0507◎転てん経ぎょう0577行ぎょう道どう願がん往おう生じょう浄じょう土ど法ほう事じ讃さん 巻かん上じょう

沙門しゃもん*善導ぜんどう集しゅう記き

一 前行法分
  Ⅰ 請護会衆

【1】 ◎^四し天王てんのうを*奉ぶ請じょうす。 ただちに道どう場じょうのなかに入いりたまへ。

0801◎▲†奉↢請ス四天王ヲ↡直 チニ入リタマヘ↢道場ノ中ニ↡

^*師子しし王おうを奉ぶ請じょうす。 師子ししまた逢あひがたし。

奉↢請ス師子王ヲ↡師子亦 タ難シ↠逢アヒ

^身みの毛もう衣えを奮迅ふんじんするに、 衆しゅ魔ま退散たいさんして去さる。

奮フン↢迅ジムスルニ身ノ毛衣ヲ↡衆魔マ退散シテ去サル

^頭こうべを回えして法ほっ師しを請しょうず。 ただちに涅ね槃はんの城みやこを取とらん。

廻シテ↠頭カウベヲ請ズ↢法師ヲ↡▼直ニ取トラム↢涅槃ノ城ヲ↡

一 Ⅱ 法事大綱
    ⅰ 標章

【2】 ^序じょしていはく、

 序ジヨシテ曰ク、

一 Ⅱ ⅱ 正叙
      a 明所化流転
        イ 総明衆生流転

 ^ひそかにおもんみれば、 娑しゃ婆ば広大こうだいにして火か宅たく無む辺へんなり。 六道ろくどうにあまねく居こして*重じゅう昏こん永よう夜やなり。 *生しょう盲もう無む目もくにして慧え照しょういまだ期ごせず。 *引導いんどう無む方ほうなれども、 ともに死地しじに摧くだく。 *循じゅん還かん来らい去こして逝水せいすい長流ちょうりゅうに等ひとし。 *託たく命みょう投神とうじんして、 たれかこれをよく救すくはん。 これすなはち*識含しきがん無む際さいにして、 *窮ぐ塵じんの劫こうさらに踰こえたり。 自爾じに悠々ゆうゆうとして*勝しょう縁えんに遇あふこと、 これいづれの日ひぞ。

▲窃ニ以レバ、娑婆広*大ニシテ火宅無辺ナリ。六道ニ†周ク居シテ重昏コム永ヰヤウ夜ヤナリ。生盲無目ニシテ慧照未ズ ダ↠*期セ。引導無方ナレドモ、倶ニ摧クダク↢死地ニ↡。循ジユ*還来去シテ等シ↢逝セイユク水シヰ長流リウニ↡。託タク命投神トウジンシテ、誰タレカ之ヲ能ク救スクハム。斯 レ乃チ識含シキガム無際ニシテ、窮塵ヂン之ノ劫更サラニ踰コエタリ。†自爾悠悠ユウユウトシテ遇†フコト↢勝縁ニ↡、之何 レノ日ゾ。

一 Ⅱ ⅱ a ロ 別示自身障重

 ^上かみ▲*海徳かいとく初際しょさい如来にょらいよりすなはち今こん時じの釈しゃ迦かに至いたる諸仏しょぶつ、 みな弘ぐ誓ぜいに乗じょうじて*悲智ひち双そう0508行ぎょうし、 *含がん情じょうを捨すてずして三輪さんりんあまねく化けしたまふ。 しかるにわれ無む明みょうの障さわり重おもくして、 仏ぶつ出いでたまへども逢あはず。 たとひ*同どう生しょうすれどもまた覆器ふきのごとし。 *神光じんこう等ひとしく照てらして四し生しょうを*簡えらばず。 慈じ及およびて偏へんなく、 みな*法潤ほうにんに資しす。 法水ほうすいに沈しずむといへども、 長じょう劫ごうに頑かたくななるによりて*苦く・集じゅうあひより、 毒どく火か時ときに臨のぞみてまた発おこる。

▼上 ミ従ヨリ↢海徳初際‡如来↡†乃チ至ル↢今時ノ釈迦ニ↡諸仏、皆 ナ乗ジテ↢弘誓ニ↡悲ヒ智双サウ行シ、不ズシテ↠捨テ↢含ガム情ヲ↡三輪リン普ク化シタマフ。然ルニ我 レ†無明ノ障重クシテ、仏出デタマヘドモ不↠逢ア†ハ。設使 タトヒ 同生スレドモ†還タ如シ↢覆フク器ノ↡。神ジン光等シク照シテ不↠簡エラバ↢四生ヲ↡。†慈及ビテ無ナク↠偏ヘン、皆 ナ資シス↢法潤ニ↡。雖 ドモ↠沈シヅムト↢法水ニ↡、長劫ニ†由リテ↠頑ナルニ苦集‡†相因リ、毒火ドククワ臨ノゾミテ↠時ニ還タ発 コル。

▼上 ミ従ヨリ↢海徳初際‡如来↡†乃チ至ル↢今時ノ釈迦ニ↡諸仏、皆 ナ乗ジテ↢弘誓ニ↡悲ヒ智双サウ行シ、不ズシテ↠捨テ↢含ガム情ヲ↡三輪リン普ク化シタマフ。然ルニ我 レ†無明ノ障重クシテ、仏出デタマヘドモ不↠逢ア†ハ。設使 タトヒ 同生スレドモ†還タ如シ↢覆フク器ノ↡。神ジン光等シク照シテ不↠簡エラバ↢四生ヲ↡。†慈及ビテ無ナク↠偏ヘン、皆 ナ資シス↢法潤ニ↡。雖 ドモ↠沈シヅムト↢法水ニ↡、長劫ニ†由リテ↠頑ナルニ苦集‡†相因リ、毒火ドククワ臨ノゾミテ↠時ニ還タ発 コル。

一 Ⅱ ⅱ b 明能化悲済
        イ 略明一代摂化

 ^仰あお0578ぎておもんみれば、 大だい悲ひの恩おん重おもくして等ひとしく*身田しんでんを潤うるおし、 智慧ちえ冥みょうに加かして*道どう芽げ増ぞう長じょうす。 慈悲じひ方便ほうべんをもつて*視じ教きょうよろしきに随したがひ、

仰0802ギテ惟 ミレバ大悲ノ恩オン重オモクシテ等シク潤ウルオ†シ↢身田†ヲ↡、智慧冥ミヤウニ加シテ道芽ゲ増長ス。慈悲方便†ヲモテ視ジ*教随ヒ‡↠宜シキニ、

一 Ⅱ ⅱ b ロ 正顕今経宗趣
          (一)略明勧帰

^勧すすめて弥陀みだを念ねんぜしめ、 浄じょう土どに帰きせしめたまふ。

勧メテ念ゼシメ↢弥陀ヲ↡、帰セシメタマフ↢乎浄土ニ↡。

一 Ⅱ ⅱ b ロ (二)広明可欣妙境

^地じはすなはち衆珍しゅちん雑間ぞうけんして、 光色こうしき競きおひ輝かがやき、 *徳水とくすい澄すみ、 華はな*玲瓏れいろうとして影かげ徹とおる。 宝楼ほうろう重接じゅうしょうして等ひとしく神光じんこうを輝かがやかし、 林樹りんじゅ*瓔ようを垂たれて風塵ふうじん雅が曲きょくあり。 華け台だい*厳瑩ごんようして種々しゅじゅ希奇けきなり。 *聖しょう衆じゅ同おなじく居こして、 あきらかなること*千日せんにちに踰こえたり。 身みはすなはち紫し金こんの色いろ、 相好そうごう儼然ごんねんたり。 進しん止し往来おうらい、 空くうに乗じょうじて*無礙むげなり。 もし依え報ほうを論ろんずれば、 すなはち十方じっぽうに超ちょう絶ぜつす。 地じ上じょう・虚こ空くう等ひとしくしてみな異ことなることなし。 *他た方ほうの凡ぼん聖しょう、 願がんに乗じょうじて往来おうらいす。 かしこに到いたりぬれば、 殊ことなることなく*斉同さいどうに不ふ退たいなり。

地ハ則チ衆珍チン雑間シテ、光色競キヨヒ輝カガヤ†キ、徳水澄スチウ†ミ、華‡玲瓏レイリヨトシテ影 ゲ徹トホル。宝楼重接ロウシテ等シク輝カガヤカシ↢神光ヲ↡、林樹垂タレテ↠†瓔ヲ風塵ヂン雅ガ曲クヰヨクアリ。華台厳瑩ゲンケイシテ種種‡希奇ケキナリ。聖衆同ジク居キヨシテ、明カナルコト踰コエタリ↢千日ニ↡。身ハ則チ紫シ金コム之ノ色 ロ、相好儼然ゲンゼンタリ。進止シ往来、乗ジテ↠空ニ無礙ナリ。若シ論ズレバ↢依報ヲ↡、則チ超↢絶ス十方ニ↡。地上・虚空等シクシテ皆 ナ無シ↠異ナルコト。▼他方ノ凡聖、乗ジテ↠願ニ往来ス。到リヌレバ↠彼カシコニ、無†ク↠†殊コトナルコト斉同サイドウニ不退ナリ。

一 Ⅱ ⅱ b ロ (三)正明勧修生因

 ^ただおもんみれば、 如来にょらいの*善ぜん巧ぎょう総そうじて四し生しょうを勧すすめ、 この娑しゃ婆ばを棄すてて極楽ごくらくに生しょう0509ずることを欣ねがはしめ、 もつぱら名みょう号ごうを称しょうし、 兼かねて ¬*弥陀みだ経きょう¼ を誦じゅせしめたまふ。 かの ˆ浄じょう土どのˇ 荘しょう厳ごんを識しり、 この ˆ娑しゃ婆ばのˇ 苦事くじを厭いとひて、 *三因さんいん・五ご念ねん*畢ひつ命みょうを期ごとなし、 *正しょう助じょ・四し修しゅすなはち刹せつ那なも間ひまなく、 この功く業ごうを回えしてあまねく*含霊がんれいに備そなへて、 寿いのち尽つくれば台だいに乗じょうじて斉ひとしくかの国くにに臨のぞましめんと欲ほっすればなり。

但‡†以レバ如来ノ善巧ゲウ総ジテ勧メ‡↢四生ヲ↡、棄テテ↢此ノ娑婆ヲ↡忻ネガハシメ↠†生ズルコトヲ↢極楽ニ↡、専ラ称シ↢名号ヲ↡、兼ネテ誦セシメタマフ↢¬弥陀経ヲ¼↡。欲スレバナリ↠†令メムト↧識シリ↢彼ノ荘厳ヲ↡、厭イトヒテ↢斯ノ苦事ヲ↡、三因・五念畢命ヲ為シ↠期ト、正助・四修シユ則チ刹那モ†無ク↠間ヒマ、廻シテ↢斯ノ功業ヲ↡普ク備ヘテ↢含霊ニ↡、†寿尽クレバ†乗ジテ↠台ニ斉シク臨マ↦彼ノ国ニ↥。

一 Ⅱ ⅲ 因示作法

【3】 ^おほよそ自じのためにせんと欲ほっし、 他たのためにせんと欲ほっして道どう場じょうを立りゅうせば、 先まづすべからく堂舎どうしゃを*厳飾ごんじきして尊像そんぞう・*幡ばん華けを安あん置ちしをはりて、 *衆等しゅとう多た少しょうを問とふことなく、 ことごとく洗浴せんよくして浄じょう衣えを着じゃくし、 道どう場じょうに入いりて法ほうを聴きかしむべし。 もし*召請しょうしょうせんと欲ほっする人ひとおよび*和わ讃さんのものはことごとく立りゅうし、 *大衆だいしゅは坐ざせしめて、 一人いちにんをして先まづ焼しょう香こう・散さん華げを須もちゐ、 *周しゅう帀そう一遍いっぺんせしめをはりて、 しかして後のち*法ほうによりて声しょうをなして召請しょうしょうしていへ。

凡ソ欲シ↠為†ニセムト↠自ノ、欲シテ↠為†ニセムト↠他ノ立リフ†セバ↢道場ヲ↡者、先ヅ†須クシ↧厳↢飾シヨクシテ堂舎ヲ↡安↢置シ尊像幡華ヲ↡竟リテ、衆等無ク↠問トフコト↢多少ヲ↡、尽ク令ム↦洗アラヒ浴ヨクシテアラフ 著ヂヤクシ↢浄衣ヲ↡、入リテ↢道場ニ↡聴キカ↞法ヲ。若シ欲†スル↢召テウ請セムト↡人ヒト及ビ和讃ノ者 ノハ尽ク立シ、大衆ハ令シメテ↠坐セ、使シメ↧一人ヲシテ先ヅ†須ヰ↢焼香散華ヲ↡、周帀一徧ペンセ↥竟リテ、然シテ後 チ依リテ↠法ニ作ナシテ↠声コヱヲ召テウ請シヤウシテ云イヘ。

