ほんがん 本願 梵語プールヴァ・プラニダーナ (pūrva-praṇidhāna) の意訳。 仏が因位の菩薩であった時におこした因本の願いという意。 この願いは、 それが完成しなければ仏にならないという誓いをともなっているので誓願といわれる。 また、 衆生救済のための根本となる願の意で、 阿弥陀仏の四十八願中、 とくに第十八願を指していう。 法然は ¬選択集¼ 「本願章」 の冒頭に 「弥陀如来、 余行をもつて往生の本願となさず、 ただ念仏をもつて往生の本願となしたまへる文」 と述べ、 阿弥陀仏の本願の意義を明らかにし、 選択本願の念仏を主張した。 →願、 補註17、 七補註12。