じゅうにたんみょう 十二嘆名 他力信心の徳を讃嘆する12の名目のこと。 十二嘆釈ともいい、 「信巻」 冒頭に列挙されている。 ①ちょうせい不死ふしの神方 (しょうを超えた命を得る不思議な法)、 ②欣浄厭穢の妙術 (浄土を願い娑婆世界をいとうすぐれた道)、 ③せんじゃく回向の直心 (阿弥陀仏が選び取り回向した疑いのない心)、 ④利他深広の信楽 (他力より与えられる深く広い信心)、 ⑤金剛不壊の真心 (金剛のように堅固で破壊されることのない真実の心)、 ⑥易往無人の浄信 (浄土へは往きやすいが自力では得られない清らかな信)、 ⑦心光摂護の一心 (如来光明におさめられて護られる一心)、 ⑧希有最勝の大信 (たぐいまれなすぐれた大信)、 ⑨世間難信の捷径 (世間一般の考えでは信じがたい近道)、 ⑩証大涅槃の真因 (この上ないさとりを開く真実の因)、 ⑪極促えんにゅうの白道 (たちどころにあらゆる功徳が満たされる清らかな道)、 ⑫真如一実の信海 (この上ないさとりの徳をおさめた信心の海) の十二。