまくりてじょうく。 この因縁いんねんのために、 ただすすめてすなはちじょうしょうずることをもとめて*じょうだいかはしめたまふ。 このゆゑにいまのとき*えん、 あひすすめてちかひてじょうしょうぜしむるは、 すなはち諸仏しょぶつ本願ほんがんこころかなふ。

人天之楽猶如↢電光↡。須臾、還↢三悪長時↠苦。為↢此因縁↡、但勧タマフ↧求↠生コトヲ↢浄土↡向↦無上菩提↥。是有縁、相シムル↢浄土↡者、即カナ↢諸仏本願↡也。

^もししんぎょうねがはざるものは、 ¬*清浄しょうじょうがくきょう¼ (四意) にのたまふがごとし。 「もしひとありてじょう法門ほうもんくをきて、 けどもかざるがごとく、 れどもざるがごとくなるは、 まさにるべし、 これらははじめてさん悪道まくどうよりきたりて、 ざいしょういまだきず。 これがために*信向しんこうすることなきのみ。 ぶつのたまはく、 ªわれかく、 このひとはいまだだつべからずº」 と。

↠楽↢信行↡者、如↢¬清浄覚経¼云フガ↡。「若↠人聞↠説クヲ↢浄土法門↡、聞ドモ↠不ルガ↠聞、見ドモクナルハ↠不ルガ↠見、当↠知、此等↢三悪道↡来、罪障未↠尽。為↠此↢信向コト↡耳。仏言、我説カク、此↠可↠得↢解脱↡也。」

^この ¬きょう¼ (平等覚経・四意) にまたのたまはく、 「*もしひとじょう法門ほうもんくをき、 きてすなはち悲喜ひきまじはりながれ、 為竪いよだつものは、 まさにるべし、 このひと過去かこにすでにかつてこのほうしゅじゅうして、 いまかさねてくことをてすなはちかんしょうじ、 しょうねんしゅぎょうしてかならずしょうずることを」 と。

¬経¼又云、「若人聞↠説クヲ↢浄土法門↡、聞悲喜交、身為竪イヨダツ、当↠知、此過去修↢習↡、今得↢重コトヲ↡即↢歓喜↡、正念修行↠生コトヲ也。」

・教観住心

^にはまさしくおしへてほうかんじてもつてしんとどめしむることをかす。

ニハ↧正↢宝地↡以シムコトヲ↞心也。

二 Ⅰ ⅲ b 釈顕観利益文

^にゃくかん是地ぜじしゃ」 よりしも心得しんとく無疑むぎ」 にいたるこのかたは、 まさしくかんやくあらわすことをかす。 すなはちそのあり。

↢「若観是地者」↡下至↢「心得無疑」↡已来タハ、正↠顕コトヲ↢観利益↡。即↢其四↡。

・指法

^いちにはほうすことをかす。 ただほうかんじてきょうろんぜず。

ニハ↠指コトヲ↠法。唯観↢宝地↡不↠論↢余境↡。

・除罪

^には無漏むろほうかんずるによりて、 よく*有漏うろこうつみのぞくことをかす。

ニハ↧因↠観ルニ↢無漏之宝地↡、能コトヲ↦有漏多劫↥也。

・必生浄土

^さんには捨身しゃしん以後いごかならずじょうしょうずることをかす。

ニハ↣捨身已後必コトヲ↢浄土↡。

・不得雑疑

^にはいんしゅすることしょうねんにして、 うたがいまじふることをざれといふことをかす。

ニハ↢修コト↠因正念ニシテレトイフコトヲ↟得↠雑フルコトヲ↠疑

^*おうじょうといへども、 はなふくまれていまだでず。 あるいは*辺界へんがいしょうじ、 あるいは*たいす。

↠得↢往生↡、含レテ↠華↠出。或↢辺界↡、或↢宮胎↡。

^あるいはだいさつ (観音)*かい三昧ざんまいりたまふによりてしょうすなはちのぞこり*宮華くけ開発かいほつ身相しんそう*顕然けんねんなり。 *法侶ほうりょたずさ*ぶつあそばしむ。 これすなはちしんとどめてほうるに、 すなはち*宿障しゅくしょう*罪ざいけんめっす。 がんぎょうごうすでにまどかにして、 いのちきてかざることをうたがふことなし。

↣大悲菩薩タマフニ↢開華三昧↡疑障乃コリ、宮華開発身相顕然ナリ。法侶携バシム↢於仏会↡。斯乃トドメ↠心ルニ↢於宝地↡、即↢宿障罪↡。願行之業已カニシテ、命尽↠疑コト↠不コトヲ↠往

^いますでにこの*しょうやくる、 さらにすすめてじゃしょうべんせしむ。

今既↢斯勝益↡、更弁↢知シム邪正↡。

二 Ⅰ ⅲ b 釈弁観邪正文

^ろくに 「作是さぜかん」 より以下いげは、 まさしくかんじゃしょうべんずることをかす。 じゃしょうさき日観にっかんのなかにすでにけり。

↢「作是観」↡已下、正↠弁コトヲ↢観邪正↡。邪義者前日観

二 Ⅰ ⅲ

^じょうらいろっどうありといへども、 ひろかんかしをはりぬ。

上来雖↠有↢六句不同↡、広明↢地観↡竟。

二 Ⅰ 【宝樹観】
     

【5】 ^*宝樹ほうじゅかんのなかにつきて、 またげ、 つぎべんじ、 のちけっす。 すなはちそのじゅうあり。

↢宝樹観↡、亦先、次、後。即↢其十↡。

二 Ⅰ ⅳ
        釈仏告等文

^いち仏告ぶつごうなん」 よりしもかん宝樹ほうじゅ」 にいたるこのかたは、 まさしく*ごうみょうしてそうじてかんげて、 さきけっしてのちしょうずることをかす。

↢「仏告阿難」↡下至↢「次観宝樹」↡已来タハ、正↧告命↢観↡、結↠前コトヲ↟後

二 Ⅰ ⅳ b 釈観宝樹等文
          (一)科節

^に 「かん宝樹ほうじゅ」 といふは、 かさねてかんでつす。

↢「観宝樹」↡者、重↢観↡也。

二 Ⅰ ⅳ b ロ (二)述意

^一一いちいちかん」 といふ以下いげは、 のちかんそうしょうじてまさしく*そくおしふ。 これ弥陀みだじょうこく広闊こうかつにしてへんなることをかす。 宝樹ほうじゅ宝林ほうりん、 あに七行しちごうをもつてりょうとなさんや。

↢「一一観之」↡已下、生↢後↡正↢儀則↡。此明↢弥陀浄国広闊ニシテ無辺ナルコトヲ↡。宝樹・宝林、豈↢七行↡為サム↠量也。

二 Ⅰ ⅳ b ロ (三)釈文

・七重

^いま 「*しちじゅう」 といふは、 あるいは一樹いちじゅあり、 黄金おうごんとなし、 こんくきとなし、 びゃくごんえだとなし、 のうこえだとなし、 さんとなし、 白玉びゃくぎょくはなとなし、 真珠しんじゅこのみとなす。 かくのごときしちじゅうたがひにこんきょうないとうをなせば、 七々しちしちじゅうじゅうなり。

今言↢「七重」↡者、或↢一樹↡、黄金↠根、紫金↠茎、白銀↠枝、碼碯↠条、珊瑚↠葉、白玉↠華、真珠↠菓。如↠是七重互セバ↢根・茎乃至華・菓等↡、七七四十九重也。

^あるいは一宝いっぽう一樹いちじゅとなすもの、 あるいはさんないひゃくせん万億まんおく不可ふかせつたから一樹いちじゅとなすものあり。 この、 ¬*弥陀みだきょう¼ のなかにすでにひろろんじをはりぬ。 ゆゑにしちじゅうづく。

↧一宝↢一樹↡者、或二・三・四乃至百千万億不可説↢一樹↡者↥。此義¬弥陀経義¼中。故↢七重↡也。

・行

^ごう」 といふは、 かのくに林樹りんじゅおおしといへども、 *行々ごうごうしょうじきにして雑乱ぞうらんなし。

↢「行」↡者、彼林樹雖↠多シト、行行整直ニシテ而無↢雑乱↡。

・想

^そう」 といふは、 いまだ*真観しんかんならひてざいしんしたがはざれば、 かならず*そうによりてもつてしんとどめて、 まさによくやくしょうす。

↢「想」↡者、未レバナラヒ↢真観↡自在↞心、要↢仮想↡以↠心、方↠益也。

二 Ⅰ ⅳ b 釈明樹体量文
          (一)科節

^さん一一いちいち」 よりしもじゅん」 にいたるこのかたは、 まさしくじゅたいりょうとをかす。

↢「一一」↡下至↢「由旬」↡已来タハ、正↢樹之体トヲ↡。

二 Ⅰ ⅳ b ハ (二)述意

^これもろもろの宝林ほうりんじゅ、 みな弥陀みだ無漏むろしんちゅうよりしゅつすることをかす。 *仏心ぶっしんこれ無漏むろなるによるがゆゑに、 そのじゅまたこれ無漏むろなり。

此明↧諸宝林樹、皆従↢弥陀無漏心中↡流出コトヲ↥。由↢仏心是無漏ナルニ↡故、其樹亦是無漏也。

二 Ⅰ ⅳ b ハ (三)述讃

^さん (浄土論) にいはく、

*しょうどうだい慈悲じひ*しゅっ善根ぜんごんよりしょうず。

じょうこうみょう満足まんぞくせること、 かがみ*日月にちがつりんとのごとし」 と。

「正道大慈悲出世善根ヨリ
浄光明満足セルコトシト↢鏡日月輪トノ↡」

二 Ⅰ ⅳ b ハ (四)釈量

^りょう」 といふは、 一々いちいちじゅたかさんじゅうまんなり。 またろうのものなく、 また小生しょうしょうのものなく、 またしょしょうぜんちょうのものなし。 することすなはちどうにたちまちにおこりて、 りょうしゅ等斉とうざいなり。 なんのこころぞしかるとならば、 かのさかいくらいこれ無漏むろしょうさかいなり。 あにしょうぜんちょうあらんや。

↠量者、一一三十二万里ナリ。亦無↢老者↡、亦無↢小生者↡、亦無↢初生漸長者↡。起コト同時、量数等斉ナリ。何ルトナラバ者、彼位是無漏無生之界ナリ。豈↢生死漸長之義↡也。

二 Ⅰ ⅳ b 釈雑樹雑厳飾文
          (一)科節

^しょ宝樹ほうじゅ」 よりしも以為いい映飾ようじき」 にいたるこのかたは、 まさしく*雑樹ぞうじゅ雑厳ぞうごん雑飾ぞうじきそうかす。 すなはちそのあり。

↢「其諸宝樹」↡下至↢「以為映飾」↡已来タハ、正↢雑樹・雑厳・雑飾異相↡。即↢其四↡。

・華葉

^いちには林樹りんじゅよう*間雑けんぞうしてどうなることをかす。

ニハ↢林樹華葉間雑不同ナルコトヲ↡。

・根茎枝条菓

^には一々いちいちこんきょうじょうとうみな衆宝しゅぼうせることをかす。

ニハ↣一一根・茎・枝・条・菓等皆具コトヲ↢衆宝↡。

・転相間雑

^さんには一々いちいちよううたたたがひにどうにして、 *瑠璃るりいろのなかより金色こんじきひかりいだす。 かくのごとくうたたあひ間雑けんぞうすることをかす。

ニハ↧一一華葉転不同ニシテ、瑠璃ヨリ↢金色↠是間雑コトヲ↥。

・雑宝厳飾

^にはさらに一切いっさい雑宝ざっぽうをもつてこれを*厳飾ごんじきせることをかす。

ニハ↧更↢一切雑宝↡而厳↦飾コトヲ↥。

二 Ⅰ ⅳ b ニ (二)述讃

^またさん (浄土論) にいはく、

もろもろの珍宝ちんぽうしょうそなへて、 みょうしょうごんそくせり。

*無垢むく光炎こうえんさかりにして、 明浄みょうじょうにして*けんかがやかす」 と。

又讃

「備↢諸珍宝具↢足妙荘厳
無垢光炎サカリニシテ明浄ニシテスト↢世間↡」

^また*さんにいはく、

弥陀みだじょうこく宝樹ほうじゅおおし。

めんじょうれて、 てんかかめぐれり。

*宝雲ほううんがいふくみ、 *ちょうこえつらね、

*旋転せんでんしてくうのぞみ、 法音ほうおんそうして*る。

*ほうしょうじゅひびきをきてもつてしんひらき、

*本国ほんごく能人のうにんかたちさとりる」 と。

又讃

弥陀浄国宝樹多
四面↠条天衣カカレリ
宝雲含↠蓋化鳥連↠声
旋転↠空↢法音↡而入↠会
他方聖衆↠響↠心
本国能人↠形而取ルト↠悟

二 Ⅰ ⅳ b 釈明樹上荘厳文

^みょう真珠しんじゅもう」 よりしもしき中上ちゅうじょうしゃ」 にいたるこのかたは、 まさしくじゅじょう*くうしょうごんそうかす。 すなはちそのしちあり。

↢「妙真珠網」↡下至↢「色中上者」↡已来タハ、正↢樹上空裏荘厳↡。即↢其七↡。

・珠網

^いちには*珠網しゅもうくうのぞみてじゅおおへることをかす。

ニハ↢珠網臨↠空コトヲ↟樹

・網有多重

^にはあみじゅうあることをかす。

ニハ↣網コトヲ↢多重↡。

・宮殿

^さんには殿でんしょうかす。

ニハ↢宮殿多少↡。

・童子

^には一々いちいちないにもろもろのどうおおきことをかす。

ニハ↣一一宮内キコトヲ↢諸童子↡。

・服珠瓔珞

^にはどうたま*瓔珞ようらくぶくせることをかす。

ニハ↣童子コトヲ↢珠瓔珞↡。

・瓔珞光照

^ろくには瓔珞ようらくこうしょう遠近おんごんかす。

ニハ↢瓔珞光照遠近↡。

・光超上色

^しちにはひかりじょうしきえたることをかす。

ニハ↣光超タルコトヲ↢上色↡。

二 Ⅰ ⅳ b 釈此諸宝樹等文

^ろくしょ宝林ほうりん」 よりしも七宝しっぽう」 にいたるこのかたは、 その林樹りんじゅおおしといへども雑乱ぞうらんなく、 じつひらくるときうちよりでざることをかす。 これすなはち*法蔵ほうぞういんふかくして、 ねんにしてあらしむることをいたす。

↢「此諸宝林」↡下至↢「有七宝菓」↡已来タハ、明↧其林樹雖↠多シト而無↢雑乱↡、華実開時不コトヲ↦従↠内出↥。斯乃法蔵因深クシテ、致↠使コトヲ↢自然ニシテ而有↡。

二 Ⅰ ⅳ b 釈明華葉色相文

^しち一一いちいち樹葉じゅよう」 よりしも婉転えんでん葉間ようけん」 にいたるこのかたは、 まさしくよう色相しきそうどうなることをかす。 すなはちそのあり。

↢「一一樹葉」↡下至↢「婉転葉間」↡已来タハ、正↢華葉色相不同ナルコトヲ↡。即↢其五↡。

・葉量

^いちにはようりょうだいしょうひとしくして差別しゃべつなきことをかす。

ニハ↣葉量大小等クシテキコトヲ↢差別↡。

・光色

^にはようより光色こうしきいだしょうかす。

ニハ↧葉ヨリ↢光色↡多少↥。

・喩顕

^さんにはうたがひてらざることをおそれて、 たとへをりてもつてあらわすに、 *てん瓔珞ようらくのごとしといふことをかす。

ニハ↧恐↢疑コトヲ↟識、借↠喩スニ、如シトイフコトヲ↦天瓔珞↥。

・妙華

^にはようみょうありて、 いろ*天金てんごんし、 かたち*りんたとふることをかす。

ニハ↧葉妙華↡、色比↢天金↡、カタチコトヲ↦火輪↥。

・婉転

^にはたがひにあひけんしょうして、 ようのあひだに*婉転えんでんすることをかす。

ニハ↣迭顕照、婉↢転コトヲ↡。

二 Ⅰ ⅳ b 釈明菓徳用文

^はちしょうしょ」 よりしもやくちゅうげん」 にいたるこのかたは、 まさしくこのみ思議しぎ徳用とくゆうそうあることをかす。 すなはちそのあり。

↢「湧生諸菓」↡下至↢「亦於中現」↡已来タハ、正↣菓コトヲ↢不思議徳用之相↡。即↢其五↡。

・自然湧出

^いちにはほうしょうずるときねんじゅつすることをかす。

ニハ↢宝菓時、自然湧出コトヲ↡。

・菓相

^にはたとへをりてもつてこのみそうひょうすることをかす。

ニハ↣借↠喩コトヲ↢菓↡。

・神光

^さんにはこのみ*神光じんこうありて、 して*幡蓋ばんがいとなることをかす。

ニハ↧菓↢神光↡、化コトヲ↦幡蓋↥。

・宝蓋

^には宝蓋ほうがいえんみょうにして、 うちに*三千さんぜんさかいげんずるに、 *しょうごん種々しゅじゅそうげんずることをかす。

ニハ↧宝蓋円明ニシテ、内ルニ↢三千之界↡、依正二厳種種相現コトヲ↥。

・十方浄土

^には十方じっぽうじょうあまねくがいのなかにげんじて、 かのくに人天にんでん*けんせざるはなきことをかす。

ニハ↧十方浄土普↢蓋↡、彼人天無キコトヲ↞不ルハ覩見↡。

^またこのじゅりょういよいよたかく、 *じゅうこういよいよひろく、 華菓けかしゅにして、 *神変じんぺんいちにあらず。 いちじゅすでにしかり。 かのくに*遍満へんまんせるあらゆる諸樹しょじゅこのみしゅにして、 ことごとくみなかくのごとし、 るべし。 一切いっさいぎょうじゃ行住ぎょうじゅう坐臥ざがにつねにこのおもいをなせ。

又此量弥、縦広弥ヒロ、華菓衆多ニシテ、神変非↠一。一樹既。遍↢満↡所有諸樹之菓衆多ニシテ、尽皆如↠此、応↠知。一切行者、行住坐臥↢此↡。

二 Ⅰ ⅳ b 弁観成相

^けんじゅ」 よりしも分明ぶんみょう」 にいたるこのかたは、 観成かんじょうそうべんず。 すなはちそのさんあり。

↢「見此樹已」↡下至↢「分明」↡已来タハ、弁↢観成↡。即↢其三↡。

・結観成相

^いちにはかんじょうそうけっすることをかす。

ニハ↠結コトヲ↢観成↡。

・次第観之

^にはだいにこれをかんじて、 雑乱ぞうらんすることをざれといふことをかす。

ニハ↢次第↠之レトイフコトヲ↟得↢雑乱コトヲ↡。

・無不明了

^さんには一々いちいちしんおこしてきょうとどめて、 樹根じゅこんかんじ、 つぎきょうないおもひ、 つぎ*もう*とをおもひ、 つぎどう瓔珞ようらくとをおもひ、 つぎようりょう華菓けか光色こうしきおもひ、 つぎ幡蓋ばんがいひろ*ぶつげんずることをおもひ、 すでによく一々いちいちだいにこれをかんずるものは、 明了みょうりょうならざるはなきことをかす。

