そうい 僧位 朝廷が僧侶に与えた位階。 日本にのみ見られる制度。 奈良時代には体系化されたが、 やがて際限なく与えられるようになり、 貞観6年 (864) にそれまでの僧位の上位に、 法印・法眼・法橋を設けて、 それぞれ僧正・僧都・律師の職に相当する位階とされた。 しかしこれもやがて乱れ、 仏師や絵師にも僧位が与えられるようになった。 江戸時代には宗派毎に規定が異なり、 本願寺では宗主や一家衆、 さらに坊官の下間氏も僧位を称した。 僧位の制度は明治5年 (1872) に廃止されたが、 宗派によってはこれらを自派の僧階の名称として用いている。 →僧綱。