こうりゃくそうにゅう 広略相入 広とは浄土の二十九種荘厳、 略とは真如法性である一法句を指し、 一法句から二十九種荘厳が生じ、 二十九種荘厳により一法句の徳をあらわすという、 広と略とが相互に摂入するありさまのこと。 曇鸞は ¬論註¼ に 「上の国土の荘厳十七句と、 如来の荘厳八句と、 菩薩の荘厳四句とを広とす。 入一法句は略とす。 なんがゆゑぞ広略相入を示現するとならば、 諸仏・菩薩に二種の法身あり」 (証巻引文) と述べ、 二種法身を挙げて、 阿弥陀仏の浄土が真如法性の徳にかなた世界であることを明らかにしている。