ニハ↧一一↠心↠境、先↢樹根↡、次↢茎枝乃至華菓↡、次↢網トヲ↡、次↢童子瓔珞トヲ↡、次↢葉量・華菓光色↡、次↣幡蓋コトヲ↢仏事↡、既一一次第↠之、無キコトヲ↞不ルハ↢明了ナラ↡也。

二 Ⅰ ⅳ b 釈総結文

^じゅう是為ぜい」 よりしもそうじてけっす。 これすなはち宝樹ほうじゅひかりつらぬ、 *網簾もうれんくう*殿でんあり。 はな千色せんじきわかち、 このみほうげんず。

↢「是為」↡下。斯乃宝樹ヒカリ、網簾殿アリ。華分↢千色↡、菓現↢他方↡。

二 Ⅰ ⅳ

^じょうらいじっどうありといへども、 ひろ宝樹ほうじゅかんかしをはりぬ。

上来雖↠有↢十句不同↡、広↢宝樹観↡竟

二 Ⅰ 【宝池観】
     

【6】 ^*ほうかんのなかにつきて、 またげ、 つぎべんじ、 のちけっす。 すなはちそのしちあり。

↢宝池観↡、亦先、次、後。即↢其七↡。

二 Ⅰ ⅴ
        釈総挙観名文
          (一)科節

^いちとう想水そうすい」 より以下いげは、 そうじてかんぐ。 すなはちこれさきでつしてのちしょうず。 これ宝樹ほうじゅ*しょうなりといへども、 もしすいなくは、 またいまだこうづけざることをかす。

↢「次当想水」↡已下、総↢観↡。即是牒↠前↠後。此明↧宝樹雖↠精ナリト、若クハ↢池水↡、亦未ルコトヲ↞名↠好

二 Ⅰ ⅴ b イ (二)述意

^いちにはかいむなしくせざらしめんがため、 にはほうしょうごんせんがためなり。 こののためのゆゑに、 この*池渠ちこかんあり。

ニハ為↠不ラシメムガ↠空クセ↢世界↡、二ニハナリ↣荘↢厳ムガ依報↡。為↢斯↡故、有↢此池渠観↡也。

二 Ⅰ ⅴ b 釈明池数出処文
          (一)科釈

^極楽ごくらくこく」 よりしもにょ珠王しゅおうしょう」 にいたるこのかたは、 まさしくしゅかし、 ならびにしゅっしょべんず。 すなはちそのあり。

↢「極楽国土」↡下至↢「如意珠王生」↡已来タハ、正↢池数↡、并↢出処↡。即↢其五↡。

・所帰

^いちには*しょくにひょうすることをかす。

ニハ↣標↢指コトヲ所帰之国↡。

・八池

^にはいけ八数はっしゅあることをかす。

ニハ↣池コトヲ↢八数之名↡。

・宝水

^さんには一々いちいちがん七宝しっぽうをもつてごうじょうせることをかす。 まさしく宝光ほうこう映徹ようてつつうしょうするによりて、 八徳はっとくみず雑宝ざっぽういろ一同いちどうなり。 ゆゑに宝水ほうすいづく。

ニハ↢一一池岸七宝ヲモテ合成コトヲ↡。正↢宝光映徹通照ルニ↡、八徳之水一↢同ナリ雑宝之色↡。故↢宝水↡也。

・衆宝柔軟

^にはこのもろもろの衆宝しゅぼうたいしょう柔軟にゅうなんなることをかす。

ニハ↢是衆宝体性柔軟ナルコトヲ↡。

・如意水

^にははっみずみな*にょほうのなかよりでて、 すなはちにょすいづくることをかす。

ニハ↧八池之水皆従↢如意宝中↡出、即コトヲ↦如意水↥。

二 Ⅰ ⅴ b ロ (二)因弁

^このみずにすなはち*八種はっしゅとくあり。 いちには清浄しょうじょう潤沢にんたく、 すなはちこれ*しきにゅうしょうなり。 にはくさからず、 すなはちこれ*こうにゅうしょうなり。 さんにはかろし。 にはすずし。 にはやわらかなり、 すなはちこれ*そくにゅうしょうなり。 ろくにはうまし、 これ*にゅうしょうなり。 しちにはとき調適じょうちゃくす。 はちにはみをはりてうれひなし、 これ*ほうにゅうしょうなり。 この八徳はっとくはすでに ¬*弥陀みだ¼ のなかにありてひろきをはりぬ。

↢八種之徳↡。一者清浄潤沢、即是色入ナリ。二者不↠臭カラ、即是香入ナリ。三者軽。四スズ。五者軟カナリ、即是触入ナリ。六ウマ、是味入ナリ。七者飲時調適。八者飲↠患、是法入ナリ。此八徳之義↢¬弥陀義¼中↡広

二 Ⅰ ⅴ b ロ (三)偈讃

^また*さんにいはく、

極楽ごくらくしょうごんあんにょうこくには、 八徳はっとくほうながれて遍満へんまんせり。

がんひかりふくみて七宝しっぽうまじへ、 水色すいしきぶんみょうにして宝光ほうこうようず。

たいしょうにゅうなんにして堅触けんそくなし。 さつおもむろにきて宝香ほうこうさんず。

宝香ほうこう宝雲ほううん宝蓋ほうがいとなり、 宝蓋ほうがいくうのぞみて*宝幢ほうどうおおふ。

宝幢ほうどうごん宝殿ほうでんかこめり。 宝殿ほうでんほうりょう*珠網しゅもうる。

*宝網ほうもう*宝楽ほうがくせんじゅうてんじ、 したがひて*ほうろう讃歎さんだんす。

一々いちいちろう*ぶつあり。 恒沙ごうじゃしょうじゅしてりょうす。

ねがはくはこの*えんつねに憶念おくねんして、 しゃみょうしておなじくかの法堂ほうどうしょうぜん」 と。

又讃

極楽荘厳安養国ニハ八徳宝池流遍満
四岸含ヒカリマジ↢七宝水色分明ニシテ↢宝光
体性柔軟ニシテ↢堅触↡菩薩徐↢宝香
宝香・宝雲成↢宝蓋宝蓋臨↠空↢宝幢
宝幢厳儀囲メリ↢宝殿宝殿宝鈴垂↢珠網
宝網宝楽千重↠機讃↢歎宝宮楼
一一宮楼↢仏会↡恒沙聖衆坐思量
クハ有縁常憶念捨命ムト↢彼法堂

二 Ⅰ ⅴ b 釈明異溜分注文

^さんふんじゅう」 よりしも以為いい底沙たいしゃ」 にいたるこのかたは、 まさしくいけわかれて*ことにし、 *旋還せんげんしてみだるることなきことをかす。 すなはちそのさんあり。

↢「分為十四支」↡下至↢「以為底沙」↡已来タハ、正↢池分レテニシ↠溜、旋還キコトヲ↟乱コト。即↢其三↡。

・渠数

^いちには*しゅしょうかす。

ニハ↢渠数多少↡。

・渠岸

^には一々いちいちがん黄金おうごんいろをなすことをかす。

ニハ↣一一渠岸作スコトヲ↢黄金↡。

・底沙

^さんには渠下こげ底沙たいしゃ雑宝ざっぽういろをなすことをかす。 金剛こんごう」 といふはすなはちこれ無漏むろたいなり。

ニハ↣渠下底沙作スコトヲ↢雑宝↡。言↢「金剛」↡者即是無漏之体也。

二 Ⅰ ⅴ b 釈明水用文

^一一いちいちすいちゅう」 よりしも尋樹じんじゅじょう」 にいたるこのかたは、 まさしくみず思議しぎ*ゆうあることをかす。 すなはちそのあり。

↢「一一水中」↡下至↢「尋樹上下」↡已来タハ、正↣水コトヲ↢不思議用↡。即↢其五↡。

・渠名

^いちにはべつしてみぞして、 かのしょうごんそうあらわすことをかす。

ニハ↧別↢渠↡、顕コトヲ↦彼荘厳之相↥。

・宝華

^にはないほうしょうかす。

ニハ↢渠内宝華多少↡。

・華量

^さんにはりょうだいしょうかす。

ニハ↢華量大小↡。

・宝水

^には*摩尼まに宝水ほうすいはなのあひだにちゅうすることをかす。

ニハ↣摩尼宝水流↢注コトヲ↡。

・尋樹

^には宝水ほうすいみぞよりでてもろもろの宝樹ほうじゅたずねて、 じょうするにさわりなし。 ゆゑににょすいづくることをかす。

ニハ↧宝水従↠渠而出↢諸宝樹↡、上下ルニ↠礙コトヲ↦如意水↥也。

二 Ⅰ ⅴ b 釈明水徳文

^しょうみょう」 よりしも 諸仏しょぶつ相好そうごうしゃ」 にいたるこのかたは、 まさしくみず不可ふか思議しぎとくあることをかす。 すなはちそのあり。

↢「其声微妙」↡下至↢「諸仏相好者」↡已来タハ、正↣水コトヲ↢不可思議徳↡。即↢其二↡。

・妙声

^いちには宝水ほうすいはなのあひだにちゅうして、 *微波みはあひるるにすなはち妙声みょうしょういだし、 こえのなかにみなみょうほうくことをかす。

ニハ↧宝水華流注、微波相ルニ↢妙声↡、声皆説コトヲ↦妙法↥。

・妙法

^には宝水ほうすいきしのぼりて、 じゅじょうようとうたずねて、 あるいはのぼり、 あるいはくだり、 ちゅうげんにあひるるにみな妙声みょうしょういだし、 こえのなかにみなみょうほうく。 あるいはしゅじょう苦事くじきてさつだい覚動かくどうして、 すすめてかしめ、 あるいは*人天にんでんとうほうき、 あるいは*じょうとうほうき、 あるいは*ぜんじょうとうほうき、 あるいは*ぶつ三身さんしんとうほうくことをかす。

ニハ↧宝水上↠岸、尋↢樹枝・条・華・葉・菓等↡、或、中間ルニ皆出↢妙声↡、声皆説↢妙法↢衆生苦事↡覚↢動菩薩大悲↡、勧↠引↠他、或↢人天等↡、或↢二乗等↡、或↢地前・地上等↡、或コトヲ↦仏地三身等↥。

二 Ⅰ ⅴ b 釈明摩尼神徳文

^ろくにょ珠王しゅおう」 よりしも念仏ねんぶっ法僧ぽうそう」 にいたるこのかたは、 まさしく*摩尼まにおお*神徳じんとくあることをかす。 すなはちそのあり。

↢「如意珠王」↡下至↢「念仏法僧」↡已来タハ、正↣摩尼多コトヲ↢神徳↡。即↢其四↡。

・金光

^いちには*珠王しゅおうのうちより金光こんこういだすことをかす。

ニハ↣珠ヨリコトヲ↢金光↡。

・化鳥

^にはひかりしてひゃっぽうとりとなることをかす。

ニハ↣光化コトヲ↢百宝之鳥↡。

・鳥声

^さんには鳥声ちょうしょう*あいにしててんがくも、 もつてほうすることなきことをかす。

ニハ↣鳥声哀雅ニシテ、無キコトヲ↢以比方コト↡。

・讃歎

^には*ほうちょうこえつらねてどうしょう*ねんぶっぽうそう讃歎さんだんすることをかす。

ニハ↣宝鳥連↠音同声讃↢歎コトヲ念仏法僧↡。

・釈仏

^しかるに 「ぶつ」 はこれしゅじょうじょうだいなり。 じゃのぞきてしょうかはしむ。

是衆生無上大師ナリ。除↠邪シム↠正

・釈法

^ほう」 はこれしゅじょうじょう良薬りょうやくなり。 よく煩悩ぼんのう毒病どくびょうだんじて法身ほっしん清浄しょうじょうならしむ。

是衆生無上良薬ナリ。能↢煩悩毒病↡法身清浄ナラシム

・釈僧

^そう」 はこれしゅじょうじょう*福田ふくでんなり。 ただしんかたむけて*ろうはばからざれば、 *じょう依果えかねんねんおうじて*所須しょしゅしかもいたる。

是衆生無上福田ナリ但使 タダ ↠心四事不レバ↠憚↢疲労↡、五乗依果自然↠念所須而

^その宝珠ほうしゅさきには*はちみずしょうじ、 のちには種々しゅじゅ金光こんこういだす。 ただあんこんのぞくのみにあらず、 いたところによくぶつほどこす。

宝珠、前ニハ↢八味之水↡、後ニハ↢種種金光↡。非↢直破↠闇ノミニ↟昏、到↢仏事↡。

二 Ⅰ ⅴ b 釈総結文

^しち是為ぜい」 よりしもそうじてけっす。

↢「是為」↡下

二 Ⅰ ⅴ

^じょうらいしちどうありといへども、 ひろほうかんかしをはりぬ。

上来雖↠有↢七句不同↡、広↢宝池観↡竟

二 Ⅰ 【宝楼観】
     

【7】 ^ろく*宝楼ほうろうかんのなかにつきて、 またげ、 つぎべんじ、 のちけっす。 すなはちそのじゅういちあり。

↢宝楼観↡、亦先、次、後。即↢其十一↡。

二 Ⅰ ⅵ
        釈総挙観名文

^はじめに 「衆宝しゅぼうこく」 といふは、 すなはちこれそうじてかんげて、 さきでつしてのちしょうず。

↢「衆宝国土」↡者、即是総↢観↡、牒↠前↠後

^これじょうほうかんちゅうすることありといへども、 もし宝楼ほうろうかくなくは、 またいまだ*しょうとなさざることをかす。 これがためにほうしょうごん種々しゅじゅえんす。

此明↧浄土↠有↢宝流潅注コト↡、若クハ↢宝楼宮閣↡、亦未ルコトヲ↞為↠精。為↠此依報荘厳種種円備也。

二 Ⅰ ⅵ b 釈明宝楼住処文

^に 「一一いちいちかいじょう」 といふは、 まさしく宝楼ほうろうじゅうしょかす。 かいかのくにへんすれば、 ろうまたぐうなり。

↢「一一界上」↡者、正↢宝楼住処↡。地界遍レバ↢於彼↡、楼亦無窮也。

二 Ⅰ ⅵ b 釈正顕其数文

^さんに 「ひゃくおく」 といふは、 まさしくそのかずあらわす。 一界いっかいうえすでにしかり。 かのくに遍満へんまんしてまたみなかくのごとし、 るべし。

↢「有五百億」↡者、正↢其↡。一界之上既。遍↢満↡亦皆如↠是、応↠知

二 Ⅰ ⅵ b 釈明閣内荘厳文

^楼閣ろうかくちゅう」 よりしもてんがく」 にいたるこのかたは、 まさしく閣内かくないしょうごんかす。

↢「其楼閣中」↡下至↢「作天伎楽」↡已来タハ、正↢閣内荘厳↡。

二 Ⅰ ⅵ b 釈明楼外荘厳文

^又有ううがっ」 よりしもみょう」 にいたるこのかたは、 まさしくろうしょうごんかす。 *宝楽ほうがくくうびて、 こえ*ほうこうながす。 ちゅうろくてん*宝幢ほうどうのごとく、 おもいなくして自事じじじょうず。

↢「又有楽器」↡下至↢「不鼓自鳴」↡已タハ、正↢楼外荘厳↡。宝楽飛↠空、声流↢法響↡。昼夜六時↢天宝幢↡、無クシテ↠思成↢自事↡也。

二 Ⅰ ⅵ b 釈楽有説法能文

^ろく衆音しゅおんちゅう」 よりしもねん比丘びくそう」 にいたるこのかたは、 まさしく*がくしきなしといへども、 すなはち説法せっぽう*のうあることをかす。

↢「此衆音中」↡下至↢「念比丘僧」↡已来タハ、正↣楽↠無シト↠識、即コトヲ↢説法之能↡。

二 Ⅰ ⅵ b 釈顕観成相文

^しちそうじょう」 よりしもほう」 にいたるこのかたは、 まさしくかんじょうそうあらわすことをかす。 これしんをもつぱらにしてきょうとどめ、 宝楼ほうろうんとねがひて、 *剋念こくねんしてうつらざれば、 かみよりのしょうごんそうじてげんずることをかす。

↢「此想成已」↡下至↢「宝池」↡已来タハ、正↠顕コトヲ↢観成↡。此明↧専ニシテ↠心↠境、悕ヒテ↠見ムト↢宝楼↡、剋レバ↠移、自リノ↠上荘厳総コトヲ↥。

二 Ⅰ ⅵ b 釈総結文

^はち是為ぜい」 よりしもそうじてけっす。

↢「是為」↡下

二 Ⅰ ⅵ b 釈牒前生後文

^にゃくけんしゃ」 よりは、 さきかんそうでつしてのちやくしょうず。

リハ↢「若見此者」↡、牒↢前↡生↢後利益↡。

二 Ⅰ ⅵ b 釈必往無疑文

^じゅうじょりょう」 よりしもしょうこく」 にいたるこのかたは、 まさしくほうによりて観察かんざつすれば、 さわりのぞくことこうなり。 しん清浄しょうじょうにしてぶつ本心ほんしんかなひ、 捨身しゃしんして他世たせにかならずくことうたがいなきことをかす。

