きょうじ 脇士 「わきじ」 ともいい、 脇侍とも書く。 主となる仏の両脇に侍する菩薩や羅漢のことで、 その仏の徳をあらわす。 仏の右脇を右脇士、 左脇を左脇士という。 阿弥陀仏の脇士としては観世音菩薩と大勢至菩薩、 釈尊の脇士としては文殊菩薩と普賢菩薩などがある。 本願寺派では、 阿弥陀如来 (南無阿弥陀仏) 一仏を本尊とするので、 脇士を安置してことさらに礼拝することはない。 ¬御伝鈔¼ 上巻3段に 「今の行者、 錯りて脇士に事ふることなかれ、 ただちに本仏を仰ぐべし」 とある。 →阿弥陀三尊。