さんしゃ 三車 ¬法華ほけ経きょう¼ 「譬喩品」 の火宅三車の喩えに出る語。 この喩えは、 火災の邸宅から子供を救い出すために、 羊・鹿・牛の三車を与えると言って屋外につれだし、 救い出された子供に大だい白びゃく牛ご車しゃを与えるというもの。 羊車ようしゃ・鹿ろく車しゃ・牛ご車しゃをそれぞれ声聞乗・縁覚乗・菩薩乗、 大白牛車を一仏乗に喩えていう。 三論宗・法相宗は三車の中の牛車を大白牛車とみるために三車家といい、 天台宗・華厳宗は牛車と区別して、 大白牛車をたてるため四車家という。