じゅんかん 順観 逆観に対する語。 ❶仏の相好を上から下の順に観想することを順観といい、 下から上の順に観想することを逆観という。 「定善義」 には 「一々これを想ひて、 上より下に向かふを順観と名づけ、 下の千輪より上に向かふを逆観と名づく」 とある。 ❷十二因縁を観ずる順序のこと。 「無明があるから行がある」 などと老死まで観じて、 迷いの現実をあらわす見方を順観、 「無明がなければ行もない」 などと老死まで観じて、 さとりに至る道筋を示す見方を逆観という。 また、 無明 (因) から順に老死 (果) まで観察することを順観といい、 逆に、 老死 (果) から無明 (因) まで観察することを逆観という場合もある。