一 Ⅲ 略請三宝
    ⅰ 先勧厭欣

【4】 0579^*般舟はんじゅ三昧ざんまい楽らく 願がん往おう生じょう

0803▲般舟ハンジユ三昧マイ楽願往生

大衆だいしゅ心しんを同おなじくして三界さんがいを厭いとへ 無む量りょう楽らく

大衆†同ジクシテ↠心ヲ厭ヘ↢三界ヲ↡無量楽

^般舟はんじゅ三昧ざんまい楽らく 願がん往おう生じょう

般舟三昧楽願往生

三さん塗ず永ながく絶たえて願ねがはくは名なすらなからん 無む量りょう楽らく

三塗永ク絶タエテ願クハ無カラム↠名スラ無量楽

^三さん0510界がいは火か宅たくにして居止こししがたし 願がん往おう生じょう

*†三界ハ火宅ニシテ難シ↢居コ止シ↡願往生

仏ぶつの願力がんりきに乗じょうじて西方さいほうに往ゆかん 無む量りょう楽らく

乗ジテ↢仏ノ願力ニ↡往†カム↢西方ニ↡無量楽

^般舟はんじゅ三昧ざんまい楽らく 願がん往おう生じょう

般舟三昧楽願往生

*慈じ恩おんを報ほうずることを念ねんじてつねに頂ちょう戴だいせよ 無む量りょう楽らく

念ジテ↠報†ズルコトヲ↢慈恩ヲ↡常ツネニ頂戴ダイセヨ無量楽

一 Ⅲ ⅱ 正請三仏主伴
      a 弥陀

【5】 ^大衆だいしゅ華はなを持じして*恭く敬ぎょうして立りゅうし 願がん往おう生じょう

▲大衆†持シテ↠華ハナヲ恭敬シテ立シ‡願往生

先まづ弥陀みだを請しょうじたてまつる道どう場じょうに入いりたまへ 無む量りょう楽らく

先ヅ請ジタテマツル↢弥陀ヲ↡入リタマヘ↢道場ニ↡無量楽

^般舟はんじゅ三昧ざんまい楽らく 願がん往おう生じょう

般舟三昧楽願往生

*弘ぐ願がんに違いせず時ときに応おうじて迎むかへたまへ 無む量りょう楽らく

不ズ↠†違セ↢弘願ニ↡応ジテ↠時ニ迎ヘタマ†ヘ無量楽

^*観音かんのん・*勢せい至し・*塵沙じんじゃの衆しゅう 願がん往おう生じょう

観音・勢至・塵ヂン沙ノ衆願往生

仏ぶつ (*阿弥陀仏) に従したがひ華はなに乗じょうじて来きたりて*会えに入いりたまへ 無む量りょう楽らく

従ヒ‡↠仏ニ乗ジテ↠華ニ来リテ入リタマヘ↠会ニ無量楽

^般舟はんじゅ三昧ざんまい楽らく 願がん往おう生じょう

般舟三昧楽願往生

観音かんのん手てを接とりて*華け台だいに入いらしめたまへ 無む量りょう楽らく

観音†接リテ↠手ヲ入ラシメタマヘ↢華台ニ↡無量楽

一 Ⅲ ⅱ b 釈迦

^*無む勝しょう荘しょう厳ごんの釈しゃ迦か仏ぶつ 願がん往おう生じょう

無勝荘厳ノ釈迦仏ブチ願往生

わが*微み心しんを受うけて道どう場じょうに入いりたまへ 無む量りょう楽らく

受ケテ↢我ガ微心ヲ↡入リタマヘ↢道場ニ↡無量楽

^般舟はんじゅ三昧ざんまい楽らく 願がん往おう生じょう

般舟三昧楽願往生

0511身みを砕くだきても釈しゃ迦かの恩おんを*慚謝ざんしゃせん 無む量りょう楽らく

▼砕クダキテモ↠身ミヲ慚ザン↢謝シヤ†セム釈迦ノ恩ヲ↡無量楽

^*かの国くにの荘しょう厳ごん大海だいかい衆しゅ 願がん往おう生じょう

彼ノ国ノ荘厳大海衆願往生

仏ぶつ (釈尊) に従したがひ華はなに乗じょうじて来きたりて会えに入いりたまへ 無む量りょう楽らく

従ヒ‡↠仏ニ乗ジテ↠華ニ来リテ入リタマヘ↠会ニ無量楽

^般舟はんじゅ三昧ざんまい楽らく 願がん往おう生じょう

般舟三昧楽願往生

仏ぶつの*神じん化けを助たすけて衆しゅ生じょうを度どす 無む量りょう楽らく

助タスケテ↢仏ノ神化ヲ↡度ス↢衆生ヲ↡無量楽

一 Ⅲ ⅱ c 十方

^十方じっぽう恒沙ごうじゃの仏ぶつ*舌したを舒のべて 願がん往おう生じょう

▼十方恒沙ノ仏舒ベテ↠舌 タヲ願往生

われ凡ぼん夫ぶの安楽あんらくに生しょうずることを証しょうしたまふ 無む量りょう楽らく

証シタマフ↣我ワレ凡夫ノ生ズルコトヲ↢安楽ニ↡無量楽

^般舟はんじゅ三昧ざんまい楽らく 願がん往おう生じょう

般舟三昧楽願往生

▲悲ひ心しん*利り物もつの大だい悲ひ心しんなり 無む量りょう楽らく

悲心利リ物ノ大悲心ナリ無量楽

^慚ざん0580愧ぎす恒沙ごうじゃの大だい悲ひ心しん 願がん往おう生じょう

0804慚愧ザムグヰス恒沙ノ大悲心願往生

わが微み心しんを受うけて道どう場じょうに入いりたまへ 無む量りょう楽らく

受ケテ↢我ガ微ミ心ヲ↡入リタマヘ↢道場ニ↡無量楽

^般舟はんじゅ三昧ざんまい楽らく 願がん往おう生じょう

般舟三昧楽願往生

専心せんしんに浄じょう土どの仏前ぶつぜんを期ごす 無む量りょう楽らく

†専心ニ浄土ノ仏前ヲ期ス無量楽

^一々いちいちの如来にょらいの大海だいかい衆しゅ 願がん往おう生じょう

一一ノ如来ノ大海衆願往生

仏ぶつに従したがひ華はなに乗じょうじて来きたりて会えに入いりたまへ 無む量りょう楽らく

従シタガヒ↠仏ニ乗ジテ↠華ニ来リテ入リタマヘ↠会ニ無量楽

^0512般舟はんじゅ三昧ざんまい楽らく 願がん往おう生じょう

般舟三昧楽願往生

ことごとくこれ往おう生じょうの増ぞう上じょう縁えんなり 無む量りょう楽らく

尽コトゴトク是 レ往生ノ増上縁ナリ無量楽

一 Ⅲ ⅲ 別請二十五菩薩

^仏ぶつ▲*二に十じゅう五ご菩ぼ薩さつをして 願がん往おう生じょう

仏使シメタマフ↢二十五‡菩薩ヲシテ願往生

一切いっさいの時ときに来きたりてつねに*護ご念ねんせしめたまふ 無む量りょう楽らく

一切ノ時ニ†来リテ常ニ護ゴ念セ↡無量楽

^般舟はんじゅ三昧ざんまい楽らく 願がん往おう生じょう

般舟三昧楽願往生

畢ひつ命みょうしてただちに涅ね槃はんの城みやこに入いらん 無む量りょう楽らく

▼畢命†シテ†直ニ入†ラム↢涅槃ノ城ニ↡無量楽

^仏ぶつは恐おそれたまふ衆しゅ生じょうに*四魔しまの障さわりありて 願がん往おう生じょう

仏ハ恐†レタマフ衆生ニ四魔ノ障サハリアリテ願往生

いまだ極楽ごくらくに至いたらずして三さん塗ずに堕だすることを 無む量りょう楽らく

未ダシテ↠至ラ↢極楽ニ↡堕ダ†スルコトヲ↢三塗ニ↡無量楽

^般舟はんじゅ三昧ざんまい楽らく 願がん往おう生じょう

般舟三昧楽願往生

*直心じきしんをもつて実じつに行ぎょうずれば仏ぶつ迎来こうらいしたまふ 無む量りょう楽らく

直心ヲモテ実ニ行ズレバ仏†迎来シタマフ無量楽

^われいま衆等しゅとう深ふかく慚謝ざんしゃす 願がん往おう生じょう

我今 マ衆等深ク慚謝ザムシヤス願往生

わが微み心しんを受うけて来きたりて会えに入いりたまへ 無む量りょう楽らく

受ケテ↢我ガ微心ヲ↡来リテ入リタマヘ↠会ニ無量楽

^般舟はんじゅ三昧ざんまい楽らく 願がん往おう生じょう

般舟三昧楽願往生

心々しんしん専せん注ちゅうして娑しゃ婆ばを出いでん 無む量りょう楽らく

心心専注チユシテ出イデ†ム↢娑婆ヲ↡無量楽

一 Ⅲ ⅳ 明受請降坐相
      a 正明

【6】 ^*本国ほんごくの弥陀みだもろもろの聖しょう衆じゅ 願がん往おう生じょう

▼本国ノ弥陀‡諸ノ聖衆願往生

0513平びょう等どうにともに来きたりて道どう場じょうに坐ざしたまへ 無む量りょう楽らく

平等ニ倶ニ来リテ坐シタマ†ヘ↢道場ニ↡無量楽

^般舟はんじゅ三昧ざんまい楽らく 願がん往おう生じょう

般舟三昧楽願往生

道どう場じょうの聖しょう衆じゅ実じつに逢あひがたし 無む量りょう楽らく

道場ノ聖衆実ニ難シ↠逢アヒ無量楽

^衆等しゅとう*弥陀みだ会えを*頂ちょう礼らいして 願がん往おう生じょう

衆等頂↢礼シテ弥陀会ヲ↡願往生

あまねく香こう華げを散さんじて同おなじく供く養ようしたてまつらん 無む量りょう楽らく

普ク散ジテ↢香華ヲ↡同ジク供養シタテマツラム無量楽

^般舟はんじゅ三昧ざんまい楽らく 願がん往おう生じょう

般舟三昧楽願往生

弥陀みだの光ひかり往おう生じょう人にんを摂せっす 無む量りょう楽らく

弥陀ノ光‡摂ス↢往生人ヲ↡無量楽

一 Ⅲ ⅳ b 対仏発願

【7】 ^仏ぶつ0581弥陀みだの涅ね槃はん会えに対たいして 願がん往おう生じょう

0805▼対シテ↢仏弥陀ノ涅槃会ニ↡願往生

おのおの*誓願せいがんを発おこして華け台だいを請しょうず 無む量りょう楽らく

各 ノ発シテ↢誓願ヲ↡請ズ↢華台ヲ↡無量楽

^般舟はんじゅ三昧ざんまい楽らく 願がん往おう生じょう

般舟三昧楽願往生

極楽ごくらくの荘しょう厳ごんの門もんことごとく開ひらけたり 無む量りょう楽らく

極楽ノ荘厳ノ門モン尽コトゴトク開ケタリ無量楽

^般舟はんじゅ三昧ざんまい楽らく 願がん往おう生じょう

般舟三昧楽願往生

専心せんしんに念仏ねんぶつすれば華け台だいに坐ざす 無む量りょう楽らく

専心ニ念仏スレバ坐ス↢華台ニ↡無量楽

^般舟はんじゅ三昧ざんまい楽らく 願がん往おう生じょう

般舟三昧楽願往生

華はなに乗じょうじてただちに入いること疑うたがふべからず 無む量りょう楽らく

乗ジ†テ↠華ニ直ニ入ルコト不ズ↠†須カラ↠疑フ無量楽

一 Ⅲ ⅴ 請高座転経

【05148】 ^衆等しゅとう心しんを斉ひとしくして*高こう座ざを請しょうず 往おう生じょう楽らく

▼衆等斉ヒトシクシテ↠心ヲ請ズ↢高座†ヲ↡往生楽

*慇懃おんごんに*智ち影ようして*尊そん経ぎょうを説とけ 往おう生じょう楽らく

慇懃オムゴンニ智影ヤウシテ説トケ↢尊経ヲ↡*往生楽

▼*難なん思議じぎ 往おう生じょう楽らく *双樹林そうじゅりん下げ 往おう生じょう楽らく *難なん思じ 往おう生じょう楽らく

▼難ナン思議ジギ 往生楽  双樹林サウヒユリン下ゲ 往生楽  難ナン思ジ 往生楽

^道どう場じょうの時とき逢あひがたく遇あひがたし 往おう生じょう楽らく

道場ノ時†逢ヒ難ク叵シ↠遇ヒ往生楽

無む常じょう迅速じんそくにして命いのち停とどまりがたし 往おう生じょう楽らく

無常迅速ジンソクニシテ命 チ難シ↠停トドマリ往生楽

難なん思議じぎ 往おう生じょう楽らく 双樹林そうじゅりん下げ 往おう生じょう楽らく 難なん思じ 往おう生じょう楽らく

難思議 往生楽  双樹林下 往生楽  難思 往生楽

^眼前げんぜんの*業道ごうどう、 人々にんにん見みる 往おう生じょう楽らく

†眼前ノ業道†人人見ミル往生楽

みな三毒さんどくによりて因縁いんねんをなす 往おう生じょう楽らく

皆 ナ由ヨリテ↢三毒ニ↡作ナス↢因縁ヲ↡往生楽

難なん思議じぎ 往おう生じょう楽らく 双樹林そうじゅりん下げ 往おう生じょう楽らく 難なん思じ 往おう生じょう楽らく

難思議 往生楽  双樹林下 往生楽  難思 往生楽

^人身にんじんを得えたりといへどもつねに闇鈍あんどんにして 往おう生じょう楽らく

雖 ドモ↠得タリト↢人身ヲ↡常ニ闇鈍アムドムニシテ往生楽

*貪瞋とんじん・邪見じゃけん*うたた専せんにして専せんなり 往おう生じょう楽らく

貪 ム瞋ジン・邪見転ウタタ†専ニシテ専ナリ往生楽

難なん思議じぎ 往おう生じょう楽らく 双樹林そうじゅりん下げ 往おう生じょう楽らく 難なん思じ 往おう生じょう楽らく

難思議 往生楽  双樹林下 往生楽  難思 往生楽

^日にち夜やに惛々こんこんとして*惺しょう悟ごせず 往おう生じょう楽らく

日夜ニ惛惛コムコムトシテ不ズ↢惺シヤウ悟ゴせ↡往生楽

還かえりてこれ三さん塗ずに*流る浪ろうする因いんなり 往おう生じょう楽らく

還リテ是 レ流ル↢浪ラウスル三塗ニ↡因ナリ往生楽

難なん思議じぎ 往おう生じょう楽らく 双樹林そうじゅりん下げ 往おう生じょう楽らく 難なん思じ 往おう生じょう楽らく

難思議 往生楽  双樹林下 往生楽  難思 往生楽

^0515たちまちに0582*長じょう劫ごうの苦くに輪りん廻ねしなば 往おう生じょう楽らく

0806忽爾タチマチニ輪↢廻シ†ナバ長劫ノ苦ニ↡往生楽

弥陀みだの浄じょう土どいづれの時ときにか聞きかん 往おう生じょう楽らく

弥陀ノ浄土何ノ時ニカ聞カム往生楽

難なん思議じぎ 往おう生じょう楽らく 双樹林そうじゅりん下げ 往おう生じょう楽らく 難なん思じ 往おう生じょう楽らく

難思議 往生楽  双樹林下 往生楽  難思 往生楽

^大衆だいしゅ心しんを同おなじくして高こう座ざを請しょうず 往おう生じょう楽らく

大衆†同ジクシテ↠心ヲ請ズ↢高座ヲ↡往生楽

*群ぐん生じょうを度どせんがために*法輪ほうりんを転てんぜよ 往おう生じょう楽らく

為 メニ↠度セムガ↢群生ヲ↡転ゼヨ↢法輪ヲ↡往生楽

難なん思議じぎ 往おう生じょう楽らく 双樹林そうじゅりん下げ 往おう生じょう楽らく 難なん思じ 往おう生じょう楽らく

難思議 往生楽  双樹林下 往生楽  難思 往生楽

^衆等しゅとう心しんを傾かたむけて法ほうを聞きくことを楽ねがひて 往おう生じょう楽らく

衆等傾ケテ↠心ヲ楽ヒテ↠聞クコトヲ↠法ヲ往生楽

手てに香こう華げを執とりてつねに供く養ようしたてまつらん 往おう生じょう楽らく

手ニ執リテ↢香華ヲ↡常ニ供養シタテマツラム往生楽

難なん思議じぎ 往おう生じょう楽らく 双樹林そうじゅりん下げ 往おう生じょう楽らく 難なん思じ 往おう生じょう楽らく

難思議 往生楽  双樹林下 往生楽  難思 往生楽

一 Ⅳ 広請三宝
    ⅰ 三敬礼

【9】 ^道どう場じょうの*大衆だいしゅ裏りあひともに心しんを至いたして*敬きょう礼らいし、

道ダウ場ジヤウノ大衆ダイシユ裏リ、†相与トモニ至シテ↠心ヲ敬礼シ‡、

常住じょうじゅうの仏ぶつに南無なもしたてまつる。

南↢無シタテマツル‡常住ノ仏ニ↡。

^道どう場じょうの大衆だいしゅ裏りあひともに心しんを至いたして敬きょう礼らいし、

道場ノ大衆裏、相与トモニ至シテ↠心ヲ敬礼シ、

常住じょうじゅうの法ほうに南無なもしたてまつる。

南↢無シタテマツル‡常住ノ法ニ↡。

^道どう場じょうの大衆だいしゅ裏りあひともに心しんを至いたして敬きょう礼らいし、

道場ノ大衆裏、相与トモニ至シテ↠心ヲ敬礼シ、

常住じょうじゅうの僧そうに南無なもしたてまつる。

南↢無シタテマツル‡常住ノ僧ニ↡。

一 Ⅳ ⅱ 正請三宝
      a 請仏宝
        イ 高座敬白
          (一)勧至誠帰依

【051610】^敬うやまひてまうす。 道どう場じょうの衆等しゅとうおのおの心しんを斂おさめて弾だん指し合がっ掌しょうし、 頭こうべを叩たたきて、 本ほん師し釈しゃ迦か仏ぶつ、 過か・現げん・未み来らいのもろもろの世せ尊そんを帰き命みょうし礼らいしたてまつる。

▲敬ヒテ白ス。道場ノ衆等各各‡斂ヲサメテ↠心ヲ弾ダン指シ合掌シ、叩タタキテ↠頭カウベヲ、†帰↢命シ礼シタテマツル↣本師シ釈迦仏、過クワ・現ゲン・未来ノ諸ノ世尊ヲ↡。

一 Ⅳ ⅱ a イ (二)明応帰所以
            (Ⅰ)略嘆

^仏ぶつに帰依きえしたてまつる所以ゆえんは、 仏ぶつはこれ衆しゅ生じょうの大だい慈悲じひの父ちち、 またこれ*出しゅっ世せ増ぞう上じょうの良りょう縁えんなればなり。 その恩徳おんどくをはかりみれば、 *塵劫じんごうに過すぎてこれを述のぶとも尽つくしがたし。

所↣以 ユヘ 帰↢依シタテマツル仏ニ↡者ハ、仏ハ是 レ衆生ノ大慈悲ノ父、亦 タ是 レ出世セ増上ノ良縁ナレバナリ。計レバ↢其ノ恩徳オンドクヲ↡、過ギテ↢†於塵劫ニ↡†述ブトモ↠之ヲ難シ↠尽ツクシ。

一 Ⅳ ⅱ a イ (二)(Ⅱ)広嘆
              (ⅰ)通嘆因行果徳恩
                (a)因行

^¬*賢げん愚ぐ経きょう¼ (意) にのたまはく、 「一々いちいちの諸仏しょぶつ*初しょ発ほっ意ちより終おわり菩ぼ提だいに至いたるまで、 専心せんしんに法ほうを求もとめて、 身財しんざいを顧かえりみず、 悲智ひち双そう行ぎょうして、 かつて退念たいねんなし」 と。

¬賢ケン愚経ニ¼言ク、「一一ノ諸仏従ヨリ↢初発意↡終 リ至イタルマデ↢菩提ニ↡、専心ニ求メテ↠法ヲ、不↠顧カヘリミ↢身財シンザイヲ↡、悲智双行シテ、曽テ無シト↢退念↡。」

^あるいは▽*人ひとの逼せめ試こころみるに逢あひて皮ひ肉にく分ぶん張ちょうを可ゆるし、 あるいは*みづから身みを割さきて鴿はとの命いのちを延のべ、 あるいは▽*千せん頭ずを捨すててもつて法ほう0583を求もとむ。

或イハ†可ユルシ↧逢ヒテ↢人ノ逼メ試ミルニ↡皮肉分張ヲ↥、或イハ自ラ割サキテ↠身ヲ†而延†ベ↢鴿ハトノ命 チヲ↡、或イハ捨テテ↢千頭ヅヲ↡以モテ求モトム↠法0807ヲ。

^あるいは▽*千せんの釘くぎを釘うちて四句しくを求もとめ、 あるいは*身血しんけつを刺さしてもつて夜や叉しゃを済すくひ、 あるいは*妻さい子しを捨すててもつて羅ら刹せつに充あつ。

或イハ釘チ†テ↢†千ノ釘ヲ↡而求メ↢四句ヲ↡、或イハ刺サシテ↢身血ヲ↡以テ済スク†ヒ↢夜叉ヲ↡、或イハ捨テテ↢妻子ヲ↡以モテ充ア†ツ↢羅刹ニ↡。

^あるいは*慈悲じひ方便ほうべんを設もうけて、 化けして禽魚きんぎょとなりてもつて*蒼そう生しょうを済すくひてその飢き難なんを免まぬかれしむ。

或イハ設マウケテ↢慈悲方便ヲ↡、化シテ作リテ↢禽魚キムギヨト↡用テ済スクヒテ↢蒼サウ生ヲ↡免マヌカレシム↢其ノ飢ケ難ナンヲ↡。

^あるいは*金毛こんもうの獅子ししとなりてもつて猟りょう師しに上すすめ、 あるいは*白びゃく象ぞうとなりて牙きばを抽ぬき、 菩ぼ提だいを求もとめんがために ˆ猟りょう師しにˇ 奉施ぶせす。

或イハ作リテ↢金毛ノ師子ト↡以テ†上ススメ↢猟レウ師シニ↡、或イハ作リテ↢白象ハクザウト↡†抽キ↠牙ヲ、†為 メニ↠求メムガ↢菩提ヲ↡†而奉施ス。

^あるいは*怨おん家げを観みることなほ赤しゃく子しのごとく、 あるいは*外げ道どうを現みることたとへば親しん児にのごとし。 彼我ひが殊ことなることなし。 聖しょう凡ぼんなんぞ異ことならん。

或イハ観ルコト↢怨オン家ゲヲ↡由ナホ‡如†ク↢†赤子ノ↡、或イハ*†現ルコト↢外道ヲ↡比タトヘバ若ゴトシ↢親シン児ニノ↡。彼ヒ我無シ↠†殊ナルコト。聖凡何 ンゾ異ナラム。

一 Ⅳ ⅱ a イ (二)(Ⅱ)(ⅰ)(b)果徳

^*三さん祇ぎの起き行ぎょうみな無漏むろと相応そうおうす。 *地々じじに功こうを収おさめて、 はじめて果か円まどかなることを得うるを仏ぶつと号なづ0517く。 身みはすなはち*閻えん浮ぶ金こん光こう色しき、 千日せんにちの競きおひ暉かがやくに喩たとふ。 相好そうごう分ぶん明みょうなり。 たとへば衆しゅ星しょうの夜よる朗ほがらかなるがごとし。 *跏趺かふ正しょう坐ざして*不ふ背はいの相そう円えん明みょうなり。

三祇ギノ起キ行皆 ナ与ト↢無漏ロ↡相応ス。地地ニ収オサメテ↠功ヲ、始 メテ得ルヲ↢果円カナルコトヲ↡†号ナヅク↠仏ト。身ハ則チ閻浮金光†色、喩タトフ↢千日ノ競キホヒ暉カガヤクニ↡。相好分明ナリ。譬ヘバ若 トシ↢衆星ノ夜 ル朗ホガラカナルガ↡。跏趺カフ正坐シテ不背之ノ相円明ナリ。

^法界ほうかい同おなじく帰きして、 おのおの如来にょらいの面相めんそうを覩みたてまつる。 身心しんしん湛たん寂じゃくにして、 *化け用ゆう時機じきを失しっせず。 類るいに随したがひて変通へんずうすれども、 *報体ほうたいすなはちもとより不ふ動どうなり。 ただおもんみれば如来にょらいの智ち徳とくこれを嘆たんずるに尽つくしがたし。

法界同ジク帰シテ、各オノオノ覩ミタテマツル↢如来ノ面相ヲ↡。身心湛タン寂ジヤクニシテ、化用不ズ↠†失セ↢時機ヲ↡。随シタガヒテ↠類 イニ変ヘン通†スレドモ、報体‡則チ†元来モトヨリ不動ナリ。†但以レバ如来ノ智徳トク嘆タンズルニ↠之ヲ難ガタシ↠尽ツクシ。

一 Ⅳ ⅱ a イ (二)(Ⅱ)(ⅰ)(c)勧知恩慚謝

^道どう場じょうの衆等しゅとうおのおの慚謝ざんしゃの心しんを生しょうずべし。 よく諸仏しょぶつのわがために捨身しゃしんせしめたまふこと、 塵劫じんごうよりも過すぎたり。 哀かなしきかな、 世せ尊そんよく難なん事じをなして、 長じょう劫ごうに勤々ごんごんとして疲ひ労ろうの苦く痛つうを忍しのびたまふ。 また*生しょうのために苦く行ぎょうすといへども、 小しょう恩おんを覓もとめず、 等ひとしく*塵労じんろうを出いで菩ぼ提だいに会えして彼ひ岸がんに帰きすることを望欲もうよくしたまふ。

道場ノ衆等各ノ生ズベシ↢慚謝ザムシヤ之心ヲ↡。能ク使†メタマフコト↢諸仏シヨブチノ為 メニ↠我ガ†捨身セ↡、過ギタリ↢†於塵劫ヨリモ↡。†哀シキ哉カナ、世尊能ク為ナシテ↢難事ヲ↡、長劫ニ勤勤ゴムゴムトシテ忍シノビタマフ†↢疲ヒ労ラウ之苦痛ヲ↡。雖 ドモ↢復為 メニ↠生ノ苦行スト↡、不↠覓モトメ↢小恩ヲ↡、望マウ↧欲シタマフ等シク出デ‡↢塵労ヲ↡会シ†テ↢菩提ニ↡而帰†スルコトヲ↦彼岸ニ↥。

一 Ⅳ ⅱ a イ (二)(Ⅱ)(ⅰ)(d)勧報恩奉請

^衆等しゅとう、 心しんを斉ひとしくしていまの施せ主しゅ某甲それがし等らのために、 十方じっぽう諸仏しょぶつ、 一切いっさいの世せ尊そんを奉ぶ請じょうす。

衆等斉シクシテ↠心ヲ為 メニ↢今ノ施セ主‡†某甲ソレガシ等ノ↡、†奉↢請ス十方諸仏一切ノ世尊ヲ↡。

一 Ⅳ ⅱ a イ (二)(Ⅱ)(ⅱ)別嘆指授西方恩
                (a)明指授元由
                  (イ)仏境甚深

【11】^弟子でし等とう敬うやうやしく諸仏しょぶつの境きょう界がいを尋たずぬるに、 ただ仏ぶつのみよく国こく土どの精しょう華けを知しりたまへり。 凡ぼんの測はかるところにあらず。 三身さんしんの化け用ゆうみな浄じょう土どを立りゅうして、 もつて群ぐん生じょうを導みちびきたまふ。 法体ほったい殊ことなることなければ、 *有う識しきこれに帰きして悟さとりを得う。

▲弟子等†敬シク尋タズヌ†ルニ↢諸仏ノ境界ヲ↡、唯仏ノミ能ク知リタマヘリ↢国土ノ精華‡ヲ↡。非ズ↢凡ノ所 ロニ↟測ハカル。三身ノ化用‡皆 ナ立シテ↢浄土ヲ↡、以テ導 ビ†キタマフ↢群生ヲ↡。法体‡無†ケレバ↠†殊ナルコト、有ウ識シキ帰シテ↠之ニ得ウ↠悟サタリヲ。

一 Ⅳ ⅱ a イ (二)(Ⅱ)(ⅱ)(a)(ロ)摂生悲懐

^ただ凡ぼん夫ぶの乱想らんそう寄き託たくするに由よしなきがためのゆゑに、 釈しゃ迦か・諸仏しょぶつ慈悲じひを捨すてずして、 ただちに西方さいほう十じゅう万億まんおく刹せつを指ささしむ。

但‡†為ノ↢凡夫ノ乱想寄キ託タク†スルニ無キガ↟由ヨシ故ニ、使シム↧釈迦・諸仏不ズシテ↠捨テ↢慈悲ヲ↡、直 チニ†指サ↦西方十万億刹ヲ↥。

一 Ⅳ ⅱ a イ (二)(Ⅱ)(ⅱ)(a)(ハ)極楽勝徳

^国くにを極楽ごくらくと名なづけ、 仏ぶつを弥陀みだ0584と号なづく。 現げんにま0518しまして説法せっぽうしたまふ。 その国くに清浄しょうじょうにして四し徳とくの荘しょう厳ごんを具ぐせり。 ▼永ながく*譏き嫌げんを絶たち、 等ひとしくして憂う悩のうなし。 人天にんでん善悪ぜんあくみな往おう生じょうを得う。 かしこに到いたりぬれば、 殊ことなることなく*斉同ざいどうに不ふ退たいなり。

国ヲ‡名†ケ↢極楽ト↡、仏ヲ‡†号ナヅク↢弥陀ト↡。現ニ在シテ説法0808シタマフ。其ノ国清浄ニシテ具グセリ↢四徳ノ荘厳ヲ↡。永ク絶チ‡↢譏キ嫌ゲンヲ↡、等シクシテ無ナシ↢憂悩↡。▼人天善悪皆 ナ†得↢往生ヲ↡。到イタリヌレバ↠彼ニ、無†ク↠†殊ナルコト斉同ニ不退ナリ。

一 Ⅳ ⅱ a イ (二)(Ⅱ)(ⅱ)(b)明三経説相
                  (イ)徴起
                  (ロ)正明
                    [一]大経

^◆なんの意こころかしかるとならば、 すなはち弥陀みだの因いん地じに、 *世せ饒にょう王おう仏ぶつの所みもとにして位くらいをを捨すてて家いえを出いで、 すなはち*悲智ひちの心しん広こう弘ぐの四し十じゅう八はち願がんを起おこしたまふ。 仏ぶつ願力がんりきをもつて▼五ご逆ぎゃくと十じゅう悪あくと罪つみ滅めっして生しょうずることを得え、 謗法ほうぼうと闡提せんだいと回え心しんしてみな往ゆくによる。

何 ニノ意†カ然ルト†ナラバ者、乃スナワチ由ヨ†ル↧弥陀ノ因地ニ、世饒王仏ノ所ニシテ捨テテ↠位ヲ出イデ‡↠家ヲ、即チ起オコ†シタマフ↢悲智之ノ心シム広弘ノ四十八願ヲ↡、以テ↢仏‡願力ヲ↡五逆ト之与ト↢十悪↡罪‡滅シテ得ウ↠生ズルコトヲ、▼謗法ト闡提ト廻心シテ皆 ナ往ユクニ↥。

一 Ⅳ ⅱ a イ (二)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(ロ)[二]観経

^また*韋い提だい請しょうを致いたして娑しゃ婆ばを捨すつることを誓ちかひ、 念々ねんねんに遺わするることなく決けつ定じょうして極楽ごくらくに生しょうずることを求もとめ、 如来にょらい (釈尊) その請しょうによるがゆゑに、 すなはち定じょう散さん両りょう門もん、 三福さんぷく・*九く章しょうを説ときて、 広ひろく*未み聞もんの益やくをなすによる。

復因†因ル↧韋提†致シテ↠請ヲ誓ヒ‡↠捨ス†ツルコトヲ↢娑婆ヲ↡、念念ニ無ナク↠遺ワスルルコト決定シテ求メ↠生ズルコトヲ↢極楽ニ↡、如来因ヨルガ↢其ノ請ニ↡故ニ、即チ説キテ↢定散両門モン、三福九章ヲ↡、広ク作スニ↦未聞之益ヲ↥。

一 Ⅳ ⅱ a イ (二)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(ロ)[三]小経

^十方じっぽう恒沙ごうじゃの諸仏しょぶつともに釈しゃ迦かを讃さんじて*舌したを舒のべてあまねく*三千さんぜんに覆おおひて往おう生じょうを得うることの謬あやまりにあらざることを証しょうしたまふ。

▼十方恒沙ノ諸仏共トモニ讃ジテ↢釈迦ヲ↡舒ノベテ↠†舌ヲ遍ク覆ヒテ↢三千ニ↡証シタマフ↧得ルコトノ↢往生ヲ↡非ザルコトヲ↞謬アヤマリニ。

一 Ⅳ ⅱ a イ (二)(Ⅱ)(ⅱ)(c)願受請証明

^かくのごとき等らの諸仏しょぶつ世せ尊そん、 慈悲じひをを捨すてずしていまの施せ主しゅ某甲それがしおよび衆しゅ生じょうの請しょうを受うけて、 この道どう場じょうに入いりて功く徳どくを証明しょうみょうしたまへ。

如キ↠是クノ等ノ諸仏世尊、不ズシテ↠捨テ↢慈悲ヲ↡受ケテ↢今ノ施主†某甲ソレガシ及ビ衆生ノ請ヲ↡、入リテ↢此ノ道場ニ↡証↢明シタマヘ功徳ヲ↡。

一 Ⅳ ⅱ a イ (三)結勧

^奉ぶ請じょうしをはりぬ。 いま勧すすむ、 衆しゅ生じょう等とうおのおの心しんを斂おさめて帰依きえし合がっ掌しょうしたてまつれ。

奉請シ已 ハリヌ。今†勧ム、衆生等各各‡斂オサメテ↠心ヲ帰依エシ合掌†シタテマツレ。

一 Ⅳ ⅱ a ロ 下座讃請

【12】^下座げざ、 高こうに接つぎて讃さんじていへ。

 下座接ツギテ↠高ニ讃ジテ云ヘ。

 ^願ねがはくは往おう生じょうせん、 願ねがはくは往おう生じょうせん。 衆等しゅとうことごとく本ほん師し釈しゃ迦か仏ぶつ、 十方じっぽう世せ界かい0519のもろもろの如来にょらいに帰き命みょうしたてまつる。

▲†願クハ往生セム、†願クハ往生セム。衆等咸ク▼帰↢命シタテマツル本師釈迦仏・十方世界ノ諸ノ如来ニ↡。

^願ねがはくは施せ主しゅ衆しゅ生じょうの請しょうを受うけて 慈悲じひをを捨すてずして道どう場じょうに入いりて

願クハ受ケテ↢施主衆生ノ請ヲ↡不シテ↠捨テ↢慈悲ヲ↡入リテ↢道場ニ↡

^功く徳どくを証明しょうみょうし諸罪しょざいを滅めっしたまへ 心しんを回めぐらし念ねんを一いつにして弥陀みだを見みたてまつらん

証↢明シ功徳ヲ↡滅シタマヘ↢諸罪ヲ↡廻ラシ↠心ヲ一ニシテ↠念ヲ見タテマツラム↢弥陀ヲ↡

^衆等しゅとう、 身心しんしんみな*踊ゆ躍やくして 手てに香こう華げを執とりてつねに供く養ようしたてまつれ

衆等身心皆踊躍シテ手ニ執リテ↢香華ヲ↡常ニ供養シタテマツ†レ

 ^*高こう、 下げに接つぎて讃さんじていへ。

 高接ギテ↠下ニ讃ジテ云ヘ。

一 Ⅳ ⅱ b 請法僧等
        イ 敬白
          (一)至誠帰依

【13】^高こう、 下げに接つぎて請召しょうしょうしていへ。

 高接ギテ↠下ニ請召シテ云ヘ。

 ^かさねて0585まうす。 道どう場じょうの大衆だいしゅ等とうおのおの心しんを斂おさめて弾だん指し合がっ掌しょうし、 *頭こうべを叩たたきて一心いっしんに帰き命みょうし、

重テ白ス。道場ノ大衆等各各斂オサメテ↠心ヲ弾ダン指シ合掌シ、ヘタタ叩キテ↠頭ヲ一心ニ帰命シ‡、

一 Ⅳ ⅱ b イ (二)列請
            (Ⅰ)法宝

^いまの施せ主しゅおよび衆しゅ生じょうのために、 次つぎにまさに十方じっぽう法界ほうかいの諸仏しょぶつ所説しょせつの*修しゅ多羅たら蔵ぞう八万はちまん四し千せんを奉ぶ請じょうし、

為 メニ↢今ノ施主及0809ビ衆生ノ↡、次ニ当ニシ↧†奉↢請シ十方法界ノ諸仏所シヨ説ノ修多羅蔵ザウ八万四千ヲ↡、

一 Ⅳ ⅱ b イ (二)(Ⅱ)舎利

^また*全身ぜんしん・散身さんしんの舎しゃ利り等とうを請しょうじたてまつるべし。 ただ願ねがはくは大だい神光じんこうを放はなちて、 この道どう場じょうに入いりて功く徳どくを証明しょうみょうしたまへ。

又請シヤウジタテマツル↦全ゼン身・散身ノ舎利等ヲ↥。唯願クハ放チテ↢大神光ヲ↡、入リテ↢此ノ道場ニ↡証シヨウ↢明シタマヘ功徳ヲ↡。

一 Ⅳ ⅱ b イ (二)(Ⅲ)小乗僧

^また十方じっぽうの声しょう聞もん・縁覚えんがく・得道とくどうの聖しょう人にんを請しょうじたてまつる。 ただ願ねがはくは慈悲じひを捨すてず、 大だい神通じんずうを現げんじて、 この道どう場じょうに入いりて功く徳どくを証明しょうみょうしたまへ。

又請†ジタテマツル↢十方ノ声聞・縁覚・得道ノ聖人ヲ↡。唯‡願クハ不ズ↠捨テ↢慈悲ヲ↡、現ジテ↢大神通ヲ↡、入リテ↢此ノ道場ニ↡証↢明シタマヘ功徳ヲ↡。

一 Ⅳ ⅱ b イ (二)(Ⅳ)大乗僧
              (ⅰ)正請

^またまさにもろもろの菩ぼ薩さつ衆しゅ、 *普ふ賢げん・*文殊もんじゅ・観音かんのん・勢せい至し等とうを奉ぶ請じょうすべし。 ただ願ねがはくは慈悲じひをを捨すてず、 衆しゅ生じょうの願がんを満みてしめて、 この道どう場じょうに入いりて功く徳どくを証明しょうみょうしたまへ。

又当ニシ↣†奉↢請ス諸ノ菩薩衆、普フ賢ゲン・文殊・観音・勢至等ヲ↡。†唯願クハ不‡↠捨テ↢慈悲ヲ↡、満ミテシメテ↢衆生ノ願ヲ↡、入リテ↢此ノ道場ニ↡証↢明シタマヘ功徳ヲ↡。

一 Ⅳ ⅱ b イ (二)(Ⅳ)(ⅱ)明請所以
                (a)総嘆

^帰依きえし奉ぶ請じょうする所以ゆえんは、 このもろもろの菩ぼ薩さつ初しょ発ほっ意ちよりすなはち菩ぼ提だいに至いたるまで0520、 つねに平びょう等どうを行ぎょうじて*接しょう引いん偏へんなく、 自利じり利他りた時ときとしてしばらくも息やむことなし。

所↢以 ユヘ 帰クヰ依シ奉ブ請スル↡者ハ、此ノ諸ノ菩薩従ヨリ↢初発意↡†乃チ至ルマデ↢菩提ニ↡、常ニ行ジテ↢平等ヲ↡接シヨウ引無†ク↠偏ヘン、自利利他無ナシ↢時トシテ暫クモ息ムコト↡。