↢「除無量」↡下至↢「生彼国」↡已来タハ、正↧依↠法観察レバ、除コト↠障多劫ナリ身器清浄ニシテカナ↢仏本心↡、捨身他世クコトキコトヲ↞疑。

二 Ⅰ ⅵ b 釈弁観邪正文

^じゅういち作是さぜ観者かんしゃ」 よりしも邪観じゃかん」 にいたるこのかたは、 かんじゃしょうそうべんず。

十一↢「作是観者」↡下至↢「邪観」↡已来タハ、弁↢観邪正之相↡。

二 Ⅰ ⅵ

^じょうらいじゅういっどうありといへども、 ひろ宝楼ほうろうかんかしをはりぬ。

上来雖↠有↢十一句不同↡、広↢宝楼観↡竟

二 Ⅰ 【華座観】
     

【8】 ^しち*華座けざかんのなかにつきて、 またげ、 つぎべんじ、 のちけっす。 すなはちそのじゅうあり。

↢華座観↡、亦先、次、後。即↢其十九↡。

二 Ⅰ ⅶ
        釈勅聴許説文

^いち仏告ぶつごうなん」 よりしもじょのうほう」 にいたるこのかたは、 まさしく*勅聴ちょくちょうせつしたまふことをかす。 すなはちそのさんあり。

↢「仏告阿難」↡下至↢「除苦悩法」↡已来タハ、正↢勅聴許説タマフコトヲ↡。即↢其三↡。

・告命

^いちには*にん*ごうみょうすることをかす。

ニハ↣告↢命コトヲ二人↡。

・勅聴

^にはちょくしてかしめ、 これをしてあきらかにけ、 しょうねんしゅぎょうせしむることをかす。

ニハ↣勅シメ、令コトヲ↢之ヲシテ、正念修行↡。

・許説

^さんにはぶつために*華座けざ*観法かんぽうきたまふ。 ただよくしんとどめて縁念えんねんすれば、 ざいのぞこることをることをかす。

ニハ↧仏為タマフ↢華座観法但能↠心縁念レバ、罪苦得コトヲ↞除コトヲ

二 Ⅰ ⅶ b 釈勧発流通文
          (一)科節

^汝等にょとうおく」 よりしもせつ」 にいたるこのかたは、 まさしく*ずう勧発かんぽつしたまふことをかす。

↢「汝等憶持」↡下至↢「解説」↡已来タハ、正↣勧↢発タマフコトヲ流通↡。

二 Ⅰ ⅶ b ロ (二)述意

^これ観法かんぽう深要じんようにして、 すみやかに*じょうもつすくふ。 しゅじょう妄愛もうあい迷心めいしんをもつて六道ろくどうひょうす。 なんぢこのかんたもちて処々しょしょ観修かんしゅし、 あまねくもんすることをしめ、 おなじくだつのぼらしめよといふことをかす。

此明↧観法深要ニシテ、急カニ↢常没衆生、妄愛迷心ヲモテ漂↢流六道↢此↡処処観修、普シメ↢知聞コトヲ↡、同シメヨトイフコトヲ↦解脱↥。

二 Ⅰ ⅶ b 釈弥陀応現文

^さんせつ是語ぜご」 よりしもとく為比いひ」 にいたるこのかたは、 まさしくしゃしゅ (釈尊)*もののためのゆゑにおもい西方さいほうとどめしめ、 安楽あんらくそん (阿弥陀仏)*じょうるがゆゑにすなはち東域とういき (娑婆)*影臨ようりんしたまふことをかす。

↢「説是語時」↡下至↢「不得為比」↡已来タハ、正↧娑婆化主↠物シメ↢想西方↡、安楽慈尊ルガ↠情影↦臨タマフコトヲ東域↥。

^これすなはち*そんおうことなることなし。 ただ*隠顕おんけんことなることあるは、 まさしく*ぼくたぐい万差まんじゃなるによりてたがひに*えいしょうたらしむることをいたす。

斯乃二尊許応無↠異コト直以 タダ 隠顕有ルハ↠殊コト、正↢器朴之類万差ナルニ↡致↠使コトヲ↣互↢郢匠↡。

^せつ是語ぜご」 といふはまさしくかす、 このこころのなかにつきてすなはちそのしちあり。

↢「説是語時」↡者正、就↢此↡即↢其七↡。

・時

^いちにはにん告勧ごうかんするときかす。

ニハ↧告↢勧二人↡時↥也。

・弥陀応現

^には弥陀みだこえおうじてすなはちげんじ、 おうじょうることをしょうしたまふことをかす。

ニハ↢弥陀応↠声、証タマフコトヲ↟得コトヲ↢往生↡也。

・住立空中尊

^さんには弥陀みだくうにましましてりゅうしたまふは、 ただしんめぐらししょうねんにしてわがくにしょうぜんとがんずれば、 ちどころにすなはちしょうずることをることをかす。

ニハ↧弥陀在シテ↠空而立タマフ者、但使 タダ ↠心正念ニシテレバ↠生ムト↢我↡、立チドコロニコトヲ↞生コトヲ也。

 ^ひていはく、 仏徳ぶっとく尊高そんこうなり、 *ちょうねんとして*きょうすべからず。 すでによく本願ほんがんてずして来応らいおうせるだいしゃなれば、 なんがゆゑぞ*たんして*おもむかざるや。

、仏徳尊高ナリ、不↠可↢輒然トシテ軽挙↡。既シテ↠捨↢本願↡来応大悲者ナレバ、何↢端坐而赴↟機也。

^こたへていはく、 これ如来にょらい (阿弥陀仏) べつ*みつましますことをかす。

、此明↣如来別コトヲ↢密意↡。

^ただおもんみればしゃかいなり。 雑悪ぞうあくおなじくして、 はっあひく。 ややもすればほんじょうじ、 いつわしたしみてみをふくむ。 *六賊ろくぞくつねにしたがひて、 三悪さんまく*きょう臨々りんりんとしてりなんとほっす。 もしあしげてもつてまよひをすくはずは、 *ごうろうなにによりてかまぬかるることをん。 こののためのゆゑに、 *ちながらりてすなはちく。 たんしてもつておもむくにおよばざるなり。

但以レバ娑婆苦界ナリ。雑悪同八苦相ヤヤモスレバ↢違返↡、詐↠笑。六賊常、三悪火坑臨臨トシテ↠入ナムト。若↢挙↠足↟迷、業繋之牢何テカ↠勉コトヲ。為↢斯↡故、立ナガラ。不↠及↢端坐クニ↟機也。

・侍者

 ^には*観音かんのん*せいもつてしゃとなし、 しゅなきことをひょうすることをかす。

ニハ↧観音・勢至以↢侍者↡、表コトヲ↞無キコトヲ↢余衆↡也。

・光明踰盛

^には*三尊さんぞん身心しんしん*えんじょうにして、 こうみょういよいよさかりなることをかす。

ニハ↢三尊身心円浄ニシテ、光明踰ナルコトヲ↡也。

・朗照十方

^ろくには仏身ぶっしんこうみょうほがらかにして十方じっぽうらす。 しょうぼん、 なんぞよくつぶさにんといふことをかす。

ニハ↧仏身光明朗カニシテ↢十方垢障凡夫、何ムトイフコトヲ↥。

・無漏光

^しちには仏身ぶっしん無漏むろなれば、 ひかりもまたおなじくしかなり。 あに有漏うろ*天金てんごんをもつてこれにほうせんといふことをかす。

ニハ↧仏身無漏ナレバ、光亦同ナリ↢有漏之天金↡比↦方ムトイフコトヲ↥也。

二 Ⅰ ⅶ b 釈見仏得益文
          (一)科節

^だいけんりょう」 よりしもらい」 にいたるこのかたは、 まさしくだいじつにこれ*ぼん女質にょぜつなり、 いふべきにらず。 ただおもんみれば*しょうりきみょうして、 かのぶつげんじたまふとき*稽首けいしゅすることをこうむることをることをかす。

↢「時韋提希見無量」↡下至↢「作礼」↡已来タハ、正↢韋是垢凡女質ナリ、不↠足↠可キニ↠言但以レバ聖力冥、彼仏現タマフ時、得コトヲ↟蒙コトヲ↢稽首コトヲ↡。

二 Ⅰ ⅶ b ニ (二)述意

^これすなはちじょにはじょうこくのぞみて、 たんしてもつてみづからふることなし。 いまはすなはちまさしく弥陀みだたてまつりて、 さらにますますしんひらけて*にんさとる。

斯乃ニハ↢浄国↡、喜歎↢以タフコト↡。今マツリテ↢弥陀↡、更マス心開↠忍

二 Ⅰ ⅶ b 釈領荷仏恩文
          (一)科節

^びゃくぶつごん」 よりしもぎゅうさつ」 にいたるこのかたは、 まさしくにん仏恩ぶっとん*りょうし、 *もののためにうたがいべてのちといしょうずることをかす。

↢「白仏言」↡下至↢「及二菩薩」↡已来タハ、正↧夫人領↢荷仏恩↡、為↠物↠疑コトヲ↦於後↥。

二 Ⅰ ⅶ b ホ (二)述意

^これにんこころは、 ぶつ (釈尊) いまげんにましませば、 そんねんこうむりて弥陀みだたてまつることをるも、 仏滅ぶつめつしゅじょうはいかにしてかたてまつるべきといふことをかす。

此明↧夫人意者、仏今現セバ、蒙↢尊加念↡得ルモ↠覩マツルコトヲ↢弥陀↡、仏滅後衆生云何ニシテカキトイフコトヲ↞見マツル也。

二 Ⅰ ⅶ b 釈為物置請文

^ろくらいしゅじょう」 よりしもぎゅうさつ」 にいたるこのかたは、 それにんもののためにしょうもうけて、 おのれにおなじくしむることをかす。

↢「未来衆生」↡下至↢「及二菩薩」↡已来タハ、明↣其夫人為↠物マウケ↠請、使コトヲ↢同↠己見↡。

二 Ⅰ ⅶ b 釈総告許説文
          (一)科節

【9】 ^しち仏告ぶつごうだい」 よりしもとう想念そうねん」 にいたるこのかたは、 まさしく*総告そうごうせつごんかす。

↢「仏告韋提」↡下至↢「当起想念」↡已来タハ、正↢総告許説之言↡。

二 Ⅰ ⅶ b ト (二)問答

 ^ひていはく、 にんしょうもうくるは、 おのれにつうじてしょうのためにす。 如来にょらいしゅうとうしたまふに及至いたりては、 ただだいしてしょうつうぜざるや。

、夫人マウクルハ↠請、通↠己ニス↠生及↢至 イタリ テハ如来酬答タマフニ↡、但指↢韋提↡不↠通↠生也。

^こたへていはく、 仏身ぶっしんのぞみてほうき、 もつて*とうず。 しょうぜざるすら、 なほみづからあまねくひろめたまふ。 なんぞべつしてしてひとしくそなへざることをろんぜん。 ただもんりゃくをもつてのゆゑになし。 ねてこれがためにするしんかならずあり。

、仏身臨↠化↠法、以↠機。不ルスラ↠請尚自メタマフ。何↣別而不コトヲ↢等↡。但以↢文略↡故。兼ニスル↠之心必也。

二 Ⅰ ⅶ b 釈教観方便文
          (一)科節

 ^はち七宝しっぽうじょう」 よりしもそう」 にいたるこのかたは、 まさしくかん方便ほうべんおしふることをかす。

↢「七宝地上」↡下至↢「華想」↡已来タハ、正↠教コトヲ↢観方便↡。

二 Ⅰ ⅶ b チ (二)問答

 ^ひていはく、 しゅじょう*盲闇もうあんにして、 おもいひてろうす。 たいしてくらきこと夜遊やゆするがごとし。 とお浄境じょうきょうひょうするに、 なにによりてか*つくすべき。

、衆生盲闇ニシテ、逐↠想↠労。対↠目キコト↢夜遊ルガ↡。遠ルニ↢浄境↡、何テカ↠悉

^こたへていはく、 もししゅじょう*わくしょう動念どうねんのぞまば、 いたづらにみづからろうせん。 あおぎて*しょうりきのはるかにするをたのめば、 所観しょかん、 みなしむることをいたす。

、若↢衆生惑障動念↡、徒疲労。仰↢聖力ルヲ↡、致↠使コトヲ↢所観皆見↡。

・修観作法

^いかんがほうしてしんとどめてることをしむるや。 ほうせんとほっせば、 もろもろのぎょうじゃとう仏像ぶつぞうまえにおいてしんいたしてさんして、 所造しょぞうつみはつし、 きはめてざんしょうじ、 きゅうしてなみだながせ。

云何作法↠心而令↠得↠見コトヲ也。欲↢作法ムト↡者、諸行者等先↢仏像↡至シテ↠心懴悔、発↢露所造之罪↡、極↢慚愧↡、悲泣↠涙

^*悔過けかすることすでにおわりて、 またしんしゃぶつ十方じっぽう恒沙ごうじゃとうぶつしょうじ、 またかの弥陀みだ*本願ほんがんねんじていへ。 「弟子でし某甲それがしとう*しょうもうにしてつみおもく、 *障隔しょうきゃくことわりふかし。 ねがはくはぶつ慈悲じひをもつて*しょうじゅねんし、 *じゅかいせしめて、 所観しょかんきょうねがはくはじょうじゅすることをしめたまへ。 いまたちまちにしんみょうて、 あおぎて弥陀みだぞくす。 けんけんと、 みなこれ仏恩ぶっとんりきなり」 と。

悔過コト、又心口釈迦仏・十方恒沙等↡、又念↢彼弥陀本願↡言。弟子某甲ソレガシ等生盲ニシテ罪重、障隔処深。願クハ慈悲ヲモテ摂受護念、指授開悟シメテ、所観之境、願クハシメタマヘ↢成就コトヲ↡。今頓↢身命↡、仰↢弥陀↡。見↢不見↡、皆是仏恩ナリト

^このをいひをはりて、 さらにまたしんいたしてさんしをはりて、 すなはちじょうしょかひて、 おもて西方さいほうかへて*しょう跏趺かふすること、 もつぱらさきほうおなじ。 すでにしんとどめをはりなば徐々じょじょしんてんじ、 かのほう雑色ざっしきぶんみょうなるをおもへ。

↢此↡已、更復至シテ↠心懴悔竟已 ヲハリ 、即↢静処↡、面↢西方↡正坐跏趺コト、一↢前↡。既↠心ナバ徐徐↠心、想↢彼宝地雑色分明ナルヲ↡。

^はじめておもはんにはきょう乱想らんそうすることをざれ、 すなはちじょうがたし。 ただ方寸ほうすんいっしゃくとうかんぜよ。 あるいは一日いちにちにち三日さんにち、 あるいはろく七日しちにち、 あるいは一月いちがつ一年いちねん三年さんねんとうにちふことなく、 行住ぎょうじゅう坐臥ざがしん口意くいごうつねにじょうがっせよ。

ムニハ↠得↣乱↢想コトヲ多境↡、即↠得↠定。唯観↢方寸・一尺等↡。或一日・二日・三日、或四・五・六・七日、或一月・一年・二・三年等、無↠問コト↢日夜↡、行住坐臥身口意業常与↠定合

^ただまんともにてて、 なほしつ*聾盲ろうもうにんのごとくなれば、 このじょうかならずすなはちやすし。 もしかくのごとくならざれば、 三業さんごうえんしたがひててんじ、 じょうそうなみひてぶ。 たとひ千年せんねん寿じゅつくせども、 *法眼ほうげんいまだかつてひらけず。

唯万事倶テテナホクナレバ↢失意・聾盲・痴人↡者、此定必↠得。若レバ↠如クナラ↠是、三業随↠縁、定想逐↠波。縦ドモ↢千年寿↡、法眼未↢曽↡。

^もししんじょうときは、 あるいはみょうそうげんずることあり、 あるいはほうとう種々しゅじゅぶんみょうなる思議しぎのものをるべし。 しゅけんあり。 いちには想見そうけん。 なほ*かくあるがゆゑに、 浄境じょうきょうるといへどもいまだおお明了みょうりょうならず。 にはもしない覚滅かくめつしてすなはち*しょうじゅ三昧ざんまいれば、 るところの浄境じょうきょうすなはち想見そうけん*きょうをなすことをるにあらず。

↠定、或↢明相現コト↡、或↣先↢宝地等種種分明ナル不思議↡。有↢二種見↡。一者想見。猶有ルガ↢知覚↡故、雖↠見ルト↢浄境↡未↢多明了ナラ↡。二者若内外覚滅レバ↢正受三昧↡、所↠見浄境即↢想見ルニ↟為スコトヲ↢比校↡也。

二 Ⅰ ⅶ b 釈法華荘厳文
          (一)科節

 ^りょうれん」 よりしも八万はちまん千光せんこう」 にいたるこのかたは、 まさしくほう種々しゅじゅしょうごんあることをかす。 すなはちそのさんあり。

↢「令其蓮華」↡下至↢「八万四千光」↡已来タハ、正↣宝華コトヲ↢種種荘厳↡。即↢其三↡。

・華葉

^いちには一々いちいちよう衆宝しゅぼういろそなへたることをかす。

ニハ↣一一華葉備タルコトヲ↢衆宝↡。

・宝脈

^には一々いちいちようしゅほうみゃくあることをかす。

ニハ↣一一コトヲ↢衆多宝脈↡。

・光色

^さんには一々いちいちみゃくしゅ光色こうしきあることをかす。

ニハ↣一一コトヲ↢衆多光色↡。

二 Ⅰ ⅶ b リ (二)述意

・総標次第

^これぎょうじゃをしてしんとどめて一々いちいちにこれをおもはしめて、 ことごとく心眼しんげんをしてることをしむ。

↢行者ヲシテ↠心一一↟之、悉↢心眼ヲシテ得↟見コトヲ

・正明観相

^すでにようをはりなば、 つぎようのあひだの衆宝しゅぼうおもひ、 つぎたからよりこういだすに、 ひかり宝蓋ほうがいとなることをおもひ、 つぎだいだいじょう衆宝しゅぼうおよび*珠網しゅもうとうおもひ、 つぎだいじょう*ちゅう宝幢ほうどうおもひ、 つぎどうじょう*宝幔ほうまんおもひ、 つぎまんじょう宝珠ほうしゅこうみょう雑色ざっしきにしてくう*遍満へんまんして、 おのおのそうげんずることをおもへ。

見↢華葉↡已ナバ、次↢葉衆宝↡、次↧宝ヨリスニ↢多光↡光成コトヲ↦宝蓋↥、次↢華台・台上衆宝及珠網等↡、次↢台上四柱宝幢↡、次↢幢上宝幔↡、次↧幔上宝珠光明雑色ニシテ遍↢満虚空↡、各コトヲ↦異相↥。

・観成義相

^かくのごとくだい一々いちいちしんとどめててざれば、 ひさしからざるあひだにすなはちじょうしん。 すでにじょうしんれば、 かのもろもろのしょうごん一切いっさい顕現けんげんす、 るべし。

