○真仏土釈 1 直釈
1. 仏土出願 ・ 明仏土
【1】 つつしんで真仏土を案ずれば、 仏はすなはちこれ不可思議光如来なり、 土はまたこれ*無量光明土なり。
謹按↢真仏土↡者仏者則是不可思議光如来、土者亦是无量光朙土也。
1. 仏土出願 ・ 示報義
しかればすなはち大悲の誓願に*酬報するがゆゑに、 真の報仏土といふなり。
酬報 因にむくいること。
然則酬↢報大悲誓願↡故、曰↢真報仏土↡。
1. 仏土出願 ・ 指因願
すでにして願います、 すなはち光明・寿命の願 (第十二・十三願) これなり。
既而有↠願、即光朙・寿命之願是也。
○真仏土釈 2 引文 A 経説 一 大経
1. 因願 ・ 第十二願
【2】 ¬*大経¼ (上) にのたまはく、 ▲「たとひわれ仏を得たらんに、 光明よく限量ありて、 下百千億那由他の諸仏の国を照らさざるに至らば、 正覚を取らじ」 と。
¬大経¼言。「設我得↠仏、光朙有↢能限量↡、下至↠不↠照↢百千億那由他諸仏国↡者、不↠取↢正覚↡。」
1. 因願 ・ 第十三願
【3】 また願 (第十三願) にのたまはく (*同・上)、 ▲「たとひわれ仏を得たらんに、 寿命よく限量ありて、 下百千億那由他の劫に至らば、 正覚を取らじ」 と。
又願言。「設我得↠仏、寿命有↢能限量↡、下至↢百千億那由他劫↡者、不↠取↢正覚↡。」
2. 願成就文 ・ 第十二願
【4】 願 (第十二・十三願) 成就の文にのたまはく (*同・上)、 ▲「仏、 *阿難に告げたまはく、 ª無量寿仏の威神光明、 最尊第一にして、 諸仏の光明の及ぶことあたはざるところなり。 乃至 ▲このゆゑに無量寿仏をば*無量光仏・無辺光仏・無礙光仏・無対光仏・炎王光仏・清浄光仏・歓喜光仏・智慧光仏・不断光仏・難思光仏・無称光仏・超日月光仏と号す。
願成就文言。「仏告↢阿難↡。无量寿仏威神光朙、最尊第一、諸仏光朙所↠不↠能↠及。乃至 是故无量寿仏、号↢无量灮仏・无辺光仏・无光仏・无対光仏・炎王光仏・清浄光仏・歓喜光仏・智慧光仏・不断光仏・難思光仏・无称灮仏・超日月光仏↡。
▲それ衆生ありて、 この光に遇ふものは、 *三垢消滅し、 身意*柔軟なり。 歓喜踊躍し善心生ず。 もし*三塗勤苦の処にありて、 この光明を見れば、 みな休息を得てまた苦悩なけん。 寿終へての後、 みな*解脱を蒙る。 ▲無量寿仏の光明*顕赫にして、 十方諸仏の国土を*照耀して*聞えざることなし。 ただわれいまその光明を称するのみにあらず、 一切の諸仏・声聞・縁覚・もろもろの菩薩衆、 ことごとくともに嘆誉すること、 またまたかくのごとし。 ▲もし衆生ありて、 その光明の威神功徳を聞きて、 日夜に称説し、 心を至して断えざれば、 意の所願に随ひて、 その国に生ずることを得て、 もろもろの菩薩・声聞大衆のために、 ともにその功徳を嘆誉し称せられん。 それしかうしてのち仏道を得るときに至りて、 あまねく十方の諸仏・菩薩のために、 その光明を嘆ぜられんこと、 またいまのごときならんº と。
柔軟 やわらかでおだやかなこと。
顕赫 盛んに輝くさま。
照耀 照り輝くこと。
聞え 聞は光明の利益がそのまま名号の功徳であることを示す。
