ほうけにど 報化二土 真実報土と方便化土のこと。 道綽、 善導は聖道諸師の解釈に対し、 阿弥陀仏の浄土は報土であることをあきらかにした。 源信はこの報土である阿弥陀仏の浄土をさらに報・化の二土に分けて示し、 ¬往生要集¼ 第十大門問答料簡△に、 懐感の ¬群疑論¼ の釈によって、 ¬菩薩処胎経¼ に説かれる懈慢界を雑修のものが往生する化の浄土 (報中の化) とし、 報の浄土には専修のものが往生するとした。 この解釈を親鸞は 「正信偈」 において 「専雑の執心、 浅深を判じて、 報化二土まさしく弁立せり」 と讃えている。 親鸞は以上のような釈義を受けて、 真の仏土 (真実報土) と仮の仏土 (方便化土) を示し、 真仮あわせて大悲の願海に酬報した報土であるとしている。 「真仏土巻」 には 「すでにもつて真仮みなこれ大悲の願海に酬報せり」 等とある。 →是報非化。