じょうどしんしゅう 浄土真宗 真宗ともいう。 ❶往生浄土を説く真実の教え。 真実の教である ¬大経¼ に説かれた阿弥陀仏の選択本願を指し、 具体的には弘願他力の念仏成仏の教えをいう。 その教えの大綱は ¬教行信証¼ に示された往相・還相の二種回向と、 その往相の因果である教・行・信・証の四法である。 「教巻」 標挙には 「大無量寿経 真実の教 浄土真宗」 とある。 さらに 「教巻」 には 「つつしんで浄土真宗を案ずるに二種の回向あり。 一つには往相、 二つには還相なり。 往相の回向について真実の教行信証あり」 とある。 ❷親鸞を宗祖とする宗派の宗名。 俗に一向宗、 無礙光宗などとも呼ばれ、 江戸時代には宗名をめぐって浄土宗との間に論争もあった (宗名事件)。 現在では本願寺派、 大谷派、 高田派、 仏光寺派、 興正派、 木辺派、 出雲路派、 誠照寺派、 三門徒派、 山元派がそれぞれ展開している。 これらの十派は、 立教開宗の年を親鸞が ¬教行信証¼ を著したとされる元仁元年 (1224) とし、 また真宗教団連合を結成している。