ぶっしょう 仏性 梵語ブッダ・ダートゥ (buddha-dhātu)、 ブッダ・ゴートラ (buddha-gotra)、 またはブッダ・ター (buddha-tā) の意訳。 如来性・覚性などの意。 仏の本性、 仏のさとりそのものの性質。 また、 仏になる可能性をいう。 仏の性質を果仏性といい、 仏になる可能性を因仏性という。 大乗仏教では一般に、 一切衆生はすべてこの性を有しているとする。 ¬涅槃経¼ に 「究竟畢竟は一切衆生得るところの一乗なり。 一乗は名づけて仏性とす。 この義をもつてのゆゑに、 われ一切衆生悉有仏性と説くなり」 (行巻引文) と説かれている。 浄土真宗では、 往生成仏は阿弥陀仏の本願力によるとするから、 如来が衆生に与えた信心を仏性とする。 ¬唯信鈔文意¼ には 「この如来、 微塵世界にみちみちたまへり、 すなはち一切群生海の心なり。 この心に誓願を信楽するがゆゑに、 この信心すなはち仏性なり」 とある。 →涅槃経。