観念かんねん阿弥陀あみだぶつ相海そうかい三昧さんまいどく法門ほうもん 一巻いっかん

*比丘びく*善導ぜんどうしゅう

【三昧行相分】
  標列

【1】 ^¬*かんぎょう¼ によりて*観仏かんぶつ三昧ざんまいほうかすいち

↢¬観経¼↡明↢観仏三昧↡一。

¬*般舟はんじゅきよう¼ によりて*念仏ねんぶつ三昧ざんまいほうかす

↢¬般舟経¼↡明↢念仏三昧↡二。

*きょうによりてにゅう*どうじょう念仏ねんぶつ三昧ざんまいほうかすさん

↠経↢入道場念仏三昧↡三。

きょうによりてどうじょうない*さん*発願ほつがんほうかす

↠経↢道場内懴悔発願↡四。

随釈
    明観仏法【観仏三昧法】
     

【2】 ^¬かんぎょう¼ によりて観仏かんぶつ三昧ざんまいほうかす。

↢¬観経¼↡明↢観仏三昧↡。

一 Ⅱ ⅰ
        正明観仏行法
          (一)略明
            (Ⅰ)標依経

^¬かんぎょう¼・¬*観仏かんぶつ三昧ざんまいかいきょう¼ にでたり。

タリ↢¬観経¼・¬観仏三昧海経¼↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅱ)定観境

 ^*弥陀みだぶつしん金色こんじきしん*円光えんこうてっしょう*たんじょう無比むひなるをかんずべし。

ズベシ↢阿弥陀仏真金色身、円光徹照、端正無比ナルヲ↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (一)(Ⅲ)明観想

^ぎょうじゃとう一切いっさいしょちゅうにつねにこのおもいをなし、 *行住ぎょうじゅう坐臥ざがにもまたこのおもいをなせ。 つねにこころとどめて西にしかひて、 かの*しょうじゅ一切いっさい雑宝ざっぽうしょうごんとうそうおよぶまで、 目前もくぜんたいするがごとくせよ、 るべし。

行者等、一切時処、昼夜↢此↡、行住坐臥ニモ亦作↢此↡。毎常 ツネ ↠意↠西、及マデ↢彼聖衆、一切雑宝荘厳等↡、如クセヨ↠対ルガ↢目前↡、応↠知

一 Ⅱ ⅰ b イ (二)広弁
            (Ⅰ)明身儀

【3】 ^またぎょうじゃ、 もしせんとほっせば、 づすべからく*けっ趺坐ふざすべし。 ひだりあしみぎももうえきてほかとひとしくし、 みぎあしひだりももうえきてほかとひとしくせよ。 みぎひだり手掌てのひらのなかにきて、 だいおもてあひがっせよ。 つぎただしょうして、 くちがっし、 まなこぢよ。 ひらくにひらかず、 がっするにがっせざれ。

又行者若↠坐ムト、先↢結跏趺坐↡。左オキ↢右モモ↡与↠外斉クシ、右足安↢左↡与↠外斉クセヨ。右手安↢左手掌テノヒラ↡、二大指面相。次↠身正坐、合↠口↠眼。似↠開クニ不↠開、似↠合ルニ↠合

一 Ⅱ ⅰ b イ (二)(Ⅱ)明観想
              (ⅰ)観仏身
                (a)正観相海

・頭頂荘厳

^すなはち心眼しんげんをもつて、 ぶつちょうじょう*けいよりこれをかんぜよ。 頭皮ずひ金色こんじきをなし、 かみこんじょうしきをなす。 一髪いちほついちきてじょうにあり。 こつ雪色せっしきをなしてないみょうてつす。 のう*玻瓈はりしきのごとし。

↢心眼↡、先↢仏頂上螺髻↡観ゼヨ↠之。頭皮↢金色↡、髪↢紺青色↡。一髪一螺巻↢頭上↡。頭骨↢雪色↡内外明徹。脳↢玻瓈色↡。

^つぎのうじゅうみゃくあり、 一々いちいちみゃくじゅうどうひかりあり、 髪根ほつこんあなよりほかにでて*ほつめぐること*七帀しちそうして、 かえりて毛端もうたんあなのなかよりるとおもへ。

↧脳↢十四脈↡、一一↢十四道光↡、従↢髪根孔↡出↠外コト↢髪↡七、還↢毛端中↡入ルト↥。

^つぎさきひかりまゆ毛根もうこんあなのなかよりでてほかにかふとおもへ。

↧前光従↢二毛根中↡出フト↞外

・額広平正

^つぎひたいひろくして平正びょうしょうなるそうおもへ。

↢額広クシテ平正ナル↡。

・眉高長相

^つぎまゆたかくしてながそうおもへ。 なほ*初月しょがつのごとし。

↢眉高クシテ而長↡。ナホ↢初月↡。

・眉間白毫

^つぎ*けんびゃくごうそうおもへ。 きてけんにあり、 そのしろじつないにして金色こんじきひかりいだし、 毛端もうたんよりしてでてただちにしんらしきたる。 ¬*観仏かんぶつ三昧ざんまいきょう¼ (意)きたまふがごとし。 「もしひとありていち*しゅのあひだもびゃくごうそうかんずれば、 もしは、 もしはざるも、 すなはちじゅうろくおく*那由他なゆた*ごうしゃ*じんしゅこう*しょうじゅうざいじょきゃくす」 と。 つねにこのおもいをなせば、 はなはださわりのぞつみめっす。 またりょうどくて、 諸仏しょぶつかんしたまふ。

↢眉間白毫相↡。巻↢眉間↡、其毛白外実内虚ニシテ↢金色↡、従リシテ↢毛端↡而出↢自身↡来。如↢¬観仏三昧経¼説タマフガ↡。「若↠人一須臾レバ↢白毫相↡、若見、若ルモ↠見、即除↢却スト九十六億那由他恒河沙微塵数劫生死重罪↡。」常↢此↡、ハナハダ↠障↠罪。又得↢無量功徳↡、諸仏歓喜タマフ

・二眼広長

^つぎまなここうじょうにしてこくびゃくぶんみょうなり、 こうみょうてっしょうすとおもへ。

↢二眼広長ニシテ黒白分明ナリ、光明徹照スト↡。

・鼻修高直

^つぎはなながたかなおきこと、 たる*こんじょうのごとしとおもへ。

↢鼻ナガキコト、如シト↢鋳タル金鋌↡。

・面部平満

^つぎ*めんびょうまんにして*唱しょうきょうあることなしとおもへ。

↢面部平満ニシテシト↟有コト↢唱↡。

・耳輪垂

^つぎ*りんすいしてあな七毛しちもうあり、 ひかり毛内もうないよりでてあまねく仏身ぶっしんらすとおもへ。

↧耳輪垂↢七毛↡、光従↢毛内↡出スト↦仏身↥。

・脣色赤好

^つぎ唇色しんじきしゃくこうにしてこうみょう潤沢にんたくなりとおもへ。

↢脣色赤好ニシテ光明潤沢ナリト↡。

・歯白斉密

^つぎしろ斉密ざいみつにして、 しろきこと*がつのごとくしてない*映徹ようてつすとおもへ。

↧歯白斉密ニシテ、白キコトクシテ↢珂月↡内外映徹スト↥。

・舌薄広長

^つぎしたうすこうじょうにしてにゅうなんなりとおもへ。 舌根ぜっこんしたどうあり、 津液しんえきそそぎて咽筒いんとうりてただちに*心王しんのうる。 *仏心ぶっしんれんのごとし、 かいしてかいせず、 がっしてがっせず。 八万はちまんせん*ようあり、 葉々ようようあひかさなる。 一々いちいちよう八万はちまんせんみゃくあり、 一々いちいちみゃく八万はちまんせんひかりあり、 一々いちいちひかりひゃっぽうれんをなす。 一々いちいちうえいちじゅうさつあり、 みな金色こんじきなり、 こうして心王しんのうようし、 異口いく同音どうおん心王しんのうさんす。 ぎょうじゃとうこのおもいをなすときざいしょう除滅じょめつりょうどく諸仏しょぶつさつかんし、 天神てんじんじんかんす。

↢舌薄広長ニシテ柔軟ナリト↡。舌根↢二道↡、津液注↢咽筒↡直↢心王↡。仏心↢紅蓮華↡、開而不↠開、合而不↠合。有↢八万四千葉↡、葉葉相。一一↢八万四千脈↡、一一↢八万四千光↡、一一光作↢百宝蓮華↡。一一↢一十地菩薩↡、身皆金色ナリ、手↢香華↡供↢養心王↡、異口同音歌↢讃心王↡。行者等作↢此↡時、除↢滅罪障↡得↢無量功徳↡、諸仏・菩薩歓喜、天神・鬼神歓喜

・咽項肩円

^またしんきてうえかひて、 つぎ咽項いんこうまどかなるそうかたまどかなるそうおもへ。

又抽↠心↠上、次↢咽項カナル相、二カナル↡。

・両臂円

^つぎりょうひじなおまどかなるそうおもへ。

↢両臂ナホカナル↡。

・手相荘厳

^つぎ手掌てのひらびょうまんにして*せん輻輪ぷくりんそうあり、 じっせんじょうにしてけん*網縵もうまんそうあり、 つめしゃくどういろをなせるそうおもへ。

↧二手掌テノヒラ平満ニシテ千輻輪アリ、十指繊長ニシテ指間網縵アリツメセル↢赤銅↡相↥。

・胸前平満

^またしんきてうえかひて、 つぎぶつきょうぜんびょうまんそうおもへ。 *万徳まんどく朗然ろうねんなり。

又抽↠心↠上、次↢仏胸前平満↡。万徳之字朗然ナリ

・腹平不現

^つぎ*ふくびょうげんそうおもへ。

↢腹平不現↡。

・臍円孔深

^つぎ*臍円ざいえんじんそうおもへ。 こうみょうないにつねにらす。

↢臍円孔深↡。光明内外

・陰蔵平満

^つぎ*陰蔵おんぞうそうおもへ。 びょうまんにしてなほじゅうにちよるつきのごとし、 また腹背ふくはいのごとくびょうしょにしてべつなし。 ぶつのたまはく、 「もしなん女人にょにんありておおしき貪欲とんよくするもの、 すなはち如来にょらい陰蔵おんぞうそうおもへば、 欲心よくしんすなはちみて、 ざいしょう除滅じょめつりょうどく諸仏しょぶつかんし、 天神てんじんじん好心こうしんをもつて*ようして、 長命じょうみょう安楽あんらくにしてながびょうつうなし」 (観仏三昧経・意) と。

↢陰蔵↡。平満ニシテナホ↢十五↡、亦如↢腹背↡平処ニシテ↠別。仏言、若↢男子・女人↡多貪↢欲↡者、即↢如来陰蔵↡者、欲心即、罪障除滅得↢無量功徳↡、諸仏歓喜、天神・鬼神好心ヲモテ影護、長命安楽ニシテシト↢病痛↡。

・膝円満

^つぎふたつももひざ膝骨しっこつ円満えんまんなりとおもへ。

↢両モモ膝・膝骨円満ナリト↡。

・鹿王相

^つぎすね鹿王ろくおうこぶらのごとしとおもへ。

↣二脛如シト↢鹿王↡。

・足跟𦟛満

^つぎ*足跟そくこん象王ぞうおうはなのごとしとおもへ。

↣二跟如シト↢象王↡。

・足趺平生

^つぎ*そくたかきことおうのごとしとおもへ。

↣二趺高キコトシト↢亀王↡。

・足指網縵

^つぎあしじっながくしてけん網縵もうまんあり、 つめしゃくどういろをなすとおもへ。

↧足十指長クシテ指間↢網縵↡ツメスト↦赤銅↥。

・結跏趺坐

^つぎぶつけっ趺坐ふざそうおもへ。 ひだりあしみぎももうえきてほかとひとしくし、 みぎの足、 ひだりももうえきてほかとひとしと。

↢仏結跏趺坐↡。左足安↢右↡与↠外斉クシ、右足安↢左↡与↠外斉シト

・足下平満

^つぎあししたたいらかにして*せん輻輪ぷくりんそうあり、 *輻輞ふくもうそくし、 みなこうみょうありてあまねく十方じっぽう*せつらすとおもへ。

↧二下平ニシテ↢千輻輪相↡、輻輞具足、皆有↢光明↡遍スト↦十方↥。

一 Ⅱ ⅰ b イ (二)(Ⅱ)(ⅰ)(b)結示

^頂上ちょうじょうよりしもあしせん輻輪ぷくりんそういたるこのかたを、 づけて 「そくしてぶつ色身しきしんしょうごんどくかんず」 となす。 これを*じゅんかんづく。

↢頂上↡下至↢足千輻輪相↡已来タヲ、名↣具足ズト↢仏色身荘厳功徳↡。是↢順観↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (二)(Ⅱ)(ⅱ)観華座
                (a)標挙

【4】 ^またつぎ*華座けざほうおもへ。

又次↢華座↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (二)(Ⅱ)(ⅱ)(b)別弁

・華台

^つぎ*だいそうおもへ。

↢華台相↡。

・華葉

^つぎようおもへ。 *葉々ようようあひかさなりてはちまんせんじゅうなり、

↢華葉↡。葉葉相リテ八万四千重ナリ

・華上宝光

^一々いちいちよううえひゃくおく宝王ほうおうありてしょうごんし、 一々いちいちたからのなかにはちまんせんこうみょうありて、 かみ仏身ぶっしんらすとおもへ。

一一↧有↢百億宝王↡荘厳、一一↢八万四千光明↡、上照スト↧仏身↥。

・華茎

^つぎほうくき八面はちめんにして、

↧宝華茎八面ニシテ

・茎厳放光

^一々いちいち方面ほうめんひゃくせん衆宝しゅぼうをもつてしょうごんし、 だいこうみょうはなちてじょうともにらすとおもへ。

一一方面百千衆宝ヲモテ荘厳、放↢大光明↡上下倶スト↥。

・地上光照

^つぎくきもとほうにより、 じょう衆宝しゅぼうはみなはちまんせんこうみょうはなち、 一々いちいちこうみょう仏身ぶっしんらし、 および十方じっぽう*六道ろくどうらすとおもへ。

↧華下依↢宝地↡、地上衆宝皆放↢八万四千光明↡、一一光明↢仏身↡、及スト↦十方六道↥。

・照触自身

^また一切いっさいこうみょうぎょうじゃしんしょうそくしてきたるとおもへ。

亦想↧一切光明、照↢触行者自身↡来ルト↥。

一 Ⅱ ⅰ b イ (二)(Ⅱ)(ⅲ)結利益
                (a)現益

^このおもいをなすときざいしょう除滅じょめつりょうどく諸仏しょぶつさつかんし、 天神てんじんじんもまたよろこびて、 にちしたがひてぎょうじゃようす。 ぎょうじゅう坐臥ざがにつねに安穏あんのん長命じょうみょうらくにしてながびょうつうなし。 ぶつおしえじゅんずれば、 じょうのなかのることを。 もしば、 ただみづからりてひとかひてくことをざれ。 すなはちおおきにつみありて、 よこさまあくびょうたんみょうほうまねく。

↢此↡時、除↢滅罪障↡得↢無量功徳↡、諸仏・菩薩歓喜、天神・鬼神亦喜、日夜↠身影↢護行者↡。行住坐臥得↢安穏↡、長命富楽ニシテ↢病痛↡。準レバ↢仏↡、得↠見コトヲ↢浄土↡。若但自↠得↢向↠人コトヲ↡。即↠罪、横↢悪病短命之報↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (二)(Ⅱ)(ⅲ)(b)当益

^もしきょうもんじゅんずれば、 命終みょうじゅうときのぞみて弥陀みだ仏国ぶっこく*じょうぼんおうじょうす。

レバ↢教門↡者、臨↢命終↡上↢品往↣生阿弥陀仏国↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (二)(Ⅲ)勧要観

^かくのごとくじょうさきによりて*じゅうろっぺんかんじて、 しかしてのちしんとどめてけん*びゃくごうかひて、 きはめてすべからくしんとらへてただしからしむべし。 さらに雑乱ぞうらんすることをざれ。 すなはちじょうしんしっして*三昧さんまいじょうじがたし、 るべし。

↠是上下、依↠前十六遍観、然シテ後住↠心↢眉間白毫↡、極↢捉↠心↟正カラ。更↠得↢雑乱コトヲ↡。即↢定心↡三昧難↠成、応↠知

一 Ⅱ ⅰ b イ (二)(Ⅳ)結得名

^これを観仏かんぶつ三昧ざんまい観法かんぽうづく。

↢観仏三昧観法↡。

一 Ⅱ ⅰ b イ (三)結顕実義

^一切いっさいちゅうにつねにすればじょうしょうず。 ただ ¬かんぎょう¼ の*じゅうさんがんによりて、 安心あんじんしてかならずうたがはざることをよ。

一切時中レバ↢浄土↡。但依↢¬観経¼十三観↡、安心↠不コトヲ↠疑

一 Ⅱ ⅰ b 重勧念仏易行

【5】 ^またまうさく、 ぎょうじゃじょうしょうぜんとほっせば、 ただすべからく*かい*念仏ねんぶつし、 ¬*弥陀みだきょう¼ をじゅすべし。 *日別にちべつじゅうへんすればねん一万いちまん日別にちべつ三十さんじっぺんすれば一年いちねん一万いちまんなり。 日別にちべついち万遍まんべんぶつねんぜよ。 またすべからくときによりてじょうしょうごん*礼讃らいさんすべし。 おおきにすべからくしょうじんすべし。 あるいは三万さんまん六万ろくまんじゅうまんるものは、 みなこれじょうぼん上生じょうしょうひとなり。 自余じよどくもことごとくしておうじょうせよ、 るべし。

又白、行者欲↠生ムト↢浄土↡、唯須↣持戒・念仏、誦↢¬弥陀経¼↡。日別十五遍レバ二年得↢一万↡、日別三十遍レバ一年一万ナリ。日別ゼヨ↢一万遍仏↡。亦須↣依↠時礼↢讃浄土荘厳↡。大↢精進↡。或↢三万・六万・十万↡者、皆是上品上生ナリ。自余功徳往生セヨ、応↠知

一 Ⅱ ⅰ

^ぜん観仏かんぶつ三昧ざんまいほうかす。

已前↢観仏三昧↡。

一 Ⅱ 明念仏法【念仏三昧法】
     

【6】 ^¬般舟はんじゅ三昧ざんまいきょう¼ の 「*しょうもんぼん(意) に、 しちにちにゅうどうじょう念仏ねんぶつ三昧ざんまいほうかしたまふ。

¬般舟三昧経¼「請問品」明タマフ↢七日七夜入道場念仏三昧↡。

一 Ⅱ ⅱ
        略明
          (一)標依経

^¬般舟はんじゅ三昧ざんまいきょう¼ にでたり。

タリ↢¬般舟三昧経¼↡

一 Ⅱ ⅱ b イ (二)正引文
            (Ⅰ)標名許説

 ^ぶつばつげたまはく、 ª三昧さんまいあり、 *十方じっぽう諸仏しょぶつ悉在しつざいぜんりゅうづく。 よくこのほうぎょうぜば、 なんぢの所聞しょもんことごとくべしº と。

「仏告タマハク↢跋陀和↡、有↢三昧↡、名↢十方諸仏悉在前立↡。能↢是↡、汝之所聞悉シト↠得也。

一 Ⅱ ⅱ b イ (二)(Ⅱ)嘆益楽聞

^ばつぶつにまうさく、 ªねがはくはためにこれをきたまへ。 *過度かどするところおおくして十方じっぽう安穏あんのんならしめん。 もろもろのしゅじょうのために*だいみょうそうげんじたまへº と。

跋陀和白↠仏、願クハタマヘ↠之。多クシテ↠所↢過度↡安↢穏シメム十方↡。為↢諸衆生↡現タマヘト↢大明相↡。

一 Ⅱ ⅱ b イ (二)(Ⅲ)勧修彰徳

^ぶつばつげたまはく、 ª三昧さんまいあり、 *じょうづく。 学者がくしゃつねにまさにまもりてじゅうして、 またほうしたがふことをざるべし。 どくのなかにもつとも第一だいいちなりº」 と。