其有↢衆生↡、遇↢斯灮↡者、三垢消滅、身意柔、歓喜踊躍、善心生焉。若在↢三塗懃苦之処↡、見↢此灮朙↡、皆得↢休息↡、无↢復苦悩↡。寿終之後、皆蒙↢解脱↡。无量寿仏灮朙顕赫、照↢耀十方諸仏国土↡、莫↠不↠聞焉。不↢但我今称↢其光朙↡、一切諸仏・声聞・縁覚、諸菩薩衆、咸共嘆誉、亦復如↠是。若有↢衆生↡、聞↢其光朙威神功徳↡、日夜称説、至↠心不↠断、随↢意所願↡、得↠生↢其国↡、為↢諸菩薩・声聞大衆↡、所↤共嘆↢誉称↣其功徳↡。至↧其然後得↢仏道↡時↥、普為↢十方諸仏・菩薩↡、嘆↢其光朙↡、亦如↠今也。
▲仏ののたまはく、 ªわれ無量寿仏の光明威神、 *巍々殊妙なるを説かんに、 昼夜一劫すともなほいまだ尽すことあたはじº と。
巍々殊妙 気高くすぐれていること。
仏言。我説↢无量寿仏灮朙威神、巍巍殊妙↡、昼夜一劫尚未↠能↠尽。
2. 願成就文 ・ 第十三願
▲仏、 阿難に語りたまはく、 ª無量寿仏は、 寿命長久にして*勝計すべからず。 なんぢむしろ知らんや。 たとひ十方世界の無量の衆生、 みな人身を得て、 ことごとく声聞・縁覚を成就せしめて、 すべてともに集会して、 思をもつぱらにし心を一つにして、 その智力を竭して、 百千万劫においてことごとくともに推算して、 その寿命の長遠の数を計へんに、 窮尽してその限極を知ることあたはじº」 と。 抄出
勝計 数え尽すこと。
仏語↢阿難↡。无量寿仏、寿命長久不↠可↢勝計↡。汝寧知乎。仮使十方世界无量衆生、皆得↢人身↡、悉令↣成↢就声聞・縁覚↡、都共集会、禅↠思一↠心竭↢其智力↡、於↢百千万劫↡、悉共推竿、計↢其寿命長遠之数↡、不↠能↣窮尽知↢其限極↡。」抄出
○真仏土釈 2 引文 A 経説 二 如来会
【5】 ¬*無量寿如来会¼ (上) にのたまはく、 「阿難、 この義をもつてのゆゑに、 無量寿仏にまた異名まします。 いはく、 *無量光・無辺光・無着光・無礙光・光照王・端厳光・愛光・喜光・可観光・不可思議光・無等光・不可称量光・*暎蔽日光・暎蔽月光・*掩奪日月光なり。 かの光明清浄広大にして、 あまねく衆生をして身心悦楽せしむ。 また一切余の*仏刹のうちの*天・竜・夜叉・阿修羅等みな歓悦を得しむ」 と。 以上
無量光…掩奪日月光 阿弥陀仏の異名である十五光。 ¬大教¼ に説かれる十二光に対応している。
暎蔽日光・暎蔽月光 日光・月光を照らしておおいかくすという意。
掩奪日月光 日月の光をおおいかくしてうばうという意。
天竜夜叉阿修羅等 仏教を護持する八部衆のうち、 代表的なものをあげる。 →
八部
¬无量寿如来会¼言。「阿難、以↢是義↡故、无量寿仏復有↢異名↡。謂无量光・无辺光・无著灮・无灮・光照王・端厳光・愛光・喜光・可観光・不可思議光・无等・不可称量灮・映蔽日光・映蔽月光・掩奪日月光。彼之光朙、清浄広大、普令↢衆生身心悦楽↡。復令↣一切余仏刹中天・竜・夜叉・阿修羅等、皆得↢歓悦↡。」已上
○真仏土釈 2 引文 A 経説 三 平等覚経
【6】 ¬*無量清浄平等覚経¼ (二) *帛延の訳 にのたまはく、 「速疾に超えて、 すなはち安楽国の世界に到るべし。 *無量光明土に至りて、 無数の仏を供養す」 と。 以上
¬无量清浄平等覚経¼帛延訳 言。「速疾超便可↠到↢ 安楽国之世界↡。 至↢无量光朙土↡ 供↣養於↢无数仏↡。」已上
○真仏土釈 2 引文 A 経説 四 大阿弥陀経
【7】 ¬*仏説*諸仏阿弥陀三耶三仏薩楼仏檀過度人道経¼ (上) *支謙の訳 にのたまはく、 「仏ののたまはく、 ª阿弥陀仏の光明は最尊第一にして比びなし。 諸仏の光明みな及ばざるところなり。 八方上下、 *無央数の諸仏のなかに、 仏の頂中の光明、 七丈を照らすあり。 仏の頂中の光明、 一里を照らすあり。 乃至 仏の頂中の光明、 二百万仏国を照らすありº と。
