ぼだいしん 菩提心 梵語ボーディ・チッタ (bodhi-citta) の意訳。 のく多羅たらさんみゃくさんだいしん・無上正真道意・無上菩提心・無上道心・道心などともいう。 仏果に至り、 さとり智慧を得ようとする心のこと。 この心をおこすことを発菩提心といい、 仏道の出発点とされる。 親鸞は菩提心について自力他力を分判し、 他力回向信心は願作仏心 (自利)・度衆生心 (利他) の徳をもつ他力の大菩提心であると説いた。 「信巻」 には 「金剛心はすなはちこれ願作仏心なり。 願作仏心はすなはちこれ度衆生心なり。 度衆生心はすなはちこれ衆生を摂取して安楽浄土に生ぜしむる心なり。 この心すなはちこれ大菩提心なり」 等とある。