仏告タマハク↢跋陀和↡、有↢三昧↡、名↢定意↡。学者常↢守習持、不↟得↣復随コトヲ↢余法↡。功徳第一ナリト。」

一 Ⅱ ⅱ b 広引
          (一)明能念修相
            (Ⅰ)長行

【7】 ^つぎに 「ぎょうぼん(般舟三昧経・意) にのたまはく、 「ぶつばつさつげたまはく、 ªくこのじょうんとほっせば、 つねに大信だいしんほうのごとくにこれをぎょうぜばすなはちべし。 そう毛髪もうはつのごときばかりもあることなかれ。 このじょうほうを、 づけて «さつ*ちょうしゅぎょう» となす。

「行品」云、「仏告タマハク↢跋陀和菩薩↡、欲↣疾ムト↢是↡者、常↢大信↡如クニ↠法↠之↠得也。勿↠有コト↧疑想如↢毛髪バカリ↥。是定意、名↢菩薩超衆行↡。

一 Ⅱ ⅱ b ロ (一)(Ⅱ)偈頌
              (ⅰ)明定意法
                (a)総示

^*一念いちねんりゅうして      このほうしん

↢一念↢是

所聞しょもんしたがひて       *そのほうねん

↢所↢其

よろしくねんいつにして   諸想しょそうだんずべし

↣一ニシテ↠念↢諸想

じょうしんりゅうして       孤疑こぎすることなかれ

↢定信狐疑コト

しょうじんぎょうじて       *だいすることなかれ

精進↢懈怠コト

一 Ⅱ ⅱ b ロ (一)(Ⅱ)(ⅰ)(b)別顕
                  (イ)正誡諸念

^そうとに      おこすことなかれ

↠起コト↢想↟無

しんねんずることなかれ   退たいねんずることなかれ

↠念コト↠進↠念コト↠退

ぜんねんずることなかれ   ねんずることなかれ

↠念コト↠前↠念コト↠後

ねんずることなかれ   ねんずることなかれ

↠念コト↠左↠念コト↠右

ねんずることなかれ   ねんずることなかれ

↠念コト↠無↠念コト↠有

おんねんずることなかれ   ごんねんずることなかれ

↠念コト↠遠↠念コト↠近

つうねんずることなかれ   ようねんずることなかれ

↠念コト↠痛↠念コト↠痒

ねんずることなかれ   かつねんずることなかれ

↠念コト↠飢↠念コト↠渇

かんねんずることなかれ   ねつねんずることなかれ

↠念コト↠寒↠念コト↠熱

ねんずることなかれ   らくねんずることなかれ

↠念コト↠苦↠念コト↠楽

しょうねんずることなかれ   ろうねんずることなかれ

↠念コト↠生↠念コト↠老

びょうねんずることなかれ   ねんずることなかれ

↠念コト↠病↠念コト↠死

みょうねんずることなかれ   寿じゅねんずることなかれ

↠念コト↠命↠念コト↠寿

びんねんずることなかれ   ねんずることなかれ

↠念コト↠貧↠念コト↠富

ねんずることなかれ   せんねんずることなかれ

↠念コト↠貴↠念コト↠賎

しきねんずることなかれ   よくねんずることなかれ

↠念コト↠色↠念コト↠欲

しょうねんずることなかれ   だいねんずることなかれ

↠念コト↠小↠念コト↠大

ちょうねんずることなかれ   たんねんずることなかれ

↠念コト↠長↠念コト↠短

こうねんずることなかれ   しゅうねんずることなかれ

↠念コト↠好↠念コト↠醜

あくねんずることなかれ   ぜんねんずることなかれ

↠念コト↠悪↠念コト↠善

しんねんずることなかれ   ねんずることなかれ

↠念コト↠瞋↠念コト↠喜

ねんずることなかれ   ねんずることなかれ

↠念コト↠坐↠念コト↠起

ぎょうねんずることなかれ   ねんずることなかれ

↠念コト↠行↠念コト↠止

きょうねんずることなかれ   ほうねんずることなかれ

↠念コト↠経↠念コト↠法

ねんずることなかれ   ねんずることなかれ

↠念コト↠是↠念コト↠非

しゃねんずることなかれ   しゅねんずることなかれ

↠念コト↠捨↠念コト↠取

そうねんずることなかれ   しきねんずることなかれ

↠念コト↠想↠念コト↠識

だんねんずることなかれ   じゃくねんずることなかれ

↠念コト↠断↠念コト↠著

くうねんずることなかれ   じつねんずることなかれ

↠念コト↠空↠念コト↠実

きょうねんずることなかれ   じゅうねんずることなかれ

↠念コト↠軽↠念コト↠重

なんねんずることなかれ   ねんずることなかれ

↠念コト↠難↠念コト↠易

じんねんずることなかれ   せんねんずることなかれ

↠念コト↠深↠念コト↠浅

こうねんずることなかれ   きょうねんずることなかれ

↠念コト↠広↠念コト↠狭

ねんずることなかれ   ねんずることなかれ

↠念コト↠父↠念コト↠母

さいねんずることなかれ   ねんずることなかれ

↠念コト↠妻↠念コト↠子

しんねんずることなかれ   ねんずることなかれ

↠念コト↠親↠念コト↠疎

ぞうねんずることなかれ   あいねんずることなかれ

↠念コト↠憎↠念コト↠愛

とくねんずることなかれ   しつねんずることなかれ

↠念コト↠得↠念コト↠失

じょうねんずることなかれ   はいねんずることなかれ

↠念コト↠成↠念コト↠敗

しょうねんずることなかれ   じょくねんずることなかれ

↠念コト↠清↠念コト↠濁

諸念しょねんちて       いちねん

↢諸念一期

みだるることなかれ

意勿↠乱ルルコト

一 Ⅱ ⅱ b ロ (一)(Ⅱ)(ⅰ)(b)(ロ)重勧精勤

^つねにしょうじんにして

精進ニシテ

歳計さいけいすることなかれ    むことなかれ

↢歳計コト↢日コト

*一念いちねんりゅうして       *ちゅうこつすることなかれ

↢一念↢中忽コト

睡眠すいめんのぞきて       そのこころしょうにせよ

↢睡眠ニセヨ↢其

一 Ⅱ ⅱ b ロ (一)(Ⅱ)(ⅱ)明助道行

^つねにひとしょして     *じゅすることなかれ

↢聚会コト

悪人あくにんけ        ぜんちかづき

↢悪人↢善友

*みょうしたしみて      ることぶつのごとくせよ

ミテ↢明師コトクセヨ↠仏

そのこころざしりて      つねに柔弱にゅうにゃくなれ

↢其柔弱ナレ

びょうどうを          一切いっさいかんぜよ

ゼヨ↢平等於一切

きょうけ        親族しんぞくとおざけ

↢郷里ザケ↢親族

愛欲あいよくてて       清浄しょうじょう

テテ↢愛欲↢清浄

無為むいぎょうじて       諸欲しょよくだん

↢無為↢諸欲

らんてて       *定行じょうぎょうなら

テテ↢乱意↢定行

*もんがくすること     かならずぜんのごとくせよ

コト↢文慧クセヨ↠禅

*さんのぞき        *ろくにゅう

↢三穢↢六入

*婬色いんじきち        衆愛しゅあいはなるべし

↢婬色ベシ↢衆愛

ざいとんじて        おおちくしゃくすることなかれ

↢貪↠財畜積コト

*そくねんじて       あじむさぼることなかれ

↢知足↠貪コト↠味

しゅじょういのち         つつしみてじきすることなかれ

衆生↠食コト

ほうのごとくにして   *じきすることなかれ

クニシテ↠法↢綺飾コト

*調じょうすることなかれ    *きょうまんすることなかれ

↢調戯コト↢憍慢コト

*だいすることなかれ    *こうすることなかれ

↢自大コト↢貢高コト

もしきょうかば      まさにほうのごとくすべし

↠経↠如クス↠法

もとりょうするに     なほまぼろしのごとし

ルニ↢身ナホ↠幻

*受陰じゅおんすることなかれ    *にゅうかいすることなかれ

↢受陰コト↢入界コト

*おんぞくのごとし      *じゃのごとし

↠賊↠蛇

じょうとなし        *怳忽こうこつとなす

↢無常↢怳忽

つねしゅなし        *ほんなりとりょう

↢常主↡↢本無ナリト

因縁いんねんをもつてし     因縁いんねんをもつてさん

因縁ヲモテ因縁ヲモテ

ことごとくこれをりょうするに ほんなりとれども

ルニ↠是ドモ↢本無ナリト

あいを          一切いっさいくわ

↢慈哀於一切

びんほどこし        *げんを済ふ

↢貧窮↢不還

一 Ⅱ ⅱ b ロ (一)(Ⅱ)(ⅲ)

^これをじょうとなす      さつぎょう

↠定菩薩行

ようなり       しゅぎょうえたりº と

至要ナリタリト↢衆行

一 Ⅱ ⅱ b ロ (二)明所念現前
            (Ⅰ)修行相貌
              (ⅰ)承上起下

【8】 ^(般舟三昧経・意) ぶつばつげたまはく、 ªこのぎょうほうたもてばすなはち三昧さんまいて、 現在げんざい諸仏しょぶつことごとくまえにましましてちたまふ。

仏告タマハク↢跋陀和↡、持↢是行法↡便↢三昧↡、現在諸仏悉シテ↠前タマフ

一 Ⅱ ⅱ b ロ (二)(Ⅰ)(ⅱ)明其修相

^それ*比丘びく*比丘尼びくに*優婆うばそく*優婆夷うばいありて、 ほうのごとくしゅぎょうせんとせば、 かいまつたくし、 ひと一処いっしょとどまりて西方さいほう弥陀みだぶつねんぜよ。 いまげんにかしこにまします。 所聞しょもんしたがひてまさにねんずべし。 ここをることじゅう万億まんおく*仏刹ぶっせつなり、 そのくに*しゅだいく。

↢比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷↡、如↠法修行ムトセバ、持戒完、独一処ゼヨ↢西方阿弥陀仏↡。今現↠彼。随↢所聞↡当↠念。去コト↠此十万億仏刹ナリ、其↢須摩提↡。

一 Ⅱ ⅱ b ロ (二)(Ⅱ)三昧得成

^一心いっしんにこれをねんずること一日いちにちいち、 もしは七日しちにちしちすべし。 七日しちにちぎをはりてのちこれをたてまつらん。 たとへばひとゆめのうちにるところのごとし。 ちゅうらず、 またないらず。 くらきなかにありて*へいするところあるがゆゑにざるがごとくにはあらず。 ばつ*しゅつねにこのねんをなすとき諸仏しょぶつきょうがいのなかのもろもろの大山だいせんしゅせん、 そのあらゆる*ゆうみょうところ、 ことごとくために*かいしてへいするところなし。 このしゅ天眼てんげんちててっするにあらず。 てんちててっちょうするにあらず、 神足じんそくちてその仏刹ぶっせついたるにあらず、 このけんにおいておわりてかのけんしょうずるにあらず、 すなはちここにおいてしてこれをるº と。

一心コト↠之一日一夜、若七日七夜スベシ。過↢七日↡已後見マツラム↠之。譬↢人↟見。不↠知↢昼夜↡、亦不↠知↢内外↡。不↠由クニハ↧在↢冥↡有ルガ↠所↢蔽礙↡故ルガ↞見。跋陀和、四衆常↢是↡時、諸仏境界大山・須弥山、其アラユ幽冥之処、悉開避↠所↢蔽礙↡。是四衆↧持↢天眼↡徹視ルニ↥。不↧持↢天耳↡徹聴ルニ↥。不↧持↢神足↡到ルニ↦其仏刹↥、不↧於↢此↡終ルニ↦彼↥、便↠此↠之

一 Ⅱ ⅱ b ロ (二)(Ⅲ)定中咨決

^ぶつのたまはく、 ªしゅこのけんこくにおいて弥陀みだぶつねんぜよ。 もつぱらねんずるがゆゑにこれをたてまつることを。 すなはちへ。 «いかなるほうたもちてかこのくにしょうずることをる» と。 弥陀みだぶつこたへてのたまはく、 «らいしょうせんとほっせば、 まさにわがねんずべし。 そくすることあることなくは、 すなはちらいしょうすることをん»º と。

仏言、四衆於↢此国土↡念ゼヨ↢阿弥陀仏↡。専ルガ得↠見マツルコトヲ↠之。即。持テカ↢何ナル↡得↠生コトヲ↢此↡。阿弥陀仏報、欲↢来生ムト↡者、当↠念↢我↡。莫クハ↠有コト↢休息コト↡、即ムト↢来生コトヲ↡。

一 Ⅱ ⅱ b ロ (二)(Ⅳ)今仏重釈

^ぶつのたまはく、 ª専念せんねんするがゆゑにおうじょう。 つねに、 仏身ぶっしんには*さんじゅうそう*はちじゅう種好しゅこうありて、 おくこうみょうてっしょうし、 *たんじょう無比むひにして、 さつそうのなかにましましてほうきたまふことをねんずべし。 しきすることなかれ。 なにをもつてのゆゑに。 しきせざるがゆゑに、 ぶつ色身しきしんねんずるによるがゆゑに、 この三昧さんまいº」 と。

仏言、専念ルガ得↢往生↡。常ベシ↧仏身ニハ三十二相・八十種好アリテ、巨億光明徹照、端正無比ニシテ、在シテ↢菩薩僧↡説タマフコトヲ↞法。莫↠壊コト↠色。何。不ルガ↠壊↠色ルガ↠念ルニ↢仏色身↡故、得↢是三昧↡。」

一 Ⅱ ⅱ

^じょう念仏ねんぶつ三昧ざんまいほうかす。

已上↢念仏三昧↡。

一 Ⅱ 合示入道場等法
      正明別時法【入道場法】
        択浄舎

【9】 ^三昧さんまいどうじょうらんとほっするときは、 もつぱらぶっきょう方法ほうほうによれ。 づすべからくどうじょう*りょうし、 尊像そんぞうあんして、 香湯こうとうをもつて*掃灑そうしゃすべし。 もし仏堂ぶつどうなきも、 じょうぼうあらばまたたり。 掃灑そうしゃすることほうのごとくし、 いち仏像ぶつぞうりて西にしかべあんせよ。

↠入ムト↢三昧道場↡時、一↢仏教方法↡。先↧料↢理道場↡、安↢置尊像↡、香湯ヲモテ掃灑↥。若キモ↢仏堂↡有↢浄房↡亦得タリ。掃灑コトクシ↠法、取↢一仏像↡西安置セヨ

一 Ⅱ ⅲ a 示時節

^ぎょうじゃとうつき一日いちにちより八日はちにちいたり、 あるいは八日はちにちよりじゅうにちいたり、 あるいはじゅうにちよりじゅうさんにちいたり、 あるいはじゅうさんにちよりさんじゅうにちいたるまで、 つき四時しじわかつは*なり。 ぎょうじゃとうみづから*ごう軽重きょうじゅうはかり、 このときのうちにおいてじょうりてとうぎょうぜよ。

行者等従↢月一日↡至↢八日↡、或↢八日↡至↢十五日↡、或↢十五日↡至↢二十三日↡、或↢二十三日↡至マデ↢三十日↡、月ツハ↢四時↡佳ナリ。行者等自↢家業軽重↡、於↢此↡入↠浄ゼヨ↠道

一 Ⅱ ⅲ a 明資用

^もしは一日いちにちよりすなはち七日しちにちいたるまで、 ことごとくじょうもちゐ、 *鞋靺かいまつもまたしんじょうなるをもちゐよ。 七日しちにちのうちみな、 *一食いちじきじょうさいもちゐよ。 なんびょうぼんずいしょうさい*けんせつりょうすべし。

一日ヨリマデ↢七日↡、尽↢浄衣↡、鞋靺亦須ヰヨ↢新浄ナルヲ↡。七日之中皆、須ヰヨ↢一食長斎↡。軟餅・麁飯、随時醤菜倹素節量ベシ

一 Ⅱ ⅲ a 正修三昧

^どうじょうのなかにおいて、 ちゅうしんたばね、 相続そうぞくして専心せんしん弥陀みだぶつねんぜよ。 しんしょう相続そうぞくして、 ただし、 ただりゅうし、 七日しちにちのあひだ睡眠すいめんすることをざれ。 またときによりてぶつらいし、 きょうじゅすべからず。 *じゅもまたるべからず。 ただがっしょうぶつねんずとり、 念々ねんねん見仏けんぶつおもいをなせ。 ぶつのたまはく、 「弥陀みだぶつしん金色こんじきしんこうみょうてっしょうし、 たんじょう無比むひにして、 心眼しんげんまえにましますと想念そうねんせよ」 と。 まさしくぶつねんずるとき、 もしりゅうせばすなはちりゅうしていちまんまんねんじ、 もしせばすなはちしていちまんまんねんぜよ。 どうじょうのうちにおいては、 こうべまじへてひそかにかたることをざれ。

↢道場↡、昼夜↠心、相続専心ゼヨ↢阿弥陀仏↡。心与↠声相続、唯坐、唯立、七日之間不↠得↢睡コトヲ↡。亦不↠須↢依↠時↠仏、誦↟経。数珠亦不↠須↠捉。但知↢合掌ズト↟仏、念念↢見仏↡。仏言、想↣念セヨト阿弥陀仏真金色身、光明徹照、端正無比ニシテ、在スト↢心眼↡。正↠仏時、若↢一万・二万↡、若ゼヨ↢一万・二万↡。於テハ↢道場↡、不↠得↢交↠頭コトヲ↡。

一 Ⅱ ⅲ a 明懴悔発願

【10】^ちゅうあるいは*さんろくに、 諸仏しょぶつ一切いっさい*げんじょう*天曹てんそう地府じふ一切いっさい*業道ごうどう表白ひょうびゃくして、 いっしょうよりこのかた*しん口意くいごう所造しょぞう衆罪しゅざい*ほつさんせよ。 じつによりてさんしをはりて、 またほうによりてぶつねんぜよ。 所見しょけんきょうがいはたやすくくことをず。 ぜんならばみづからり、 あくならばさんせよ。 しゅにく*しんは、 ちかひてがんおこしてらざれ、 くちらはざれ。 もしこのせば、 すなはちしんにともに悪瘡あくそうけんとがんぜよ。

昼夜或三時・六時、表↢白諸仏、一切賢聖、天曹・地府、一切業道↡、発↢露懴↣悔一生ヨリ已来身口意業所造衆罪↡。事依↠実懴悔、還↠法ゼヨ↠仏。所見境界不↠得↢輒コトヲ↡。善ナラバ者自、悪ナラバ者懴悔。酒・肉・五辛、誓↠願↠捉、口↠喫。若セバ↢此↡即ゼヨ↣身口ムト↢悪瘡↡。

あるいは ¬*弥陀みだきょう¼ をじゅすることじゅう万遍まんべんたさんとがんぜよ。 *日別にちべつぶつねんずることいち万遍まんべんきょうじゅすること日別にちべつじゅうへん、 あるいはじゅすることじっぺん三十さんじっぺんちからしょうまかすべし。 じょうしょうずることをちかひ、 ぶつ*しょうじゅがんぜよ。

ゼヨ↧誦コト↢¬阿弥陀経¼↡満ムト↦十万遍↥。日別コト↠仏一万遍、誦コト↠経日別十五遍、或コト二十遍・三十遍、任ベシ↢力多少↡。誓↠生コトヲ↢浄土↡、願ゼヨ↢仏摂受↡。

一 Ⅱ ⅲ 因弁終時儀【臨終行儀】
        明行儀

【11】^またぎょうじゃとうもしはみ、 まざるも、 命終みょうじゅうせんとほっするとき、 もつぱらかみ念仏ねんぶつ三昧ざんまいほうによりて、 身心しんしんしょうとうにして、 おもてめぐらして西にしかへて、 しんもまたせんちゅうして弥陀みだぶつ観想かんそうし、 しん相応そうおうして声々しょうしょうゆることなく、 けつじょうしておうじょうおもい*だいしょうじゅきたりて*こうしょうするおもいをなせ。

又行者等若、不ルモ↠病、欲↢命終ムト↡時、一↢上念仏三昧↡、正↢当ニシテ身心↡、廻↠面↠西、心亦専注観↢想阿弥陀仏↡、心口相応声声莫↠絶コト、決定↢往生想、華台聖衆来迎接↡。

一 Ⅱ ⅲ b 験得失

^びょうにんもしさききょうば、 すなはちかんびょうひとかひてけ。 すでにくをきをはらば、 すなはちせつによりてろくせよ。 またびょうにんもしかたることあたはずは、 かんびょうひとかならずすべからくしばしばびょうにんふべし、 いかなるきょうがいをかたると。 もし罪相ざいそうかば、 傍人ぼうにんすなはちために念仏ねんぶつし、 たすけておなじくさんしてかならずつみめっせしめよ。 もしつみめっすることをば、 だいしょうじゅねんおうじて現前げんぜんしたまはん。 さきじゅんじてしょうすべし。

