にじょうしゅふしょう 二乗種不生 二乗とは、 自利のみを求める声聞・縁覚の行者のこと。 浄土は平等なさとりの世界であるから、 二乗は存在しないことをいう。 ¬浄土論¼ には 「大乗善根の界は、 等しくして機嫌の名なし。 女人および根欠、 二乗の種生ぜず (大乗善根界 等無譏嫌名 女人及根欠 二乗種不生)」 とある。 善導ぜんどう大師はこれを往生人には二乗の心が生じないという意とされた。 →七補註10。