↠是次第一一↠心レバ↠捨、不↠久カラ之間得↢定心↡。既レバ↢定心↡、彼荘厳一切顕現、応↠知

二 Ⅰ ⅶ b 釈弁観成相文

^じゅう了了りょうりょう」 よりしもかんじょうそうべんず。

↢「了了」↡下↢観成↡。

二 Ⅰ ⅶ b 釈華葉荘厳文

^じゅういちようしょうしゃ」 よりしもへんじょう」 にいたるこのかたは、 まさしく*葉々ようよう種々しゅじゅしょうごんあることをかす。 すなはちそのろくあり。

十一↢「華葉小者」↡下至↢「遍覆地上」↡已来タハ、正葉葉コトヲ↢種種荘厳↡。即↢其六↡。

・華葉大小

^いちにはようだいしょうかす。

ニハ↢華葉大小↡。

・華葉多少

^にはようしょうかす。

ニハ↢華葉多少↡。

・葉間珠映

^さんには葉間ようけん珠映しゅようしょうかす。

ニハ↢葉間珠映多少↡。

・珠有千光

^にはたま千光せんこうあることをかす。

ニハ↣珠コトヲ↢千光↡。

・変成宝蓋

^には一々いちいちたまひかりへんじて宝蓋ほうがいとなることをかす。

ニハ↣一一光変コトヲ↢宝蓋↡。

・変成上下

^ろくには宝蓋ほうがいかみくうらし、 しもほうおおふことをかす。

ニハ↧宝蓋、上照↢虚空↡、下覆コトヲ↦宝地↥。

二 Ⅰ ⅶ b 釈台上荘厳文

^じゅうしゃりょう」 よりしも以為いいきょうじき」 にいたるこのかたは、 まさしくだいじょうしょうごんそうかす。

十二↢「釈迦毘楞伽」↡下至↢「以為交飾」↡已来タハ、正↢台上荘厳之相↡。

二 Ⅰ ⅶ b 釈幢上荘厳文

^じゅうさん於其おごだいじょう」 よりしもみょう宝珠ほうしゅ以為いい映飾ようじき」 にいたるこのかたは、 まさしくどうじょうしょうごんそうかす。 すなはちそのあり。

十三↢「於其台上」↡下至↢「妙宝珠以為映飾」↡已来タハ、正↢幢上荘厳之相↡。即↢其四↡。

・四幢

^いちにはだいじょうにおのづから*どうあることをかす。

ニハ↣台上コトヲ↢四幢↡。

・体量

^にはどうたいりょうだいしょうかす。

ニハ↢幢之体量大小↡。

・体量

^さんには幢上どうじょうにおのづから宝幔ほうまんありて、 かたち*てんたることをかす。

ニハ↧幢上↢宝幔↡、状似タルコトヲ↦天宮↥。

・宝珠

^にはどうじょうにおのづからしゅ宝珠ほうしゅありて、 こう映飾ようじきすることをかす。

ニハ↧幢上↢衆多宝珠↡、輝光映飾コトヲ↥。

二 Ⅰ ⅶ b 釈珠光徳用文

^じゅう一一いちいち宝珠ほうしゅ」 よりしも施作せさぶつ」 にいたるこのかたは、 まさしく珠光しゅこう思議しぎ徳用とくゆうそうあることをかす。 すなはちそのあり。

十四↢「一一宝珠」↡下至↢「施作仏事」↡已来タハ、正↣珠光コトヲ↢不思議徳用之相↡。即↢其五↡。

・多光

^いちには一々いちいちたまこうあることをかす。

ニハ↣一一コトヲ↢多光↡。

・異色

^には一々いちいちひかりおのおのしきをなすことをかす。

ニハ↣一一光各コトヲ↢異色↡。

・遍於宝土

^さんには一々いちいち光色こうしきほうへんすることをかす。

ニハ一一光色遍コトヲ↢於宝土↡。

・異種荘厳

^にはひかりいたるところのところ、 おのおのしゅしょうごんをなすことをかす。

ニハ↣光↠至処、各スコトヲ↢異種荘厳↡。

・遍満十方

^にはあるいは金台こんだい珠網しゅもううん宝楽ほうがくとなりて十方じっぽう遍満へんまんすることをかす。

ニハ↧或↢金台・珠網・華雲・宝楽↡遍↦満コトヲ十方↥。

二 Ⅰ ⅶ b 釈総結観名文

^じゅう是為ぜい」 よりしもそうじてかんけっす。

十五↢「是為」↡下↢観↡。

二 Ⅰ ⅶ b 釈願力所成文

^じゅうろく仏告ぶつごうなん」 よりしも比丘びく願力がんりきしょじょう」 にいたるこのかたは、 まさしく*華座けざとくじょうしょかす。

十六↢「仏告阿難」↡下至↢「比丘願力所成」↡已来タハ、正↢華座得成所由↡。

二 Ⅰ ⅶ b 釈重顕観儀文

^じゅうしちにゃく欲念よくねん仏者ぶつしゃ」 よりしもけん面像めんぞう」 にいたるこのかたは、 まさしくかさねて*かんあらわすことをかす。 さきのごとくだいしんとどめて雑乱ぞうらんすることをざれ。

十七↢「若欲念彼仏者」↡下至↢「自見面像」↡已来タハ、正↣重コトヲ↢観↡。如↠前次第↠心↠得↢雑乱コトヲ↡也。

二 Ⅰ ⅶ b 釈結観成相文

^じゅうはちそうじょうしゃ」 よりしもしょう極楽ごくらくかい」 にいたるこのかたは、 まさしくかんじょうそうけっすることをかす。 すなはちやくあり。

十八↢「此想成者」↡下至↢「生極楽世界」↡已来タハ、正↠結コトヲ↢観成↡。即↢二益↡。

・除罪

^いちには除罪じょざいやくかす。

ニハ↢除罪↡。

・得生

^には*とくしょうやくかす。

ニハ↢得生↡。

二 Ⅰ ⅶ b 釈弁観邪正文
          (一)科節

^じゅう作是さぜ観者かんしゃ」 よりしもみょう邪観じゃかん」 にいたるこのかたは、 まさしくかんじゃしょうそうべんずることをかす。

十九↢「作是観者」↡下至↢「名為邪観」↡已来タハ、正↠弁コトヲ↢観邪正↡。

二 Ⅰ ⅶ b ツ (二)略頌

^これすなはちはなほうにより、 ようちんまじへ、 うてな*どうみがき、 ひかりぶつほどこす。

斯乃↢宝地↡、葉マジ↢奇珍↡、台ミガ↢四幢↡、光↢仏事↡。

二 Ⅰ ⅶ

^じょうらいじゅうどうありといへども、 ひろ華座けざかんかしをはりぬ。

上来雖↠有↢十九句不同↡、広↢華座観↡竟

二 Ⅰ 【像観】
     

【10】^はち*像観ぞうかんのなかにつきて、 またげ、 つぎべんじ、 のちけっす。 すなはちそのじゅうさんあり。

↢像観↡、亦先、次、後。即↢其十三↡。

二 Ⅰ ⅷ
        釈結前生後文

^いち仏告ぶつごうなん」 よりしもとう想仏そうぶつ」 にいたるこのかたは、 まさしくさきけっし、 のちしょうずることをかす。 「しょしゃ」 といふは、 これそのといなり。 ぶつおもふべき所以ゆえんはいかんとなり。

↢「仏告阿難」↡下至↢「次当想仏」↡已来タハ、正↢結↠前コトヲ↟後。言↢「所以者何」↡者、是其問也。所↢以須↟想↠仏者何ントナリ

二 Ⅰ ⅷ b 釈応心即現文
          (一)科節

^諸仏しょぶつ如来にょらい」 よりしも心想しんそうちゅう」 にいたるこのかたは、 まさしく諸仏しょぶつだいˆしゅじょうのˇ しんおうじてすなはちげんじたまふことをかす。 この*しょうやくあるがゆゑに、 なんぢをすすめてこれをおもはしむ。

↢「諸仏如来」↡下至↢「心想中」↡已来タハ、正↢諸仏大慈、応↠心タマフコトヲ↡。有ルガ↢斯勝益↡故、勧↠汝シム↠之

二 Ⅰ ⅷ b ロ (二)問答

 ^ひていはく、 だいかみしょうにはただ弥陀みだす。 いぶかし、 如来にょらい (釈尊) いまそうじて諸仏しょぶつげたまふ、 なんのこころかあるや。

、韋提ニハ唯指↢弥陀↡。未審イブカシ、如来今総タマフ↢諸仏↡、有↢何↡也。

^こたへていはく、 諸仏しょぶつ*三身さんしんおなじくしょうし、 *悲智ひちまどかなること等斉とうざいにしてなく、 *端身たんじんいちにして*影現ようげんすること*ほうなり。 こころえんおもむとき*法界ほうかいのぞむことをあらわさんとほっす。

、欲↠顕ムト↧諸仏三身、悲・智果円カナルコト等斉ニシテ↠二、端身一坐ニシテ影現コト無方ナリ意赴↢有縁↡時、臨コトヲ↦法界↥。

二 Ⅰ ⅷ b ロ (三)釈文

【法界身義】

 ^法界ほうかい」 といふはさんあり。 いちにはしんへんするがゆゑに法界ほうかいす。 にはしんへんするがゆゑに法界ほうかいす。 さんには*しょうなきがゆゑに法界ほうかいす。 まさしくはしんいたるによるがゆゑに、 しんまたしたがひていたる。 しんしんしたがふがゆゑに 「法界ほうかいしん」 といふ。

↢「法界」↡者有↢三義↡。一者心遍ルガ↢法界↡。二者身遍ルガ↢法界↡。三者無キガ↢障礙↡故↢法界↡。正クハルガ↢心到ルニ↡故、身亦随。身フガ↢於心↡故↢「是法界身」↡也。

^法界ほうかい」 といふはこれ*しょきょう、 すなはちしゅじょうかいなり。 「しん」 といふはこれ*のうしん、 すなはち諸仏しょぶつしんなり。

↢「法界」↡者是所化之境、即衆生界也。言↢「身」↡者是能化之身、即諸仏身也。

・入衆生心想中

^にゅうしゅじょう心想しんそうちゅう」 といふは、 すなはちしゅじょうねんおこして諸仏しょぶつたてまつらんとがんずるによりて、 ぶつすなはち*無礙むげをもつてり、 すなはちよくかの想心そうしんのうちにりてげんじたまふ。 ただもろもろのぎょうじゃ、 もしは想念そうねんのうち、 もしはじょうのうちにぶつたてまつるは、 すなはちこのじょうずるなり。

↢「入衆生心想中」↡者、乃↢衆生起↠念ルニ↟見マツラムト↢諸仏↡、仏即↢無礙智↡知、即↢彼想心↡現タマフ。但諸行者、若想念中、若夢定マツル↠仏者、即ズル↢斯↡也。

二 Ⅰ ⅷ b 釈結勧利益文
          (一)科節

^さん是故ぜこ汝等にょとう」 よりしもじゅう心想しんそうしょう」 にいたるこのかたは、 まさしくやく結勧けつかんすることをかす。

↢「是故汝等」↡下至↢「従心想生」↡已来タハ、正↣結↢勧コトヲ利益↡。

二 Ⅰ ⅷ b ハ (二)述意

^これしんひょうしてぶつおもふことをかす。 ただ*ぶつをなしていただきよりあしいたるまでしんおもひててず、 一々いちいちにこれをかんじてしばらくもそくすることなかれ。 あるいは*ちょうそうおもひ、 あるいはけん*びゃくごうないそく*千輪せんりんそうおもへ。 このおもいをなすとき仏像ぶつぞう端厳たんごんにして相好そうごうそくし、 りょうねんとしてげんじたまふ。

此明↢標↠心コトヲ↟仏。但作↢仏解↡従↠頂至マデ↠足不↠捨、一一↠之↢暫休息コト↡。或↢頂相↡、或↢眉間白毫乃至足下千輪之相↡。作↢此↡時、仏像端厳ニシテ相好具足了然トシテ而現タマフ

二 Ⅰ ⅷ b ハ (三)釈文

・是心即是

^すなはちしん一々いちいちそうえんずるによるがゆゑに、 すなはち一々いちいちそうげんず。 しんもしえんぜずは衆相しゅそうるべからず。 ただしんそうれば、 すなはちしんおうじてげんず。 ゆゑに 「心即しんそくさんじゅうそう」 といふ。

↣心縁ルニ↢一一↡故、即一一相現。心若↠縁衆相不↠可↠見。但自心想作レバ↠心而現。故↢「是心即是三十二相」↡也。

・八十随形好

^はちじゅうずいぎょうこう」 といふは、 *仏相ぶっそうすでにげんずれば、 *衆好しゅこうみなしたがふ。 これまさしく如来にょらいもろもろの想者そうしゃおしへてそくしてかんぜしめたまふことをかす。

↢「八十随形好」↡者、仏相既レバ、衆好皆随也。此正↧如来教↢諸想者↡具足シメタマフコトヲ↥也。

・是心作仏

^*しんぶつ」 といふは、 信心しんじんによりてそうえんずるはのごとし。

↢「是心作仏」↡者、依↢自信心↡縁ルハ↠相↠作也。

・是心是仏

^*しんぶつ」 といふは、 しんよくぶつおもへば、 おもいによりて仏身ぶっしんげんず。 すなはちこのしんぶつなり。 このしんはなれてほかにさらにぶつなければなり。

↢「是心是仏」↡者、心能ヘバ↠仏、依↠想仏身而現心仏也。離↢此↡外レバ↢異仏↡者也。

・諸仏正遍知

^諸仏しょぶつしょうへん」 といふは、 これ諸仏しょぶつ*円満えんまんしょうて、 作意さい作意さいとつねによくあまねく法界ほうかいしんりたまへり。 ただよくおもいをなせば、 すなはちなんぢが心想しんそうしたがひてげんじたまふこと、 しょうずるがごとしといふことをかす。

↢「諸仏正遍知」↡者、此明↧諸仏↢円満無障礙智↡、作意不作意タマヘリ↢法界之心但能セバ↠想、即↢汝心想↡而現タマフコト、似↦如シトイフコトヲルガ↥也。

二 Ⅰ ⅷ b ハ (四)簡非

・標異解

^あるいはぎょうじゃありて、 この一門いちもんをもつて*唯識ゆいしき法身ほっしんかんとなし、 あるいは*しょう清浄しょうじょうぶっしょうかんとなすは、 そのこころはなはだあやまれり。 えてしょうぶんもあひたることなし。

↢行者↡、将↢此一門之義↡作↢唯識法身之観↡、或↢自性清浄仏性↡者、其意甚レリ。絶↢少分タルコト↡也。

・牒経文

^すでにそうおもへといひてさんじゅうそうりゅうせるは、 *真如しんにょ法界ほうかいしんならば、 あにそうありてえんずべく、 しんありてるべけんや。 しかも法身ほっしんしきにして眼対げんたいぜっす。 さらにるいとしてならぶべきなし。 ゆゑにくうりてもつて法身ほっしんたいたとふ。

↠想ヘト↠像仮↢立セル三十二相↡者、真如法界ナラバ、豈↠相而可↠縁、有↠身而可ケム↠取也。然法身無色ニシテ↢於眼対↡。更↢類トシテナラ。故↢虚空↡以↢法身之体↡也。

・示今経〔指方立相〕

^またいまこの*観門かんもんひとしくただ*ほうそうてて、 しんとどめてきょうらしむ。 そうじて*そうねんかさず。

又今此観門唯指↠方テテ↠相、住↠心而取シム↠境。総不↠明↢無相離念↡也。

・示所由

^如来にょらい (釈尊) はるかに末代まつだいざいじょくぼんそうててしんとどむるすらなほることあたはず、 いかにいはんやそうはなれてもとむるは、 *じゅつつうなきひとくうしてしゃつるがごとしとりたまへり。

如来ハルカタマヘリ↧末代罪濁凡夫テテ↠相ルスラ↠心尚不↠能↠得コト、何↠相而求↠事者、如↦似シト↢術通↡人↠空ルガ↞舎也。

二 Ⅰ ⅷ b 釈展転教観文

【11】^是故ぜこ応当おうとう」 よりしも三仏さんぶっ」 にいたるこのかたは、 まさしくさきのごとき所益しょやくせんちゅうすればかならずじょうず、 *展転てんでんしてあひおしへ、 すすめて*かのぶつかんぜしむることをかす。

↢「是故応当」↡下至↢「三仏陀」↡已来タハ、正↣如↠前所益、専注レバ、展転、勧シムルコトヲ↢彼↡也。

二 Ⅰ ⅷ b 釈想彼仏者等文

^そうぶつ」 よりはさきでつしてのちしょうず。 「先当せんとう想像そうぞう」 といふは所観しょかんきょうさだむ。

↢「想彼仏」↡者牒↠前↠後。言↢「先当想像」↡者定↢所観↡。

二 Ⅰ ⅷ b 釈弁観成相文

^ろく閉目へいもく開目かいもく」 よりしも如観にょかん掌中しょうちゅう」 にいたるこのかたは、 まさしくかんじょうそうべんずることをかす。 すなはちそのあり。

↢「閉目開目」↡下至↢「如観掌中」↡已来タハ、正↠弁コトヲ↢観成↡。即↢其四↡。

・金像

^いちには威儀いぎまなこ開合かいごういち金像こんぞうること、 まえげんずるがごとくに、 つねにこのおもいをなせといふことをかす。

ニハ↧身四威儀、眼之開合コト↢一金像↡、ゴトク↠現ズル↢目↡常セトイフコトヲ↦此↥。

・華座

^にはすでによくぞうかんずれば、 ぞうすなはちすべからくしょあるべし。 すなはちさき華座けざおもひ、 ぞううえにましましてしたまふとおもへといふことをかす。

ニハ↧既レバ↠像、像即↠有↢坐処↡↢前華座↡、想ヘトイフコトヲ↦像在シテ↠上而坐タマフト↥。

・心眼即開

^さんにはぞうせるを想見そうけんしをはりて、 心眼しんげんすなはちひらくることをかす。

ニハ↧想↢ルヲ↡已、心眼即コトヲ↥。

・了然無礙

^には心眼しんげんすでにひらけて、 すなはち金像こんぞうおよびかの極楽ごくらくのもろもろのしょうごんるに、 じょうくう*りょうねんとしてさわりなきことをかす。

ニハ↧心眼既ルニ↢金像及極楽荘厳↡、地上・虚空了然トシテキコトヲ↞礙。

^またぞうかんずるじゅうしんほうはもつぱらさきせつのごとし。 いただきよりいちいちにこれをおもへ。 めん*毫相ごうそうげんいんこうけんしゅを。 またしんきてうえかひてきょうふくざいおんきょうしつせんそくじっ*千輪せんりんとうおもへ。 一々いちいちにこれをおもひて、 かみよりしもかふをじゅんかんづけ、 しも千輪せんりんよりかみかふをぎゃくかんづく。

又観ズル↠像住心之法↢前↡。従↠頂一一↠之。面毫相・眼・鼻・口・耳・咽・項・肩・臂・手・指。又抽↠心↠上↢胸・腹・臍・陰・脛・膝・・足、十指・千輪等↡。一一↠之、従↠上向フヲ↠下↢順観↡、従↢下千輪↡向フヲ↠上↢逆観↡。

^かくのごとく逆順ぎゃくじゅんしんとどむれば、 ひさしからずしてかならずじょうずることを。 また仏身ぶっしんおよび華座けざほうとうもかならずすべからくじょう通観つうかんすべし。 しかもじゅうさんがんのなかに、 このほうほう金像こんぞうとうかんもつともようなり。 もしひとおしへんとほっせば、 すなはちこのほうおしへよ。 ただこの一法いっぽうじょうじぬれば、 かんすなはちねんにあきらかなり。