一 Ⅳ ⅱ b イ (二)(Ⅳ)(ⅱ)(b)別嘆
                  (イ)約六度嘆
                    [一]約法施嘆利他

^つねに法音ほうおんをもつてもろもろの世せ間けんを覚かくせしむ。 光こう明みょうあまねく無む量りょうの仏ぶつ土どを照てらし、 一切いっさいの世せ界かい*六種ろくしゅに震動しんどうす。 総そうじて魔ま界かいを摂せっし魔まの宮く殿でんを動うごかす。 *邪網じゃもうを掴裂かくれつし、 *諸見しょけんを消しょう滅めつし、 もろもろの塵労じんろうを散さんじ、 もろもろの*欲塹よくぜんを壊えす。 法門ほうもんを開闡かいせんして*清白しょうびゃくを顕けん明みょうし、 仏法ぶっぽうを光こう融ゆして正しょう化けを宣せん流るす。

常ニ以テ↢法音ヲ↡覚セシム↢諸ノ世間†ヲ↡。光明普ク照シ↢無量ノ仏土ヲ↡、一切ノ世界六種ニ震シム動ス。総ソウジテ摂セフシ↢魔マ界カイヲ↡動カス↢魔ノ宮殿ヲ↡。掴クワク↢裂レツシ邪網ヲ↡、消↢滅†シ諸見ヲ↡、散ジ↢諸ノ塵労ヲ↡、壊ス↢諸ノ欲塹ゼンヲ↡。開カイ↢闡センシテ法門ヲ↡顕↢明†シ清白ヲ↡、光↢融シテ仏法ヲ↡宣セン↢流ルス正化ヲ↡。

一 Ⅳ ⅱ b イ (二)(Ⅳ)(ⅱ)(b)(イ)[二]就五度嘆自利

^つねに不ふ染ぜんの*身しん口意くい業ごうをなし、 つねに不ふ退たいの身しん口意くい業ごうを行ぎょうじ、 つねに不ふ動どうの身しん口意くい業ごうを行ぎょうじ、 つねに讃嘆さんだんの身しん口意くい業ごうを行ぎょうじ、 つねに清浄しょうじょうの身しん口意くい業ごうを行ぎょうじ、 つねに離り悩のうの身しん口意くい業ごうを行ぎょうじ、 つねに智慧ちえの身しん口意くい業ごうを行ぎょうじ、

常ニ作ナシ↢不染ノ身口意クイ業ヲ↡、常ニ行ジ↢不退ノ身シン口意クイ業ヲ↡、常ニ行ジ↢不フ動ノ身口意クイ業ヲ↡、常ニ行ジ↢讃歎ノ身口ク意業ヲ↡、常ニ行ジ↢清浄ノ身口意業ヲ↡、常ニ行ジ↢離リ悩ナウノ身口意業ヲ↡、常ニ行†ジ↢智慧ノ身口意業ヲ↡、

一 Ⅳ ⅱ b イ (二)(Ⅳ)(ⅱ)(b)(イ)[三]結二利成就

^覚かく悟ご成じょう就じゅし、 *定じょう慧え成じょう就じゅしたまへばなり。

覚悟ゴ成就シ、定慧成就シ†タマヘバナリ。

一 Ⅳ ⅱ b イ (二)(Ⅳ)(ⅱ)(b)(ロ)重嘆二利成益

^このもろもろの菩ぼ薩さつは、 つねにもろもろの*天てん竜りゅう八はち部ぶ・人王にんのう・梵王ぼんのう等とうのために守しゅ護ご・恭く敬ぎょう・供く養ようせられたまへり。 一切いっさい衆しゅ生じょうの救くとなり、 帰きとなり、 *明みょうとなり、 尊そんとなり、 勝しょうとなり、 上じょうとなりたまふ。 無む量りょうの*行ぎょう願がんを具ぐし*饒にょう益やくするところ多おおし。 天てん・人にんを安穏あんのんにし一切いっさいを利り0586益やくす。

此ノ諸ノ菩薩ハ、常ニ為 メニ↢諸ノ天竜リウ八部ブ・人ニン王・梵王等ノ↡守シユ護ゴ†・恭敬†・供養セラレタマヘリ。一切衆生†ノ†為リ↠救クト、†為リ↠帰クヰト、†為リ↠*明ト、†為リ↠尊ト、†為リ↠勝ト、†為リタマフ↠上ト。具シ‡↢無量ノ行願ヲ↡多シ↠所 ロ↢饒益スル↡。安↢穏ニシ天・人ヲ↡利リ↢益ス一切ヲ↡。

一 Ⅳ ⅱ b イ (二)(Ⅳ)(ⅱ)(b)(ハ)結嘆権実徳

^十方じっぽうに遊歩ゆぶして*権ごん方便ほうべんを行ぎょうじ、 *仏法ぶっぽう蔵ぞうに入いりて彼ひ岸がんを究く竟きょうす。 智慧ちえ聖明しょうみょうなること不可ふか思議しぎなり。 仏ぶつの*法輪ほうりんを転てんじ、 如来にょらいの一切いっさい種しゅ智ちを成じょう就じゅす。 一切いっさいの法ほうにおいてことごとく自じ在ざいを得えたまへり。

遊↢歩シテ十方ニ↡行ジ↢権ゴン方便ヲ↡、入イリテ↢仏法‡蔵ニ↡究↢竟ス彼岸†ヲ↡。智慧聖0810明ナルコト不可思議ナリ。転ジ↢仏ノ法輪リンヲ↡、成↢就ス如来ノ一切‡種シユ智チヲ↡。於テ↢一切ノ法ニ↡悉ク得タマヘリ↢自在ヲ↡。

一 Ⅳ ⅱ b イ (二)(Ⅳ)(ⅱ)(c)結数

^かくのごとき等らの菩ぼ薩さつ大だい士じ称しょう計げすべからず。

如†キ↠是クノ等ノ菩薩大士不↠可カラ↢称計ス↡。

一 Ⅳ ⅱ b イ (二)(Ⅳ)(ⅲ)重請

^ただ願ねがはくは慈悲じひをを捨すてずして0521、 衆しゅ生じょうの請しょうを受うけて一時じに来らい会えして、 この道どう場じょうに入いりていまの施せ主しゅ某甲それがしのために功く徳どくを証明しょうみょうしたまへ。

唯願クハ不シテ↠捨テ↢慈悲ヲ↡、受ケテ↢衆生ノ請ヲ↡一時ニ来会シテ、入リ†テ↢此ノ道場ニ↡リ メ為ニ↢今ノ施主†某甲ソレガシノ↡証↢明シタマヘ功徳ヲ↡。

一 Ⅳ ⅱ b イ (三)結勧

^いま勧すすむ、 道どう場じょうの衆等しゅとう・人等にんとう心しんを斂おさめて帰依きえし合がっ掌しょうして礼らいしたてまつれ。

今†勧ム、道場ノ衆等・人等斂オサメテ↠心ヲ帰依シ合掌シテ礼シタテマツレ。

一 Ⅳ ⅱ b ロ 讃請
          (一)法宝
            (Ⅰ)竜宮経藏

【14】^下げ、 高こうに接つぎて讃さんじていへ。

 下接ギテ↠高ニ讃ジテ云ヘ。

 ^願ねがはくは往おう生じょうせん、 願ねがはくは往おう生じょうせん。

▲†願クハ往生セム、†願クハ往生セム。

^衆等しゅとう希まれに諸しょ仏ぶつの法ほうを聞きく *竜りゅう宮ぐの八万はちまん四し千せん蔵ぞう

衆等希ニ聞ク↢諸‡仏ノ法ヲ↡竜宮ノ八万四千‡蔵

^すでに神光じんこうを施ほどこして道どう場じょうに入いりて 功く徳どくを証明しょうみょうしまた願がんを満みてたまへ

已ニ施シテ↢神光ヲ↡入リテ↢道場ニ↡証↢明シ功徳ヲ↡復満†テタマヘ↠願ヲ

^これによりて苦くを離はなれて弥陀みだを見みたてまつらん 法界ほうかいの含霊がんれいもまた障さわりを除のぞかん

因リテ↠茲ニ離レテ↠苦ヲ見タテマツ†ラム↢弥陀ヲ↡法界ノ含霊レイモ亦除カム↠障ヲ

^われら身心しんしんみな踊ゆ躍やくして 手てに香こう華げを執とりてつねに供く養ようしたてまつらん

我 レ等身心皆踊ユ躍ヤクシテ手ニ執リテ↢香華ヲ↡常ニ供養†シタテマツラム

一 Ⅳ ⅱ b ロ (一)(Ⅱ)十方仏法

【15】^高こう、 下げに接つぎて讃さんじていへ。

†高接ギテ↠下ニ讃ジテ云ヘ。

 ^願ねがはくは往おう生じょうせん、 願ねがはくは往おう生じょうせん。

▲†願クハ往生セム、†願クハ往生セム。

^竜りゅう宮ぐの経きょう蔵ぞう恒沙ごうじゃのごとし 十方じっぽうの仏法ぶっぽうまたこれに過すぎたり

竜リウ宮グノ経蔵如シ↢恒沙ノ↡十方ノ仏法復過ギタリ↠是 レニ

^われいま心しんを標ひょうしてあまねくみな請しょうじたてまつる 大だい神光じんこうを放はなちて道どう場じょうに入いりて

我今標シテ↠心ヲ普ク皆請ジタテマツル放チテ↢大神光ヲ↡入リテ↢道場ニ↡

^功く徳どくを証明しょうみょうしまた罪つみを除のぞきて 施せ主しゅの菩ぼ提だいの芽めを増ぞう長じょうせしめたまへ

証↢明シ功徳ヲ↡復マタ除キテ↠罪ヲ増↢長セシメタマヘ施主ノ菩提ノ†芽ヲ↡

^衆等しゅとうおのおの心念しんねんを斉ひとしくし 手てに香こう華げを執とりてつねに供く養ようしたてまつれ

衆等各各斉ヒトシクシ‡↢心念ヲ↡手ニ執リテ↢香華ヲ↡常ニ供養†シタテマツレ

一 Ⅳ ⅱ b ロ (一)(Ⅲ)総結嘆

【16】^下げ、 高こうに接つぎて讃さんじていへ。

†下接ギテ↠高ニ讃ジテ云ヘ。

 ^0522願ねがは0587くは往おう生じょうせん、 願ねがはくは往おう生じょうせん。

▲†願クハ往生セム、†願クハ往生セム。

^今日こんにちの道どう場じょう遇あふことを得うること難かたし 無む上じょうの仏法ぶっぽうまた聞ききがたし

今日ノ道場難シ↠得ルコト↠遇フコトヲ無上ノ仏法亦 タ難シ↠聞キキ

^*畢ひつ命みょう形ぎょう枯こまでに諸悪しょあくを断だんぜん これより念々ねんねんに罪つみみな除のぞこり

畢命ミヤウ†形枯マデニ断ゼム↢諸0811悪ヲ↡従リ↠是 レ念念ニ罪 ミ皆 ナ除†コリ

^六根ろっこんあきらかなることを得え、 惺しょう悟ごすることを得えて *戒かい・定じょう・慈悲じひ誓ちかひて虚むなしからじ

六根コム得↠了アキラカナルコトヲ、得テ↢惺悟スルコトヲ↡戒・定・慈悲誓ヒテ不ジ↠虚シカラ

^衆等しゅとう、 身心しんしんみな踊ゆ躍やくして 手てに香こう華げを執とりてつねに供く養ようしたてまつれ

衆等身心シム皆 ナ踊ユ躍ヤクシテ手ニ執リテ↢香華ヲ↡常ニ供養†シタテマツレ

 ^高こう、 下げに接つぎて讃さんじていへ。

†高接ギテ↠下ニ讃ジテ云ヘ。

一 Ⅳ ⅱ b ロ (二)請承僧宝

【17】^下げ、 高こうに接つぎて讃さんじていへ。

†下接ギテ↠高ニ讃ジテ云ヘ。

 ^願ねがはくは往おう生じょうせん、 願ねがはくは往おう生じょうせん。

▲†願クハ往生セム、†願クハ往生セム。

^久ひさしく娑しゃ婆ばに住じゅうしてつねに*没々もつもつたり 三悪さんまく・四し趣しゅことごとくみな停とどまる

久シク住シテ↢娑婆ニ↡常ニ没没モチモチ†タリ三悪四シ趣‡尽ク皆 ナ停トドマル

^毛けを被こうむり角つのを戴いただきて衆しゅ苦くを受うく いまだかつて聖しょう人にんの名なを聞見もんけんせず

被カブリ↠毛ヲ戴イタダキテ↠角ヲ受ク↢衆苦ヲ↡未ズ ダ↣曽カツテ聞↢見セ聖人ノ名ヲ↡

^この*疲ひ労ろう長じょう劫ごうの事じを憶おもひて 誓願せいがんす、 捨しゃ命みょうして弥陀みだを見みたてまつらんと

憶ヒテ↢此ノ疲ヒ労ラウ長劫ノ事ヲ↡誓願ス、†捨命シテ見タテマツラムト↢弥陀ヲ↡

^衆等しゅとう、 身心しんしんみな踊ゆ躍やくして 手てに香こう華げを執とりてつねに供く養ようしたてまつれ

衆等身心皆踊躍シテ手ニ執リテ↢香華ヲ↡常ニ供養シタテマツ†レ

一 Ⅳ ⅱ b ロ (三)重請舎利
            (Ⅰ)重白

【18】^高こう、 下げに接つぎて讃さんじていへ。

†高接ギテ↠下ニ讃ジテ云ヘ。

 ^願ねがはくは往おう生じょうせん、 願ねがはくは往おう生じょうせん。

▲†願クハ往生セム、†願クハ往生セム。

^衆等しゅとうことごとく帰き命みょうして、 いま施せ主しゅおよび衆しゅ生じょうのために、 すでに十方じっぽう法界ほうかいの、 *全身ぜんしんの舎しゃ利り・*砕体さいたいの金剛こんごうを請しょうじたてま0523つる。 *物もつ利りよろしきに随したがひて形かたちを分わかちて*影よう赴ふしたまふ。 また形かたち大だい小しょうに分わかれたりといへども、 *神じん化け一種いっしゅにして殊ことなることなし。 大だいはすなはち類るいするに山岳せんがくに同おなじく、 小しょうはすなはち比ひするに芥け塵じんのごとし。 畢ひつ命みょうまで真しん誠じょうに心しんを斉ひとしくして供く養ようしたてまつれば、 近ちかくはすなはち人天にんでんに報ほうを獲えて富ふ楽らく長じょう劫ごうに身みに随したがひ、 遠とおくはすなはち浄じょう土どの無む生しょう剋こっ果かす。 すなはち涅ね槃はんの常じょう楽らくなり。 また願ねがはくは道どう場じょうの衆等しゅとうおのおの心しんを斉ひとしくして、 手てに香こう華げを執とりてつねに供く養ようしたてまつれ。

衆等シユトウ咸コトゴトク帰命シテ、今 マ為 メニ↢施主及ビ衆生ノ↡、已ニ請シヤウジタテマツル↢十方法界ノ全ゼン身ノ舎利、砕体サイタイノ金剛ヲ↡。物利‡†随ヒテ↠宜シキニ分チテ↠形ヲ影ヤウ赴フオモムクシタマフ。雖 ドモ↣復 タ形 チ分レタリト↢大小ニ↡、神化ジンクヱ一種ニシテ無シ↠†殊ナルコト。大‡ハ則チ†類スルニ同ジク↢山岳サンガクニ↡、小ハ則チ比スルニ若ゴトシ↢*芥ケ塵ヂンノ↡。畢命†マデ真誠ニ斉シクシテ↠心ヲ供養シタテマツレバ、近クハ則チ人天ニ獲エテ↠報ヲ富フク楽‡長劫ニ随ヒ↠身ニ、遠クハ則チ浄土ノ無生剋果コククワス。則チ涅槃之ノ常楽ナリ。又願クハ道場ノ衆等各各オノオノ斉シクシテ↠心ヲ、手ニ執リテ↢香華ヲ↡常ニ供養†シタテマツレ。