病人若↢前↡、即↢看病↡説。既↠説クヲ、即↠説録記。又病人若↠能↠語コト者、看病人必↣数数問↢病人↡、見タルト↢何ナル境界ヲカ↡。若↢罪相↡、傍人即念仏懴悔↢罪滅↡。若↢罪滅コトヲ↡、華台聖衆応↠念現前タマハム。準↠前抄記ベシ

一 Ⅱ ⅲ b 避障縁

^またぎょうじゃとう*眷属けんぞく*六親ろくしんもしきたりてかんびょうせば、 しゅにくしんじきせるひとをあらしむることなかれ。 もしあらば、 かならずびょうにんへんかふことをざれ。 すなはちしょうねんうしなひ、 じんきょうらんし、 *びょうにんきょうしてさん悪道まくどうせん。 ねがはくはぎょうじゃとうよくみづからつつしみてぶっきょう奉持ぶじし、 おなじく見仏けんぶつ因縁いんねんをなせ。

又行者等、眷属六親若看病セバ、勿↠令コト↠有↧食↢酒・肉・五辛↡人↥。若↠得↠向コトヲ↢病人↡。即↢正念↡、鬼神交乱、病人狂死↢三悪道↡。願クハ行者等好謹慎ツツシミ奉↢持仏教↡、同↢見仏因縁↡。

一 Ⅱ ⅲ

^ぜんはこれにゅうどうじょうおよびかんびょうにん法用ほうゆうなり。

已前是入道場及看病人法用ナリ

【五縁功徳分】
  標章目

【12】^きょうによりて*しゅぞうじょうえんかす一巻いっかん

↠経↢五種増上縁↡一巻。

釈章門
    標経述意

・標経

¬*りょう寿じゅきょう¼ によるいち

↢¬無量寿経¼↡一。

¬*じゅうろっかんぎょう¼ による

↢¬十六観経¼↡二。

¬*四紙しし弥陀みだきょう¼ によるさん

↢¬四紙阿弥陀経¼↡三。

¬*般舟はんじゅ三昧ざんまいきょう¼ による

↢¬般舟三昧経¼↡四。

¬*じゅうおうじょうきょう¼ による

↢¬十往生経¼↡五。

¬*じょう三昧さんまいきょう¼ によるろく

↢¬浄土三昧経¼↡六。

【述意】

【13】^つつしみてしゃぶつおしえろくおうじょうきょうとうによりて、 弥陀みだぶつしょうねんしてじょうしょうぜんとがんずるもの、 げんしょうにすなはち*延年えんねん転寿てんじゅて、 *おうなんはざることをけんみょうす。 一々いちいちつぶさにはしもえんのなかにくがごとし。

↢釈迦仏教、六部往生経等↡、顕↧明称↢念阿弥陀仏↡願↠生ムト↢浄土↡者、現生↢延年転寿↡、不コトヲ↞遭↢九横之難↡。一一具ニハ↢下五縁義クガ↡。

二 Ⅱ 問答列名

・問

 ^ひていはく、 ぶつ一切いっさいしゅじょう*だいしんおこして西方さいほう弥陀みだ仏国ぶっこくしょうぜんとがんぜよとすすめたまふ。 また弥陀みだぞうつくりて*しょうよう礼拝らいはいし、 こうようし、 にち観想かんそうしてえざれとすすめたまふ。 またもつぱら弥陀みだぶつみなねんぜよとすすめたまふに、 一万いちまんまん三万さんまんまんないじゅうまんするものあり、 あるいは ¬弥陀みだきょう¼ をじゅせよとすすめたまふに、 じゅうじゅうさんじゅうじゅうないいっぴゃくして、 じゅう万遍まんべんつるものあり。 げんしょうになんのどくをかる。 ひゃくねん捨報しゃほう以後いご、 なんのやくかある。 じょうしょうずることをやいなや。

、仏勧タマフ↧一切衆生↢菩提心↡願ヨト↞生ムト↢西方阿弥陀仏国↡。又勧タマフ↧造↢阿弥陀↡称揚礼拝、香華供養日夜観想レト↞絶。又勧タマフニ↣専ヨト↢弥陀仏↡、一万・二万・三万・五万、乃至十万スルアリ、或タマフニ↠誦ヨト↢¬弥陀経¼↡、十五・二十・三十・五十、乃至一百、満ツル↢十万遍↡者アリ。現生↢何功徳ヲカ↡。百年捨報已後、有↢何利益↡。得↠生コトヲ↢浄土以不 イナ 

・答

^こたへていはく、 げんしょうおよび捨報しゃほうけつじょうしてだいどくやくあり。

、現生及捨報決定↢大功徳利益↡。

 ^ぶっきょうじゅんしてしゅぞうじょうやく因縁いんねんけんみょうせん。

准↢依仏教↡顕↢明五種増上利益因縁↡。

いちには*滅罪めつざいぞうじょうえんには*ねんとく長命じょうみょうぞうじょうえんさんには*見仏けんぶつぞうじょうえんには*せっしょうぞうじょうえんには*証生しょうしょうぞうじょうえんなり。

者滅罪増上縁、二者護念得長命増上縁、三者見仏増上縁、四者摂生増上縁、五者証生増上縁ナリ

二 Ⅱ 正釈義門
      【滅罪縁】
        標章

【14】^滅罪めつざいぞうじょうえんといふは、

↢滅罪増上縁↡者、

二 Ⅱ ⅲ a 釈引
          (一)下三品文

・下品上生

^すなはち ¬かんぎょう¼ の*ぼん上生じょうしょうひとのごときは、 いっしょうつぶさに*じゅうあくじゅうざいつくる。 そのひとやまいせんとほっするに、 *ぜんしきの、 おしへて弥陀みだぶつしょうすることいっしょうせしむるにふ。 すなはちじゅうおくこうしょうじゅうざい除滅じょめつす。 すなはちこれげんしょう滅罪めつざいぞうじょうえんなり。

キハ↢¬観経¼下品上生↡、一生具↢十悪重罪↡。其人得↠病ルニ↠死ムト、遇↧善知識コト↢弥陀仏↡一声セシムルニ↥。即除↢滅五十億劫生死重罪↡。即是現生滅罪増上縁ナリ

・下品中生

 ^また*ぼん中生ちゅうしょうひとのごときは、 いっしょうつぶさに仏法ぶっぽうのなかのつみつくる。 *さいかいし、 仏法ぶっぽうそうもつ食用じきゆうしてさんしょうぜず。 そのひとやまいせんとほっするに、 *ごくしゅいちにともにいたる。 ぜんしきの、 ために弥陀みだぶつ身相しんそうどくこくしょうごんくにふ。 罪人ざいにんきをはりてすなはちはちじゅうおくこうしょうつみのぞき、 ごくすなはちめっす。 またこれげんしょう滅罪めつざいぞうじょうえんなり。

又如キハ↢下品中生↡、一生具↢仏法↡。破↠斎↠戒、食↢用仏法僧物↡不↠生懴愧↡。其人得↠病ルニ↠死ムト、地獄衆火一時。遇↣善知識クニ↢弥陀仏身相功徳、国土荘厳↡。罪人聞↢八十億劫生死之罪↡、地獄即。亦是現生滅罪増上縁ナリ

・下品下生

 ^また*ぼんしょうひとのごときは、 いっしょうつぶさに*ぎゃくごくじゅうつみつくる。 ごく*経歴きょうりゃくしてくることきわまりなし。 罪人ざいにんやまいせんとほっするに、 ぜんしきの、 おしへて弥陀みだぶつみなしょうすることじっしょうせしむるにふ。 声々しょうしょうのうちにおいてはちじゅうおくこうしょうじゅうざい除滅じょめつす。 これまたこれげんしょう滅罪めつざいぞうじょうえんなり。

又如キハ↢下品下生↡、一生具↢五逆極重之罪↡。経↢歴地獄↡受コト↠窮。罪人得↠病ルニ↠死ムト、遇↧善知識、教コト↢弥陀仏↡十声セシムルニ↥。於↢声声↡除↢滅八十億劫生死重罪↡。此亦是現生滅罪増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ a ロ (二)観想滅罪文

・依変起想

【15】^またもしひとありて、 ¬かんぎょう¼ とうによりて*じょうしょうごんへんぞうして、 にちほう観想かんそうすれば、 げんしょう念々ねんねんはちじゅうおくこうしょうつみ除滅じょめつす。

又若↠人、依↢¬観経¼等↡画↢造浄土荘厳↡、日夜観↢想レバ宝地↡者、現生念念除↢滅八十億劫生死之罪↡。

・就境修観 ・宝樹観等

 ^またきょうによりてへんえがき、 宝樹ほうじゅほう*宝楼ほうろうしょうごん観想かんそうすれば、 げんしょうりょうおく*そうこうしょうつみ除滅じょめつす。

又依↠経↠変、観↢想レバ宝樹・宝池・宝楼荘厳↡者、現生除↢滅無量億阿僧祇劫生死之罪↡。

・就境修観 ・華座荘厳観

 ^また*華座けざしょうごんかんによりて、 にち観想かんそうすれば、 げんしょう念々ねんねんじゅうおくこうしょうつみ除滅じょめつす。

又依↢華座荘厳観↡、日夜観想レバ者、現生念念除↢滅五十億劫生死之罪↡。

・就境修観 ・像観等

 ^またきょうによりて*像観ぞうかん*真身しんしんかん*観音かんのんせいとうかん観想かんそうすれば、 げんしょう念々ねんねんのうちにおいてりょうおくこうしょうつみ除滅じょめつす。

又依↠経観↢想レバ像観・真身観・観音・勢至等↡、現生↢念念↡除↢滅無量億劫生死之罪↡。

^かみ所引しょいんのごときは、 ならびにこれげんしょう滅罪めつざいぞうじょうえんなり。

キハ↢上所引↡、並是現生滅罪増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ 【護念縁】
        標章

【16】^またねんぞうじょうえんといふは、

又言↢護念増上縁↡者、

二 Ⅱ ⅲ b 釈引
          (一)観経普観文

^すなはち*だいじゅうかん (観経・意) のなかにきてのたまふがごとし。 「もしひとありて、 一切いっさいしょにちしんいたして弥陀みだじょう*ほうしょうごん観想かんそうし、 もしはざるも、 りょう寿じゅぶつしゅぶつ化作けさし、 観音かんのんだいせいまたしゅしんをなして、 つねにこのぎょうにんところらいしたまふ」 と。 またこれげんしょうねんぞうじょうえんなり。

↢第十二フガ↡。若↠人、一切時処、日夜シテ↠心観↢想弥陀浄土二報荘厳↡、若見、不ルモ↠見、無量寿仏化↢作無数化仏↡、観音・大勢至亦作↢無数化身↡、常来↢至タマフト行人之所↡。亦是現生護念増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ b ロ (二)流通文

 ^また ¬かんぎょう¼ (意)しももんのごとし。 「もしひとありて、 しんいたしてつねに弥陀みだぶつおよびさつねんずれば、 観音かんのんせいつねにぎょうにんのために*しょうしきとなりて*随逐ずいちくようしたまふ」 と。 これまたこれげんしょうねんぞうじょうえんなり。

又如↢¬観経¼下↡。「若↠人至シテ↠心レバ↢阿弥陀仏及二菩薩↡、観音・勢至常↢行人↡、作↢勝友知識↡、随逐影護タマフト。」此亦是現生護念増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ b ロ (三)真身観文

 ^まただい真身しんしんかん (観経・意)きてのたまふがごとし。 「弥陀みだぶつ金色こんじきしんなり。 *毫相ごうそうこうみょうあまねく十方じっぽうしゅじょうらす。 もうひかりまたあまねくしゅじょうらす。 *円光えんこうまたあまねくしゅじょうらす。 はちまんせん相好そうごうとうひかりまたあまねくしゅじょうらす。 またさきのごとき身相しんそうとうひかり一々いちいちにあまねく十方じっぽうかいらすに、 ただもつぱら弥陀みだぶつねんずるしゅじょうのみありて、 かのぶつ*心光しんこうつねにこの人をらして、 *しょうしててたまはず」 と。 そうじて雑業ぞうごうぎょうじゃ照摂しょうしょうすることをろんぜず。 これまたこれげんしょうねんぞうじょうえんなり。

又如↢第九真身観フガ↡。「弥陀仏金色ナリ。毫相光明遍↢十方衆生↡。身毛孔光亦遍↢衆生↡。円光亦遍↢衆生↡。八万四千相好等光亦遍↢衆生↡。又如↠前身相等光一一スニ↢十方世界↡、但有↧専↢阿弥陀仏↡衆生ノミ↥、彼心光常↢是↡、摂護↠捨タマハ。」総不↠論↣照↢摂コトヲ雑業行者↡。此亦是現生護念増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ b ロ (四)十往生経文

【17】^また ¬じゅうおうじょうきょう¼ (意)きたまふがごとし。 「ぶつ山海さんかいさつおよびなんげたまはく、 ªもしひとありてもつぱら西方さいほう弥陀みだぶつねんじておうじょうがんずれば、 われいまより以去いこ、 つねに*じゅうさつをしてぎょうじゃようせしめて、 あく悪神あくじんをしてぎょうじゃ悩乱のうらんせしめず、 にちにつねに*安穏あんのんなることをむº」 と。 これまたこれげんしょうねんぞうじょうえんなり。

又如↢¬十往生経¼説タマフガ↡。「仏告タマハク↢山海慧菩薩及以阿難↡、若↠人専↢西方阿弥陀仏↡願レバ↢往生↡者、我従↠今已去、常使↣二十五菩薩ヲシテ影↢護行者↡、不↠令↣悪鬼・悪神ヲシテ悩↢乱行者↡、日夜シムト↢安穏ナルコトヲ↡。」此亦是現生護念増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ b ロ (五)弥陀経文

【18】^また ¬弥陀みだきょう¼ (意)きたまふがごとし。 「もしなん女人にょにんありて、 七日しちにちしちおよび一しょうつくして、 一心いっしんにもつぱら弥陀みだぶつねんじておうじょうがんずれば、 このひと、 つねに六方ろっぽうごうしゃとうぶつ、 ともにきたりて*ねんしたまふことを。 ゆゑにねんぎょうづく」 と。 ねんぎょうこころは、 またもろもろの*あくじんをして*便たよりをしめず、 また*おうびょうおうおう厄難やくなんあることなく、 一切いっさいさいしょうねんしょうさんす。 しんならざるをのぞく。 これまたこれげんしょうねんぞうじょうえんなり。

又如↢¬弥陀経¼説タマフガ↡。「若↢男子・女人↡、七日七夜、及↢一生↡、一心↢阿弥陀仏↡願レバ↢往生↡者、此人、常得↢六方恒河沙等仏共護念タマフコトヲ↡。故クト↢護念経↡。」護念経意者、亦不↠令↢諸悪鬼神ヲシテ得↟便、亦無↣横病・横死、横コト↢厄難↡、一切災障自然消散。除↠不ルヲ↢至心ナラ↡。此亦是現生護念増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ b ロ (六)般舟経文

【19】^また ¬般舟はんじゅ三昧ざんまいきょう¼ の 「ぎょうぼん(意) のなかにきてのたまふがごとし。 「ぶつばつげたまはく、 ªもしひとありて、 七日しちにちしちどうじょうのうちにありて、 諸縁しょえんて、 すいじょし、 一心いっしんにもつぱら弥陀みだぶつしん金色こんじきしんねんじて、 あるいは一日いちにち三日さんにち七日しちにち、 あるいは七日しちにちろくしち七日しちにち、 あるいはひゃくにちいたり、 あるいはいっしょうつくして、 しんいたして観仏かんぶつし、 およびしょう心念しんねんすれば、 ぶつすなはち*しょうじゅしたまふº」 と。 すでにしょうじゅこうむる。 さだめてりぬ、 つみめっしてじょうしょうずることを

又如↢¬般舟三昧経¼「行品」中フガ↡。「仏告タマハク↢跋陀和↡、若↠人、七日七夜在↢道場↡、捨↢諸縁↡、除↢去睡臥↡、一心↢阿弥陀仏真金色↡、或一日・三日・七日、或二七日・五・六・七七日、或↢百日↡、或↢一生↡、至シテ↠心観仏、及口称・心念レバ者、仏即摂受タマフト。」既↢摂受↡。定、罪滅得↠生コトヲ↢浄土↡。

ぶつのたまはく、 ªもしひともつぱらこのねん弥陀みだぶつ三昧ざんまいぎょうずれば、 つねに一切いっさい諸天しょてんおよび*てん大王だいおう*りゅうじんはち随逐ずいちくようし、 *あいぎょう相見そうけんすることをて、 ながくもろもろのあくじんさいしょう厄難やくなんをもつてよこさま悩乱のうらんくわふることなしº」 (般舟三昧経・意) と。 つぶさに 「*護持ごじぼん」 のなかにきたまふがごとし。 これまたこれげんしょうねんぞうじょうえんなり。

「仏言、若人専レバ↢此念弥陀仏三昧↡者、常↢一切諸天及四天大王・竜神八部随逐影護愛楽相見コトヲ↡、永シト↣諸悪鬼神、災障・厄難ヲモテコト↢悩乱↡。」具↢「護持品」中タマフガ↡。此亦是現生護念増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ b ロ (七)潅頂経文

【20】^また ¬*かんじょうぎょう¼ によるに、 だいかん (意)きてのたまはく、 「もしひと*さんかいじゅすれば、 ぶつ*天帝てんていしょくしたまはく、 ªなんぢ、 天神てんじんろくじゅういちにんつかはしてにち年月ねんがつ受戒じゅかいひと*随逐ずいちくしゅして、 もろもろのあくじんをしてよこさまにあひ悩害のうがいすることをしむることなかれº」 と。 これまたこれげんしょうねんぞうじょうえんなり。

又依ルニ↢¬潅頂経¼↡、第三巻、「若人受↢持レバ三帰・五戒↡者、仏勅タマハク↢天帝↡、汝ツカハシ↢天神六十一人↡日夜年月随↢逐守↣護受戒之人↡、勿レト↠令コト↠獲↢諸悪鬼神ヲシテ悩害コトヲ↡。」此亦是現生護念増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ b ロ (八)浄土三昧経文

【21】^また ¬*じょう三昧さんまいきょう¼ にきてのたまふがごとし。 「ぶつびょうしゃ (*頻婆娑羅) 大王だいおうげたまはく、 ªもしなん女人にょにんありて、 月々つきづき*ろく斎日さいにちおよび*はち王日おうにちにおいて、 天曹てんそう地府じふ一切いっさい*業道ごうどうかひて、 しばしばとがあらわして斎戒さいかいじゅすれば、 ぶつ*ろく欲天よくてんのうちょくしたまはく、 «おのおのじゅう善神ぜんじんつかはして、 つねにきたりてかいひと随逐ずいちくしゅせしむ。 またもろもろのあくじんよこさまきたりて悩害のうがいすることあらしめず。 またおうびょうもうさいしょうなく、 つねに安穏あんのんしむ»º」 と。 これまたこれげんしょうねんぞうじょうえんなり。

又如↢¬浄度三昧経¼説フガ↡。「仏告タマハク↢瓶沙大王↡、若↢男子・女人↡、於↢月月六斎日及八王日↡、向↢天曹・地府、一切業道↡、数数アラハシ↠過受↢持レバ斎戒↡者、仏勅タマハク↢六欲天王↡、各ツカハシ↢二十五善神↡、常随↢逐守↣護シム持戒之人↡。亦不↠令↠有↢諸悪鬼神悩害コト↡。亦無↢横病・死亡・災障↡、常シムト↢安穏↡。」此亦是現生護念増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ b ロ (九)承上重述文

【22】^またもろもろのぎょうじゃにまうさく、 ただこんじょうにち相続そうぞくしてもつぱら弥陀みだぶつねんじ、 もつぱら ¬弥陀みだきょう¼ をじゅし、 じょうしょうじゅしょうごん*しょうよう*礼讃らいさんしてしょうずることをがんぜんとほっするものにして、 *日別にちべつきょうじゅすることじゅうへんじゅうさんじっぺんじょうのもの、 あるいはじゅすることじゅうじゅうひゃっぺんじょうのものは、 がんじてじゅう万遍まんべんたせ。

