ふこさじゅうじくどく 不虚作住持功徳 二十九種荘厳の中、 仏荘厳の第八。 すべてのものを仏道から退転させることのない阿弥陀仏真実なるはたらきのこと。 曇鸞は ¬論註¼ において、 「不虚作住持功徳成就とは、 けだしこれ阿弥陀如来の本願力なり」 (行巻引文)、 「いふところの不虚作住持は、 本法蔵菩薩の四十八願と、 今日阿弥陀如来の自在神力とによる。 願もつて力を成ず、 力もつて願に就く。 願徒念ならず、 力虚設ならず。 力願あひ符うて、 畢竟じて差はず。 ゆゑに成就といふ」 (行巻引文) などと述べて、 阿弥陀仏の本願力は、 願いとその願いにもとづくはたらきとが一致したところに成就されていることを明かしている。