じゅうろっかん 十六観 ¬観経¼ に説かれる浄土往生のための16の観法のこと。 ①日想観、 ②水想観、 ③地想観、 ④宝樹観、 ⑤宝池観、 ⑥宝楼観、 ⑦華座観、 ⑧像観、 ⑨真身観、 ⑩観音観、 ⑪勢至観、 ⑫普観、 ⑬雑想観、 ⑭上輩観、 ⑮中輩観、 ⑯下輩観の十六。 浄影寺慧遠などの聖道諸師が十六観すべてを定善としたのに対し、 善導は日想観から雑想観までの十三観を定善とし (定善十三観)、 上輩観・中輩観・下輩観に分けて説かれた九品の者の往生行を散善とした。 「玄義分」 には 「いかなるをか定善と名づけ、 いかなるをか散善と名づくる。 答へていはく、 日観より下十三観に至るこのかたを名づけて定善となし、 三福・九品を名づけて散善となす」 とある。 →古今楷定、 念観両宗。