諸仏 ¬開元録¼ 巻三に示された経名にはこの二字がある。 ¬浄土和讃¼ (六〇) の異本左訓には、 ¬諸仏阿弥陀…¼ の経名を釈して 「弥陀を諸仏とまうす。 過度人道 (経) のこころなり」 とある。
¬仏説諸仏阿弥陀三那三仏薩楼仏檀過度人道経¼ 友謙訳言。「仏言。阿弥陀仏光朙、最尊第一无↠比、諸仏光朙皆所↠不↠及也。八方・上下、无央数諸仏中、有↣仏頂中光朙照↢七丈↡、有↣仏頂中光朙照↢一里↡、乃至 有↣仏頂中光朙照↢二百万仏国↡。
仏ののたまはく、 ªもろもろの八方上下、 無央数の仏の頂中の光明の炎照するところ、 みなかくのごとくなり。 阿弥陀仏の頂中の光明の炎照するところ、 千万仏国なり。 諸仏の光明の照らすところに近遠あるゆゑはいかんとなれば、 もとそれ*前世の宿命に、 *道を求めて菩薩たりし時、 所願功徳おのおのおのづから大小あり。 それしかうして後、 仏になる時に至りて、 おのおのみづからこれを得たり。 このゆゑに光明うたた同等ならざらしむ。 諸仏の威神同等なるならくのみと。 *自在の意の所欲、 作為してあらかじめ計らず。 阿弥陀仏の光明の照らすところ最大なり。 諸仏の光明みな及ぶことあたはざるところなりº と。
前世の宿命 過去世の境涯。
道 仏果。 仏のさとり。
自在の意の所欲 諸仏それぞれの心のままの願。
仏言。諸八方・上下、无央数仏頂中光朙所↢炎照↡、皆如↠是也。阿弥陀仏頂中光朙所↢炎照↡千万仏国。所↣以諸仏光朙所↠照有↢近遠↡者何、本其前世宿命、求↠道為↢菩薩↡、照↢所願↡功徳各自有↢大小↡。至↢其然後作↠仏時↡、各自得↠之。是故令↣光朙転不↢同等↡、諸仏威神同等耳。自在意所欲、作為不↢予計↡。阿弥陀仏光朙所↠照最大、諸仏光朙皆所↠不↠能↠及也。
仏、 阿弥陀仏の光明の極善なることを*称誉したまふ。 ª阿弥陀仏の光明は極善にして、 善のなかの明好なり。 それ快きこと比びなし、 *絶殊無極なり。 阿弥陀仏の光明は清潔にして*瑕穢なく欠減なきなり。 阿弥陀仏の光明は殊好なること、 日月の明よりも勝れたること百千億万倍なり。 諸仏の光明のなかの極明なり、 光明のなかの極好なり、 光明のなかの極雄傑なり、 光明のなかの快善なり、 諸仏のなかの王なり、 光明のなかの極尊なり、 光明のなかの最明無極なり。 もろもろの無数天下の*幽冥の処を炎照するに、 みなつねに大明なり。 諸有の人民・*蜎飛*蠕動の類、 阿弥陀仏の光明を見ざることなきなり。 見たてまつるもの、 慈心歓喜せざるものなけん。 世間の諸有の*婬泆・*瞋怒・愚痴のもの、 阿弥陀仏の光明を見たてまつりて、 善をなさざるはなきなり。 もろもろの*泥梨・*狩・*辟茘・*考掠勤苦の処にありて、 阿弥陀仏の光明を見たてまつれば、 至りてみな休止して、 また治することを得ざれども、 死して後、 憂苦を解脱することを得ざるものはなきなり。 阿弥陀仏の光明と名とは、 八方上下、 無窮無極無央数の諸仏の国に聞かしめたまふ。 諸天・人民、 聞知せざることなし。 聞知せんもの、 *度脱せざるはなきなりº と。
称誉 ほめたたえること。
絶殊無極 すぐれて極まりないこと。
瑕穢 きずとけがれ。
幽冥の処 暗い世界、 すなわち地獄・餓鬼・畜生の三塗 (三悪道) のこと。