一 Ⅳ ⅱ b ロ (三)(Ⅱ)讃請

【19】^下げ、 高こうに接つぎて讃さんじていへ。

†下接ギテ↠高ニ讃ジテ云ヘ。

 ^願ねが0588はくは往おう生じょうせん、 願ねがはくは往おう生じょうせん。

▲†願クハ往生セム、†願クハ往生セム。

^*真身しんしん舎しゃ利り大だい小しょうに随したがひて 見聞けんもんし歓かん喜ぎして供く養ようを修おさむ

真身‡舎利随ヒテ↢大小ニ↡見聞ケンモンシ歓喜シテ†修ム↢供養ヲ↡

^みづから作つくる善根ぜんごん、 他た人にんの福ふく 一切いっさい合ごう集じゅうしてみな回え向こうし

†自ラ作ル善根、他人0812ノ福一切合ガウ集シテ皆 ナ廻向シ

^昼ちゅう夜やに*精しょう勤ごんしてあへて退たいせず 専心せんしんに決けつ定じょうして弥陀みだを見みたてまつらん

昼夜ニ精シヤウ勤ゴムシテ不ズ↢敢テ退セ↡専心ニ決定シテ見タテマツラム↢弥陀ヲ↡

^衆等しゅとう、 身心しんしんみな踊ゆ躍やくして 手てに香こう華げを執とりてつねに供く養ようしたてまつれ

衆等身心皆踊躍シテ手ニ執リテ↢香華ヲ↡常ニ供養†シタテマツレ

 ^高こう、 下げに接つぎて讃さんじていへ。

†高接ギテ↠下ニ讃ジテ云ヘ。

一 Ⅳ ⅱ b ロ (四)大乗僧宝
            (Ⅰ)上首二大士

【20】^下げ、 高こうに接つぎて讃さんじていへ。

†下接ギテ↠高ニ讃ジテ云ヘ。

 ^願ねがはくは往おう生じょうせん、 願ねがはくは往おう生じょうせん。

▲†願クハ往生セム、†願クハ往生セム。

^普ふ賢げん・文殊もんじゅに*弘ぐ誓ぜい願がん 十方じっぽうの*仏ぶっ子しみなまたしかなり

普賢・文殊ニ弘誓‡願†アリ十方ノ仏子‡皆 ナ亦 タ然ナリ

^一念いちねんに分身ぶんしんして六道ろくどうに遍へんし 機きに随したがひて*化度けどして*因縁いんねんを断だん0524ぜしむ

一念ニ分身シテ徧シ‡↢六道ニ↡随ヒテ↠機ニ化度シテ断ゼシム↢因縁ヲ↡

^願ねがはくはわれ生々しょうじょうに親近しんごんすることを得えて *囲い繞にょうして法ほうを聴ききて*真門しんもんを悟さとり

願クハ我 レ生生ニ得テ↢親近スルコトヲ↡囲繞シテ聴キテ↠法ヲ悟サトリ↢真門ヲ↡

^永ながく無む明みょう生しょう死じの業ごうを抜ぬきて 誓ちかひて弥陀みだ浄じょう土どの人にんとならん

永ク抜ヌキテ↢無明生死ノ業ヲ↡誓ヒテ作ナラム↢弥陀浄土ノ人ト↡

^衆等しゅとうおのおの身心しんしんを斉ひとしくして 手てに香こう華げを執とりてつねに供く養ようしたてまつれ

衆等各各‡*斉ヒトシクシテ↢身心ヲ↡手ニ執リテ↢香華ヲ↡常ニ供養†シタテマツレ

一 Ⅳ ⅱ b ロ (四)(Ⅱ)十方摩訶薩

【21】^下げ、 高こうに接つぎて讃さんじていへ。

†下接ギテ↠高ニ讃ジテ云ヘ。

 ^願ねがはくは往おう生じょうせん、 願ねがはくは往おう生じょうせん。

▲†願クハ往生セム、†願クハ往生セム。

^十方じっぽうの菩ぼ薩さつの大だい慈悲じひ 身しん命みょうを惜おしまずして衆しゅ生じょうを度どしたまふ

十方ノ菩薩ノ大慈悲不シテ↠惜オシマ↢身命ヲ↡度シタマフ↢衆生ヲ↡

^六道ろくどうに分身ぶんしんして類るいに随したがひて現げんじ ために妙みょう法ほうを説ときて無む生しょうを証しょうせしめたまふ

六道ニ分身シテ随ヒテ↠類ルイニ現ジ‡為 メニ説キテ↢妙法ヲ↡証セシ†メタマフ↢無生ヲ↡

^無む生しょうの浄じょう土ど、 人ひとに随したがひて入いる 広大こうだい*寛かん平ぴょうにして*比ひ量りょうなし

無生ノ浄土随ヒテ↠人ニ入ル広大寛クワン平ニシテ無シ↢比量↡

^*四し種しゅの威い儀ぎつねに仏ぶつを見みたてまつる *法侶ほうりょ携たずさへ将いて*宝堂ほうどうに入いる

四種ノ威†儀常ニ見タテマツル↠仏ヲ法侶リヨ携タヅサケイ ヘ‡将ヰテ入イル↢宝堂ニ↡

^衆等しゅとう、 身心しんしんみな踊ゆ躍やくして 手てに香こう華げを執とりてつねに供く養ようしたてまつれ

衆等身心皆 ナ踊躍シテ手ニ執リテ↢香華ヲ↡常ニ供養シタテマツ†レ

 ^下げ、 高こうに接つぎて讃さんじていへ。

†下接ギテ↠高ニ讃ジテ云ヘ。

一 Ⅳ ⅱ b ロ (四)(Ⅲ)一切賢聖衆

【22】^高こう、 下げに接つぎて讃さんじていへ。

†高接ギテ↠下ニ讃ジテ云ヘ。

 ^願ねが0589はくは往おう生じょうせん、 願ねがはくは往おう生じょうせん。

▲†願クハ往生セム、†願クハ往生セム。

^いまの施せ主しゅおよび衆しゅ生じょうのために *賢げん聖じょうを奉ぶ請じょうす 道どう場じょうに入いりて

為 メニ↢今ノ施主及ビ衆生ノ↡†奉↢請ス賢聖ヲ↡ 入リテ↢道場ニ↡

^功く徳どくを証明しょうみょうしたまへ 供く養ようを修しゅしたてまつらん

証↢明シタマヘ功徳ヲ↡ 修0813†シタテマツラム↢供養ヲ↡

^三毒さんどくの煩悩ぼんのうこれによりて滅めっし 無む明みょう黒闇こくあんの罪つみみな除のぞこる

三毒ノ煩悩因ヨリテ↠茲コレニ滅シ無明黒闇コクアンノ罪ツミ皆 ナ除†コル

^願ねがはくはわれ生々しょうじょうに諸仏しょぶつに値あひたてまつりて 念々ねんねんに道どうを修しゅして*無余むよに至いたらん

願クハ我 レ生生ニ値ヒタテマツリテ↢諸仏ニ↡念念ニ修シテ↠道ヲ至ラム↢無余ニ↡

^この今こん生じょうの功く徳どく業ごうを0525回えし *当来とうらい*畢ひつ定じょうして*金こん渠こにあらん

廻シ‡↢此ノ今生ノ功徳業ヲ↡当来‡畢定シテ在ラム↢金渠コニ↡

^衆等しゅとうおのおの身心しんしんを斉ひとしくして 手てに香こう華げを執とりてつねに供く養ようしたてまつれ

衆等各各斉シクシテ↢身心ヲ↡手ニ執リテ↢香華ヲ↡常ニ供養シタテマツ†レ

一 Ⅳ ⅱ b ロ (四)(Ⅳ)総結嘆

【23】^下げ、 高こうに接つぎて讃さんじていへ。

†下接ギテ↠高ニ讃ジテ云ヘ。

 ^願ねがはくは往おう生じょうせん、 願ねがはくは往おう生じょうせん。

▲†願クハ往生セム、†願クハ往生セム。

^菩ぼ薩さつ聖しょう衆じゅ、 身しん別べつなりといへども 慈悲じひ・智慧ちえ等ひとしくして殊ことなることなし

菩薩聖衆、身雖 ドモ↠別ナリト慈悲・智慧等シクシテ無シ↠†殊ナルコト

^*身財しんざいを惜おしまずして妙みょう法ほうを求もとめ 難なん行ぎょう苦く行ぎょうしていまだかつて休やすまず

不シテ↠惜オシマ↢身財ザイヲ↡求†メ↢妙法ヲ↡難行苦ク行ギヤウシテ未ズ ダ↢曽テ†休マ↡

^誓ちかひて菩ぼ提だいに到いたり彼ひ岸がんに登のぼりて 大だい慈じ光こうを放はなちて*有流うるを度どしたまふ

誓ヒテ到リ↢菩提ニ↡登リテ↢彼岸ニ↡放チテ↢大慈光ヲ↡度†シタマフ↢有流ヲ↡

^有流うるの衆しゅ生じょうとはわが身みこれなり 光ひかりに乗じょうじて畢ひつ命みょうに西方さいほうに入いらん

有流ノ衆生トハ我ガ身是ナリ乗ジテ↠光ニ畢命ニ入ラム↢西方ニ↡

^衆等しゅとう、 身心しんしんみな踊ゆ躍やくして 手てに香こう華げを執とりてつねに供く養ようしたてまつれ

衆等身心皆踊ユ躍シテ手ニ執リテ↢香華ヲ↡常ニ供養シタテマツ†レ

 ^高こう、 下げに接つぎて讃さんじていへ。

†高接ギテ↠下ニ讃ジテ云ヘ。

一 Ⅳ ⅲ 受請降臨

【24】^下げ、 高こうに接つぎて讃さんじていへ。

†下接ギテ↠高ニ讃ジテ云ヘ。

 ^願ねがはくは往おう生じょうせん、 願ねがはくは往おう生じょうせん。

▲†願クハ往生セム、†願クハ往生セム。

^いまの施せ主しゅのために、 みなすでに 十方じっぽうの諸仏しょぶつを請しょうじたてまつる 道どう場じょうに入いりたまふ

為 ニニ↢今ノ施主ノ↡皆 ナ已 デニ請ジタテマツル↢十方ノ諸仏ヲ↡ 入リタマフ↢道場ニ↡

^*竜りゅう宮ぐの法蔵ほうぞう・*真しん舎しゃ利り すでに神光じんこうを放はなちて道どう場じょうに入いりたまふ

竜宮ノ法蔵・真舎利已 デニ放チテ↢神光ヲ↡入リタマフ↢道場ニ↡

^*羅ら漢かん・辟びゃく支し、 *通つう自じ在ざいなり 一念いちねんに華はなに乗じょうじて道どう場じょうに入いりたまふ

羅漢・辟支、通自在†ナリ一念ニ乗ジテ↠華ニ入リタマフ↢道場ニ↡

^普ふ賢げん・文殊もんじゅ・諸しょ菩ぼ薩さつ 一切いっさいともに来きたりて道どう場じょうに入いりたまふ

普賢・文殊・諸菩薩一切倶ニ来リテ入リタマフ↢道場ニ↡

^このもろもろの聖しょう衆じゅ雲くものごとくに集あつまりて 地じ上じょう・虚こ空くう量はかるべきこと難かたし

是ノ諸ノ聖衆如クニ↠雲クモノ集リテ地上・虚空‡難シ↠可ベキコト↠量ル

^おの0526おの蓮れん華げ百ひゃっ宝ぽうの座ざに坐ざして 功く徳どくを証明しょうみょうし慈じ光こうを放はなちたまふ

各 ノ坐シテ↢蓮華百宝ノ座ニ↡証↢明シ功徳ヲ↡放チタマフ↢慈光ヲ↡

^かくのごとき聖しょう衆じゅに逢遇あふこと難かたし 同どう時じに*発願ほつがん0590して西方さいほうに入いらん

如キ↠此クノ聖衆ニ難シ↢逢遇アフコト↡同時ニ発願シテ入ラム↢西方ニ↡

^衆等しゅとう、 心しんを斉ひとしくしてみな踊ゆ躍やくして 手てに香こう華げを執とりてつねに供く養ようしたてまつれ

衆等斉シクシテ↠心ヲ皆 ナ踊躍シテ手ニ執リテ↢香華ヲ↡常ニ供養シタテマツ†レ

一 Ⅳ ⅳ 別請観音

【25】^観かん世ぜ音おんを請しょうじたてまつる讃さんにいはく、

 0814▲請†ジタテマツル↢観世音ヲ↡讃ニ云イハク、

^観かん世ぜ音おんを奉ぶ請じょうす 散さん華げ楽らく

†奉↢請ス観世音ヲ↡散華楽

慈悲じひをもつて道どう場じょうに降おりたまへ 散さん華げ楽らく

慈悲ヲモテ降リタマヘ↢道場ニ↡散華楽

^容みかおを斂おさめて*空くう裏りに現げんじ 散さん華げ楽らく

斂オサメテ↠容ミカホヲ空ク裏ニ現ジ散華楽

*忿ふん怒ぬをもつて魔ま王おうを伏ぶくす 散さん華げ楽らく

忿フン怒ヲモテ伏†ス↢魔王ヲ↡散華楽

^身みを騰あげて*法ほう鼓くを振ふるひ 散さん華げ楽らく

騰アゲテ↠身ミヲ振 ルヒ↢法鼓ヲ↡散華楽

勇ゆう猛みょうにして威い光こうを現げんず 散さん華げ楽らく

勇猛ニシテ現ズ↢威光ヲ↡散華楽

^*手てのなかに香色こうしきの乳にゅうあり 散さん華げ楽らく

手ノ中ニ香色ノ乳ニウアリ散華楽

眉まゆのあひだに*白びゃく毫ごうの光ひかりあり 散さん華げ楽らく

眉ノ際アヒダニ白毫ノ光 リアリ散華楽

^*宝蓋ほうがい身みに随したがひて転てんじ 散さん華げ楽らく

宝蓋随シタガヒテ↠身ニ転ジ散華楽

蓮れん華げ歩あゆみを逐おひて祥さかゆ 散さん華げ楽らく

蓮華逐ヒテ↠歩 ミヲ祥サカ†ユ散華楽

^池いけには回めぐれり*八はち味みの水みず 散さん華げ楽らく

池ニハ廻レリ八味ノ水散華楽

0527華はなは*戒かい定じょうの香こうを分わかてり 散さん華げ楽らく

華ハ分テリ↢戒定ノ香ヲ↡散華楽

^飢うゑては*九く定じょうの食じきを餐さんし 散さん華げ楽らく

飢ウエテハ餐†シ↢九定ノ食ヲ↡散華楽

渇かっしては*四し禅ぜんの漿しょうを飲のむ 散さん華げ楽らく

渇カツシテハ飲ノム↢四禅ゼンノ†漿コンヲ↡散華楽

^西方さいほう七宝しっぽうの樹じゅ 散さん華げ楽らく

西方‡七宝ノ樹ジユ散華楽

*声しょう韻いん宮商きゅうしょうに合かなふ 散さん華げ楽らく

声韻ヰン合カナフ↢宮キウ商シヤウニ↡散華楽

^枝えだのなかに実相じっそうを明あかし 散さん華げ楽らく

枝エダノ中ニ明アカシ↢実相ヲ↡散華楽

葉ようのほかに無む常じょうを現げんず 散さん華げ楽らく

†葉ノ外ニ現ズ↢無常ヲ↡散華楽

^願ねがはくは*閻えん浮ぶの報ほうを捨すてて 散さん華げ楽らく

願クハ捨テテ↢閻浮ノ報ヲ↡散華楽

発願ほつがんして西方さいほうに入いらん 散さん華げ楽らく

発願シテ入ラム↢西方ニ↡散華楽

一 Ⅳ ⅴ 広請供具
      a 標至誠運想

【26】^高こう、 下げに接つぎて香こう華げを請しょうじていへ。

 高接ギテ↠下ニ請ジテ↢香華ヲ↡云ヘ。

 ^かさねてまうす。 道どう場じょうの衆等しゅとうおのおの心しんを斂おさめて弾だん指し合がっ掌しょうし、 頭こうべを叩たたきて心しんを標ひょうし想おもいを運はこび、

重テ†白ス。道場ノ衆等各各‡斂オサメテ↠心ヲ弾ダン指‡合掌シ、叩キテ↠頭ヲ標シ↠心ヲ運ハコ†ビ↠想ヲ、

一 Ⅳ ⅴ b 正列
        イ 総列四物

^いま施せ主しゅ某甲それがし0591等らのために、 十方じっぽう法界ほうかいの人天にんでん、 凡ぼん聖しょう、 水すい・陸ろく・虚こ空くう一切いっさいの香こう華げ・音楽おんがく・光こう明みょう・宝蔵ほうぞう・香山こうせん・香こう衣え・香樹こうじゅ・香林こうりん・香こう池ち・香水こうすいを奉ぶ請じょうす。 この道どう場じょうに入いりたまへ。

今為 メニ↢施主某甲ソレガシ等ノ↡、†奉↢請ス十方法界ノ人天、凡聖、水・陸ロク・虚空一切ノ香華・音楽・光明・宝0815蔵・香山・香衣エ・香樹カウジユ・香林リン・香池チ・香水ヲ↡。入リタマヘ↢此ノ道場ニ↡。

^また一切いっさいの宝樹ほうじゅ・宝林ほうりん・宝ほう衣え・宝ほう池ち・宝水ほうすい・宝幢ほうどう・宝蓋ほうがい・宝ほう華け・宝網ほうもう・宝楼ほうろう・宝閣ほうかくを請しょうじたてまつる。 この道どう場じょうに入いりたまへ0528。

又請ジタテマツル↢一切ノ宝樹・宝林・宝衣・宝池・宝水・宝幢・宝蓋・宝華・宝網・宝楼・宝閣ヲ↡。入リタマヘ↢此ノ道場ニ↡。

^また一切いっさいの華け林りん・華け樹じゅ・華け幢どう・華け蓋がい・華け楼ろう・華け閣かく・華宮けく・華け殿でん・華衣けえを請しょうじたてまつる。 この道どう場じょうに入いりたまへ。

又請ジタテマツル↢一切ノ華林・華樹・華幢・華蓋・華楼ロウ・華閣カク・華宮・華殿・華衣ヲ↡。入リタマヘ↢此ノ道場ニ↡。

一 Ⅳ ⅴ b ロ 別明四物雲

^また一切いっさいの光雲こううん樹じゅ・光雲こううん林りん・光雲こううん網もう・光雲こううん衣え・光雲こううん蓋がい・光雲こううん幢どう・光雲こううん台だい・光雲こううん楼ろう・光雲こううん閣かく・光雲こううん楽がく・光雲こううん香こう・光雲こううん池ち・光雲こううん水すい・光雲こううん山せんを請しょうじたてまつる。 この道どう場じょうに入いりたまへ。

又請ジタテマツル↢一切ノ光雲ウム樹・光雲ウム林・光雲ウム網マウ・光雲衣エ・光雲蓋ガイ・光雲幢ドウ・光雲台ダイ・光雲楼ロウ・光雲閣カク・光雲楽・光雲香・光雲池チ・光雲水シヰ・光雲山ヲ↡。入リタマヘ↢此ノ道場ニ↡。

^また一切いっさいの香雲こううん山せん・香雲こううん衣え・香雲こううん樹じゅ・香雲こううん林りん・香雲こううん網もう・香雲こううん蓋がい・香雲こううん幢どう・香雲こううん楼ろう・香雲こううん閣かく・香雲こううん池ち・香雲こううん水すい・香雲こううん光こう・香雲こううん楽がく・香雲こううん華け・香雲こううん台だいを請しょうじたてまつる。 この道どう場じょうに入いりたまへ。

又請ジタテマツル↢一切ノ香雲山ウムセン・香雲衣エ・香雲樹ジユ・香雲林・香雲網マウ・香雲蓋ガイ・香雲幢ドウ・香雲楼ロウ・香雲閣カク・香雲池チ・香雲水シヰ・香雲光クワウ・香雲楽ガク・香雲華クヱ・香雲台ダイヲ↡。入リタマヘ↢此ノ道場ニ↡。

^また一切いっさいの宝雲ほううん山せん・宝雲ほううん樹じゅ・宝雲ほううん華け・宝雲ほううん果か・宝雲ほううん衣え・宝雲ほううん幢どう・宝雲ほううん蓋がい・宝雲ほううん網もう・宝雲ほううん幡ばん・宝雲ほううん楽がく・宝雲ほううん楼ろう・宝雲ほううん閣かく・宝雲ほううん光こう明みょう・宝雲ほううん天てん衣え・宝雲ほううん供く養よう海かいを請しょうじたてまつる。 この道どう場じょうに入いりたまへ。

又請ジタテマツル↢一切ノ宝雲山・宝雲樹・宝雲華・宝雲果クワ・宝雲衣エ・宝雲幢ドウ・宝雲蓋ガイ・宝雲網マウ・宝雲幡ドウバン・宝雲楽ガク・宝雲楼・宝雲閣カク・宝雲光明クワウミヤウ・宝雲天テン衣エ・宝雲供ク養海ヲ↡。入リタマヘ↢此ノ道場ニ↡。

^また一切いっさいの華け雲うん山せん・華け雲うん林樹りんじゅ・華け雲うん幢蓋どうがい・華け雲うん衣え服ぶく・華け雲うん羅ら網もう・華け雲うん音楽おんがく・華け雲うん台だい座ざを請しょうじたてまつる。 この道どう場じょうに入いりたまへ。

又請ジタテマツル↢一切ノ華雲クヱウム山サン・華雲林樹リムジユ・華雲幢ドウ蓋・華雲衣エ服ブク・華雲羅ラ網マウ・華雲音楽・華雲台ダイ座ヲ↡。入リタマヘ↢此ノ道場ニ↡。

一 Ⅳ ⅴ b ハ 請凡聖変化荘厳

^また一切いっさいの天てん・人にん変へん化げの荘しょう厳ごん供く養よう海かい、 一切いっさいの声しょう聞もん変へん化げの荘しょう厳ごん供く養よう海かい、 一切いっさいの菩ぼ薩さつ変へん化げの荘しょう厳ごん供く養よう海かい、 一切いっさいの諸仏しょぶつ変へん化げの荘しょう厳ごん供く養よう海かいを請しょうじたてまつる。

又請ジタテマツル↢一切ノ天人ニン変ヘン化ノ荘厳供養海カイ、一切ノ声聞変ヘン化ノ荘厳供ク養海カイ、一切ノ菩薩変ヘン化ノ荘厳供養海カイ、一切ノ諸仏変化ノ荘厳供養海ヲ↡。

一 Ⅳ ⅴ c 結請

^かくのごとき等らの無む量りょう無む辺へん恒沙ごうじゃの供く養よう、 種しゅ0592々じゅの荘しょう厳ごんことごとくみな奉ぶ請じょうす。 この道どう場じょうに入いりたまへ。

如†キ↠是クノ等ラノ無量無辺恒沙ノ供養†、種種ノ荘厳‡悉ク皆 ナ奉請ス。入リタマヘ↢此ノ道場ニ↡。

一 Ⅳ ⅴ d 供養

^一切いっさいの仏ぶつと*舎しゃ利りならびに*真法しんぽうと菩ぼ薩さつ・声しょう聞もん衆しゅに供く養ようしたてまつる。 この香こう華げ雲うん荘しょう厳ごん供く養よう海かいを受うけたまへ。 施せ0529主しゅ衆しゅ生じょうの願がんを満みてんがために心しんに随したがひて変現へんげんし、 受用じゅゆうして*仏ぶつ事じをなしたまへ。

供↢養シタテマツル一切ノ仏ト舎利並ナラビニ真法ト菩薩0816・声聞衆ニ↡。受ウケタマヘ↢此ノ香華雲ウン荘厳供養海ヲ↡。為 メニ↠†満テムガ↢施主衆生ノ願ヲ↡随ヒテ↠心ニ変現ヘンゲン†シ、受用ジユヨウシテ作シタマヘ↢仏事ヲ↡。

一 Ⅳ ⅴ e 総結

^供く養ようしをはりぬ。 人ひとおのおの心しんを至いたして帰依きえし合がっ掌しょうして礼らいしたてまつれ。

供養シ已リヌ。人各 ノ至シテ↠心ヲ帰クヰ依エシ合掌シテ礼シタテマツ†レ。

一 Ⅳ ⅵ 結讃

【27】^下げ、 高こうに接つぎて讃さんじていへ。

 下接ギテ↠高ニ讃ジテ云ヘ。

 ^願ねがはくは往おう生じょうせん、 願ねがはくは往おう生じょうせん。

†願クハ往生セム、†願クハ往生セム。

^願ねがはくは弥陀みだ会えのなかにありて坐ざし、 手てに香こう華げを執とりてつねに供く養ようしたてまつらん。

願クハ在リテ↢弥陀会ノ中ニ↡坐シ‡手ニ執リテ↢香華ヲ↡常ニ供養シタテマツラム

一 Ⅴ 前行道
    ⅰ 因示作法

【28】^奉ぶ請じょうすでに竟おわりて、 すなはちすべからく*行ぎょう道どう七遍しちへんすべし。

奉ブ請ジヤウ既ニ竟リテ即チ須クシ↢行道七*遍ス↡。

^また一人いちにんをして華はなをもつて西南せいなんの角すみにありて立たち、 行ぎょう道どうの人ひとの至いたるを待まちてすなはちことごとく*行ぎょう華けして行ぎょう道どうの衆等しゅとうに与あたへしめよ。 すなはち華はなを受うけをはりてすなはち散さんずることを得えざれ。 しばらく待まちておのおのみづから心しんを標ひょうして供く養ようしたてまつれ。 行ぎょう道どうして仏前ぶつぜんに至いたるを待まちて、 すなはち意こころに随したがひてこれを散さんぜよ。

又使シメヨ↧一人ヲシテ将モテ↠華ヲ在リテ↢西南サイナンノ角スミニ↡立チ‡、待マチテ↢行道ノ人ノ至イタ†ルヲ↡即チ尽ク行華シテ与アタヘ↦行道ノ衆等ニ↥。即チ受ケ↠華ヲ竟リテ不レ↠得エ↢即チ散ズルコトヲ↡。且ク待チテ各 ノ自ミ ラ標シテ↠心ヲ供養シタテマツ†レ。待チテ↣行道†シテ至†ルヲ↢仏前ニ↡、即チ随ヒテ↠意ニ散ゼヨ↠之ヲ。

^散さんじをはりてすなはち過すぎて、 行ぎょう華けの人ひとの所ところに至いたりてさらに華はなを受うくることまた前さきの法ほうのごとくせよ。 すなはち七遍しちへんに至いたるまでまたかくのごとし。

散ジ竟リテ即チ過ギテ、至リテ↢行華ノ人ノ所 ロニ↡更ニ受クルコト↠華ヲ亦 タ如ク‡セヨ↢前ノ法ノ↡。†乃チ至ルマデ↢七*遍ニ↡亦如シ↠是クノ。

^もし行ぎょう道どうしをはらば、 すなはちおのおの*本ほん坐ざ処しょによりて立たち、 *唱しょう梵ぼんの声しょうの尽つくるを待まちてすなはち坐ざせよ。

若シ行道シ訖オハ†ラバ、即チ各ノ依リテ↢本坐処ニ↡†立チ、待チテ↢唱シヤウ梵ボンノ声ノ尽†クルヲ↡即チ坐セヨ。

一 Ⅴ ⅱ 正明行道
      a 先勧衆

【29】^高こう、 下げに接つぎて衆しゅうの行ぎょう道どうを勧すすめてすなはちいへ。

 高†接ギテ↠下ニ勧メテ↢衆ノ行道ヲ↡即チ云イヘ。

 ^0530一切いっさいの香こう華げを奉ぶ請じょうして供く養ようすでに訖おわりぬ。 一切いっさい恭く敬ぎょうして道どう場じょうの衆等しゅとうおのおの香こう華げを執とりて法ほうのごとく行ぎょう道どうせよ。

