いっぽっく 一法句 すべての存在の本性が、 あらゆる差別の相を超えた絶対の一であることをいう。 真如法ほっ性しょうのこと。 天親てんじんは ¬浄土論¼ において浄土の二十九種荘厳を明かす中、 「略して一法句に入ることを説くがゆゑなり。 一法句といふはいはく、 清浄句なり。 清浄句といふはいはく、 真実智慧無為法身なるがゆゑなり」 と述べている。 曇鸞はこの文を ¬論註△¼ (証巻引文) で広略相入・二種法身の概念を用いて解釈し、 浄土の意義を明らかにしている。