恵信 (1182-) 親鸞聖人の妻。 えち (現在の新潟県) の豪族、 よし為則ためのり (為教) の娘といわれている。 結婚の時期については、 一般に聖人の越後流罪中といわれているが、 流罪前に結婚していたとする説もある。 聖人と行動をともにし、 晩年は越後で暮した。 末娘の覚信かくしん公に宛てた消息しょうそくは、 親鸞聖人の行実を知る上での重要な史料となっている。 文永ぶんえい五年 (八十七歳) の時の消息が最後のものであり、 まもなく没したと推定される。