†奉↢請シテ一切ノ香華ヲ↡供養已スデニ訖オハリヌ。一切‡恭敬シテ道場ノ衆等各ノ執リテ↢香華ヲ↡如ク↠法ノ行道セヨ。

一 Ⅴ ⅱ b 讃梵偈
        イ 三奉請

【30】^行ぎょう道どうの*讃梵さんぼんの偈げにいはく、

 ▲行ギヤウ道ドウノ讃梵サンボンノ偈ニ云ク、

^0593弥陀みだ世せ尊そんを奉ぶ請じょうす道どう場じょうに入いりたまへ 散さん華げ楽らく

†奉↢請ス弥陀世尊ヲ↡入リタマヘ↢道場ニ↡  散華楽

^釈しゃ迦か如来にょらいを奉ぶ請じょうす道どう場じょうに入いりたまへ 散さん華げ楽らく

†奉0817↢請ス釈迦如来ヲ↡入リタマヘ↢道場ニ↡  散華楽

^十方じっぽうの如来にょらいを奉ぶ請じょうす道どう場じょうに入いりたまへ 散さん華げ楽らく

†奉↢請ス十方ノ如来ヲ↡入リタマヘ↢道場ニ↡ 散華楽

一 Ⅴ ⅱ b ロ 正偈讃
          (一)標道場清浄

【31】 ^道どう場じょうの荘しょう厳ごんきはめて清浄しょうじょうなり。 *天てん上じょう・人間にんげんに比ひ量りょうなし。

▲道場ノ荘厳極テ清浄ナリ天上・人間ニ無シ↢比ヒ量リヤウ↡

一 Ⅴ ⅱ b ロ (二)挙已請三宝

^*過か・現げんの諸仏しょぶつ等とうの霊りょう等とう、 人にん・天てん・竜りゅう・鬼きのなかの*法蔵ほうぞう、

過現クワゲンノ諸仏等ノ霊リヤウ*等トウ人ニン・天デン・竜リウ・鬼クヰノ中ノ法蔵

*全身ぜんしん・砕身さいしんの真しん舎しゃ利り、

全身ゼンシン・砕身サイシンノ真シン舎シヤ利リ

一 Ⅴ ⅱ b ロ (三)示至誠展供
            (Ⅰ)明散華行道

^大衆だいしゅ華はなを持じしてその上うえに散さんじ、

大衆シユ持シテ↠華ヲ散ジ↢其ノ上ニ↡

尊顔そんげんを*瞻仰せんごうして繞めぐること*七帀しちそう、 *梵響ぼんこうの声しょう等とうをもつてみな供く養ようしたてまつる。

瞻↢仰シテ尊顔ゲンヲ↡繞ルコト七帀サウ‡梵響ボムカウノ声†等ヲモテ皆 ナ供養シタテマツル

一 Ⅴ ⅱ b ロ (三)(Ⅱ)表三輪清浄

^願ねがはくはわが身み浄きよきこと*香こう炉ろのごとく、 願ねがはくはわが心しん智慧ちえの火ひのごとくして、

願クハ我ガ身浄キコト如ク↢香炉ロノ↡願クハ我ガ心如クシテ↢智慧ノ火ノ↡

念々ねんねんに戒かい定じょうの香こうを焚ぼん焼じょうして、 十方じっぽう三さん世ぜの仏ぶつを供く養ようしたてまつらん。

念念ニ焚↢焼シテ戒カイ定ノ香ヲ↡供↢養シタテマツラム十方三世ノ仏ヲ↡

一 Ⅴ ⅱ b ロ (四)嘆三仏恩徳
            (Ⅰ)嘆能讃仏恩

^慚ざん愧ぎす釈しゃ迦か大だい悲ひ主しゅ、 十方じっぽう恒沙ごうじゃの諸しょ世せ尊そん、

†慚ザム愧ス釈迦大悲ヒ主シユ▼十方恒沙ノ諸世尊

*慈悲じひ巧ぎょう方便ほうべんを捨すてずして、 ともに*弥陀みだ弘ぐ誓ぜい門もんを讃さんじたまへり。

不シテ↠捨テ↢慈悲巧方便ヲ↡共ニ讃サンジタマヘ†リ↢弥陀‡弘誓‡門ヲ↡

一 Ⅴ ⅱ b ロ (四)(Ⅱ)嘆所讃仏徳

^0531▼弘ぐ誓ぜい多た門もんにして*四し十じゅう八はちなれども、 ひとへに念仏ねんぶつを標ひょうしてもつとも*親しんとなす。

▼弘グ誓ゼイ多タ門ニシテ四十八ナレドモ偏ニ標シテ↢念仏ヲ↡最モ為ス↠親ト

人ひとよく仏ぶつ (阿弥陀仏) を念ねんずれば、 仏ぶつまた念ねんじたまふ。 専心せんしんに仏ぶつを想おもへば仏ぶつ人ひとを知しりたまふ。

人能ク念ズレバ↠仏ヲ仏†還タ念ジタマフ†専心ニ想ヘバ↠仏ヲ仏知リタマフ↠人ヲ

一切いっさい、 心しんを回えして安楽あんらくに向むかへば、 すなはち*真金しんこん功く徳どくの身しんを見みる。

一切廻シテ↠心ヲ向ヘバ↢安楽ニ↡即チ見ル↢真金功徳ノ身ヲ↡

^0594浄じょう土どの荘しょう厳ごん・もろもろの聖しょう衆じゅ、 *篭々ろうろうとしてつねに行ぎょう人にんの前まえにまします。

▼浄土ノ荘厳・諸ノ聖シヤウ衆ジユ▼篭篭ロウロウトシテ常ニ†在ス↢行人ノ前ニ↡

行ぎょう者じゃ見みをはりて心しん歓かん喜ぎし、 終おわる時ときに仏ぶつに従したがひて金蓮こんれんに坐ざし、

0818行者見ミ已リテ心シム歓喜シ‡終ル時 キニ従ヒテ↠仏ニ坐†シ↢金蓮ニ↡

一念いちねんに華はなに乗じょうじて*仏ぶつ会えに到いたり、 すなはち不ふ退たいを証しょうして三賢さんげんに入いる。

一念ニ乗ジテ↠華ニ到リ‡↢仏会ニ↡即チ証シテ↢不退ヲ↡入ル↢三賢ニ↡

一 Ⅴ ⅱ b ハ 立讃文
          (一)嘆道場希過

【32】^下げ、 *梵人ぼんにんの声しょうに接つぎて立りゅうして讃さんじていへ。

 下†接ギテ↢梵人ノ声ニ↡立シテ讃ジテ云イヘ。

 ^願ねがはくは往おう生じょうせん、 願ねがはくは往おう生じょうせん。 道どう場じょうの衆等しゅとう、 そこばくの人ひと、

▲†願クハ往生セム、†願クハ往生セム。道場ノ衆等、爾許多 ソコバク ノ人、

^*歴りゃく劫こうよりこのかた三界さんがいに巡めぐり 六道ろくどうに輪りん廻ねして休止くしすることなし

歴リヤク劫コフヨリ已来コノ タ巡†リ↢三界ニ↡輪↢廻シテ六道ニ↡無シ↢休ク止スルコト↡

^希まれに道どう場じょうの*請しょう仏ぶつ会えを見みて 親しん承じょうして供く養ようしたてまつる思議しぎしがたし

希ニ†見テ↢道場ノ請仏会ヲ↡親承シテ供養シタテマツル‡ 難シ↢思議シ↡

^七しち周しゅう行ぎょう道どうして華はなを散さんじをはりぬ 悲喜ひき交きょう流るして滅罪めつざいを願がんず

七周シユ行道シテ†散ジ↠華ヲ訖リ†ヌ悲喜ヒキ交流シテ願ズ↢滅罪ヲ↡

^この善根ぜんごんに乗じょうじて極楽ごくらくに生しょうじ 華はな開ひらけて仏ぶつを見みたてまつりて無為むいを証しょうせん

乗ジテ↢此ノ善根ニ↡生ジ‡↢極楽ニ↡華 ナ開ケテ見ミタテマツリテ↠仏ヲ証セム↢無為ヲ↡

^衆等しゅとう、 心しんを持たもちて*本ほん座ざにつき 手てに香こう華げを執とりてつねに供く養ようしたてまつれ

衆シユ等持タモチテ↠心ヲ就ツキ↢本座ニ↡手ニ執リテ↢香華ヲ↡常ニ供養シタテマツ†レ

 ^高こう、 下げに接つぎて讃さんじていへ。

†高接ギテ↠下ニ讃ジテ云ヘ。

一 Ⅴ ⅱ b ハ (二)嘆教主因行

【053233】^下げ、 高こうに接つぎて讃さんじていへ。

†下接ギテ↠高ニ讃ジテ云ヘ。

 ^願ねがはくは往おう生じょうせん、 願ねがはくは往おう生じょうせん。

▲†願クハ往生セム、†願クハ往生セム。

^釈しゃ迦か如来にょらい初はじめ願がんを発おこせしより たちまちに塵労じんろうをを捨すてて苦く行ぎょうを修しゅし

釈迦如来†初メ発セシヨリ↠願ヲ頓チニ捨テテ↢塵労ヲ↡修シ↢苦行ヲ↡

^念々ねんねんに精しょう勤ごんして退しりぞくことあることなし 日月にちがつおよび歳年さいねんを限かぎらず

念念ニ精勤シテ無シ↠有ルコト↠退クコト不ズ↠限ラ↢日月及ビ歳年ヲ↡

^大劫だいこう・小しょう劫こう・*僧そう祇ぎ劫こう 大だい地じ等とうの*微み塵じんに*過踰かゆせり

大劫・小劫コフ・僧ソウ祇ギ劫過クワ↢踰ユセリ大地等ノ微塵ニ↡

^身財しんざいを惜おしまずして妙みょう法ほうを求もとめ 慈悲じひ誓願せいがんをもつて衆しゅ生じょうを度どし

不シテ↠惜オシマ↢身財ヲ↡求メ↢妙法ヲ↡慈悲誓願ヲモテ度†シ↢衆生ヲ↡

^あまねく勧すすめて西にしのかた安あん養にょう国こくに帰きせしめ *逍しょう遥よう快け楽らくにして三さん明みょうを得えしめたまふ

普ク勧メテ帰セシメ‡↢西ノカタ安養国ニ↡逍遥セウエウ快楽ニシテ得エシ†メタマフ↢三明ヲ↡

^衆等しゅとうおのおの身心しんしんを傾かたむけて 手てに香こう華げを執とりてつねに供く養ようしたてまつれ

衆等各各傾ケテ↢身心ヲ↡手ニ執リテ↢香華ヲ↡常ニ供養シタテマツ†レ

一 Ⅴ ⅱ b ハ (三)嘆教法難逢

【34】^高こう、 下げに接つぎて讃さんじていへ。

†高接ギテ↠下ニ讃ジテ云ヘ。

 ^願ねが0595はくは往おう生じょうせん、 願ねがはくは往おう生じょうせん。

▲†願クハ往生セム、†願クハ往生セム。

^衆等しゅとう、 心しんを斉ひとしくして*渇仰かつごうを生しょうじ 慇懃おんごんに頂ちょう礼らいして楽ねがひて経きょうを聞きけ

衆等シユトウ斉シクシテ↠心ヲ生ジ↢渇仰カチガウヲ↡慇懃オンゴンニ頂礼シテ楽ヒテ聞ケ↠経ヲ

^聖しょう人にんも重おもんずるところ命いのちに過すぎざるに △*王おう位いを貪むさぼらずして千せん頭ずを捨すつ

聖人†モ所 ロ↠重オモンズル不ザルニ↠過ス0819ギ↠†命ニ不シテ↠†貪ラ↢王位ヲ↡捨†ツ↢千頭ヅヲ↡

^△*七寸しちすんの長釘じょうちょう体たいに遍へんして入いれども 心しんを標ひょうして*物もののために憂うれひを生しょうぜず

七寸ノ†長釘遍ヘンシテ↠体ニ入イレドモ標シテ↠心ヲ為 メニ↠物モノノ不ズ↠生ゼ↠憂ヲ

^△*みづから身しん皮ぴを取とりて経きょう偈げを写うつし あまねく群ぐん生じょうをして*法ほう流るに入いらしめんと願がんず

自ミ ラ取リテ↢身皮ピヲ↡写†シ↢経偈ヲ↡普ク†願ズ↣群生ヲシテ入†ラシメムト↢法流ニ↡

^*千灯せんとう炎々えんえんとして身血しんけつを流ながせば 諸天しょてん泣きゅう涙るいして華はなを散さんじて周めぐる

千灯トウ炎炎エンエントシテ†流セバ↢身血ヲ↡諸天泣涙キウルイシテ散ジテ↠華ヲ周メグル

^*大だい士じの身心しんしんの痛いたみを感かん傷しょうすれば 微々みみ笑えみを含ふくみ願がんじて瞋いかりなし

感↢傷スレバ大士ノ身心ノ痛イタミヲ↡微微ミミ‡含ミ‡↠†笑ヲ願ジテ無シ↠瞋 リ

^仰あおぎ願ねがはくは、 同おなじく聞ききて同おなじく悪あくを断だんぜん 逢あひがたく遇あひがたし。 誓ちかひて0533まさにもつぱらなるべし

仰†ギ願クハ同ジク聞キテ同ジク断ゼム↠悪ヲ難ク↠逢ヒ難シ↠遇ヒ 誓†ヒテ当ニシ↠専 ラ†ナル

^念々ねんねんに心しんを回えして浄じょう土どに生しょうぜんとすれば、  畢ひつ命みょうにかの*涅ね槃はんの門もんに入いる

念念ニ†廻シテ↠心ヲ生†ゼムトスレバ↢浄土ニ↡畢命ニ入ル↢彼ノ涅槃ノ門ニ↡

^おのおの心しんを傾かたむけて異い想そうなく 手てに香こう華げを執とりてつねに供く養ようしたてまつれ

各各‡傾ケテ↠心ヲ無ク↢異イ想サウ↡手ニ執リテ↢香華ヲ↡常ニ供養シタテマツレ

一 Ⅴ ⅱ b ハ (四)明楽聞誠意

【35】^下げ、 高こうに接つぎて讃さんじていへ。

†下接ギテ↠高ニ讃ジテ云ヘ。

 ^願ねがはくは往おう生じょうせん、 願ねがはくは往おう生じょうせん。

▲†願クハ往生セム、†願クハ往生セム。

^▲*曠劫こうごうよりこのかた生しょう死じに居こして 三さん塗ずにつねに没もっして苦くみな経へたり

曠劫ヨリ已来 コノカ タ居シテ↢生死ニ↡三塗ヅニ常ニ没シテ苦ク皆 ナ逕ヘタリ

^はじめて人身にんじんを服うけて正しょう法ぼうを聞きく なほ渇者かつしゃの清しょう泉せんを得えたるがごとし

始 メテ服ウケテ↢人身ヲ↡聞ク↢正法ヲ↡由ナホ如シ↣渇カツ者ノ得エタルガ↢清泉センヲ↡

^念々ねんねんに浄じょう土どの教きょうを思し聞もんして 文々もんもん句々くくに誓ちかひてまさに勤つとむべし

▼念念ニ思シ↢聞モンシテ浄土ノ教ヲ↡文文モン句句クニ誓ヒテ当ニシ↠勤ツトム

^長じょう時じ流る浪ろうの苦くを憶想おくそうして 専心せんしんに法ほうを聴ききて*真門しんもんに入いらん

憶↢想†シテ長時流ル浪ラウノ苦ヲ↡専心ニ聴キキテ↠法ヲ入ラム↢真門ニ↡

^浄じょう土どの無む生しょうまた別べつなし *究く竟きょう解げ脱だつの金剛こんごう身しんなり

▼浄土ノ無生亦無ナシ↠別ベチ†究竟解脱ノ金剛‡身ナリ

^この因縁いんねんをもつて高こう座ざを請しょうじたてまつる 仏ぶつの慈じ恩おんを報ほうじて法輪ほうりんを転てんぜよ

以テ↢是ノ因縁ヲ↡請†ジタテマツル↢高座ヲ↡報ジテ↢仏ノ慈恩ヲ↡転ゼヨ↢法輪ヲ↡

^衆等しゅとう、 身心しんしんみな踊ゆ躍やくして 手てに香こう華げを執とりてつねに供く養ようしたてまつれ

衆等身心シム皆 ナ踊躍シテ手ニ執リテ↢香華ヲ↡常ニ供養シタテマツ†レ

 ^高こう、 下げに接つぎて讃さんじていへ。

†高接ギテ↠下ニ讃ジテ云ヘ。

一 Ⅴ ⅱ b ハ (五)示謗罪深重

【36】^下げ、 高こうに接つぎて讃さんじていへ。

†下接ギテ↠高ニ讃ジテ云ヘ。

 ^†願ねがはくは往おう生じょうせん、 †願ねがはくは往おう生じょうせん。

▲†願クハ往生セム、†願クハ往生セム。

^衆しゅ生じょう、 仏ぶつを見みたてまつれば心しん開かい悟ごす 発願ほつがんして同おなじく*諸仏しょぶつの家いえに生しょうぜよ

衆シユ生ジヤウ見タテマツレバ↠仏ヲ心開悟ス発願シテ同ジク生ゼヨ↢諸仏ノ家ニ‡↡

^この娑しゃ婆ばに住じゅうしてよりこのかた0596久ひさしく 功こうな0534くして捨しゃ命みょうすること劫こう*塵沙じんじゃなり

住シテヨリ↢此ノ娑婆ニ↡已来タ久シク無クシテ↠†功†捨命スルコト劫コフ塵ヂム沙ナリ

^みづから覚さとるに、 心しん頑つたなく*神識じんしきの鈍にぶきは まことに地じ獄ごくにして銅車どうしゃに臥がせしによりてなり

自ミ ラ†覚ルニ心頑ツタナク‡神識ジンシキノ†鈍キハ†良ニ†由ヨリテナリ↣地獄ニシテ臥セシニ↢銅車ニ↡

^銅車どうしゃ*炎々えんえんとして居止こししがたし 一念いちねんのあひだに百ももたび千ちたび死しす

銅車ドウシヤ0820炎炎エンエントシテ難シ↢居止シシ↡一念之間ニ百モモタビ千タビ死ス

^ただこのなかのみ苦く痛つう多おおきにあらず 一切いっさいの*泥ない犂りもまたかくのごとし

非ズ↣直タダ此ノ中†ノミ多キ‡ニ↢苦痛ツウ↡一切ノ泥ナイ犂リモ亦 タ如シ↠是クノ

^泥ない犂りに一ひとたび入いりぬれば塵劫じんごうを過すぐ 畜ちく生しょう・*鬼き道どうもまたかくのごとし。

泥ナイ犂リニ一タビ入リヌレバ過スグ↢塵劫ヲ↡畜生・鬼道モ†還タ如シ↠此クノ

^いま人身にんじんを得うれども貪むさぼりて罪つみを造つくり 諸仏しょぶつの聖教しょうぎょうに*非毀ひきを生しょうず

今†得レドモ↢人身ヲ↡†貪リテ造ツクリ↠罪ヲ諸仏ノ聖教ニ生ズ↢非毀ヲ↡

^聖教しょうぎょうを非毀ひきすれば罪根ざいこん深ふかし 良りょう善ぜんを謗説ほうせつして苦くにつねに沈しずむ

非↢毀†スレバ聖教ヲ↡罪根深シ謗↢説シテ良善ヲ↡苦ニ常ニ沈ム

^大だい聖しょう神通じんずう力りきましますといへども よくあひ救すくふことなくしてますます悲ひ心しんしたまふ

大聖雖 ドモ↠有スト↢神通力↡無ナクシテ↢能ク相 ヒ救スクフコト↡益マスマス悲心†シタマフ

^いま道どう場じょうの*時じ衆しゅ等とうに勧すすむ 罪つみの無む窮ぐうなるを*発ほつ露ろ懴さん悔げせよ

今勧†ム↢道場ノ時ジ衆シユ等トウ†ニ↡発↢露懴↣悔セヨ罪ノ無窮ナルヲ↡

^衆等しゅとう、 心しんをかの浄じょう土どに同おなじくして 手てに香こう華げを執とりてつねに供く養ようしたてまつれ

衆等同ジクシテ↢心ヲ彼ノ浄土ニ↡手ニ執リテ↢香華ヲ↡常ニ供養シタテマツ†レ

一 Ⅵ 前懴悔
    ⅰ 総懴六障
      a 挙所対尊境
        イ 先挙三宝

【37】^高こう座ざ、 下座げざの声しょうの尽つくるを待まちてすなはち懴さんしていへ。

 高座待チテ↢下座ノ声ノ尽クルヲ↡即チ懴シテ云ヘ。

 ^敬うやまひて道どう場じょうのもろもろの衆等しゅとうにまうす。 いま施せ主しゅ某甲それがしおよびもろもろの衆しゅ生じょうのために、 十方じっぽうの諸仏しょぶつ・竜りゅう宮ぐの法蔵ほうぞう・舎しゃ利り・真しん形ぎょうの菩ぼ薩さつ大だい士じ・縁覚えんがく・声しょう聞もん等とうに帰き命みょうしたてまつる。 現げんに道どう場じょうにましまして懴さん悔げを証明しょうみょうしたまへ。

敬ヒテ白ス↢道場ノ諸ノ衆等ニ↡。今為 メニ↢施セ主シユ†某甲ソレガシ及ビ諸ノ衆生ノ↡、帰↢命シタテマツル十方ノ諸仏・竜リウ宮グノ法蔵ホフザウ・舎利・真シン形ノ菩薩大士ジ・縁覚 ク・声聞モン等ニ↡。現ニ↢在シテ道場ニ↡証↢明シタマヘ懴悔ヲ↡。

一 Ⅵ ⅰ a ロ 次挙一切神祇

^また*天曹てんそう・*地府じふ・*閻えん天てん子し・*五ご道どう・*太山たいせん・*三さん十じゅう六ろく王おう・地じ獄ごく典てん領りょう・天神てんじん・地じ神じん・虚こ空くう神じん・山林せんりん河が海かい一切いっさいの霊りょう祇ぎおよびもろもろの賢げん聖じょう等とう、 各かく*天通てんつう・*道眼どうげん・*他た心しん・宿命しゅくみょう・漏ろ尽じん智ち0535ある人ひとにまうす。 現げんに道どう場じょうにましまして、 弟子でし今日こんにちの施せ主しゅ某甲それがしおよびもろもろの衆しゅ生じょう、 心しんを披ひらきて懴さん悔げするを証明しょうみょうしたまへ。

又白ス↧天曹サウ・地府フ・閻エン天子・五道・太タイ山三十六王・地ヂ獄ゴク典テン領リヤウ・天神ジン・地神ジン・虚空神ジン・山林リン河カ海カイ一切ノ霊レイ祇ギ及ビ衆モロモロノ賢聖等‡、各 ノ有アル↢天通・道眼ゲン・他タ心・宿命・漏尽智↡人ニ↥。現ニ†在シテ↢道場ニ↡、証↢明シタマヘ弟子今日ノ施主某*甲及ビ諸ノ衆生†、†披テ↠心ヲ懴悔スルヲ↡。

一 Ⅵ ⅰ b 被陳罪障
        イ 正明被陳

^弟子でし道どう場じょうの衆等しゅとう、 内ない外げそこばくの人ひと、 過去かこより過去かこ際さい・現在げんざい際さい・未み来らい際さいを尽つくして、 身しん口意くい業ごう*行住ぎょうじゅう坐臥ざがに、 一切いっさいの三宝さんぼう・師し僧そう・父母ぶも・六親ろくしん眷属けんぞく・善ぜん知ぢ識しき・法ほう0597界かいの衆しゅ生じょうの上うえにおいてつぶさに一切いっさいの悪あくを造つくる。 つねに一切いっさいの悪あくを起おこし、 相続そうぞくして一切いっさいの悪あくを起おこし、 *方便ほうべんして一切いっさいの悪あく障しょう・*業ごっ障しょう・報ほう障しょう・煩悩ぼんのう等とうの障しょう、 生しょう死じの罪ざい障しょう、 仏法僧ぶっぽうそうを見聞けんもんすることを得えざる障さわりを起おこす。

弟子道場ノ衆等トウ、内ナイ外爾許多 ソコバク ノ†人ニン、自↢従ヨリ過クワ去コ↡尽ツクシテ↢過去際サイ・現ゲン在際・未ミ来際ヲ↡、身口ク意業 フ行住坐臥ニ、於テ↢一切ノ三宝・師シ僧サウ・父母・六親シン眷クヱン属ゾク・善知識シキ・法界衆生ノ上ニ↡具 サニ造ル↢一切ノ悪ヲ↡。常ニ起オコシ↢一切ノ悪ヲ↡、相続シテ起シ↢一切ノ悪ヲ↡、方便シテ起ス↧一切0821ノ悪障シヤウ・業ゴフ障・報ホフ障・煩悩ボムナウ等トウノ障、生死ジノ罪障、不ル↠得↣見↢聞スルコトヲ仏法僧ヲ↡障ヲ↥。

一 Ⅵ ⅰ b ロ 示其果相
          (一)承上起下

^弟子でし衆等しゅとう、 曠劫こうごうよりこのかたすなはち今身こんじんに至いたり今日こんにちに至いたるまで、 その中ちゅう間げんにおいてかくのごとき等らの罪つみを作つくる。 *楽行ぎょうぎょう多作たさ無む量りょう無む辺へんなり。 よくわれらをして地じ獄ごくに堕だせしめて、 出いづる期ごあることなし。

弟子衆等、自↢従ヨリ曠劫↡已来タ†乃チ至リ↢今身ニ↡至ルマデ↢今日ニ↡、於テ↢其ノ中間ニ↡作ツクル↢如キ↠是クノ等ノ罪ヲ↡。楽行多作無量無辺ナリ。能ク令メテ↣我等ラヲシテ堕セ↢於地獄ニ↡、無シ↠有ルコト↢出ヅル期↡。

一 Ⅵ ⅰ b ロ (二)依経広明
            (Ⅰ)総列阿鼻大小獄名

^このゆゑに ¬経きょう¼ (*観仏三昧経・意) にのたまはく、 「^阿鼻あび地じ獄ごく、 十じゅう八はちの寒かん氷ぴょう地じ獄ごく、 十じゅう八はちの黒闇こくあん地じ獄ごく、 十じゅう八はちの小しょう熱ねつ地じ獄ごく、 十じゅう八はちの刀輪とうりん地じ獄ごく、 十じゅう八はちの剣輪けんりん地じ獄ごく、 十じゅう八はちの火か車しゃ地じ獄ごく、 十じゅう八はちの沸屎ひし地じ獄ごく、 十じゅう八はちの鑊湯かくとう地じ獄ごく、 十じゅう八はちの灰河けが地じ獄ごく、 五ご百ひゃく億おくの刀林とうりん地じ獄ごく、 五ご百ひゃく億おくの剣林けんりん地じ獄ごく、 五ご百ひゃく億おくの刺し林りん地じ獄ごく、 五ご百ひゃく億おくの銅どう柱ちゅう地じ獄ごく、 五ご百ひゃく億おくの鉄てっ鐖き地じ獄ごく、 五ご百ひゃく億おくの鉄網てつもう地じ獄ごく、 十じゅう八はちの鉄てっ窟くつ地じ獄ごく、 十じゅう八はちの鉄丸てつがん地じ獄ごく、 十じゅう八はちの火か石じゃく地じ獄ごく、 十じゅう八はちの飲銅おんどう地じ獄ごく、 かくのごとき等らの衆しゅ多たの地じ獄ごくあり。

是ノ故ニ¬経ニ¼言ク、「阿鼻アビ地ヂ獄ゴク、十八ノ寒氷カンペウ地獄、十八ノ黒闇コクアン地獄、十八ノ小熱ネツ地獄、十八ノ刀輪タウリン地獄、十八ノ剣輪ケンリン地獄、十八ノ火車クワシヤヒノクルマ沸地獄、十八ノ沸屎ヒシ地獄、十八ノ鑊クワンカナエ湯タウ地獄、十八ノ灰クヱ河カクヨクノカワ地獄、五百億ノ刀林タウリン地獄、五百億ノ剣林ケンリン地獄、五百億ノ刺シサス林リン地獄、五百億ノ 銅ドウアカガネ 柱チウノハシラ地獄、五百億ノ 鉄テツクロガネ 鐖キノハタモノ地獄、五百億ノ 鉄テチクロガネ網マウノアミ地獄、十八ノ鉄窟テチクツアナ地獄、十八ノ鉄丸地獄、十八ノ*火クワ石シヤクヒノイシノ地獄、十八ノ飲オンノム銅ドウ 地獄クロガネノユヲ、如キ↠是クノ等ノ衆多ノ地獄アリ。

一 Ⅵ ⅰ b ロ (二)(Ⅱ)別明大地獄相
              (ⅰ)獄城苦具相

^仏ぶつのたまはく、 ª阿鼻あび地じ獄ごくは*縦じゅう広こう正しょう0536等とうにして八はち万まん由ゆ旬じゅんなり。 七しち重じゅうの鉄てつ城じょう、 七層しちそうの鉄網てつもうあり。 下しもに十じゅう八はちの隔へだてありて、 *周しゅう帀そうせること七しち重じゅう、 みなこれ刀林とうりんなり。 七しち重じゅうの城じょう内ないにまた剣林けんりんあり。 下しもに十じゅう八はちの隔へだてありて、 八万はちまん四し千せん重じゅうあり。 その四し角すみに大だい*銅どう狗くあり。 その身み広こう長じょうにして四し十じゅう由ゆ旬じゅんなり。 眼まなこは*掣電せいでんのごとく、 牙きばは剣樹けんじゅのごとく、 歯はは刀山とうせんのごとく、 舌したは鉄てっ刺しのごとし。 一切いっさいの身毛しんもうよりみな猛みょう火かを出いだす。 その煙けむり臭しゅう悪あくにして世せ間けんの臭くさき物もの、 もつて譬たとふべきなし。

仏‡言ク、阿鼻アビ地獄ハ縦ジユ*フカサ広クワウヒロサ正等ニシテ八万由旬ナリ。七重ノ鉄テチ城ジヤウ、七層ソウノ鉄テチ網アリ。下 モニ十八ノ隔 テキヤクアリテ、周帀†セルコト七重‡、皆 ナ是 レ刀タウ林ナリ。七重ノ城‡内ニ復 タ有リ↢剣林ケンリン↡。下 モニ十八ノ隔 ダテアリテ、有リ↢八万四千重↡。於テ↢其ノ†四角スミニ↡有リ↢大‡銅ドウアカガネ狗ク↡ノイヌ。其ノ身ミ広長ニシテ四十由旬ナリ。眼ハ如†ク↢掣セイキラメク電デンノ↡、牙ハ如†ク↢剣ケン樹ノ↡、歯ハハ如†ク↢刀山ノ↡、舌ハ如†シ↢鉄テチ 刺シノウハラノ↡。一切ノ†身毛ヨリ皆 ナ出ス↢猛火ヲ↡。其ノ煙ケブリ臭シユ悪ニシテ世間ノ臭クサキ物 ノ、無シ↢以モテ可キ↟譬タトフ。

^十じゅう八はちの獄率ごくそつあり。 頭こうべは羅ら刹せつの頭こうべのごとく、 口くちは夜や叉しゃの口くち0598のごとし。 六ろく十じゅう四しの眼まなこあり。 眼まなこより鉄丸てつがんを*散迸さんぺいすること十じゅう里り車しゃのごとし。 鉤まがれる牙きばは上かみざまに出いでて、 高たかさ四し由ゆ旬じゅんなり。 牙きばの頭はしより火ひ流ながれて、 前まえの鉄車てっしゃを焼やく。 鉄車てっしゃ輪りんの一々いちいちの*輪輞りんもうをして化けして一億いちおくの火か刀とう・鋒ふ刃にん・剣けん戟きゃくとならしむ。 みな火ひより出いでたり。 かくのごとき流火るか阿鼻あび城じょうを焼やき、 阿鼻あび城じょうをして赤あかきこと*融ゆ銅どうのごとくならしむ。

有リ↢十八ノ獄率ゴクソツ↡。†頭ハ如†ク↢羅ラ刹セチノ†頭ノ↡、口ハ如シ↢夜叉ノ口ノ↡。六十四ノ眼アリ。眼ヨリ散サン↢迸ペイ†スルコトホトバラシム 鉄丸ヲ↡如シ↢十里車ノ↡。鉤マガレル牙キバハ†上カミサマニ出デテ、高サ四由旬ナリ。牙 バノ頭ハシヨリ火流0822レテ、焼ク↢前サキノ鉄車テチシヤヲ↡。令シム↣鉄車シヤ輪ノ一一ノ輪輞マウヲシテ化シテ為ナ†ラ↢一億ノ火刀クワタウ・鋒刃フンニン・剣戟ケンゲキト↡。皆 ナ従ヨリ↠火出デタリ。如キ‡↠是クノ流火焼ヤ†キ↢阿鼻城ヲ↡、令シム↣阿鼻城†ヲシテ赤アカキコト如†クナラ↢†融銅ノ↡。

^獄率ごくそつの頭こうべの上うえに八はちの牛頭ごずあり。 一々いちいちの牛頭ごずに十じゅう八はちの角つのあり。 一々いちいちの角つのの頭はしよりみな*火か聚じゅを出いだす。 火か聚じゅまた化けして十じゅう八はちの輞もうとなり、 火か輞もうまた変へんじて火か刀輪とうりんとなる。 車輪しゃりんばかりのごとし。 輪々りんりんあひ次ついで、 火か炎えんのあひだにありて阿鼻あび城じょうに満みてり。

獄率ノ頭ノ上 エニ有リ↢†八ノ牛頭ヅ↡。一一ノ牛頭ニ有リ↢十八ノ角ツノ↡。一一ノ角ツノノ頭ハシヨリ皆 ナ出ス↢火聚ヲ↡。火聚復 タ化シテ†成リ↢十八ノ輞マウト↡、火輞復 タ変ジテ作ナル↢火刀輪ト↡。如シ↢車輪許バカリノ↡。輪輪相 ヒ次ギテ、在リテ↢火炎ノ間 ダニ↡満テリ↢阿鼻城ニ↡。

^銅どう狗く口くちを張はり、 舌したを吐はきて地じに在おく。 舌したは鉄てっ刺しのごとし。 舌した出いづる時とき、 無む量りょうの舌したを化けし阿鼻あび城じょうに満みてり。

銅ドウ狗ク張ハリ↠口ヲ、吐ハキテ↠舌ヲ在オク↠地ニ。舌 タハ如シ↢鉄テチ刺シノ↡。舌‡出ヅル之時、化シ‡↢無量ノ舌ヲ↡満†テリ↢阿鼻城ニ↡。

^七しち重じゅうの城じょう内ないに四しの*鉄幢てつどうあ0537り。 幢どうの頭はしより火ひ流ながれて*沸涌ひゆ泉せんのごとし。 その鉄てつ流ながれ迸ほとばしりて阿鼻あび城じょうに満みてり。 阿鼻あびに四し門もんあり。 *門閫もんこんの上うえに八はち十じゅうの釜かまあり。 *沸ひ銅どう涌わき出いでて、 門もんより漫みち流ながれて阿鼻あび城じょうに満みてり。

七重ノ城‡内ニ有リ↢†四ノ鉄 幢ドウ↡ハタボコ。幢ノ頭ハシ†ヨリ火流レテ如シ↢†沸涌泉ノ↡。其ノ鉄流ナガレ迸ホトバシリテ満†テリ↢阿鼻城ニ↡。阿鼻ニ四門アリ。於テ↢門閫コムノ上 エニ↡有リ↢八十ノ釜カマ↡。沸ヒ銅ドウ涌ワキ出デテ、従ヨリ↠門†漫チ流レテ満†テリ↢阿鼻城ニ↡。

^一々いちいちの隔へだてのあひだに八万はちまん四し千せんの*鉄蟒てつもう・大蛇だいじゃありて、 毒どくを吐はき火ひを吐はき、 身み城じょう内ないに満みてり。 その蛇じゃ*哮こう吼くすること天てんの震雷しんらいのごとし。 火か鉄てつ丸がんを雨あめふらして阿鼻あび城じょうに満みてり。 この城しろの苦事くじは八万はちまん億千おくせんなり。 苦くのなかの苦くなるもの集あつまりて、 この城しろにあり。