又白↢諸行者↡、但欲↧今生日夜相続↢弥陀仏↡、専↢¬弥陀経¼↡、称↢揚礼↣讃浄土聖衆荘厳↡願ムト↞生コトヲニシテ、日別コト↠経十五遍、二十・三十遍已上者、或コト四十・五十・百遍已上、願タセ↢十万遍↡。

^また弥陀みだじょう*しょうほうしょうごんしょうよう礼讃らいさんし、 また三昧さんまいどうじょうるをのぞきて、 日別にちべつ弥陀みだぶつねんずること一万いちまんして、 *ひつみょう相続そうぞくするものは、 すなはち弥陀みだねんこうむりてざいしょうのぞくことを。 またぶつしょうじゅとつねにきたりてねんしたまふことをこうむる。 すでにねんこうむりぬれば、 すなはち延年えんねん転寿てんじゅ長命じょうみょう安楽あんらくなることを因縁いんねん一々いちいちつぶさには ¬*譬喩ひゆきょう¼・¬*ゆい三昧さんまいきょう¼・¬じょう三昧さんまいきょう¼ とうきたまふがごとし。 これまたこれげんしょうねんぞうじょうえんなり。

又称↢揚礼↣讃弥陀浄土依正二報荘厳↡、又除↠入ルヲ↢三昧道場↡、日別コト↢弥陀仏↡一万シテ、畢命相続、即↢弥陀加念↡得↠除コトヲ↢罪障↡。又蒙↧仏与↢聖衆↡常護念タマフコトヲ↥。既ヌレバ↢護念↡、即得↢延年転寿、長命安楽ナルコトヲ↡。因縁一一具ニハ↢¬譬喩経¼・¬惟無三昧経¼・¬浄度三昧経¼等タマフガ↡。此亦是現生護念増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ 【見仏縁】
        標章

【23】^また見仏けんぶつ三昧ざんまいぞうじょうえんといふは、

又言↢見仏三昧増上縁↡者、

二 Ⅱ ⅲ c 正釈
          (一)総釈見仏義
            (Ⅰ)先出経証

^すなはち ¬かんぎょう¼ (意)きてのたまふがごとし。 「*摩竭まがだい国王こくおうにん*だいづく。 つねにないにありて、 つねにぶつ (釈尊)たてまつらんとがんじて、 はるかに*しゃ崛山くっせんかひて、 きゅうしてきょうらいす。 ぶつはるかにねんりて、 すなはちせんよりもっしておうしゅつげんしたまふ。 にんすでにこうべげてすなはちそんたてまつるに、 金色こんじきにしてほうれんしたまひ、 *目連もくれん*なん左右さう*りゅうし、 *しゃくぼんくうのぞみてさんじてようす。 にんぶつたてまつりて、 げてげ、 ごうきゅうしてぶつかひてあわれみをもとめてさんす。 ªただねがはくは如来にょらい (釈尊)、 われをおしへて*清浄しょうじょう業処ごっしょかんぜしめたまへº」 と。

↢¬観経¼説フガ↡。「摩竭提国王夫人↢韋提希↡。毎↢宮内↡、願↢常マツラムト↟仏、遥↢耆闍崛山↡、悲泣敬礼。仏遥↠念、即↢耆山↡没王宮出現タマフ。夫人已↠頭マツルニ↢世尊↡、身紫金色ニシテタマヒ↢宝蓮華↡、目連・阿難立↢侍左右↡、釈・梵臨↠空↠華供養。夫人見マツリテ↠仏↠身↠地、号泣↠仏↠哀ミヲ懴悔。唯願クハ如来、教↠我シメタマヘト↢於清浄業処↡。」

二 Ⅱ ⅲ c ロ (一)(Ⅱ)正釈申

・就文総示

^またこの経証きょうしょうのごときは、 ただにんのみしんいたりて見仏けんぶつするにあらず、 またらい*ぼんのためにおしえおこせり。 ただしんたてまつらんとがんずるものありて、 もつぱらにんによりてしんいたしてぶつおくすれば、 さだめてたてまつることうたがいなし。 これすなはちこれ弥陀みだぶつ三念さんねん願力がんりきほかにするがゆゑに見仏けんぶつせしめたまふことを

又如キハ↢此経証↡、非↢直夫人ノミ心至見仏ルニ↡、亦与↢未来凡夫↡起セリ↠教但使 タダ ↢心↠見マツラムト者↡、一↢夫人↡至シテ↠心レバ↠仏、定マツルコト↠疑。此即是弥陀仏三念願力外ルガ得↠令タマフコトヲ↢見仏↡。

・別出三力

^三力さんりきといふは、 すなはち ¬般舟はんじゅ三昧ざんまいきょう¼ (意)きてのたまふがごとし。 「いちにはだい誓願せいがんりきをもつてねんしたまふがゆゑに見仏けんぶつすることをには三昧さんまいじょうりきをもつてねんしたまふがゆゑに見仏けんぶつすることをさんにはほんどくりきをもつてねんしたまふがゆゑに見仏けんぶつすることを」 と。

↢三力↡者、即↢¬般舟三昧経¼説フガ↡。一者以↢大誓願力↡加タマフガ↠念得↢見仏コトヲ↡。二者以↢三昧定力↡加タマフガ↠念得↢見仏コトヲ↡。三者以↢本功徳力↡加タマフガ↠念↢見仏コトヲ↡。

二 Ⅱ ⅲ c ロ (一)(Ⅲ)例下文

^以下いげ見仏けんぶつえんのなかも、 この例同れいどうす。 ゆゑに見仏けんぶつ三昧ざんまいぞうじょうえんづく。

已下見仏縁、例↢同↡。故↢見仏三昧増上縁↡。

二 Ⅱ ⅲ c ロ (二)別引経証
            (Ⅰ)問答略示

【24】^ひていはく、 にん福力ふくりきごうしょうにして、 ぶつねんこうむるがゆゑに見仏けんぶつす。 *末法まっぽうしゅじょう*ざいけんじんじゅうなり、 なにによりてかにん同例どうれいすることをん。 またこの甚深じんじん広大こうだいなり。 一々いちいちにつぶさにぶつきょうきてもつて明証みょうしょうとなせ。

、夫人福力強勝ニシテ、蒙ルガ↢仏加念↡故見仏。末法衆生罪深重ナリ、何テカ↧与↢夫人↡同例コトヲ↥。又此義者甚深広大ナリ。一一↢仏経↡以↢明証↡。

^こたへていはく、 ぶつはこれ*三達さんだつしょうにん*六通ろくつうしょうなり。 *かんじておしえそなへ、 浅深せんじんえらびたまはず。 ただまことにすれば、 なんぞたてまつらざることをうたがはん。

、仏是三達聖人、六通無障ナリ。観↠機↠教、不↠択タマハ↢浅深↡。但使 タダ レバ↠誠、何コトヲ↠見マツラ

二 Ⅱ ⅲ c ロ (二)(Ⅱ)広引諸文
              (ⅰ)観於西方文

^すなはち ¬かんぎょう¼ (意)しもきてのたまふがごとし。 「ぶつだいさんじたまはく、 ªこころよくこのへり。 なんじゅしてひろしゅのためにぶつ宣説せんぜつすべし。 如来にょらい (釈尊) いまだいおよびらい一切いっさいしゅじょうおしへて西方さいほう*極楽ごくらくかいかんぜしむ。 仏願ぶつがんりきをもつてのゆゑにかのこくること、 明鏡みょうきょうりてみづから面像めんぞうるがごとくならんº」 と。 またこのきょうをもつてしょうす。 またこれ弥陀みだぶつ三力さんりきほかにするがゆゑに見仏けんぶつすることを。 ゆゑに見仏けんぶつじょう三昧ざんまいぞうじょうえんづく。

↢¬観経¼下フガ↡。「仏讃タマハク↢韋提↡、快↢此↡。阿難、受持↢多衆↡宣↢説ベシ仏語↡。如来今者 イマ ↢韋提希及未来世一切衆生↡観シム↢於西方極楽世界↡。以↢仏願力↡故コト↢彼国土↡、如クナラムト↧執↢明鏡↡自ルガ↦面像↥。」又以↢此↡証。亦是弥陀仏三力外ルガ得↢見仏コトヲ↡。故↢見仏浄土三昧増上縁↡。

二 Ⅱ ⅲ c ロ (二)(Ⅱ)(ⅱ)見彼国土文

【25】^またしもの ¬きょう¼ (観経・意) にのたまふがごとし。 「ぶつだいげたまはく、 ªなんぢはこれぼんにして心想しんそうまたれつなり、 とおることあたはず。 諸仏しょぶつ如来にょらい*ぜん方便ほうべんましまして、 なんぢらをしてしむることをいたすº と。 にんぶつにまうしてまうさく、 ªわれいま仏力ぶつりきによるがゆゑにかのこくたてまつる。 仏滅ぶつめつのもろもろのしゅじょうとうのごときは、 じょくあくぜんにして*五苦ごくめらる。 いかんが極楽ごくらくかいることをんº と。 ぶつすなはちげてのたまはく、 ªだい、 なんぢおよびしゅじょう専心せんしんねんけて、 西方さいほう*瑠璃るり地下じげ一切いっさい*宝幢ほうどうじょう衆宝しゅぼう室内しつないしょうごんとうおもふべしº」 と。 専心せんしんこころとどむれば、 またかみにんどうじてることをべし。

又如↢下¬経¼云フガ↡。「仏告タマハク↢韋提↡、汝是凡夫ニシテ心想又劣ナリ、不↠能↢遠コト↡。致スト↠使コトヲ↧諸仏如来シテ善方便↡、令↢汝等↡見↥。夫人白↠仏、我今因↢仏力↡故マツル↢彼国土↡。若キハ↢仏滅後衆生等↡、濁悪不善ニシテ五苦↠逼。云何ムト↠見コトヲ↢極楽世界↡。仏即、韋提、汝及衆生専心ケテ↠念、想ベシト↢於西方瑠璃地下一切宝幢、地上衆宝、室内荘厳等↡。専心レバ↠意、亦同↢上夫人↡得ベシ↠見コトヲ

^すなはちのたまはく (観経・意)、 「一々いちいちにこれをかんじてきはめて*了々りょうりょうならしめよ。 閉目へいもく開目かいもくにみなることをしむ。 かくのごとくおもふものをづけてけんとなす。 これを*覚想かくそうちゅうけんといふ。 ゆゑにけんといふ。 もしじょうしん三昧ざんまいおよびしょう三昧ざんまいれば、 心眼しんげんすなはちひらけてかのじょう一切いっさいしょうごんること、 くともじんすることなし」 と。

、一一↠之↢了了ナラ↡。閉目開目皆令↠得↠見コトヲ。如↠此↢粗見↡。此↢覚想中↡。故↢粗見↡。若レバ↢定心三昧及口称三昧↡者、心眼即コト↢彼浄土一切荘厳↡、説トモシト↢窮尽コト↡也。」

^またこのきょうをもつてしょうす。 一切いっさいぼんただしんかたむくれば、 さだめてけんあり、 るべし。 たとひ見聞けんもんのものありとも、 *きょうするをもちゐず。 なにをもつてのゆゑに。 すなはち弥陀みだぶつ三昧さんまいりきほかにするによるがゆゑにることを。 ゆゑに見仏けんぶつじょう三昧ざんまいぞうじょうえんづく。

又以↢此↡証。一切凡夫但使 タダ レバ↠心、定↢見義↡、応↠知。設トモ↢見聞者↡、不↠須↢驚怪ルヲ↡也。何。乃ルガ弥陀仏三昧力外ルニ↡故得↠見コトヲ。故↢見仏浄土三昧増上縁↡。

二 Ⅱ ⅲ c ロ (二)(Ⅱ)(ⅲ)得見無量寿文

【26】^またしも華座けざかん (観経・意) のなかにきてのたまふがごとし。 「ぶつなんだいげたまはく、 ªぶつまさになんぢがためにのうのぞほうくべし。 なんぢまさにひろ大衆だいしゅのために分別ふんべつせつすべしº と。 このきたまふときりょう寿じゅぶつ観音かんのんせいこえおうじて来現らいげんしてくうちゅう住立じゅうりゅうしたまふ。 だいたてまつりてすなはちらいす。 らいしをはりてしゃぶつにまうしてまうさく、 ªわれいま仏力ぶつりきによるがゆゑにりょう寿じゅぶつおよびさつたてまつることをたり。 仏滅ぶつめつのもろもろのしゅじょうとうのごときは、 いかんが弥陀みだぶつおよびさつ観見かんけんしたてまつるべきº と。

又如↢下華座観フガ↡。「仏告タマハク↢阿難・韋提↡、仏当↧為↠汝↦除苦悩↡法↥。汝当シト↧広↢大衆↡分別解説↥。説タマフ↢是↡時、無量寿仏、観音・勢至応↠声来現住↢立タマフ空中↡。韋提見マツリテ。礼↢釈迦仏↡言、我今因ルガ↢仏力↡故タリ↠見マツルコトヲ↢無量寿仏及二菩薩↡。若キハ↢仏滅後衆生等↡、云何観↢見マツルベキト阿弥陀仏及二菩薩↡。

ぶつすなはちげてのたまはく、 ªなんぢおよびしゅじょうかのぶつたてまつらんとほっせば、 まさに想念そうねんおこすべし。 七宝しっぽううえれんおもいをなせ。 そうじょうじをはりなば、 つぎにまさにぶつ (阿弥陀仏)おもふべし。 ぶつおもとき、 このしんすなはちさんじゅうそうになるとおもへ。 頂上ちょうじょうよりしも*跏趺坐かふざいたるこのかた、 *一々いちいち身分しんぶんまたみなこれをおもへ。 心想しんそうしたがひて、 とき仏身ぶっしんすなはちげんずº」 と。 これはこれ弥陀みだ*三力さんりきほかにしてすなはち見仏けんぶつすることを。 また見仏けんぶつ三昧ざんまいぞうじょうえんづく。

仏即、汝及衆生欲↠観マツラムト↢彼↡者、当↠起↢想念↡。七宝↢蓮華↡。華想成ナバ、次↠想↠仏。想↠仏時、是心即↠作ルト↢三十二相↡。従↢頂上↡下至↢跏趺坐↡已来、一一身分亦皆想↠之。随↢心想↡、時仏身即ズト。」此是弥陀三力外得↢見仏コトヲ↡。亦名↢見仏三昧増上縁↡。

二 Ⅱ ⅲ c ロ (二)(Ⅱ)(ⅳ)先当想像文

【27】^またしもの ¬きょう¼ (観経・意) にのたまふがごとし。 「かのぶつおもふものは、 づまさにぞうおもふべし。 いち金像こんぞうるに、 かのじょうしたまへり。 すでに想見そうけんしをはりて、 心眼しんげんすなはちひらき、 *了々りょうりょうぶんみょうにかのくに一切いっさいしょうごんるにおよぶ」 と。 これまたこれ弥陀みだ*三力さんりきほかにするがゆゑに見仏けんぶつす。 ゆゑに見仏けんぶつ三昧ざんまいぞうじょうえんづく。

又如↢下¬経¼云フガ↡。「想↢彼↡者、先↠想↠像。見ルニ↢一金像↡、坐タマヘリ↢彼華上↡。既想見、心眼即、了了分明ブト↠見ルニ↢彼一切荘厳↡。」此亦是弥陀三力外ルガ見仏。故↢見仏三昧増上縁↡。

二 Ⅱ ⅲ c ロ (二)(Ⅱ)(ⅴ)次想二菩薩等文

 ^またしもの ¬きょう¼ (観経・意) にのたまふがごとし。 「つぎさつ (観音・勢至) およびもろもろのこうみょうおもへ。 *了々りょうりょうとしてる。 このときぎょうじゃすなはち三昧さんまいじょうちゅうにおいて、 まさにすいこうみょうしょうごんとう説法せっぽうこえくべし。 出定しゅつじょう入定にゅうじょうに、 ぎょうじゃつねにみょうほうく」 と。 これまたこれ弥陀みだぶつ三力さんりきほかにするがゆゑに見仏けんぶつす。 ゆゑに見仏けんぶつ三昧ざんまいぞうじょうえんづく。

又如↢下¬経¼云フガ↡。「次↢二菩薩及光明↡。了了トシテ而見。見↢此↡時、行者即↢三昧定中↡、当↠聞↢水流・光明・荘厳等説法之声↡。出定・入定、行者常クト↢妙法↡。」此亦是弥陀仏三力外ルガ見仏。故↢見仏三昧増上縁↡。

二 Ⅱ ⅲ c ロ (二)(Ⅱ)(ⅵ)真身観文

【28】^またしも真身しんしんかん (観経・意) のなかにきてのたまふがごとし。 「ぶつなんげたまはく、 ª像観ぞうかんじょうじをはりて、 つぎにさらにりょう寿じゅぶつしんしん金色こんじきけん毫相ごうそう*円光えんこうぶつおよび相好そうごうとうひかりかんずべし。 ただまさに*憶想おくそうして、 心眼しんげんをもつてたてまつらしむべし。 をはりて、 すなはち十方じっぽう一切いっさい諸仏しょぶつたてまつる。 ゆゑに念仏ねんぶつ三昧ざんまいづくº」 と。 このもんをもつてしょうす。 またこれ弥陀みだぶつ三力さんりきほかにするがゆゑに見仏けんぶつす。 ゆゑに見仏けんぶつ三昧ざんまいぞうじょうえんづく。

又如↢下真身観フガ↡。「仏告タマハク↢阿難↡、像観成、次ベシ↢無量寿仏真金色、眉間毫相、円光化仏及相好等↡。但当↣憶想、令↢心眼ヲモテマツラ↡。見已、即マツル↢十方一切諸仏↡。故クト↢念仏三昧↡。」以↢此↡証。亦是弥陀仏三力外ルガ見仏。故↢見仏三昧増上縁↡。

二 Ⅱ ⅲ c ロ (二)(Ⅱ)(ⅶ)但観白毫文

 ^またしもの ¬きょう¼ (観経・意) にのたまふがごとし。 「ぶつのたまはく、 ªこのゆゑにしゃ一心いっしんにあきらかにりょう寿じゅぶつかんぜば、 いち相好そうごうよりれ。 ただけんびゃくごうかんじてきはめて明了みょうりょうならしむれば、 はちまんせん相好そうごうねんにこれをる。 をはりて、 すなはち十方じっぽう一切いっさい諸仏しょぶつたてまつる。 諸仏しょぶつみまえにおいてだい*じゅせらるº」 と。 またこのきょうをもつてしょうす。 またこれ弥陀みだぶつ三力さんりきほかにするがゆゑに、 ぼんをして専心せんしんに想はしむることをれば、 さだめて見仏けんぶつすることを。 また見仏けんぶつ三昧ざんまいぞうじょうえんづく。

又如↢下¬経¼云フガ↡。「仏言、是智者一心ゼバ↢無量寿仏↡、従↢一相好↡入。但観ジテ↢眉間白毫↡極レバ↢明了ナラ↡者、八万四千相好自然↠之。見已、即マツル↢十方一切諸仏↡。於↢諸仏↡次第授記ラルト。」又以↢此↡証。亦是弥陀仏三力外ルガ、得レバ↠令コトヲ↢凡夫ヲシテ専心↡者、定得↢見仏コトヲ↡。亦名↢見仏三昧増上縁↡。

二 Ⅱ ⅲ c ロ (二)(Ⅱ)(ⅷ)定散見仏文

【29】^また*観音かんのんせいぞうとうかん、 およびしも*ぼんひとのごとし。 「いっしょうぎょうしすなはち七日しちにち一日いちにちじっしょういっしょうとういたるまで、 いのちおわらんとほっするときぶつたてまつらんとがんずるもの、 もしはげんしょうにすなはちぜんしきひ、 ぎょうにんみづからよくしん弥陀みだぶつしょうねんすれば、 ぶつ、 すなはちしょうじゅだい来現らいげんしたまふ。 ぎょうにんぶつたてまつり、 またしょうじゅだいとうん」 (観経・意) と。 またこのきょうをもつてしょうす。 またこれ弥陀みだぶつ三力さんりきほかにするがゆゑに見仏けんぶつすることを。 ゆゑに見仏けんぶつ三昧ざんまいぞうじょうえんづく。

又如↢観音・勢至・普・雑等観、及九品↡。「一生起行マデ↢七日・一日、十声・一声等↡、命欲↠終ムト時願↠見マツラムト↠仏者、若現生↢善知識↡、行人自心口称↢念レバ弥陀仏↡、仏即与↢聖衆・華台↡来現タマフ。行人見マツリ↠仏、亦ムト↢聖衆・華台等↡。」又以↢此↡証。亦是弥陀仏三力外ルガ得↢見仏コトヲ↡。故↢見仏三昧増上縁↡。