↠是逆順レバ↠心、不シテ↠久カラ得↠成コトヲ也。又仏身及華座・宝地等↢上下通観↡。然十三観、此宝地・宝華・金像等観最ナリ。若↠教ムト↠人、即↢此↡。但此一法成ヌレバ者、余観即自然ラカ也。

二 Ⅰ ⅷ b 釈結前生後文

^しちけん」 より以下いげは、 かみ像身ぞうしんかんけつじょうして、 のち*さつかんしょうず。

↢「見此」↡已下、結↢成像身観↡、生↢後二菩薩観↡也。

二 Ⅰ ⅷ b 釈明二身観文

^はちとうきょういち大蓮だいれん」 よりしも坐右ざう華座けざ」 にいたるこのかたは、 まさしくかみ*三身さんしんかんじょうじてのち*しんかんしょうずることをかす。

↢「復当更作一大蓮華」↡下至↢「坐右華座」↡已来タハ、正↧成↢上三身観↡生コトヲ↦後多身観↥。

^このさつ (観音・勢至)かんぜんとほっするものは、 もつぱらぶつかんずるほうのごとくすべし。

↠観ムト↢此二菩薩↡者、一クスベシ↢観ズル↠仏↡也。

二 Ⅰ ⅷ b 釈明多身観文

^そうじょう」 よりしも遍満へんまんこく」 にいたるこのかたは、 まさしくかみしんかんけつじょうして、 のち説法せっぽうそうしょうずることをかす。

↢「此想成時」↡下至↢「遍満彼国」↡已来タハ、正↧結↢成多身観↡生コトヲ↦後説法↥。

^これもろもろのぎょうじゃとう行住ぎょうじゅう坐臥ざがにつねにかのくに一切いっさい宝樹ほうじゅ一切いっさい宝楼ほうろうとうえんずることをかす。 もしは礼念らいねんし、 もしは観想かんそうして、 つねにこのをなせ。

此明↣諸行者等行住坐臥コトヲ↢彼一切宝樹、一切宝楼・華・池等↡。若礼念、若観想、常↢此↡也。

二 Ⅰ ⅷ b 釈明説法相文

^じゅうそうじょう」 よりしもおく持不じふしゃ」 にいたるこのかたは、 まさしくじょうによりて極楽ごくらくしょうごんることを、 また一切いっさいしょうごんみなよくみょうほうくをくことをかす。

↢「此想成時」↡下至↢「憶持不捨」↡已来タハ、正↫因↠定得↠見コトヲ↢極楽荘厳↡、又聞コトヲ↪一切荘厳皆能クヲ↩於妙法↨。

^すでにこれを見聞けんもんしをはりて、 つねにたもちてしっすることなきをじょうしんまもるとづく。

見↢聞↡已、恒キヲ↠失コトルト↢定心↡也。

二 Ⅰ ⅷ b 釈弁観邪正文

^じゅういちに 「りょうしゅ多羅たらごう」 よりしもけん極楽ごくらくかい」 にいたるこのかたは、 かんじゃしょうそうべんず。

十一↢「令与修多羅合」↡下至↢「見極楽世界」↡已来タハ、弁↢観邪正之相↡。

二 Ⅰ ⅷ b 釈総結観名文

^じゅう是為ぜい」 よりしもそうじてけっす。

十二↢「是為」↡下

二 Ⅰ ⅷ b 釈明観利益文

^じゅうさん作是さぜ観者かんしゃ」 よりしもとく念仏ねんぶつ三昧ざんまい」 にいたるこのかたは、 まさしく*剋念こくねんしてかんしゅすれば、 げんやくこうむることをかす。 これすなはちぐんじょうさわりおもくして、 真仏しんぶつかんかなひがたし。 ここをもつてだいしょう (釈尊) あわれみをれて、 しばらくしんぎょうぞうとどめしめたまふ。

十三↢「作是観者」↡下至↢「得念仏三昧」↡已来タハ、正↣剋念レバ↠観、現コトヲ↢利益↡。斯乃群生障重クシテ、真仏之観難カナ。是大聖垂↠哀ミヲ、且タマフ↠注↢心形像↡。

二 Ⅰ ⅷ

^じょうらいじゅうさんどうありといへども、 ひろ像観ぞうかんかしをはりぬ。

上来雖↠有↢十三句不同↡、広↢像観↡竟

二 Ⅰ 【真身観】
     

【12】^*真身しんしんかんのなかにつきて、 またげ、 つぎべんじ、 のちけっす。 すなはちそのじゅうあり。

↢真身観↡、亦先、次、後。即↢其十二↡。

二 Ⅰ ⅸ
        釈結前生後文

^いち仏告ぶつごうなん」 よりしも身相しんそうこうみょう」 にいたるこのかたは、 まさしく*ごうみょうしてさき像観ぞうかんけつじょうして、 のち真身しんしんかんしょうずることをかす。

↢「仏告阿難」↡下至↢「身相光明」↡已来タハ、正↧告命結↢成像観↡、生コトヲ↦後真身之観↥也。

二 Ⅰ ⅸ b 釈明身色文

^なんとう」 よりしも金色こんじき」 にいたるこのかたは、 まさしく真仏しんぶつ身相しんそう*天金てんごんいろえたることをあらわすことをかす。

↢「阿難当知」↡下至↢「金色」↡已来タハ、正↠顕コトヲ↣真仏之身相踰タルコトヲ↢天金之色↡也。

二 Ⅰ ⅸ b 釈明身量文

^さん仏身ぶっしんこうろくじゅう」 よりしもじゅんいたるこのかたは、 まさしくしんりょうだいしょうかす。

↢「仏身高六十」↡下至↢「由旬」↡已来タハ、正↢身量大小↡。

二 Ⅰ ⅸ b 釈総観身相文

^けん」 よりしもさつしゃ」 にいたるこのかたは、 まさしくそうじて身相しんそうかんずることをかす。 すなはちそのろくあり。

↢「眉間」↡下至↢「菩薩為侍者」↡已来タハ、正↣総コトヲ↢身相↡。即↢其六↡。

・毫相

^いちには毫相ごうそうだいしょうかす。

ニハ↢毫相大小↡。

・眼相

^には眼相げんそうだいしょうかす。

ニハ↢眼相大小↡。

・毛孔光

^さんにはもうこうだいしょうかす。

ニハ↢毛孔光大小↡。

・円光

^には*円光えんこうだいしょうかす。

ニハ↢円光大小↡。

・化仏

^にはぶつしょうかす。

ニハ↢化仏多少↡。

・侍者

^ろくにはしゃしょうかす。

ニハ↢侍者多少↡。

二 Ⅰ ⅸ b 釈明別相光益文
          (一)解釈文相

^りょう寿じゅぶつ」 よりしも摂取せっしゅしゃ」 にいたるこのかたは、 まさしくしん*別相べっそうかんずるに、 ひかり*えんやくすることをかす。 すなはちそのあり。

↢「無量寿仏」↡下至↢「摂取不捨」↡已来タハ、正↧観ズルニ↢身別相↡、光益コトヲ↦有縁↥。即↢其五↡。

・相

^いちにはそうしょうかす。

ニハ↢相多少↡。

・好

^にはこうしょうかす。

ニハ↢好多少↡。

・光

^さんにはひかりしょうかす。

ニハ↢光多少↡。

・光照

^にはこうしょう遠近おんごんかす。

ニハ↢光照遠近↡。

・蒙摂益

^にはひかりおよぶところのところ、 ひとへに*しょうやくこうむることをかす。

ニハ↣光↠及処、偏コトヲ↢摂益↡。

二 Ⅰ ⅸ b ホ (二)料簡義意

 ^ひていはく、 つぶさにしゅぎょうしゅして、 ただよくこうすればみなおうじょう。 なにをもつてか仏光ぶっこうあまねくらすにただ念仏ねんぶつのもののみをせっする、 なんのこころかあるや。

、備↢衆行↡、但能廻向レバ皆得↢往生↡。何テカ仏光普スニ唯摂↢念仏ノミヲ↡、有↢何↡也。

三縁釈

^こたへていはく、 これにさんあり。

、此↢三義↡。

・三縁釈 ・親縁

^いちには*親縁しんえんかす。 しゅじょうぎょうおこしてくちにつねにぶつしょうすれば、 ぶつすなはちこれをきたまふ。 につねにぶつ*らいきょうすれば、 ぶつすなはちこれをたまふ。 しんにつねにぶつねんずれば、 ぶつすなはちこれをりたまふ。 しゅじょうぶつ憶念おくねんすれば、 ぶつもまたしゅじょう憶念おくねんしたまふ。 *彼此ひし三業さんごうあひしゃせず。 ゆゑに親縁しんえんづく。

ニハ↢親縁↡。衆生起↠行レバ↠仏、仏即タマフ↠之。身礼↢敬レバ↡、仏即タマフ↠之。心レバ↠仏、仏即タマフ↠之。衆生憶↢念レバ↡者、仏亦憶↢念タマフ衆生↡。彼此三業不↢相捨離↡。故↢親縁↡也。

・三縁釈 ・近縁

^には*近縁ごんえんかす。 しゅじょうぶつたてまつらんとがんずれば、 ぶつすなはちねんおうじてげんじてまえにまします。 ゆゑに近縁ごんえんづく。

ニハ↢近縁↡。衆生願レバ↠見マツラムト↠仏、仏即↠念↢目↡。故↢近縁↡也。

・三縁釈 ・増長縁

^さんには*ぞうじょうえんかす。 しゅじょう称念しょうねんすれば、 すなはちこうつみのぞく。 いのちおわらんとほっするときぶつしょうじゅとみづからきたりて*こうしょうしたまふ。 *しょ邪業じゃごうもよくふるものなし。 ゆゑにぞうじょうえんづく。

ニハ↢増上縁↡。衆生称念レバ、即↢多劫↡。命欲↠終ムト時、仏与↢聖衆↡自迎接タマフ。諸邪業繋↢能者↡。故↢増上縁↡也。

・念仏三昧

^自余じよ衆行しゅぎょうはこれぜんづくといへども、 もし念仏ねんぶつくらぶれば、 まつたく*きょうにあらず。 このゆゑに諸経しょきょうのなかに処々しょしょひろ念仏ねんぶつ*のうめたり。

自余衆行雖↠名クト↢是善↡、若レバ↢念仏↡者全↢比校↡也。是諸経処処メタリ↢念仏功能↡。

^¬りょう寿じゅきょう¼ のじゅうはちがんのなかのごときは、 ただもつぱら弥陀みだみょうごうねんじてしょうずることをかす。

キハ↢¬無量寿経¼四十八願↡、唯明↧専↢弥陀名号↡得↞生コトヲ

^また ¬弥陀みだきょう¼ のなかのごときは、 一日いちにち七日しちにちもつぱら弥陀みだみょうごうねんじてしょうずることをと。 また十方じっぽう恒沙ごうじゃ諸仏しょぶつ*証誠しょうじょうむなしからずと。

又如キハ↢¬弥陀経¼中↡、一日七日専↢弥陀名号↡得↠生コトヲ。又十方恒沙諸仏証誠不↠虚カラ也。

^またこの ¬きょう¼ (観経)じょうさんもんのなかに、 ただもつぱらみょうごうねんじてしょうずることをひょうせり。

又此¬経¼定散、唯標↧専↢名号↡得↞生コトヲ

^このれいいちにあらず。

例非↠一也。

^ひろ*念仏ねんぶつ三昧ざんまいあらわしをはりぬ。

↢念仏三昧↡竟

二 Ⅰ ⅸ b 釈結少顕多文

【13】^ろくこう相好そうごう」 より以下いげは、 しょうけっしてあらわす。 たやすくかんぜんとほっするものは、 *しゅうしつすることをなしがたし。

↢「其光相好」↡已下、結↠少↠多タヤス↠観ムト、難↠為↢周悉コトヲ↡。

二 Ⅰ ⅸ b 釈勧憶想見文

^しち但当たんとう憶想おくそう」 より以下いげは、 まさしくしょうごんみょうにして*ぼんきょうしゅっせることをかす。 いまだまえしょうせずといへども、 ただまさに*憶想おくそうして心眼しんげんをしてたてまつらしむべし。

↢「但当憶想」↡已下、正↣荘厳微妙ニシテ出↢過コトヲ凡境↡。雖↠未↠証↢目↡、但当↣憶想↢心眼ヲシテマツラ↡也。

二 Ⅰ ⅸ b 釈明観益得成文

^はちけん此事しじしゃ」 よりしもしょうしょしゅじょう」 にいたるこのかたは、 まさしくこうあらわれてしっせず、 かんやくじょうずることをることをかす。 すなはちそのあり。

↢「見此事者」↡下至↢「摂諸衆生」↡已来タハ、正↢功アラハレ不↠失、観益得コトヲ↟成コトヲ。即↢其五↡。

・見十方諸仏

^いちにはかんによりて十方じっぽう諸仏しょぶつたてまつることをることをかす。

ニハ↠観コトヲ↟見マツルコトヲ↢十方諸仏↡。

・成念仏三昧

^には諸仏しょぶつたてまつるをもつてのゆゑに、 念仏ねんぶつ三昧ざんまいけつじょうすることをかす。

ニハ↧以↠見マツルヲ↢諸仏↡故、結↦成コトヲ念仏三昧↥。

・観一切仏身

^さんにはただ一仏いちぶつかんじてすなはち一切いっさい仏身ぶっしんかんずることをかす。

ニハ↧但観↢一仏↡即コトヲ↦一切仏身↥也。

・即見仏心

^には仏身ぶっしんたてまつるによるがゆゑに、 すなはち仏心ぶっしんたてまつることをかす。

ニハ↧由ルガ↠見マツルニ↢仏身↡故、即マツルコトヲ↦仏心↥也。

・普摂一切

^には仏心ぶっしん慈悲じひたいとなし、 この*びょうどうだいをもつてあまねく一切いっさいせっしたまふことをかす。

ニハ↧仏心者慈悲↠体、以↢此平等大慈↡普タマフコトヲ↦一切↥也。

二 Ⅰ ⅸ b 釈明得生益文

^作此さし観者かんしゃ」 よりしもとくしょうにん」 にいたるこのかたは、 まさしく捨身しゃしんして他世たせにかしこにしょうずるやくることをかす。

↢「作此観者」↡下至↢「得無生忍」↡已来タハ、正↣捨身他世コトヲ↢生ズル↠彼↡也。

二 Ⅰ ⅸ b 釈結勧修観利益文

^じゅう是故ぜこしゃ」 よりしも現前げんぜんじゅ」 にいたるこのかたは、 かさねて修観しゅかんやく結勧けっかんすることをかす。 すなはちそのあり。

↢「是故智者」↡下至↢「現前授記」↡已来タハ、重↣結↢勧コトヲ修観利益↡。即↢其五↡。

・簡能修観人

^いちには*のう修観しゅかんひとえらいだすことをかす。

ニハ↣簡↢出コトヲ能修観↡。

・観無量寿仏

^にはしんをもつぱらにしてあきらかにりょう寿じゅぶつかんずることをかす。

ニハ↣専ニシテ↠心コトヲ↢無量寿仏↡。

・衆相自然現

^さんには相好そうごうしゅなり。 *総雑そうぞうしてかんずることをず。 ただびゃくごう一相いっそうかんずることをかす。 ただびゃくごうたてまつることをれば、 一切いっさい衆相しゅそうねんげんず。

ニハ↧相好衆多ナリ不↠得↢総雑而観コトヲ唯観コトヲ↦白毫一相↥。但得レバ↠見マツルコトヲ↢白毫↡者、一切衆相自然而現也。

・見十方仏

^にはすでに弥陀みだてまつれば、 すなはち十方じっぽうぶつたてまつることをかす。

ニハ↧既マツレバ↢弥陀↡、即マツルコトヲ↦十方↥也。

・得蒙授記

^にはすでに諸仏しょぶつたてまつれば、 すなはち定中じょうちゅうにおいて*じゅこうむることをることをかす。

ニハ↧既マツレバ↢諸仏↡、即↢定中↡得コトヲ↞蒙コトヲ↢授記↡也。

二 Ⅰ ⅸ b 釈総結文

^じゅういち是為ぜい遍観へんかん」 より以下いげそうじてけっす。

十一↢「是為遍観」↡已下

二 Ⅰ ⅸ b 釈弁観邪正文

^じゅう作此さしかん」 より以下いげは、 まさしくかんじゃしょうそうべんずることをかす。

十二↢「作此観」↡已下、正↠弁コトヲ↢観邪正之相↡。

^これすなはち*しんぎょうりょうとおくして、 *ごうせんのごとし。 *震響しんこうしたがひ、 ひかり*しきうるおす。 ˆしゃくそんはˇ *含霊がんれいをしてみょうし、 ちゅうそうしてのこりなく、 ぶつ (阿弥陀仏)*ほんじょうじてひとしくかのくにのぞましめんとほっす。

斯乃真形量遠クシテ、毫若↢五山↡。震響随↠機、光沾↢有識↡。欲↠使メムト↧含霊ヲシテ帰命注想↠遺、乗↢仏本弘↡斉↦彼↥。

二 Ⅰ ⅸ

^じょうらいじゅうどうありといへども、 ひろ真身しんしんかんかしをはりぬ。

上来雖↠有↢十二句不同↡、広↢真身観↡竟

二 Ⅰ 【観音観】
     

【14】^じゅう*観音かんのんかんのなかにつきて、 またげ、 つぎべんじ、 のちけっす。 すなはちそのじゅうあり。

↢観音観↡、亦先、次、後。即↢其十五↡。

二 Ⅰ ⅹ
        釈結前生後文

^いち仏告ぶつごうなん」 よりしもさつ」 にいたるこのかたは、 まさしくさき真身しんしんかんけつじょうして、 のちさつかんしょうずることをかす。

↢「仏告阿難」↡下至↢「菩薩」↡已来タハ、正↧結↢成真身観↡、生コトヲ↦後菩薩観↥。

二 Ⅰ ⅹ b 釈総標身相文

^さつしんじょう」 よりしもかいちゅうげん」 にいたるこのかたは、 まさしくそうじて身相しんそうひょうすることをかす。 すなはちそのろくあり。

↢「此菩薩身長」↡下至↢「皆於中現」↡已来タハ、正↣総コトヲ↢身相↡。即↢其六↡。

・身量

^いちにはしんりょうだいしょうかす。

ニハ↢身量大小↡。

・身色

^には身色しんじきぶつおなじからざることをかす。

ニハ↢身色与↠仏不コトヲ↟同カラ

・肉髻

^さんには*肉髻にくけいぶつ*けいおなじからざることをかす。

ニハ↧肉髻与↢仏螺髻↡不コトヲ↞同カラ

・円光

^には円光えんこうだいしょうかす。

ニハ↢円光大小↡。

・侍者

^にはぶつしゃしょうかす。

ニハ↢化仏侍者多少↡。

・五道衆生

^ろく身光しんこうにあまねく*どうしゅじょうげんずることをかす。

ニハ↣身光コトヲ↢五道衆生↡。

二 Ⅰ ⅹ b 釈冠内化仏文

^さん頂上ちょうじょうりょう」 よりしもじゅうじゅん」 にいたるこのかたは、 まさしく*天冠てんがんのうちのぶつしゅかす。

↢「頂上毘楞伽」↡下至↢「二十五由旬」↡已来タハ、正↢天冠之内化仏殊異↡。

二 Ⅰ ⅹ b 釈明面色文

^観音かんのん」 より以下いげは、 まさしく面色めんしき身色しんしきおなじからざることをかす。

↢「観音」↡已下、正↧面色与↢身色↡不コトヲ↞同カラ

二 Ⅰ ⅹ b 釈毫光転変文

^けん」 よりしもれんしき」 にいたるこのかたは、 まさしく*毫光ごうこう転変てんぺんして十方じっぽう遍満へんまんし、 化侍けじいよいよおおくしてさらにれんいろすることをかす。 すなはちそのあり。