一一ノ隔ヘダテノ間ニ有リテ↢八万四千ノ鉄 蟒マウ・ヤマカガチ大蛇↡、吐ハキ↠毒ヲ吐キ‡↠火ヲ、身満†テリ↢城‡内ニ↡。其ノ蛇 哮ケウタケリ吼クホユルスルコト如シ↢天ノ震雷ノ↡。†雨ラシテ↢火鉄‡丸ヲ↡満†テリ↢阿鼻城ニ↡。此ノ城ノ苦事クジハ八万億千ナリ。苦ノ中ノ苦ナル者モノ†集リテ、†在リ↢此ノ城ニ↡。

^五ご百ひゃく億おくの虫むしあり。 虫むしに八万はちまん四し千せんの嘴くちばしあり。 嘴くちばしの頭はしより火ひ流ながれて、 雨あめのごとくして下くだりて阿鼻あび城じょうに満みてり。 この虫むし下くだる時とき、 阿鼻あびの猛みょう火かその炎ほのお大おおきに熾さかりなり。 赤しゃく光こうの火か炎えん八万はちまん四し千せん由ゆ旬じゅんを照てらす。 阿鼻あび地じ獄ごくより上かみ、 大海だいかいの*沃おく燋しょう山せんの下したを衝つくに、 大海だいかいの水みず渧しただりて車軸しゃじくばかりのごとし。 大だい鉄てつ炎えんとなりて阿鼻あび城じょうに満みてりº と。

五百億ノ虫ムシアリ。虫ニ八万四千ノ嘴クチバシアリ。嘴ノ頭ハシヨリ火流ナガレテ如†クシテ↠雨アメノ而下リテ満†テリ↢阿鼻城ニ↡。此ノ虫‡下ル時 キ、阿鼻ノ猛火其ソノ炎ホノヲ大 キニ熾サカリナリ。赤光ノ火炎エン照ス↢八万四千由旬ヲ↡。従ヨリ↢†阿鼻地獄↡上、衝ツクニ↢大海ノ沃燋ヲクセウ山ノ下シタヲ↡、大海ノ水 ヅ渧シタダリテ如シ↢車軸ヂク許バカリノ↡。成リテ↢大鉄*‡炎エント↡満†テリ↢阿鼻城ニ↡。

一 Ⅵ ⅰ b ロ (二)(Ⅱ)(ⅱ)罪人受苦相
                (a)約造一逆人明
                  (イ)挙所造罪

^仏ぶつのたまはく、 ªもし衆しゅ生じょうありて、 三宝さんぼうを殺害せつがいし、 三宝さんぼうを*偸ちゅう劫こうし、 三宝さんぼうを汚わ染ぜんし、 三宝さんぼうを*欺ご誑おうし、 三宝さんぼうを*謗ほう毀きし、 三宝さんぼうを破壊はえ0599し、 父母ぶもを殺害せつがいし、 父母ぶもを偸ちゅう劫こうし、 父母ぶもを汚わ染ぜんし、 父母ぶもを欺ご誑おうし、 父母ぶもを謗ほう毀きし、 父母ぶもを破壊はえし、 六親ろくしんを*罵め辱にくす。 かくのごとき等らの殺せつ逆ぎゃく罪ざいを作つくるものは、

▲仏‡言ク、若シ有リテ↢衆生↡、殺セチ↢害シ三宝ヲ↡、偸チウ↢劫シ三宝ヲ↡、汚ワ↢染ゼンシ三宝ヲ↡、欺コ↢誑ワウシ三宝ヲ↡、謗↢毀シ三宝ヲ↡、破↢壊†シ三宝ヲ↡、殺セチ↢害ガイシ父母ヲ↡、偸↢劫シ父母ヲ↡、汚ワ↢染シ父母ヲ↡、欺ゴ↢誑シ父母ヲ↡、謗↢毀シ父母ヲ↡、破↢壊†シ父0823母ヲ↡、罵メ↢辱ニクス六親シンヲシタシキ↡。作†ル↢如†キ↠是クノ等ノ殺逆罪ヲ↡者モノハ、

一 Ⅵ ⅰ b ロ (二)(Ⅱ)(ⅱ)(a)(ロ)火車迎相

^▼命終みょうじゅうの時とき、 銅どう狗く口くちを張はり十じゅう八はちの車くるまを化けす。 状かたち金車こんしゃのごとし。 宝蓋ほうがい上うえにあり、 一切いっさいの火か炎えんは化けして玉ぎょく女にょとなる。 罪人ざいにんはるかに見みて心しんに歓かん喜ぎを生しょうじ、 われなかに0538往ゆかんと欲ほっし、 われなかに住じゅうせんと欲ほっす。 ◆*風刀ふうとう解とくる時とき、 *寒かん急きゅうにして声こえを失うしなふ。 «むしろ好こう火かを得えて車くるまの上うえにありて坐ざし、 火ひを燃もやしてみづから爆あぶらん» と。 この念ねんをなしをはりてすなはち命終みょうじゅうす。 *揮き霍かくのあひだにすでに金車こんしゃに坐ざして、 玉ぎょく女にょを*顧こ瞻せんすれば、 みな鉄てつの斧おのを捉とりてその身みを*斬截ざんせつす。 身しん下げに火ひ起おこること*旋せん火か輪りんのごとし。

命終之時 キ‡、銅狗ク張ハリ‡↠口ヲ化ス↢十八ノ車ヲ↡。状カタチ如シ↢金車ノ↡。宝蓋ガイ在アリ↠上ニ、一切ノ火炎エムハ化シテ為ナル↢玉ギヨク女ト↡。罪人遥ハルカニ見テ心ニ生ジ‡↢歓喜ヲ↡、我 レ†欲シ↠往ユカムト↠中ニ、我 レ†欲ス↠住セムト↠中ニ。風フ刀タウ解トクル時 キ、寒急カンキウニシテ失ウシナフ↠声ヲ。寧ロ得テ↢†好火ヲ↡在リテ↢車ノ上ニ↡坐シ‡、†然モヤシテ↠火ヲ自ラ爆アブラムト。作シ↢是ノ念ヲ↡已 ハリテ即便チ†命終ス。揮クヰ霍クワク之間ニ已ニ坐シテ↢金車ニ↡、†顧↢瞻スレバ玉女ヲ↡、皆 ナ捉トリテ↢鉄ノ斧ヲノヲ↡斬ゼンキリ↢截サイキルス其ノ身ヲ↡。身‡下ニ火起オコルコト如シ↢旋セン火輪クワリンノ↡。

一 Ⅵ ⅰ b ロ (二)(Ⅱ)(ⅱ)(a)(ハ)生後苦相
                    [一]初生相

^たとへば*壮しょう士じの臂ひじを屈伸くっしんするがごときあひだに、 ただちに阿鼻あび大だい地じ獄ごくのなかに落おつ。 上かみの隔へだてより旋せん火か輪りんのごとくして下しもの隔へだての際きわに至いたる。 身み隔へだてのうちに遍へんす。 銅どう狗く大おおきに吼ほえて骨ほねを齧かみ、 髄ずいを唼すふ。 獄率ごくそつ羅ら刹せつ大おおきなる*鉄てっ叉しゃを捉とる。 叉しゃ、 頚くびより体たいに遍へんする火か炎えんを起おこさしめて阿鼻あび城じょうに満みつ。 鉄網てつもうより刀かたなを雨あめふらして毛もう孔くより入いる。

譬ヘバ†如キ↣壮シヤウ士ジノ屈↢伸スルガ臂ヒヂヲ↡頃ニ、直 チニ落ツ↢阿鼻大地獄ノ中ニ↡。†従リ↢於上ノ隔ヘダテ↡如クシテ↢旋セン火輪クワリンノ↡至ル↢†下ノ隔ノ際 ハニ↡。身遍ヘンス↢†隔ノ内ニ↡。銅ドウ狗ク大ニ吼ホエテ†齧ミ↠骨ヲ、唼スフ↠髄ヲ。獄率・羅ラ刹セチ捉トル↢大ナル†鉄叉ヲ↡。叉‡頚クビヨリ令メテ↠起サ↢遍スル↠体ニ火炎ヲ↡満ツ↢阿鼻城ニ↡。鉄網ヨリ†雨ラシテ↠刀ヲ従ヨリ↢毛孔ク↡入ル。

一 Ⅵ ⅰ b ロ (二)(Ⅱ)(ⅱ)(a)(ハ)[二]化王呵

^*化け閻えん羅ら王おう大だい声しょうをもつて告ごう勅ちょくす。 «痴ち人にんは*獄種ごくしゅなり。 なんぢ世よにありし時とき、 父母ぶもに孝きょうせず、 *邪慢じゃまん無む道どうなり。 なんぢがいまの生しょう処じょを阿鼻あび獄ごくと名なづく。 なんぢ恩おんを知しらず、 慚ざん愧ぎあることなくしてこの苦く悩のうを受うく。 楽たのしみとなすやいなや» と。 この語ごをなしをはりてすなはち滅めっして現げんぜず。

▲化閻エン羅ラ王†大声ヲモテ†告勅ス。痴人ハ獄種ゴクシユ†ナリ。汝 ヂ在リシ↠世ニ時 キ、不↠孝セ↢父母ニ↡、邪慢マン無道ナリ。汝 ヂガ今ノ†生処ヲ名ク↢阿鼻獄ト↡。汝ヂ不ズ↠知ラ↠恩ヲ、無クシテ↠有ルコト↢慚愧↡受ク↢此ノ苦ク悩ヲ↡。†為スヤ↠楽タノシミト不イナ耶ヤト。作シ↢是ノ語ヲ↡已リテ即チ滅シテ不ズ↠現ゼ。

一 Ⅵ ⅰ b ロ (二)(Ⅱ)(ⅱ)(a)(ハ)[三]長時苦相

^その時とき獄率ごくそつまた罪人ざいにんを駆かりて、 下しもの隔へだてよりすなはち上かみの隔へだてに至いたるまで、 八万はちまん四し千せんの隔へだてのなか>を経歴きょうりゃくして、 身みをとりて過すぎて鉄網てつもうの際きわに至いたる。

爾ノ時‡獄率復 タ駆カリテ↢罪人ヲ↡、†従リ↢於下シモノ隔ヘダテキヤク↡†乃チ至ルマデ↢上ノ隔ニ↡、経↢歴シテ八万四千ノ隔ノ中†ヲ↡、†リテ↠身ヲ而過ギテクワシテ至イタル↢鉄テチ網マウノ際キハニ↡。

一 Ⅵ ⅰ b ロ (二)(Ⅱ)(ⅱ)(a)(ハ)[四]寿量多少

^一日いちにち一いち夜やはこの閻えん浮ぶ提だいの日月にちがつ歳数さいしゅ六ろく十じゅう小しょう劫こうに当あたれり。 かくのごとくして寿じゅ命みょう一いち大劫だいこうを尽つくす。

▲一日一夜ハ当アタレリ↢此ノ閻浮提ノ日月歳数サイシユ六十小劫ニ↡。如クシテ↠是クノ寿命尽ス↢一大劫ヲ↡。

一 Ⅵ ⅰ b ロ (二)(Ⅱ)(ⅱ)(b)約具造五逆明
                  (イ)挙所造罪

^五ご逆ぎゃくの0539罪人ざいにん*無む慚ざん無愧むぎにして五ご逆ぎゃく罪ざいを造ぞう作さするがゆゑに、

五逆ノ罪人ニン無慚ザム無愧グヰニシテ造↢作スルガ五逆‡罪ヲ↡故ニ、

一 Ⅵ ⅰ b ロ (二)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(ロ)火車迎相

^命終みょうじゅうの時ときに臨のぞみて、 十じゅう八はちの風刀ふうとう鉄てつ火か車しゃのごとくしてその0600身みを解とき截きり、 熱ねつ逼せまるをもつてのゆゑにすなはちこの言ごんをなす。 «好色こうしきの華はな清涼しょうりょうの大樹だいじゅを得えて、 下もとに遊戯ゆげせん。 また楽たのしからずや» と。

臨 ゾミテ↢命終ノ↡時ニ、十八ノ風フ刀タウ如クシテ↢鉄火車ノ↡解トキ↢截キ†リ其ノ身ヲ↡、以テノ↢†熱ネチ逼ルヲ↡故ニ便チ作ス↢是ノ言ヲ↡†。得テ↢好色シキノ華清涼リヤウノ大樹ジユヲ↡、†於テ↠下シタニ遊戯ゲセム†。†不↢亦 タ楽タノシカラ↡乎ヤト。

^この念ねんをなす時とき、 阿鼻あび地じ獄ごくの八万はちまん四し千せんのもろもろの悪あく剣林けんりん化けして宝樹ほうじゅとなる。 華菓けか茂も盛じょうし、 行列ごうれつして前まえにあり。 大熱だいねつの火か炎えん化けして蓮れん華げとなりて、 かの樹じゅ下げにあり。 罪人ざいにん見みをはりて、 «わが所願しょがんはいますでに果はたすことを得えたり» と。

作ス↢此0824ノ念ヲ↡時 キ、阿鼻地獄ノ八万四千ノ諸ノ悪剣林ケンリン化シテ作ナル↢宝樹ト↡。華菓クワ茂ム盛ジヤウ†シ、行列シテ在リ↠前ニ。大熱ネチノ火炎化シテ為ナリテ↢蓮華ト↡、在リ↢彼ノ樹‡下ニ↡。罪人見ミ已 ハリテ、我ガ所願†者今 マ已 デニ得エタリト↠果ハタスコトヲ。

^この語ごをなす時とき、 暴ぼう雨うよりも疾とくして蓮れん華げの上うえに坐ざす。 坐ざしをはれば須しゅ臾ゆに鉄てつの嘴くちばしあるもろもろの虫むし、 火華かけより起おこりて、 骨ほねを穿うがちて髄ずいに入いり、 心しんに徹とおりて脳のうを穿うがつ。 樹じゅに攀よぢて上のぼれば、 一切いっさいの剣けん枝し肉にくを削けずり骨ほねを徹とおす。 無む量りょうの刀林とうりん上うえよりして下くだらんとするに当あたり、 火か車しゃ・炉ろ炭たん十じゅう八はちの苦事くじ一いち時じに来迎らいこうす。

作ス↢是ノ語ヲ↡時 キ、疾クシテ↢†於暴雨ボウヨリモ↡坐ス↢蓮華ノ上ニ↡。坐シ已‡レバ須臾ニ鉄ノ嘴クチバシ†アル諸ノ虫ムシ従ヨリ↢火華クワクヱ↡起オコリテ、穿ウガチテ↠骨ヲ入リ↠髄ニ、徹トオリテ↠†心†ニ穿ウガツ↠†脳ヲ。攀ヨヂテ↠†樹ニ†而上ノボレバ、一切ノ剣ケン枝シ削ケヅリ↠†肉ヲ徹†ス↠骨ヲ。無ム量ノ刀林リム‡†当リ↢上ヨリシテ而下ラムトスルニ↡、火車クワシヤ・炉ロ炭タン十八ノ苦事クジ一時ニ来迎ス。

一 Ⅵ ⅰ b ロ (二)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(ハ)生後苦相
                    [一]正明

^この相そう現げんずる時とき、 地下じげに陥墜かんついして、 下しもの隔へだてより上のぼらんとすれば、 身みは華はなの敷ひらくがごとくに下しもの隔へだてに*遍満へんまんす。 下しもの隔へだてより起おこる火か炎えん猛みょう熾しにして上かみの隔へだてに至いたる。 上かみの隔へだてに至いたりをはりて、 身みそのなかに満みてり。 熱悩ねつのう急きゅうなるがゆゑに、 眼まなこを張はり舌したを吐はく。 この人ひと罪つみのゆゑに万億まんおくの*融ゆ銅どう、 百ひゃく千せんの刀輪とうりん空くう中ちゅうより下くだりて頭こうべより入いりて足あしより出いづ。

此ノ相現ズル時 キ、陥カム↢墜ツイシテ地下ニ↡、従ヨリ↢†下ノ隔↡上†ラムトスレバ、身ハ如ク†ニ↢†華ノ敷ヒラ†クガ↡遍↢満ス†下ノ隔ニ↡。従ヨリ↢†下ノ隔↡起オコ†ル火炎‡†猛熾ニシテ至ル↢†於†上ノ隔ニ↡。至リ↢†上ノ隔ニ↡已 ハリテ、身‡満†テリ↢其ノ中ニ↡。熱悩ネチナウ‡急ナルガ故ニ、張ハリ↠眼ヲ吐ハク↠舌ヲ。此ノ人 ト罪ツミノ故 ヘニ万億ノ融ユ銅ドウ、百千ノ刀輪タウリン従ヨリ↢空中↡下リテ頭 ベヨリ入リテ足†ヨリ出ヅ。

一 Ⅵ ⅰ b ロ (二)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(ハ)[二]挍顕

^一切いっさいの苦事くじ上かみの説せつに過すぎたること百ひゃく千万せんまん倍ばいなり。

一切ノ苦事クジ過ギタルコト↢†於上ノ説セチニ↡百千万倍ナリ。

一 Ⅵ ⅰ b ロ (二)(Ⅱ)(ⅱ)(b)(ハ)[三]寿量

^五ご逆ぎゃくを具ぐせるもの、 その0540人ひと苦くを受うくること五ご劫こうを足満そくまんすº」 と。

具セル↢五逆 クヲ↡者モノ、其ノ人受†クルコト↠苦ヲ足↢満スト五劫ヲ↡。」

一 Ⅵ ⅰ b ロ (三)結前生後

^弟子でし道どう場じょうの衆等しゅとう、 元身げんしんよりこのかたすなはち今身こんじんに至いたり今日こんにちに至いたるまで、 その中ちゅう間げんにおいて三業さんごうをほしいままにしてかくのごとき等らの罪つみを作つくる。 楽行ぎょうぎょう多作たさ無む量りょう無む辺へんなり。 いま仏ぶつの、 阿鼻あび地じ獄ごくを説ときたまふを聞きくに、 心しん驚おどろき毛け竪いよだちて、 怖懼ふく無む量りょうにして慚ざん愧ぎ無む量りょうなり。

弟子デシ道場ノ衆等自↢従ヨリ元グワン身シン↡已来タ†乃チ至リ↢今身ニ↡至ルマデ↢†於今日ニ↡、於テ↢其ノ中間ニ↡放↢縦ホシイママニシテ三業ヲ↡作ツクル↢如†キ↠是クノ等ラノ罪ヲ↡。楽ガウ行多作タサ無量無辺ヘンナリ。今イマ聞クニ↣†仏ノ説キタマフヲ↢阿鼻地獄ヲ↡、心 ロ驚キ毛ケ竪イヨダ†チテ、怖懼フク オソレオソル無ム量リヤウ†ニシテ慚愧ザムグヰ無量ナリ。

一 Ⅵ ⅰ c 正懴

^いま道どう場じょうの凡ぼん聖しょうに対たいして発ほつ露ろ懴さん悔げす。 願ねがはくは罪つみ消しょう滅めつして永ながく尽つきて余よなからん。 懴さん悔げしをはりぬ。 心しんを至いたして帰き命みょうし阿あ弥陀みだ仏ぶつを礼らいしたてまつる。

今対シテ↢道場ノ凡聖ニ↡発露ロ懴悔ス。願クハ罪 ミ消滅シテ永ク†尽キテ無カラム↠余ヨ。懴悔シ已リヌ。至シテ↠心ヲ帰命シ礼シタテマツ†ル↢阿弥陀仏†ヲ↡。

 ^0601下げ、 高こうに接つぎて讃さんじていへ。

†下接ギテ↠高ニ讃ジテ云ヘ。

 ^懴さん悔げしをはりぬ。 心しんを至いたして帰き命みょうし阿あ弥陀みだ仏ぶつを礼らいしたてまつる。

懴悔シ已リヌ。至シテ↠心ヲ帰命シ‡礼シタテマツル↢阿弥陀仏ヲ↡。

一 Ⅵ ⅱ 別懴諸罪
      a 被陳諸罪
        イ 正陳
          (一)造罪時業

【38】^高こう、 下げに接つぎて懴さんしていへ。

†0825高接ギテ↠下ニ懴シテ云ヘ。

 ^弟子でし道どう場じょうの衆等しゅとう、 曠劫こうごうよりこのかたすなはち今身こんじんに至いたり今日こんにちに至いたるまで、 その中ちゅう間げんにおいて身しん口意くい業ごうをほしいままにして一切いっさいの罪つみを造つくる。

弟子デシ道場ノ衆等トウ自↢従ヨリ曠劫↡已来コノ タ†乃チ至リ↢今身ニ↡至ルマデ↢†於今日ニ↡、於テ↢其ノ中間ニ↡放↢縦ホシイママニシテ身シン口意クイ業ヲ↡造ル↢一切ノ罪ヲ↡。

一 Ⅵ ⅱ a イ (二)正出罪体
            (Ⅰ)拠経正列

^あるいは五ご戒かい・八戒はっかい・十戒じっかい・三さん帰き戒かい・四し不壊ふえ信しん戒かい・*三業さんごう戒かい・十じゅう無む尽じん戒かい・*声しょう聞もん戒かい・*大だい乗じょう戒かいおよび*一切いっさいの威儀いぎ戒かい・*四し重じゅう・八戒はっかい等とうを破はし、 虚むなしく*信しん施せを食はみ、 誹ひ謗ほう・邪見じゃけんにして因いん果がを識しらず、 *学がく波は若にゃを断だんじ、 十方じっぽう仏ぶつを毀そしり、 *僧そう祇ぎ物もつを偸ぬすみ、 *婬妷いんいつ無む道どうにして浄じょう戒かいのもろもろの比丘びく尼に、 姉し妹まい・親しん戚しゃくを*逼ひつ掠りょうして慚ざん愧ぎを知しらず、 所親しょしんを*毀き辱にくしもろ0541もろの悪あく事じを造つくる。

或イハ破ハシ↢五戒・八戒・十戒・三帰クヰ戒・四不壊フヱ信戒カイ・三業ゴフ戒・十無尽ジン戒・声聞戒・大乗ジヨウ戒及ビ一切ノ威儀イギ戒・四重八戒等トウヲ↡、虚ムナシク†食ミ↢信シン施セヲ↡、誹ヒ謗ハウ邪見ニシテ不ズ↠†識ラ↢因果ヲ↡、断ジ↢†学波若ヲ↡、毀ソシリ↢十方‡仏ヲ↡、偸ヌスミ↢僧祇物ヲ↡、婬妷無道ニシテ逼ヒツ↢掠シテ浄戒ノ諸ノ比丘ビク尼ニ・姉シ妹マイ親シン戚シヤクヲ↡不ズ↠知シラ↢慚愧ヲ↡、毀クヰ↢辱ニクシ所親シヨシンヲ↡造ツクル↢衆ノ悪事ヲ↡。

一 Ⅵ ⅱ a イ (二)(Ⅱ)依義広明

^あるいは十じゅう悪あくを楽行ぎょうぎょうして十じゅう善ぜんを修しゅせざる障さわり、

或イハ†楽↢行シテ十悪ヲ↡不ル↠修セ↢十善ヲ↡障 リ、

^八はっ苦くを楽行ぎょうぎょうして八戒はっかいを持たもたざる障さわり、

†楽↢行シテ八苦ヲ↡不ル↠持タモタ↢八戒ヲ↡障 リ、

^三毒さんどくを楽行ぎょうぎょうして三さん帰きを受うけざる障さわり、

†楽↢行シテ三毒ヲ↡不ル↠受ウケ↢三帰ヲ↡障 リ、

^五ご逆ぎゃくを楽行ぎょうぎょうして五ご戒かいを持たもたざる障さわり、

†楽↢行シテ五逆ヲ↡不ル↠持タ↢五戒ヲ↡障 リ、

^地じ獄ごく極ごく苦くの業ごうを楽行ぎょうぎょうして浄じょう土ど極楽ごくらくを修しゅせざる障さわり、

†楽↢行シテ地獄極苦ノ業ヲ↡不ル↠修セ↢浄土極楽ヲ↡障 リ、

^畜ちく生しょう・愚痴ぐちの業ごうを楽行ぎょうぎょうして智慧ちえ・慈悲じひを修しゅせざる障さわり、

†楽↢行シテ畜生・愚痴ノ業ヲ↡不ル↠修セ↢智慧ヱ・慈ジ悲ヲ↡障 リ、

^*慳貪けんどん・餓鬼がき・嫉しっ妬との業ごうを楽行ぎょうぎょうして布施ふせ利他りたを行ぎょうぜざる障さわり、

†楽↢行シテ慳貪ケンドン・餓鬼・嫉シチ妬ノ業ヲ↡不ル↠行ゼ↢布施セ利他ヲ↡障 リ、

^*諂曲てんごく・*虚詐こさ・修しゅ羅らの業ごうを楽行ぎょうぎょうして真実しんじつ言ごん*信しん不ふ相そう違いを行ぎょうぜざる障さわり、

†楽↢行シテ諂曲テンゴク・虚詐†・修羅ノ業ヲ↡不ル↠行ゼ↢真実言信シン不相サウ違ヰヲ↡障 リ、

^瞋悩しんのう・殺害せつがい・毒どく竜りゅうの業ごうを楽行ぎょうぎょうして歓かん喜ぎ慈じ心しんを行ぎょうぜざる障さわり、

†楽↢行シテ瞋悩シムナウ・殺害セチガイ・毒ドク竜ノ業ヲ↡不ル↠行ゼ↢歓喜慈心ヲ↡障 リ、

^我が慢まん・自じ大だい・下げ賎せん・不ふ自じ在ざいの業ごうを楽行ぎょうぎょうして謙けん下げ・敬上きょうじょう・尊そん貴きを行ぎょうぜざる障さわり、

†楽↢行シテ我ガ慢マン†・自ジ大ダイ・下賎セン・不自フジ在ノ業ヲ↡不ル↠行ゼ↢謙ケン下ゲ・敬キヤウ上・尊貴ソンクヰヲ↡障 リ、

^邪見じゃけん・破は戒かい・破は見けん・悪見あくけんにして修しゅ0602善ぜん福ふくなく造悪ぞうあく殃おうなしと謂おもへる外げ道どう・闡提せんだいの業ごうを楽行ぎょうぎょうして正しょう見けん禁きん行ぎょう出しゅっ世せ往おう生じょう浄じょう土どを行ぎょうぜざる障さわり、

†楽↧行シテ邪見ジヤケン・破ハ戒カイ・破ハ見ケン・悪アク見ニシテ謂オモヘル↢修善無ク↠福造悪無シト↟殃外道・闡提ノ業ヲ↥不ザル↠行ゼ↢正見ケン禁キム行出世往生浄土ヲ↡障 リ、

^三宝さんぼうを破は滅めつし人ひとの善ぜん事じを壊えする悪あく鬼きの業ごうを楽行ぎょうぎょうして三宝さんぼうを護ご惜しゃくし人ひとの功く徳どくを成じょうじ具ぐ足そくすることを行ぎょうぜざる障さわり、

