はんじゅざんまい 般舟三昧 般舟は梵語プラティウトパンナ・ブッダ・サンムカーヴァスティタ (pratyutpanna-buddha-saṃmukhāvasthita) の音訳の略。 諸仏現前三昧・仏立三昧ともいう。 7日あるいは90日の一定期間、 身・口・意の三業正行しょうぎょうを守って絶え間なく行道を修することにより得る精神統一の境地で、 十方の諸仏をまのあたりに見ることができるという。 ¬般舟讃¼ には 「問ひていはく、 「般舟三昧楽」 とは、 これなんの義ぞや。 答へていはく、 梵語には 「般舟」 と名づく、 ここには翻じて 「常行道」 と名づく。 あるいは七日、 九十日、 身行じて無間なり、 総じては三業無間に名づく。 ゆゑに般舟と名づく。 また 「三昧」 といふは、 またこれ西国の語、 ここには翻じて名づけて 「定」 となす。 前の三業無間によりて、 心至りて感ずるところすなはち仏境現前す。 まさしく境現ずる時すなはち身心内悦す。 ゆゑに名づけて楽となす」 とある。 →般舟三昧経