↢「眉間」↡下至↢「蓮華色」↡已来タハ、正↧毫光転変遍↢満十方↡、化侍弥クシテコトヲ↦紅蓮之色↥。即↢其五↡。

・七宝色

^いちには毫相ごうそう七宝しっぽういろをなすことをかす。

ニハ↣毫相作コトヲ↢七宝↡。

・毫光

^には毫光ごうこうしょうかす。

ニハ↢毫光多少↡。

・化仏

^さんにはひかりぶつましますしょうかす。

ニハ↧光↢化仏↡多少↥。

・侍者

^にはしゃしょうかす。

ニハ↢侍者多少↡。

・変現

^には化侍けじ変現へんげんして十方じっぽう遍満へんまんすることをかす。

ニハ↣化侍変現遍↢満コトヲ十方↡。

二 Ⅰ ⅹ b 釈明光瓔文

^ろくはちじゅうおくこうみょう」 よりしもしょうごん」 にいたるこのかたは、 まさしくぶくせる*光瓔こうよう衆宝しゅぼうにあらざることをかす。

↢「有八十億光明」↡下至↢「荘厳事」↡已来タハ、正↣身セル光瓔非コトヲ↢衆宝↡。

二 Ⅰ ⅹ b 釈明手用文

^しちしゅしょうひゃくおく」 よりしもしょういんしゅじょう」 にいたるこのかたは、 まさしくみて慈悲じひゆうあることをかす。 すなはちそのろくあり。

↢「手掌作五百億」↡下至↢「接引衆生」↡已来タハ、正↣手コトヲ↢慈悲之用↡也。即↢其六↡。

・雑蓮色

^いちにはしゅしょう雑蓮ぞうれんいろをなすことをかす。

ニハ↣手掌作コトヲ↢雑蓮之色↡。

・印文

^には一々いちいちゆびはし八万はちまん*印文いんもんあることをかす。

ニハ↣一一コトヲ↢八万印文↡。

・八万余色

^さんには一々いちいちもん八万はちまんいろあることをかす。

ニハ↣一一コトヲ↢八万余色↡。

・八万余光

^には一々いちいちいろ八万はちまんひかりあることをかす。

ニハ↣一一コトヲ↢八万余光↡。

・光体柔軟

^には光体こうたいにゅうなんにしてひとしく一切いっさいらすことをかす。

ニハ↣光体柔軟ニシテコトヲ↢一切↡。

・接引有縁

^ろくにはこの宝光ほうこうみてをもつてえん*しょういんしたまふことをかす。

ニハ↧以↢此宝光之手↡接↦引タマフコトヲ有縁↥也。

二 Ⅰ ⅹ b 釈明足用文

^はちそく」 よりしもまく不弥ふみまん」 にいたるこのかたは、 まさしくあし徳用とくゆうそうあることをかす。

↢「挙足時」↡下至↢「莫不弥満」↡已来タハ、正↣足コトヲ↢徳用之相↡。

二 Ⅰ ⅹ b 釈指同仏文

^其余ごよ身相しんそう」 より以下いげしてぶつ ˆのそうˇどうず。

↢「其余身相」↡已下↢於仏↡。

二 Ⅰ ⅹ b 釈二相有虧文

^じゅうゆい頂上ちょうじょう」 よりしもぎゅうそん」 にいたるこのかたは、 まさしく*師徒しとくらいべつにして、 *がんいまだまどかならず。 *そうをしてけたることあらしむることをいたして、 そくすることをひょうすることをかす。

↢「唯頂上」↡下至↢「不及世尊」↡已来タハ、正↧師徒位別ニシテ、果願未↠円カナラ、致シテ↠使コトヲ↢二相ヲシテ↟虧コト、表コトヲ↞居コトヲ↢不足之地↡也。

二 Ⅰ ⅹ b 釈総結文

^じゅういち是為ぜい」 よりしもそうじてけっす。

十一↢「是為」↡下

二 Ⅰ ⅹ b 釈結前生後文

^じゅう仏告ぶつごうなん」 よりしもとう作是さぜかん」 にいたるこのかたは、 まさしくかさねてさきもんけっし、 そののちやくしょうずることをかす。

十二↢「仏告阿難」↡下至↢「当作是観」↡已来タハ、正↧重↢前↡、生コトヲ↦其益↥。

二 Ⅰ ⅹ b 釈勧観利益文

^じゅうさん作是さぜ観者かんしゃ」 よりしもきょう諦観たいかん」 にいたるこのかたは、 まさしくかんやくすすむることをかす。

十三↢「作是観者」↡下至↢「何況諦観」↡已来タハ、正↠勧コトヲ↢観利益↡。

二 Ⅰ ⅹ b 釈重顕観儀文

^じゅうにゃく欲観よくかん観音かんのん」 よりしも如観にょかん掌中しょうちゅう」 にいたるこのかたは、 まさしくかさねて*かんあらわして*ものすすめ、 しんかたむけて*りょうやくうるおさしむることをかす。

十四↢「若有欲観観音」↡下至↢「如観掌中」↡已来タハ、正↧重↢観↡、勧↠物↠心使コトヲ↞沾両益↡。

二 Ⅰ ⅹ b 釈弁観邪正文

^じゅう作是さぜかん」 より以下いげは、 まさしくかんじゃしょうそうべんずることをかす。

十五↢「作是観」↡已下、正↠弁コトヲ↢観邪正↡。

^これすなはち観音かんのんがんおもくして十方じっぽう*影現ようげんし、 宝手ほうしゅひかりとどめてしたがひていんじょうしたまふ。

斯乃観音願重クシテ影↢現十方↡、宝手停↠輝↠機引接タマフ

二 Ⅰ ⅹ

^じょうらいじゅうどうありといへども、 ひろ観音かんのんかんかしをはりぬ。

上来雖↠有↢十五句不同↡、広↢観音観↡竟

二 Ⅰ 【勢至観】
     

【15】^じゅういち*せいかんのなかにつきて、 またげ、 つぎべんじ、 のちけっす。 すなはちそのじゅうさんあり。

十一↢勢至観↡、亦先、次、後。即↢其十三↡。

二 Ⅰ ⅺ
        釈総挙観名文

^いちかん大勢だいせい」 より以下いげは、 そうじてかんぐ。

↢「次観大勢至」↡已下、総↢観↡。

二 Ⅰ ⅺ b 釈弁観相文

^さつしんりょうだいしょう」 より以下いげは、 つぎかんそうべんず。 すなはちそのあり。

↢「此菩薩身量大小」↡已下、次↢観↡。即↢其五↡。

^いちにはしんりょう観音かんのん等類とうるいすることをかす。

ニハ↣身量等↢類コトヲ観音↡。

^には身色しんじき観音かんのん等類とうるいすることをかす。

ニハ↣身色等↢類コトヲ観音↡。

^さんには面相めんそう観音かんのん等類とうるいすることをかす。

ニハ↣面相等↢類コトヲ観音↡。

^には身光しんこう相好そうごう観音かんのん等類とうるいすることをかす。

ニハ↣身光・相好等↢類コトヲ観音↡。

^には毫相ごうそうひかりべて転変てんぺんすること観音かんのん等類とうるいすることをかす。

ニハ↣毫相舒↠光転変コト等↢類コトヲ観音↡。

二 Ⅰ ⅺ b 釈明円光不同文

^さん円光えんこう面各めんかくひゃくじゅうじゅん」 より以下いげは、 まさしく円光えんこうとう観音かんのんおなじからざるそうかす。 すなはちそのあり。

↢「円光面各百二十五由旬」↡已下、正↧円光等不↠同カラ↢観音↡之相↥。即↢其四↡。

・円光

^いちには円光えんこうだいしょうかす。

ニハ↢円光大小↡。

・光照

^にはこうしょう遠近おんごんかす。

ニハ↢光照遠近↡。

・化仏

^さんにはぶつしょうかす。

ニハ↢化仏多少↡。

・侍者

^にはぶつしゃしょうかす。

ニハ↢化侍者多少↡。

二 Ⅰ ⅺ b 釈明身光照益文

^しんこうみょう」 よりしもみょう大勢だいせい」 にいたるこのかたは、 まさしく身光しんこうとおそなへてえんしょうやくし、 ひとしくほうおよび、 みなこんいろをなすことをかす。 すなはちそのはちあり。

↢「挙身光明」↡下至↢「名大勢至」↡已来タハ、正↧身光遠照↢益有縁↡、等↢他方↡、皆作コトヲ↦紫金之色↥。即↢其八↡。

・総別

^いちには身光しんこう総別そうべつどうかす。

ニハ↢身光総別不同↡。

・光照

^には光照こうしょう遠近おんごんかす。

ニハ↢光照遠近↡。

・光触

^さんにはひかりるるところのところ、 みなこんいろをなすことをかす。

ニハ↣光↠触処皆作コトヲ↢紫金之色↡。

・有縁者得覩

^にはただせい宿しゅくごうえんあるもののみすなはちこのひかりそくすることをることをかす。

ニハ↫但与↢勢志↡宿業有↠縁者ノミコトヲ↪覩↩触コトヲ↨。

・見諸仏身光

^にはただ一毛いちもうひかりれば、 すなはちよくおお諸仏しょぶつ浄妙じょうみょう身光しんこうることをかす。 これすなはちしょうげてもつてやくあらわして、 これをぎょうずるものをして*しん渇仰かつごうして、 にゅうかんしてもつてこれをしょうせしめんとほっす。

ニハ↧但見レバ↢一毛孔↡、即コトヲ↦諸仏浄妙身光↥。此即↠少↢多益↡、欲↠使メムト↢行↠之ヲシテ悕心渇仰、入観↟之

・依光以立名

^ろくにはひかりによりてもつてつることをかす。

ニハ↢依↠光コトヲ↟名

・光之体用

^しちにはひかり*たいゆうかす。 すなはち無漏むろたいとなすがゆゑに智慧ちえこうづく。 またよく十方じっぽう*三悪さんまく除息じょそくするをじょうりきづく。 すなはちゆうとなす。

ニハ↢光之体用↡。即無漏スガ↠体↢智慧光↡。又能除↢息ルヲ十方三悪之苦↡名↢無上力↡。即↠用也。

・依徳立名

^はちには大勢だいせいづくることは、 これすなはちとくによりてつることをかす。

ニハ↧名コト↢大勢志↡者、此即↠徳コトヲ↞名也。

二 Ⅰ ⅺ b 釈明天冠荘厳文

^さつ天冠てんがん」 よりしもかいちゅうげん」 にいたるこのかたは、 まさしく*天冠てんがんしょうごんそう観音かんのんおなじからざることをかす。 すなはちそのあり。

↢「此菩薩天冠」↡下至↢「皆於中現」↡已来タハ、正↧天冠荘厳之相、与↢観音↡不コトヲ↞同カラ。即↢其四↡。

・冠上宝華

^いちにはかんじょうほうしょうかす。

ニハ↢冠上宝華多少↡。

・華上宝台

^には一々いちいちじょう宝台ほうだいしょうかす。

ニハ↢一一華上宝台多少↡。

・台中映現

^さんには一々いちいちだいのなかに十方じっぽう諸仏しょぶつじょう映現ようげんすることをかす。

ニハ↣一一映↢現コトヲ十方諸仏浄土↡。

・都無増減

^にはほうげんずれども、 彼此ひしすべて増減ぞうげんなきことをかす。

ニハ↣他方土現ドモ、彼此都キコトヲ↢増減↡。

二 Ⅰ ⅺ b 釈肉髻宝瓶文

^ろく頂上ちょうじょう肉髻にくけい」 よりしもげんぶつ」 にいたるこのかたは、 まさしく*肉髻にくけいほうびょうそうかす。

↢「頂上肉髻」↡下至↢「普現仏事」↡已来タハ、正↢肉髻宝瓶之相↡。

二 Ⅰ ⅺ b 釈指同観音文

^しちしょ身相しんそう」 より以下いげして観音かんのんどうず。

↢「余諸身相」↡已下↢観音↡也。

二 Ⅰ ⅺ b 釈行不同相文

^はちさつぎょう」 よりしもにょ極楽ごくらくかい」 にいたるこのかたは、 まさしくぎょうじたまふに観音かんのんおなじからざるそうかす。 すなはちそのあり。

↢「此菩薩行時」↡下至↢「如極楽世界」↡已来タハ、正↧行タマフニ与↢観音↡不↠同カラ↥。即↢其四↡。

・行不同相

^いちにはぎょうどうそうかす。

ニハ↢行不同↡。

・震動遠近相

^には震動しんどう遠近おんごんそうかす。

ニハ↢震動遠近↡。

・華現多

^さんには震動しんどうするところのところはなげんずることおおきことをかす。

ニハ↧所↢震↡処、華現コトキコトヲ↥。

・華高而顕

^には所現しょげんはなたかくしてかつあらわれ、 おおくのもろもろの*瑩飾ようじきもつて極楽ごくらくしょうごんるいすることをかす。

ニハ↣所現之華高クシテ而且、多クノ瑩飾以コトヲ↢極楽荘厳↡也。

二 Ⅰ ⅺ b 釈明坐不同相文
          (一)科釈

^さつ坐時ざじ」 よりしも度苦どくしゅじょう」 にいたるこのかたは、 まさしくしたまふに観音かんのんおなじからざるそうかす。 すなはちそのしちあり。

↢「此菩薩坐時」↡下至↢「度苦衆生」↡已来タハ、正↧坐タマフニ↠同カラ↢観音↡相↥。即↢其七↡。

・坐相

^いちにはするそうかす。

ニハ↢坐スル↡。

・先動本国相

^には本国ほんごくどうずるそうかす。

ニハ↧先↢本国↡相↥。

・動他方相

^さんにはつぎほうどうずる遠近おんごんそうかす。

ニハ↧次↢他方↡遠近↥。

・動下上相

^にはじょう*仏刹ぶっせつ動揺どうようするしょうそうかす。

ニハ↧動↢揺下上仏刹↡多少↥。

・分身雲集相

^には弥陀みだ観音かんのんとう分身ぶんしんうんじゅうするそうかす。

ニハ↢弥陀・観音等分身雲集↡。

・臨空側塞

^ろくにはくうのぞみて*側塞しきそくしてみなほうしたまふことをかす。

ニハ↣臨↠空側塞皆坐タマフコトヲ↢宝華↡。

・臨空側塞

^しちには分身ぶんしん説法せっぽうおのおの*しょおうずることをかす。

ニハ↣分身説法各コトヲ↢所宜↡。

二 Ⅰ ⅺ b リ (二)料簡

 ^ひていはく、 ¬弥陀みだきょう¼ にのたまはく、 「かのくにしゅじょうしゅあることなし。 ただもろもろのらくく。 ゆゑに極楽ごくらくづく」 と。 なんがゆゑぞ、 この ¬きょう¼ (観経)分身ぶんしんほうきてすなはちすとのたまへるはなんのこころかあるや。

、¬弥陀経¼云、「彼衆生無↠有コト↢衆苦↡。但受↢諸↡。故クト↢極楽↡。」何¬経¼分身説↠法↠度スト↠苦者、有↢何↡也。

^こたへていはく、 いまらくといふはしゅあり。 いちには三界さんがいのなかのらくにはじょうのなかのらくなり。

、今言↢苦楽↡者有↢二種↡。一者三界苦楽、二者浄土苦楽ナリ

^三界さんがいらくといふは、 はすなはち*さん*はっとうらくはすなはち人天にんでんよく放逸ほういつばくとうらくなり。 これらくといふといへども、 しかもこれだいなり。 かならずつひに一念いちねん真実しんじつらくあることなし。

↢三界苦楽↡者、苦三塗・八苦等、楽人天五欲・放逸・繋縛等ナリ。雖↠言フト↢是楽↡、然是大苦ナリ。必↠有コト↢一念真実楽↡也。

^じょうらくといふは、 はすなはち*ぜん*じょうのぞめてとなし、 じょうぜんのぞめてらくとなす。 *下智げちしょう*じょうしょうのぞめてとなし、 じょうしょう下智げちしょうのぞめてらくとなす。 このれいいちぐるにるべし。

↢浄土苦楽↡者、苦地前メテ↢地上↡為↠苦、地上メテ↢地前↡為↠楽。下智証メテ↢上智証↡為↠苦、上智証メテ↢下智証↡為↠楽。此例挙ルニ↠一↠知也。

^いま 「度苦どくしゅじょう」 といふは、 ただ下位げいすすめてじょうのぼらしめ、 しょうてんじて上証じょうしょうしめんがためなり。 もとしょかなふをすなはちづけてらくとなす。 ゆゑに度苦どくといふ。 もししからずは、 じょうのなかの一切いっさいしょうにんはみな無漏むろをもつてたいとなし、 だいゆうとなす。 ひっきょう常住じょうじゅうにして*分段ぶんだんしょうめつはなれたり。 さらになんのにつきてかづけてとなさんや。

今言↢「度苦衆生」↡者、但為ナリ↧進↢下位↡令↠昇↢上位↡、転↢下証↡令メムガ↞得↢上証↡。カナフ↢本所求↡即↠楽。故↢度苦↡也。若↠然者、浄土之中一切聖人皆以↢無漏↡為↠体、大悲↠用。畢竟常住ニシテタリ↢於分段之生滅↡。更テカ↢何サム↠苦也。