辟茘 梵語プレータ (preta) の音写。 餓鬼のこと。 →
餓鬼
考掠 打ち奪いとること。
度脱 解脱に同じ。 迷いの世界をわたり、 そこから脱すること。
仏称↢誉阿弥陀仏光朙極善↡。阿弥陀仏光朙、極善善中朙好。其快无↠比、絶殊无極也。阿弥陀仏光朙、清潔无↢瑕穢↡、无↢欠咸↡也。阿弥陀仏光朙、殊好勝↠於↢日月之朙↡、百千億万倍。諸仏光朙中之極朙也。光朙中之極好也。光朙中之極雄傑也。光朙中之快善也。諸仏中之王也。光朙中之極尊也。光朙中之最朙无極也。炎↢照諸无数天下幽冥之処↡、皆常大朙。諸有人民・蜎飛・蠕動之類、莫↠不↠見↢阿弥陀仏光朙↡也。見者、莫↧不↢慈心歓喜↡者↥。世間諸有婬泆・瞋怒・愚痴者、見↢阿弥陀仏光朙↡、莫↠不↠作↠善也。諸在↢泥梨・狩・辟茘・考掠・勤苦之処↡、見↢阿弥陀仏光朙↡、至皆休止不↠得↢復治↡、死後莫↧不↠得↣解↢脱憂苦↡者↥也。阿弥陀仏光朙名、聞↢八方・上下、无窮无極无央数諸仏国↡。諸天人民莫↠不↢聞知↡、聞知者莫↠不↢度脱↡也。
仏ののたまはく、 ª独りわれ、 阿弥陀仏の光明を称誉するのみにあらざるなり。 八方上下、 無央数の仏・*辟支仏・菩薩・*阿羅漢、 称誉するところみなかくのごとしº と。
仏言。不↣独我称↢誉阿弥陀仏光朙↡也、八方・上下、无央数仏・辟支仏・菩薩・阿羅漢所↢称誉↡、皆如↠是。
仏ののたまはく、 ªそれ人民、 善男子・善女人ありて阿弥陀仏の声を聞きて、 光明を称誉して、 朝暮につねにその*光好を称誉して、 心を至して断絶せざれば、 心の所願にありて、 阿弥陀仏国に往生すº」 と。 以上
光好 光明のすばらしさ。
仏言。其有↢人民、善男子・善女人↡、聞↢阿弥陀仏声↡、称↢誉光朙↡、朝暮常称↢誉其光好↡、至↠心不↢断絶↡、在↢心所願↡、往↢生阿弥陀仏国↡。」已上
○真仏土釈 2 引文 A 経説 五 不空羂索経
【8】 ¬*不空羂索神変真言経¼ にのたまはく、 「なんぢ*当生の処は、 これ阿弥陀仏の清浄*報土なり。 蓮華より*化生して、 つねに諸仏を見たてまつる。 もろもろの*法忍を証せん。 寿命無量百千劫数ならん。 ただちに*阿耨多羅三藐三菩提に至る、 また退転せず。 われつねに*祐護す」 と。 以上
当生の処 未来に生れるべきところ。
法忍 忍は認可決定の意で、 真理をはっきりと確かめて受け入れること。
祐護 たすけまもること。
¬不空羂索神変真言経¼言。「汝当生処、是阿弥陀仏清浄報土。蓮華化生、常見↢諸仏↡、証↢諸法忍↡。寿命无量百千劫数。直至↢阿耨多羅三藐三菩提↡、不↢復退転↡、我常祐護。」已上
○真仏土釈 2 引文 A 経説 六 涅槃経
1. 四相品
【9】 ¬*涅槃経¼ (*四相品) にのたまはく、 「ªまた解脱は名づけて*虚無といふ。 虚無はすなはちこれ解脱なり、 解脱はすなはちこれ如来なり、 如来はすなはちこれ虚無なり、 *非作の所作なり。 乃至 真解脱は不生不滅なり、 このゆゑに解脱はすなはちこれ如来なり。 如来またしかなり。 不生不滅、 不老不死、 不破不壊にして*有為の法にあらず。 この義をもつてのゆゑに、 名づけて如来入大涅槃といふ。 乃至 また解脱は*無上上と名づく。 乃至 無上上はすなはち真解脱なり、 真解脱はすなはちこれ如来なり。 乃至 もし阿耨多羅三藐三菩提を成ずることを得をはりて、 *無愛無疑なり。 無愛無疑はすなはち真解脱なり、 真解脱はすなはちこれ如来なり。 乃至 如来はすなはちこれ涅槃なり、 涅槃はすなはちこれ無尽なり、 無尽はすなはちこれ*仏性なり、 仏性はすなはちこれ*決定なり、 決定はすなはちこれ阿耨多羅三藐三菩提なりº と。
