のうけ 能化 所化に対する語。 ❶仏・菩薩のこと。 一切衆生をよく教化する者の意。 「化身土巻」 に 「濁世能化の釈迦善逝」 とあるのは釈尊を指している。 ❷仏教を教え導く者のこと。 ¬改邪鈔¼ には 「能化の説をうけて所化は信心を定得するこそ、 今師御相承の口伝にはあひかなひはんべれ」 などとある。 ❸本願寺派の学寮 (学林) に1名置かれた終身制の役職。 能化職ともいい、 宗学や安心を統率した。 寛永16年 (1639) に学寮が創建され、 その翌年、 准玄が能化となり講義が始まった。 その後、 西吟、 知空、 若霖、 法霖、 義教、 功存、 智洞が能化に就いたが、 三業惑乱により廃止された。 なお、 准玄は孫寂玄が異義処罰を受けたことにより歴代能化から除かれ、 西吟が初代能化とされることが多い。 →学階。