かんぎじ 歓喜地 菩薩五十二位の修道しゅどう階位のうちの第四十一位。 十地の初位であるから初地ともいう。 菩薩がこの位に至れば真如をさとるから、 再び退転することなく、 必ず成仏することに定まり、 歓喜が生ずるので歓喜地という。 親鸞は、 真実信心の念仏者が現生において得る正定聚やくとみて、 「行巻」 に 「真実の行信を獲れば、 心に歓喜多きがゆゑに、 これを歓喜地と名づく」 と述べ、 また ¬高僧和讃¼ には 「歓喜地を証してぞ ひとへに念仏すすめける」 といい、 「国宝本左訓には 「歓喜地は正定聚の位なり。 身によろこぶを歓といふ、 こころによろこぶを喜といふ。 得べきものを得てんずとおもひてよろこぶを歓喜といふ」 とある。