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功名かなひとげて身をしりぞけず位をさらざれば、 すなはち邪意にあふ。

 又の

「功なり名とげて身しりぞくは天のみちなり」 (老子) 云々

てつ (徹) 書記の

道しらぬ 月とやはみん 秋なかば
名をとげし夜に ありあけのそら

かのせうか (蕭何) は、 大功がたえにこえたるによりて、 官、 大相国にいたり、 剣を対し沓をはきながら、 天上にのぼることをゆるされしかども、 叡慮にそむく事ありしか0510ば、 かん (漢) の高祖、 おもくいましめてふかくつみせられけり。