二 Ⅱ ⅲ c ロ (二)(Ⅱ)(ⅸ)観経流通文

【30】^またしもの ¬きょう¼ (観経・意) にのたまふがごとし。 「ぶつなんげたまはく、 ªこのきょうかん極楽ごくらくこくりょう寿じゅぶつぎゅうかんおんだいせいさつきょうづく。 なんぢまさにじゅして忘失もうしつせしむることなかるべし。 この三昧さんまいぎょうずるものは、 現身げんしん*りょう寿じゅぶつおよびさつたてまつることをº」 と。 またこのきょうをもつてしょうす。 またこれ弥陀みだぶつ*三力さんりきほかにして、 ぼんねんずるものをして*さん心力しんりきじょうずるがゆゑに見仏けんぶつすることをしむることをいたす。 *じょうしん信心しんじん願心がんしん内因ないいんとなし、 また弥陀みだ*三種さんしゅ願力がんりきりてもつてえんとなす。 ない因縁いんねんごうするがゆゑにすなはち見仏けんぶつすることを。 ゆゑに見仏けんぶつ三昧ざんまいぞうじょうえんづく。

又如↢下¬経¼云フガ↡。「仏告タマハク↢阿難↡、此↢観極楽国土無量寿仏及観世音大勢至菩薩経↡。汝当↢受持カル↟令コト↢忘失↡。行↢此三昧↡者、現身↠見マツルコトヲ↢無量寿仏及二菩薩↡。」又以↢此↡証。亦是弥陀仏三力外、致↠使コトヲ↧凡夫ヲシテルガ↢自三心力↡故得↦見仏コトヲ↥。至誠心・信心・願心↢内因↡、又藉↢弥陀三種願力↡以↢外縁↡。外内因縁和合ルガ得↢見仏コトヲ↡。故↢見仏三昧増上縁↡。

二 Ⅱ ⅲ c ロ (二)(Ⅱ)(ⅹ)般舟経文

・行品文

【31】^また ¬般舟はんじゅ三昧ざんまいきょう¼ (意) にのたまふがごとし。 「ぶつばつさつげたまはく、 ª三昧さんまいあり、 *十方じっぽう諸仏しょぶつ悉在しつざいぜんりゅうづく。 もしくこの三昧さんまいんとほっするものは、 つねにまさにまもりてじゅうしてそう毛髪もうはつのごときばかりもあることをざるべし。 もし比丘びく比丘びく優婆うばそく優婆うばこの三昧さんまいぎょうがくせんとほっするものは、 七日しちにちしち睡眠すいめんじょして、 もろもろの乱想らんそうて、 ひと一処いっしょとどまりて、 西方さいほう弥陀みだぶつしんしん金色こんじきにしてさんじゅうそうあり、 こうみょうてっしょうして*たんじょう無比むひなるをねんずべしº と。 一心いっしん観想かんそうして心念しんねんしょうし、 念々ねんねんえざるものは、 ぶつのたまはく、 ª七日しちにち以後いごにこれをるº と。

又如↢¬般舟三昧経¼云フガ↡。「仏告タマハク↢跋陀和菩薩↡、有↢三昧↡、名↢十方諸仏悉在前立↡。若↣疾ムト↢是三昧↡者、常↢守習持↟得↠有コトヲ↧疑想如↢毛髪バカリ↥。若比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷欲↣行↢学ムト三昧↡者、七日七夜除↢去睡眠↡、捨↢諸乱想↡、独一処、念ベシト↢西方阿弥陀仏身、真金色ニシテ三十二相アリ、光明徹照端正無比ナルヲ↡。一心観想心念口称、念念↠絶、仏言、七日已後ルト↠之

・四事品文

^たとへばひとありてよる星宿しょうしゅくるがごとし。 いっしょうすなはちこれ一仏いちぶつなり。 もししゅありてこのかんをなさば、 一切いっさいほしるがごとく、 すなはち一切いっさいぶつたてまつらん」 と。

↣有↠人夜観ルガ↢星宿↡。一星即是一仏ナリ。若↢四衆↡サバ↢是↡者、見ルガゴトク↢一切↡、即マツラムト↢一切↡。」

・結証

^またこのきょうをもつてしょうす。 またこれ弥陀みだぶつ三力さんりきほかにするがゆゑに見仏けんぶつす。 三昧さんまい」 といふは、 すなはちこれ念仏ねんぶつぎょうにんしんしょうねんしてさらに雑想ざっそうなく、 念々ねんねんしんとど声々しょうしょう相続そうぞくすれば、 心眼しんげんすなはちひらけて、 かのぶつ*りょうねんとしてげんじたまふをたてまつることを。 すなはちづけてじょうとなし、 また三昧さんまいづく。 まさしく見仏けんぶつするとき、 またしょうじゅおよびもろもろのしょうごんる。 ゆゑに見仏けんぶつじょう三昧ざんまいぞうじょうえんづく。

又以↢此↡証。亦是弥陀仏三力外ルガ見仏。言↢三昧↡者、即是念仏行人心口称念↢雑想↡、念念住↠心声声相続レバ、心眼即、得↠見マツルコトヲ↢彼仏了然トシテ而現タマフヲ↡。即↠定、亦名↢三昧↡。正見仏時、亦見↢聖衆及荘厳↡。故↢見仏浄土三昧増上縁↡。

二 Ⅱ ⅲ c ロ (二)(Ⅱ)(ⅺ)月灯三昧経文

【32】^また ¬*月灯がっとう三昧ざんまいきょう¼ にのたまふがごとし。 「ぶつ相好そうごうおよびとくぎょうねんじて、 よく*諸根しょこんをして乱動らんどうせざらしめ、 しん迷惑めいわくなくほうがっしてくことをれば、 ること大海だいかいのごとし。 しゃこの三昧さんまいじゅうして、 ねんせっしてぎょうずれば、 *経行きょうぎょうところにおいてよく千億せんおくのもろもろの如来にょらいたてまつり、 またりょう恒沙ごうじゃぶつひたてまつる」 と。 またこのきょうをもつてしょうす。 またこれ見仏けんぶつ三昧ざんまいぞうじょうえんなり。

又如↢¬月灯三昧経¼云フガ↡。「念↢仏相好及徳行↡、能使↣諸根ヲシテ↢乱動↡、心↢迷惑↡与↠法合レバ↠聞コトヲ、得コト↠知↢大海↡。智者住↢於是三昧↡、摂↠念レバ、於↢経行↡能マツリ↢千億如来↡、亦遇マツルト↢無量恒沙↡。」又以↢此↡証。亦是見仏三昧増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ c ロ (二)(Ⅱ)(ⅻ)文殊般若経文

【33】^また ¬*文殊もんじゅにゃきょう¼ (意) にのたまふがごとし。 「文殊もんじゅぶつにまうしてまうさく、 ªいかんが*いちぎょう三昧ざんまいづくるº と。 ぶつのたまはく、 ªもしなん女人にょにん*空閑くうげんところにありて、 もろもろのらんて、 ぶつ*方所ほうしょしたがひてただしょうこうして、 *そうみょうらずもつぱらぶつみょうしょうして、 ねんそくすることなければ、 すなはちねんのうちにおいてよくげんらいさん諸仏しょぶつたてまつるº」 と。 またこのきょうをもつてしょうす。 すなはちこれ諸仏しょぶつ*同体どうたいだい念力ねんりき*加備かびしてしめたまふ。 これまたこれぼん見仏けんぶつ三昧ざんまいぞうじょうえんなり。

又如↢¬文殊波若経¼云フガ↡。「文殊白↠仏、云何クル↢一行三昧↡。仏言、若男子・女人在↢空↡、捨↢諸乱意↡、随↢仏方所↡端↠身正向、不↠取↢相貌↡専↢仏名↡、念無レバ↢休息コト↡、即↢念↡能マツルト↢過・現・未来三世諸仏↡。」又以↢此↡証。即是諸仏同体大悲、念力加備タマフ↠見。此亦是凡夫見仏三昧増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ 【摂生縁】
        標章

【34】^またせっしょうぞうじょうえんといふは、

又言↢摂生増上縁↡者、

二 Ⅱ ⅲ d 釈引
          (一)大経本願文

^すなはち *¬りょう寿じゅきょう¼ (上・意)じゅうはちがんのなかにきたまふがごとし。 「ぶつのたまはく、 ªもしわれじょうぶつせんに、 十方じっぽうしゅじょう、 わがくにしょうぜんとがんじて、 わが*みょうしょうすること、 しもじっしょういたるまで、 わが願力がんりきじょうじて、 もししょうぜずは、 しょうがくらじº」 (第十八願) と。 これすなはちこれおうじょうがんずるぎょうにんいのちおわらんとほっするとき願力がんりきせっしておうじょうしむ。 ゆゑにせっしょうぞうじょうえんづく。

↢¬無量寿経¼四十八願タマフガ↡。「仏言、若我成仏ムニ、十方衆生、願↠生ムト↢我↡、称コト↢我名字↡、下至マデ↢十声↡、乗↢我願力↡、若↠生者、不↠取↢正覚↡。」此即是願↢往生↡行人、命欲↠終ムト時、願力摂シム↢往生↡。故↢摂生増上縁↡。

二 Ⅱ ⅲ d ロ (二)皆乗大願等文

 ^またこの ¬きょう¼ (大経)じょうかん (意) にのたまはく、 「もししゅじょうありて西方さいほうりょう寿じゅ仏国ぶっこくしょうずることをるものは、 みな弥陀みだぶつ大願だいがんとう*業力ごうりきじょうじて*ぞうじょうえんとなす」 と。 すなはちしょうとなす。 またこれせっしょうぞうじょうえんなり。

又此¬経¼上巻、「若↢衆生↡得↠生コトヲ↢西方無量寿仏国↡者、皆乗↢弥陀仏大願等業力↡為スト↢増上縁↡。」即↠証也。亦是摂生増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ d ロ (三)三輩往生文

 ^またこの ¬きょう¼ (大経)かん (意)はじめにのたまはく、 「ぶつきたまはく、 ª一切いっさいしゅじょう*こんじょうどうにして*じょうちゅうあり。 そのこんじょうしたがひて、 ぶつ (釈尊)みなすすめてもつぱらりょう寿じゅぶつみなねんぜしめたまふ。 そのひといのちおわらんとほっするときぶつ (阿弥陀仏)しょうじゅとみづからきたりてこうしょうして、 ことごとくおうじょうしむº」 と。 これまたこれせっしょうぞうじょうえんなり。

又此¬経¼下巻、「仏説タマハク、一切衆生根性不同ニシテ↢上・中・下↡。随↢其根性↡、仏皆勧シメタマフ↢無量寿仏↡。其人命欲↠終ムト時、仏与↢聖衆↡自迎接、尽シムト↢往生↡。」此亦是摂生増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ d ロ (四)観経往生文

【35】^また ¬かんぎょう¼ のだいじゅういっかんおよびしもぼんのごとし。 みなこれぶつせつなり。 *じょうさんぎょうしゅするひと命終みょうじゅうとき一々いちいちにことごとくこれ弥陀みだそん、 みづからしょうじゅだいとともに授手じゅしゅこうしょうして、 おうじょうせしめたまふ。 これまたこれせっしょうぞうじょうえんなり。

又如↢¬観経¼第十一観及九品↡。皆是仏自説ナリ。修↢定散二行↡人、命終時、一一是弥陀世尊、自↢聖衆・華台↡授手迎接、往生シメタマフ。此亦是摂生増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ d ロ (五)弥陀経往生文

【36】^また ¬*四紙しし弥陀みだきょう¼ (意) のなかにきたまふがごとし。 「ぶつのたまはく、 ªもしなん女人にょにんありて、 あるいは一日いちにち七日しちにち一心いっしんにもつぱら弥陀みだぶつみなねんずれば、 そのひといのちおわらんとほっするとき弥陀みだぶつ、 もろもろのしょうじゅとみづからきたこうしょうして、 すなはち西方さいほう極楽ごくらくかいおうじょうすることをしめたまふº と。 しゃぶつのたまはく、 ªわれこのるがゆゑにこのごんくº」 と。 すなはちしょうとなす。 これまたこれせっしょうぞうじょうえんなり。

又如↢¬四紙弥陀経¼中タマフガ↡。「仏言、若↢男子・女人↡、或一日・七日、一心レバ↢弥陀仏↡、其人命欲↠終ムト時、阿弥陀仏与↢諸聖衆↡自迎接、即シメタマフ↣往↢生コトヲ西方極楽世界↡。釈迦仏言、我見ルガ↢是↡故クト↢此↡。」即↠証也。此亦是摂生増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ d ロ (六)大経第十九願文

【37】^また*じゅうはちがん (大経・上意) のなかにきてのたまふがごとし。 「たとひわれぶつたらんに、 十方じっぽうしゅじょうだいしんおこし、 もろもろのどくしゅし、 しんいたして発願ほつがんしてわがくにしょうぜんとほっせん。 命終みょうじゅうときのぞみて、 われ大衆だいしゅとそのまえげんぜずは、 しょうがくらじ」 (第十九願) と。 これまたこれせっしょうぞうじょうえんなり。

又如↢四十八願フガ↡。「設我得タラムニ↠仏、十方衆生、発↢菩提心↡、修↢諸功徳↡、至シテ発願↠生ムト↢我↡。臨↢命終↡、我不↧与↢大衆↡現↦其↥者不↠取↢正覚↡。」此亦是摂生増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ d ロ (七)第二十願文

 ^またしもがん (大経・上意) にのたまふがごとし。 「たとひわれぶつたらんに、 十方じっぽうしゅじょう、 わがみょうごうきて、 おもいをわがくにけ、 しんいたしてこうしてわがくにしょうぜんとがんぜん。 *すいせずは、 しょうがくらじ」 (第二十願) と。 これまたこれせっしょうぞうじょうえんなり。

又如↢下フガ↡。「設我得タラムニ↠仏、十方衆生、聞↢我名号↡、計↢念↡、至シテ↠心廻向↠生ムト↢我↡。不↢果遂↡者、不↠取↢正覚↡。」此亦是摂生増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ d ロ (八)第三十五願文
            (Ⅰ)正引

 ^またしもがん (大経・上意) にのたまふがごとし。 「たとひわれぶつたらんに、 十方じっぽうかいに、 それ女人にょにんありて、 わがみょうきて、 かんしんぎょうし、 だいしんおこして、 女身にょしん*えんせん。 命終みょうじゅうのちに、 また女身にょしんとならば、 しょうがくらじ」 (第三十五願) と。

又如↢下フガ↡。「設我得タラムニ↠仏、十方世界、其↢女人↡、聞↢我名字↡、歓喜信楽、発↢菩提心↡、厭↢悪女身↡。命終之後、復為↢女身↡者不↠取↢正覚↡。」

二 Ⅱ ⅲ d ロ (八)(Ⅱ)釈義

^にいはく、 すなはち弥陀みだ本願ほんがんりきによるがゆゑに、 女人にょにんぶつみょうごうしょうすれば、 まさしく命終みょうじゅうときすなはち*女身にょしんてんじてなんとなることを弥陀みだせっし、 さつたすけてほううえせしむ。 ぶつしたがひておうじょうし、 ぶつ*だいりてしょうしょうす。 また一切いっさい女人にょにんもし弥陀みだ*みょう願力がんりきによらずは、 千劫せんごう万劫まんごうごうしゃとうこうにも、 つひに女身にょしんてんずることをべからず、 べし。 いまあるいは*道俗どうぞくありて、 女人にょにんじょうしょうずることをずといはば、 これはこれ妄説もうせつなり、 しんずべからず。 またこのきょうをもつてしょうす。 またこれせっしょうぞうじょうえんなり。

、乃↢弥陀本願力↡故、女人称レバ↢仏名号↡、正命終時即↢女身↡得↠成コトヲ↢男子↡。弥陀接↠手、菩薩扶↠身シム↢宝華↡。随↠仏往生、入↢仏大会↡証↢悟無生↡。又一切女人若↠因↢弥陀名願力↡者、千劫・万劫・恒河沙等ニモ、終不↠可得↠転コトヲ↢女身↡、応↠知。今或↢道俗↡、云↢女人不↟得↠生コトヲ↢浄土↡者、此是妄説ナリ、不↠可↠信也。又以↢此↡証。亦是摂生増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ 【証生縁】
        標章

【38】^また証生しょうしょうぞうじょうえんといふは、

又言↢証生増上縁↡者、

二 Ⅱ ⅲ e 正釈
          (一)総料簡二縁
            (Ⅰ)明正為凡夫
              (ⅰ)

^ひていはく、 いますでに弥陀みだじゅうはちがん一切いっさいしゅじょうせっしてじょうしょうずることをしむといはば、 いまだらず、 なんらのしゅじょうせっしてかしょうずることをしむる。 またこれ何人なんぴと*とくしょうしょうするや。

、今既↧弥陀四十八願、摂↢一切衆生↡得シムト↞生コトヲ↢浄土↡者、未↠知、摂テカ↢何等衆生↡得シムル↠生コトヲ。又是何人保↢証得生↡也。

二 Ⅱ ⅲ e ロ (一)(Ⅰ)(ⅱ)引経答

^こたへていはく、 すなはち ¬かんぎょう¼ (意)きてのたまふがごとし。 「ぶつだいげたまはく、 ªなんぢいまるやいなや。 弥陀みだぶつ*ここをりたまふこととおからず。 なんぢまさにおもいけてあきらかにかのくにかんずべし。 *じょうごうじょうずるものなり。 またらい一切いっさいぼんをして、 西方さいほう極楽ごくらくこくしょうずることをしめんº」 と。 いまこのきょうをもつてしょうす。 ただこれ仏滅ぶつめつぼんぶつ願力がんりきじょうじてさだめておうじょう。 すなはちこれ証生しょうしょうぞうじょうえんなり。

、即↢¬観経¼説フガ↡。「仏告タマハク↢韋提↡、汝今知。阿弥陀仏去タマフコト↠此不↠遠カラ。汝当↣計ケテ↠念↢彼↡。浄業成ナリ。亦令メムト↢未来世一切凡夫ヲシテ得↟生コトヲ↢西方極楽国土↡。」今以↢此↡証。但是仏滅後凡夫、乗↢仏願力↡定得↢往生↡。即是証生増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ e ロ (一)(Ⅱ)明善悪二性
              (ⅰ)

【39】^またひていはく、 しゃおしえきてしゅじょう*示悟じごしたまふ。 なんがゆゑぞ一種いっしゅ仏法ぶっぽうにすなはちしんしんありて、 ともにあひ*譏毀ききするはなんの所以ゆえんかある。

又問、釈迦説↠教示↢悟タマフ衆生↡。何一種仏法↢信不信↡、共譏毀者有↢何所以↡。

二 Ⅱ ⅲ e ロ (一)(Ⅱ)(ⅱ)
                (a)正答

^こたへていはく、 ぼん*しょうにそのしゅあり。 いちにはぜんしょうにんにはあくしょうにんなり。

、凡夫機性↢其二種↡。一者善性人、二者悪性人ナリ

二 Ⅱ ⅲ e ロ (一)(Ⅱ)(ⅱ)(b)釈二性

・善性

^そのぜんしょうにんとは、 いちにはきてすなはちあくててぜんぎょうずる善人ぜんにんにはじゃててしょうぎょうずる善人ぜんにんさんにはててじつぎょうずる善人ぜんにんにはててぎょうずる善人ぜんにんにはててしんぎょうずる善人ぜんにんなり。

善性人トハ、一ニハテテ↠悪↠善善人、二者捨テテ↠邪↠正善人、三者捨テテ↠虚↠実善人、四者捨テテ↠非↠是善人、五者捨テテ↠偽↠真善人ナリ

このしゅひともしよくぶつすれば、 すなはちよく*自利じり利他りたす。 いえにありてはきょうぎょうじ、 ほかにありてはまたにんし、 *もうにありてはしんぎょうじ、 *ちょうにありてはくんづけ、 きみつかへてはよくちゅうせつつくす。 ゆゑにしょう善人ぜんにんづくるなり。

五種人若レバ↠仏、即自利利他。在テハ↠家↠孝、在テハ↠外亦利↢他人↡、在テハ↠望↠信、在テハ↠朝↢君子↡、ツカヘテハ↠君↢忠節↡。故クル↢自性善人↡也。

・悪性

^あくしょうにんといふは、 いちにはすなはちしんほうじてぎょうずる悪人あくにんにはしょうほうじてじゃぎょうずる悪人あくにんさんにはほうじてぎょうずる悪人あくにんにはじつほうじてぎょうずる悪人あくにんにはぜんほうじてあくぎょうずる悪人あくにんなり。

