へいたろう 平太郎 (生没年未詳) 親鸞の門弟。 ¬御消息¼ 第33通に見える 「おほぶの中太郎」 と同一人物ともいわれる。 ¬御伝鈔¼ 下巻第5段△によれば、 常陸国那荷西郡大部郷の庶民で、 領主の命で熊野権現に参詣した。 その際、 平太郎は親鸞の教えを受けた念仏者であったので、 熊野詣の作法を守らなかったが、 熊野権現はそれに納得したという。 ¬親鸞聖人御因縁¼ にも類似した逸話があり、 平太郎は熊野権現の夢告により出家して真仏と名乗ったという。 真仏寺 (茨城県水戸市) の開基とされる。