とんじょう 頓成 ❶ (1790-) 大谷派の学僧。 院号は宣暢院。 越後国生まれ。 越後の頓成という。 高倉学寮で学ぶ。 信機自力説を説き、 また能登の頓成の異義事件に接して高倉学寮の大含徳龍らを批判した。 著書に ¬師資しし啐啄さいたくへん¼ ¬馬鹿権勢折伏論¼ などがある。 ❷ (1795-1887) 大谷派の学僧。 能登国生まれ。 能登の頓成という。 高倉学寮で霊暀に師事。 信機自力説を主張して学寮のしょや二条奉行所を巻き込む事件に発展し、 嘉永4年 (1851) 幕府の裁定で豊前国四日市 (現在の大分県宇佐市) に追放された。 明治維新により赦免された後も、 称名正因を唱えるなどして処分と復帰を繰り返した。