虚無 涅槃の異名。 とらわれるべき実体のない無のこと。 絶対平等無差別のさとりの境地。
非作の所作 人間の分別を離れ、 あるがままにおのずとなされたはたらき。
無上上 涅槃の異名。 この上もなくすぐれているという意。
無愛無疑 愛着、 疑念の煩悩がないこと。
決定 絶対究極の安定。
¬涅槃経¼言。「又解脱者名曰↢虚无↡。虚无即是解脱、解脱即是如来、如来即是虚无、非作所作 乃至 真解脱者不生不滅、是故解脱即是如来。如来亦爾。不生不滅、不老不死、不破不壊、非↢有為法↡。以↢是義↡故、名曰↢如来入大涅槃↡。乃至 又解脱者名↢无上上↡、乃至 无上上者即真解脱、真解脱者即是如来。乃至 若得↠成↢於阿耨多羅三藐三菩提↡已、无愛无疑。无愛无疑即真解脱、真解脱者即是如来。乃至 如来者即是涅槃、涅槃者即是无尽、无尽者即是仏性、仏性者即是決定、決定者即是阿耨多羅三藐三菩提。
*迦葉菩薩、 仏にまうしてまうさく、 ª*世尊、 もし涅槃と仏性と決定と如来と、 これ*一義名ならば、 いかんぞ説きて三帰依ありとのたまへるやº と。
一義名 同じ意味をあらわす言葉。
迦葉菩薩白↠仏言。世尊、若涅槃仏性決定如来、是一義名、云何説言↠有↢三帰依↡。
仏、 迦葉に告げたまはく、 ª善男子、 一切衆生、 生死を*怖畏するがゆゑに三帰を求む。 三帰をもつてのゆゑに、 すなはち仏性と決定と涅槃とを知るなり。 善男子、 法の*名一義異なるあり、 法の*名義倶異なるあり。 名一義異とは、 *仏の常、 *法の常、 *比丘僧の常なり。 涅槃・虚空みなまたこれ常なり。 これを名一義異と名づく。 名義倶異とは、 仏を名づけて*覚とす、 法を*不覚と名づく、 僧を和合と名づく、 涅槃を解脱と名づく、 虚空を*非善と名づく、 また無礙と名づく。 これを名義倶異とす。 善男子、 三帰依とはまたまたかくのごとしº」 と。 略出
怖畏 おそれること。
名一義異 言葉は同じであっても、 その意味が異なること。
名義倶異 語もその意味もともに異なること。
仏の常 仏は常住で、 生滅変化しないという意。
法の常 真理は永遠であるという意。
比丘僧の常 教団が永続するという意。
覚 覚者の意。
不覚 真理はさとるものではなく、 さとられるものであるので不覚という。
非善 善悪という相対的なものを超えているという意。
仏告↢迦葉↡。善男子、一切衆生、怖↢畏生死↡故、求↢三帰↡。以↢三帰↡故、則知↢仏性決定涅槃↡。善男子、有↢法名一義異↡、有↢法名義倶異↡。名一義異者、仏常法常比丘僧常。涅槃虚空、皆亦是常。是名↢名一義異↡。名義倶異者、仏名為↠覚、法名↢不覚↡、僧名↢和合↡、涅槃名↢解脱↡、虚空名↢非善↡、亦名↢无↡。是為↢名義倶異↡。善男子、三帰依者、亦復如↠是。」略出
2. 四依品
【10】またのたまはく (涅槃経・*四依品)、 「光明は*不羸劣に名づく。
又言。「善男子、一切有為、皆是无常。虚空无為、是故為↠常。仏性无為、是故為↠常。虚空者即是仏性、仏性者即是如来、如来者即是无為、无為者即是常、常者即是法、法者即是僧、僧即无為、无為者即是常。乃至
