ししんえこうのがん 至心回向の願 阿弥陀仏四十八願の中、 第二十願のこと。 ¬大経¼ 第二十願文には 「たとひわれ仏を得たらんに、 十方の衆生、 わが名号を聞きて、 念をわが国に係け、 もろもろの徳本を植ゑて、 至心回向してわが国に生ぜんと欲せん。 果遂せずは、 正覚を取らじ」 と説かれている。 親鸞は 「化身土巻」 冒頭にこの願名を標し、 さらに第二十願について 「阿弥陀如来はもと果遂の誓 この果遂の願とは二十願なり を発して、 所有の群生海を悲引したまへり。 すでにして悲願います。 植諸徳本の願と名づく、 また係念定生の願と名づく、 また不果遂者の願と名づく、 また至心回向の願と名づくべきなり」 とも述べている。