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南无阿弥陀仏の六字を善導釈していはく、 「南无といふ二字はすなはちこれ帰命なり、 又これ発願廻向の義なり。 阿弥陀仏といふはすなはちその行なり。 この義をもてのゆへにかならず往生することをうるなり」 (玄義分) といへり。 このこゝろはいかんといふに、 罪悪深重の凡夫なりといふとも、 阿弥陀仏後生たすけ給へと一念にたのみ申さん衆生をば、 よくしろしめして无上大利の功徳力をたのみ申す我等に廻向しましますなり。 このゆへに无始已来の罪障一時に消滅して正定聚不退の位にいたるべきなり。 これすなはち弥陀如来の他力本願のこゝろなり。 あなかしこ、 あなかしこ。