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▼当流安心のをもむきといふは､ たとへば在家の身ならば､ 一心一向に阿弥陀仏をたのみたてまつりて､ 我身の0498罪障の深重なることをばうちすてゝ心にかけず､ ふかく弥陀如来にまかせまひらせて､ かゝるあさましき我等を本とたすけまします本願なりと信じて､ たのむ心の一念もうたがひなくは､ やがて我往生はさだまりぬとおもふべし｡ これを ¬経¼ (大経巻下) には ｢即得往生住不退転｣ ともとき､ 又釈には ｢入正定之聚｣ (論註巻上意) ともいへり｡ かくのごとくこゝゑえてのちは､ 弥陀如来の御恩徳のありがたさたふとさのうへには､ 行住座臥に称名念仏を申すべきばかりなり｡ このほかにはさらに当流信心とて別に沙汰する子細なきものなり｡ あなかしこ､ あなかしこ｡