†楽↧行シテ†破↢滅シ三宝ヲ↡†壊スル↢人ノ善事ヲ↡悪アク鬼ノ業ヲ↥不ル↠行ゼ↧護ゴ↢惜シヤクシ三宝ヲ↡成ジ↢人ノ功徳ヲ↡具足0826スルコトヲ↥障 リ、

^三界さんがい人天にんでんの長じょう時じ縛ばく繋けの業ごうを楽ぎょう受じゅして浄じょう土どの*無む生しょう解げ脱だつを貪ねがはざる障さわり、

†楽↢受シテ三界人天ノ長時縛バク繋ケノ業ヲ↡不ル↠†貪ネガハ↢浄土ドノ無生解脱ヲ↡障 リ、

^二に乗じょう狭きょう劣れつの業ごうを楽ぎょう受じゅして菩ぼ薩さつ広大こうだいの慈悲じひを行ぎょうぜざる障さわり、

†楽↢受シテ二乗狭劣ケウレチノ業ヲ↡不ル↠行ゼ↢菩薩広大ノ慈悲ヲ↡障 リ、

^悪あく友うに親近しんごんする業ごうを楽行ぎょうぎょうして諸仏しょぶつ・菩ぼ薩さつ・善ぜん知ぢ識しきに親近しんごんすることを楽ねがはざる障さわり、

†楽↧行シテ†親↢近スル悪友ニ↡業ヲ↥不ル↠楽ハ↣親シン↢近ゴンスルコトヲ諸仏・菩薩・善知識†ニ↡障 リ、

^六貪ろくとん・六弊ろくへいの業ごうを楽行ぎょうぎょうして六ろく度ど・四し摂しょうを行ぎょうぜざる障さわり、

†楽↢行シテ六貪トン・六弊ヘイノ業ヲ↡不ル↠行ゼ↢六度・四摂ヲ↡障 リ、

^因いん果がを識しらざる*觝突たいとつの業ごうを楽行ぎょうぎょうして身しん中ちゅうに如来にょらい仏ぶっ性しょうあることを知しらざる障さわり、

†楽↧行シテ†不ル↠識ラ↢因果ヲ↡觝突テイトツノ業ヲ↥不ル↠知ラ↣身中シンチウニ有ルコトヲ↢如来‡仏性↡障 リ、

^一切いっさい衆しゅ生じょう酒しゅ・肉にく・*五ご辛しんを*貪噉とんだんする多た病びょう・短たん命みょうの0542業ごうを楽行ぎょうぎょうして慈じ心しんに仏ぶっ法ぽう僧そうを楽ぎょう聞もんし香こう華げ供く養ようを行ぎょうぜざる障さわり、

†楽↧行シテ貪トム↢噉ダンスル一切衆生酒シユ・肉ニク・五辛シンヲ↡多病短タン命ノ業ヲ↥不ザル↠行ゼ↧慈心†ニ†楽↢聞シ仏法僧ヲ↡香華供養ヲ↥障 リ、

一 Ⅵ ⅱ a イ (三)結示造罪無辺
            (Ⅰ)明能作多類

^かくのごとき障しょう罪ざいみづからなし他たを教おしへ、 作さを見みて随ずい喜きし、 もしはことさらになし、 誤あやまりてなし、 戯け笑しょうしてなし、 *瞋嫌しんけんしてなし、 *違い順じゅん愛憎あいぞうしてなすこと

如†キ↠是クノ障罪ザイ‡†自ラ作シ教ヘ↠他ヲ、見テ↠作ヲ随喜シ、若シハ故コトサラニ作シ、悞アヤマリテ作シ、戯ケ笑セウシテ作シ、瞋嫌シムケンシテ作シ、違ヰ順ジユン愛憎シテ作スコト

一 Ⅵ ⅱ a イ (三)(Ⅱ)正示無辺

^無む量りょう無む辺へんなり。 思し量りょうすとも尽つくすべからず、 尽つくすべからず。 説とくとも説とくべからず。

無量無辺ナリ。思量ス†トモ不ズ↠可カラ↠尽ス、不↠可カラ↠尽ス。説トクトモ†不↠可カラ↠説ク。

一 Ⅵ ⅱ a イ (三)(Ⅲ)況顕無辺

^また*大だい地じ微み塵じんの無む数しゅ、 虚こ空くうの無む辺へん、 法界ほうかいの無む辺へん、 法ほっ性しょうの無む辺へん、 方便ほうべんの無む辺へんなるがごとく、 われおよび衆しゅ生じょうの造罪ぞうざいもまたかくのごとし。

亦 タ如ク↢大地微ミ塵ヂンノ無数‡、虚コ空クウノ無辺ヘン、法界ノ無辺ヘン、法性ノ無辺ヘン、方便ノ無辺ナルガ↡、我 レ及ビ衆生ノ造罪モ亦復 マタ 如シ↠是クノ。

一 Ⅵ ⅱ a イ (三)(Ⅳ)約能知結

^かくのごとき等らの罪つみ、 上かみ諸しょ菩ぼ薩さつに至いたり下しも声しょう聞もん・縁覚えんがくに至いたるまで、 知しることあたはざるところなり。 ただ仏ぶつと仏ぶつとのみすなはちよくわが罪つみの多た少しょうを知しりたまへり。

如キ↠是クノ等ノ罪ツミ、上 ミ至イタリ↢諸‡菩薩ニ↡下 モ至ルマデ↢声聞・縁覚ニ↡、所 ロナリ↠不ザル↠能ハ↠知ルコト。†唯仏ト与ノミ↠仏乃チ能ク知シリタマヘリ↢我ガ罪 ミ之ノ多少ヲ↡。

一 Ⅵ ⅱ a ロ 明其果相
          (一)引文広明
            (Ⅰ)正感阿鼻
              (ⅰ)標牒業因

【39】^¬*地じ獄ごく経きょう¼ にのたまはく、 「もし衆しゅ生じょうありてこの罪つみを作つくるものは、

¬地獄経ニ¼云ク、「若シ有リテ↢衆生↡作ツクル↢是ノ罪ヲ↡者ハ、

一 Ⅵ ⅱ a ロ (一)(Ⅰ)(ⅱ)火車迎相

^▼命終みょうじゅうの時ときに臨のぞみて風刀ふうとう身みを解とく。 *偃えん臥が定さだまらず、 *楚そ撻たつを被こうむるがごとし。 ◆その心しん*荒越こうおつにして狂きょう痴ちの想おもいを発おこす。 おのが室宅しったくを見みれば、 男女なんにょ・大だい小しょう一切いっさいみなこれ不ふ浄じょうの物ものなり。 屎し尿にょう臭しゅう処しょほかに*盈よう流るす。

臨ミテ↢命終ノ時ニ↡風刀解トク†↠身ヲ。偃臥エングワ不ズ↠定サダマラ、如シ↠被カブルガ↢楚撻キムタチヲ↡。其ノ心荒クワウ越オツニシテ発ス↢狂ワウ痴チノ想ヲ↡。見ミレバ↢己オノレガ室シチ宅ヲ↡、男女大小一切皆 ナ是 レ不フ浄ジヤウ之ノ物ナリ。屎シクソ 尿ネイユバリ 臭クサキ処シヨ盈マウ↢流ル†ス†于外ニ↡。

^◆その時ときに罪人ざいにん0603すなはちこの語ごをなす。 ªいかんがこの処ところに好よき城じょう郭かくおよび好よき山林せんりんのわれをして遊戯ゆげせしむるものなくして、 すなはちかくのごとき不ふ浄じょう物もつのあひだに処しょせしむるº と。

爾ノ時ニ罪人ニン即チ作ス↢是ノ語ヲ↡。云何†ガ此ノ処 ロニ無クシテ↣好ヨキ城郭ジヤウクワク及ビ好ヨキ山サン林ノ使シムルモノ↢吾ワレヲシテ遊戯セ↡、乃チ処セシムルト↢如†キ↠此クノ不浄†物ノ間ニ。

^◆この語ごをなしをはれば、 獄率ごくそつ羅ら刹せつ大おおきなる鉄てっ叉しゃをもつて阿鼻あび獄ごくおよびもろもろの刀林とうりんを擎あぐるに、 化け0543して宝樹ほうじゅおよび清涼しょうりょうの池いけとなる。 火か炎えんは化けして金葉こんようの蓮れん華げとなる。 もろもろの鉄てつの嘴くちばしある虫むしは、 化けして*鳧ふ・雁がんとなる。 地じ獄ごくの痛つう声しょうは歌か詠ようの音おんのごとし。

作ナシ↢是ノ語ヲ↡已レバ、獄率ゴクソツ・羅刹セチ以テ↢大ナル†鉄叉ヲ↡†擎グルニ↢阿鼻獄及ビ諸ノ刀林ヲ↡、化シテ作†ル↢宝樹及0827ビ清涼ノ池ト↡。火炎ハ化シテ作ナル↢金葉ノ蓮レン華ト↡。諸ノ鉄ノ嘴クチバシアル虫ハ化シテ為ナル↢鳧フ鴈ガント↡。地獄ノ痛ツウ声ハ如シ↢歌カ詠ヰヤウノ音ノ↡。

^◆罪人ざいにん聞ききをはりて、 ªかくのごとき好処こうしょにわれまさになかに遊あそぶべしº と、 念ねんじをはれば尋じん時じに火か蓮れん華げに坐ざす。 もろもろの鉄てつの嘴くちばしある虫むし、 身みの毛もう孔くよりその躯みを唼すひ食くらひ、 百ひゃく千せんの鉄輪てつりん頂上ちょうじょうより入いる。 恒沙ごうじゃの鉄てっ叉しゃをもつてその*眼げん精しょうを挑くじる。 地じ獄ごくの銅どう狗く百ひゃく億おくの*鉄てっ狗くを化作けさして、 競きおひてその身みを分わかち心しんを取とりて食くらふ。

罪人聞キキ已リテ、如キ‡↠此クノ†好処ニ吾 レ当ニシト↠遊ブ↠中ニ。†念ジ已レバ†尋時ニ坐ス↢火クワ蓮華ニ↡。諸ノ鉄ノ嘴クチバシアル虫 シ従ヨリ↢身ノ毛孔ク↡唼スヒ↢食†ヒ其ノ躯ミヲ↡、百千ノ鉄輪テチリン従ヨリ↢頂‡上↡入ル。恒沙ノ†鉄叉ヲモテ挑クジル↢其ノ眼精ヲ↡。地獄ノ銅ドウ狗ク化↢作シテ百億ノ鉄テチ狗クヲ↡、競ヒテ分チ‡↢其ノ身ヲ↡取トリテ↠†心ヲ而†食フ。

一 Ⅵ ⅱ a ロ (一)(Ⅰ)(ⅲ)生後苦相

^*俄が爾じのあひだに、 身み鉄てっ華けのごとくして十じゅう八はちの隔へだてのなかに満みてり。 一々いちいちの華け葉よう八万はちまん四し千せんなり。 一々いちいちの葉よう頭ず、 身手しんしゅ支し節せつなり。 一いちの隔へだてのあひだにあり。 地じ獄ごくも大だいならず、 この身みも小しょうならず、 かくのごとき大だい地じ獄ごくのなかに遍満へんまんす。 これらの罪人ざいにんこの地じ獄ごくに堕だして八万はちまん四し千せん大劫だいこうを経歴きょうりゃくす。

俄ニワカニ爾ジ之ノ間ニ身ミ如クシテ↢鉄華ノ↡満†テリ↢十八ノ†隔ノ中ニ↡。一一ノ華葉エウ八万四千ナリ。一一ノ†葉頭、身手シンシユ支シ節セチナリ。在リ↢†一ノ隔ノ間ニ↡。地獄モ不ズ↠大ナラ、此ノ身ミモ不ズ‡↠小ナラ、遍↢満ス如†キ↠此クノ大地獄ノ中ニ↡。此等ラノ罪人ザイニン堕シテ↢此ノ地獄ニ↡経↢歴ス八万四千大劫ヲ↡。

^この泥ない犂りに滅めっして、 また東方とうぼうの十じゅう八はちの隔へだてのなかに入いりて前さきのごとく苦くを受うく。 この阿鼻あび獄ごくの南みなみにまた十じゅう八はちの隔へだて、 西にしにまた十じゅう八はちの隔へだて、 北きたにまた十じゅう八はちの隔へだてあり。

此ノ泥犂リニ滅シテ、復入リテ↢東方ノ十八ノ隔ノ中ニ↡如ク‡↠前ノ受ク↠苦ヲ。此ノ阿鼻獄ノ南ミナミニ亦 タ十八ノ隔 テ、西ニ亦 タ十八ノ隔 テ、北ニ亦 タ十八ノ隔 テアリ。

^*方等ほうどう経きょうを謗そしり、 五ご逆ぎゃく罪ざいを具ぐし、 *僧そう祇ぎを破壊はえし、 比丘びく尼にを汚けがし、 もろもろの善根ぜんごんを断だんずるかくのごとき罪人ざいにん、 衆罪しゅざいを具ぐせるもの、 身みは阿鼻あび獄ごくに満みち、 *四支ししはまた十じゅう八はちの隔へだてのなかに満みつ。 この阿鼻あび獄ごくはただかくのごとき獄種ごくしゅの衆しゅ生じょうを焼やく。

†謗リ↢方等経ヲ↡、具グシ↢五逆罪ヲ↡、破↢壊シ僧祇ヲ↡、汚ケガシ↢比丘尼ニヲ↡、断ズル↢諸ノ善根ヲ↡如キ‡↠此クノ罪人、具セル↢衆罪ヲ↡者 ノ、身ハ満チ↢阿鼻獄ニ↡、四支ハ復 タ満ツ↢十八ノ隔ノ中ニ↡。此ノ阿鼻獄ハ但タダ焼ヤク↢如†キ↠此クノ獄種ノ衆生‡ヲ↡。

^劫こう尽つきんと欲ほっする時とき、 東門とうもんすなはち0544開ひらく。 東門とうもんの外そとを見みれば、 清しょう泉せん・流る水すい、 華菓けか・林樹りんじゅ一切いっさいともに現げんず。 このもろもろの罪人ざいにん下しもの隔へだてより見みるに、 眼まなこに火ひしばらく歇やむ。 下しもの隔へだてより起たちて*婉転えんでん腹ふく行ぎょうして、 身みをとりて上かみに走はしりて上かみ0604の隔へだてのなかに到いたり、 手てに刀輪とうりんを攀よづ。 時ときに虚こ空くうのなかに熱ねつ鉄丸てつがんを雨あめふらす。 東門とうもんに走はしり趣おもむきてすでに門閫もんこんに至いたれば、 獄率ごくそつ羅ら刹せつ手てに鉄てっ叉しゃを捉とりて、 逆ぎゃくにその眼まなこを刺さし、 鉄てっ狗く、 心しんを齧かむ。 悶絶もんぜつして死しす。 死ししをはりてまた生しょうず。

劫欲スル↠尽キムト時 キ、東門モン即チ開ク。見レバ↢東門ノ外ヲ↡、清泉セン・流ル水シヰ・華菓クワ・林樹一切倶トモニ現ズ。是ノ諸ノ罪人従ヨリ↢下 モノ隔 テ↡見ルニ、眼ニ火暫シバラク†歇ム。従リ↢下 モノ隔 テ↡起タチテ婉エン転ワダカマリ腹フク行ハラバフシテ、†リテ↠身ミヲ†上ニ走ハシリテ到†リ↢上ノ隔ノ中ニ↡、手ニ攀ヨヅ↢刀輪ヲ↡。時ニ虚空ノ中ニ†雨ラス↢熱鉄ネチテチ丸グワンヲ↡。走ハシリ↢趣オモムキテ東門ニ↡既ニ至イタレバ↢門閫コンニ↡、獄率・羅ラ刹セチ手ニ捉トリテ↢†鉄叉ヲ↡、†逆ニ刺サ†シ↢其ノ眼ヲ↡、†鉄狗†齧ム↠†心ヲ。悶絶†シテ而死ス。死シ已†リテ復 タ生ズ。

^南門なんもんを見みれば開ひらけたり。 前さきのごとくして異ことならず。 かくのごとくして西門さいもん・北門ほくもんもまたみなかくのごとし。 かくのごとき時ときのあひだに半劫はんこうを経歴きょうりゃくす。

見レバ↢南門ヲ↡開ヒラケタリ。如クシテ↠前ノ不ヅ↠異0828ナラ。如†クシテ↠是クノ西門モン・北門モ亦 タ皆 ナ如シ↠此クノ。如キ‡↠此クノ時ノ間 ヒダニ経キヤウ↢歴ス半ハン劫ヲ↡。

一 Ⅵ ⅱ a ロ (一)(Ⅱ)後受余報

^阿鼻あび獄ごくに死しして寒かん氷ぴょうのなかに生しょうじ、 寒かん氷ぴょう獄ごくに死しして黒闇こくあん処しょに生しょうず。 八はち千万せんまん歳ざい目めに見みるところなし。 大蛇だいじゃの身しんを受うけて婉転えんでん腹ふく行ぎょうし、 *諸しょ情じょう闇塞あんそくにして解知げちするところなし。 百ひゃく千せんの狐こ狼ろう*牽掣けんせいしてこれを食くらふ。 命終みょうじゅうの後のちに畜ちく生しょうのなかに生しょうじて、 五ご千万せんまん身じん鳥獣ちょうじゅうの形ぎょうを受うく。 また人にん中ちゅうに生しょうじて、 *聾盲ろうもう瘖おん瘂あ・疥け癩らい癰よう疽そ・貧びん窮ぐ下げ賎せんにして、 一切いっさいの諸衰しょすい、 もつて*厳飾ごんじきとなす。 この賎身せんしんを受うけて五ご百ひゃく身しんを経へ、 後のちにまた餓鬼がきのなかに生しょうずることを得う。

阿鼻獄ニ死シテ生†ジ↢寒カン氷ノ中ニ↡、寒氷カノペウ獄ニ死シテ生ズ↢黒闇処ニ↡。八千万歳ザイ目メニ無ナシ↠所 ロ↠見ミル。受ケテ↢大蛇ジヤノ身ヲ↡婉転エンデンワダカマリ腹フク行ハラバフシ、諸シヨ情ジヨウ闇塞アンソクニシテ無シ↠所 ロ↢解知スル↡。百千ノ狐コ狼ラウ†牽掣シテ†食フ↠之ヲ。命終之ノ後 チニ生†ジテ↢畜生ノ中ニ↡、五千万身シン‡受ク↢鳥獣テウジユノ形 チヲ↡。†還タ生ジテ↢人中ニ↡、聾リヨウ盲マウ瘖オム瘂ア・疥ケハタケ癩ライカサ 癰オウヰヨウ疽ソ・貧ビン窮グ下ゲ賎センニシテ、一切ノ諸衰スイ†、以モテ為ス↢厳飾ゴムジキト↡。受ケテ↢此ノ賎セン身ヲ↡経‡↢五百身ヲ↡、後 チニ†還タ得ウ↠生ズルコトヲ↢餓ガ鬼クヰ之ノ中ニ↡。

一 Ⅵ ⅱ a ロ (一)(Ⅲ)結示無窮

^かくのごとき等らの*三悪さんまくに輪りん廻ねすること無む量りょう無む辺へんなり」 と。

如キ↠是クノ等ラノ輪リン↢廻スルコト三悪ニ↡無量無辺ナリト。」

一 Ⅵ ⅱ a ロ (二)結前生後

^弟子でし衆等しゅとういま地じ獄ごくを聞ききて、 心しん驚おどろき毛け竪いよだちて、 *怖懼ふく無む量りょうなり。 おそらくは*残殃ざんおう尽つきずしてまた流る浪ろうすることを。 今こん生じょうよりこ0545のかた三業さんごうをほしいままにして、 もろもろの重じゅう罪ざいを造つくる。 もし懴さん悔げせずは、 さだめてこの苦くを招まねきて出いづる期ごあることなからん。

弟子デシ衆等今 マ聞†キテ↢地獄ヲ↡、心驚オドロキ†毛竪イヨダチテ、怖懼フク‡無量ナリ。恐畏 オソラ クハ残殃ザンアフ不ズシテ↠尽キ†復還 マタ 流浪†スルコトヲ。今生ヨリ已来ノカタ縦↢暴ホシイママニシテ三業ヲ↡造ツクル↢衆ノ重罪ヲ↡。若シ不ズハ↢懴悔セ↡、定メテ招マネキテ↢此ノ苦ヲ↡無カラム↠有ルコト↢出ヅル期ゴ↡。

一 Ⅵ ⅱ b 正懴

【40】^いま三宝さんぼう・道どう場じょうの大衆だいしゅの前まえに対たいして発ほつ露ろ懴さん悔げす。 すなはち安楽あんらくならん。 知しりてあへて*覆ふ蔵ぞうせず。

今対シテ↢三宝・道場ノ大衆ノ前ニ↡発露懴悔ス。即チ安楽ナラム。知シリテ而不↢敢アヘテ覆蔵フクザウセ↡。

一 Ⅵ ⅱ c 発願
        イ 正発願

【41】^ただ願ねがはくは十方じっぽうの三宝さんぼう、 法界ほうかいの衆しゅ生じょう、 大だい慈悲じひ広大こうだい慈悲じひを発おこして、 わが悪あくを計はからずして、 草くさの地じを覆おおへるがごとく布施ふせし歓かん喜ぎし、 わが懴さん悔げを受うけ、 わが清浄しょうじょうを憶おくしたまへ。

唯‡願クハ十方ノ三宝、法界ノ衆生、発シテ↢大慈悲広大慈悲ヲ↡、不シテ↠計ハカラ↢†我ガ悪ヲ↡、如ク↢草ノ覆ヘルガ↟地†ヲ†布施シ歓喜シ、受ケ↢我ガ懴悔ヲ↡、憶シタマヘ↢我ガ清浄‡ヲ↡。

^ただ願ねがはくは慈悲じひをを捨すてずしてわれらを*摂しょう護ごし、 已作いさの罪つみは願ねがはくは除滅じょめつし、 未起みきの罪つみは願ねがはくは生しょうぜしめず。 已作いさの善ぜんは願ねがはくは増ぞう長じょうし、 未作みさの善ぜんは方便ほうべんして生しょうぜしめたまへ。

唯願クハ不ズシテ↠捨テ↢慈悲ヲ↡摂セウ↢護シ‡我等ヲ↡、已作サ之ノ罪ツミ†ハ願クハ除滅†シ、未起ミキ之ノ罪ハ願クハ†不↠生ゼシメ。已作イサ之ノ善†ハ願クハ増長シ、未作サ之ノ善ハ方便シテ令シメタマヘ↠生ゼ。

^願ねがはくは今日こんにちよりすなはち*不起ふき忍にんに至いたるまでこのかた0605、 誓ちかひて衆しゅ生じょうとともに邪じゃをを捨すてて正しょうに帰きし、 菩ぼ提だい心しんを発おこして慈じ心しんをもつてあひ向むかひ、 仏眼ぶつげんをもつてあひ看みて、 菩ぼ提だいまで眷属けんぞくとして、 真しんの善ぜん知ぢ識しきとして、 同おなじく浄じょう土どに生しょうじ、 すなはち成じょう仏ぶつに至いたるまで、 かくのごとき等らの罪つみ永ながく相続そうぞくを断だんじて、 さらにあへて覆ふ蔵ぞうせざらん。

願クハ従ヨリ↢今日↡†乃チ至ルマデ↢不起忍ニ↡已来タ、誓ヒテ共ニ↢衆生ト↡捨テテ↠邪ヲ帰シ↠正ニ、発シテ↢菩提心ヲ↡慈心ヲモテ相 ヒ向ヒ、仏眼ヲモテ相 ヒ看ミテ、菩提マデ眷属ゾクトシテ、真ノ善知識トシテ、同ジク生ジ↢浄土ニ↡†乃チ至ルマデ↢成仏ニ↡、如†キ↠是クノ等ノ罪ツミ‡永ク断ジテ↢相続ヲ↡、更サラニ不ラム↢敢 ヘテ覆蔵フクザウセ↡。

一 Ⅵ ⅱ c ロ 結帰正業

^発願ほつがんしをはりて心しんを至いたして阿弥陀あみだ仏ぶつに帰き命みょうしたてまつる。

発願シ已リテ至シテ↠心ヲ帰↢命0829シタテマツ†ル阿弥陀仏ニ↡。

一 Ⅵ ⅲ 結讃

【42】^下げ、 高こうに接つぎて讃さんじていへ。

†下接ギテ↠高ニ讃ジテ云ヘ。

 ^0546願ねがはくは往おう生じょうせん、 願ねがはくは往おう生じょうせん。 願ねがはくは弥陀みだ仏ぶつの前みまえにありて立りゅうし、 手てに香こう華げを執とりてつねに供く養ようしたてまつらん。

†願クハ往生セム、†願クハ往生セム。願クハ在リテ↢弥陀仏ノ前 エニ↡立シ‡、手ニ執リテ↢香華ヲ↡常ニ供養シタテマツラム。

 ^高こう、 下げに接つぎて讃さんじていへ。

†高接ギテ↠下ニ讃ジテ云ヘ。

 ^願ねがはくは往おう生じょうせん、 願ねがはくは往おう生じょうせん。 願ねがはくは*弥陀みだ会えのなかにありて坐ざし、 手てに香こう華げを執とりてつねに供く養ようしたてまつらん。

†願クハ往生セム、†願クハ往生セム。願クハ在リテ↢弥陀会ノ中ニ↡坐シ‡、手ニ執リテ↢香華ヲ↡常ニ供養シタテマツラム。

西方さいほう浄じょう土ど法ほう事じ讃さん 巻かん上じょう

 

