ほうべん 方便 梵語ウパーヤ (upāya) の意訳。 近づく、 到達するの意。 巧みな方法を用いて衆生を導くこと、 真実の法に導くための仮かりのてだてとしての教え、 巧みな教きょう化け方法、 差別の事象を知って衆生を利り益やくする智慧など種々の意味がある。 ¬論註¼ には 「かの仏国はすなはちこれ畢竟成仏の道路、 無上の方便なり」 (証巻引文) とある。 浄土真宗では、 善巧方便と権化方便との2種類の意があるとされる。 →補註15。