二 Ⅰ ⅺ b 釈弁邪正分斉文

 ^じゅう作此さし観者かんしゃ」 よりしもじゅういちかん」 にいたるこのかたは、 まさしくかんじゃしょうべんじ、 そうじて*分斉ぶんざいけっすることをかす。

↢「作此観者」↡下至↢「十一観」↡已来タハ、正↧弁↢観邪正↡総コトヲ↦分斉↥。

二 Ⅰ ⅺ b 釈明観利益文

^じゅういちかんさつしゃ」 より以下いげは、 まさしく修観しゅかんやくつみのぞくことこうなることをかす。

十一↢「観此菩薩者」↡已下、正↢修観利益除コト↠罪多劫ナルコトヲ↡。

二 Ⅰ ⅺ b 釈重明利益文

^じゅう作此さし観者かんしゃ」 よりしも浄妙じょうみょうこく」 にいたるこのかたは、 まさしくそうじてさきもんけっし、 かさねてのちやくしょうずることをかす。

十二↢「作此観者」↡下至↢「浄妙国土」↡已来タハ、正↢前↡、重コトヲ↦後↥。

二 Ⅰ ⅺ b 釈牒二身弁観成文

^じゅうさんかんじょう」 より以下いげは、 まさしくそうじてしんでつしてかんじょうそうべんずることをかす。

十三↢「此観成」↡已下、正↧総↢二身↡弁コトヲ↦観成↥。

^これすなはちせいたかくして、 したまふにこくゆるがし、 よく分身ぶんしんをしてうんじゅうして、 ほうべて*しょうせしむ。 なが*胞胎ほうたいちてつねに法界ほうかいあそばしむ。

斯乃勢志威高クシテ、坐タマフニガシ↢他国↡、能使↢分身ヲシテ雲集、演↠法↟生。永↢胞胎↡常シム↢法界↡。

二 Ⅰ ⅺ

^じょうらいじゅうさんどうありといへども、 ひろせいかんしをはりぬ。

上来雖↠有↢十三句不同↡、広↢勢至観↡竟

二 Ⅰ 【普観】
     

【16】^じゅう*かんのなかにつきて、 またげ、 つぎべんじ、 のちけっす。 すなはちそのろくあり。

十二↢普観↡、亦先、次、後。即↢其六↡。

二 Ⅰ ⅻ
        釈牒前生後文

^いちけん此事しじ」 より以下いげは、 まさしくさきでつしてのちしょうずることをかす。

↢「見此事時」↡已下、正↢牒↠前コトヲ↟後

二 Ⅰ ⅻ b 釈明作自生想文

^とうしん」 よりしも皆演かいえんみょうほう」 にいたるこのかたは、 まさしくしんらしかんりて、 すなはちつねに*おうじょうおもいをなすことをかす。 すなはちそのあり。

↢「当起自心」↡下至↢「皆演妙法」↡已来タハ、正↣凝↠心↠観、即コトヲ↢自往生↡。即↢其九↡。

・自生想

^いちにはしょうおもいかす。

ニハ↢自生↡。

・向西想

^には西にしかふおもいかす。

ニハ↢向↠西↡。

・坐華想

^さんにははなするおもいかす。

ニハ↢坐スル↠華↡。

・華合想

^にははながっするおもいかす。

ニハ↢華↡。

・華開想

^にははなひらくるおもいかす。

ニハ↢華↡。

・照身想

^ろくには宝光ほうこうきたりてらすおもいかす。

ニハ↢宝光来↠身↡。

・眼開想

^しちにはすでにこうしょうこうむりて、 まなこひらくるおもいをなすことをかす。

ニハ↧既↢光照↡、作コトヲ↦眼開↥。

・見仏想

^はちには眼目げんもくすでにひらけて、 ぶつさつたてまつるおもいをなすことをかす。

ニハ↧眼目既、作コトヲ↦見マツル↢仏・菩薩↡想↥。

・聞法想

^にはほうおもいかす。

ニハ↢聞↠法↡。

二 Ⅰ ⅻ b 釈明定散守心文

^さんじゅうきょうごう」 よりしもしつ」 にいたるこのかたは、 まさしくじょうさんわするることなく、 しんまもりてつねにおくすることをかす。

↢「与十二部経合」↡下至↢「不失」↡已来タハ、正↢定散↠遺ルル、守↠心コトヲ↡。

^いちにはすなはち観心かんしん明浄みょうじょうなり。 にはすなはち諸悪しょあくしょうぜず。 うち*法楽ほうらく相応そうおうし、 そとにすなはち*三邪さんじゃさわりなきによりてなり。

ニハ観心明浄ナリ。二ニハ諸悪不↠生。由テナリ↧内与↢法楽↡相応、外キニ↦三邪之障↥。

二 Ⅰ ⅻ b 釈明観成益文

^けん此事しじ」 より以下いげかんじょうやくかす。

↢「見此事」↡已下、明↢観成之益↡。

二 Ⅰ ⅻ b 釈総結観名文

^是為ぜい」 よりしもそうじてけっす。

↢「是為」↡下

二 Ⅰ ⅻ b 釈明護念益文

^ろくりょう寿じゅ」 よりしもじょうらい至此ししぎょうにんしょ」 にいたるこのかたは、 まさしくかさねて能観のうかんひとげて、 すなはち弥陀みだとう*三身さんしんねんやくこうむることをかす。

↢「無量寿」↡下至↢「常来至此行人之所」↡已来タハ、正↧重↢能観之人↡、即コトヲ↦弥陀等三身護念之益↥。

^これすなはちぐんじょうねんとどめて西方さいほう*しょうごんんとがんずれば、 *了々りょうりょうにつねにまなこるがごとし。

斯乃群生トドメ↠念レバ↠見ムト↢西方依正二厳↡、了了↢眼ルガ↡。

二 Ⅰ ⅻ

^じょうらいろっどうありといへども、 ひろかんしをはりぬ。

上来雖↠有↢六句不同↡、広↢普観↡竟

二 Ⅰ 【雑想観】
     

【17】^じゅうさん*雑想ざっそうかんのなかにつきて、 またげ、 つぎべんじ、 のちけっす。 すなはちそのじゅういちあり。

十三↢雑想観↡、亦先、次、後。即↢其十一↡。

二 Ⅰ ⅼ
        釈告命結勧生後文

^いち仏告ぶつごうなん」 より以下いげは、 まさしく*ごうみょう結勧けっかんしてのちしょうずることをかす。

↢「仏告阿難」↡已下、正↢告命結勧コトヲ↟後

二 Ⅰ ⅼ b 釈明観像想水文

^せん当観とうかんいちじょうろく」 より以下いげは、 まさしく*ぞうかんじてもつて*しんひょうし、 みずおもひてもつてひょうすることをかす。

↢「先当観於一丈六」↡已下、正↢観↠像↠真、想↠水コトヲ↟地

^これはこれ如来にょらいもろもろのしゅじょうおしへてきょうへ、 しんてんじてかんらしめたまふ。 あるいはすいはなうえにましまし、 あるいはほう宝閣ほうかくのうちにましまし、 あるいは宝林ほうりん宝樹ほうじゅもとにましまし、 あるいは宝台ほうだい宝殿ほうでんのなかにましまし、 あるいはくう宝雲ほううん*がいのうちにまします。 かくのごときところ一々いちいちしんとどめてこれをおもひて、 みなぶつおもいをなさしむ。 *きょうあひかなひてじょうずることをやすからしめんがためのゆゑなり。

是如来教↢諸衆生↠境、転↠心シメタマフ↠観。或↢池水↡、或↢宝宮・宝閣↡、或↢宝林・宝樹↡、或↢宝台・宝殿↡、或↢虚空・宝雲・華蓋之内↡。如↠是一一↠心↠之、皆作シム↢化仏↡。為↠令メムガ↢機境相カナヒカラ↟得↠成コトヲ故也。

二 Ⅰ ⅼ b 釈真観難成文

^さん如先にょせん所説しょせつ」 よりしも心力しんりきしょぎゅう」 にいたるこのかたは、 まさしくきょうだいしんしょうにしてにはかにじょうじゅしがたし。 *しょうしょうして、 すすめてしょうかんぜしむることをいたすことをかす。

↢「如先所説」↡下至↢「非心力所及」↡已来タハ、正↧境大心小ニシテ↢成就コトヲ↞使コトヲ↣聖意悲傷、勧↢於小↡。

二 Ⅰ ⅼ b 釈明願力得成文

^ねん如来にょらい」 よりしも必得ひっとくじょうじゅ」 にいたるこのかたは、 まさしく凡心ぼんしん狭小きょうしょうにして、 *聖量しょうりょういよいよひろく、 おもいとどむるによしなし。 じょうじゅしがたきことをおそれたまふことをかす。

↢「然彼如来」↡下至↢「必得成就」↡已来タハ、正↢凡心狭小ニシテ、聖量弥トドムルニ↠想↠由タマフコトヲ↟難キコトヲ↢成就↡。

^これすなはちしょうをもつてのゆゑにじょうじがたきにあらず、 だいによるがゆゑにげんぜざるにあらず。 ただこれ弥陀みだがんおもくして、 *想者そうしゃをしてみなじょうぜしむることをいたす。

斯乃↢以↠小キニ↟成、不↢由↠大ルニ↟現。直是弥陀願重クシテ、致↠使コトヲ↢想者ヲシテ皆成↡。

二 Ⅰ ⅼ b 釈明比校顕勝文

^但想たんそう仏像ぶつぞう」 よりしもそく身相しんそう」 にいたるこのかたは、 まさしく*きょうして*しょうあらわすことをかす。

↢「但想仏像」↡下至↢「具足身相」↡已来タハ、正↢比校コトヲ↟勝

^ぞうおもふすらなほおのづからふくることりょうなり、 いかにいはんや真仏しんぶつかんずるもののやくこうさらにはなはだし。

フスラ↠像尚自コト↠福無量ナリ、何ズル↢於真仏↠益之功更ダシ

二 Ⅰ ⅼ b 釈明大小皆真文

^ろく弥陀みだ」 よりしもじょうろくはっしゃく」 にいたるこのかたは、 まさしくよく所観しょかん仏像ぶつぞうかんずるに、 しんだいしょうありといへども、 あきらかにみなこれしんなることをかす。 すなはちそのさんあり。

↢「阿弥陀」↡下至↢「丈六八尺」↡已来タハ、正↧能ズルニ↢所観仏像↡雖↣身リト↢大小↡、明皆是真ナルコトヲ↥。即↢其三↡。

・随意遍周

^いちには弥陀みだ*身通しんつう無礙むげにして、 こころしたがひて*へんしゅうすることをかす。

ニハ↢弥陀身通無礙ニシテ、随↠意遍周コトヲ↡。

^にょ」 といふはしゅあり。 いちにはしゅじょうこころのごとし。 かの心念しんねんしたがひてみなおうじてこれをす。 には弥陀みだこころのごとし。 *げんまどかにらし、 *六通ろくつうざいにして、 すべきものをそなはして、 一念いちねんのうちにぜんなくなく、 身心しんしんひとしくおもむき、 *三輪さんりんをもつてかいせしめて、 おのおのやくすることおなじからず。

↢「如意」↡者有↢二種↡。一者如↢衆生↡。随↢彼心念↡皆応↠之。二者如↢弥陀之意↡。五眼円カニ、六通自在ニシテ、観ソナハシテ↢機↠度↡、一念之中↠前無↠後、身心等、三輪ヲモテ開悟シメテ、各コト不↠同カラ也。

・現大小身

^にはあるいは大身だいしんげんじ、 あるいはしょうしんげんずることをかす。

ニハ↧或↢大身↡、或コトヲ↦小身↥。

・皆作金色

^さんにはしんりょうだいしょうありといへども、 みな真金しんこんいろをなすことをかす。 これすなはちそのじゃしょうさだむ。

ニハ↧身量↠有↢大小↡、皆作コトヲ↦真金之色↥。此即↢其邪正↡也。

二 Ⅰ ⅼ b 釈明光相与真斉文

^しち所現しょげんぎょう」 より以下いげは、 まさしくだいしょうことなることありといへども、 光相こうそうすなはちしんことなることなきことをかす。

↢「所現之形」↡已下、正↧身↢大小有リト↟殊コト、光相即与↠真無キコトヲ↞異コト

二 Ⅰ ⅼ b 釈指同前観文

^はちかんおんさつ」 より以下いげは、 まさしくしてさきかんどうずることをかす。 ぶつだいなれば*しゃまただいなり。 ぶつしょうなればしゃまたしょうなり。

↢「観世音菩薩」↡已下、正↣指コトヲ↢前↡。仏大ナレバ侍者亦大ナリ。仏小ナレバ侍者亦小ナリ

二 Ⅰ ⅼ b 釈初観二別文

^しゅじょう但観たんかん首相しゅそう」 より以下いげは、 まさしくすすめてべつなることをかんぜしむることをかす。 いかんがべつなる。 観音かんのんしゅうえにはいちちたまへる*ぶつましまし、 せいしゅうえにはいちほうびょうあり。

↢「衆生但観首相」↡已下、正↣勧シムルコトヲ↢二別ナルコトヲ↡。云何二別ナル。観音頭首之上ニハ↢一タマヘル化仏↡、勢志頭首之上ニハ↢一宝瓶↡。

二 Ⅰ ⅼ b 釈明二士助化文

^じゅうさつ」 より以下いげは、 まさしく弥陀みだ観音かんのんせいとう宿しゅくがんえんおもく、 ちかいおなじくして、 あくててひとしくだいいたるまで、 *影響ようこうのごとくあひしたがひて*ほうやくすることをかす。

↢「此二菩薩」↡已下、正↧弥陀・観音・勢志等宿願縁重、誓同クシテテテ↠悪マデ↢菩提↡、影響ノゴトク遊方化益コトヲ↥。

二 Ⅰ ⅼ b 釈総結観名文

^じゅういち是為ぜい」 よりしもそうじてけっす。

十一↢「是為」↡下

二 Ⅰ ⅼ

^じょうらいじゅういっどうありといへども、 ひろ雑想ざっそうかんしをはりぬ。

上来雖↠有↢十一句不同↡、広↢雑想観↡竟

総結
    結酬請義

 ^かみ日観にっかんよりしも雑想ざっそうかんいたるこのかたは、 そうじてそんさきだいだいしょうに、 「きょうゆいしょうじゅ」 といへるりょうこたへたまふことをかす。

上従↢日観↡下至↢雑想観↡已来タハ、総↧世尊答タマフコトヲ↦前韋提第四、云ヘル↢「教我思惟正受」↡両句↥。

二 Ⅱ 総讃結示

【18】^そうじてさんじていはく、

^はじめに日観にっかんおしへて昏闇こんあんのぞかしめ、 みずおもひてこおりとなして内心ないしんきよむ。

↢日観↡除シメ↢昏闇↠水↠氷↢内心

地下じげ*金幢こんどうあひ*映発ようほつし、 じょうしょうごん億万おくまんじゅうなり。

地下金幢相映発地上荘厳億万重ナリ

^宝雲ほううん宝蓋ほうがいくうのぞみててんじ、 人天にんでん音楽おんがくたがひにあひげり。

宝雲・宝蓋臨↠空人天音楽互ゲリ

宝樹ほうじゅようれてこのみ*間雑けんぞうし、 いけ*徳水とくすいながしてはなのなかにそそぐ。

宝樹垂↠瓔間↢雑池流↢徳水↡注↢華

^宝楼ほうろう宝閣ほうかくみなあひせっし、 光々こうこうあひらしてひとしくしてかげなし。

宝楼・宝閣皆相光光相クシテ↠蔭

*さんひとりはるかにしゅえ、 *どう*まんけて*網珠もうじゅつらなれり。

三華独↢衆座四幢承↠縵網珠ツラナレリ

^*稟識ほんじきしんまよひてなほいまださとらず、 しんとどぞうかんずるに、 しずかにかしこにしたまふ。

稟識心迷ナホサト↠心ズルニ↠像、静タマフ↠彼

一念いちねんしんひらけて真仏しんぶつたてまつる。 身光しんこう相好そうごううたたいよいよおおし。

一念心開マツル↢真仏身光相好転

^すくひたまふ観音かんのん法界ほうかいえんじ、 ときとしてへんじてしゃらざるはなし。

タマフ↠苦観音縁↢法界↤時トシテルハ↣変↢娑婆

せいこうよく震動しんどうし、 えんしたがひて照摂しょうしょうして弥陀みだせしむ。

勢志威光能震動↠縁照摂シム↢弥陀

^*帰去来いざいなん極楽ごくらくやすんずるにじつにこれ*しょうなり。

帰去来 イザイナム 極楽ルニ↠身是精ナリ

しょうねん西にししてはなふくむとおもへ。 ぶつしょうごんたてまつるに説法せっぽうこえあり。

正念西華含ムトマツルニ↢仏荘厳↡説法アリ

^またしゅじょうありてしん*わくたいして、 しん上境じょうきょうえんずるにじょうじがたきことをおそれて、

復有↢衆生↡心シテ↠惑ルニ↢真上境↡恐↠難キコトヲ↠成

如来にょらい*漸観ぜんかんひらかしむることをいたす。 華池けち*じょうろくとうこんぎょう

↠使コトヲ↣如来開↢漸観華池丈六等金形

^*変現へんげんりょうだいしょうありといへども、 *もの時宜じぎおうじて*じょうす。

変現霊儀雖↢大小アリト↢物時宜↡度↢有情

あまねく*どうしょうしきとうすすむ。 専心せんしん念仏ねんぶつして西にしかひてかたむけ。

↢同生知識等専心念仏↠西

二 Ⅱ 重結定善

【19】^またさきしょうのなかにつきて、 はじ日観にっかんよりしも華座けざかんいたるこのかたはそうじてほうかし、 像観ぞうかんよりしも雑想ざっそうかんいたるこのかたはそうじてしょうぼうかす。

又就↢前↡、初↢日観↡下至↢華座観↡已来タハ、総↢依報↡、二↢像観↡下至↢雑想観↡已来タハ、総↢正報↡。

^じょうらいしょうほうどうありといへども、 ひろじょうぜん一門いちもんかしをはりぬ。

上来雖↠有↢依正二報不同↡、広↢定善一門↡竟

かんぎょうじょうぜん かん第三だいさん

 

