しふじゅうしひ 四不十四非 他力信心の徳を四つの 「不」 と十四の 「非」 によって讃嘆したもの。 「信巻△」 にある。 四つの不とは、 ①不簡貴賎緇素 (出家・在家の違いをわけないこと)、 ②不謂男女老少 (老若男女の別によってわけないこと)、 ③不問造罪多少 (犯した罪の多い少ないを問わないこと)、 ④不論修行久近 (修行期間の長い短いを問わないこと) の四。 十四の非とは、 ①②非行非善 (自ら行う行や善でないこと)、 ③④非頓非漸 (速やかにさとろうとしたり、 長い時を費やしてさとろうとしたりする教えでないこと)、 ⑤⑥非定非散 (定善や散善でないこと)、 ⑦⑧非正観非邪観 (正しい観法やよこしまな観法でないこと)、 ⑨⑩非有念非無念 (相を念じたり、 相を離れて理を念じたりしないこと)、 ⑪⑫非尋常非臨終 (平生に限ったり、 臨終に限ったりしないこと)、 ⑬⑭非多念非一念 (称名を多念に励んだり、 一念に限ったりしないこと) の十四。 四不は機の面から論じ、 十四非は法の面から論じている。