さんかく 三覚 ❶善導が 「玄義分△」 において 「仏」 の概念を解釈した自覚・覚他・覚かく行ぎょう窮満ぐうまんの三義のこと。 自覚は凡夫との相違を示すもので自利の徳があるという意。 覚他は二乗との相違を示すもので利他の徳があるという意。 覚行窮満とは菩薩との相違を示すもので自利利他円満しているという意。 ❷欲覚 (むさぼり)・瞋覚 (いかり)・害覚 (害を加えようとする心) の三。 三想によって生じる心のはたらき。 ¬大経¼ には 「欲覚・瞋覚・害覚を生ぜず。 欲想・瞋想・害想を起さず」 と説かれている。