はっかいさい 八戒斎 八斎戒ともいい、 略して八戒ともいう。 在家信者が一日一夜の期限を限って出家者と同様に受持する八つの戒め。 毎月の六斎日 (8日・14日・15日・23日・29日・30日) には、 日常受持している五戒の不邪婬戒を十戒の不婬戒にかえてたもち、 さらに衣・住・食の贅沢を離れ、 出家者の如き禁欲生活を送る。 その内容については諸説があるが、 「序分義」 では、 ①不殺生戒 (生きものを殺さない)、 ②不偸盗戒 (盗みをしない)、 ③不婬戒 (淫欲にふけらない)、 ④不妄語戒 (うそをいわない)、 ⑤不飲酒戒 (酒を飲まない)、 ⑥こうしんかい (身体に香油を塗ったり化粧したりしない)、 ⑦歌舞かぶかんちょうかい (歌をうたったり舞をまったりしない。 またそれを観ても聴いてもいけない)、 ⑧こう広大こうだいしょうかい (高くゆったりとした寝台に寝ない) の八戒と、 ⑨じきかい (正午以後、 何も食べない) の斎とをあわせたものとする。