さんた(だ)い 三諦 諦は真理の意で、 空・仮・中の三諦のこと。 空諦とは、 すべての存在 (諸法) は実体がなく空無であること。 仮諦とは、 諸法はただ因縁によって仮に存在していること。 中諦とは、 諸法は実や空や仮によって一面的にとらえられるものではなく、 諸法はそのまま空であり仮であると融合的にとらえること。 この三諦が区別なく融合していることを三諦相即 (三諦円融) という。 親鸞は比叡山において、 三諦が中道の一実に帰するという天台の三諦一諦の教義を修学したといわれる。 ¬報恩講私記¼ には 「蘿洞の霞のうちに三諦一諦の妙理を窺ひ」 とある。