しんがん 信願 (1191-1268) 親鸞の門弟。 二十四輩の第十三。 「交名きょうみょうちょう」 によれば下野国那須 (現在の栃木県北東部) の住。 その出身は新田氏とも那須氏とも佐竹氏ともいわれる。 稲田きょうしていた親鸞に会ってその門弟となり、 下野国粟野鹿崎に慈願寺を開き、 また河内国相模国でも教化したという。 慈願寺 (栃木県那賀川町・栃木県那須烏山市・大阪府八尾市)、 浄妙寺 (愛知県岡崎市) などの開基とされる。 なお、 ¬御消息¼ 第28通に信願という名が出るが、 この名は 「交名諜」 に親鸞直弟のほか、 高田真仏門下 (常陸国府住)、 入信 (常陸奥郡住) 門下にも見られる。 「交名諜」 に見られるこれらの信願と ¬御消息¼ に出る信願との異同は不明である。