善男子、譬如↧従↠牛出↠乳、従↠乳出↠酪、従↠酪出↢生蘇↡、従↢生蘇↡出↢熟蘇↡、従↢熟蘇↡出↢醍醐↡、醍醐最上、若有↠服者衆病皆除、所有諸薬、悉入↦其中↥。善男子、仏亦如↠是。従↠仏出↢十二部経↡、従↢十二部経↡出↢修多羅↡、従↢修多羅↡出↢方等経↡、従↢方等経↡出↢般若波羅蜜↡、従↢般若波羅蜜↡出↢大涅槃猶↡。如↢醍醐↡。言↢醍醐↡者喩↢於仏性↡、仏性者即是如来。善男子、如↠是義故、説言↢如来所有功徳、无量无辺不可称計↡。」抄出
又言。「善男子、道有↢二種↡。一者常、二者无常。菩薩之相亦有↢二種↡。一者常、二者无常、涅槃亦爾。外道道、名為↢无常↡、内道道者、名↠之為↠常。声聞・縁覚所有菩提、名為↢无常↡、菩薩・諸仏所有菩提、名↠之為↠常。外解脱者、名為↢无常↡、内解脱者、名↠之為↠常。善男子、道与↢菩提及以涅槃↡、悉名為↠常。一切衆生、常為↢无量煩悩↡所↠覆、无↢慧眼↡故、不↠能↠得↠見。而諸衆生、為↠欲↠見↠修↢戒・定・慧↡、以↢修行↡故、見↢道菩提及以涅槃↡。是名↢菩薩得道菩提涅槃↡。道之性相、実不生滅、以↢是義↡故、不↠可↢投持↡。{乃至}道者雖↠无↢色像↡可↠見、称量可↠知、而実有↠用。{乃至}如↢衆生心↡、雖↧非↢是色↡、非↠長非↠短、非↠麁非↠細、非↠縛非↠解、非↞見、法而亦是有。」抄出
一者断↢諸楽↡故。不↠断↠楽者則名為↠苦、若有↠苦者不↠名↢大楽↡。以↠断↠楽故則无↠有↠苦、无苦无楽乃名↢大楽↡。涅槃之性无苦无楽、是故涅槃名為↢大楽↡。以↢是義↡故、名↢大涅槃↡。復次善男子、楽有↢二種↡、一者凡夫、二者諸仏。凡夫之楽无常敗壊、是故无楽。諸仏常楽、无↠有↢変易↡故、名↢大楽↡。復次善男子、有↢三種受↡、一者苦受、二者楽受、三者不苦不楽受。不苦不楽是亦為↠苦。涅槃雖↠同↢不苦不楽↡、然名↢大楽↡。以↢大楽↡故、名↢大涅槃↡。
一者二十五有名為↢不浄↡、能永断故、得↢名為↟浄。浄即涅槃。如↠是涅槃、亦得↠名↢有而是涅槃↡、実非↢是有↡。諸仏如来随↢世俗↡故、説↢涅槃有↡。譬如↧世人非↠父、言↠父、非↠母言↠母。実非↢父母↡而言↦父母↥。涅槃亦爾。随↢世俗↡故、説言↢諸仏有大涅槃↡。
又言。「善男子、諸仏如来煩悩不↠起、是名↢涅槃↡。所有智慧、於↠法无、是為↢如来↡。如来非↢是凡夫・声聞・縁覚・菩薩↡、是名↢仏性↡。如来身心智慧、徧↢満无量无辺阿僧祇土↡、无↠所↢鄣↡、是名↢虚空↡。如来常住无↠有↢変易↡、名曰↢実相↡。以↢是義↡故、如来実不↢畢竟涅槃↡、是名↢菩薩↡。」已上
又言。「迦葉菩薩言。世尊、仏性者常、猶如↢虚空↡。何故如来説言↢未来↡。如来若言↣一闡提輩无↢善法↡者、一闡提輩於↢其同学・同師・父母・親族・妻子↡、豈当↠不↠生↢愛念心↡邪。如其生者、非↢是善↡乎。
仏言。善哉善哉、善男子、快発↢斯問↡。仏性者猶如↢虚空↡、非↢過去↡、非↢未来↡、非↢現在↡。一切衆生有↢三種身↡、所↠謂過去・未来・現在。衆生未来具↢足荘厳清浄之身↡、而得↠見↢仏性↡、是故我言↢仏性未来↡。善男子、或為↢衆生↡、或時説↠因為↠果、或時説↠果為↠因。是故経中説↠命為↠食、見↠色名↠触。未来身浄故説↢仏性↡。
善男子、衆生仏性雖↢現在无↡、不↠可↠言↠无。如↢虚空↡性雖↠无、現在不↠得↠言↠无。一切衆生雖↢復无常↡、而是仏性常住无↠変。是故我於↢此経中↡、説↣衆生仏性非内非外、猶如↢虚空↡、非内非外、如↢其虚空↡有、内外者虚空、不↢名為↠一為↟常、亦不↠得↠言↢一切処有↡。虚空雖↢復非内非外↡、而諸衆生悉皆有↠之。衆生仏性亦復如↠是。