きさんぼうげ 帰三宝偈 善導の作。 ¬観経疏¼ 「玄義分△」 冒頭にある偈頌。 まず初めに仏・法・僧の三宝に帰敬する旨を示しつつ、 すべての人々に本願の信心をおこすよう勧めたものであることから、 「帰三宝偈」 あるいは 「勧衆偈」 と呼ばれる。 また偈頌は五字一句、 四句一行で全部で十四行あるので、 「十四行偈」 ともいう。
その内容は、 初めに出家・在家を問わず、 菩提心をおこして生死を超えようと勧める。 ついでみずからひろく仏・法・僧の三宝に帰敬して仏力の加護を請う。 さらにみずから本願の法に遇ったことを喜ぶとともに、 ¬観経疏¼ をつくって、 釈迦・弥陀二尊の真意を明らかにしたいという固い決意を述べている。 そして最後に、 この尊い法の功徳をわけへだてなく人々に伝え、 共に菩提心をおこして安楽国に往生しようと回向の意を示している。