延書の底本は高田派専修寺蔵鎌倉時代刊本ˆ原漢文の底本と同一ˇ。
師子王 仏法を守護する獣中の王。
重昏永夜 非常に暗く永遠につづく夜。
生盲無目 →補註10
引導無方なれども 聖者の導きは自在ではあるが。
循還来去して… 輪りん廻ね転生を繰り返すことを、 とどまることのない水の流れに喩えていう。
託命投神 生しょう死じを繰り返すこと。
識含無際 識含は有う情じょうのこと。 有情の輪廻は無始以来のものであるという意。
窮塵の劫 非常に長い時間。
海徳初際如来 「易い行ぎょう品ぼん」 に出る過去仏の名。 十方十仏の師仏。 →海徳かいとく仏ぶつ
同生すれども (仏と) 同じ世に生れても。
簡ばず 区別しない。
法潤に資す 仏法のうるおいにめぐまれる。
苦集 苦く諦たいと集諦じったい。 →四し諦たい
身田 善悪の行為のもととなる身体を田地に喩える。
瓔 瓔珞ようらくのこと。
他方 極楽以外の世界。
斉同に不退なり すべてみな等しく、 さとりより退くことがない。
三因五念 往生の因であるところの三心さんしんと五ご念門ねんもんの行。
正助 正定しょうじょう業ごう (称名) と助じょ業ごう (読誦どくじゅ・観察かんざつ・礼拝さいはい・讃さん嘆だん供く養よう)。 →五ご正行しょうぎょう
幡華 幢幡どうばんと供華。
召請せんと欲する人 召請人。 讃文を唱える人々。
和讃のもの ともに和して讃文を唱える人々。
周帀一遍 道場の仏座の回りを一周すること。
法 行儀作法。
般舟三昧楽… 「般舟三昧楽」 は讃文の発声の句として、 「願往生」 「無量楽」 等は唱和の句として用いられたもの。 →般舟はんじゅ三昧ざんまい
塵沙の衆 数限りない浄土の聖者たち。
会 法事讃の会座。
かの国の荘厳大海衆 無勝荘厳国の大海のような無量の聖者たち。
舌を舒べて… →舒舌じょぜつ
弥陀会 阿弥陀仏の説法の会座。 ここでは法事讃の儀礼を指していう。
誓願 往生浄土を願う心。
高座 道場の高座の導師。
智影 影は光の意。 智慧ちえの光をもってということ。 高座の導師の智慧を指していう。
尊経 尊い経典。 ¬小経¼ を指していう。
難思議・双樹林下・難思 親鸞聖人はこの三種の名みょう目もくを転用して、 第十八願弘ぐ願がんの往生を難なん思議じぎ往おう生じょう、 第十九願要門の往生を双樹そうじゅ林りん下げ往おう生じょう、 第二十願真門の往生を難なん思じ往おう生じょうと分判された。
法輪を転ぜよ 仏の教えを説かれよ。 仏の説かれた教えは、 衆生の煩悩ぼんのうをうちくだき、 次々とひろまってゆくので、 これを車輪に喩えていう。 ここでは下の ¬阿弥陀経¼ 読誦どくじゅを指す。
大衆裏 大衆に同じ。 道場に参集している人々。
出世増上の良縁 迷いの世界を離れ出るすぐれた縁。
塵劫 塵点じんでん久く遠おん劫ごうの略。
人の逼め… ¬賢げん愚ぐ経きょう¼ 巻一の鬱うっ多羅たら仙人の因縁いんねん。
みづから身を… ¬賢愚経¼ 巻一の尸毘しび王の因縁。
千頭を… ¬賢愚経¼ 巻五の月光がっこう王の因縁。
千の釘を… ¬賢愚経¼ 巻一の毘び楞りょう竭かつ梨り王の因縁。
身血を… ¬賢愚経¼ 巻二の弥み佉きゃ羅ら抜ばつ羅ら王の因縁。
妻子を… ¬妙みょう色王しきおう経ぎょう¼ の妙色王の因縁。
慈悲方便を… ¬賢愚経¼ 巻七の設せつ頭ず健寧こんねい王の因縁。
金毛の… ¬賢愚経¼ 巻十三の提だい毘び王の因縁。
白象と… ¬大だい智度ちど論ろん¼ 巻十二・九三、 ¬雑ぞう宝蔵ほうぞう経きょう¼ 巻二の釈迦の本生。
怨家を… ¬賢愚経¼ 巻十の釈迦・提だい婆ばの因縁。
外道を現る… 典拠未詳。
三祇 三阿僧祇劫。 →阿あ僧そう祇ぎ
地々 十じゅう地じの各地。
閻浮金光色 閻浮金は紫色を帯びた最高の金のこと。
跏趺正坐 結けっ跏か趺坐ふざに同じ。
不背の相 仏は衆しゅ生じょうに背を向けることがないという意。
報体 報身ほうじんの体。
生 衆生のこと。
九章 →九く品ぼん
未聞の益 いままでに聞いたことのないすぐれた利り益やく。
舌を舒べて… →舒舌じょぜつ
三千 三千さんぜん大千だいせん世せ界かいの略。
高下 高は道場の高座、 下は道場の下座。
修多羅蔵八万四千 八万四千 (多数の意) の経典。 →修しゅ多羅たら
全身散身の舎利 舎利は梵語シャリーラ (śarīra) の音写。 全身は仏の全身の遺骨、 散身は仏の分骨を指していう。
接引偏なく かたよることなく衆しゅ生じょうを導くという意。
邪網を掴裂し よこしまな教えの網を破りさき。
明 異本には 「朋」 (とも) とある。
仏法蔵 仏の教えの蔵。
竜宮の八万四千蔵 大海中の竜王の宮にある仏のたくさんの遺法をおさめている蔵のこと。
畢命形枯 命がおわり、 体がくちること。
戒定 持じ戒かいと禅ぜん定じょうのこと。
疲労長劫の事 きわめて長い間、 迷いの世界を流る転てんして受けた苦しみ。
全身の舎利 舎利は梵語シャリーラ (śarīra) の音写。 仏の全身の遺骨。
砕体の金剛 金剛は仏の金剛身のこと。 ここでは仏の分骨を指して砕体の金剛という。
物利 物は衆しゅ生じょうの意。 衆生を利り益やくすること。
影赴 すがたを現して (衆生のもとに) 赴おもむくこと。
神化 不可思議な教化利益。
真身舎利 舎利は梵語シャリーラ (śarīra) の音写。 仏の真身の遺骨。
仏子 ここでは菩薩を指す。
因縁 迷いの世界につなぎとめる原因。
真門 真如しんにょそのものを指していう。
金渠 浄土の宝池。
竜宮の法蔵 大海中の竜王の宮にある仏のたくさんの遺法をおさめている蔵のこと。
真舎利 舎利は梵語シャリーラ (śarīra) の音写。 仏の真身の遺骨。
羅漢辟支 阿羅あら漢かんと辟びゃく支し仏ぶつのこと。
忿怒 魔を降伏ごうぶくさせるためのいかりの形相。
手の… ¬請しょう観音かんのん経ぎょう¼ によると、 観音は餓鬼がき道どうに赴おもむいては、 手より香色乳を出し、 その飢渇を救うという。
八味の水 八はっ功く徳どく水すいのこと。
戒定の香 持じ戒かいと禅ぜん定じょうの功く徳どくの香り。
声韻… (七宝の樹より) 流れ出る音楽は、 宮きゅう・商しょう・角かく・徴ち・羽うの音階にかなっている。
宝網 宝珠をつらねた飾りあみ。
真法 真実の教え。
行華 花を配ること。
本坐処 もとの座席。
唱梵の声 梵唄ぼんばいの声。 すなわち、 次下の讃文を唱える声。
讃梵の偈 讃詠歌嘆の偈文。
天上人間 天の世界と人間の世界。
過現 過去と現在。
全身砕身の真舎利 舎利は梵語シャリーラ (śarīra) の音写。 全身は仏の全身の遺骨、 砕身は仏の分骨を指していう。
七帀 七周。
梵響の声 讃詠歌嘆の声。
慈悲巧方便 慈悲のたくみな手段。
弥陀弘誓門 阿弥陀仏の広弘の誓願。 ひろき誓い。
四十八 →四十八しじゅうはち願がん
親 親昵しんじつの意。 称名念仏が阿弥陀仏と最も親しい行であるということ。
真金功徳の身 阿弥陀仏を指す。
梵人 梵唄ぼんばい人。 讃文の歌嘆を担当する者。
請仏会 仏の来入を懇請こんせいする会座。 法事讃の儀礼のこと。
僧祇劫 阿あ僧そう祇ぎ劫こうのこと。
逍遥快楽 心のままに楽しむこと。
王位を… ¬賢愚経¼ 巻五の月光がっこう王の因縁いんねん。
七寸の長釘… ¬賢愚経¼ 巻一の毘び楞りょう竭かつ梨り王の因縁。
みづから… ¬賢愚経¼ 巻一の鬱うっ多羅たら仙人の因縁。
千灯炎々… ¬賢愚経¼ 巻一の虔闍けんじゃ婆梨ばり大国王の因縁。
究竟解脱の金剛身 さとりをきわめた金剛のように堅固な身体。
鬼道 餓鬼道。 →餓鬼がき
閻天子 閻えん魔ま王おうのこと。
三十六王 ¬潅かん頂じょう経きょう¼ に説かれる三十六の善神。
天通 天眼てんげん通つう・天てん耳に通つう・神じん足そく通つうのこと。 →六ろく神通じんずう
道眼 修行によって得たすぐれた眼。
他心宿命漏尽智 他た心しん通つう・宿命しゅくみょう通つう・漏ろ尽じん通ずうのこと。 →六ろく神通じんずう
方便して 手段をめぐらして。
業障報障煩悩等の障 →三さん障しょう
楽行多作 (罪悪を) 好んで行い、 多くなすという意。
縦広正等 縦横の長さが同じであること。
掣電 きらめくいなずま。
沃燋山 沃燋石のある山。 沃燋は、 大海の底にあって水を吸うという石の名。 阿あ鼻び地獄の火炎によって、 この石は常に熱気をもつという。
壮士の臂を… 力のある人が臂をまげのばしする間にという意で、 きわめてはやいことの喩え。
化閻羅王 閻えん羅ら王おうの化身。
三業戒 三聚戒 (三聚さんじゅ浄じょう戒かい) のこと。
声聞戒 比丘びくの二に百ひゃく五ご十戒じっかい、 比び丘尼くにの五ご百ひゃく戒かいなど。
大乗戒 三聚さんじゅ浄じょう戒かい、 十重じゅうじゅう四し十じゅう八はち軽きょう戒かいなど。
一切の威儀戒 威儀は仏弟子の行動規定のこと。 小乗では三千の威儀、 大乗では八万の威儀を説く。
四重八戒 比丘の四し重じゅう禁きんと比丘尼の八重禁。 八重禁は四重禁に、 女子として慎むべき摩ま触そく・八はち事じ・覆ふく尼に・随ずい挙こ芯蒭びっしゅを加えたもの。
学波若 波若を学修すること。 波若は梵語プラジュニャー (prajñā) の音写。 般若とも音写し、 智慧ちえ・明みょうなどと漢訳する。 →般若はんにゃ
信不相違 信頼を裏切らないこと。
無生解脱 さとりのこと。
大地微塵 大地を微塵 (物質の最小単位) にくだいたほどの数という意。
地獄経 ¬観仏かんぶつ三昧ざんまい経きょう¼ からの取意の文。 同経は地獄のありさまを詳述しているのでこの称がある。
偃臥定まらず 横になって休むことができない。
鳧雁 かも・かり。
僧祇 僧伽そうぎゃに同じ。
婉転腹行 体をくねらせ腹ばいになって進むこと。
諸情闇塞 もろもろの認識能力がくらくふさがっていること。
聾盲瘖瘂疥癩癰疽 →補註10
不起忍 無む生しょう法忍ぼうにんに同じ。
底本は◎高田派専修寺蔵鎌倉時代刊本ˆただし訓は○浄聖全三巻の宗祖加点本と全同ではなく大幅に標準化されているため、 相違を†、 加を‡、 減を灰で示したˇ。 Ⓐ大谷大学蔵鎌倉時代刊本、 Ⓑ龍谷大学蔵(写字台旧蔵)室町時代刊本、 Ⓒ本派本願寺蔵版¬七祖聖教¼所収本 と対校。 ª全部対校º 辯→Ⓒ辨
大→Ⓑ太
期→Ⓒ明
還→Ⓒ環
教→Ⓑ文
三→Ⓑ王
往生→Ⓑ無量
現→Ⓒ視
明→Ⓒ朋
芥→Ⓐ芬
斉→Ⓑ華
遍→Ⓒ徧
等→Ⓒ儀
甲→Ⓑ申
火→Ⓒ尖
広→Ⓒ横
炎→Ⓒ尖
奉↢請ス→○奉ル↠請ジ↢
周ク居シテ→○周シユ居コシテ
自爾→○自ヨリ爾ソレ
フ→○ハム
○ノ
乃チ至ル↢今時ノ釈迦ニ↡諸仏→○乃至今 マノ時ノ釈迦諸仏マデ
無明ノ障重ク→○無明障重ニ
ハ→○ヒ上
還タ→○還リテ
慈及ビテ→○慈アハレミヲ及オヨボスコト
由リテ↠頑ナルニ→○由ナホ頑ツタナシ。
相因リ→○相因シテ
シ→○ヒ
ヲ→○ニ
ヲモテ→○シ
○テ
キ、→○カス。
ミ→○ム
○ニシテ
瓔→○瓔タマ
○ニ
ク…→○シ…、
ク→○シ
○シ
以レバ…誦セシメタマフ↢…↡。→○以テ↧…誦ジユセシメ玉ヘルヲ↦…↡、
生ズル→○生レム
令メムト↧…厭イトヒテ↢斯ノ苦事ヲ↡、…臨マ↦…↥→○令メムト↧…厭イトワ↢斯ノ苦事ヲ↡。…臨メム↢…↡
無ク↠間ヒマ、→○無間ナレ。
寿尽クレバ→○寿尽ジユジンニ
乗ジ→○乗ノリ
ニセムト→○ヲ
セバ…者→○セ…者バ
須クシ↧…安↢置シ尊像幡華ヲ↡竟リテ、…令ム↦…聴カ↞…。→○須クシ↧…安↦置ス尊像ヲ↥。幡華竟 ハリテ、…令メヨ↧…聴カ↞…。
スル→○セム
須ヰ↢焼香散華ヲ↡、→○須ク焼タキ↠香ヲ散華サングヱシ
同ジクシテ↠心ヲ→○同心ニ
三界ハ火宅ニシテ→○三界ノ火宅ニハ
カム→○ケ
ズル→○ゼム
持シ→○持トリ
違セ→○違タガハ
ヘ→○フ
接リ→○接シ
セム→○スベシ
専心ニ→○専ラニシテ↠心ヲ
来リ→○来シ
シテ→○ニ
直→○直ヂキ
ラム→○ル
レタマフ→○ラクハ
スル→○セム
迎来シ→○迎ムカヘ来キタリ
ム→○ヨ
ヘ→○フ
○ハ
テ→○ヌレバ
須カラ→○須クカラ
逢ヒ難ク叵シ↠遇ヒ→○逢アフコト難ガタク↢叵マウ遇アヒ↡
眼前→○眼ノ前マエ
人人→○人人ヒトビト
専ニシテ専ナリ→○専専ナリ
ナバ→○テハ
相→○相サウス
○ベシ
帰↢命シ礼シタテマツル↣…↡→○帰命シテ礼シタテマツル↢…↡
↢於…ニ↡→○↠於ニ↢…↡
述ブ→○述ジユチス
可ユルシ↧逢ヒテ↢人ノ逼メ試 ミルニ↡皮肉分張ヲ↥→○可イハク逢ヒ↢人ノ逼セメ試コヽロミテ皮ヒ肉ニク分ブン張チヤウスルニ↡
而→○而シカシテ
ベ…、→○ブ…。
テ…而→○…而テ
千ノ釘→○千釘チヤウ
ヒ…、→○フ…。
ツ…。→○テ…、
上ススメ…、→○上タテマツル…。
抽キ→○抽ヌキイデヽ
為ニ↠求メムガ↢…↡→○為 メニ求メテ↢…↡
赤子→○赤シヤク子シ
現ミル→○現ズル
殊ナルコト→○殊シユ
号ナヅク→○号ス
色→○ノ色 ロ
失セ→○失ウシナハ
スレドモ→○シテ
元来モトヨリ→○元モトヨリ来コノカタ
但以レバ→○但以タヾシ
メタマフ→○ムル
捨身セ→○捨ステ↟身ヲ
↢於…ヨリモ↡→○↠於ヨリモ↢…↡
哀シキ→○哀ナル
…。→○コト…、
テ…而→○…而テ
スル→○セシメム
某甲ソレガシ→○某ム甲カウ
奉↢請ス→○奉 ツル↠請ジ↢
敬シク→○敬ヒテ
ルニ→○レバ
○スルコト
キタマフ→○ク
ケレバ→○シ
為ノ…故ニ、→○為 メニ…、故コトサラニ
スルニ→○シテ
指サ→○指オシサヽエ
○バ
ケ→○ク
号ナヅク→○号ス
得…。→○得テ…、
カ→○ヲ
ナラバ…者→○ナラ…者バ
ル→○リテナリ
シタマフ→○ス
○モ
因ル↧…求メ↠…作スニ↦…↥→○因リテ↧…求ムルニ↞…作ナス↢…↡
致シテ↠請ヲ→○致請シテ
ツル→○テム
舌→○舌ミシタ
勧ム、衆生等→○勧ム↢衆生等ヲ↡、
シタテマツレ→○セヨ
願クハ往生セム→○願往生
レ→○ラム
○上ツル
奉↢請シ→○奉上ツリ↢請ジ
ジタテマツル→○ズ
奉↢請ス→○>奉上ツル↢請ジ
唯→○唯ヤヽ
○シテ
乃チ至ルマデ↢菩提ニ↡→○乃至菩提マデ↡
ク…、→○シ…。
シ→○ス
ジ…→○ズ…。
タマヘバナリ。→○、
・→○シ
ノ→○ニ
為リ→○為タリ
キ→○ク
テ…→○下ヘ…。
勧ム、…人等→○勧ム↢…人等ヲ
テ→○チ
ラム→○リ
シタテマツラム→○セム
高接ギテ↠下ニ讃ジテ云ヘ→○高接下讃云
芽→○芽ゲ
シタテマツレ→○ス
下接ギテ↠高ニ讃ジテ云ヘ→○下接高讃云
形枯マデニ→○形カタチ枯コニシテ
コリ→○キテ
タリ→○ス
捨命シテ→○捨テヽ命 チヲ
レ→○ラム
○スルコト
随ヒテ↠宜シキニ→○随宜ニシテ
○ナル
類スルニ同ジク↢…↡→○類ルイ↢同ドウシ↢
マデ→○ニシテ
○ナルコト
修ム→○修セヨ
自ラ作ル→○自作ノ
アリ→○マシマス
メタマフ→○ム
儀→◎ⒶⒷ律→○律リチニ
奉↢請ス→○奉上ラン↠請ジ↢
シタテマツラム→○セム
コル→○カム
メ→○ム
休ヤスマ→○休ヤマ
レ→○ラン
ナリ→○ニシテ
ジタテマツル→○ズル
ス→○シ
ユ→○ウ
漿→○漿 ヅ
葉→○葉ハ
白ス。道場ノ衆等→○白ス↢道場ノ衆等ニ↡。
ビ→○ベ
、→○ス。
○ヲ
満テム→○満ゼム
シ、→○セルヲ
レ→○ル
ル→○ラム
シテ→○ノ
乃チ至ルマデ↢七遍ニ↡→○乃至七遍
ラ→○リナ
立チ→○立シテ
クル→○キム
接ギ→○接シ
等ヲモテ→○等シク
慚愧ス…世尊→○慚ザム↢愧ス…世尊ヲ↡
リ→○ルコトヲ
在マシマ→○在イマ
接ギテ↢…ニ↡→○接シ↢…ヲ↡
リ→○ル
見テ↢道場ノ請仏会ヲ↡→○見テ↢道場ヲ↡請ズ↢仏会ヲ↡
○コト
散ジ→○散チラシ
ヌ→○テ
初メ発セシヨリ↠願ヲ→○初発願ヨリ
モ→○ノ
命ニ→○命メイニハ
貪ラ→○貪ゼ
ツ→○テ
長釘→○長キ釘クギ
願ズ→○願フ
ラシメ→○レ
流セバ↢身血ヲ↡→○流ス↢身ミノ血ヲ↡
笑→○笑セウ
ギ→○イデ
ヒテ→○フ
ナル→○ニス
廻シテ↠心ヲ→○廻心シムシテ
ゼムトス→○ズ
シテ→○スルニ
究竟解脱ノ→○究↢竟シテ解脱ヲ↡
功ク
捨命スルコト→○捨スツル命 チヲ
覚ル→○覚スル
鈍キハ→○鈍ドンナレバ
良ニ→○良ヤヽ
由リテナリ↣地獄ニシテ臥セシニ↢…↡→○由ヨテ↢地獄ニ↡臥ス↢…↡
ノミ→○ニ
○ノミ
得レドモ→○得テ
貪リ→○貪ジ
スレバ→○スル
ム→○メテ
ニ→○ヲ
在シテ↢道場ニ↡、→○在リ↢道場。
、→○ノ
披テ↠心ヲ懴悔スル→○披心懴悔
人→○人ニン
乃チ至リ↢今身ニ↡→○乃至今身
楽行多作→○楽ゲウ行シテ多ク作ルコト
令メテ↣…堕セ↢於…ニ↡→○令メテ↢…堕セ↟於ニ↢…↡
セルコト→○シテ
○ナリ
四→○四 ツノ
○ナル
シ→○クナリ
身毛→○身ノ毛ケ
頭→○頭カシラ
スルコト…→○ス…、
上カミサマ→○上 ミ
ラ→○サ
キ…、→○ク…。
ヲシテ→○ノ
クナラ→○シト
融銅→○融ワケル銅 ネ
八→○八 ツ
成リ…ト、→○成ズ…ヲ。
テリ→○ツ
四→○四 ツ
ヨリ→○ニ
沸涌泉→○沸ワキ涌ワケル泉イヅミ
漫チ流レ→○漫マン流ルシ
雨ラシ→○雨フリ
集リ→○ヲ集アツメ
在リ→○在オク
クシテ…而→○ク…而シテ
従リ↢阿鼻地獄↡上→○従ヨリ↢阿鼻地獄ノ上 ミ↡
シ…、→○ス…。
ル→○レル
欲シ→○欲ヒ
欲ス→○欲フ
好火→○好カウキ火
然モヤシテ↠火ヲ自ラ爆アブラムト→○然シテ火ニ自ホシキマヽニ爆アブラルアブラレン
命終ス→○命終リヌ
顧↢瞻スレバ→○顧カエリミ↢瞻マボレバ
如キ↣…屈↢伸スルガ…↡頃ニ→○如クニ↧…屈↢伸スル…↡頃アヒダノ↥
従リ↢於→○従↢於ヨリ
下ノ隔→○下ゲ隔キヤク
隔ノ内→○隔キヤク内
齧ミ→○齧クラヒ
鉄叉→○鉄ノクロガネノ叉ヒシ
大声→○大ナル声
告勅ス。痴人ハ→○告ガウ↢勅チヨクス痴人ニ↡。
ナリ。→○、
生処→○生ズル処トコロ
為ス→○為セン
乃チ至ルマデ↢上ノ隔ニ↡→○乃至上 ミノ隔 テマデ
リテ…而→○ウチ…而テ
リ…、→○ル…。
熱逼セマル→○熱ネチニ逼ヒチスル
於テ→○於シテ
。→○、
不→○不ラム
シ、→○ナリ。
者→○ノ者ハ
疾ク→○疾スミヤカニ
↢於…ヨリモ↡→○↠於ヨリモ↢…↡
○リヌ
アル→○ノ
心→○心キモ
脳→○脳ナヅキ
樹→○樹キ
肉→○肉シヽ
ス→○ル
○アリ、
当リ↢上ヨリシテ而下ラムトスルニ↡→○当アタリテ↠上ニ而テ下クダレバ
ラムトスレバ、→○ル。
ニ→○シテ
華→○華クヱ
ク→○クル
ル→○レル
猛熾→○猛タケク熾サカン
上ノ隔→○上隔ジヨウキヤク
○スルコト
ヨリ→○ニ
クルコト→○ケテ
乃チ至リ↢今身ニ↡→○乃至今身ジン
↣仏ノ説キタマフヲ↢…↡→○↢仏説ノ…↡
チテ、→○ツ。
ニシテ→○ナリ、
尽キ→○尽ツクシ
ル→○レ
食ミ→○食ジキシ
識ラ→○識サトラ
↢学波若ヲ↡→○↠学スルコトヲ↢波ハ若ヲ↡
楽↢行シテ…↡→○楽ネガヒテ行ジテ↢…↡
・→○ノ
楽↧行シテ…謂ヘル↢修善無ク↠福造悪無シト↟殃外道・闡提ノ業ヲ↥→○楽ヒテ行シテ↧…謂オモヘル↢修善ヲ↡無ナシ↠福、造 クリテ↠悪ヲ無ナシト↞殃ツミ↢外道・闡セン提ノ業ヲ↡
楽↧行シテ…↥→○楽ネガヒテ行ジテ↧…↥
楽↧行シテ…↢…↡…↥→○楽ネガヒテ行ジテ↢…↡
破↢滅シ→○破リ↠滅シ↢
壊スル→○壊ヤブル
楽↢受シテ→○楽ヒテ受ケテ↢
貪ネガハ→○貪トムゼ
親↢近スル悪友ニ↡→○親近悪友ノ
不ル↠識ラ↢因果ヲ↡→○不識因果
楽↢聞シ→○楽ヒ↠聞クコトヲ↢
キ→○クノ
自ラ作シ教ヘ↠他ヲ、見テ↠作ヲ随喜シ、→○自作教他、見作随喜ナリ。
トモ→○ルニ
不↠可カラ↠説ク→○不可説ナリ
唯仏ト与ノミ↠仏→○唯ヤヽタヾ仏ト与仏ノミ
…。→○ニ…、
ス→○セリ
于外ニ↡→○于ニ↟外 カ
ガ→○ゾ
物→○ノ物 ノ
擎アグルニ→○擎サヽゲテ
ル→○ス
好処→○好キ処 ロ
念ジ→○念ヒ
尋時ニ→○尋ネテ時ニ
ヒ…、→○フ…。
食フ→○食ス
隔ノ中→○隔キヤク中
葉頭→○葉ノ頭ハシノ
一ノ隔→○一隔
謗リ→○謗ジ
歇ム→○歇ツキヌ
リ→○ウチ
上→○上 サマ
リ→○ルニ
雨ラス→○雨フル
逆→○逆サカサマ
鉄狗→○鉄ノ狗イヌ
齧ム…。→○齧クラフニ…、
シテ而→○而シテ
リテ→○レバ
クシテ→○キノ
ジ→○ズ
牽掣シ→○牽ヒキ掣サキ
食フ→○食ス
ジテ…、→○ズ…。
、→○ヲ
キテ→○クニ
毛→○毛ミノケ
復還 マタ →○復還テ
↢…悪ヲ↡、如ク↢…↟→○↣悪ノ如クナルヲ↢…↟
布施シ歓喜シ→○布フ↢施シテホドコシ歓喜ヲ↡
○ナルコト
ハ→○ヲバ
シ、→○スベシ。
不→○不ザラム
乃チ至ルマデ↢不起忍ニ↡→○乃ナイ至シ不ル↠起オコサ↠忍ヲ
乃チ至ルマデ↢成仏ニ↡、→○乃至成仏セム。