↢悪性人↡者、一ニハ↠真↠偽悪人、二者謗↠正↠邪悪人、三者謗↠是↠非悪人、四者謗↠実↠虚悪人、五者謗↠善↠悪悪人ナリ

またこのしゅひともしがんじてぶつせんとほっするも、 自利じりすることあたはず、 またにんせず。 またいえにありてはきょうもうにありてはしんなく、 ちょうにありてはしょうづけ、 きみつかへてはすなはちつねに*てんにょういだく。 これをちゅうといふ。 またこのひと賢徳げんとく善人ぜんにんうえにおいて、 ただよくやぶじょうじ、 ただあくのみをる。 ゆゑにしょう悪人あくにんづくるなり。 またかみ諸仏しょぶつ*げんじょうより、 人天にんでん六道ろくどう一切いっさいりょうぜんいたるまで、 これらの悪人あくにんをばそしりてじょくするところなり、 もろもろの有智うちのもの、 るべし。

又此五種人若ルモ↢願ムト↟仏、不↠能↢自コト↡、亦不↠利↢他人↡。又在テハ↠家不孝、在テハ↠望↠信、在テハ↠朝↢小児↡、ツカヘテハ↠君↢諂佞↡。謂↢之不忠↡。又此人等、於↢他賢徳善人↡、唯能↠是↠非、但見↢他ノミヲ↡。故クル↢自性悪人↡也。又上マデ↢諸仏・賢聖ヨリ、人天・六道一切良善↡、此等悪人ヲバ所↢譏恥辱↡也、諸有智者、応↠知

二 Ⅱ ⅲ e ロ (一)(Ⅱ)(ⅱ)(c)結示

^いま一々いちいちにつぶさに善悪ぜんあくしょうひとく。 どう*顕然けんねんなり。 かみといこたへをはりぬ。

今一一↢善悪二性↡。道理顕然ナリ。答↢上↡竟

二 Ⅱ ⅲ e ロ (二)別就当縁明
            (Ⅰ)十三総告文

【40】^またしもの ¬きょう¼ (観経・意) にのたまはく、 「ぶつだいげたまはく、 ªなんぢおよびしゅじょう専心せんしんおもい一処いっしょけて、 西方さいほう地下じげ*金幢こんどうじょう衆宝しゅぼうしょうごんおもふべしº」 と。 しも*じゅうさんがんいたるこのかたは、 そうじてかみ*だいしょうこたへ、 もつて明証みょうしょうとなす。 ˆしゃくそんはˇ 善悪ぜんあくぼんをしてしんぎょうして、 ことごとくおうじょうしめんとほっす。 これまたこれ証生しょうしょうぞうじょうえんなり。

又下¬経¼云、「仏告タマハク↢韋提↡、汝及衆生、専心ケテ↢念一処↡、想ベシ↢於西方地下金幢、地上衆宝荘厳↡。」下至↢十三観↡已来タハ、総↢上韋提二請↡、以↢明証↡。欲↠使メムト↣善悪凡夫ヲシテ廻心起行、尽得↢往生↡。此亦是証生増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ e ロ (二)(Ⅱ)宝楼観文

 ^またしもの ¬きょう¼ (観経・意) にのたまふがごとし。 「衆宝しゅぼうこくひゃくおく宝楼ほうろうあり。 その楼閣ろうかくのなかにりょう天人てんにんありて、 てん*がくをなす。 この衆音しゅおんのなかに、 みな*ぶっ法僧ぽうそうねんずることをく。 このおもいじょうじをはれば、 いのちおわらんとほっするとき、 さだめてかのくにしょうず」 と。 またこのきょうをもつてしょうす。 またこれ証生しょうしょうぞうじょうえんなり。

又如↢下¬経¼云フガ↡、「衆宝国土↢五百億宝楼↡。其楼閣↢無量天人↡、作↢天伎楽↡。此衆音、皆説↠念コトヲ↢仏法僧↡。此想成、命欲↠終ムト時、定ズト↢彼↡。」又以↢此↡証。亦是証生増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ e ロ (二)(Ⅲ)華座観文

 ^またしもの ¬きょう¼ (観経・意) にのたまふがごとし。 「ぶつなんげたまはく、 ªかくのごときみょうはこれもと*法蔵ほうぞう比丘びく*願力がんりきしょじょうなり。 もしかのぶつねんぜんとほっせば、 まさにづこの*華座けざおもいをなすべし。 一々いちいちにこれをかんじてみなぶんみょうならしめよ。 このおもいじょうずるものは、 ひつじょうしてまさに極楽ごくらくかいしょうずべしº」 と。 またこのきょうをもつてしょうす。 またこれ証生しょうしょうぞうじょうえんなり。

又如↢下¬経¼云フガ↡。「仏告タマハク↢阿難↡、如↠此妙華是本法蔵比丘願力所成ナリ。若セバ↠念ムト↢彼↡者、当↣先↢此華座↡。一一↠之皆令↢分明ナラ↡。此想成ズル、必定シト↠生↢極楽世界↡。」又以↢此↡証。亦是証生増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ e ロ (二)(Ⅳ)大経下巻文

【41】^また ¬りょう寿じゅきょう¼ (下・意) にのたまふがごとし。 「ぶつなんげたまはく、 ªそれしゅじょうありてかのくにしょうずるものは、 みなことごとく*正定しょうじょうじゅじゅうす。 十方じっぽう諸仏しょぶつみなともにかのぶつ讃歎さんだんしたまふ。 もししゅじょうありて、 そのみょうごうきて、 信心しんじんかんし、 すなはち一念いちねんいたるまでせん。 かのくにしょうぜんとがんずれば、 すなはちおうじょう*退転たいてんじゅうすº」 と。 またこのきょうをもつてしょうす。 またこれ証生しょうしょうぞうじょうえんなり。

又如↢¬無量寿経¼云フガ↡。「仏告タマハク↢阿難↡、其↢衆生↡生↢彼↡者、皆悉↢於正定之聚↡。十方諸仏皆共讃↢歎タマフ↡。若↢衆生↡、聞↢其名号↡、信心歓喜、乃マデセム一念。願レバ↠生ムト↢彼↡、即↢往生↡住スト↢不退転↡。」又以↢此↡証。亦是証生増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ e ロ (二)(Ⅴ)観経九品文

【42】^また ¬かんぎょう¼ のぼんにのたまふがごとし。 一々いちいちほんのなかにぐるところのしゅじょうは、 みなこれもしはぶつざい、 もしは仏滅ぶつめつ*じょくぼんなり。 ぜんしきの、 すすめてしんしょうぜしむるにひて、 かい念仏ねんぶつし、 *じゅきょう*礼讃らいさんしてけつじょうしておうじょうす。 ぶつ願力がんりきをもつてことごとくおうじょう。 これまたこれ証生しょうしょうぞうじょうえんなり。

又如↢¬観経¼九品フガ↡。一一↠告衆生者、皆是若在世、若仏滅後五濁凡夫ナリ。遇↢善知識、勧ルニ↟生↠信、持戒念仏誦経礼讃、決定往生。以↢仏願力↡尽得↢往生↡。此亦是証生増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ e ロ (二)(Ⅵ)弥陀経文
              (ⅰ)正引

【43】^また ¬弥陀みだきょう¼ (意) にのたまふがごとし。 「六方ろっぽうにおのおのごうしゃとう諸仏しょぶつましまして、 みな*したべてあまねく*三千さんぜんかいおおひて、 じょうじつごんたまはく、 ªもしはぶつ (釈尊)ざい、 もしは仏滅ぶつめつ一切いっさい造罪ぞうざいぼん、 ただしんめぐらして弥陀みだぶつねんじて、 じょうしょうぜんとがんずれば、 かみひゃくねんつくし、 しも七日しちにち一日いちにちじっしょうさんしょういっしょうとういたるまで、 いのちおわらんとほっするときぶつしょうじゅとみづからきたこうしょうして、 すなはちおうじょうしむº」 と。

又如↢¬弥陀経¼云フガ↡。「六方シテ↢恒河沙等諸仏↡、皆舒↠舌↢三千世界↡、説タマハク↢誠実↡、若在世、若仏滅後一切造罪凡夫、但廻↠心↢阿弥陀仏↡、願レバ↠生ムト↢浄土↡、上尽↢百年↡、下至マデ↢七日・一日、十声・三声・一声等↡、命欲↠終ムト時、仏与↢聖衆↡自迎接、即シムト↢往生↡。」

かみ六方ろっぽうとうぶつ舒舌じょぜつのごときは、 さだめてぼんのためにしょうをなしたまふ。 つみめっしてしょうずることをと。 もしこのしょうによりてしょうずることをずは、 六方ろっぽう諸仏しょぶつ舒舌じょぜつひとたびくちよりでて以後いご、 つひにくちかえらずして、 ねん*らんせん。 これまたこれ証生しょうしょうぞうじょうえんなり。

キハ↢上六方等舒舌↡、定↢凡夫↡作タマフ↠証。罪滅↠生コトヲ。若↧依↢此↡得↞生コトヲ者、六方諸仏舒舌、一タビ↠口ヨリ已後、終シテ↣還↢入↡、自然壊爛。此亦是証生増上縁ナリ

二 Ⅱ ⅲ e ロ (二)(Ⅵ)(ⅱ)述意

【44】^またうやまひて一切いっさいおうじょうにんとうにまうす。 もしこのかば、 すなはちこえおうじてかなしみてなみだあめふらし、 *連劫れんごう累劫るいこうにしほねくだきて仏恩ぶっとんらい報謝ほうしゃして、 *本心ほんしんかなふべし。 あにあへてさらに毛髪もうはつはばかしんあらんや。

又敬↢一切往生人等↡。若↢此↡、即↠声ミテラシ↠涙、連劫累劫ニシ↠身↠骨報↢謝仏恩由来↡、カナフベシ↢本心↡。豈ムヤ↢毛髪之心↡。

二 Ⅱ ⅲ e ロ (三)結凡聖通入

^またもろもろのぎょうにんとうにまうす。 一切いっさい罪悪ぞうあくぼんすらなほ罪滅ざいめつこうむり、 せっしてしょうずることをしむとしょうす、 いかにいはんやしょうにんしょうぜんとがんじてくことをざらんや。 ^じょうらいそうじてさきといに、 「なんらのしゅじょうせっしてかじょうしょうずることをしむる」 といふことにこたふ。

↢諸行人等↡。一切罪悪凡夫スラ尚蒙↢罪滅↡証↢摂シムト↟生コトヲ、何聖人願↠生ムト而不ラム↠得↠去クコトヲ也。上来総↧前、摂テカ↢何等衆生↡得シムルトイフコトニ↞生コトヲ↢浄土↡。

総結義

^しゅぞうじょうえんおわりぬ。

五種増上縁義竟

【結勧修行分】
  総明信謗損益
   

【45】^ひていはく、 しゃしゅつげんしてじょくぼんせんがために、 すなはち慈悲じひをもつて、 *じゅうあくいん*さんほうすることをかいしたまひ、 またびょうどう智慧ちえをもつて、 人天にんでんして弥陀みだ仏国ぶっこくしょうずることをにゅうせしめたまふ。 しょきょう*とんぎょうもん歴然れきねんなり。 いますなはちひとありて公然こうねんとしてしんぜず、 ともにあひ*誹毀ひきするものは、 いまだらず、 このひとげんしょうおよび死後しごになんの罪報ざいほうをかる。 つぶさにぶっきょうきて、 それがためにしょうをなして*がいしょうじ、 ぶつだいじょうしんじ、 してじょうしょうぜしめて、 すなはちやくをなせ。

、釈迦出現、為↠度ムガ↢五濁凡夫↡、即↢慈悲↡、開↣示タマヒ十悪之因、報↢果コトヲ三塗之苦↡、又以↢平等智慧↡、悟↣入シメタマフ人天廻コトヲ↢弥陀仏国↡。諸経頓教文義歴然ナリ今乃↠人公然トシテ不↠信、共誹毀、未↠知、此人現生及死後↢何罪報ヲカ↡。具↢仏経↡、与↠其↧生↢改悔↡、信↢仏大乗↡、廻↦浄土↥、即↢利益↡也。

三 Ⅰ
      略答

^こたへていはく、 ぶつきょうによりてこたふれば、 またこの悪人あくにんかみあくしょうぶんのなかにすでにきをはるがごとし。

、依↢仏経↡答レバ者、又此悪人↢上五悪性分ルガ↡。

三 Ⅰ ⅱ 引経

^いまただちにぶつきょうきてもつて明証みょうしょうとなさん。 すなはち ¬じゅうおうじょうきょう¼ (意) にのたまふがごとし。

今直↢仏経↡以サム↢明証↡。即↢¬十往生経¼云フガ↡。

・勧持勧説

^ぶつ山海さんかいさつげたまはく、 ªなんぢいま一切いっさいしゅじょうせんがために、 まさにこのきょうじゅすべしº と。 ぶつ、 また山海さんかいげたまはく、 ªこのきょうづけて*かん弥陀みだぶつ色身しきしんしょうねんだつ三昧ざんまいきょうとなす。 また*しょ有流うるしょう八難はちなんえんしゅじょうきょうづく。 かくのごとくじゅすべし。

「仏告タマハク↢山海慧菩薩↡、汝今為↠度ムガ↢一切衆生↡、応↣受↢持↡。仏又告タマハク↢山海慧↡、是↢観阿弥陀仏色身正念解脱三昧経↡。亦名↢度諸有流生死八難有縁衆生経↡。如↠是受持ベシ

・利益広大

^しゅじょうのいまだ念仏ねんぶつ三昧ざんまいえんあらざるものには、 このきょうよくためにだい三昧さんまいもんかいすることをなす。 このきょうよくしゅじょうのためにごくもんづ。 このきょうよくしゅじょうのためにひとがいするあくのぞ*殄滅でんめつして、 *こうことごとくみな安穏あんのんなりº と。 ぶつ山海さんかいげたまはく、 ªわが所説しょせつのごときは、 そのかくのごとしº と。

衆生↠有↢念仏三昧縁↡者ニハ、是経能↠開コトヲ↢大三昧門↡。是経能↢衆生↡閉↢地獄↡。是経能↢衆生↡除↢害↠人悪鬼↡殄滅、四向皆安穏ナリ。仏告タマハク↢山海慧↡、如キハ↢我所説↡、其義如↠是

・毀謗罪重

^山海さんかいぶつにまうしてまうさく、 ªらいしゅじょうおおほうすることあらん。 かくのごときひとのちにおいていかんº と。 ぶつのたまはく、 ªのちにおいてえんだいに、 あるいは比丘びく比丘尼びくに、 もしはなん、 もしはにょありて、 このきょう読誦どくじゅすることあるをて、 あるいはあひしんし、 しんほういだかん。 このほうしょうぼうによるがゆゑに、 このひと現身げんしんにもろもろのあく重病じゅうびょうて、 *身根しんこんせず。 あるいはろうびょうもうびょう失陰しつおんびょう鬼魅きみじゃきょうふうりょうねつ水腫すいしゅ失心しっしんん。 かくのごときのもろもろのあく重病じゅうびょう世々せせにあらん。 かくのごとくけて、 坐臥ざがやすからず。 だいしょう便べんまたみなつうぜず。 しょうもとめ、 もとむるにず。

山海慧白↠仏、未来衆生多↢誹謗コト↡。如↠是之人於↠後云何。仏言、於↠後閻浮提、或↢比丘・比丘尼、若男若女↡、見↠有ルヲ↣読↢誦コト↡、或瞋恚、心↢誹謗↡。縁ルガ↢是謗正法↡故、是人現身↢諸悪重病↡、身根不↠具。或↢聾病・盲病・失陰病・鬼魅・邪狂・風冷・熱痔・水腫・失心↡。如↠是悪重病、世世↠身↠是↠苦、坐臥不↠安カラ。大小便利亦皆不↠通。求↠生ルニ↠死不↠得。

このきょうほうずるがゆゑに、 くることかくのごとし。 あるときしてのちごくして八万はちまんこうのうちにだいのうけ、 ひゃく千万せんまんにもいまだかつて水食すいじきかざらん。 このきょうほうずるがゆゑに、 つみることかくのごとし。 あるときづることをて、 うまれてにんちゅうにあるも、 ちょようとなりて、 ひとのためにころされてだいのうけん。 このきょうほうずるがためのゆゑなり。 のち人身にんじんるも、 つねにせんしょうじてひゃく千万せんまんにもざいず、 ひゃく千万せんまんにも*三宝さんぼうみょうざらん。 このきょうほうずるがためのゆゑに、 くることかくのごとし。

ルガ↢是↡故、受コト↠苦↠是。或時↢於地獄↡八万劫↢大苦悩↡、百千万世ニモラム↣曽↢水食之名↡。謗ルガ↢是↡故、得コト↠罪↠是。或時↠出コトヲ、生ルモ↢人中↡、作↢牛・馬・猪・羊↡、為↠人↠殺↢大苦悩↡。為↠謗ルガ↢是↡故ナリ。後ルモ↢人身↡、常↢下賎↡百千万世ニモ不↠得↢自在↡、百千万世ニモラム↠見↢三宝名字↡。為↠謗ルガ↢是↡故、受コト↠苦↠是

・簡弁弘説

^このゆゑに無智むちひとのなかにしてこのきょうくことなかれ。 しょうかんしょうねんなるかくのごときひとには、 しかしてのちにためにけ。 *彼此ひしこのきょううやまはざれば、 ごくす。 彼此ひし敬重きようじゅうすれば、 しょうだつ弥陀みだ仏国ぶっこくおうじょうすº」 と。

無智ニシテ↠説コト↢是↡。正観・正念ナル↠是之人ニハ、然シテ。彼此不レバ↠敬↢是↡、堕↢於地獄↡。彼此敬重レバ、得↢正解脱↡往↢生スト阿弥陀仏国↡。」

三 Ⅰ ⅱ 結証

^いままたこのきょうをもつてしょうす。 ゆゑにりぬ、 *きょうのもの、 ぶっ損益そんやくむなしからず、 るべし。 つぶさにさきといこたへをはりぬ。

今又以↢此↡証。故、毀敬之者、仏記損益不↠虚カラ、応↠知。具↢前↡竟

別勧依経修行
    明念仏功能超絶
     

【46】^またふ。 もし仏滅ぶつめつ一切いっさい善悪ぜんあくぼんだいしんおこして弥陀みだ仏国ぶっこくしょうぜんとがんずるものは、 にちしんけてこのいっしょうおわるまで、 *しょうかんらいさんし、 こうをもつて弥陀みだぶつおよび観音かんのんしょうじゅじょうしょうごんようし、 念々ねんねん観想かんそうして、 三昧さんまいあるいはじょうじ、 いまだじょうぜざるものも、 げんしょうになんのどくをかる。 つぶさにぶつきょうきてもつて明証みょうしょうとなせ。 修学しゅがくぎょうにんをして*かんあいぎょうし、 信受しんじゅぎょうせしめんとほっす。

又問。若仏滅後一切善悪凡夫、発↢菩提心↡願↠生ムト↢弥陀仏国↡者、日夜ケテ↠心マデ↢此一生↡、称・観・礼・讃、香華ヲモテ供↢養阿弥陀仏及観音聖衆、浄土荘厳↡、念念観想、三昧或、未↠成、現生↢何功徳ヲカ↡。具↢仏経↡以↢明証↡。欲↠令メムト↢修学行人ヲシテ歓喜愛楽、信受奉行↡。

三 Ⅱ ⅰ
        先嘆所問

^こたへていはく、 こころよくこのへり。 すなはちこれ六道ろくどうしょういんぎょう閉絶へいぜつして、 ながじょうらくじょう*要門ようもんひらく。 ただ弥陀みだがんかなふのみにあらず、 またすなはち諸仏しょぶつあまねくみなおなじくよろこびたまふ。

