けんち 顕智 (1226-1310) 親鸞の門弟。 専修せんじゅ3代。 下野国高田真仏門下で、 その女婿といわれる。 常陸国の豪族真壁氏の出身という。 親鸞が関東から帰洛した後、 たびたび下野と京都を往復して聞法を怠らなかった。 「自然法爾章」 など親鸞の著述や経釈文を多く書写している。 また、 真仏らとともに三河国きょうした。 親鸞の臨終にあい、 初期真宗の重鎮として大谷廟堂の造営維持に尽力するとともに、 のちの高田派の基礎を固めた。 著書に ¬聞書¼ ¬見聞¼ ¬抄出¼ (いずれも高田派専修寺蔵) がある。 ¬御一代記聞書¼ 第289条にその名が見える。