みろくぼさつ 弥勒菩薩 弥勒は梵語マイトレーヤ (Maitreya) の音訳。 慈氏と意訳する。 またいつともいう。 阿逸多は梵語アジタ (Ajita) の音訳で無能勝と意訳し、 弥勒のあざなとされる。 もとは別の人格であったのを混同したものと考えられる。 弥勒は次の世に成仏する一生補処菩薩として、 現在はそつの内院に住しているという。 釈尊入滅してから56億7千万年を経た時、 この世に下生して、 竜華樹の下でさとりをひらき、 衆生を救済するために3回説法するといわれる (竜華三会・弥勒三会)。 親鸞は、 真実信心を得た人は次の生で必ず仏になるから、 その位は弥勒に同じであるとして、 「信巻」 に「便ち弥勒に同じ (便同弥勒)」 (龍舒浄土文引文) とも、 「次いで弥勒のごとし (次如弥勒)」 (大経引文) ともいう。