、快↢斯↡。即是閉↢絶六道生死之因行↡、永↢常楽浄土之要門↡也。非↢直弥陀カナフノミニ↟願、亦乃諸仏普皆同タマフ

三 Ⅱ ⅰ b 正引経証

^いまきょうによりてつぶさにこたふれば、 すなはち ¬般舟はんじゅ三昧ざんまいきょう¼ (意)きたまふがごとし。

今依↠経レバ者、即↢¬般舟三昧経¼説タマフガ↡。

・法説

^ぶつばつさつげたまはく、 ªこの念仏ねんぶつ三昧ざんまいのなかにおいて、 四事しじようあり。 飲食おんじきぶく臥具がぐ湯薬とうやくなり。 それをたすけてかんせしめよ。 過去かこ諸仏しょぶつもこのねん弥陀みだぶつ三昧ざんまいたもちて、 四事しじをもつてたすけてかんせしめてみなじょうぶつたまへり。 現在げんざい十方じっぽう諸仏しょぶつもまたこの念仏ねんぶつ三昧ざんまいたもちて、 四事しじをもつてたすけてかんせしめてみなぶつたまへり。 らい諸仏しょぶつもまたこの念仏ねんぶつ三昧ざんまいたもちて、 四事しじをもつてたすけてかんせしめてみなぶつたまふº と。

「仏告タマハク↢跋陀和菩薩↡、於↢是念仏三昧↡、有↢四事供養↡。飲食・衣服・臥具・湯薬ナリ。助↠其歓喜シメヨ。過去諸仏↢是念阿弥陀仏三昧↡、四事ヲモテ歓喜シメテ皆得タマヘリ↢成仏↡。現在十方諸仏亦持↢是念仏三昧↡、四事ヲモテ歓喜シメテ皆得タマヘリ↢作仏↡。未来諸仏亦持↢是念仏三昧↡、四事ヲモテ歓喜シメテ皆得タマフト↢作仏↡。

・譬説

^ぶつばつげたまはく、 ªこのねん弥陀みだぶつ三昧ざんまい四事しじじょかんは、 われこの三昧さんまいのなかにおいて、 そのしょうきて念仏ねんぶつどく*きょうせん。 たとへば人寿にんじゅひゃくさいならん、 またうまれてよりすなはちよくぎょうそうすることろういたるまで疾風しっぷうぎたるがごとし。 ひとありてよくその*どうはかるやいなやº と。 ばつまうさく、 ªよくはかるものなしº と。 ぶつのたまはく、 ªわれさらになんぢおよびもろもろのさつとうかたる。 もしぜんなん女人にょにん、 このひとぎょうしょ、 なかに*著満ちょまんせる珍宝ちんぽうりてもつて布施ふせするに、 るところのどくは、 ひとありてこのねん弥陀みだぶつ三昧ざんまいきて、 四事しじをもつてようしてたすけてかんせしむるどくにはしかず。 かみ布施ふせするものにぎたることせん万億まんおくばいなり。 また*きょうにあらずº と。

仏告タマハク↢跋陀和↡、是念阿弥陀仏三昧四事助歓喜、我於↢是三昧↡、説↢其少喩↡比↢校念仏功徳↡。譬↣人寿百歳ナラム、亦生テヨリ行走コトマデ↠老ルガ↢於疾風↡。有↠人能ルヤ↢其道里以不 イナ 。跋陀和言、無シト↢能者↡。仏言、我↢汝及菩薩等↡。若善男子・女人、取↧是行処、著↢満↡珍宝以用布施ルニ、所↠得功徳、不↠如↧有↠人聞↢是念阿弥陀仏三昧↡、四事ヲモテ供養歓喜シムル功徳ニハ↥。過タルコト布施↡千万億倍ナリ。亦非↢比校↡。

・因縁説

^ぶつのたまはく、 ª乃往ないおうおん*可計かけそうこうぶつましましき、 ごうして私訶しかだいといひ、 くにばつづく。 転輪てんりんおうあり、 づけてきんといふ。 仏所ぶっしょおうしたてまつる。 ぶつおうこころりて、 すなはちためにこの念仏ねんぶつ三昧ざんまい四事しじじょかんきたまふ。 おうきてかんして、 すなはち種々しゅじゅ珍宝ちんぽうちてもつてぶつうえさんず。 おうみづからがんじてまうさく、 «このどくちて、 十方じっぽう人天にんでんをしてみな安穏あんのんしめん»º と。

仏言、乃往久遠、不可計阿僧祇劫シキ↠仏、号↢私訶提↡、国↢跋陀和↡。有↢転輪王↡、名↢斯琴↡。往↢至マツル仏所↡。仏知↢王↡、即タマフ↢是念仏三昧四事助歓喜↡。王聞歓喜、即↢種種珍宝↡以↢仏↡。王自、持↢是功徳↡、令メムト↣十方人天ヲシテ皆得↢安穏↡。

ぶつのたまはく、 ªそのおうおわりてのち、 またみづからそのいえうまれてたいとなる。 ぼんだつづく。 とき比丘びくあり、 づけて珍宝ちんぽうといふ。 つねに*四部しぶ弟子でしのためにこの念仏ねんぶつ三昧ざんまいく。 ときおうこれをきて四事しじをもつてたすけてかんせしむ、 すなはち宝物ほうもつをもつて比丘びくうえさんず。 またぶくちてもつてこれをようす。 おう千人せんにん比丘びくところにおいてしゅっして、 この念仏ねんぶつ三昧ざんまいがくすることをもとめて、 つねに千人せんにんとともにその*じょうす。 はっ千歳せんざいにちおこたることなし。 ただいちこの念仏ねんぶつ三昧ざんまいくことをて、 すなはちこうみょうり、 かへりてのちさらに六万ろくまん八千はっせん諸仏しょぶつたてまつる。 一々いちいち仏所ぶっしょにおいてみなこの念仏ねんぶつ三昧ざんまいきてぶっじょうずることをたりº と。

仏言、其王終後、還↢其↡作↢太子↡也。名↢梵摩達↡。時↢比丘↡、名↢珍宝↡。常↢四部弟子↡説↢是念仏三昧↡。時王聞↠之四事ヲモテ歓喜シム、即↢宝物↡散↢比丘↡。又持↢衣服↡以供↢養↡。王与↢千人↡於↢比丘↡出家、求↠学コトヲ↢是念仏三昧↡、常与↢千人↡共承↢事↡。経↢八千歳↡日夜↠懈コト。唯得↣一度聞コトヲ↢是念仏三昧↡、即↢高明智↡、却後更マツル↢六万八千諸仏↡。於↢一一仏所↡皆聞↢是念仏三昧↡得タリ↠成コトヲ↢仏果↡。

・重勧求学

^ぶつのたまはく、 ªもしひとひゃくせんせんなるも、 この念仏ねんぶつ三昧ざんまいかんとほっせばかならずきてこれをもとむべし。 いかにいはんやちかくしてがくもとめざらんものをやº」 と。

仏言、若人百里・千里・四千里ナルモ、欲↠聞ムト↢是念仏三昧↡必ベシ↠之。何クシテ而不ラム↠求↠学ヲヤト。」

三 Ⅱ ⅰ b 結釈

^またもろもろのおうじょうにんとうにまうす。 じょうらい所引しょいんぶっきょうをもつて明証みょうしょうとなすものなり。 一々いちいちつぶさには 「*四事しじようどくぼん」 のなかにきたまふがごとし。

又白↢諸往生人等↡。上来所引仏教↢明証↡者ナリ。一一具ニハ↢「四事供養功徳品」中タマフガ↡。

三 Ⅱ 明懴悔滅罪方法
     

【47】^ひていはく、 ぶっきょうじゅんして*しょうごんぎょうして、 にちろく*礼念らいねん*ぎょうどう観想かんそう*転誦てんじゅし、 斎戒さいかいして一心いっしんしょう*厭患えんげんし、 さんおそれて、 この*いちぎょうへてじょう弥陀みだ仏国ぶっこくしょうぜんとちかふもの、 またおそらくは*残殃ざんおうきずして、 げんじゅうあく相応そうおうせん。 このさわりありとかくせば、 いかんが除滅じょめつせん。 つぶさにぶつきょうきてその方法ほうほうしめせ。

、准↢依仏教↡精勤苦行、日夜六時礼念・行道・観想・転誦、斎戒一心厭↢患生死↡、畏↢三塗↡、畢↢此一形↡誓↠生ムト↢浄土弥陀仏国↡者、又恐殃不シテ↠尽、現与↢十悪↡相応。覚↠有リト↢斯障↡者、云何除滅。具↢仏経↡示↢其方法↡。

三 Ⅱ ⅱ
        明至誠懴悔相

^こたへていはく、 ぶつきょうによりてこたふれば、 すなはち ¬*観仏かんぶつ三昧ざんまいかいきょう¼ (意)きたまふがごとし。 「^ぶつおうおよびもろもろの大衆だいしゅのためにきたまふ。 ª過去かこぶつましましき、 づけて空王くうおうといふ。 *像法ぞうぼうじゅうとき比丘びくあり、 かい*じゅうおかす。 とき空王くうおうぶつよるくうちゅうにおいてこえいだして比丘びくげてのたまはく、 «なんぢのおかすところを*不可救ふかくづく。 つみめっせんとほっせば、 わがとうちゅうりてわがぎょうぞうかんじて、 しんいたしてさんすべし、 このつみめっすべし» と。

、依↢仏経↡答レバ者、即↢¬観仏三昧海経¼説タマフガ↡。「仏為↢父王及大衆↡説タマフ。過去シキ↠仏、名↢空王↡。像法住世時有↢四比丘↡、破↠戒↠重。時空王仏於↢夜空中↡出↠声↢四比丘↡言、汝之所↠犯↢不可救↡。欲↠滅ムト↠罪者、可↧入↢我塔中↡観↢我形像↡、至シテ↠心懴悔↥、可シト↠滅↢此↡。

とき比丘びくまんともにてて、 一心いっしんきょうけてとうり、 仏像ぶつぞうまえにおいてみづからさんすること太山たいせんくずるるがごとく、 *婉転えんでんして号哭ごうこくして、 ぶつ (空王仏)かひてにち相続そうぞくしていたるをとなす。 しゃみょう以後いご空王くうおう仏国ぶっこくしょうずることをたりº」 と。 いまこのきょうをもつてしょうす。 ぎょうじゃとうさんせんとほっするとき、 またこのきょう法門ほうもんによれ。

四比丘万事倶テテ、一心ウケ↠教↠塔、於↢仏像↡自懴悔コト太山ルルガ↡、婉↢転於地↡号哭、向↠仏日夜相続ルヲ↠死↠期。捨命已後、得タリト↠生コトヲ↢空王仏国↡。」今以↢此↡証。行者等欲↢懴悔ムト↡時、亦依↢此法門↡。

三 Ⅱ ⅱ b 明由懴滅重罪

^ぶつのたまはく、 ªもしわがめつぶつのもろもろの弟子でし諸悪しょあくしゃ*しょうほうねがひて、 にちろくに、 よくいちにおいてわかちてしょうとなして、 しょうぶんのうち、 しゅのあひだにおいてもぶつびゃくごうねんずるものは、 もしはずとも、 かくのごときひとじゅう六億ろくおく由他ゆたごうしゃ*じんごうしょうつみじょきゃくせん。 もしまたひとありてこのびゃくごうきて、 しんきょうせずかん信受しんじゅせば、 このひとまたはちじゅうおくこうしょうつみのぞかん。

「仏言、若滅後弟子、捨↢離諸悪↡楽↢少語↡、日夜六時、能↢一時↡分チテ↢少時↡、少分之中、於テモ↢須臾↡念↢仏白毫↡者、若トモ↠見、如↠是人除↢却九十六億那由他恒河沙微塵劫生死之罪↡。若復有↠人聞↢是↡、心不↢驚疑↡歓喜信受、此人亦除↢八十億劫生死之罪↡。

もしはもろもろの比丘びく比丘びく、 もしはなん女人にょにん*根本こんぽんじゅうあくとうつみぎゃくざいおよび*ほうだいじょうおかさん。 かくのごとき諸人しょにんもしよくさんすることにちろく身心しんしんやすまず、 *たいとうずること太山たいせんくずるるがごとく、 ごうきゅうしてなみだあめふらし、 がっしょうしてぶつかひて、 ぶつけんびゃくごうそうひかりねんずること一日いちにちより七日しちにちいたらば、 さきしゅつみきょうなることをべし。 びゃくごうかんずるに、 くらくしてえずは、 とうちゅうりてけんびゃくごうかんずべし。 一日いちにちより三日さんにちいたるまでがっしょうていきゅうせよ。 またしばらくくも、 また三劫さんこうつみのぞくº と。

比丘・比丘尼、若男・女人、犯↢四根本・十悪等罪、五逆罪及謗大乗↡。如↠是諸人若懴悔コト日夜六時身心不↠息、五体投コト↠地太山ルルガ↡、号泣ラシ↠涙、合掌↠仏、念コト↢仏眉間白毫相↡一日ヨリ↢七日↡、前四種罪可↠得↢軽微ナルコトヲ↡。観ズルニ↢白毫↡、クシテマミ者、応↧入↢塔中↡観↦眉間白毫↥。一日ヨリマデ↢三日↡合掌啼泣。又暫クモ、亦除↢三劫之罪↡。

^ぶつおうげ、 およびなんちょくしたまはく、 ªわれいまなんぢがためにことごとく身相しんそうこうみょうげんず。 もしは善心ぜんしんあるもの、 もしはぶつ禁戒きんかいやぶるもの、 ぶつたてまつることおのおのどうなりº と。 ときひゃく*しゃくぶつ色身しきしんたてまつることなほ*にんのごとし。 比丘びく千人せんにんぶつたてまつることなほしゃくのごとし。 じゅうろく*居士こじじゅう女人にょにんぶつたてまつることじゅんこくなり。 もろもろの比丘びくぶつたてまつること銀色ごんじきのごとし。 ときにもろもろのしゅぶつにまうさく、 ªわれいまぶつみょうしきたてまつらずº と。 みづからはつき、 とうじて、 ていきゅうしてなみだあめふらし、 みづから婉転えんでんす。

仏告↢父王↡、及タマハク↢阿難↡、吾今為↠汝↢身相光明↡。若↢不善心↡者、若↢仏禁戒↡者、見マツルコト↠仏不同ナリト。時五百釈子、見マツルコト↢仏色身↡猶如↢灰人↡。比丘千人見マツルコト↠仏ナホ↢赤土↡。十六居士、二十四女人、見マツルコト↠仏純黒ナリ。諸比丘尼見マツルコト↠仏↢銀色↡。時四衆白↠仏、我今者 イマ ↠見マツラ↢仏妙色↡。自↢頭髪↡、挙↠身↠地、啼泣ラシ↠涙、自婉転

^ぶつのたまはく、 ªぜんなん如来にょらいしゅつげんはまさしくなんぢらがざい除滅じょめつせんがためなり。 なんぢいま*過去かこ七仏しちぶつしょうし、 ぶつのためにらいをなすべし。 なんぢが*せん邪見じゃけんつみかん。 なんぢまさにもろもろの大徳だいとく僧衆そうしゅかひてほつ*悔過けかし、 ぶつずいじゅんして、 仏法ぶっぽうしゅのなかにおいてたいとうずること太山たいせんくずるるがごとく、 ぶつかひてさんすべし。 すでにさんしをはらば、 心眼しんげんひらくることをて、 ぶつ色身しきしんたてまつりて、 しんおおきにかんせんº と。

仏言、善男子、如来出現ナリ↣除↢滅ムガ汝等罪咎↡。汝今可↧称↢過去七仏↡、為↠仏↞礼。説↢汝先世邪見之罪↡。汝当↧向↢諸大徳僧衆↡発露悔過、随↢順仏語↡、於↢仏法衆↡五体投コト↠地太山ルルガ↡、向↠仏懴悔↥。既懴悔、心眼得↠開コトヲ、見マツリテ↢仏色身↡、心大歓喜

^ぶつ、 もろもろの比丘びくげたまはく、 ªなんぢらせんりょうこうとき邪見じゃけんにしてうたがひ、 かいにしてむなしく*しんけたり。 この因縁いんねんをもつてのゆゑに、 *餓鬼がきごくしてはち万歳まんざいけ、 いまづることをといへども、 りょうにおいて諸仏しょぶつたてまつらず、 ただぶつみなくのみ。 いま仏身ぶっしんたてまつることしゃくしきのごとし、 まさしくたけしゃくなりº と。

仏告タマハク↢諸比丘↡、汝等先世無量劫時、邪見ニシテ↠師、無戒ニシテタリ↢信施↡。以↢此因縁↡故、堕↢餓鬼・地獄↡八万歳受↠苦、今雖↠得↠出コトヲ、於↢無量世↡不↠見マツラ↢諸仏↡、但聞クノミ↢仏↡。今見マツルコト↢仏身↡如↢赤土色↡、正長五尺ナリト

^ぶつきをはりたまふに、 せん比丘びくとうぶつかひてさんし、 たいとうずること太山たいせんくずるるがごとく、 ごうしてなみだあめふらすに、 なほかぜきてじゅううんもにさんずるがごとくにして、 *金顔こんげん顕発けんぽつす。 すでにぶつたてまつりをはりて、 比丘びくかんだいしんおこす。

仏説↠語タマフニ、千比丘等向↠仏懴悔、五体投コト↠地太山ルルガ↡、悲号ラスニ↠涙、猶如クニシテ風吹重雲四モニズルガ↡、顕↢発金顔↡。既マツリ↠仏、比丘歓喜↢菩提心↡。

^ぶつおうげたまはく、 ªこのせん比丘びく*慇懃おんごんほうもとめて、 しん*そくなし。 ぶつじゅあたへて、 おなじく南無なもこうしょう如来にょらいごうすº」 (意) と。 ぜんさんほうは ¬観仏かんぶつ三昧ざんまいかいきょう¼ のだい第三だいさんかんでたり。

仏告タマハク↢父王↡、此比丘慇懃↠法、心↢懈息↡。仏与↢授記↡、同スト↢南無光照如来↡。」已前懴悔タリ↢¬観仏三昧海経¼第二・第三巻↡。

三 Ⅱ ⅱ b 重引三経勧発
          (一)観仏経文

【48】^¬仏説ぶっせつ観仏かんぶつ三昧ざんまいかいきょう¼ 「みつぎょうぼんだいじゅうかんだいじゅう (意) にのたまはく、 「^ぶつなんげたまはく、 ªらいしゅじょう、 それこの念仏ねんぶつ三昧ざんまいんとするもの、 ぶつのもろもろの相好そうごうかんぜんとするもの、 *諸仏しょぶつ現前げんぜん三昧ざんまいんとするものあらば、 まさにこのひとおしふべし。 しん口意くいみつにして*じゃみょうおこすことなかれ。 *こうしょうずることなかれ。 もしじゃみょうおよびこうほうおこさば、 まさにるべし、 このひとはこれ*ぞうじょうまんなり。 仏法ぶっぽうめつし、 おおしゅじょうをして善心ぜんしんおこさしむ。 ごうそうみだして、 *あらわしゅうまどはす。 これあくともなり。

¬仏説観仏三昧海経¼「密行品」第十二巻第十ニノタマハク、「仏告タマハク↢阿難↡、未来衆生、其↧得ムトスル↢是念仏三昧↡者、観ムトスル↢仏相好↡者、得ムトスル↢諸仏現前三昧↡者↥、当↠教↢是↡。密ニシテ↢身口意↡莫↠起コト↢邪命↡。莫↠生コト↢貢高↡。若↢邪命及貢高↡、当↠知、此是増上慢ナリ。破↢滅仏法↡、多使↣衆生ヲシテ↢不善心↡。乱和合僧↡、顕↠異↠衆。是悪魔ナリ

かくのごとき悪人あくにんまた念仏ねんぶつすといへども、 かんあじはひをしっす。 このひとしょうじょこうをもつてのゆゑに、 つねにしょうにしてせんいえしょうず。 びん諸衰しょすいにしてりょう悪業あくごうをもつて厳飾ごんじきとなす。 かくのごとき種々しゅじゅしゅあくまさにみづからぼうして、 ながしょうぜざらしむべし。 もしかくのごときじゃみょうごうおこさば、 このじゃみょうごうはなほきょうぞうれんいけするがごとく、 このじゃみょうごうもまたかくのごとく善根ぜんごんはいせんº と。

↠是悪人雖↢復念仏スト↡、↢甘露↡。此生処↢貢高↡故、身恒卑小ニシテ↢下賎↡。貧窮諸衰ニシテ無量悪業↢厳飾↡。如↠此種種衆多悪事当↣自防護、令↢永↟生。若↢如↠是邪命↡者、此邪命猶如↣狂象ルガ↢蓮華↡、此邪命亦復如↠是壊↢敗善根↡。

