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それ五障・三従の女人たらむ身は、 阿弥陀如来をふかくたのみて後生たすけたまへとおもふべし。 されば阿弥陀如来よりほかの諸仏は、 一切の女人をば我ちからにてはたすくべからずといひて、 すでにすて給へり。 しかれば阿弥陀仏おほせられけるは、 諸仏のすてられたらむ女人をば我たすけずんば、 いづれの仏かたすけたまはんとおぼしめして、 かたじけなくも無上の大願をおこして、 我諸仏にすぐれて一切の女人をたすけんとて、 五劫があひだ思惟し永劫があひだ修行して、 三世の諸仏にすてられたる女人の成仏すべきといへる大願ををこしましまして、 我をたのまむ女人をばかならずたすくべしとちかひたまひて、 阿弥陀仏となりたまへり。 これによりて一切の女人たらん身は、 ふかく弥陀如来をたのみまいらせて後生たすけたまへと一念にふかくたのまむ女人は、 かならずみな極楽に往生すべき事さらにそのうたがひあるべからず。 よくよくこの道理をふかく信じて一心一向に弥陀如来をたのみたてまつるべし。 このほかにはなををくふかき事あるべからざるものなり。 あなかしこ、 あなかしこ。

[明応七年 戊午 十二月 日]