ほうみ 法味 仏の教えが甚深で微妙なことを、 食物の美味な味わいに喩えた語。 ¬論註¼ には 「種々の法味の楽を受用せしむ」 (証巻引文) とあり、 観察かんざつ行にある4種の法味を挙げている。 ①観仏国土清浄味 (仏とその国土の清らかなことを観ずる楽しみ)、 ②摂受衆生大乗味 (衆生を救い大乗さとりを開かせることを観ずる楽しみ)、 ③畢竟住持不虚作法味 (阿弥陀仏本願力がいつわりでなく変わらずにはたらき続けることを観ずる楽しみ)、 ④類事起行願取仏土味 (菩薩が衆生に応じて行を修め仏とその国土を示して衆生を救うことを観ずる楽しみ) の四。