^ぶつなんげたまはく、 ª念仏ねんぶつすることあるものは、 まさにみづからぼうして、 *放逸ほういつせしむることなかるべし。 念仏ねんぶつ三昧ざんまいひともしぼうせずしてこうしょうぜば、 じゃみょう悪風あくふうきょうまんきて善法ぜんぽうしょうめつせん。 善法ぜんぽうとはいはゆる一切いっさいりょうぜんじょう、 もろもろの念仏ねんぶつほうにして、 心想しんそうよりしょうず。 これをどくぞうづくº と。

仏告タマハク↢阿難↡、有↢念仏コト↡者、当↢自防護↟令コト↢放逸↡。念仏三昧人、若シテ↢防護↡生↢貢高↡者、邪命悪風吹↢憍慢↡焼↢滅善法↡。善法者、所謂一切無量禅定、諸念仏ニシテ、従↢心想↡生。是↢功徳蔵↡。

^ぶつなんげたまはく、 ªこのきょう*そうどうづく。 かくのごとくじゅすべし。 また観仏かんぶつびゃくごうそうづく。 かくのごとくじゅすべし。 また*ぎゃくじゅんかん如来にょらい身分しんぶんづけ、 また*一々いちいちもう分別ふんべつ如来にょらい身分しんぶんづけ、 また*かんさんじゅうそうはちじゅうずいぎょうこうしょ智慧ちえこうみょうづけ、 また観仏かんぶつ三昧ざんまいかいづけ、 また念仏ねんぶつ三昧ざんまいもんづけ、 また*諸仏しょぶつみょうしょうごん色身しきしんぎょうづく。 なんぢよくじゅして、 つつしみて忘失もうしつすることなかれº」 と。

仏告タマハク↢阿難↡、此↢繋想不動↡。如↠是受持ベシ亦名↢観仏白毫相↡。如↠是受持ベシ。亦名↢逆順観如来身分↡、亦名↢一一毛孔分別如来身分↡、亦名↢観三十二相八十随形好諸智慧光明↡、亦名↢観仏三昧海↡、亦名↢念仏三昧門↡、亦名↢諸仏妙華荘厳色身経↡。汝好受持、慎レト↢忘失コト↡。」

三 Ⅱ ⅱ b ハ (二)大集経文

【49】^また ¬*大集だいじっきょう¼ の 「さいりゅうぼん(意)きたまふがごとし。 「ときしゃ伽羅からりゅうおうぶつしょうじてれたてまつりて、 もうく。 ぶつりゅうしょうけたまふ。 ぶつしょうじゅじきしをはりたまへり。 ときだいりゅうおう、 また説法せっぽうふ。 ときりゅうおうたいあり、 づけてめんといふ。 みづから仏前ぶつぜん*四支ししきて、 しょうをもつてさんす。 ª過去かこになんの*罪業ざいごうつくりてかこのりゅうしんけたるº」 と。

又如↢¬大集経¼「済竜品」説タマフガ↡。「時娑伽羅竜王、請↠仏マツリテ↠宮↠供。仏受タマフ↢竜↡。仏与↢聖衆↡食タマヘリ。時大竜王、又請↢説法↡。時竜王太子アリ、名↢華面↡。自↢仏前↡四支↠地、悲声ヲモテ懴悔。過去テカ↢何罪業↡受タルト↢此竜身↡。」

^またこのきょうをもつてしょうす。 またこれさんじょう方法ほうほうなり、 るべし。 一切いっさいきょうないにみなこのもんあり。 ひろろくすべからず。 いま*さんきょう略抄りゃくしょうして、 もつて後学こうがくしめす。 しんならざるをのぞく。 なすものはみなれ。 ぶつごんしたまはず。

又以↢此↡証。亦是懴悔至誠方法ナリ、応↠知。一切経内皆有↢此文↡。不↠可↢広↡。今略↢三部↡、以↢後学↡。除↠不ルヲ↢至心ナラ↡。作皆知。仏不↢虚言タマハ↡。

三 Ⅱ ⅱ b ハ (三)木槵経文

【50】^また ¬*もくげんぎょう¼ (意)きたまふがごとし。 「^ときなんこくおうあり、 波瑠璃はるりづく。 使つかひをして仏所ぶっしょ来到らいとうせしむ。 *仏足ぶっそくちょうらいして、 ぶつにまうしてまうさく、 ªそん、 わがくにへんしょうにして*頻歳ひんざい寇賊こうぞくあり。 *こく踊貴ゆき疫疾えきしつぎょうして人民にんみんこんす。 われつねにあんすることをず。 如来にょらい*法蔵ほうぞうおおく、 ことごとく深広じんこうなり。 われ憂務うむありてしゅぎょうすることをず。 ただねがはくはそん、 ことに*みんれてわれに*要法ようぼうたまひ、 われをしてにちやすしゅぎょうすることをらいのなかにしゅおんせしめたまへº と。

又如↢¬木槵経¼説タマフガ↡。「時↢難陀国王↡、名↢波瑠璃↡。遣↣使ヲシテ来↢到仏所↡。頂↢礼仏足↡、白↠仏、世尊、我国辺小ニシテ頻歳寇賊アリ。五穀踊貴疫疾流行人民困苦。我恒不↠得↢安臥コトヲ↡。如来法蔵深広ナリ。我有↢憂務↡不↠得↢修行コトヲ↡。唯願クハ世尊、特↢慈愍↡賜↢我要法↡、使タマヘト↧我ヲシテ日夜得↢修行コトヲ↡、未来世遠↦離衆苦↥。

^ぶつ使つかひにげてのたまはく、 ªなんぢが大王だいおうかたれ。 もし*煩悩ぼんのうしょうほうしょうめっせんとほっせば、 まさに*木槵もくげんいっぴゃくはちつらぬきて、 もつてつねにみづからしたがふべし。 もしはぎょう、 もしは、 もしはに、 つねにまさにしんいたして分散ぶんさんこころなく、 くち*ぶっだつそうぎゃしょうしてすなはちいち木槵もくげんぐるべし。 かくのごとくもしはじゅう、 もしはじゅう、 もしはひゃく、 もしはせんないひゃく千万せんまんせよ。 もしよくじゅう万遍まんべんてて身心しんしんみだれずしてもろもろの*諂曲てんごくなくは、 しゃみょうして*第三だいさんえんてんしょうずることをて、 じきねんにしてつねに安楽あんらくけん。 ひゃくはち*結業けつごう除断じょだんすることをて、 しょうながれそむはんどうおもむきて、 じょうんº と。

仏告↠使、語ナンヂ大王↡。若↠滅ムト↢煩悩障・報障↡者、当↧貫↢木槵子一百八↡、以↥。若行、若坐、若臥、恒↧至シテ↠心↢分散意↡、口↢仏陀・達磨・僧伽↡乃↦一木槵子↥。如↠是十、若二十、若百、若千、乃至百千万セヨ。若テテ↢二十万遍↡、身心シテ↠乱クハ↢諸諂曲↡者、捨命↠生コトヲ↢第三炎摩天↡、衣食自然ニシテ↢安楽↡。得↣除↢断コトヲ百八結業↡、背↢生死↡趣↢涅槃↡、獲ムト↢無上↡。

^使つかかえりておうにまうす。 おうおおきにかんして、 *めんをもつてぶつらいしてはるかにそんにまうさく、 ªそんきょうちょうじゅして、 われまさにぎょうすべしº と。 すなはちみんちょくして木槵もくげん*営弁ようべんして、 もつてせんとなし、 *六親ろくしんこくしゃくにみないちあたふ。 おうつねに誦念じゅねんして、 軍旅ぐんりょしたしむといへどもまた廃捨はいしゃせず。 またこのねんをなす。 ªそんだいあまねく一切いっさいおうず。 もしわれこのぜんをもつてながかいしずむことをまぬかるることをば、 如来にょらいまさにげんじてわがためにほうきたまふべしº と。 おう*がんぎょうをもつてしんめて三日さんにちじきせず。 ぶつすなはちげんじて、 もろもろのしょうじゅないらいにゅうして、 おうのためにほうきたまふ」 と。

使還↠王。王大歓喜、頭面ヲモテ↠仏↢世尊↡、頂↢受尊教↡我当シト↢奉行↡。即↢吏民↡営↢辨木槵子↡、以↢千具↡、六親国戚皆与↢一具↡。王常誦念、雖↠親シムト↢軍旅↡亦不↢廃捨↡。又作↢是↡。世尊大慈普↢一切↡。若我此ヲモテ↠免コトヲ↣長コトヲ↢苦海↡、如来当シト↢現↠我タマフ↟法。王以↢願楽↡、逼↠心三日不↠食。仏即↠身、与↢諸聖衆↡来↢入宮内↡、為↠王タマフト↠法。」

^またこれをもつてしょうす。 ただこれおうしん真実しんじつなれば、 念々ねんねんさわりのぞこり、 ぶつ罪滅ざいめつりたまひて、 ねんおうじてげんじたまふ、 るべし。

又以↠此。直是王心真実ナレバ、念念障除コリ、仏知タマヒテ↢罪滅↡、応↠念而現タマフ、応↠知

観念かんねん弥陀みだぶつ相海そうかい三昧さんまいどく法門ほうもんぎょう 一巻いっかん

 

 ¬般舟三昧経¼ 等の諸経を指す。
螺髻 頭髪をたばねて結んだ髪型。 形が螺 (ほらがい) の突起に似ていることからいう。 仏の三十二相の一。
髪螺 髪のうずまき。
七帀 七周。
初月 三日月。
微塵数 無数の意。 微塵は仏教でいう物質の最小単位。
金鋌 金ののべ棒。
面部 顔。
唱あることなし 言葉でいいあらわせないという意。
耳輪垂して 耳たぶが垂れさがって。
珂月 雪のように白く光る貝。
心王 心臓。
仏心 仏の心臓。
 はなびら。
網縵の相 仏の手足の指の間にある鳥の水かきのようなもの。 仏の三十二相の一。
万徳の字 卍。 きっしょうの印。
腹平不現 腹が平らで出ていないこと。
臍円孔深 へそがまるくて、 そのあなが深いこと。
陰蔵の相 仏の男根のこと。 馬の男根のように常に腹中に隠れていて見えないので、 おんぞうともいう。 仏の三十二相の一。
足跟 くびす。
足趺 足の甲。
輻輞 車輪の部品の名。 輻は車輪と輪をつなぐ多数の棒。 輞は輪の外周をつつむたが。
葉々 はなびらのこと。
上品往生 ¬観経¼に説くぼんの往生のうちの上品上生・上品中生・上品下生の三を指す。
十六遍 ¬観仏三昧経¼ に順観・逆観の観想を十六遍反覆すべきことを説いているのを承けていう。
十三観 定善十三観のこと。 →じょうぜん
請問品 現行の ¬般舟三昧経¼ (一巻本) では、 「問事品」。
十方諸仏悉在前立 十方現在の諸仏がすべて行者の面前に立ち現れるという意。 →般舟はんじゅ三昧ざんまい
過度 迷いの世界を離れて、 さとりの世界にわたること。
大明相 般舟三昧が成就したありさまを指していう。
定意 般舟三昧の異名。
超衆行 すべての行法に超えすぐれたもの。
一念を立して 専一のおもいをおこして。 あるいは、 真実心をもって、 という意。
その方 西方浄土。
中忽 中途でやめること。
聚会 多くの人々と生活を共にすること。
定行 心を一つの対象にとどめること。
文慧 経典の文を開いて生ずる智慧ちえ
三穢 とんしん三毒さんどくのこと。
六入 げんぜつしん六根ろっこん。 または、 しきしょうこうそくほうろっきょうのこと。 六根をないの六入といい、 六境をの六入という。
婬色 性欲。
知足を念じて 異本には 「食知足」 (食は足ることを知りて) とある。
綺飾 いたずらに飾りたてること。
調戯 他人をからかうこと。
自大 おごりたかぶること。
貢高 おごりたかぶること。
受陰 おんを受用して、 自我にとらわれること。
入界 六根ろっこんろっきょう六識ろくしきの十八界 (個人存在の構成要素) に順入して、 自我にとらわれること。
 →おん
 →だい
怳忽 かりそめのものであること。
本無 すべての事物事象は本来、 くうであること。
不還 迷いのぼんの意。
蔽礙 おおいかくすこと。
幽冥の処 くらやみの場所。
開避 開け放すこと。
料理 ととのえること。
掃灑 拭き清めること。
 よいこと。
家業 生活の糧を得るためのつとめ。
鞋靺 はきもの。
一食長斎 正午前に一日一回だけ食事をし、 午後は食事をとらないということ。
倹素節量 質素で、 適度の分量をこえないこと。
三時六時 三回あるいは六回。
業道 五道の冥官。 地獄にあって五道のしゅじょうの罪を裁く。
華台の聖衆 れんの台にのった浄土の菩薩たち。
病人…堕せん →補註6
十六観経 ¬仏説ぶっせつかんりょう寿じゅきょう¼ のこと。 じょうぜん十三観・散善さんぜん三観を説くところからいう。
四紙阿弥陀経 ¬仏説ぶっせつ弥陀みだきょう¼ は四枚の料紙に書写できるのでこの称がある。
九横の難 九種の原因による尋常でない死。 ①医療が得られないことによる死。 また誤った療法による死。 ②刑死。 ③不節制による死。 ④焼死。 ⑤溺死。 ⑥悪獣による死。 ⑦転落死。 ⑧毒薬・じゅによる死。 ⑨餓死。 以上 ¬やくきょう¼ に説く九横。 ¬おうきょう¼ ¬かんじょうきょう¼ には異説を説く。
斎を破し戒を破し 八戒斎を守らないこと。 →八戒斎はっかいさい
五逆極重の罪 →ぎゃくざい
浄土荘厳の変 →じょうへん
華座荘厳観 華座けざかんのこと。
観音勢至等の観 観音かんのんかんせいかんのこと。
第十二の観 かんのこと。
二報荘厳 しょうほうしょうごんそう
勝友知識 正しい道に導くすぐれた友人。
随逐影護 影が形につきしたがうように、 行者の身を離れずまもること。
毫相 けんびゃくごうそうのこと。
二十五の菩薩 →じゅうさつ
悪鬼神 →じん
便り 機会。 関係を持つこと。
横病横死 不慮の病や不慮の死。
四天大王 →天王てんのう
愛楽相見 慈愛をもって行者とあいまみえること。
護持品 現行の ¬般舟はんじゅ三昧ざんまいきょう¼ では、 「擁護品」。
三帰五戒 仏法僧の三宝に帰依し、 かいを受けること。
天帝 たいしゃくてんのこと。
八王日 立春・春分・立夏・夏至・立秋・秋分・立冬・冬至のこと。 は地節日ともいう。 中国では、 この八日は天地の諸神・陰陽いんようの交代の日とみなされていた。
六欲天王 ろく欲天よくてんの各王のこと。
畢命相続 命がおわるまで行じ続けること。
立侍 そばに立つこと。
釈梵 たいしゃくてん梵天ぼんてんのこと。
三達の聖人 さんみょうに通達した聖者。
六通無障 ろく神通じんずうが自在であること。
善方便 すぐれた方法。 異本には 「異方便」 とある。
覚想中の見 精神をはたらかせて浄土のありさまを思いうかべている状態。 三昧さんまいの前段階。
驚怪するを須ゐず (当然のことであるから) 驚きあやしむにおよばない。
跏趺坐 けっ趺坐ふざの略。 足の甲を左右のももの上に置くすわり方。
一々の身分 仏の三十二相のひとつひとつのすがた。
三力 大誓願力・三昧さんまいじょうりきほんどくりきのこと。
観音…雑等の観 定善十三観の第十・十一・十二・十三観。 →じょうぜん
自の三心力 次行のじょうしん・信心・願心を指す。
至誠心信心願心 ¬観経¼ に説かれる三心。 じょうしん深心じんしんこう発願ほつがんしんに相当する。
三種の願力 大誓願力・三昧定力・本功徳力のこと。
了然 あきらかなさま。
文殊波若経 →文殊もんじゅ般若はんにゃきょう
無量寿経の四十八願の… →補註12
上中下 ¬大教¼ (下) の三輩段を指す。 →三輩さんぱい
定散二行 →じょうぜん散善さんぜん
四紙弥陀経 ¬阿弥陀経¼ は四枚の料紙に書写できるのでこの称がある。
厭悪 厭いきらうこと。
女身を転じて… →補註10
名願力 名号願力。
得生 浄土に往生すること。
示悟 教え導いて、 さとりを得させること。
譏毀 そしりやぶること。
機性 性質。
望にありては にあってはの意。
朝にありては 朝廷にあってはの意。
諂佞 へつらいおもねる心。
顕然 あきらかであるようす。
金幢 浄土の大地を支える黄金でできた柱。
十三観 じょうぜん十三観のこと。
韋提の二請 ¬観経¼ ごんじょうえんにおいてなされただいの二つの懇請こんせい。 「われに清浄しょうじょう業処ごっしょを観ぜしめたまへ」 と 「われにゆいを教へたまへ、 われにしょうじゅを教へたまへ」 の二を指す。
華座の想 定善十三観の第七華座観のこと。
正定の聚 →正定しょうじょうじゅ
壊爛 ただれること。 くさること。
連劫累劫 幾劫をもつらねかさねるほどの長い時間。
本心 仏のみこころ。
十悪の因… じゅうあくをおかすことが因となって、 さんの苦しみの報いを受ける。
頓教 ここでは往生浄土の法門を指していう。
誹毀 そしりやぶること。
観阿弥陀仏… 阿弥陀仏の色身しきしんを観想して、 しょうねんに住してだつする三昧さんまいを説き示した経という意。
度諸有… しょう・八難の世界に沈むえんしゅじょうを救いとる経という意。
殄滅 すべてうちほろぼすこと。
四向 東西南北の四方。
身根具せず… →補註10
彼此 誰であっても。
毀敬の… (往生浄土の法門を) そしり破る者と敬いを致す者とについて、 仏がやくを示されることはむなしくない。
称観礼讃 称名・観察かんざつらいはい讃嘆さんだんすること。
歓喜愛楽 よろこび好むこと。
道里 みちのり。
著満 充満すること。
比校にあらず 比べものにならない。
不可計 はかりしることができない。
四部の弟子 しゅのこと。
承事 つかえること。
四事供養功徳品 一巻本 ¬般舟三昧経¼ 「勧助品」 第七を指す。
礼念 礼拝らいはいしょうねんすること。
転誦 経典を読誦どくじゅすること。
厭患 厭いきらうこと。
 重罪。
不可救 救うことができない。
婉転 のたうちまわること。
少語の法 言葉数を少なくする生活。
四の根本 じゅうきんのこと。
謗大乗 大乗の教えをそしること。
釈子 釈迦族の人々。
灰人 灰色の人。
居士 仏教に帰依きえした在家の男子。
先世邪見の罪 過去世におかした邪見じゃけんの罪。
金顔 仏の金色の顔。
懈息 おこたりなまける心。
邪命 よこしまな生活。
 異解。異説。
放逸 おこたりなまけること。
繋想不動 想いをかけて動かないという意。
逆順観如来身分 如来の身分を順観・逆観するという意。 順観は如来の身を上から下に観想すること、 逆観はその反対に下から上に観想することをいう。
一々毛孔分別如来身分 ひとつひとつの毛孔に如来の身をみきわめるという意。
観三十二相… 仏の三十二相・はちじゅうずいぎょうこうおよびもろもろの智慧ちえこうみょうを観ずるという意。
諸仏… 諸仏のたえなる華で色身をかざる経という意。
四支 両手両足。
罪業 →補註6
三部の経 ¬観仏かんぶつ三昧ざんまいきょう¼ ¬大集だいじっきょう¼ ¬木槵もくげんぎょう¼ を指す。
頻歳寇賊 毎年のように賊の侵入があること。
五穀踊貴 穀物の値段が高くなること。
法蔵 仏の教えの蔵。
煩悩障報障 →さんしょう
木槵子 むくろじの種子。
仏陀達磨僧伽の名 三宝さんぼうの名字。
諂曲 いつわり。
第三の炎摩天 夜摩やまてんに同じ。
結業 結は煩悩の意。 煩悩のはたらき。
営弁 ととのえること。 用意すること。
六親国戚 国王の親族。 六親は父・母・兄・弟・妻・子をいう。
底本は◎高田派専修寺蔵鎌倉時代刊本。 Ⓐ大谷大学蔵鎌倉時代刊本、 Ⓑ龍谷大学蔵(写字台旧蔵)室町時代刊本、 Ⓒ本派本願寺蔵版¬七祖聖教¼所収本 と対校。
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有人→Ⓑ右又
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心眼→Ⓑ己力
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得転→◎ⒶⒷ転得
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