しんざいふくしん 信罪福心 罪とは苦果を招く悪業、 福とは楽果を招く善業のことで、 善因楽果、 悪因苦果の道理を信じることをいう。 ¬大経¼ に 「この諸智において疑惑して信ぜず。 しかるになほ罪福を信じ、 善本を修習して、 その国に生れんと願ふ」 と説かれている。 親鸞は 「化身土巻」 に 「定散の専心とは、 罪福を信ずる心をもつて本願力を願求す、 これを自力の専心と名づくるなり (定散之専心者以信罪福心願求本願力是名自力之専心也)」、 ¬正像末和讃¼ に 「罪福信ずる行者は 仏智の不思議をうたがひて 疑城胎宮にとどまれば 三宝にはなれたてまつる」 等と述べ、 信罪福心にもとづいて本願力を願い求める心を自力心として誡めている。