いっきょうにえ 一経二会 ¬観経¼ が王宮会・耆闍会の二つの会座で説かれたことをいう。 浄影寺慧遠などの聖道諸師が ¬観経¼ を序分・正宗分・流通分の三分で解釈したのに対し、 善導は序分・正宗分・得益分・流通分・耆闍分の五分に分けて解釈した。 王宮会とは、 釈尊が王舎城宮で阿難と韋提希のために説法した会座をいい、 序分・正宗分・得益分・流通分がそれに当たる。 耆闍分は耆闍会ともいい、 阿難が耆闍崛山の大衆のために王宮会での釈尊の説法を再説した会座をいう。 「序分義」 に 「この四義は仏王宮にまします一会の正説なり。 五に 「阿難耆闍の大衆のために伝説する」 よりはまたこれ一会なり」 とある。 →三分科。