ないしじゅうねん 乃至十念 ¬大経¼ の第十八願文△と三輩段△に出る語。 十念は十声の念仏の意で、 上は生涯の多念から下はわずか十声・一声などに至るまで、 称名の数量を限定しないことをいう。 ¬一多文意¼ には 「本願の文に、 乃至十念と誓ひたまへり。 すでに十念と誓ひたまへるにてしるべし、 一念にかぎらずといふことを。 いはんや乃至と誓ひたまへり。 称名の遍数さだまらずといふことを。 この誓願は、 すなはち易往易行のみちをあらはし、 大慈大悲のきはまりなきことをしめしたまふなり」 とある。 →乃至、 五願開示、 十念誓意。