こうぶくじそうじょう 興福寺奏状 *元久2 (1205) 年10月に興福寺から朝廷に出された上奏文。 「興福寺僧綱大法師等」 の言として法然の専修念仏に対して過失9カ条 (①新宗を立てる失、 ②新像を図する失、 ③釈尊を軽んずる失、 ④万善をさまたげる失、 ⑤霊神に背く失、 ⑥浄土に暗き失、 ⑦念仏を誤る失、 ⑧釈衆を損ずる失、 ⑨国土を乱す失) を挙げて論難し、 処罰を求めたもの。 承じょう元げんの法難の原因となった。 解脱上人貞じょう慶けいが起草したともいわれる。