正宗 正宗しょうしゅうぶんのこと。
十六 じょうぜん十三観、 散善さんぜん三観の計十六観をいう。
諸師 じょうようおん (523-592)、 天台てんだい大師智顗ちぎ (538-597)、 嘉祥かじょう大師吉蔵きちぞう (549-623) などを指す。
日観 日想にっそうかんの略。
先づ挙げ… まず観の名を挙げ、 次に解釈し、 終りに文を結ぶ。 善導ぜんどう大師は定善十三観のすべてにこの三科があるとする。
正受の行 三昧さんまいを得るための行法で、 ここでは定善の行法のこと。
ただ機縁… (定善の行法だけでは) 教えを受けるべき者のすべてをおさめ尽すことができないので。
三福の因 往生の因であるところの散善さんぜん三福さんぷくの行。
未聞の益 いままでに聞いたことのないすぐれたやく
流通を勧発し 教えの伝持流布を勧め。
境縁 外界に認識知覚される対象のこと。
縁を捨て静に託する 心を乱す境縁を離れて、 静かなところに安んずること。
余の九域 東・南・北・東南・西南・西北・東北・上・下の九つの方角。
正受を得 三昧さんまいを成就すること。
得生の類 往生浄土を得る機類。
機の堪と不堪とを簡ぶ 行者が行ずるにえるか堪えないかを区別するという意。
生盲 →補註10
生盲 →補註10
 西方。
業障 悪業による障害。 →日観にっかんさんしょう
跏趺正坐 けっ趺坐ふざに同じ。
湛然凝住 いささかの動揺もなく、 静かにとどまっているさま。
凝定 り定まること。
利根のもの 素質能力のすぐれた者。
朗然として… あきらかに照らすことができない。
障蔽 さまたげおおうこと。
漸除 (ごっしょうを) 漸次に滅除すること。
頓滅 (業障を) すみやかに滅除すること。
業相 前頁の業障軽重の相のこと。
上根上行の人 高度の行を修める根機のすぐれた人。 →こん
身の威儀を正し けっ趺坐ふざし。
了然 あきらかなさま。
身心内外融液して 身 (外) と心 (内) とがとけあって、 安楽になることをいう。
上心の貪取 禅定ぜんじょう心の中のむさぼりの心。
増上の貪心 「上心の貪取」 に同じ。
心境相応す 観ずる心と観の対象とが完全に合致する。
娑婆の闇宅 しゃ世界をみょうの闇におおわれた家に喩えていう。
水観 水想すいそうかんの略。
業相 ごっしょう軽重の相。
長暉 とこしえに輝いていること。
高下 高低や起伏。
瑠璃の地 青色の宝石でできた大地。
 かたより。
正習 しょう使じっのこと。
地輪 大地の意。
住身の威儀 身をたもつ作法。 跏趺かふしょうの作法。
失意異縁 他事に心を移してしょうねんを失うこと。
湛然 静かに落ち着いているさま。
制捨 とどめ捨て去ること。
能縁の心 行者の観ずる心。
所縁の境 観によって現れるところの境界。
恬怕 静かに安らいでいるさま。
顕然 あきらかであるようす。
細想・粗想 心の動きの微細なものと粗雑なもの。
細塵・粗塵 しきしょうこうそくほうの六塵 (六境) によって生じる心の乱れの微細なものと粗雑なもの。
勝過 超えすぐれていること。
辺際 ほとり。
 浄土の大地を支える宝でできた柱。
方楞具足して 方は側面、 楞は角の意。 ¬観経¼ に 「八方八楞具足」 とあるのをうける。 宝幢が八角柱の形をなしているということ。
新往のもの 新たに浄土に往生した者。
周悉 すべてを尽すこと。
讃にいはく この讃文と同様の意を表した文言は ¬ほう事讃じさん¼ ¬般舟讃はんじゅさん¼ にみられる。
寂静無為の楽 煩悩ぼんのうを滅し尽した生滅変化のない絶対のさとりの世界。 浄土のこと。
逍遥 なにものにもとらわれず、 あるがままにあること。
無余 煩悩を余すところなく滅したはんのさとり。
讃にいはく この讃文と同様の意を表した文言は ¬ほう事讃じさん¼ ¬礼讃らいさん¼ ¬般舟讃はんじゅさん¼ にみられる。 続く 「讃にいはく」 もこれに同じ。
帰去来 とう淵明えんめいの 「帰去来辞」 の中の言葉。 故郷に帰る決意を述べたものであるが、 ここでは浄土に生れたいという意をあらわす。
顕標 あらわれているさま。
依持円浄 地と地上のしょうごんとが相離れずまどかに成立しているさまを依 (能依・所依) と持 (能持・所持) の観点からいうもの。 十八円浄の一。
能依 依るもの。
所依 依られるもの。
能持 保持するもの。
所持 保持されるもの。
因行周備 いんの修行が完全無欠であること。
感報 果報を得ること。
雑色玲瓏 種々の色彩が美しく光り輝くさま。
篭々 華の中に含まれているさま。
 母の胎内。
法楽 仏法の楽しみ。
法侶 仏法のなかま。 ここでは浄土の聖者のこと。
善哉 感嘆の語。
間雑 互いにまじりあうこと。
空裏 空中。
華幢 華で飾られた幢幡どうばん (はたぼこ)。
四真 四顛倒を破した四真実の法。 苦・くう・無常・無我。
無垢の輪を転ず 煩悩ぼんのうのけがれのない清浄しょうじょう真実の法を説くという意。
分別の心 わけへだてをする心。
総雑して… すべてを一緒にまじえて観じてはならない。
憶持 記憶し保持すること。
覚想 思慮分別するおもいのこと。
正受相応 観ずる心と観の対象とが完全に合致した状態をいう。
微妙 はかりしれないほど奥深くすばらしいこと。
流通を勧発して 教えの伝持流布を勧めて。
簡び 区別して。
三悪 →三悪趣さんまくしゅ
有縁 (往生浄土の教えに) 縁ある人々。
信向 信じ帰依きえすること。
もし人浄土の… 引用文と同様の義は ¬大阿弥陀経¼ (下) および ¬大経¼ にみられる。
辺界 へんのこと。
宮胎 胎生たいしょうの者が生ずる宮殿。
宮華 宮胎の蓮華のこと。
顕然 あきらかであるようす。
法侶 仏法のなかま。 ここは浄土の聖者のこと。
宿障 過去世につくった罪の障り。 →補註6
勝益 すぐれたやく
儀則 (観想の) 方法のこと。
七重… 七重は元来、 七列の意。 善導ぜんどう大師はこれを根・茎・枝・条・葉・華・菓の七が具足していることと解釈する。
行々整直… 規則正しく並んで乱れがない。
真観 真実の観法。 三昧さんまいを成就した観法。
仮想 真観に対し、 三昧成就以前の思惟分別をはたらかせる段階の観法。
出世の善根 迷いの世間を超え出た煩悩ぼんのうのけがれのない善。
日月輪 太陽と月のこと。
雑樹雑厳雑飾 ここでの雑は種々様々の意。 種々の樹が様々にかざられているさま。
間雑 互いにまじりあうこと。
讃にいはく この讃文と同様の意を表した文言は ¬はん舟讃じゅさん¼ にみられる。
宝雲蓋を含み 宝の雲が (宝樹の上を) 蓋のようにおおって。
化鳥 化現の鳥。 阿弥陀仏のへんであるところの鳥。
旋転 ひびきめぐること。
他方の聖衆 他方の世界より来訪した菩薩衆。
本国の能人 極楽に往生する人々 (菩薩衆) のこと。
空裏 空中。
法蔵の因 法蔵ほうぞうさついんの誓願。
天の瓔珞 諸天が身に着けている瓔珞 (宝玉をつらねた装身具)。
天金 夜摩やまてんえん檀金だんごんのこと。
火輪 せんりん。 回転する火の輪。
婉転 美しくまわり動いていること。
幡蓋 幢幡どうばん (はたぼこ) と天蓋てんがい (かさ)。
三千の界 三千さんぜん大千だいせんかいのこと。
依正の二厳 しょうほうの荘厳。
 宝樹の上空にひろがる真珠の網。
 宮殿。
網簾 宝珠の網。 空中にひろがる飾りあみ。
殿 宮殿。
所帰の国を… 帰するところの国土 (の名) を挙げて示す。
如意宝 梵語チンター・マニ (cintā-maṇi) の漢訳。 意のままに財宝や衣服・飲食などを出す徳をもつ宝珠。
八種の徳 →はっどくすい
色入の摂 視覚におさまるという意。
香入の摂 臭覚におさまるという意。
触入の摂 触覚におさまるという意。
味入の摂 味覚におさまるという意。
法入の摂 意識におさまるという意。
弥陀義 ¬弥陀みだきょう¼ のこと。
讃にいはく この讃文は ¬弥陀経義¼ によったものか。 同様の意を表した文言は ¬法事讃ほうじさん¼ ¬般舟讃はんじゅさん¼ にみられる。
宝網 前出の珠網に同じ。
宝楽 宝網より流れ出る音楽。
宝宮楼 宝でできた宮殿・楼閣ろうかく
有縁 (往生浄土の教えに) 縁ある人々。
 支流のこと。
旋還 めぐり帰ること。
 渠は支流の意。 宝池より流れ出る支流。
摩尼の宝水 にょ宝珠ほうしゅより流れ出る水。 如意水のこと。
微波 さざ波。
人天等の法 かいじゅうぜんなどの教え。
二乗等の法 たい十二じゅうにいんねん等の教え。
地前地上等の法 しょ以前、 初地以上の菩薩の教え。 ろっ波羅ぱらみつ等の教え。
仏地三身等の法 仏の境界であるところの三身 (ほっしん報身ほうじん応身おうじん) 等の教え。
神徳 不思議な徳。
珠王 如意宝珠に同じ。
哀雅 深い情趣をたたえて優雅にひびきわたること。
宝鳥 阿弥陀仏の変化であるところの宝の鳥。
念仏法僧 仏法僧の三宝を憶念すること。
五乗の依果 五乗は人・天・しょうもん縁覚えんがく・菩薩のこと。 依果は業によって報われた環境世界。
所須 求めるところ。
八味の水 はっどくすいのこと。
宝楽 空中の音楽。
法響 天楽がかなでる教えの響き。
楽に識なし 楽器には意識 (こころ) がないという意。
 はたらき。
剋念 心をこらすこと。
勅聴許説 (なんだいに) 聴くことを命じ、 (苦悩を除く法を) 説くに至るという意。
二人 阿難と韋提希を指す。
流通を勧発し 教えの伝持流布を勧め。
常没 常に迷いの世界に沈んでいる者。
 (だいの) 心情。
影臨 姿を現すという意。
二尊の許応 釈迦仏の許説と阿弥陀仏の応現。
隠顕 ここでは、 一仏が隠れ退き、 他仏が顕れるという意。
器朴 器は完成したうつわ、 朴は未完成のうつわ。 人の素質能力に利鈍があるということの喩え。
輒然 安易に。 たやすく。
軽挙 軽々しくふるまうこと。
端坐 姿勢をととのえてすわること。
 一般にしゅじょう、 人間のこと。 ここではだいを指す。
業繋の牢 悪業によってつなぎとめられた牢獄のようなこの世界のこと。
三尊 阿弥陀仏・観音菩薩・勢至菩薩。
円浄 円満・清浄しょうじょうであること。
垢凡の女質 →補註10
聖力 仏の威神力。
 無生法忍のこと。 →生法忍しょうぼうにん
領荷 受け取ること。 いただくこと。
総告許説 総じて告げて許して説く。
逗ず 対応する。 「逗」 は目標に合うように与えるの意。
盲闇 →補註10
悉す 知り尽す、 見定めるという意。
惑障 煩悩ぼんのうの障害。
聖力 仏のじんりき
生盲 →補註10
障隔 さわり、 へだての意。
摂受護念 おさめとって念じまもること。
正坐跏趺 けっ趺坐ふざに同じ。
聾盲痴人 →補註10
知覚 思惟分別する心のはたらき。
正受三昧 観ずる心と観の対象とが完全に合致した観想の境地。
四柱の宝幢 蓮華台の四方にある宝でできた柱。
葉々 蓮華のはなびら。
四幢 四柱の宝幢のこと。
天宮 夜摩やまてんの宮殿。
華座得成の所由 華座成就のりどころ。 ¬観経¼ には、 それを 「法蔵比丘びくの願力の所成しょじょうなり」 と説いている。
観の儀 観察かんざつの作法、 方法。
得生の益 往生浄土を得るやく
四幢 四柱の宝幢のこと。 れんだいの四方にある宝でできた柱。
勝益 すぐれた利益。
悲智の果円かなること 慈悲と智慧ちえよりなる仏果の徳が欠けるところなくそなわっていること。
端身一坐にして 一処に姿勢をととのえてすわったままで。
影現 すがたを現すこと。
無方 自由自在であること。
所化の境 教化を受ける境界。
能化の身 教化を行う身体。
無礙智 なにものにもさまたげられることのない円満自在の智慧ちえ
仏解をなし 仏のすがたを心に思いうかべる意。
頂相 無見頂相。 頂上ちょうじょう (成) 肉髻相にくけいそうのこと。 もとどりの形のような頭頂の隆起。 仏の三十二相の一。
千輪の相 千輻輪相せんぷくりんそうの略。
仏相 仏のさんじゅうそうのこと。 →相好そうごう
衆好 はちじゅう衆好しゅこうのこと。 →相好そうごう
円満無障礙智 円満で無礙自在の智慧ちえ
唯識法身の観 阿弥陀仏の法身が、 自己の識を離れて、 他に存在しないと観ずること。
自性清浄仏性の観 しゅじょうが本来具する仏性は、 煩悩ぼんのうの泥中にあっても、 けがれることなく本質的に清浄であると観ずること。 ここでは、 自性清浄なる自己の仏性を観ずることを阿弥陀仏を観ずることとする説のこと。
真如法界の身 しき無形むぎょう真如しんにょほっしょうの法身。
観門 観察かんざつの法門。 じょうぜん観のこと。
術通 神通力じんずうりきのこと。
かの仏 阿弥陀仏。
了然 あきらかなさま。
千輪 千輻輪相せんぷくりんそうの略。
二菩薩観 觀音・勢至を観ずること。
三身観 阿弥陀仏・觀音・勢至を観ずること。
多身観 極楽浄土に遍満する無数の三身を観ずること。
剋念 心をこらすこと。
別相 仏身の一部分のすがた。 総相に対す。
有縁 念仏のしゅじょうを指していう。
摂益 摂取せっしゅしゃやくのこと。
諸邪業繋 種々のよこしまな業の障り。
周悉 すべてを尽すこと。
凡境 ぼんの知り得る境界。
能修観の人 観察かんざつを行い得る人。
総雑して… すべてを一緒にまじえて観ずることはできない。
真形量遠くして 阿弥陀仏の真身の量ははなはだ大きいという意。 ¬観経¼ にはその真身を、 六十万億那由なゆごうしゃじゅんと説く。
毫五山のごとし ¬観経¼ に阿弥陀仏の真身のびゃくごうが 「五つのしゅせんのごとし」 と説いていることをうけたもの。
震響 阿弥陀仏の説法の響き。
有識 心のはたらきを有するもの。 じょうしゅじょうに同じ。
本弘 ほんぜいがんの略。 阿弥陀仏がいんにおいて弘く一切の衆生を救おうと誓われた願。
肉髻 もとどりの形のような頭頂の隆起。
螺髻 頭髪をたばねて結んだ髪型。 形が螺 (ほらがい) の突起に似ていることからいう。
天冠のうちの化仏 觀音の頭上の冠にいただく弥陀の立化仏りゅうけぶつ
毫光 びゃくごうより放たれるこうみょう
光瓔 光り輝く瓔珞ようらく。 瓔珞は宝玉をつらねた装身具のこと。
印文 印となる文様。
接引 しゅじょうを浄土に導き迎えること。
師徒 師は阿弥陀仏、 徒 (弟子) は觀音を指す。
果願 仏果に至る願。
二相 頂上の肉髻にくけいの相と見頂相けんちょうそうのこと。 觀音の相好のうち、 この二相のみは阿弥陀仏に及ばないと ¬観経¼ には説かれている。
観の儀 観察かんざつの作法、 方法。
両益 現世と来世の二世のやく
影現 すがたを現すこと。
悕心渇仰して のどの渇いた人が水を求めるように願い求めて。
体用 体は本体、 用ははたらきのこと。
三悪 →三悪道さんまくどう
天冠の… 觀音の天冠には弥陀の立化仏りゅうけぶつ、 勢至の天冠には宝華があり、 肉髻の上に宝瓶ほうびょうがあると ¬観経¼ には説かれている。
肉髻 もとどりの形のような頭頂の隆起。
瑩飾 光かがやく宝珠の飾り。
側塞 満ちふさがっていること。
所宜に応ず こん (素質能力) に相応する。
地前・地上 菩薩の修道階位のうち、 しょ以前を地前、 それ以上を地上という。
下智証・上智証 下智証は十地のうちの七地以下の位、 上智証はそれ以上の位をいう。 →十地じゅうじ
分段の生滅 分段ぶんだんしょうのこと。
分斉 区切り。
 しゅじょうのこと。
胞胎を絶ち 胞胎は母胎内で胎児をつつんでいる膜 (えな) をいい、 胎生たいしょうのこと。 輪廻の迷いをくりかえす胎生をたちきるということ。
自往生の想 みずからが往生する想い。 次行の 「自生の想」 も同じ。
法楽 仏法の楽しみ。
三邪の障 しん口意くいの三業の悪の障りのこと。
三身 阿弥陀仏・観音菩薩・勢至菩薩を指す。
依正二厳 しょう二報にほうの荘厳。
告命結勧 (なんだいに) 告げて、 (じょうぜん十三観を) 結び勧めること。
 像身。 一丈六尺の阿弥陀仏の像。
 真身。
機境 行者のこん (素質能力) と観察かんざつの対象のこと。
聖意 仏のみこころ。
聖量 仏身の量をいう。
想者 観察かんざつの行者。
 勝益しょうやく。 すぐれたやく
身通無礙 仏身の神通じんずうが自在であること。
遍周 あまねく出現するという意。
侍者 常に仏に随侍ずいじする者。 脇士きょうじに同じ。 阿弥陀仏の脇士は觀音・勢至である。
化仏 阿弥陀仏の化仏。
影響 かげひびきのこと。
遊方化益 十方の世界を訪れて、 教化利益を施すこと。
金幢 浄土の大地を支える黄金でできた柱。
映発 うつり合うこと。
徳水 浄土の宝池の八功徳水。 →八功徳はっくどくすい
四幢 四柱の宝幢のこと。 蓮華大の四方にある宝でできた柱。
 幔幕。
網珠 宝珠をちりばめた飾りあみ。
帰去来 陶淵明とうえんめい (365-427) の 「去来きょらいのじ」 の中の言葉。 故郷に帰る決意を述べたものであるが、 ここでは浄土に生れたいという意をあらわす。
漸観 順序を立てて次第に観察かんざつする方法のこと。
丈六 一丈六尺の仏像のこと。 一丈六尺は人間の身長八尺 (周尺) の倍量。
変現の霊儀 現れ出るところの尊いすがた。
同生の知識 同じく往生を願う者。
底本は◎高田派専修寺蔵鎌倉時代刊本。 Ⓐ大谷大学蔵鎌倉時代刊本、 Ⓑ龍谷大学蔵(写字台旧蔵)室町時代刊本、 Ⓒ本派本願寺蔵版¬七祖聖教¼所収本 と対校。 ª全部対校º 辯→Ⓒ辨
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玲瓏→ⒶⒷⒸ朎朧
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 ◎ⒶⒷになし
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