くぼん 九品 ¬観経¼ に説かれる九つの階位のこと。 阿弥陀仏の浄土への往生を願う衆生を、 修めるべき行の程度によって、 上品上生・上品中生・上品下生・中品上生・中品中生・中品下生・下品上生・下品中生・下品下生に分類したもので、 それぞれに異なる臨終の様子や往生後の得益が説かれている。 善導は、 これらの九品の機類について、 聖道諸師の解釈に対し九品唯凡を主張した。 親鸞は 「化身土巻△」 において、 九品往生の説示を第十九願の成就文とみており、 ¬三経往生文類¼ においても 「しかれば、 ¬無量寿仏観経¼ には、 定善・散善、 三福九品の諸善、 あるいは自力の称名念仏を説きて、 九品往生をすすめたまへり」 と述べ、 自力諸行による往生であるとしている。 →七補註3。