かんぜおんぼさつ 観世音菩薩 観世音は梵語アヴァローキテーシュヴァラ (Avalokiteśvara) の意訳。 楼亘などと音訳し、 略して観世音・観音ともいう。 苦悩する世間の人が 「観世音」 という名を称える音声を聞き知って、 自在に救う菩薩であるからこのようにいわれる。 新訳では観自在と意訳する。 阿弥陀仏の慈悲の徳をあらわす菩薩。 阿弥陀仏の左の脇士で、 右の脇士である大勢至菩薩に対する。 親鸞在世当時は聖徳太子信仰が盛んで、 太子の本地は世間の人々の苦を救う観世音菩薩 (救世観音) であると一般に信じられていた。 ¬正像末和讃¼ 「皇太子聖徳奉讃△」 や ¬銘文¼ 「皇太子聖徳御銘文△」 などにその旨が述べられている。