せっしゅふしゃ 摂取不捨;摂取せっしゅしててたまはず 阿弥陀仏が、 念仏衆生光明のなかにおさめ救いとって決して捨てないこと。 ¬観経¼ に 「一々の光明は、 あまねく十方世界を照らし、 念仏の衆生を摂取して捨てたまはず (一一光明遍照十方世界念仏衆生摂取不捨)」 と説かれている。 善導は ¬礼讃¼ でこれを阿弥陀という名のいわれとし、 親鸞も ¬浄土和讃¼ でそれをうけている。 さらに ¬銘文¼ には 「この真実信心をえんとき、 摂取不捨の心光に入りぬれば、 正定聚の位に定まるとみえたり」 とある。